JP2782358B2 - イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法 - Google Patents

イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法

Info

Publication number
JP2782358B2
JP2782358B2 JP1120553A JP12055389A JP2782358B2 JP 2782358 B2 JP2782358 B2 JP 2782358B2 JP 1120553 A JP1120553 A JP 1120553A JP 12055389 A JP12055389 A JP 12055389A JP 2782358 B2 JP2782358 B2 JP 2782358B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
triallyl isocyanurate
polymerization
molecular weight
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1120553A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02300232A (ja
Inventor
義弘 高山
幹雄 平林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kasei Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kasei Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kasei Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Kasei Chemical Co Ltd
Priority to JP1120553A priority Critical patent/JP2782358B2/ja
Publication of JPH02300232A publication Critical patent/JPH02300232A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2782358B2 publication Critical patent/JP2782358B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F26/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen
    • C08F26/06Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen by a heterocyclic ring containing nitrogen

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はイソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法に
関するものである。詳しくは、ゴム、プラスチックス等
の成形材料用の架橋剤として有用なイソシアヌル酸トリ
アリル重合体の製造法に関するものである。
(従来の技術) イソシアヌル酸トリアリル重合体は、ゴム、プラスチ
ックス等の成形材料用の架橋剤として広く用いられ、こ
れ等の耐熱性、耐化学薬品性、耐加水分解性、機械的特
性、耐侯性などの向上に有用であることが知られてい
る。
従来、架橋剤として使用されるイソシアヌル酸トリア
リルの重合法としては、イソシアヌル酸トリアリルを、
ラジカル開始剤の存在下において、連鎖移動恒数の大き
い有機溶媒、例えばポリハロゲン化炭化水素溶媒中で重
合反応を行ない、反応液をイソシアヌル酸トリアリルは
溶解するが重合体は溶解しない有機溶媒中に投入して重
合体を分離する方法(特公昭50−11435)、あるいは脂
肪族アルデヒドを反応溶媒として用いる方法(特開昭48
−54192)等が知られている。
これ等の方法によれば、原料単量体及び種々の溶媒に
可溶な重合体を得ることができ、これをこれ等の溶媒に
溶解させることにより、所望の重合体含有率の架橋剤組
成物を得ることができる。
しかし上記の方法では、連鎖移動恒数の大きい溶媒を
使用するため、この溶媒が分子量調整剤としてイソシア
ヌル酸トリアリルに結合し、その結果、得られる重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合、即ち、重合
体中の窒素含有量をイソシアヌル酸トリアリル単量体の
窒素含有量で除した割合が、通常60〜90%と少ない。ま
た不飽和基の残存割合を示す重合体のヨウ素価も90〜14
0程度である。このため、得られる重合体を成形材料用
架橋剤として使用した場合、反応性が充分でなく、また
得られる成形材料の耐熱性が劣る等の欠点がある。
上記の問題を解決するため、溶媒を全く使用すること
なく、イソシアヌル酸トリアリルを分子状酸素の存在下
で100℃に加熱することにより重合反応を行なう方法
(特開昭64−62311)も提案されているが、反応溶媒が
存在しないため、重合率の上昇に伴い反応液の粘度が増
大して反応の調整が困難となる等の操作上の問題を生ず
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来法による欠点がなく、重合体中のイ
ソシアヌル酸トリアリル成分の割合が高く、活性な不飽
和結合に富み、しかも各種の溶剤及びイソシアヌル酸ト
リアリル単量体との相溶性が良好であり、成形材料用の
架橋剤として有用なイソシアヌル酸トリアリル重合体を
得ることを目的とするものである。詳しくは、重合体中
のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合が95%以上でヨ
ウ素価が140以上であり、分子量が1,000以上のイソシア
ヌル酸トリアリル成分を少なくとも90%含有し、重量平
均分子量が3,000〜100,000のイソシアヌル酸トリアリル
重合体を効率よく製造することを目的とするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、上記の目的を達成するため検討を重ね
