JPH02283219A - 植物栽培装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、野菜等の植物を人工的に栽培するための植物
栽培装置に関する。

「従来の技術」 本来、野菜等の植物の栽培は、露地栽培によるものが主
流であるが、日射量や雨量との関係によって収穫量の増
減を生じるために、常に一定の収穫量を得ることは難し
かった。そこで、近年では野菜などの作物を栽培する場
合、土を使わずに肥料分を溶かした養液を用いて栽培す
る、いわゆる水耕栽培による方法が採用されている。

この水耕栽培は、露地栽培における地力の低下あるいは
連作障害や病中害の回避、および栽培の省力自動化、生
産の増強を目的として行なわれるものであり、露地栽培
と比較して生産コストは高いが、養分調整や残根処理が
容易なことから、葉菜類などの野菜を栽培する方法とし
て利用されている。

そして、この種の植物栽培装置の一例として第１Ｏ図に
示すものが提供されていた。

この植物栽培装置１は、栽培すべき植物２を収納するた
めの装置本体３と、この装置本体３内に設けられて、前
記植物を照射する照射装置とじての複数本の蛍光灯４と
、蛍光灯４の下方に設置されて、植物２を配置する栽培
ベッド５とから概略構成されている。

装置本体３は、断熱材からなる箱形容器であって、その
上面には、蛍光灯収納部３１が設けられている。そして
、この蛍光灯収納部３１の上面には、外部に開口するダ
クト３ｂが設けられている。

蛍光灯４は、前記装置本体３内の上方に一定間隔をおい
て複数本設けられている。これら蛍光灯４のそれぞれの
上方には、第１１図に示すように、半円弧状の反射板６
が配置されている。

栽培ベッド５は、吸水性を有する吸水性シートから形成
されている。また、栽培ベッド５には、植物２のための
養液供給器７が設けられている。

この植物栽培装置１を使用する場合には、栽培すべき植
物の種を、栽培ベッド５に載置する。そして、この栽培
ベッド５に養液供給器７から養液を補給しつつ、蛍光灯
４によって照射量および温度を適宜調節しながら植物２
の栽培を行う。

蛍光灯４の電極４！、４ｂに加電され、その電圧がある
値を越えると、第１２図および第１３図に示すように、
コイルフィラメント４ｃからコイルフィラメント４ｄに
向って熱電子の流れが生じる。そして、放電によって発
生した熱電子４ｃは、図中矢印に示すような運動をし、
蛍光灯４の内面に塗布された蛍光体４Ｉを透過する際に
可視光に変換させられる。

そして、蛍光灯４の照射によって生じた熱のうち、不要
な熱は、前記ダクト３ｂによって装置の外部へ除去され
る。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、前記の植物栽培装置では、天候等の自然
現象に左右されないで一定の栽培条件を提供することが
可能になったものの、次のような解決すべき課題を生じ
ることとなった。

■照射装置として使用されていた従来の蛍光灯４では、
蛍光灯４の全体から可視光が照射されるため、互いの照
射光と干渉し合って栽培面における光強度の水平分布が
不均一になる。

つまり、蛍光灯４から照射された光による光強度は、第
１１図および第１４図に示すように、栽培ベッド５の中
央部で大きく、栽培ベッド５の端部へ向かうにしたがっ
て小さくなるために、栽培べ７ド５の中央部に位置する
植物の成長が早く、栽培ベッド５の端部に位置する植物
の成長が遅くなる。よって、植種の時期が同じでも、成
長速度の違いにより、植物の均一な栽培ができない。

■蛍光灯４から照射された光は、その上方に反射板６が
配置されているにも拘わらず、第１１図の図中矢印に示
すように、栽培面に向かわず蛍光灯４の上方もしくは水
平方向へ逃げてしまう光もありエネルギの無駄である。

■第１５図に示すように、一般に蛍光灯４のエネルギー
変換率は、入力電力の７５％（図中符号Ａ）が熱損失と
なり、この熱量が全て冷房負荷となる。そして、前記従
来の熱除去の方法では、栽培空間の空気を使って照明の
発熱を除去するため、冷房負荷が軽減されない場合があ
って効率的ではなかっｌ；。

■蛍光灯４からの放射熱により、植物に悪影響を及ぼす
とともに、冷房負荷が大きくなる。

本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、栽
培ベッドに照射する光および栽培ベッドに達する光を均
一化することができ、また、照射装置の光の照射によっ
て発生する熱を有効に除去することのできる植物栽培装
置を提供することを目的としている。

