JP2021175893A - モータポンプ、モータポンプに冷却ジャケットを取り付ける方法、およびモータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法 - Google Patents

モータポンプ、モータポンプに冷却ジャケットを取り付ける方法、およびモータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021175893A
JP2021175893A JP2020173159A JP2020173159A JP2021175893A JP 2021175893 A JP2021175893 A JP 2021175893A JP 2020173159 A JP2020173159 A JP 2020173159A JP 2020173159 A JP2020173159 A JP 2020173159A JP 2021175893 A JP2021175893 A JP 2021175893A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
cooling jacket
flow path
casing
motor pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020173159A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021175893A5 (ja
Inventor
賢 山崎
Masaru Yamazaki
晶規 村田
Akinori Murata
隆行 黒沼
Takayuki Kuronuma
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Publication of JP2021175893A publication Critical patent/JP2021175893A/ja
Publication of JP2021175893A5 publication Critical patent/JP2021175893A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】高温の液体を搬送する用途に適用可能な構造を有するモータポンプが提供される。【解決手段】モータポンプは、羽根車1と、ポンプケーシング2と、モータ固定子6と、モータケーシング3と、モータケーシング3の中心部に形成され、羽根車1によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケット60と、を備えている。冷却ジャケット60は、少なくともモータケーシング3の外周面を覆う。【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石が埋設された羽根車を、モータ固定子が発生する磁界により回転させるモータポンプに関する。
永久磁石が埋設された羽根車を、モータ固定子が発生する磁界により回転させるモータポンプが知られている。このモータポンプは、永久磁石が埋設された羽根車と、羽根車に対向して配置されたモータ固定子と、を備えている。羽根車は軸受により回転自在に支持されている。
上記モータ固定子は複数の固定子コイルを有しており、これら固定子コイルに三相電流を流すと回転磁界が発生する。この回転磁界は羽根車に埋設されている永久磁石に作用し、羽根車を回転駆動する。ポンプが取り扱う液体がモータ固定子に接触すると漏電してしまうため、モータ固定子と羽根車との間にはモータケーシングが設けられており、モータケーシングによって液体のモータ固定子への浸入が防止されている。また、このモータポンプは、モータ固定子の中心部に搬送液の流路(液体流路)が形成されており、当該液体流路を通過した搬送液が羽根車によって加圧送水される。
特開2016−169734号公報
運転中のモータポンプは、その負荷によって発熱する。上述のモータポンプでは、搬送する液体が常温である場合には、液体流路を通過する液体によって、モータ固定子を冷却できる。
しかしながら、モータポンプが高温の液体を搬送する場合には、モータ固定子の中心部に流れる搬送液ではモータ固定子が冷却されずに温度異常で停止したり、最悪の場合は故障するおそれがある。さらに、モータポンプの冷却方法によっては、搬送液の温度を低下させてしまうといった課題もある。
そこで、本発明は、高温の液体を搬送する用途に適用可能な構造を有するモータポンプを提供することを目的とする。
本発明は、モータポンプに冷却ジャケットを取り付ける方法を提供することを目的とする。
本発明は、モータポンプによって搬送される搬送液の温度範囲を、第1の温度範囲からより高温の第2の温度範囲まで拡大する方法を提供することを目的とする。
一態様では、永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、前記搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケットと、を備えており、前記冷却ジャケットは、少なくとも前記モータケーシングの外周面を覆う、モータポンプが提供される。
一態様では、前記冷却ジャケットは、前記冷却用の流体が流れる冷却流路を有しており、前記冷却流路は、前記冷却ジャケットの内面に形成された凹部と前記モータケーシングの外周面とによって形成されている。
一態様では、前記冷却ジャケットは、冷却液が流入する冷却液入口と、前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、前記冷却液入口および前記冷却液出口のうちの少なくとも1つは、前記液体流路の吸込口と同じ方向に形成される。
一態様では、前記冷却ジャケットは、冷却液が流入する冷却液入口と、前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、前記冷却液入口および前記冷却液出口のうちの少なくとも1つは、前記ポンプケーシングに形成された吐出口と同じ方向に形成される。
一態様では、前記モータポンプは、前記モータケーシングに装着された放熱部材を備えており、前記冷却ジャケットは、前記モータケーシングの外周面に沿って形成された第1冷却流路と、前記第1冷却流路に連通し、かつ前記放熱部材に接する第2冷却流路と、を備える。
一態様では、前記冷却ジャケットは、その外面に形成された補強リブを備えている。
一態様では、前記冷却ジャケットは、互いに着脱可能な第1分割体および第2分割体から構成されている。
