JPH0228301Y2 - - Google Patents

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JPH0228301Y2
JPH0228301Y2 JP4533785U JP4533785U JPH0228301Y2 JP H0228301 Y2 JPH0228301 Y2 JP H0228301Y2 JP 4533785 U JP4533785 U JP 4533785U JP 4533785 U JP4533785 U JP 4533785U JP H0228301 Y2 JPH0228301 Y2 JP H0228301Y2
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JP
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valve body
valve seat
valve
expansion ring
lip
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JP4533785U
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、安全弁に係り、より詳しく言えば安
全弁の弁体の改良に関するもので、弁座に弁体の
リツプ部が当接するタイプの安全弁全般に利用で
きる。
[背景技術とその問題点] ボイラ等圧力容器には、一般に安全弁が用いら
れている。この安全弁は、容器内の圧力が基準以
上に上昇したとき自動的に弁が開放され、器内蒸
気が噴出されて容器の安全を確保するものであ
る。即ち、容器内の圧力が許容範囲以上になつた
ら、容器内の蒸気は、弁体の上に設けられたばね
の付勢力に抗して弁座と当接している弁体を押上
げて容器外へ放出され、これにより、容器の破損
等が防止されて安全が確保される。
従来の安全弁は、漏れが生じないように、弁体
が押上げられる直前、即ち、容器内圧力が最大の
ときにおいても弁体の弁座との当接面の単位面積
当りの押圧力が大きくなるような構造となつてい
る。例えば蒸気を弁体のリテーナ部の空間に導入
し、この空間部にかかる蒸気圧力により安全弁の
気密性を高めるものがある。しかし、これによれ
ば、蒸気圧力が低いときにばね付勢力に耐えるよ
うに弁体リツプ部の肉厚を厚くしなければなら
ず、そのため、内圧による自縛力を十分に発揮す
ることが困難であるという問題点がある。つま
り、弁体のリテーナ部の空間に導入された蒸気の
圧力により弁体のリツプ部は弁座に押圧されてい
るが、リツプ部の肉厚が厚くなつていることによ
り弁体の弁座との当接面の単位面積当りの押圧力
が小さくなり安全弁の気密性を高くできないとい
う問題がある。この問題は、特に小口径の安全弁
において顕著である。
一方、従来の安全弁の中には弁体の弁座との当
接面積を小さくしたものがある。これは、弁体が
蒸気により押圧げられる寸前、即ち、弁座口内圧
力が最大のときでも弁体の弁座との当接面の単位
面積当りの押圧力を大きくするためにこの当接面
の面積を小さくしたものである。しかし、これに
よれば、当接面積が小さいことから弁体が変形し
て漏れが生じ易く、また、定盤による摺り合せも
困難であるという問題点がある。つまり、弁体の
弁座との当接面積を小さくすれば、弁座口内圧力
が低いときに弁体がこの上に設けられたばねの付
勢力により弁座に押付けられるので、弁体の当接
部分が変形し易くなるのである。
また、これら従来の安全弁は、弁座口内の圧力
との関係で弁体の構造が決められていたが、温度
との関係については考慮されていない。
[考案の目的] 本考案の目的は、弁が開放される前の漏れが生
じにくい安全弁を提供するにある。
[問題点を解決するための手段および作用] 本考案は、一般に圧力が高ければ温度も高いこ
とに着目してなされたもので、弁本体のリテーナ
部とリツプ部との間に嵌入された弁本体よりも熱
膨張率が大きくその膨張時にリツプ部を弁座側に
変位させる膨張環を設け、この膨張環とリツプ部
との当接する部分に、半径方向に空隙を設け、弁
座口内温度および圧力が高くなると熱膨張環が半
径方向に膨張し、弁体のリツプ部を弁座方向に押
付けるとともに、前記空隙に圧力がかかることに
