JPH02281924A

JPH02281924A - ブロー成形容器

Info

Publication number: JPH02281924A
Application number: JP1103386A
Authority: JP
Inventors: Takatoshi Fujimoto; 藤本　隆俊; Akinobu Kitani; 木谷　明信; Kunio Nakano; 中野　国夫
Original assignee: Ube Industries Ltd
Current assignee: Ube Corp
Priority date: 1989-04-25
Filing date: 1989-04-25
Publication date: 1990-11-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、少なくとも内面層が特定の酸化防止剤又は加
工安定剤を含有するポリアミド組成物からなる層で形成
されているブロー成形容器に関するものである。

〔従来技術の説明］最近、ポリアミド樹脂により形成された単層あるいはポ
リアミド層を内面層とする多層のブロー成形容器が多面
に利用されているが、ピンチオフ部の接着強度が破壊ま
たは剥離し易いために、ピンチオフ部の接着強度を向上
させることが重大な課題となっていた。

これまで、ピンチオフ部の接着強度を改良するために、
ハロゲン化銅又はその誘導体を含んだポリアミド層から
なるブロー成形容器が提案されている（特公昭５７−２
５７９号）。

しかしながら、ハロゲン化銅を含んだポリアミドを使用
したブロー成形容器は、ピンチオフ部の接着強度の改良
効果があるけれども、吸水などすると褐色ないし、緑色
、青色の色調を帯びる欠点があり、用途に限界があった
。また、この色調変化のために染顔料を用いて着色しよ
うしても、色がすくみ、鮮やかな色調の製品は得難いと
いう欠点があった。

〔本発明が解決しようとする問題点］本発明は、ピンチオフ部の接着強度が実用的に充分に高
いレベルにあると共に、色調変化も少ないブロー成形容
器を提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

すなわち、本発明は、ヒンダードフェノール系酸化防止
剤及び／又は燐系加工安定剤を、ポリアミドに対し０．
０１〜５重量％の割合で含有するポリアミド組成物であ
って、その組成物からなる成形品を水と１週間接触させ
て得られた試料によって行った色調変化試験における色
調変化の値と、前記のポリアミドのみからなる成形品の
前記同様の色調変化試験の色調変化の値との差ΔＥが２
．０以下であるようなポリアミド組成物からなる層を内
面層として有することを特徴とするブロー成形容器に関
する。

本発明で用いられるポリアミドは、一般にポリアミドと
して知られているものであればいかなるものでもよく、
例えば、ポリアミド６、ポリアミド６６、ポリアミド１
にポリアミド１２、ポリアミド６１０、ポリアミド６１
２、ポリアミド６とポリアミド６６のブレンド、ポリア
ミド６とポリアミド１２のブレンド、ポリアミド６７６
６コボリアミド等が挙げられ、これらのポリアミドのな
かでも、ポリアミド６、ポリアミド６７６６コボリマー
が、ブロー成形性において、特に好ましい。

本発明で用いられるヒンダードフェノール系酸化防止剤
としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス（３
−（３−ｔ−ブチル−５−メチル−４−ヒドロキシフェ
ニル）プロピオネート〕　（チバガイギー社製　商品名
　Ｔｒｇａｎｏｘ　２４５）、ペンタエリスリチル−テ
トラキス（３−（３，５−ジ−ｔ−ブチルー−４ヒドロ
キシフエニル）プロピオネート〕　（チバガイギー社製
　商品名１ｒｇａｎｏｘ　１０１０）、Ｎ、　Ｎ’−へ
キサメチレン−ビス（３，５−ジーＬ−ブチルー４−ヒ
ドロキシーヒドロシンナマミド）（チバガイギー社製商
品名　Ｉｒｇａｎｏｘ　１０９８）　、３．５−ジ−ｔ
−ブチル−４−ヒドロキシーペンジルフォスフォネート
ージエチルエステル（チバガイギー社製　商品名Ｉｒｇ
ａｎｏｘ　１２２２）などのヒンダードフェノール系酸
化防止剤を挙げることができるが、特に、これらの中で
もＩｒｇａｎｏｘ　１０９８、Ｉｒｇａｎｏｘ　２４５
が好ましく用いられる。

また、燐系加工安定剤としては、例えば、トリス（２，
４−ジ−ｔ−７’チルフエニル）フオフファイト（チバ
ガイギー社製　商品名Ｉｒｇａｆｏｓ　１６８）　、テ
トラキス（２，４−ジ−ｔ−ブチルフェニル−４，４°
−ビフエニレンフォスフォナイト（チバガイギー社製商
品名：　　Ｉｒｇａｆｏｓ　Ｐ−ＥＰＱ　ＦＦ）、トリ
フェニルフォフファイト（住友化学社製　商品名：スミ
ライザーＴＰＰ）などの具体例を挙げることができるが
、これらのなかでもＩｒｇａｆｏｓ　１６８、Ｉｒｇａ
ｆｏｓ　Ｐ−ＥＰＱＦＦが、特に好ましく用いられる。