一態様では、前記第1分割体は、その両端から延びる第1両側フランジを有しており、前記第2分割体は、前記第1両側フランジに締結可能な第2両側フランジを有している。
一態様では、前記冷却ジャケットは、冷却液が流入する冷却液入口と、前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、前記液体流路の吸込口、前記冷却液入口、および前記冷却液出口は、一直線上に配置されており、前記第1両側フランジおよび前記第2両側フランジは、前記吸込口、前記冷却液入口、および前記冷却液出口の中心を通る面にて接続される。
一態様では、前記第1両側フランジおよび前記第2両側フランジは、水平方向または鉛直方向に延びている。
一態様では、前記冷却ジャケットには、前記液体流路の吸込口側にはみ出して配置された端子箱が設けられている。
一態様では、前記端子箱は、前記冷却ジャケットの上に配置される。
一態様では、前記端子箱は、前記冷却ジャケットの下に配置される。
一態様では、前記端子箱の配線取り出し口は、前記吸込口、冷却液入口、および冷却液出口の斜め下方に配置される。
一態様では、永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、前記モータケーシングに形成された前記搬送液よりも低い温度の流体が流れる冷却流路と、を備えた、モータポンプが提供される。
一態様では、前記モータケーシングには、前記液体流路の吸込口側にはみ出して配置された端子箱が設けられている。
一態様では、前記モータケーシングには、前記液体流路の吸込口側に配置された配線口が設けられている。
一態様では、前記冷却ジャケットは、前記冷却用の流体が流れる冷却流路を有しており、前記冷却流路を備えた面とは別の面にケーブル引き込み口が設けられる。
一態様では、前記冷却流路を備えた面とは別の面にケーブル引き込み口が設けられる。
一態様では、前記液体流路の吸込口と前記ケーブル引き込み口とが同じ方向に配置された。
一態様では、永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、を備えており、前記搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケットが前記モータケーシングに着脱可能に装着されている、モータポンプが提供される。
一態様では、前記冷却ジャケットは、前記モータ固定子を収容する空間を閉じる放熱部材を介して前記モータケーシングに装着されている。
一態様では、前記冷却ジャケットは、前記放熱部材に形成された締結孔に連通可能な挿入孔を有しており、前記冷却ジャケットは、前記締結孔および前記挿入孔に締結具を挿入することによって、前記放熱部材に装着される。
一態様では、前記締結具にて前記モータケーシングと前記放熱部材と前記冷却ジャケットが締結される。
一態様では、前記冷却ジャケットは、冷却液が流入する冷却液入口と、前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、前記冷却液入口および前記冷却液出口のうちの少なくとも1つは、吸込口と同じ方向に形成される。
一態様では、前記冷却ジャケットは、冷却液が流入する冷却液入口と、前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、前記冷却液入口よりも上に前記冷却液出口が形成される。
一態様では、前記モータケーシングの軸線方向における前記ポンプケーシング側の一端をポンプ側端面、前記液体流路の吸込ポート側の一端を吸込側端面とし、前記冷却ジャケットは、前記吸込側端面に備えられた第1の冷却ジャケットであり、前記モータポンプは、少なくとも前記モータケーシングの外周面を覆う第2の冷却ジャケットを備えている。
一態様では、永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、前記モータケーシングに締結具にて装着された放熱部材と、を備えたモータポンプに、冷却ジャケットを取り付ける方法が提供される。前記モータケーシングの挿入孔から前記放熱部材を装着する前記締結具を取り外すステップと、前記モータケーシングの挿入孔に、前記冷却ジャケットが有する挿入孔を合せるステップと、前記締結具と同径の締結具にて、前記モータケーシングおよび前記冷却ジャケットを締結するステップと、 を含む。
一態様では、永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、を備え、前記モータケーシング内の熱を外部へ放熱する放熱部材が前記モータケーシングに装着され、且つ、前記モータ固定子の熱を前記放熱部材に伝える伝熱部材が前記モータ固定子を収容する前記モータケーシング内に配置された、モータポンプが提供される。
一態様では、前記モータケーシングの軸線方向における前記ポンプケーシング側の一端をポンプ側端面、前記液体流路の吸込ポート側の一端を吸込側端面とし、前記放熱部材は、前記吸込側端面に装着され、前記伝熱部材は、前記放熱部材によって閉じられた空間に配置される。
一態様では、前記伝熱部材は、前記モータ固定子と前記放熱部材との間に配置されている。
一態様では、前記伝熱部材は、前記モータ固定子および/または前記放熱部材と接する。
一態様では、前記伝熱部材は、前記液体流路を囲む環状形状を有している。
一態様では、前記モータ固定子の配線基板が前記モータ固定子と前記伝熱部材との間に配置された。
一態様では、前記伝熱部材は、前記モータ固定子に向かって突出する環状突起を有しており、前記配線基板は、前記環状突起の半径方向外側に配置されている。
一態様では、前記モータ固定子から延びる、前記モータケーシングの外部から電源を供給するためのケーブルが、前記伝熱部材の半径方向外側に沿って配線されている。
一態様では、前記モータケーシングは、前記モータ固定子から延びる導線を収容する環状溝部を有している。
一態様では、前記モータポンプは、前記搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケットを備えており、前記冷却ジャケットは、前記放熱部材に装着可能である。
一態様では、前記冷却ジャケットは、前記放熱部材と一体成形部材として、前記モータケーシングに装着されている。
一態様では、前記冷却ジャケットは、ケーブル引き込み口を備えている。
一態様では、前記冷却ジャケットは、冷却用の流体が流れる冷却流路を有しており、前記ケーブル引き込み口は、前記冷却流路を横切って延びている。
一態様では、前記冷却ジャケットは、前記ケーブル引き込み口からケーブルを引き出すための引き出し孔を有しており、前記冷却流路は、分岐して前記引き出し孔の外側を通る。
