JP2782358B2 - イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法 - Google Patents
イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はイソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法に
関するものである。詳しくは、ゴム、プラスチックス等
の成形材料用の架橋剤として有用なイソシアヌル酸トリ
アリル重合体の製造法に関するものである。
関するものである。詳しくは、ゴム、プラスチックス等
の成形材料用の架橋剤として有用なイソシアヌル酸トリ
アリル重合体の製造法に関するものである。
(従来の技術) イソシアヌル酸トリアリル重合体は、ゴム、プラスチ
ックス等の成形材料用の架橋剤として広く用いられ、こ
れ等の耐熱性、耐化学薬品性、耐加水分解性、機械的特
性、耐侯性などの向上に有用であることが知られてい
る。
ックス等の成形材料用の架橋剤として広く用いられ、こ
れ等の耐熱性、耐化学薬品性、耐加水分解性、機械的特
性、耐侯性などの向上に有用であることが知られてい
る。
従来、架橋剤として使用されるイソシアヌル酸トリア
リルの重合法としては、イソシアヌル酸トリアリルを、
ラジカル開始剤の存在下において、連鎖移動恒数の大き
い有機溶媒、例えばポリハロゲン化炭化水素溶媒中で重
合反応を行ない、反応液をイソシアヌル酸トリアリルは
溶解するが重合体は溶解しない有機溶媒中に投入して重
合体を分離する方法(特公昭50−11435)、あるいは脂
肪族アルデヒドを反応溶媒として用いる方法(特開昭48
−54192)等が知られている。
リルの重合法としては、イソシアヌル酸トリアリルを、
ラジカル開始剤の存在下において、連鎖移動恒数の大き
い有機溶媒、例えばポリハロゲン化炭化水素溶媒中で重
合反応を行ない、反応液をイソシアヌル酸トリアリルは
溶解するが重合体は溶解しない有機溶媒中に投入して重
合体を分離する方法(特公昭50−11435)、あるいは脂
肪族アルデヒドを反応溶媒として用いる方法(特開昭48
−54192)等が知られている。
これ等の方法によれば、原料単量体及び種々の溶媒に
可溶な重合体を得ることができ、これをこれ等の溶媒に
溶解させることにより、所望の重合体含有率の架橋剤組
成物を得ることができる。
可溶な重合体を得ることができ、これをこれ等の溶媒に
溶解させることにより、所望の重合体含有率の架橋剤組
成物を得ることができる。
しかし上記の方法では、連鎖移動恒数の大きい溶媒を
使用するため、この溶媒が分子量調整剤としてイソシア
ヌル酸トリアリルに結合し、その結果、得られる重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合、即ち、重合
体中の窒素含有量をイソシアヌル酸トリアリル単量体の
窒素含有量で除した割合が、通常60〜90%と少ない。ま
た不飽和基の残存割合を示す重合体のヨウ素価も90〜14
0程度である。このため、得られる重合体を成形材料用
架橋剤として使用した場合、反応性が充分でなく、また
得られる成形材料の耐熱性が劣る等の欠点がある。
使用するため、この溶媒が分子量調整剤としてイソシア
ヌル酸トリアリルに結合し、その結果、得られる重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合、即ち、重合
体中の窒素含有量をイソシアヌル酸トリアリル単量体の
窒素含有量で除した割合が、通常60〜90%と少ない。ま
た不飽和基の残存割合を示す重合体のヨウ素価も90〜14
0程度である。このため、得られる重合体を成形材料用
架橋剤として使用した場合、反応性が充分でなく、また
得られる成形材料の耐熱性が劣る等の欠点がある。
上記の問題を解決するため、溶媒を全く使用すること
なく、イソシアヌル酸トリアリルを分子状酸素の存在下
で100℃に加熱することにより重合反応を行なう方法
(特開昭64−62311)も提案されているが、反応溶媒が
存在しないため、重合率の上昇に伴い反応液の粘度が増
大して反応の調整が困難となる等の操作上の問題を生ず
る。
なく、イソシアヌル酸トリアリルを分子状酸素の存在下
で100℃に加熱することにより重合反応を行なう方法
(特開昭64−62311)も提案されているが、反応溶媒が
存在しないため、重合率の上昇に伴い反応液の粘度が増
大して反応の調整が困難となる等の操作上の問題を生ず
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来法による欠点がなく、重合体中のイ
ソシアヌル酸トリアリル成分の割合が高く、活性な不飽
和結合に富み、しかも各種の溶剤及びイソシアヌル酸ト
リアリル単量体との相溶性が良好であり、成形材料用の
架橋剤として有用なイソシアヌル酸トリアリル重合体を
得ることを目的とするものである。詳しくは、重合体中
のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合が95%以上でヨ
ウ素価が140以上であり、分子量が1,000以上のイソシア
ヌル酸トリアリル成分を少なくとも90%含有し、重量平
均分子量が3,000〜100,000のイソシアヌル酸トリアリル
重合体を効率よく製造することを目的とするものであ
る。
ソシアヌル酸トリアリル成分の割合が高く、活性な不飽
和結合に富み、しかも各種の溶剤及びイソシアヌル酸ト