た結果、イソシアヌル酸トリアリルを、ある種の溶媒中
において、分子状酸素の存在下で特定の重合率に達する
まで重合させるときは、成形材料用の架橋剤として充分
な分子量を有すると共に活性な二重結合に富み、しかも
各種溶剤との相溶性が良好であり、成形材料用架橋剤と
して好適なイソシアヌル酸トリアリル重合体が得られる
ことを見出し本発明を達成した。即ち本発明の要旨は、
イソシアヌル酸トリアリルを芳香族炭化水素溶媒中にお
いて、分子状酸素の存在下で重合率が25〜50%になるま
で重合させることを特徴とするイソシアヌル酸トリアリ
ル重合体の製造法に存する。
本発明を以下に具体的に説明する。
本発明の原料として使用されるイソシアヌル酸トリア
リルは、周知の方法により、例えばハロゲン化アリルを
シアン酸アルカリと反応させるか、あるいはシアヌル酸
アルカリ金属塩をハロゲン化アリルと反応させることに
より製造される。何れの場合も微量の不純物として、ア
リル系化合物、イソシアヌル酸系化合物、その他の構造
不明の窒素化合物を含み、またイソシアヌル酸トリアリ
ルには、通常フェノール系の安定剤が添加されている
が、これ等の夾雑物を分離することなく、そのまま本発
明の原料として使用することができる。しかしイソシア
ヌル酸トリアリル純分として95%以上を含み融点24〜26
℃のものが好ましい。
本発明に使用される芳香族炭化水素溶媒としては、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレ
ン等の炭素原子及び水素原子で構成される芳香族炭化水
素類が挙げられ、特にイソシアヌル酸トリアリルの重合
温度と重合率を制御する点でキシレンが好ましい。溶媒
の使用量については、使用量が過大の場合は、分子状酸
素の供給量を増大しても重合反応時間が著しく長くなり
実用的でなく、また溶媒の使用量が過小の場合は、反応
時間が極端に短くなり重合反応のコントロールが困難と
なる。実用上好ましい溶媒の使用量は、イソシアヌル酸
トリアリル100重量部に対して20〜500重量部、特に35〜
350重量部程度である。
分子状酸素しては、酸素ガス、あるいは窒素ガスのよ
うな不活性ガスで希釈された酸素含有ガスが使用され、
経済的には空気が有利である。分子状酸素の供給量は、
その形態、供給方法及び重合温度等により重合速度をコ
ントロールできる範囲で任意に選択される。例えば溶媒
としてキシレンを使用した場合には、温度140〜145℃に
おいて原料及び溶媒の合計量(g)に対して0.3〜0.8ml
/分の空気が使用される。
重合温度は、使用する溶媒により異なるが、通常110
℃〜180℃程度から選ばれる。また重合反応は加圧下で
も実施できるが、実際的には大気圧下、溶媒の沸点で実
施するのが有利である。
本発明の重合反応は、通常原料をイソシアヌル酸トリ
アリルと所定量の上記溶媒とを混合して所定温度に加熱
し、撹拌下分子状酸素を導入しながら後述する所定の重
合率に達するまで重合反応を行ない、次いで反応液をイ
ソシアヌル酸トリアリル重合体の非溶媒例えば石油エー
テル、ヘキサン、エタノール又はメタノールと混合し
て、重合体を沈澱物として分離することにより実施する
ことができる。重合率の調整は主として、溶媒の使用量
を前記の範囲内で適宜調節することにより実施される。
重合反応の進行は、トルエン−メタノール混合液に対
する重合反応液の比濁により追跡することができる。具
体的には、トルエン/メタノール重合比を10/5〜10/8と
したトルエン−メタノール混合液に重合反応液を添加
し、濁りが生じたときの重合率を測定し、これをもとに
重合率とトルエン/メタノール重量比に基づく検量線を
求め、これにより所定のトルエン/メタノール重合比の
混合液に対する重合反応液の比濁により重合率を求め
る。重合率が所定の値に達したならば、分子状酸素の供
給を断ち、かつ温度を110℃未満に低下することにより
重合反応を停止させる。
本発明においては、重合反応を重合率が25〜50%にな
るまで行なうことが必要である。
本発明における重合率とは、重合反応により生成した
イソシアヌル酸トリアリル重合体の重量を、原料イソシ
アヌル酸トリアリルの重量で除した値(重量%)であ
る。また重合体の重量は、5倍量(重量)のメタノール
を重合反応生成液中に激しく撹拌しながら注入し、析出
した沈澱物を濾取し、2倍量(重量)のメタノールで1
回洗浄した後、60℃で真空乾燥して求めた値である。
イソシアヌル酸トリアリル重合体を成形材料用の架橋
剤として使用する場合、一般に良好な流動性、溶媒への
良好な溶解性等が要求されるが、重合率が25重量%未満
の場合は、このような性状の重合体が得れらず、また重
合率が50%を超えるとゲル化が生起して、不溶、不融の
ミクロゲルを生じる。従って本発明においては、前記の
ように重合率を25〜50%の範囲とすることが必要であ
り、特に好ましい重合率は35〜48%の範囲である。
以上の述べた本発明の方法によって製造されたイソシ
アヌル酸トリアリル重合体は、後記実施例に示すよう
に、重合対中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合、
即ち重合体の窒素含有量を、単量体の窒素含有量で除し
た値(重量%)が何れも95%以上であり、また重合体の
ヨウ素価は140以上であって、不飽和基に富み活性が極
めて大きい。
更に、本発明の方法による重合体中の90%以上が、分
子量1,000以上の重合体からなり、その重合平均分子量
は3,000〜10,000、とくに10,000〜50.000であり、その
融点は200℃程度又はそれ以上である。
これ等の事実に基づいて、本発明の方法により製造さ
れたイソシアヌル酸トリアリル重合体は、成形材料用架
橋剤として使用した場合、成形材料の耐熱性向上に貢献
し、また架橋剤としての活性が極めて大きい。更に、各
種の溶剤及びイソシアヌル酸トリアリル単量体との相溶
性が良好であるため、成形材料用の架橋剤として極めて
好適である。
(実施例) 以下本発明を実施例について更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
なお、以下の実施例における重合体の重量平均分子
量、窒素含有量及びヨウ素価は、夫々以下の方法により
測定した。
重合体の重量平均分子量: 高速液体クロマトグラム(以下HPLCと略記する)で測