「課題を解決するための手段」 そこで、本発明の植物栽培装置は、栽培すべき植物を収
納する装置本体と、この装置本体内に設けられて植物を
栽培する栽培ベッドと、その植物に光を照射する照射装
置とを備えた植物栽培装置であって、前記装置本体に、
空調手段を設け、前記照射装置は紫外線を照射する照射
体と、この照射体の下方に設けられ、当該照射体から照
射された紫外線を可視光に変換する変換部材とを備え、
この変換部材は、長波吸収性を有するとともに蛍光体が
その全面に互って塗布された板体により構成されている
ことを特徴としている。

「作用」 本発明の植物栽培装置によって植物を栽培するには、装
置本体内に設けられた栽培ベッド上に栽培すべき植物を
載置する。必要量の植物を載置したら、植物の光合成に
必要な光および、植物の発育を促進する熱を与えるべく
照射装置の照射体による紫外線の照射を開始させる。照
射体によって照射された紫外線は、照射体の下方に設け
られた変換部材を透過する際に可視光に変換させられる
。

この変換部材の表面に塗布されている蛍光材は、前記照
射体によって照射された紫外線の波長を変えて可視光に
変換させる作用を有しており、さらに、この変換部材の
主体である長波吸収板によって余分な光を吸収する。

変換部材によって可視光に変換させられた光は、栽培ベ
ッド上の植物を照射する。

また、照射装置の光の照射によって装置本体内の温度が
上昇したら、装置本体に設けられた空調手段を作動させ
る。空調手段を作動させることによって装置本体内の温
度の上昇した空気を空調機へ戻したり、空調された空気
を栽培空間に供給することかできる。

「実施例」 以下、本発明の植物栽培装置の一実施例を図面を参照し
て説明する。

本発明の植物栽培装置１０は、第１図ないし第４図に示
すように、栽培すべき植物を収納する装置本体３と、こ
の装置本体３内に設けられて植物２を栽培する栽培ベッ
ド５と、その植物に光を照射する照射装置１１とを備え
た植物栽培装置であって、前記装置本体３に、空調手段
としての外気導入ダクト１２、外気排出ダクト１３を設
け、前記照射装置１１は紫外線を照射する照射体１４と
、この照射体１４の下方に設けられ、当該照射体１４か
ら照射された紫外線を可視光に変換する変換部材１５と
を備え、この変換部材１５は、長波吸収性を有するとと
もに蛍光体１５ｉがその全面に互って塗布された板体１
５ｂによりなる構成となっている。

装置本体３は、第１図に示すように、断熱材から構成さ
れる箱形の容器であって、その上面には外部に開口する
外気導入ダクト１２が設けられている。また、装置本体
３の側面のうち、前記変換部材１５よりも上方には、外
部に開口する外気排出ダクト１３が２つ設けられている
。さらに、装置本体３の側面のうち、前記変換部材１５
の下方の一方の側面には、外部に開口する空調用吸気ダ
クト（図示路）が設けられ、他方の側面には外部に開口
する空調用排気ダクト（図示路）が設けられている。

また、装置本体３の内面は、照射装置１１からの光の反
射率を高めるために反射材が塗布されている。

栽培ベッド５は、吸水性を有するシートが底面に敷かれ
ており、前記装置本体３内の下面に配置されている。

照射体１４は、第１図および第４図に示すように、前記
装置本体３内で、変換部材１５の上方に複数本配置され
ており、第１図に示すように、中心部に向かうにしＩ；
がって疎の状態に、中心部から離れるにしたがって密の
状態になるように配置されている。そして、この照射体
１４は、従来の蛍光灯と異なり、紫外線を可視光に変え
る蛍光体が塗布されていないので、両極に加電されると
、その放電効果による紫外線のみを発生する。

前記照射体１４の上方には、複数個の通気孔１７ａを有
する通気板１７が配置されている。そして、この通気板
１７の下面および前記変換部材１５と通気板１７との間
の装置本体３内面には、照射体１４からの紫外線を反射
するための反射材が塗布されている。

変換部材１５は、前記照射体１４のやや下方で、かつ前
記載培ベッド５に対して平行に設けられている。

前記載培ベッド５の下面には、その全体に互って養液供
給手段（図示路）が配設されている。この養液供給手段
は、植物の成長過程に応じて植物に必要な養液を供給す
るものである。

次に、本実施例の植物栽培袋Ｒ１０の一使用例を説明す
る。

まず、装置本体３内に設けられｔ：栽培ベッド５上に栽
培すべき植物２を載置する。必要量の植物２を載置した
ら、植物２の光合成に必要な光および、植物２の発育を
促進する熱を与えるべく照射体１４の両極に加電する。