リアリル単量体との相溶性が良好であり、成形材料用の
架橋剤として有用なイソシアヌル酸トリアリル重合体を
得ることを目的とするものである。詳しくは、重合体中
のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合が95%以上でヨ
ウ素価が140以上であり、分子量が1,000以上のイソシア
ヌル酸トリアリル成分を少なくとも90%含有し、重量平
均分子量が3,000〜100,000のイソシアヌル酸トリアリル
重合体を効率よく製造することを目的とするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、上記の目的を達成するため検討を重ね
た結果、イソシアヌル酸トリアリルを、ある種の溶媒中
において、分子状酸素の存在下で特定の重合率に達する
まで重合させるときは、成形材料用の架橋剤として充分
な分子量を有すると共に活性な二重結合に富み、しかも
各種溶剤との相溶性が良好であり、成形材料用架橋剤と
して好適なイソシアヌル酸トリアリル重合体が得られる
ことを見出し本発明を達成した。即ち本発明の要旨は、
イソシアヌル酸トリアリルを芳香族炭化水素溶媒中にお
いて、分子状酸素の存在下で重合率が25〜50%になるま
で重合させることを特徴とするイソシアヌル酸トリアリ
ル重合体の製造法に存する。
た結果、イソシアヌル酸トリアリルを、ある種の溶媒中
において、分子状酸素の存在下で特定の重合率に達する
まで重合させるときは、成形材料用の架橋剤として充分
な分子量を有すると共に活性な二重結合に富み、しかも
各種溶剤との相溶性が良好であり、成形材料用架橋剤と
して好適なイソシアヌル酸トリアリル重合体が得られる
ことを見出し本発明を達成した。即ち本発明の要旨は、
イソシアヌル酸トリアリルを芳香族炭化水素溶媒中にお
いて、分子状酸素の存在下で重合率が25〜50%になるま
で重合させることを特徴とするイソシアヌル酸トリアリ
ル重合体の製造法に存する。
本発明を以下に具体的に説明する。
本発明の原料として使用されるイソシアヌル酸トリア
リルは、周知の方法により、例えばハロゲン化アリルを
シアン酸アルカリと反応させるか、あるいはシアヌル酸
アルカリ金属塩をハロゲン化アリルと反応させることに
より製造される。何れの場合も微量の不純物として、ア
リル系化合物、イソシアヌル酸系化合物、その他の構造
不明の窒素化合物を含み、またイソシアヌル酸トリアリ
ルには、通常フェノール系の安定剤が添加されている
が、これ等の夾雑物を分離することなく、そのまま本発
明の原料として使用することができる。しかしイソシア
ヌル酸トリアリル純分として95%以上を含み融点24〜26
℃のものが好ましい。
リルは、周知の方法により、例えばハロゲン化アリルを
シアン酸アルカリと反応させるか、あるいはシアヌル酸
アルカリ金属塩をハロゲン化アリルと反応させることに
より製造される。何れの場合も微量の不純物として、ア
リル系化合物、イソシアヌル酸系化合物、その他の構造
不明の窒素化合物を含み、またイソシアヌル酸トリアリ
ルには、通常フェノール系の安定剤が添加されている
が、これ等の夾雑物を分離することなく、そのまま本発
明の原料として使用することができる。しかしイソシア
ヌル酸トリアリル純分として95%以上を含み融点24〜26
℃のものが好ましい。
本発明に使用される芳香族炭化水素溶媒としては、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレ
ン等の炭素原子及び水素原子で構成される芳香族炭化水
素類が挙げられ、特にイソシアヌル酸トリアリルの重合
温度と重合率を制御する点でキシレンが好ましい。溶媒
の使用量については、使用量が過大の場合は、分子状酸
素の供給量を増大しても重合反応時間が著しく長くなり
実用的でなく、また溶媒の使用量が過小の場合は、反応
時間が極端に短くなり重合反応のコントロールが困難と
なる。実用上好ましい溶媒の使用量は、イソシアヌル酸
トリアリル100重量部に対して20〜500重量部、特に35〜
350重量部程度である。
ルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレ
ン等の炭素原子及び水素原子で構成される芳香族炭化水
素類が挙げられ、特にイソシアヌル酸トリアリルの重合
温度と重合率を制御する点でキシレンが好ましい。溶媒
の使用量については、使用量が過大の場合は、分子状酸
素の供給量を増大しても重合反応時間が著しく長くなり
実用的でなく、また溶媒の使用量が過小の場合は、反応
時間が極端に短くなり重合反応のコントロールが困難と
なる。実用上好ましい溶媒の使用量は、イソシアヌル酸
トリアリル100重量部に対して20〜500重量部、特に35〜
350重量部程度である。
分子状酸素しては、酸素ガス、あるいは窒素ガスのよ
うな不活性ガスで希釈された酸素含有ガスが使用され、
経済的には空気が有利である。分子状酸素の供給量は、
その形態、供給方法及び重合温度等により重合速度をコ
ントロールできる範囲で任意に選択される。例えば溶媒
としてキシレンを使用した場合には、温度140〜145℃に
おいて原料及び溶媒の合計量(g)に対して0.3〜0.8ml
/分の空気が使用される。
うな不活性ガスで希釈された酸素含有ガスが使用され、
経済的には空気が有利である。分子状酸素の供給量は、
その形態、供給方法及び重合温度等により重合速度をコ