よつて従来の自縛力も得られることにより、弁体
の弁座との当接面の単位面積当りの押圧力を大き
くして前記目的を達成しようとするものである。
[実施例] 以下、本考案にかかる一実施例を図面に基づい
て説明する。
第1図において、安全弁1には、上部ケーシン
グ2と下部ケーシング3とが設けられ、これら
は、ボルト(図示せず)等適宜な手段により固定
されている。前記上部ケーシング2には、リフト
棒4が鉛直方向に往復自在に設けられ、このリフ
ト棒4の先端4Aは前記下部ケーシング3内で弁
体5と固定されている。
前記リフト棒4には、途中に段部4Bが設けら
れ、この段部4Bには、下部ばね受け6が嵌合さ
れて、リフト棒4とともに下部ばね受け6が上部
に移動できるようになつている。更に、上部ケー
シング内には上部ばね受け7が設けられ、この上
部ばね受け7と前記下部ばね受け6との間には、
ばね8が設けられている。この際、ばね8により
リフト棒4は常時下方に付勢されるとともに、リ
フト棒4の先端4Aに固定された弁体5に許容範
囲以上の圧力がかかつたならば、リフト棒4はば
ね8の付勢力に抗して押上げられるようになつて
いる。
前記下部ケーシング3は、その基端3Aが図示
しないボイラ等圧力容器に取付けられるとともに
蒸気が下部ケーシング3に入るように始端がボイ
ラと連通された弁座口31が設けられている。こ
の弁座口31の終端には、弁座3Bが設けられ、
この弁座3Bには、前記弁体5が当接されるよう
になつている。また、下部ケーシング3の側面に
は、前記弁座口31と連通可能な蒸気出口32が
設けられ、弁体5が押上げられたとき蒸気を大気
に放出するようになつている。
前記弁体5は、第2図に示されるように、弁座
3Bに当接する弁本体9と、弁本体9に嵌入され
た膨張環10とを含んで構成されている。前記弁
本体9には、弁座3Bと当接するために当接部分
の幅を広く、即ち、第2図に示されるように当接
部分がL1となるようなリツプ部11と、このリ
ツプ部を保持するリテーナ部とが設けられ、更
に、両者を接合させるための溶接部13が設けら
れている。
前記膨張環10は、弁本体9よりも熱膨張率が
大きい材質、例えば、ステンレス鋼からなり、リ
テーナ部12とリツプ部11との間に嵌入され、
更に、円盤状でかつ円周方向に向つて厚さが減少
するテーパ面を有して形成されて、弁座口31内
の蒸気の温度が高くなると熱膨張して半径方向に
伸び、リツプ部11を弁座3Bに押付けるように
されている。この膨張環10の下部10Aには、
リツプ部11の上部11Aと当接する部分に空隙
100が半径方向に4箇所設けられ、かつ、この
空隙100は、リツプ部11とリテーナ部12と
により囲まれる空間部90に連通され、これによ
り、この空間部90に空隙100を介して蒸気が
導入されて圧力がかかると従来の自縛力も得られ
るようになつている。前記リテーナ部12の下部
には、膨張環10の上部10Bと当接する部分
に、半径方向に凹部120が4箇所設けられ、弁
体5が押上げられた後弁座3Bに着座するときに
膨張環10の受ける衝撃を吸収するようになつて
いる。
このような構成において、弁座口31内の蒸気
の温度および圧力が低いときは、ばね8の付勢力
は弁本体9のリツプ部11の全面、即ち第2図中
L1で受けられる。
一方、容積が一定ならば圧力と温度とは比例関
係にあるので、弁座口31内の蒸気の温度が高く
なれば圧力も高くなる。このとき、第2図に示さ
れるように、膨張環10は熱膨張して半径方向、
即ち矢印P方向に伸び、この膨張環10はリツプ
部11の内周近傍を弁座3Bに向つて鉛直に、即
ち、矢印Qの方向に押えつける。これにより、リ
ツプ部11の外周近傍には弁座3Bとの隙間が生じ
るとともに、リツプ部11の弁座3Bと当接する
面積が減少し、この当接部分、即ち、第2図中
L2のみによりばね8の付勢力を受けることにな
る。その上、弁座口31内の高圧の蒸気は、膨張
環10に設けられた空隙100を介して空間部9
0に導入され、リツプ部11を弁座3Bに向つて
付勢する。
更に、弁座口31内の圧力が高くなつて、許容
範囲を越えると弁体5は、ばね8の付勢力に抗し
て押上げられ、蒸気は蒸気出口32から大気へ放
出される。蒸気が大気に放出され、弁座口31内
の圧力が許容範囲内になつたなら、弁体5は、ば
ね8の付勢力により弁座3Bに当接され、再びシ
ールがなされる。