一態様では、前記冷却ジャケットは、前記ケーブル引き込み口から引き出されたケーブルと前記放熱部材との間に形成されたシール溝を有している。
一態様では、前記冷却ジャケットは、冷却液が流入する冷却液入口と、前記冷却液が排出される冷却液出口と、前記ケーブル引き込み口からケーブルを引き出すための引き出し孔と、を備えており、前記冷却液入口および前記冷却液出口は、前記引き出し孔の両側に配置されている。
一態様では、永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、前記モータケーシングに形成された、前記搬送液よりも低い温度の流体が流れる冷却流路と、前記冷却流路を横切って延びるケーブル引き込み口と、を備えた、モータポンプが提供される。
一態様では、永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、を備えるモータポンプにおいて、前記モータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法が提供される。前記方法は、前記羽根車によって搬送する前記搬送液の温度範囲を、第1の温度範囲から、より高温の第2の温度範囲まで拡大する方法であり、前記モータケーシングに収容された前記モータ固定子と、前記モータ固定子に電力を供給するための配線がプリントされた配線基板と、を前記モータケーシングから取り出すステップと、前記取り出したモータ固定子が配置されていた空間に、電力を供給するためのケーブルが接続されたモータ固定子を収容するステップと、前記配線基板が配置されていた空間に前記ケーブルを配線するステップと、前記配線されたケーブルの内側に伝熱部材を収容するステップと、を含む。
モータポンプは、中心部に搬送液が通る流路が形成された、固定子を収容するモータケーシングの外側から冷却することで、モータ固定子の温度を所定の温度まで低下させることができる。このような構造を有するモータポンプは、高温の液体を搬送する用途に適用可能である。
モータポンプの一実施形態を示す断面図である。 モータポンプの他の実施形態を示す図である。 冷却ジャケットの他の実施形態を示す図である。 図3のA−A線断面図である。 冷却ジャケットのさらに他の実施形態を示す図である。 着脱可能な分割体から構成された冷却ジャケットの一実施形態を示す図である。 着脱可能な分割体から構成された冷却ジャケットの他の実施形態を示す図である。 モータポンプ上に載置された端子箱を示す図である。 モータポンプ上に載置された端子箱の側面図である。 モータポンプ上に載置された端子箱を上から見た図である。 モータポンプの下方に配置された端子箱を示す図である。 モータポンプの下方に配置された端子箱の側面図である。 モータケーシングの表面温度の上昇を抑制する冷却機構のさらに他の実施形態を示す図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 図18において、伝熱部材および配線基板を軸線方向から見たときの図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 伝熱部材および冷却ジャケットの拡大図である。 冷却ジャケットをモータポンプに取り付ける方法を説明するためのフローを示す図である。 図20において、伝熱部材およびケーブルを軸線方向から見たときの図である。 搬送液の温度範囲を拡大する方法を説明するためのフローを示す図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。 図26に示す実施形態に係る冷却ジャケットを示す図である。 冷却流路の一例を示す断面図である。 冷却ジャケットの他の実施形態を示す断面図である。 冷却流路のさらに他の実施形態を示す断面図である。 モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、モータポンプの一実施形態を示す断面図である。このモータポンプは、複数の永久磁石5が埋設された羽根車1と、これらの永久磁石5に作用する磁力を発生するモータ固定子6と、羽根車1を収容するポンプケーシング2と、モータ固定子6を収容するモータケーシング3と、羽根車1のラジアル荷重およびスラスト荷重を支持する軸受組立体10と、を備えている。モータ固定子6および軸受組立体10は、羽根車1の吸込側に配置されている。
ポンプケーシング2とモータケーシング3との間にはシール部材としてのOリング9が設けられている。羽根車1とモータケーシング3とは微小な隙間を介して対向しており、羽根車1は、モータ固定子6により発生される回転磁界が永久磁石5に作用することによって回転する。
羽根車1は単一の軸受組立体10によって回転自在に支持されている。この軸受組立体10は液体の動圧を利用した滑り軸受(動圧軸受)である。この軸受組立体10は、互いに緩やかに係合する回転側軸受11と固定側軸受12の組み合わせから構成される。回転側軸受11は、羽根車1に固定されており、羽根車1の液体入口を囲むように配置されている。
固定側軸受12はモータケーシング3に固定されており、回転側軸受11の吸込側に配置されている。この固定側軸受12は、羽根車1のラジアル荷重を支持するラジアル面12aと、羽根車1のスラスト荷重を支持するスラスト面12bと、を有している。ラジアル面12aは羽根車1の軸心と平行であり、スラスト面12bは羽根車1の軸心に対して垂直である。
回転側軸受11は環状の形状を有しており、回転側軸受11の内周面が固定側軸受12のラジアル面12aに対向し、回転側軸受11の側面が固定側軸受12のスラスト面12bに対向している。回転側軸受11の内周面とラジアル面12aとの間、および回転側軸受11の側面とスラスト面12bとの間には微小な隙間が形成されている。また、回転側軸受11の内周面および側面には、動圧を発生させるための図示しないスパイラル溝が形成されている。
羽根車1から吐き出された液体の一部は、羽根車1とモータケーシング3との間の微小な隙間を通って軸受組立体10に導かれる。回転側軸受11が羽根車1とともに回転すると、回転側軸受11と固定側軸受12との間に液体の動圧が発生し、これにより羽根車1が軸受組立体10によって非接触に支持される。固定側軸受12は、直交するラジアル面12aおよびスラスト面12bにより回転側軸受11を支持しているので、羽根車1の傾動は軸受組立体10により規制される。軸受組立体10(回転側軸受11および固定側軸受12)は、セラミックまたはカーボンなどの耐摩耗性に優れた材料から形成されている。