ントロールできる範囲で任意に選択される。例えば溶媒
としてキシレンを使用した場合には、温度140〜145℃に
おいて原料及び溶媒の合計量(g)に対して0.3〜0.8ml
/分の空気が使用される。
重合温度は、使用する溶媒により異なるが、通常110
℃〜180℃程度から選ばれる。また重合反応は加圧下で
も実施できるが、実際的には大気圧下、溶媒の沸点で実
施するのが有利である。
℃〜180℃程度から選ばれる。また重合反応は加圧下で
も実施できるが、実際的には大気圧下、溶媒の沸点で実
施するのが有利である。
本発明の重合反応は、通常原料をイソシアヌル酸トリ
アリルと所定量の上記溶媒とを混合して所定温度に加熱
し、撹拌下分子状酸素を導入しながら後述する所定の重
合率に達するまで重合反応を行ない、次いで反応液をイ
ソシアヌル酸トリアリル重合体の非溶媒例えば石油エー
テル、ヘキサン、エタノール又はメタノールと混合し
て、重合体を沈澱物として分離することにより実施する
ことができる。重合率の調整は主として、溶媒の使用量
を前記の範囲内で適宜調節することにより実施される。
アリルと所定量の上記溶媒とを混合して所定温度に加熱
し、撹拌下分子状酸素を導入しながら後述する所定の重
合率に達するまで重合反応を行ない、次いで反応液をイ
ソシアヌル酸トリアリル重合体の非溶媒例えば石油エー
テル、ヘキサン、エタノール又はメタノールと混合し
て、重合体を沈澱物として分離することにより実施する
ことができる。重合率の調整は主として、溶媒の使用量
を前記の範囲内で適宜調節することにより実施される。
重合反応の進行は、トルエン−メタノール混合液に対
する重合反応液の比濁により追跡することができる。具
体的には、トルエン/メタノール重合比を10/5〜10/8と
したトルエン−メタノール混合液に重合反応液を添加
し、濁りが生じたときの重合率を測定し、これをもとに
重合率とトルエン/メタノール重量比に基づく検量線を
求め、これにより所定のトルエン/メタノール重合比の
混合液に対する重合反応液の比濁により重合率を求め
る。重合率が所定の値に達したならば、分子状酸素の供
給を断ち、かつ温度を110℃未満に低下することにより
重合反応を停止させる。
する重合反応液の比濁により追跡することができる。具
体的には、トルエン/メタノール重合比を10/5〜10/8と
したトルエン−メタノール混合液に重合反応液を添加
し、濁りが生じたときの重合率を測定し、これをもとに
重合率とトルエン/メタノール重量比に基づく検量線を
求め、これにより所定のトルエン/メタノール重合比の
混合液に対する重合反応液の比濁により重合率を求め
る。重合率が所定の値に達したならば、分子状酸素の供
給を断ち、かつ温度を110℃未満に低下することにより
重合反応を停止させる。
本発明においては、重合反応を重合率が25〜50%にな
るまで行なうことが必要である。
るまで行なうことが必要である。
本発明における重合率とは、重合反応により生成した
イソシアヌル酸トリアリル重合体の重量を、原料イソシ
アヌル酸トリアリルの重量で除した値(重量%)であ
る。また重合体の重量は、5倍量(重量)のメタノール
を重合反応生成液中に激しく撹拌しながら注入し、析出
した沈澱物を濾取し、2倍量(重量)のメタノールで1
回洗浄した後、60℃で真空乾燥して求めた値である。
イソシアヌル酸トリアリル重合体の重量を、原料イソシ
アヌル酸トリアリルの重量で除した値(重量%)であ
る。また重合体の重量は、5倍量(重量)のメタノール
を重合反応生成液中に激しく撹拌しながら注入し、析出
した沈澱物を濾取し、2倍量(重量)のメタノールで1
回洗浄した後、60℃で真空乾燥して求めた値である。
イソシアヌル酸トリアリル重合体を成形材料用の架橋
剤として使用する場合、一般に良好な流動性、溶媒への
良好な溶解性等が要求されるが、重合率が25重量%未満
の場合は、このような性状の重合体が得れらず、また重
合率が50%を超えるとゲル化が生起して、不溶、不融の
ミクロゲルを生じる。従って本発明においては、前記の
ように重合率を25〜50%の範囲とすることが必要であ
り、特に好ましい重合率は35〜48%の範囲である。
剤として使用する場合、一般に良好な流動性、溶媒への
良好な溶解性等が要求されるが、重合率が25重量%未満
の場合は、このような性状の重合体が得れらず、また重
合率が50%を超えるとゲル化が生起して、不溶、不融の
ミクロゲルを生じる。従って本発明においては、前記の
ように重合率を25〜50%の範囲とすることが必要であ
り、特に好ましい重合率は35〜48%の範囲である。
以上の述べた本発明の方法によって製造されたイソシ
アヌル酸トリアリル重合体は、後記実施例に示すよう
に、重合対中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合、
即ち重合体の窒素含有量を、単量体の窒素含有量で除し
た値(重量%)が何れも95%以上であり、また重合体の
ヨウ素価は140以上であって、不飽和基に富み活性が極
めて大きい。
アヌル酸トリアリル重合体は、後記実施例に示すよう
に、重合対中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合、
即ち重合体の窒素含有量を、単量体の窒素含有量で除し
た値(重量%)が何れも95%以上であり、また重合体の
ヨウ素価は140以上であって、不飽和基に富み活性が極
めて大きい。
更に、本発明の方法による重合体中の90%以上が、分
