JPH02286646A - ホルムアルデヒド水溶液安定化剤の製法 - Google Patents

ホルムアルデヒド水溶液安定化剤の製法

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JPH02286646A
JPH02286646A JP10838789A JP10838789A JPH02286646A JP H02286646 A JPH02286646 A JP H02286646A JP 10838789 A JP10838789 A JP 10838789A JP 10838789 A JP10838789 A JP 10838789A JP H02286646 A JPH02286646 A JP H02286646A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はホルムアルデヒド水溶液安定化剤の製法、詳し
くは卓越した安定化効果を示すポリビニルホルマール系
のホルムアルデヒド水溶液安定化剤を、酢酸ビニルモノ
マーより直接に製造する方法に関する。
本発明の製造法によって得られるホルムアルデヒド水溶
液安定化剤は、部分的にホルマール化されたポリビニル
ホルマール系安定化剤であって、極く微量の添加で卓越
した安定化効果を示すから、高濃度ホルムアルデヒド水
溶液、特にアミノ樹脂、フェノール樹脂等の樹脂の製造
に使用される高濃度ホルムアルデヒド水溶液の貯蔵及び
輸送時の安定化に有利に使用することができる。
(従来の技術) 従来、ホルムアルデヒドはホルムアルデヒド濃度が37
重量%程度のホルムアルデヒド水溶液(以下において、
ホルムアルデヒド水溶液を「ホルマリン」ということが
ある。)として市販されていた。ところが近年、高濃度
ホルマリンと称するホルムアルデヒド濃度が37重量%
を超えるもの、たとえばホルムアルデヒド濃度が約40
〜55重量%のホルマリンがアミノ樹脂、フェノール樹
脂等の樹脂の製造に使用されるようになった。
一般に、ホルムアルデヒドは水溶液中では、ホルムアル
デヒド(HCHO) 、メチレングリコル(CH2(O
H)z )、低級ポリオキシメチレングリコール(HO
(CHz O) nH) 、さらにホルマリン中に存在
するメタノールと反応して低級ポリオキシメチレングリ
コールへミホルマール(CH30(cHz O) 、、
H)を形成して、これらの平衡混合物となっている。こ
の平衡状態は、メタノール濃度が低下するにつれて、ま
たホルムアルデヒド濃度が高くなるにつれて不安定にな
り、低級ポリオキシメチレングリコールがさらに重合し
てパラホルムアルデヒドを生成する。このパラホルムア
ルデヒドは水不溶であるので、ホルマリン中で析出して
ホルマリンが白濁し、沈澱を生し、上記の樹脂の製造そ
の他の多くの工業的用途に支障をきたすことになる。
かかるパラホルムアルデヒドの析出防止のために、ホル
マリン中に多量のメタノールを含有させ、さらに高い温
度で貯蔵、輸送する方法がとられている。たとえば、ホ
ルムアルテヒド濃度約40〜55重量%のホルマリン中
にはメタノールを0゜5〜8重量%含有せしめて、かつ
貯蔵、輸送時には約20〜65℃の温度を維持せしめる
必要がある。しかし、このような多量のメタノールの含
有は経済的に不利であるばかりでなく、上記の樹脂の製
造反応を円滑、迅速に行なわせるのに支障となる。
そのために、ホルムアルデヒド濃度が高く、かつメタノ
ール含量の少ないホルマリンを低温で貯蔵、輸送しても
パラホルムアルデヒドの析出を防止できる安定化剤が種
々提案されているが、微量の添加で優れた安定化効果を
示すものとして、ポリビニルアルコールよりポリビニル
ホルマール系安定化剤を製造する方法が提案された(特
開昭61−36303号公報)。
(発明が解決しようとする課題) しかし、この方法で得られるホルマリン安定化剤は反応
原料に由来する不純物を含有しており、これを添加した
ホルムアルデヒドに着色が見られるため用途に制限があ