モータケーシング3には、吸込口15aを有する吸込ポート15が固定される。この吸込ポート15は、ステンレス鋼などの金属からなり、図示しない吸込ラインに接続される。吸込ポート15、モータケーシング3、および軸受組立体10の中心部には、それぞれ液体流路Xが形成されている。これら液体流路Xは一列に連結され、吸込口15aから羽根車1の液体入口まで延びる1つの冷却流路65を構成する。本明細書中において、符号CLは、冷却流路65の延びる方向を示している。
吸込ポート15は、円筒状の基部15cと、該基部15cよりも小さい直径を有する、円筒状の軸部15dと、を有しており、液体流路Xに連結されている。基部15cと軸部15dとは、一体に構成されており、軸部15dは、基部15cからモータケーシング3内に延びている。基部15cおよび軸部15dの中心軸は、吸込ポート15の中心軸に一致し、基部15cおよび軸部15dの内周面によって、液体流路15bが形成されている。軸部15dの外周面の一部には、ねじ部15eが形成され、モータケーシング3には、ねじ孔3bが形成される。吸込ポート15のねじ部15eをモータケーシング3のねじ孔3bに係合させることにより、吸込ポート15がモータケーシング3に固定される。
軸部15dの先端側の外周面には、ねじ部15eは形成されていない。ねじ部15eが形成されていない軸部15dの外周面には、環状溝15fが設けられる。この環状溝15f内には、モータケーシング3と吸込ポート15との間の隙間をシールするOリング13が配置される。
ポンプケーシング2の側面には、吐出口16aを有する吐出ポート16が設けられており、回転する羽根車1によって昇圧された液体は、吐出口16aを通って吐き出される。なお、本実施形態に係るモータポンプは、吸込口15aと吐出口16aが直交する、いわゆるエンドトップ型モータポンプである。
羽根車1が回転すると、液体はモータポンプの吸込口15aから羽根車1の液体入口に導入される。液体は羽根車1の回転によって昇圧され、吐出口16aから吐き出される。羽根車1が液体を移送している間、羽根車1の背面は昇圧された液体によって吸込側に(すなわち吸込口15aに向かって)押圧される。軸受組立体10は、羽根車1の吸込側に配置されているので、羽根車1のスラスト荷重を吸込側から支持する。本実施形態に係る構成によれば、1つの軸受組立体10により羽根車1のラジアル荷重およびスラスト荷重を非接触で支持することができるので、パーティクルの発生が少ないコンパクトなモータポンプを実現することができる。
図1に示すように、モータケーシング3の側壁部32は、羽根車1の吸込側の側面に対向して配置される。すなわち、側壁部32は、羽根車1と固定子コイル6Bとの間に位置しており、羽根車1とモータ固定子6とを仕切る隔壁として機能する。モータ固定子6が発生する回転磁界は、側壁部32を通って羽根車1の永久磁石5に到達する。したがって、モータケーシング3の側壁部32は、できるだけ薄いことが好ましい。例えば、モータケーシング3の側壁部32は、数mmの厚さとされる。
本実施形態のモータポンプには、図1に示すように、モータ固定子6の固定子コア6Aおよび吸込ポート15に接触する放熱部材20が設けられている。放熱部材20は、モータケーシング3に装着されており、モータケーシング3よりも高い熱伝導率を有する材料からなる。このような材料は、例えば、ステンレス鋼またはアルミニウムなどの金属、またはセラミックである。
モータ固定子6は、モータケーシング3内に形成された収容空間に収容されており、該収容空間は、図1に示すように放熱部材20により塞がれる。したがって、本実施形態の放熱部材20は、モータ固定子6の収容空間を塞ぐモータカバーとして用いられている。この放熱部材20は、モータ固定子6の収容空間を塞ぐカバープレート20aと、カバープレート20aの表面からモータ固定子6に向かって突出する固定リング20bと、を備えている。これらのカバープレート20aと固定リング20bとは一体に形成されている。放熱部材20を構成するカバープレート20aと固定リング20bと、を別部材としてもよい。この場合も、カバープレート20aと固定リング20bは、いずれもモータケーシング3よりも高い熱伝導率を有する材料からなる。
カバープレート20aは、全体として円盤形状であり、その中央には吸込ポート15が挿入される孔が形成されている。吸込ポート15のねじ部15eはモータケーシング3のねじ孔3bに挿入されており、放熱部材20のカバープレート20aの一部が、吸込ポート15の基部15cとモータケーシング3との間に挟まれている。この状態で、放熱部材20の固定リング20bはモータ固定子6の固定子コア6Aに接触しており、モータ固定子6をモータケーシング3の側壁部32に対して押圧している。このように、本実施形態の放熱部材20は、固定子コア6Aおよび吸込ポート15に接触すると共に、モータ固定子6の位置を固定する固定部材としても機能する。
モータ固定子6の固定子コイル6Bに電流を流すと、固定子コイル6Bが発熱する。熱の一部はモータケーシング3の側壁部32を介して液体に伝達され、他の一部はモータケーシング3および放熱部材20を介して外気に放散される。モータ固定子6で発生した熱は、モータ固定子6の固定子コア6Aに接触し、かつモータケーシング3よりも高い熱伝導率を有する放熱部材20に伝達され、この放熱部材20から効率良く外気に放散される。
さらに、この放熱部材20は、吸込ポート15に接触している。吸込ポート15は金属からなるので、高い熱伝導率を有している。したがって、放熱部材20から吸込ポート15に伝達された熱は、吸込ポート15からも効率良く外気に放散される。さらに、吸込ポート15は、その液体流路15b内を流れる液体と接触している。したがって、吸引ポート15に伝達された熱は、液体流路15b内を流れる液体に伝達される。その結果、モータ固定子6で発生した熱をさらにモータポンプの外部に効率良く放散することができるので、モータ固定子6の温度の上昇を効率良く抑制することができる。
上述したモータポンプで、高温の液体が移送される場合、モータ固定子6が高温になり、温度異常の検出にて運転が停止されたり、最悪の場合にはモータ固定子6が故障し運転不可となったり、焼損するおそれがある。ここで、温度異常の検出とは、モータポンプの制御装置が、モータポンプに取り付けられた不図示の温度センサーの検出値がしきい値以上となると温度異常と判断してモータポンプを停止し、モータポンプの焼損を回避することである。そこで、モータケーシング3の冷却効率を向上させるために、モータポンプは、モータケーシング3を覆う冷却ジャケット60を備えている。以下、図面を参照して、冷却ジャケット60の構造について、説明する。