定し、HPLC測定は以下の条件で行なった。
本 体:島津 LC−6A カラム:TSK−GEL G2000H×L×G3000H×L+G4000H×L
×G5000×L 各30cm×7.8mm 溶 媒:テトラヒドロフラン,流速1ml/min. 検出器:SPD−6A UV 245nm 記録計:島津CR−6A クロマトパック 試 料:0.1gの重合物をテトラヒドロフラン10mlに溶解
し、HPLCに10μl注入した。
重量平均分子量は使用した各カラムについて標準ポリ
スチレンによってクロマトグラムを求め、次いで試料の
クロマトグラムより、夫々の溶出位置に相当する分子量
を求め、それ等から重量平均分子量を求めた。
窒素含有量:窒素含有量は、ケールダール法により測
定した。
重合体は硫酸、分解促進剤と共に3昼夜フラスコに入
れ、栓をして分解した後、通常の加熱分解、蒸留を行な
ったものを滴定分析して窒素含有量を算出した。重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の算出は、重合体中
の窒素含有量をイソシアヌル酸トリアリル単量体の窒素
含有量で除した値である。因みに、実施例で使用したイ
ソシアヌル酸トリアリル単量体の窒素含有量は16.81
(理論値 16.85%)であった。
ヨウ素価:ウィイス(Wijs)法により測定した。即
ち、試料を四塩化炭素に溶解し、ウィイス試薬を加えて
1時間暗所に置き、ヨウ化カリ水溶液に蒸留水を加え、
遊離するヨウ素を0.1N Na2S2O3溶液で滴定する。
ヨウ素価=(A−B)×F×1.269/W A,B:空実験,本実験における0.1N Na2S2O3溶液(ml) W:試料採取量(g) F:0.1N Na2S2O3溶液の力価係数 実施例1 撹拌機、温度計、冷却管、ガス導入管及び排気口を備
えた容量500mlの反応器中に、50ppmの3,5−ジタ−シャ
リ−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(酸化防止剤)を
含むイソシアヌル酸トリアリル(屈折率:▲n30 D▼1.5
095)200gを仕込み、次いでトルエン70gを加え、撹拌下
に110℃に加熱し、同温度でガス導入管を通じて、毎分7
9mlの空気を導入しながら重合反応を行なった。
反応中、反応液の一部をサンプリングしてトルエン/
メタノール=10/8の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。反応液に撹拌
下5倍量(重量)のメタノールを添加して、イソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を沈澱させ、遠心分離して沈澱物
を採取し、メタノールで洗浄後、減圧下乾燥してイソシ
アヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率
は36.3%であった。
このようにして得られたイソシアヌル酸トリアリル重
合体は、イソシアヌル酸トリアリルに完全に溶解し、ア
セトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、キシレン、ク
メン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチ
ル、四塩化炭素、シクロヘキサン、N,N−ジメチルホル
ムアミド等の溶媒にもに完全に溶解するゲルを含まない
重合体であり、この重合体中における分子量1,000以上
の重合体の含有率は93%であり、HPLC法により測定した
重量平均分子量は、ポリスチレン換算で15,000であっ
た。この重合体は200℃以下の温度では溶融せず、また
その窒素含有率は16.41%(重合体中のイソシアヌル酸
トリアリル成分の割合としては97.6%)であった。更に
この重合体のヨウ素価は156であった。因みにイソシア
ヌル酸トリアリルモノマーのヨウ素価は302であった。
実施例2 実施例1の反応器中に、実施例1に使用したイソシア
ヌル酸トリアリル200gを仕込み、次いでキシレン200gを
加え、撹拌下に145℃に加熱し、同温度でガス導入管を
通じて、毎分136mlの空気を導入しながら重合反応を行
なった。
反応中、反応液の一部をサンプリングしてトルエン/
メタノール=10/5の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。この反応液に
つき、以下実施例1と同様の操作を行なってイソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率は45
%であった。
この重合体は、イソシアヌル酸トリアリルモノマー及
び実施例1に記載した各種の溶媒に完全に溶解し、この
重合体中における分子量1,000以上の重合体の含有率は9
4%であり、HPLC法により測定した重量平均分子量は、
ポリスチレン換算で48,000であった。本重合体は200℃
以下の温度では溶融せず、またその窒素含有率は16.1
(重合体中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合とし
ては95.8%)であった。更に、この重合体のヨウ素価は
140であった。
実施例3 実施例1の反応器中に、実施例1に使用したイソシア
ヌル酸トリアリル100gを仕込み、次いでクメン300gを加
え、撹拌下に170℃に加熱し、同温度でガス導入管を通
じて、毎分136mlの空気を導入しながら重合反応を行な
った。
反応中、反応液の一部をサンプリングしてトルエン/
メタノール=10/8の検出液中に滴加し、濁りを生じた時
点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。この反応液に
つき、以下実施例1と同様の操作を行なってイソシアヌ
ル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の重合率は3
6.5%であった。この重合体は、イソシアヌル酸トリア
リルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒に完全
に溶解し、この重合体中における分子量1,000以上の重
合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定した重量
平均分子量は、ポリスチレン換算で16,000であった。本