前述のような本実施例によれば、弁開放前の弁
座口31内が高温高圧であつても弁体5と弁座3
Bとの間に漏れが生じることがない。つまり、膨
張環10が膨張することにより、特に、この膨張
環10が円盤状で、かつ、円周方向に向つて厚さ
が減少するテーパ面を有することにより、リツプ
部11の弁座3Bと当接する面積が減少して、単
位面積当りの押圧力が大きくなるので安全弁1の
気密性を高くすることができる。更に、膨張環1
0には弁座口31と空間部90とを連通させる空
隙100が設けられているので、従来の自縛力も
得られ、この点からも安全弁1の気密性を高くす
ることができる。また、弁座口31内の圧力が低
いときでも、ばね8の付勢力は幅の広いリツプ部
11で受けられているので、単位面積当りの押圧
力を小さくすることができ、弁体5、特にリツプ
部11が変形することがなく、また、定盤による
摺り合せが困難になるという不都合も解消され
る。更に、リツプ部11が当接による摩耗によつ
て変形することがないので、これに伴つて蒸気が
漏れることもない。また、リテーナ部12には、
凹部120が設けられているので、弁体5が押上
げられた後弁座3Bに着座するときに膨張環10
の受ける衝撃を吸収でき、膨張環10等の破損を
生じることがない。
なお、前記実施例では、空隙100は、膨張環
10に4つ設けられたが、本考案では、空隙10
0の数が限定されるものでなく、1つないし3
つ、或は5つ以上多数であつてもよく、更に、空
隙を設けるところは、膨張環10に限られるもの
でなく、膨張環10の下部とリツプ部11の上部
との当接する部分であるならば、リツプ部11に
設けるものであつてもよい。また、凹部120を
リテーナ部12に4箇所設けたが、本考案は、こ
れに限られるものでなく、凹部を膨張環10側に
設けてもよく、また、凹部の数も4箇所より多く
してもよく、逆に小さくともよく、更に凹部を設
けないものであつてもよい。ただし、凹部を多数
設ければ、弁体5が弁座3Bに着座するときの膨
張環10の受ける衝撃を十分に吸収することがで
きる。更に、膨張環10の形状を円盤状でテーパ
面を有するとしたが、他の形状、例えば、偏平な
円筒状のものであつてもよい。更に、膨張環10
の材質をステンレス鋼からなるものとしたが、弁
本体よりも熱膨張率が大きければいかなる材質の
ものであつてもよい。
[考案の効果] 前述のような本考案によれば、弁が開放される
前の安全弁に漏れが生じないという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかる一実施例を示す断面
図、第2図は前記実施例中の弁体の拡大断面図で
ある。 1……安全弁、5……弁体、9……弁本体、1
0……膨張環、11……リツプ部、12……リテ
ーナ部、90……空間部、100……空隙、12
0……凹部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 弁本体のリテーナ部とリツプ部との間に、弁
    本体よりも熱膨張率が大きくその膨張時にリツ
    プ部を弁座側に変位させる膨張環を嵌入し、こ
    の膨張環とリツプ部との当接する部分に、半径
    方向に空隙を設けたことを特徴とする安全弁。 (2) 実用新案登録請求の範囲第1項において、前
    記空隙は、リツプ部とリテーナ部とにより囲ま
    れる空間部に連通されていることを特徴とする
    安全弁。 (3) 実用新案登録請求の範囲第1項または第2項
    において、前記膨張環は、円盤状で、かつ、円
    周方向に向つて厚さが減少するテーパ面を有す
    ることを特徴とする安全弁。 (4) 実用新案登録請求の範囲第1項ないし第3項
    のいずれかにおいて、前記膨張環とリテーナ部
    とが当接する部分に凹部を設けたことを特徴と
    する安全弁。
JP4533785U 1985-03-28 1985-03-28 Expired JPH0228301Y2 (ja)

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JPS61161481U JPS61161481U (ja) 1986-10-06
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