った。また、これらの不純物を除去する方法として水洗
浄が行なわれるが、この方法では目的物の歩留りが低下
するという問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記の問題点を解決するために鋭意検討を
行なった結果、着色をもたらす原因とみられるホルマー
ル化反応原料の塩酸又は硫酸、或はその他の未反応原料
、即ち、酢酸ビニルモノマ、イソプロピルアルコール、
重合開始剤、ホルムアルデヒド、また反応中間体である
ポリ酢酸ビニル、副生物の酢酸、酢酸エーテルは熱水に
可溶であるが、本発明の安定化剤である部分的にホルマ
ール化されたポリビニルホルマールは不溶であることに
着目し、ホルマール化反応で得られる粗ポリビニルホル
マールを水中で加熱処理することにより容易に目的とす
るポリビニルホルマールが得られることを見出し、本発
明を完成した。即ち本発明は高純度のホルムアルデヒド
水溶液安定化剤を収率よく製造する方法を提供せんとす
るものである。
本発明のホルムアルデヒド水溶液安定化剤の製造法ハ、
酢酸ビニルモノマーをイソプロピルアルコールを主成分
とする溶媒中で重合開始剤の存在下で重合させてポリ酢
酸ビニル溶液とし、得られたポリ酢酸ビニルの溶液にホ
ルマール化剤としてホルマリン水溶液と塩酸又は硫酸を
加え、加熱してホルマール化反応を行なわせ、その反応
生成物を20〜25℃のメタノール:水容量比−55:
45〜65:35のメタノール混合溶液中に滴下したと
きに白濁が生ずるようになった時点でその反応を停止さ
せ、得られた粗ポリビニルホルマiル溶液を水中で加熱
処理したのち固形分を分離することを特徴とする方法で
ある。
本発明の製造法における第一段の反応、すなわち酢酸ビ
ニルの重合反応は、イソプロピルアルコールを主成分と
する溶媒中で、重合開始剤の存在下で行なわせる。
イソプロピルアルコールを主成分とする溶媒は、純イソ
プロピルアルコールが好ましいが、イソプロピルアルコ
ールに少量の他のアルコール等が含まれた混合溶媒であ
っても差支えがない。イソプロピルアルコールを主成分
とする溶媒を用いる理由は、イソプロピルアルコールが
連鎖移動定数(CS)が70℃で44X10−’と大き
いために、この溶媒中で重合させると生成ポリ酢酸ビニ
ルは重合度が50〜100程度の低重合物となり、しか
も重合体収率が高く、またかかる低重合度のポリ酢酸ビ
ニルはホルマール化が容易であり、さらにイソプロピル
アルコールがホルマール化反応に格別の支障を及ぼさな
いからである。これに対し、他のアルコールは連鎖移動
定数が小さいから(たとえばエチルアルコールのCSが
70℃で25×1O−4である。)、他のアルコールを
重合溶媒として用いると、重合度が高くなりやすく、重
合度の高いポリ酢酸ビニルはホルマール化反応も円滑に
進行しにくい。
重合開始剤としては、ラジカル系の重合開始剤を使用す
ることができるが、アゾビスイソブチロニトリルが特に
好ましい。
重合反応における仕込割合は、酢酸ビニルモノマー10
0重量部に対して、イソプロピルアルコールが通常50
〜300重量部、好ましくは75〜150重量部であり
、重合開始剤は通常0. 1〜0.5重量部、好ましく
は0.2〜0.4重量部である。
重合反応は、通常、常圧の還流下で50〜100℃1好
ましくは65〜80℃の温度で行なわれ、反応時間は通
常1〜10時間、好ましくは2〜6時間である。
本発明における第二段の反応、すなわちホルマール化反
応は、通常、第一段の反応生成物であるポリ酢酸ビニル
溶液に、ホルマール化剤としてホルムアルデヒド水溶液
と塩酸又は硫酸とを加えて加熱反応させるが、ホルマー
ル化剤の添加量は、第一段の重合反応において用いた酢
酸ビニル七ツマー100重量部に対して、ホルムアルデ
ヒド水溶液が37重量%ホルマリンとして30〜50重
量部、塩酸を用いる場合は35%塩酸として2゜5〜3
.5重量部、硫酸を用いる場合は98%硫酸として2.