重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またその窒素
含有率は16.75%(重合体中のイソシアヌル酸トリアリ
ル成分の割合としては99.6%)であった。更に、この重
合体のヨウ素価は149であった。
実施例4 実施例2と全く同様にしてイソシアヌル酸トリアリル
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/6の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は40%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で30,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.3%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては97.0%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は145であった。
実施例5 実施例2と全く同様にしてイソシアヌル酸トリアリル
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/7の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は36%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は93%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で17,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.4%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては97.6%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は150であった。
実施例6 実施例2と全く同様にしてイソシアヌル酸トリアリル
の重合反応を開始し、反応液の一部をサンプリングして
トルエン/メタノール=10/4の検出液中に滴加し、濁り
を生じた時点で空気の供給を断ち、直ちに冷却した。こ
の反応液につき、以下実施例1と同様の操作を行なって
イソシアヌル酸トリアリル重合体を得た。この重合体の
重合率は47%であった。この重合体は、イソシアヌル酸
トリアリルモノマー及び実施例1に記載した各種の溶媒
に完全に溶解し、この重合体中における分子量1,000以
上の重合体の含有率は94%であり、HPLC法により測定し
た重量平均分子量は、ポリスチレン換算で80,000であっ
た。本重合体は200℃以下の温度では溶融せず、またそ
の窒素含有率は16.1%(重合体中のイソシアヌル酸トリ
アリル成分の割合としては95.8%)であった。更に、こ
の重合体のヨウ素価は140であった。
比較例1 特開昭48−54192の実施例1に記載の方法に準じてイ
ソシアヌル酸トリアリルを重合させた。即ち、撹拌機、
温度計、逆流冷却管を備えた反応器に、n−ブチルアル
デヒド72g(1モル)、イソシアヌル酸トリアリル83g
(0.43モル)と2,2′−アゾビスイソブチロニトリル2.5
gを加え、80℃で4時間重合反応を行なった後冷却し、
反応液を1500mlのメタノール中に撹拌しながら注入し、
析出する白色固体を濾取した。この固体をメタノールで
充分洗浄し、40℃以下で減圧下乾燥して、52.3gの重合
体(イソシアヌル酸トリアリル基準で収率63%)を得
た。この重合体のヨウ素価は136、重量平均分子量は3,1
00、融点は113〜118℃、窒素含有率は13.40%(重合体
中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合としては79.7
%)であった。
比較例2 特公昭50−11435の実施例1に記載の方法に準じてイ
ソシアヌル酸トリアリルを重合させた。即ち、この実施
例と同様に処理された純度99.8%のイソシアヌル酸トリ
アリル100gを、四塩化炭素300g(溶媒)に溶解し、これ
に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル1gを加え、密閉
容器中において90〜95℃で4時間保持して重合反応を行
なった。冷却後この反応混合物をメタノールと混合し、
析出する白色固体を濾取した。この固体をメタノールで
洗浄し、減圧下乾燥して、イソシアヌル酸トリアリル重
合体を得た。得られた重合体のHPLC法により測定した重
量平均分子量は、ポリスチレン換算で2,200であり、融
点は123〜129℃であった。またその窒素含有率は12.13
%(重合体中のイソシアヌル酸トリアリル成分の割合と
しては72%)であった。更にこの重合体のヨウ素価は10
3〜111であった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、上述のようにイソシアヌル酸
トリアリルの重合に際し、芳香族炭化水素溶媒を使用
し、分子状酸素の存在下で重合率が25〜50%になるまで
重合させることによって、重合体中のイソシアヌル酸ト
リアリル成分の割合が95%以上でヨウ素価が140以上と
大きく、更に重合体中の90%以上が分子量1,000以上の
重合体からなる、活性に富み、200℃程度の温度では溶
融しないイソシアヌル酸トリアリル重合体を提供するこ
とができる。しかも本発明の方法は無溶媒法に比し、重
合反応の調整が遥かに容易である。従って、本発明の方
法による重合体は、成形材料用架橋剤として使用した場
合優れた活性を示すと共に、成形材料の耐熱性を向上
し、しかも各種の溶剤との相溶性が良好であるため、成
形材料用の架橋剤として極めて好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 126/06,26/06,226/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソシアヌル酸トリアリルを芳香族炭化水
    素溶媒中において、分子状酸素の存在下で重合率が25〜
    50%になるまで重合させることを特徴とするイソシアヌ
    ル酸トリアリル重合体の製造法。