子量1,000以上の重合体からなり、その重合平均分子量
は3,000〜10,000、とくに10,000〜50.000であり、その
融点は200℃程度又はそれ以上である。
子量1,000以上の重合体からなり、その重合平均分子量
は3,000〜10,000、とくに10,000〜50.000であり、その
融点は200℃程度又はそれ以上である。
これ等の事実に基づいて、本発明の方法により製造さ
れたイソシアヌル酸トリアリル重合体は、成形材料用架
橋剤として使用した場合、成形材料の耐熱性向上に貢献
し、また架橋剤としての活性が極めて大きい。更に、各
種の溶剤及びイソシアヌル酸トリアリル単量体との相溶
性が良好であるため、成形材料用の架橋剤として極めて
好適である。
れたイソシアヌル酸トリアリル重合体は、成形材料用架
橋剤として使用した場合、成形材料の耐熱性向上に貢献
し、また架橋剤としての活性が極めて大きい。更に、各
種の溶剤及びイソシアヌル酸トリアリル単量体との相溶
性が良好であるため、成形材料用の架橋剤として極めて
好適である。
(実施例) 以下本発明を実施例について更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
なお、以下の実施例における重合体の重量平均分子
量、窒素含有量及びヨウ素価は、夫々以下の方法により
測定した。
量、窒素含有量及びヨウ素価は、夫々以下の方法により
測定した。
重合体の重量平均分子量: 高速液体クロマトグラム(以下HPLCと略記する)で測
定し、HPLC測定は以下の条件で行なった。
定し、HPLC測定は以下の条件で行なった。
本 体:島津 LC−6A カラム:TSK−GEL G2000H×L×G3000H×L+G4000H×L
×G5000×L 各30cm×7.8mm 溶 媒:テトラヒドロフラン,流速1ml/min. 検出器:SPD−6A UV 245nm 記録計:島津CR−6A クロマトパック 試 料:0.1gの重合物をテトラヒドロフラン10mlに溶解
し、HPLCに10μl注入した。
×G5000×L 各30cm×7.8mm 溶 媒:テトラヒドロフラン,流速1ml/min. 検出器:SPD−6A UV 245nm 記録計:島津CR−6A クロマトパック 試 料:0.1gの重合物をテトラヒドロフラン10mlに溶解
し、HPLCに10μl注入した。
重量平均分子量は使用した各カラムについて標準ポリ
スチレンによってクロマトグラムを求め、次いで試料の
クロマトグラムより、夫々の溶出位置に相当する分子量
を求め、それ等から重量平均分子量を求めた。
スチレンによってクロマトグラムを求め、次いで試料の
クロマトグラムより、夫々の溶出位置に相当する分子量
を求め、それ等から重量平均分子量を求めた。
窒素含有量:窒素含有量は、ケールダール法により測
定した。
定した。
重合体は硫酸、分解促進剤と共に3昼夜フラスコに入
れ、栓をして分解した後、通常の加熱分解、蒸留を行な
ったものを滴定分析して窒素含有量を算出した。重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の算出は、重合体中
の窒素含有量をイソシアヌル酸トリアリル単量体の窒素
含有量で除した値である。因みに、実施例で使用したイ
ソシアヌル酸トリアリル単量体の窒素含有量は16.81%
(理論値 16.85%)であった。
れ、栓をして分解した後、通常の加熱分解、蒸留を行な
ったものを滴定分析して窒素含有量を算出した。重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の算出は、重合体中
の窒素含有量をイソシアヌル酸トリアリル単量体の窒素
含有量で除した値である。因みに、実施例で使用したイ
ソシアヌル酸トリアリル単量体の窒素含有量は16.81%
(理論値 16.85%)であった。
ヨウ素価:ウィイス(Wijs)法により測定した。即
ち、試料を四塩化炭素に溶解し、ウィイス試薬を加えて
1時間暗所に置き、ヨウ化カリ水溶液に蒸留水を加え、
遊離するヨウ素を0.1N Na2S2O3溶液で滴定する。
ち、試料を四塩化炭素に溶解し、ウィイス試薬を加えて
1時間暗所に置き、ヨウ化カリ水溶液に蒸留水を加え、
遊離するヨウ素を0.1N Na2S2O3溶液で滴定する。
ヨウ素価=(A−B)×F×1.269/W A,B:空実験,本実験における0.1N Na2S2O3溶液(ml) W:試料採取量(g) F:0.1N Na2S2O3溶液の力価係数 実施例1 撹拌機、温度計、冷却管、ガス導入管及び排気口を備
えた容量500mlの反応器中に、50ppmの3,5−ジタ−シャ
リ−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(酸化防止剤)を
含むイソシアヌル酸トリアリル(屈折率:▲n30 D▼1.5
095)200gを仕込み、次いでトルエン70gを加え、撹拌下
に110℃に加熱し、同温度でガス導入管を通じて、毎分7
9mlの空気を導入しながら重合反応を行なった。
えた容量500mlの反応器中に、50ppmの3,5−ジタ−シャ
リ−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(酸化防止剤)を
含むイソシアヌル酸トリアリル(屈折率:▲n30 D▼1.5
095)200gを仕込み、次いでトルエン70gを加え、撹拌下
に110℃に加熱し、同温度でガス導入管を通じて、毎分7
9mlの空気を導入しながら重合反応を行なった。