5〜3.5重量部であり、さらにこのホルマール化反応
系にはホルマール化溶媒として通常、水が添加される。
水の添加量は、前記酢酸ビニル七ツマー100重量部に
対して10〜50重量部である。
ホルマール化反応における反応温度は通常60〜80℃
であり、反応時間は通常16〜24時間である。
本発明のホルマール化反応の反応進行度は、反応生成物
の1滴を、適当な濃度のメタノール−水混合溶液中に滴
下したときの白濁の生じ方によって判定することができ
る。すなわち、ホルマール化度が低い場合には、たとえ
ば20〜25℃のメタノール:水容量比=30ニア0の
溶液中に滴下すれば白濁を生ずるが、ホルマール化反応
がさらに進行すれば20〜25℃のメタノール:水容量
比=50=50の混合溶液中に滴下すれば白濁を生ずる
本発明のポルマール化反応において最も重要なことは、
安定化剤の添加量が微量で優れた安定化効果を発揮せし
めるために、このホルマール化度を成る一定の範囲内の
部分ホルマール化度に維持すべきである、ということで
ある。そのために、本発明のホルマール化反応では、ポ
ルマール化反応生成物の1滴を、20〜25℃のメタノ
ール:水容量比−55=45〜65:35の混合溶液中
に滴下したときに白濁が生ずるようになった時点で、反
応系を急速に冷却することによりその反応を停止させる
。ホルマール化反応がこのホルマール化度に達する前に
反応を停止させても、或いはこのホルマール化度以上に
反応が進行してから反応を停止させても、得られる反応
生成物は安定化剤としての効果が劣るものとなる。すな
わち、メタノール:水容量比−55: 45よりもメタ
ノールが少なく、水が多い混合溶液中で白濁が生ずるよ
うになった時点で反応を停止させると、ホルマール化度
が低ずぎて、安定化効果の劣るものとなり、ホルムアル
デヒド水溶液に多量に添加しなければ十分な安定化効果
を発揮せしめることができない。また、メタノール:水
容量比−65:35よりもメタノールが多く、水が少な
い混合溶液中で白濁が生ずるようになってから反応を停
止させると、ホルマール化度が高くなりすぎて、ホルム
アルデヒド水溶液に添加した場合に溶解せず、ノドさな
不溶のガム状物となり、この場合も安定化効果が著しく
劣る。
かくして得られるホルマール化反応生成溶液(以下、粗
ポリビニルホルマール溶液という)中には目的物である
部分的にホルマール化されたポリビニルホルマール(以
下、単にポリビニルホルマールと称することもある)の
ほかに反応j京料の酢酸ビニルモノマー、イソプロピル
アルコール、重合開始剤、ホルムアルデヒド、塩酸又は
硫酸、反応中間体のポリ酢酸ビニル、副生物として酢酸
、酢酸エーテル等が含有されている。これらの物質はホ
ルムアルデヒドの着色原因となったり、また、これを添
加したホルマリン水溶液を用いる反応に影響を及ぼすこ
とがあるので本発明方法ではホルマール化反応生成溶液
を水中で加熱することにより、これらの物質を除去する
。この加熱処理方法としては、反応生成物に水を加えて
加熱しても、或は反応生成物を水に添加してから加熱処
理を行なってもよいが、水を攪拌しながら、これに反応
生成物を添加する方が操作上好ましい。この加熱操作を
行なうときの水と粗ポリビニルホルマール溶液の重量比
、即ち、水の重量/粗ポリビニルホルマール溶液の重量
を浴比といい、本発明においては、この浴比は2〜5が
適当である。加熱温度は70℃〜還流下(9B”C)、
加熱時間は10〜20分の範囲が通常採用される。浴比
が2より小さく、加熱温度が70℃より低く、かつ、加
熱時間カ月0分より短いと不純物を十分に除去すること
ができない。浴比が5より大きく、加熱時間が30分よ
り長ければ不純物を完全に除去できるが、精製物の収率
が低下するので好ましくない。
また、本発明方法の第二段の反応、即ち、ホルマール化
反応におけるホルムアルデヒド、塩]又は硫酸及び水の
量も前記した量をこえると、水による加熱処理時の負荷
を増大させることになるばかりでなく、ホルマール反応
においてポリビニルホルマールを部分アセチル化、部分
ケン化に止め、これが水による加熱処理時に層分離を容
易にするのに好ましい。即ち、ホルマール化剤の量が多
すぎると部分ケン化度の高いポリビニルホルマールが生
成し、これは熱水に対する溶解度が高いので、目的物の
収率を低下させる原因となる。
加熱処理は水層のpHが4以上になるまで、必要あれば
固液分離デカンテーション操作を繰返して行なう。該p
Hが4以上になったら固形分を分離回収する。
このようにして精製されたポリビニルホルマールは、こ
れにメタノール−水混合溶液を加えて不揮発分濃度が1
〜10重量%、好ましくは5重量%になるように調製し
、そのまま安定化剤としてホルムアルデヒド水溶液に添
加することができる。
また、上記操作で固形分として回収したポリビニルホル
マールを加温上減圧乾燥したのち粉砕し、フレーク状に
して安定化剤としてもよい。
(発明の効果) 本発明の製造法によれば、高純度のポリビニルホルマー
ル系のホルムアルデヒド水溶液安定化剤を、高収率で製
造することができる。
しかも、得られる安定化剤は、ホルムアルデヒド水溶液
に極く微量添加するだけで、卓越した安定化効果を発揮
できる。
すなわち、本発明の製造法で得られる安定化剤のホルム
アルデヒド水溶液への添加量は、該安定化剤を105℃
で1時間乾燥した場合の不揮発分の添加濃度で示すこと