JP1120553A 1989-05-16 1989-05-16 イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法 Expired - Lifetime JP2782358B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1120553A JP2782358B2 (ja) 1989-05-16 1989-05-16 イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1120553A JP2782358B2 (ja) 1989-05-16 1989-05-16 イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02300232A JPH02300232A (ja) 1990-12-12
JP2782358B2 true JP2782358B2 (ja) 1998-07-30

Family

ID=14789157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1120553A Expired - Lifetime JP2782358B2 (ja) 1989-05-16 1989-05-16 イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2782358B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009010271A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Showa Denko Kk 微細パターンの形成方法および微細パターン形成用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02300232A (ja) 1990-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3459832A (en) Crystalline polystyrene having activity as a polymerization catalyst
US3179640A (en) Hydroxyfluoroalkyl-substituted styrenes, their polymers and their preparation
US3000865A (en) Copolymers of propylene oxide and alkylene sulfides
JP2782358B2 (ja) イソシアヌル酸トリアリル重合体の製造法
US3875114A (en) Amidomethylene modified aromatic carbocyclic polymers and methods for making the same
JP3092875B2 (ja) 末端にビニル基を有するイソブチレン系重合体およびその製造方法
US3379689A (en) Process for the manufacture of acrolein polymers
Matsuda Preparation and copolymerization of divalent metal salts of ethylene glycol–methacrylate–maleate
JPH0236204A (ja) 官能性末端を有するイソブチレン系ポリマーの製造法
JP2889971B2 (ja) トリアリル・イソシアヌレートプレポリマーの製造方法
US3211714A (en) Polymerization of acetylenic compounds
US3442883A (en) Palladium catalyzed polymerization of allene
US2985635A (en) Reaction products of cyclopentadiene and trichloroacetic acid
EP0192766B1 (en) Ethynylphenoxy and ethynylthiophenoxy derivatives of diphenylhexafluoropropane
US4097534A (en) Process for polymerizing 4,4'-thiobis(6-tert-butyl-m-cresol)
Wesslén et al. Anionic polymerization of vinyl chloride
JPS6063208A (ja) 4−ヒドロキシ−4′−ビニルビフエニル重合体およびその製造法
JP2003510374A (ja) テトラフェニルボレートに基づく開始剤の使用によるホルムアルデヒド及び環状エーテルの共重合
KR100216449B1 (ko) 로진유도체, 그의 중합물, 그의 공중합물 및 그의 제조방법
US4708991A (en) Polymers of ethynylthiophenoxy derivatives of diphenylhexafluoropropane
JPH0687920A (ja) 不飽和基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法
US2671767A (en) Condensation of 1-diazoalkanes
US4565848A (en) Process for the preparation of polyacetylenes by dehydrochlorination of polyvinyl chloride, the products obtained and their applications, in particular, as semiconductors
Tanaka et al. Carboxylation of a polypentenamer and preparation of its hydrogenated derivatives
JPH0535723B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090522

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term