上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び／又は燐系
加工安定剤の含有量としては、ポリアミドに対し、０．
０１〜５重量％、好ましくは０．１〜１重量％で通常用
いられる。

前記酸化防止剤または加工安定剤の使用量が、余り少な
過ぎると、本発明のピンチオフ接着強度が低下するので
適当ではなく、また、余りに多くなり過ぎると、ブロー
成形容器の物性が低下するので適当ではない。

また、上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び／又
は燐系加工安定剤をポリアミドに含有させる方法として
は、ポリアミドベレットと前記酸化防止剤などとをトラ
イブレンドするか、又は該ドライ物を押出し成形機など
を用いて加熱・混練するなどの方法を採用することがで
きる。

本発明のブロー成形容器には、必要に応じて、紫外線吸
収剤、他の安定剤、染料、顔料、滑剤などの添加剤が配
合されていてもよい。

ブロー成形容器は、前述のポリアミド組成物を用いて一
般に知られている中空成形用の装置によって、公知の通
常の方法に従って、成型することができる。例えば、前
記ポリアミド組成物を溶融押し出しをして、まず、最初
にパリソン（中空状体）を−旦形成すると共に、低部を
挾み込んで閉塞接着させてピンチオフ部形成して、次い
で、前記パリソンが軟化状態において、型内に入れて上
部からブローし、目的とする三次元的中空体を得る方法
を挙げることができる。

本発明のブロー成形容器は、いかなる形態にもなり、ま
た、前記ポリアミド組成物からなる単層で形成されてい
るブロー成形容器であっても、あるいは、前記ポリアミ
ド組成物からなる内面層を有する多層のブロー成形容器
であってもよい。

前記の多層のブロー成形容器は、外層が他の合成樹脂（
例えば、ポリエステル、ポリプロピレンなどの熱可塑性
樹脂）からなるものであってもよい。

このようにして得られる本発明のブロー成形品は、少な
くとも、内面層として前記ポリアミド組成物からなる層
を有しているので、ブロー成形時におけるピンチオフ部
の形成において、充分な接着強度を有するピンチオフ部
を形成することができる。

そして、本発明のブロー成形品は、前記ピンチオフ部の
接着性を改良するために用いられているポリアミド組成
物として、吸湿した際にも色調変化がきわめて少ないよ
うな添加剤のみが使用されており、例えば、ハロゲン化
銅のように、吸湿時に大きな色調変化をもたらす添加成
分を含有することのない性状のポリアミド組成物で形成
されており、鮮明な着色されたブロー成形容器を提供す
ることができると共に、究めて色調変化のない透明なブ
ロー成形容器を提供することも可能である。

この発明において、色調変化試験は、例えば、ポリアミ
ドと、前記酸化防止剤又は加工安定剤とを含有するポリ
アミド組成物からなる内面層を有するブロー成形容器な
どに水を充填して常温で１週間吸湿させた後に、その容
器の中央部から試験片を切り取り、一方、別に前記ポリ
アミド組成物で使用されたポリアミドのみからなる内面
層を有するブロー成形品に水を充填して常温で１週間吸
湿させた後に、その容器の中央部からブランク試験片を
切り取り、それぞれについて、測色計を用いて両者の色
調を調べた。

そして、この発明では、前述のポリアミド組成物からな
る成形品を水と１週間接触させて得られた試料によって
行った色調変化試験における色調変化の値と、前記のポ
リアミドのみからなる成形品の前記同様の色調変化試験
の色調変化の値（ブランクの値）との差ΔＥが、２．０
以下、好ましくは０〜１．０程度でなければならない。

この発明においては、ブロー成形容器を形成しているポ
リアミド組成物は、前記の色調変化試験におけるブンラ
クの値との差ΔＥが、余りに大きくなり過ぎると、透明
性とか、鮮明な着色性が低下するので適当ではない。

〔実施例〕

以下、実施例について本発明を具体的に説明する。

なお、ピンチオフ部の接着強度については、実施例およ
び比較例でブロー形成された箱型中空成形容器の底部中
央に形成されているピンチオフ部から、ピンチオフ部の
巾１０ａａ、長さ４０ｔｍの試験片を切り取り、引張り
試験機により、ピンチオフ部の破断強さを求めた。