ができる。たとえば50重量%ホルマリン(メタノール
含有NO,5〜1゜5重量%)に、本発明の製造法で得
られた安定化剤を、不揮発分濃度0.1〜0.25pp
mで添加した場合には貯蔵温度45℃で、0.5〜lp
pmで添加した場合には貯蔵温度40℃で、さらに50
〜1100ppで添加した場合には貯蔵温度25〜30
゛Cで、いずれも30日以上パラホルムアルデヒドの析
出が認められずに、安定に貯蔵することができた。なお
、前記の50重量%ホルマリンは、安定化剤を添加しな
ければ、貯蔵温度を55℃以上にしないと30日以上安
定に貯蔵できなかった。
このように、本発明の製造法で得られる安定化剤が極く
微量の添加で卓越した安定化効果を発揮できるのは、そ
の理由が必ずしも明瞭でない。しかし、推測によれば、
イソプロピルアルコール溶媒中で重合させて得られた低
重合度のポリ酢酸ビニルカ特定のホルマール化度まで部
分的にホルマール化されていて、ホルムアルデヒド水溶
液に対する溶解性に優れているためではないかと考えら
れる。
ちなみに、本発明の製法によって得られる部分ホルマー
ル化ポリビニルホルマールは、ゲルパーミェーションク
ロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量が
約1500〜5000 (ポリエチレングリコール換算
)、化学分析により分析したホルマール化度が65〜7
5%の範囲内にある。なお、本発明の製法におけるホル
マール化反応時には、ポリ酢酸ビニルのアセチル基のケ
ン化とホルマー化が同時に進行するものであり、その部
分ホルマール化ポリビニルホルマールには残存アセチル
基が少量台まれている。さらに、本発明方法で得られる
ポリビニルホルマール系安定化剤は、不純物である酢酸
ビニルモノマー、イソプロピルアルコール、塩酸又は硫
酸、酢酸又はそのエステル等を殆んど含有していないの
で、高品位用途の工業用ホルマリンの安定化剤として使
用することができる。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに説明する
。なお、%は重量%である。
実施例1 反応容器に酢酸ビニル800 g、イソプロピルアルコ
ール800gを加え、攪拌上昇温し、70℃に達した時
にアブビスイソブチロニトリル3゜0gを加え、72℃
の還流下で約1時間反応させたのち、70℃でさらに3
時間反応させた。
アゾビスイソブチロニi・リルを添加してから4時間後
に、ホルマール化剤として37%ホルマリン300g、
35%塩酸20g1ホルマール化溶媒として水200g
を加え、70℃で19時間反応させたところで反応液の
一滴を、20℃のメタノール:水容積比−60:40の
混合溶液に滴下したところ白濁を生じたので、この時点
で反応液を直ちに室温に冷却した。得られた粗ポリビニ
ルホルマール溶液は、粘度121センチボイズ/25℃
1比重0.988/25℃,pHO,2/25℃1不揮
発分26%であった。
この粗ポリビニルホルマール溶液を次のように、7カ。
工□、。    、曹 ))゛ 20!のステンレス反応容器にイオン交換水を所定の浴
比となるよう仕込み、4Kgの粗ポリビニルホルマール
溶液を投入し、静置上還流するまで昇温し、加熱処理を
行なった。この処理により、軟化したポリビニルホルマ
ールが水面上に浮上した。所定時間加熱後、反応容器下
部のバルブより熱水を排出した。この操作を排出水のp
Hが4以上になるまで繰返した後、餅状に析出したポリ
ビニルホルマール固体を浅いテフロン製バットに移し、
65℃110C11O減圧下で1昼夜乾燥し、調理用ミ
キサーでフレーク状に粉砕した。
この加熱処理工程での結果を第1表に示す。
粗ポリビニルホルマールの収率は、55〜65%であっ
た。
加熱処理後のポリビニルホルマール(以下、精製ポリビ
ニルホルマールという)のGPC法による測定では、数
平均分子量1647.重量平均分子量442B、Z平均
10541であった。また、JIS  K−6729に
準拠した化学分析値は、酢酸ビニル成分16.7%、ビ
ニルアルコール成分1t、4%、ビニルホルマール成分
71.9%デコ であった。     、]゛1 また、ガスクロマトグラフィーによる分析では不純物は
、はとんど認められなかった。
この精製ポリビニルホルマールをメタノール;水−80
:20の混合液に溶解して、安定化剤として使用し、5
0.6%ホルマリン(メタノール含量0.9%)に、不
揮発分基準の濃度を第2表に示す種々の濃度になるよう
添加したところ、それぞれに示す各温度で、パラホルム
アルデヒドの析出なしに30日以上安定に貯蔵すること
ができた。
結果を第2表に示す。
第   2 表 実施例2 実施例1と同様にして酢酸ビニルの重合を行なった後、
ホルマール化剤として37%ホルマリン400g、98
%硫酸25g、ホルマール化溶媒として水125gを加
え、70℃で14時間反応させたところで反応液の一滴
を、20℃のメタノール:水−65: 35の混合液に
滴下したところ白濁を生じたので反応液を室温まで冷却
した。
得られた粗ポリビニルホルマール溶液は、粘度128セ
ンチポイズ/25℃1比重0.974/25℃,pHO
,5/25℃1不揮発分28.6%であった。
この溶液を実施例1と同様にして、加熱処理を浴比4で
3回行なった。精製ポリビニルホルマールの収率65.
