JPH0227900B2 - Kaitentaishugosochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、低圧チヤンバ内に複数の竪形回転機
を設置してなる回転体集合装置の改良に関する。

周知の如く、低圧環境で複数の竪形回転機を運
転する低圧プラントにおいては、配管類の節約、
組立の容易化、スペースの有効利用化、故障対策
などの点を考慮して、低圧チヤンバ内に複数の竪
形回転機を設置した構造の、いわゆる回転体集合
装置を複数並列的に接続して構成することが考え
られる。

このような回転体集合装置では、竪形回転機
は、風損や回転駆動源であるモータの発熱および
軸受での発熱などの影響を受け、チヤンバ内の温
度分布は均一でなく、中央部が壁部近傍より温度
が高くなり、各回転機個々に熱的設計を行なう必
要が生ずる。

特に機械的なスラスト軸受を下部軸受とするも
のではこの軸受とモータの固定子での発熱により
大きな影響を受ける。

この為構造の複雑さをまねかず熱的設計が容易
でチヤンバ内の温度差を軽減させた回転体集合装
置の出現が望まれる。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたも
ので、上述した要望を満し得る回転体集合装置を
提供することを目的としている。

すなわち、本発明は、低圧チヤンバ内に複数の
竪形回転機を設置してなる回転体集合装置におい
て、前記低圧チヤンバを構成する壁部のうちの少
なくとも底壁部を外面側から冷却する手段を設け
るとともに上記底壁部の内面に前記各竪形回転の
回転体を支持する下部軸受用の軸受ブラケツトを
それぞれ密着締結してなることを特徴としてい
る。

したがつて、本発明によれば、各回転機の下部
軸受用の軸受ブラケツトをチヤンバの底壁部内面
に密着、つまり熱コンダクタンスの大きい状態に
それぞれ取り付けているので、下部軸受で発生し
た熱は速やかに底壁部に伝わることになり、上記
底壁部は冷却手段によつて冷却されているので、
結局、下部軸受を良好に冷却できることになる。
また、回転体駆動用のモータの固定子は、一般的
に、上記軸受ブラケツトと機械的に連結されるの
で、固定子と軸受ブラケツトとの間の熱コンダク
タンスを大きく設定することによつて固定子も良
好に冷却することができる。そして、この場合に
は、冷却水配管を低圧チヤンバ内に設けることな
く、上述した発熱要素を冷却できるので、チヤン
バ内設置方式の利点を損なう虞れがなく、しかも
冷却系の設置の容易化を図ることができる。ま
た、冷却水配管をチヤンバ内に設ける必要がない
ので、チヤンバ内を、たとえばガス通路の一部と
して用いた場合でも漏れた冷却水とガスとが反応
するような必配がなく、安全性に富んだものを得
ることができる。

以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら
説明する。

第１図において、図中２１は上面が平坦に形成
され、た、たとえば熱伝導性に勝れた金属製の据
付架台であり、この据付架台２１上には複数の竪
形回転機２２ａ，２２ｂ，２２ｃ…が２列状態あ
るいは多重円状に設置されている。また、据付架
台２１上には上記複数の回転機からなる回転機群
を取り囲む関係に側壁部材２３と天井壁部材２４
とが気密に組立てられており、これら側壁部材２
３、天井壁部材２４および据付架台２１とで低圧
チヤンバ２５が構成されている。

そして、各竪形回転機２２ａ，２２ｂ，２２ｃ
…の下端部はそれぞれ第２図に示すように構成さ
れている。すなわち、据付架台２１の上面に熱伝
導性に富んだ金属材製の軸受ブラケツト４１をネ
ジ４２で密接に締結し、この軸受ブラケツト４１
の上面に設けられた凹部４３内に軸受４４が固定
され、軸受４４の回転側は軸４７を介して回転体
４８の下端部４９に連結している。また、軸受ブ
ラケツト４１の上面で凹部４３の周縁部に非磁性
材製のスペーサ５０を介してモータの固定子５１
を固定するともに回転体４８の軸４７に上面モー
タの回転子５２を固定している。そして、軸受ブ
ラケツト４１の上面で周辺部に形成された環状溝
５３内にＯリング等のシール部材５４を装着する
とともにケースの一部である円筒体５５を挿設し
たものとなつている。なお、第２図中５６は潤滑
油を示している。