また、箱型中空成形容器の色調変化試験については、こ
の発明のポリアミド組成物からなる前記の箱型中空成形
容器に水を充填して、１週間吸湿させた後、水と接触し
ていた容器の底部の中央から４０　Ｘ　４０ｍｍの試験
片を切り取り、測色計（スガ試験機■製、商品名；カラ
ーコンピューター　針１）により、色調変化の値を測定
することによって行い、一方、前記ポリアミド組成物に
おいて使用されたポリアミドのみ〔例えば、ナイロン６
ブランク（宇部興産■製５、商品名、ＵＢＥナイロン　
１０３０Ｂ））からなる箱型成形容器を用いて前述と同
様の試験を行いブランクの色調変化を測定して、さらに
、両者の色調変化の差△Ｅを算出して、その値で評価し
た。

実施例１相対粘度４．４のナイロン６（宇部興産■製、商品名；
ＵＢＥナイロン　１０３０Ｂ）のペレットに第１表に示
す割合で、燐系酸化防止剤（チバガイギー製、Ｉｒｇａ
ｆｏｓ　１６８）をポリアミドに対して０．５重量％添
加して、ポリアミド組成物を調製し、次いで、このポリ
アミド組成物を用いて、単層ブロー成形機（■中部化学
機械製作新製）によって、縦の長さ；２２０Ｍ、横の長
さ；１１０ｍｍ、高さ５０ｍｍ５厚さ２鵬の箱型中空成
形容器をブロー成形した。

前述のようにしてブロー成形して得られた箱型中空成形
容器について、その底部（１１０ｍｍＸ５０ｍｍで囲ま
れた部分）のピンチオフ部の接着強度、および、その底
部の吸湿部の色調変化を測定した。

比較例１比較の為に、ナイロン６　（１０３０Ｂ　）に添加剤を
加えないポリアミドを使用したほかは、実施例１と同様
にして、箱型中空成形品をブロー成形した。

前述のようにしてブロー成形して得られた箱型中空成形
容器について、その底部のピンチオフ部の接着強度、お
よび、その底部の吸湿部の色調変化（ブランクの値）を
測定した。

実施例２ポリアミドに対する燐系酸化防止剤（Ｉｒｇａｆｏｓ１
６８）の添加量を０．１重量％にしたほかは、実施例１
と同様にして、箱型中空成形品をブロー成形した。

前述のようにしてブロー成形して得られた箱型中空成形
容器について、その底部のピンチオフ部の接着強度、お
よび、その底部の吸湿部の色調変化を測定した。

実施例３燐系酸化防止剤（Ｉｒｇａｆｏｓ　１６８　）の代わり
に、燐系酸化防止剤（Ｉｒｇａｆｏｓ　１６Ｂ　）をポ
リアミドに対して０．２５重量％添加すると共に、ヒン
ダードフェノール系酸化防止剤（チバガイギー製、Ｉｒ
ｇａｎｏｘ　２４５）をポリアミドに対して０．２５重
量％添加した他は、実施例１と同様にして箱型中空成形
品をブロー成形した。

実施例４燐系酸化防止剤（Ｉｒｇａｆｏｓ　１６８　）の代わり
に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤（Ｉｒｇａｎｏ
ｘ２４５　）を用いた他は、実施例１と同様にして箱型
中空成形品をブロー成形した。

比較例２ナイロン６　（１０３０Ｂ）に、ヨウ化銅（ＣｕＩ）を
前記ポリアミドに対して０．０５重量％を添加してポリ
アミド組成物と調製し、そのポリアミド組成物を使用し
たほかは、実施例１と同様にして箱型中空成形容器をブ
ロー成形した。

各実施例および比較例において行ったピンチオフ接着強
度の測定結果、色調変化試験から算出された差ΔＥの結
果を第１表に示す。

〔発明の効果］これらの各実施例および比較例の結果によれば、本発明
の特定の酸化防止剤などを含有するポリアミド組成物か
らプロー成形して得られたブロー成形容器は、ピンチオ
フ部の接着強さが大きいと共に、吸湿時の色調変化が極
めて少ないものであることが明らかである。

すなわち、本発明によれば、ピンチオフ部の接着強度が
優れていると共に、吸湿時の色調変化の少ない優れたブ
ロー成形容器が提供される。

特許出願人　　　宇部興産株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び／又は燐系加工
安定剤を、ポリアミドに対し０．０１〜５重量％の割合
で含有するポリアミド組成物であって、その組成物から
なる成形品を水と１週間接触させて得られた試料によっ
て行った色調変化試験における色調変化の値と、前記の
ポリアミドのみからなる成形品の前記同様の色調変化試
験の色調変化の値との差ΔＥが２．０以下であるような
ポリアミド組成物からなる層を内面層として有すること
を特徴とするブロー成形容器。