3%、原子吸光法によるSイオンの含有量は4ppmで
あり、ガスクロマトグラフィーによる分析では不純物の
含有は認められなかった。
GPC法による測定では、数平均分子量2270、重量
平均分子量3980、Z平均6998であった。
JIS  K−6729に準拠した化学分析値は、酢酸
ビニル成分18.6%、ビニルアルコール成分10.1
%、ビニルホルマール成分71.3%であった。
この精製ポリビニルホルマールをメタノール;水−80
720の混合液に溶解して、不揮発分5%の安定化剤と
し、50.3%ホルマリン(メタノール含有量4.1%
)に、不揮発分基準の濃度が10ppmになるよう添加
したところ、30℃でパラホルムアルデヒドの析出なし
に30日以上安定に貯蔵することができた。また、44
.5%ホルマリン(メタノール含量0.7%)に不揮発
分基準の濃度がlppmになるよう添加したところ、3
5゛Cでパラホルムアルデヒドの析出なしに30日以上
安定に貯蔵することができた。なお、44.5%ホルマ
リンは45℃以上でなければ、30日以上安定に貯蔵す
ることができなかった。
=−71 比較例1    ′ 反応液の一滴を、20゛Cにおけるメタノール:水容積
比−65: 35の混合溶液中に添加したときに白濁が
生じるようになった時点で、ホルマール化反応を停止さ
せたほかは、実施例1と同様にしてホルマール化反応さ
せた。
次いで、水浴洗浄槽に4042の水を仕込み、ホモミキ
サーで攪拌しながら、粗ポリビニルホルマール溶液を滴
下し、析出沈澱させた後、この析出沈澱物を水洗した。
この操作を2回繰返した。得られた生成物は顆粒状のケ
ーキであり、このケーキを水と分離後、再び反応器に入
れ、メタノール水混合液を加えて溶解し、不揮発分5%
になる2%であり、本発明の熱水処理精製法に比べ、収
率が劣るものであった。
比較例2 実施例2と同様にして酢酸ビニルモノマーを重合させ、
同様にしてホルマール化反応させた後、精製することな
く、メタノール:水−80:20の混合液を加え、不揮
発分10%となるように調整した。この溶液中には、原
子吸光法による測定ではSイオンが1300ppm含ま
れていた。
この溶液を安定剤として、50.4%ホルマリン(メタ
ノール含量0.9%)に不揮発分が10ppmになるよ
うに添加した。
このホルマリンをビーカーに100g取り、105℃で
乾固させ外観を観察したところ、乾燥残分は、わずかに
褐色に着色していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1)酢酸ビニルモノマーをイソプロピルアルコールを主
    成分とする溶媒中で重合開始剤の存在下で重合させてポ
    リ酢酸ビニル溶液とし、得られたポリ酢酸ビニルの溶液
    にホルマール化剤としてホルムアルデヒド水溶液と塩酸
    又は硫酸を加え、加熱してホルマール化反応を行なわせ
    、その反応生成物を20〜25℃のメタノール:水容量
    比=55:45〜65:35のメタノール混合溶液中に
    滴下したときに白濁が生ずるようになった時点でその反
    応を停止させ、得られた粗ポリビニルホルマール溶液を
    水中で加熱処理したのち固形分を分離することを特徴と
    するホルムアルデヒド水溶液安定化剤の製法。
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