両極に加電された照射体１４は、その内部において放電
を始めるとともに紫外線を照射し始める。

照射体１４によって照射された紫外線は、第３図の矢印
で示すように、照射体１４の下方に設けられた変換部材
１５を透過する際に可視光に変換させられる。

このようにして、照射体１４から照射されて変換部材１
５を透過した可視光が、栽培ベッド５上に載置された植
物２を均一に照射する。

また、照射体１４の照射によって装置本体３内の温度が
上昇したら、装置本体３に設けられたそれぞれのダクト
を作動させる。ここで、装置本体３内で、変換部材１５
の上方の熱を除去するには、第６図に示すように、外気
導入ダクト１２から外気を導入し、通気板１７の通気孔
１７１を介して照射装置１１内に送風し、余分な熱を外
気排出ダクト１３から排出して熱を除去する。

さらに、必要に応じて、養液供給手段から植物２に養液
を供給して植物２の栄養管理を行う。

このような構成および作用からなる植物栽培装置１０に
よれば、前記従来の植物栽培装置と比較して第８図およ
び第９図に示すような効果を得ることができる。

第８図（１）ないしくｅ）は、栽培面位置と栽培面光強
度および栽培植物の成長速度との関係図であって、第８
図（１）は栽培面位置を示す図、第８図（ｂ）は栽培面
位置と栽培面光強度との関係を示す図で、栽培面位置を
横軸に、栽培面光強度と縦軸にとり、従来の照明方法に
よる栽培面光強度のグラフを破線で、本実施例の照明方
法による栽培面光強度のグラフを実線で示すものとする
。

また、第８図（ｃ）は栽培面位置と栽培植物の成長速度
との関係を示す図であり、栽培面位置を横軸に、栽培植
物の成長速度を縦軸にとり、従来の照明方法による成長
速度のグラフを破線で、本実施例による成長速度のグラ
フを実線で示すものとする。

さらに、第９図は栽培面に対する光強度分布を示す図で
ある。

第８図（１）において、栽培面位置を横軸で、従来およ
び本実施例の照射装置を符号１１で示すものとする。

第８図（ｂ）および第９図（ｂ）から明らかなように、
従来の照明方法では、栽培面位置の中心に向かうにした
がって光強度が強くなっていく。これに対し、本実施例
の照明方法では、第８図（ｂ）および第９図（ａ）から
も明らかなように、栽培面のいかなる位置においても均
等な光強度を得ることができる。

そして、前記栽培面光強度の分布状態となることによっ
て植物の成長速度は以下のようになった。

第８図Ｃｃ）より明らかなように、従来の照明方法では
、栽培面位置の中心に向かうにしたがって光強度が強い
分だけ成長速度が早く、縁部に向かうにしたがって光強
度が小さい分だけ成長速度が遅くなる。よって、同一の
栽培装置内にある植物の大きさが不均一となってしまう
。これに対して、本実施例の照明方法では、栽培面のい
かなる位置においても等しい光強度を得られ、均一な成
長速度となるために、植物の大きさが均一となり、栽培
植物の安定した収穫をすることができる。

さらに、照射装置１１の照射によって装置本体３内で、
かつ変換部材１５の上方の空気の温度が上昇したら、外
気導入ダクト１２および外気排出ダクト１３を作動させ
て熱を除去する。この方法によれば、照射装置１１の照
射によって発生する余剰な熱を、栽培空間に何等影響を
与えることなく容易に除去することができる。

次に、本発明の他の実施例について第７図（１）および
（ｂ）を参照して説明する。

本実施例では、照射体１４の発熱による余剰熱の除去構
造において前記実施例と異なっている。

本実施例の余剰熱除去構造は、前記照射体１４の下方に
設けられた変換部材１５の下方に、光の透過性を有する
とともに熱線を遮断する熱線カットファイルム１６を配
置し、変換部材１５と熱線カットフィルム１６との間の
空間Ｓに一点鎖線で示すように冷却媒体を通過させるこ
とのできる構成となっている。そして、前記余剰熱除去
構造のうち、第７図（ａ）に示すものは、前記変換部材
１５と熱線カットフィルム１６との間の空間Ｓを通過さ
せる冷却媒体として気体を用いた、いわゆる空冷式のも
のである。

このような構成からなる余剰熱除去構造では、光源とな
る照射体１４に、冷却媒体としての気体が直接光たるこ
とがないので、光源の温度低下による急激な光強度の低
下を防止することができる。

光強度をそれ程落とさずに熱負荷を除去することができ
る。さらに、熱回収効率が高く、熱利用が容易であると
ともに、前述のように簡易な構造であるために設備自体
およびその維持に対するコストを低く押さえることがで
きる。

第７図（ｂ）に示した余剰熱除去構造は、前記空間Ｓを
通過させる冷却媒体として液体を用いた、いわゆる水冷
式のものであって、他の構成は前述のものと同様の構成
となっている。