図1に示すように、モータポンプは、モータケーシング3の外周面3cを覆う冷却ジャケット60を備えている。冷却ジャケット60は、モータケーシング3の外周面3cに取り付けられている。冷却ジャケット60は、液体流路Xを通過して、羽根車1によって搬送される液体よりも低い温度の冷却液が流れるように構成されている。つまり、冷却液が流れる冷却流路65を形成する冷却ジャケット60がモータケーシング3の外周面3cに取り付けられている。但し、冷却流路65に流れる冷却液は冷却用の流体の一例であって、当該冷却用の流体は、水道水や工場用水、不凍液(例えば、プロピレングリコール)等の液体でもよいし、気体でもよい。
本実施形態の冷却ジャケット60は、冷却液が流入する冷却液入口60Aと、冷却液が排出される冷却液出口60Bと、を備えている。これら冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bは、冷却流路65のCL方向と平行に延びている。冷却液入口60Aは、モータケーシング3の下方に配置されており、冷却液出口60Bは、モータケーシング3の上方に配置されている。一実施形態では、冷却液入口60Aは、モータケーシング3の上方に配置され、冷却液出口60Bはモータケーシング3の下方に配置されてもよい。
冷却ジャケット60は、冷却液が流れる冷却流路65を有している。より具体的には、冷却ジャケット60は、その内面61に形成された凹部62を有しており、冷却流路65は、この凹部62とモータケーシング3の外周面3cとの間に形成されている。これにより、冷却液がモータケーシング3の外周面3cに直接接するため、モータポンプの温度上昇を抑制できる。また、冷却流路65の形状や材質を変更することで、モータポンプが幅広い温度の搬送液に対応できる。
冷却流路65は、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bに連通している。冷却液(例えば、水道水)は、図示しない冷却液供給源から冷却液入口60Aを通じて冷却流路65に流入する。冷却流路65に流入した冷却液は、モータケーシング3の外周面3cに接触して、モータケーシング3を冷却する。その後、冷却液は、冷却流路65の内部を流れて冷却液出口60Bから排出される。本実施形態では、冷却液が冷却液入口60Aから流入され、冷却液出口60Bから排出される。しかしながら、冷却ジャケット60の冷却液にてモータポンプの温度上昇が抑えられればよく、一実施形態では、不凍液等の冷却液が冷却流路65に封入されてもよい。
本実施形態では、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bの両方が、吸込ポート15と同じ方向の面(すなわち、液体流路XのCL方向と平行な方向)に形成されている。一実施形態では、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bのうちの少なくとも1つが、吸込ポート15と同じ面に形成されていればよい。これにより、吸込口15aと、当該吸込口15aと同じ面に形成された冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bと、に接続される管とが同一方向に配管できるため、当該配管用の作業スペースを含めたモータポンプの設置スペースを小さくできる。
本実施形態によれば、モータポンプは、冷却液の、モータケーシング3の外周面3cへの接触により、モータケーシング3を冷却する冷却ジャケット60を備えている。したがって、高温の液体を搬送する場合であっても、冷却ジャケット60は、搬送液の温度低下は抑えつつモータポンプの温度上昇を抑えることができる。このような構造を有するモータポンプは、特に高温の液体を搬送する用途に有効である。
冷却ジャケット60は、モータケーシング3に着脱可能に取り付けられている。したがって、モータポンプによって搬送される液体が常温または低温である場合には、冷却ジャケット60をモータケーシング3から取り外した状態で、モータポンプを運転してもよい。その一方で、モータポンプによって搬送される液体が高温である場合には、冷却ジャケット60をモータケーシング3に装着した状態で、モータポンプを運転してもよい。このように、冷却ジャケット60は、搬送される液体の種類に応じて、着脱可能である。また、冷却ジャケット60が耐圧防爆機能を有すれば、冷却ジャケット60を取り付けることでモータポンプを耐圧防爆機器とすることができる。
図2は、モータポンプの他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成や作用効果は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図2に示すように、冷却ジャケット60は、吸込口15aと同じ面に配置された冷却液入口60Aと、吐出口16aと同じ方向に配置された冷却液出口60Bと、を備えてもよい。具体的には、冷却ジャケット60は、液体流路XのCL方向と平行に延びる吸込口15aと冷却液入口60Aとが同じ方向に配置され、液体流路XのCL方向に対して垂直に延びる吐出口16aと冷却液出口60Bとが同じ方向に配置される。一実施形態では、冷却ジャケット60は、吐出口16aと冷却液入口60Aとが同じ方向に配置され、吸込口15aと冷却液出口60Bとが同じ方向に配置されてもよいし、吐出口16aと冷却液入口60Aと冷却液出口60Bの両方が同じ方向に配置されてもよい。
このように、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bのうちの少なくとも1つは、ポンプケーシング3に形成された吐出口16aと同じ方向に形成される。これにより、吐出口16aと、当該吸込口15aと同じ方向に形成された冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bと、に接続される管とが同一方向に配管できるので、当該配管の作業スペースを含めたモータポンプの設置スペースを小さくできる。
本実施形態のモータポンプの搬送液が引火爆発の危険性がある引火性液体の場合がある。その場合、周囲が囲まれる函体の中などに設置される。上述の実施形態の冷却ジャケット60は冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bが、吸込口15aおよび吐出口16aと同じ方向に配置されるので、設置スペースが小さくでき、制限のある当該函体内のスペースを有効に活用できる。