反応中、反応液の一部をサンプリングしてトルエン/
メタノール=10/8の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。反応液に撹拌
下5倍量(重量)のメタノールを添加して、イソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を沈澱させ、遠心分離して沈澱物
を採取し、メタノールで洗浄後、減圧下乾燥してイソシ
アヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率
は36.3%であった。
メタノール=10/8の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。反応液に撹拌
下5倍量(重量)のメタノールを添加して、イソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を沈澱させ、遠心分離して沈澱物
を採取し、メタノールで洗浄後、減圧下乾燥してイソシ
アヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率
は36.3%であった。
このようにして得られたイソシアヌル酸トリアリル重
合体は、イソシアヌル酸トリアリルに完全に溶解し、ア
セトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、キシレン、ク
メン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチ
ル、四塩化炭素、シクロヘキサン、N,N−ジメチルホル
ムアミド等の溶媒にもに完全に溶解するゲルを含まない
重合体であり、この重合体中における分子量1,000以上
の重合体の含有率は93%であり、HPLC法により測定した
重量平均分子量は、ポリスチレン換算で15,000であっ
た。この重合体は200℃以下の温度では溶融せず、また
その窒素含有率は16.41%(重合体中のイソシアヌル酸
トリアリル成分の割合としては97.6%)であった。更に
この重合体のヨウ素価は156であった。因みにイソシア
ヌル酸トリアリルモノマーのヨウ素価は302であった。
合体は、イソシアヌル酸トリアリルに完全に溶解し、ア
セトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、キシレン、ク
メン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチ
ル、四塩化炭素、シクロヘキサン、N,N−ジメチルホル
ムアミド等の溶媒にもに完全に溶解するゲルを含まない
重合体であり、この重合体中における分子量1,000以上
の重合体の含有率は93%であり、HPLC法により測定した
重量平均分子量は、ポリスチレン換算で15,000であっ
た。この重合体は200℃以下の温度では溶融せず、また
その窒素含有率は16.41%(重合体中のイソシアヌル酸
トリアリル成分の割合としては97.6%)であった。更に
この重合体のヨウ素価は156であった。因みにイソシア
ヌル酸トリアリルモノマーのヨウ素価は302であった。
実施例2 実施例1の反応器中に、実施例1に使用したイソシア
ヌル酸トリアリル200gを仕込み、次いでキシレン200gを
加え、撹拌下に145℃に加熱し、同温度でガス導入管を
通じて、毎分136mlの空気を導入しながら重合反応を行
なった。
ヌル酸トリアリル200gを仕込み、次いでキシレン200gを
加え、撹拌下に145℃に加熱し、同温度でガス導入管を
通じて、毎分136mlの空気を導入しながら重合反応を行
なった。
反応中、反応液の一部をサンプリングしてトルエン/
メタノール=10/5の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。この反応液に
つき、以下実施例1と同様の操作を行なってイソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率は45
%であった。
メタノール=10/5の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。この反応液に
つき、以下実施例1と同様の操作を行なってイソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率は45
%であった。
この重合体は、イソシアヌル酸トリアリルモノマー及
び実施例1に記載した各種の溶媒に完全に溶解し、この
重合体中における分子量1,000以上の重合体の含有率は9
4%であり、HPLC法により測定した重量平均分子量は、
ポリスチレン換算で48,000であった。本重合体は200℃
以下の温度では溶融せず、またその窒素含有率は16.1%
(重合体中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合とし
ては95.8%)であった。更に、この重合体のヨウ素価は
140であった。
び実施例1に記載した各種の溶媒に完全に溶解し、この
重合体中における分子量1,000以上の重合体の含有率は9
4%であり、HPLC法により測定した重量平均分子量は、
ポリスチレン換算で48,000であった。本重合体は200℃
以下の温度では溶融せず、またその窒素含有率は16.1%
(重合体中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合とし