しかして、低圧チヤンバ２６内には、このチヤ
ンバ２５内を上下に２分する形に良熱伝導材で形
成された熱導体６１が配置されており、この熱導
板６１の周縁部は溶接などによつて側壁部材２３
の内周面に熱的および機械的に固定されている。
そして、熱導板６１の各回転機２２ａ，２２ｂ，
２２ｃ…に対応する位置には、各回転機２２ａ，
２２ｂ，２２ｃ…のケースが余裕をもつて嵌入し
得る孔６２がそれぞれ形成されている。各孔６２
の周辺部には一端側がネジ６３によつて熱導板６
１に締付け固定され、他端側が自身の弾性力によ
つて回転機のケースの上端に接触する良熱伝導材
製の熱導体６４が対向関係に一対ずつ設けられて
いる。

一方、据付架台２１の外周面および側壁部材２
３の外周面で前記熱導板６１が固定されている位
置に対応した位置には冷却水配管６５，６６が密
接して設けられている。そして、これら配管６
５，６６には図示しない冷却水供給系から所定温
度の冷却水が連続的に供給されるようになつてい
る。なお、第１図中６７は輻射による熱侵入を防
止するための熱しやへい板を示している。

このような構成であると、各竪形回転機２２
ａ，２２ｂ，２２ｃ…を運転している状態で各配
管６５，６６に所定温度の冷却水を通流させる
と、各回転機２２ａ，２２ｂ，２２ｃ…で発生し
た熱は、一方においては軸受ブラケツト４１〜据
付架台２１を介して配管６５内を通流する冷却水
に奪われ、また、他方においては、ケース〜熱導
体６４〜熱導板６１〜側壁部材２３を介して配管
６６内を通流する冷却水に奪われることになる。
したがつて、配管６５，６６内に通流する冷却水
の温度を所望に設定すれば、各回転機２２ａ，２
２ｂ，２２ｃ，…を良好に冷却することができ
る。このように本発明によれば構造が簡単で、特
別に個々の熱設計をせずに、チヤンバ内の位置に
よる温度差を軽減した回転体集合装置が提供でき
る。

なお、上述した実施例では軸受ブラケツトに環
状溝５３を設け、この環状溝５３内にケースの一
部である円筒体５５を嵌入させているが、第３図
に示すように低圧チヤンバを構成する底壁部、つ
まり据付架台２１に環状溝７１を設け、この環状
溝７１内に円筒体５５を嵌入させるようにしても
よい。また、冷却水配管を据付架台の下面に、た
とえば蛇行させて設けてもよい。また、発生熱の
量によつては、熱導板６１、熱導体６４を省略し
てもよい。ただし、この場合にはケースを保持す
る機構を必要とする。

以上詳述したように、本発明によれば、チヤン
バ内設置方式の利点を損なうことなく、各竪形回
転機を良好に冷却することができ、もつて所期の
性能を発揮させ得る安全性に富んだ回転体集合装
置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る回転体集合装
置を局部的に取り出して示す縦断面図、第２図は
同実施例装置における竪形回転機の下部構造を示
す縦断面図、第３図は本発明の他の実施例に係る
回転体集合装置における竪形回転機の下部構造を
示す縦断面図である。 ２１……据付架台、２２ａ，２２ｂ，２２ｃ，
……竪形回転機、２５……低圧チヤンバ、４１…
…軸受ブラケツト、６５，６６……冷却水配管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 低圧チヤンバ内に複数の竪形回転機を設置し
   てなる回転体集合装置において、前記低圧チヤン
   バを構成する壁部のうちの少なくとも底壁部を外
   面側から冷却する手段を設けるとともに上記底壁
   部の内面に前記各竪形回転機の回転体を支持する
   下部軸受用の軸受ブラケツトをそれぞれ密着締結
   してなることを特徴とする回転体集合装置。