図3は、冷却ジャケット60の他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成や作用効果は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図3に示すように、冷却ジャケット60は、モータケーシング3の外周面3cを覆うモータケーシング側部位(第1部位)60aと、モータケーシング側部位60aから吸込ポート15に向かって、すなわち、モータケーシング60の中心部に向かって延びる放熱部材側部位(第2部位)60bと、を有している。放熱部材側部位60bは、放熱部材20に取り付けられている。
冷却ジャケット60は、モータケーシング3の外周面に沿って形成された第1冷却流路65と、第1冷却流路65に連通し、かつ放熱部材20に接する第2冷却流路70と、を備えている。モータケーシング側部位60aは、その内面61に形成された凹部62を有し、当該凹部62が第1冷却流路65を形成する。放熱部材側部位60bは、放熱部材20に接触する、放熱部材側の面(第1面)63と、第1面63とは反対側の面(第2面)66と、を有している。また、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bは、第2冷却流路70を形成する第2面66に形成されている。
第1面63には、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bに接続された溝部67が形成されている。本実施形態では、溝部67は、吸込ポート15と同心状に配置されている。一実施形態では、溝部67は、第1面63に形成されればよく、その中心が吸込ポート15と異なる位置に配置されてもよい。溝部67と放熱部材20との間には、第2冷却流路70が形成されている。溝部67と凹部62との間には、連通流路68が配置されており、第1冷却流路65および第2冷却流路70は、連通流路68を通じて、互いに連通している。第2冷却流路70に設けられた冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bは、第2冷却流路70を通じて第1冷却流路65に連通している。
図4は、図3のA−A線断面図である。図3および図4に示す実施形態では、冷却液入口60Aを通じて第2冷却流路70に流入した冷却液は、放熱部材20を通じて、モータ固定子6を冷却する。さらに、冷却液は、放熱部材20にも接触しており、モータケーシング3の熱を間接的に(すなわち、放熱部材20を介して)奪うことができる。つまり、本実施形態では、モータケーシング3においてCL方向に平行な外周面に加えてCL方向に垂直な面の外側からも冷却できる。また、本実施形態でモータポンプは、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bが吸込口15aの外側に形成されるため、搬送液の温度を保ちつつ搬送することができる。つまり、モータケーシング3の中心部を通る搬送液が冷却液にて冷却されにくい。
冷却液の供給が継続されると、冷却液は、第2冷却流路70の全体を流れ、冷却液出口60Bを通じて外部に流れつつ、連通流路68を通じて、第1冷却流路65に流入する。第1冷却流路65に流入した冷却液は、モータケーシング3の外周面3cに接触して、モータケーシング3(およびモータ固定子6)を直接的に冷却する。冷却液は、第1冷却流路65の全体を流れ、冷却液出口60Bを通じて外部に流れる。
このように、冷却液の供給が継続されると、冷却液は、第1冷却流路65、第2冷却流路70、および連通流路68を満たし、モータポンプの温度上昇を抑制することができる。
図4に示す実施形態では、連通流路68は、第2冷却流路70から放射状に延びる放射流路であるが、第2冷却流路70を取り囲むように配置された環状流路であってもよいし、断面Aに広がる平面でもよい。また、連通流路68の数や形状は図示限りでなく連通流路68は第1冷却流路65と第2冷却流路70とを連通できればよい。
図5は、冷却ジャケット60のさらに他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成と作用効果は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図5に示すように、冷却ジャケット60はその外面に形成された補強リブ75を備えている。
補強リブ75は、モータケーシング側部位60aから延びるモータケーシング側補強リブ75Aと、放熱部材側部位60bから延びる放熱部材側補強リブ75Bと、を備えている。図5に示す実施形態では、複数の補強リブ75Aおよび複数の補強リブ75Bが設けられているが、補強リブ75Aの数および補強リブ75Bの数は、本実施形態には限定されない。一実施形態では、単一の補強リブ75Aおよび単一の補強リブ75Bが設けられてもよい。
図5に示す実施形態によれば、補強リブ75は、冷却ジャケットの強度を増加させることができる。さらに、補強リブ75を設けることにより、冷却ジャケット60の表面積を増大することができるため、モータケーシング3の熱を奪った冷却液をより効率的に冷却することができる。つまり、補強リブ75は、放熱フィンとしての機能を有する。一実施形態では、補強リブ75は、図1および図2に示すモータポンプに適用されてもよい。この補強リブ75により、本実施形態のモータポンプの搬送液が引火爆発の危険性がある引火性液体の場合や可燃性ガスまたは引火性液体により引火爆発の危険性がある場所に設置される場合でも、安全に運転することができる。
図6は、着脱可能な分割体から構成された冷却ジャケットの一実施形態を示す図である。図7は、着脱可能な分割体から構成された冷却ジャケットの他の実施形態を示す図である。図6に示すように、冷却液が流れる冷却流路を有する冷却ジャケットは、互いに着脱可能な第1分割体80Aおよび第2分割体80Bから構成されている。図6に示す実施形態では、冷却ジャケット60は、左右二つ割り構造を有しており、図7に示す実施形態では、冷却ジャケット60は、上下二つ割り構造を有している。
図6および図7に示すように、第1分割体80Aは、その両端から延びる第1両側フランジ81を有しており、第2分割体80Bは、その両端から延びる第2両側フランジ82を有していることが好ましい。本実施形態では、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82は、不図示のシール部材を介して締結具(例えば、ボルトとナット)85によって互いに締結可能である。但し、これに依らず第1分割体80Aと第2分割体80Bが水密に締結可能であればよく、一実施形態では嵌合式でもよい。冷却ジャケット60がモータケーシング3に着脱できることで、冷却ジャケット60の有無や設計変更によってモータポンプは幅広い温度範囲に適応できる。