ては95.8%)であった。更に、この重合体のヨウ素価は
140であった。
実施例3 実施例1の反応器中に、実施例1に使用したイソシア
ヌル酸トリアリル100gを仕込み、次いでクメン300gを加
え、撹拌下に170℃に加熱し、同温度でガス導入管を通
じて、毎分136mlの空気を導入しながら重合反応を行な
った。
ヌル酸トリアリル100gを仕込み、次いでクメン300gを加
え、撹拌下に170℃に加熱し、同温度でガス導入管を通
じて、毎分136mlの空気を導入しながら重合反応を行な
った。
反応中、反応液の一部をサンプリングしてトルエン/
メタノール=10/8の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。この反応液に
つき、以下実施例1と同様の操作を行なってイソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率は3
6.5%であった。この重合体は、イソシアヌル酸トリア
リルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒に完全
に溶解し、この重合体中における分子量1,000以上の重
合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定した重量
平均分子量は、ポリスチレン換算で16,000であった。本
重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またその窒素
含有率は16.75%(重合体中のイソシアヌル酸トリアリ
ル成分の割合としては99.6%)であった。更に、この重
合体のヨウ素価は149であった。
メタノール=10/8の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。この反応液に
つき、以下実施例1と同様の操作を行なってイソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率は3
6.5%であった。この重合体は、イソシアヌル酸トリア
リルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒に完全
に溶解し、この重合体中における分子量1,000以上の重
合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定した重量
平均分子量は、ポリスチレン換算で16,000であった。本
重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またその窒素
含有率は16.75%(重合体中のイソシアヌル酸トリアリ
ル成分の割合としては99.6%)であった。更に、この重
合体のヨウ素価は149であった。
実施例4 実施例2と全く同様にしてイソシアヌル酸トリアリル
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/6の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は40%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で30,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.3%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては97.0%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は145であった。
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/6の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は40%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で30,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.3%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては97.0%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は145であった。
実施例5 実施例2と全く同様にしてイソシアヌル酸トリアリル
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/7の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は36%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は93%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で17,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.4%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては97.6%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は150であった。