このような構成からなる余剰熱除去構造では、前記構造
のものと同様に、急激な光強度の低下を防止することが
できることは勿論、冷却媒体として用いられる液体の熱
伝導率が、一般に気体の熱伝導率よりも高いため熱伝導
の効率が良いため、次のような効果を奏することができ
る。すなわち、照射体１４の発熱によって上昇させられ
た空気の温度を効率よく吸収除去することができる。

また、液体に着色することも可能であり、所望の波長を
有する光のみを取り出すために着色されｌ；液体を空間
Ｓに透過させる構成としてもよい。

なお、本発明の植物栽培装置は、前記実施例のみに限ら
れるものではなく、他の変形例も可能である。たとえば
、この植物栽培装置に湿潤器を設けるとともに、栽培空
間の温湿度を自動制御するための制御手段を設けても良
い。この制御手段は、温湿度検知手段を備え、これら検
知手段が栽培空間の温湿度を検知し、その検知信号を前
記制御手段に送るとともに、栽培すべき植物の成長に最
も適した温湿度に栽培空間を維持すべく照明装置および
湿潤器を制御するものである。さらに、前述のいずれの
装置は、以上説明したようなボックス型の植物栽培装置
のみならず、規模を拡大した植物工場形式の栽培装置に
も適用可能であることは言うまでもない。

「発明の効果」 本発明の植物栽培装置は、栽培すべき植物を収納する装
置本体と、この装置本体内に設けられて植物を栽培する
栽培ベッドと、その植物に光を照射する照射装置とを備
え、前記装置本体に、空調手段を設け、前記照射装置は
、紫外線を照射する照射体と、この照射体の下方に設け
られ、当該照射体から照射された紫外線を可視光に変換
する変換部材とを備え、この変換部材は、長波吸収性を
有するとともに、蛍光体がその全面に亙って塗布された
板体により構成されているので、以下のような効果を奏
することができる。

照射体から照射された紫外線が、無駄なく、かつ均一に
変換部材を介して栽培ベッドに照射されるため、栽培ベ
ッドのいかなる位置においても可視光の光強度を均一に
することができる。このために植種の時期や養液の供給
を均等にすれば植物の成長速度は等しくなり、同一の大
きさの植物を得ることが可能になり、安定した収穫を得
ることが可能になる。

照射手段による熱損失が大きい場合であっても、装置本
体に設けられた空調手段を作動させ、外気との熱交換を
行うことによって、前記熱損失によって生じた余剰熱を
容易に除去することができる。

このように、本発明の植物栽培装置によれば、栽培ベッ
ドに照射する光および栽培ベッドに達した光を有効に利
用することができ、また、照射装置の光の照射によって
発生する熱を有効に除去可能な構成とすることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第６図は本発明の一実施例を示す図であっ
て、第１図は植物栽培装置を示す斜視図、第２図は通気
板の斜視図、第３図は照射装置の側断面図、第４図は照
射装置の斜視図、第５図は装置本体の斜視図、第６図は
装置本体の空調状態を示す状態図、第７図（りおよび（
ｂ）は本発明の他の実施例の側面図、第８図（暑）ない
しくｃ）は栽培面位置と栽培面光強度および栽培植物の
成長速度との関係図、第９図は栽培面に対する光強度分
布を示す図である。 第ｉｏ図ないし第１４図は、従来の植物栽培装置の一例
を示す図であって、第１０図は植物栽培装置の一従来例
の斜視図、第１１図は従来の植物装置による照射方法お
よび栽培面と光強度との関係図、第１２図および第１３
図は蛍光灯の側断面図、第１４図は栽培ベッドの水平面
位置と光強度および植物の成長速度との関係を示す関係
図、第１５図は蛍光灯のエネルギ変換率を示す図である
。 ６　　・・・　・・・ ７　　・・・　・・・ １１　　・・・ ｌ　２　　・・・ １３　　・・・ １４　　・・・ ｌ　５　　・・・ １５ト・・ １５ｂ　　・・・ Ｓ　・・・　・・・ 反射板、 養液供給器、 ・・・照射装置、 ・・・外気導入ダクト、 ・・・外気排出ダクト、 ・・・照射体、 ・・・変換部材、 ・・・蛍光体、 ・・・長波吸収板、 空間。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 栽培すべき植物を収納する装置本体と、この装置本体内
   に設けられて植物を栽培する栽培ベッドと、その植物に
   光を照射する照射装置とを備えた植物栽培装置であって
   、前記装置本体に、空調手段を設け、前記照射装置は紫
   外線を照射する照射体と、この照射体の下方に設けられ
   、当該照射体から照射された紫外線を可視光に変換する
   変換部材とを備え、この変換部材は、長波吸収性を有す
   るとともに蛍光体がその全面に亙って塗布された板体に
   より構成されていることを特徴とする植物栽培装置。