図6および図7に示すように、吸込ポート15(言い換えれば、液体流路X)の吸込口15a、冷却液入口60A、および冷却液出口60Bは、一直線上に配置されており、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82は、吸込ポート15、冷却液入口60A、および冷却液出口60Bの中心を通る面にて接続される。ここで、冷却ジャケット60が耐圧防爆構造を有している場合、強度的に優位な鋳物にて作成されることが好ましい。この、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82、吸込ポート15、冷却液入口60A、および冷却液出口60Bの位置関係は、冷却ジャケット60が鋳物で形成される場合に鋳型から抜きやすくなる、という製造上のメリットがあり製造工程を簡略化できる。
図6に示す実施形態では、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bは、鉛直方向に配置されており、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82は、鉛直方向に延びている。図7に示す実施形態では、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bは、水平方向に配置されており、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82は、水平方向に延びている。
図6に示すように、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82が鉛直方向に延び、または、図7に示すように、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82が水平方向に延びることにより、次のような効果を奏することができる。つまり、モータポンプの設置環境によっては、モータポンプの上下方向にスペースがない場合やモータポンプの紙面左右方向にスペースがない場合がある。例えば、モータポンプの上下方向にスペースがない場合には、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82が水平方向に延びるように、冷却ジャケット60を配置し(図7参照)、モータポンプの左右方向にスペースがない場合には、第1両側フランジ81および第2両側フランジ82が鉛直方向に延びるように、冷却ジャケット60を配置する(図6参照)。このように、必要に応じて回転して用いることができる構成により、モータポンプの設置環境によって、モータポンプの配置や作業が阻害されることはない。
上述した着脱可能な分割構造は、上述したすべての冷却ジャケット60に適用されてもよい。特に、冷却ジャケット60が耐圧防爆構造であるときには、冷却ジャケット60本体が大型化するため、冷却ジャケット60を分割構造にすることで、着脱の作業性や配管等の設置作業性を向上できる。また、冷却ジャケット60が耐圧防爆構造であるときには、第1分割体80Aと第2分割体80Bとの締結構造も大型化し、作業スペースを含めた設置スペースが大型化する。冷却ジャケット60の配置を設置現場にて選択可能とすることで作業性を向上できる。なお、本実施形態の冷却ジャケット60は図6に示す冷却ジャケット60を90度回転すると図7の冷却ジャケットとなる。しかしながら、一実施形態として図6に示す冷却ジャケット60と図7に示す冷却ジャケット60は別々に構成されてもよい。その場合は、ユーザーが必要に応じてどちらかを選択できるとよい。
図8は、モータポンプ上に載置された端子箱を示す図である。図9は、モータポンプ上に載置された端子箱の側面図である。図10は、モータポンプ上に載置された端子箱を上から見た図である。図8乃至図10に示すように、端子台(図示しない)などの部材を収容する端子箱100は、モータポンプ(より具体的には、冷却ジャケット60)の上に配置されてもよい。
図8乃至図10に示す実施形態では、端子箱100は、吸込ポート15側にはみ出して配置されている(図9参照)。図10に示すように、ポンプケーシング2側、冷却ジャケット60の一方の側面(第1側面)60Cの側、および冷却ジャケット60の他方の側面(第2側面)60Dの側のうち、少なくとも2つの側の内側に端子箱100を配置する。このような配置により、図10に示すように、モータポンプが壁WL1〜WL3の何れかに接近して配置されたとしても、端子箱100の配線作業スペースを壁WL1〜WL3側に設けることなく、より小さなスペースに配置することができる。つまり、配線口(配線取り出し口)102が配管作業用のスペースが必要な吸込口15aと同じ方向を向いて配置されていることで、吸込口15aへの配管作業スペースと端子箱100の配線スペースが共用される。これにより、端子箱100の配線スペースが十分に確保され作業効率が上がる。なお、本実施形態では、配線口102が吸込口15aと同じ方向を向いて配置されたが、一実施形態として、配線口102が吐出口16aと同じ方向を向いて配置されてもよい。この場合も吐出口16aへの配管作業スペースと端子箱100の配線スペースが共有されるため、端子箱100の配線作業効率が上がる。
端子箱100は、端子箱本体100aと、端子箱本体100aを閉じる蓋100bと、を備えている。モータポンプは、可燃性ガスまたは引火性液体により引火爆発の危険性がある場所に設置される場合がある。周囲の設備の安全性向上を図るために、端子箱100の内部で爆発性ガスによる爆発が起こっても、端子箱100がその圧力に耐え、かつ外部の爆発性ガスに引火するおそれのないようにした全閉の耐圧防爆構造を採用することが望ましい。
そこで、蓋100bは、締結具101によって端子箱本体100aに締結される。より具体的には、図8に示すように、締結具101は、端子箱本体100aを貫通して延びる通しボルトであり、モータケーシング3まで延びている。したがって、蓋100bとモータケーシング3との間に端子箱本体100aを挟んだ状態で、締結具101をこれら蓋100bおよび端子箱本体100aに挿入して、締結具101を締め付けることにより、端子箱100をモータポンプに固定することができる。なお、図8に示すように、複数の締結具101は、まとめて締結具101aと呼ばれてもよい。
また、図9に示すように、端子箱100がモータポンプの吸込口15aからはみ出した位置に配置される場合がある。冷却ジャケット60からはみ出した位置にある締結具101は、蓋100bを端子箱本体100aに締結する締結具である。