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/7の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は36%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は93%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で17,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.4%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては97.6%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は150であった。
実施例6 実施例2と全く同様にしてイソシアヌル酸トリアリル
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/4の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は47%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で80,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.1%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては95.8%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は140であった。
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/4の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は47%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で80,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.1%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては95.8%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は140であった。
比較例1 特開昭48−54192の実施例1に記載の方法に準じてイ
ソシアヌル酸トリアリルを重合させた。即ち、撹拌機、
温度計、逆流冷却管を備えた反応器に、n−ブチルアル
デヒド72g(1モル)、イソシアヌル酸トリアリル83g
(0.43モル)と2,2′−アゾビスイソブチロニトリル2.5
gを加え、80℃で4時間重合反応を行なった後冷却し、
反応液を1500mlのメタノール中に撹拌しながら注入し、
析出する白色固体を濾取した。この固体をメタノールで
充分洗浄し、40℃以下で減圧下乾燥して、52.3gの重合
体(イソシアヌル酸トリアリル基準で収率63%)を得
た。この重合体のヨウ素価は136、重量平均分子量は3,1
00、融点は113〜118℃、窒素含有率は13.40%(重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合としては79.7
%)であった。
ソシアヌル酸トリアリルを重合させた。即ち、撹拌機、
温度計、逆流冷却管を備えた反応器に、n−ブチルアル
デヒド72g(1モル)、イソシアヌル酸トリアリル83g
(0.43モル)と2,2′−アゾビスイソブチロニトリル2.5
gを加え、80℃で4時間重合反応を行なった後冷却し、
反応液を1500mlのメタノール中に撹拌しながら注入し、
析出する白色固体を濾取した。この固体をメタノールで
充分洗浄し、40℃以下で減圧下乾燥して、52.3gの重合
体(イソシアヌル酸トリアリル基準で収率63%)を得
た。この重合体のヨウ素価は136、重量平均分子量は3,1
00、融点は113〜118℃、窒素含有率は13.40%(重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合としては79.7
%)であった。
比較例2 特公昭50−11435の実施例1に記載の方法に準じてイ
ソシアヌル酸トリアリルを重合させた。即ち、この実施
例と同様に処理された純度99.8%のイソシアヌル酸トリ
アリル100gを、四塩化炭素300g(溶媒)に溶解し、これ
に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル1gを加え、密閉
容器中において90〜95℃で4時間保持して重合反応を行
なった。冷却後この反応混合物をメタノールと混合し、
析出する白色固体を濾取した。この固体をメタノールで
洗浄し、減圧下乾燥して、イソシアヌル酸トリアリル重
合体を得た。得られた重合体のHPLC法により測定した重
量平均分子量は、ポリスチレン換算で2,200であり、融
点は123〜129℃であった。またその窒素含有率は12.13
%(重合体中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合と
しては72%)であった。更にこの重合体のヨウ素価は10
3〜111であった。
ソシアヌル酸トリアリルを重合させた。即ち、この実施
例と同様に処理された純度99.8%のイソシアヌル酸トリ
アリル100gを、四塩化炭素300g(溶媒)に溶解し、これ
に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル1gを加え、密閉
容器中において90〜95℃で4時間保持して重合反応を行
なった。冷却後この反応混合物をメタノールと混合し、
析出する白色固体を濾取した。この固体をメタノールで
洗浄し、減圧下乾燥して、イソシアヌル酸トリアリル重
合体を得た。得られた重合体のHPLC法により測定した重
量平均分子量は、ポリスチレン換算で2,200であり、融
点は123〜129℃であった。またその窒素含有率は12.13
%(重合体中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合と
しては72%)であった。更にこの重合体のヨウ素価は10
3〜111であった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、上述のようにイソシアヌル酸
トリアリルの重合に際し、芳香族炭化水素溶媒を使用
し、分子状酸素の存在下で重合率が25〜50%になるまで
重合させることによって、重合体中のイソシアヌル酸ト
リアリル成分の割合が95%以上でヨウ素価が140以上と
大きく、更に重合体中の90%以上が分子量1,000以上の
重合体からなる、活性に富み、200℃程度の温度では溶
融しないイソシアヌル酸トリアリル重合体を提供するこ
とができる。しかも本発明の方法は無溶媒法に比し、重
合反応の調整が遥かに容易である。従って、本発明の方
法による重合体は、成形材料用架橋剤として使用した場
合優れた活性を示すと共に、成形材料の耐熱性を向上
し、しかも各種の溶剤との相溶性が良好であるため、成
形材料用の架橋剤として極めて好適である。
トリアリルの重合に際し、芳香族炭化水素溶媒を使用
し、分子状酸素の存在下で重合率が25〜50%になるまで
重合させることによって、重合体中のイソシアヌル酸ト
リアリル成分の割合が95%以上でヨウ素価が140以上と
大きく、更に重合体中の90%以上が分子量1,000以上の
重合体からなる、活性に富み、200℃程度の温度では溶
融しないイソシアヌル酸トリアリル重合体を提供するこ
とができる。しかも本発明の方法は無溶媒法に比し、重
合反応の調整が遥かに容易である。従って、本発明の方
法による重合体は、成形材料用架橋剤として使用した場
合優れた活性を示すと共に、成形材料の耐熱性を向上
し、しかも各種の溶剤との相溶性が良好であるため、成
形材料用の架橋剤として極めて好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 126/06,26/06,226/06
Claims (1)
- 【請求項1】イソシアヌル酸トリアリルを芳香族炭化水
素溶媒中において、分子状酸素の存在下で重合率が25〜
50%になるまで重合させることを特徴とするイソシアヌ
ル酸トリアリル重合体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1120553A JP2782358B2 (ja) | 1989-05-16 | 1989-05-16 | イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1120553A JP2782358B2 (ja) | 1989-05-16 | 1989-05-16 | イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02300232A JPH02300232A (ja) | 1990-12-12 |
JP2782358B2 true JP2782358B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=14789157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1120553A Expired - Lifetime JP2782358B2 (ja) | 1989-05-16 | 1989-05-16 | イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2782358B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009010271A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Showa Denko Kk | 微細パターンの形成方法および微細パターン形成用組成物 |
-
1989
- 1989-05-16 JP JP1120553A patent/JP2782358B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02300232A (ja) | 1990-12-12 |
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JPH0535723B2 (ja) |
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