なお、締結具101で蓋100bを端子箱本体100aに締結したとき、締結具101は鉛直方向に延びている。つまり、吐出口16aの締結作業に必要なスペースが配管作業用のスペースが必要な吐出口16aと同じ方向を向いて配置されていることで、吐出口16aへの配管作業スペースと締結具101の締結スペースが共用される。これにより、締結具101の締結スペースが十分に確保され作業効率が上がる。なお、本実施形態では、締結具101は吐出口16aと同じ鉛直方向に延びて配置されたが、一実施形態として、締結具101は吸込口15aと同じ方向を向いて配置されてもよい。この場合も吸込口15aへの配管作業スペースと締結具101の締結作業スペースが共有されるため、締結具101の締結作業の効率が上がる。
図11は、モータポンプの下方に配置された端子箱100を示す図である。図12は、モータポンプの下方に配置された端子箱100の側面図である。図11および図12に示す実施形態においても、端子箱100は、吸込ポート15側にはみ出して配置されている(図12参照)。図11および図12に示す実施形態においても、ポンプケーシング2側、冷却ジャケット60の一方の側面(第1側面)60Cの側、および冷却ジャケット60の他方の側面(第2側面)60Dの側のうち、少なくとも2つの側よりも内側に端子箱100を配置する。このような配置により、端子箱100をより小さなスペースに配置することができる。つまり、モータポンプが壁WL1〜WL3の何れかに接近して配置されたとしても、端子箱100の配線作業スペースを壁WL1〜WL3側に設けることなく、より小さなスペースに配置することができる。
配線口102は、吸込ポート15と同じ方向を向いて配置されている。より具体的には、配線口102は、吸込ポート15、冷却液入口60A、および冷却液出口60Bの斜め下方に配置されている(図11参照)。このような配置により、ケーブルは、吸込ポート15、冷却液入口60A、および冷却液出口60Bのいずれにも接触することなく、配線口102を通じて、端子箱100内の端子台(図示しない)に接続可能である。また、万が一、吸込ポート15、冷却液入口60A、および冷却液出口60Bの何れかから液漏れしたときに、端子箱100に配線される線が被水するのを防止することができる。
蓋100bは、締結具103によって端子箱本体100aに締結される。より具体的には、図12に示すように、蓋100bは、端子箱本体100aの側面を閉じるように構成されている。蓋100bを端子箱本体100aに接触させた状態で、締結具103をこれら蓋100bおよび端子箱本体100aに挿入して、締結具103を締め付けることにより、端子箱100を組み立てることができる。締結具103で蓋100bを端子箱本体100aに締結したとき、締結具101は水平方向に延びている。
このように、端子箱100をモータポンプの上方に配置する場合であっても、モータポンプの下方に配置する場合であっても、端子箱100を上方から見た場合に吸込ポート15側でのみ、はみ出して配置される。したがって、耐圧防爆構造を有することでサイズが大きくなった端子箱100を備えたモータポンプであっても、当該モータポンプの設置スペースは省スペース化を実現することができる。
上述のモータポンプは、取り扱い液(例えば、水、シリコーンオイルなど)の温度の範囲が低温(例えば、マイナス25度)から高温(例えば、160度)である場合がある。さらに、モータ固定子が高温になると、モータ固定子を収容するモータケーシングの表面温度も上昇してしまう。モータポンプは、可燃性ガスまたは引火性液体により引火爆発の危険性がある場所に設置される場合がある。上述の冷却ジャケット60を備えたモータポンプであれば、高温の液体を取り扱う場合であっても、モータケーシング3の表面温度の上昇を抑制することができる。また、冷却ジャケット60を有することで、モータポンプは、可燃性ガスまたは引火性液体により引火爆発の危険性がある場所に設置される場合でも、冷却ジャケット60内部で爆発性ガスによる爆発が起こっても、冷却ジャケット60がその圧力に耐え、かつ外部の爆発性ガスに引火するおそれのないようにした全閉の耐圧防爆構造とすることができ、周囲の設備の安全性向上を図ることができる。
図13は、モータケーシング3の表面温度の上昇を抑制する冷却機構のさらに他の実施形態を示す図である。図13に示す実施形態では、冷却ジャケット60は設けられておらず、その代わりに、モータポンプは、モータケーシング3の内部に形成された冷却流路65を備えている。冷却流路65は、モータ固定子6を取り囲むように配置されており、冷却流路65の内部には、冷却用の流体が流れている。このような構成によっても、上述した実施形態に係るモータポンプの効果と同様の効果を奏することができる。
図14は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。例えば、図8〜図12に示すような端子台に代えて、モータポンプは、カバープレート20aに形成されたケーブル引き込み口200を有してもよい。図14に示す実施形態でモータポンプは、冷却流路65を備えた面とは別の面にケーブル引き込み口200が設けられており、当該ケーブル引き込み口200からケーブル(例えば、信号線や動力線)を引き出している。特に、耐圧防爆構造の場合、可燃性ガスまたは引火性液体により引火爆発しないようケーブル引き込み口200の構造が複雑化し大型となる。しかしながら、本実施形態のカバープレート20aは、他の実施形態のカバープレート20aに比して肉厚とし、モータポンプが防爆雰囲気中で使用されてもケーブル引き込み口200に収められたケーブル類が爆発の引き金とならない構造にできる。このように、耐圧防爆構造によってケーブル引き込み口200が大型化しても冷却流路65と異なる面にケーブル引き込み口200を配置することでモータポンプをコンパクト化できる。特に、本実施形態のように、吸込口15aとケーブル引き込み口200を同じ方向で配置すれば、吸込口15aへの配管作業スペースとケーブル引き込み口200が共有されるため、モータポンプをコンパクト化できる。しかしながら、一実施形態では、ケーブル引き込み口200は端子箱100と同様の位置に配置されてもよい。
一実施形態では、図1に示す構造を有するモータポンプにおいて、冷却流路65を備えた面とは別の面にケーブル引き込み口200が設けられてもよい。
なお、上述の全てのモータポンプにおいて、放熱部材20またはおよび吸込ポート15はなくてもよい。その場合、放熱部材20またはおよび吸込ポート15に代えてモータケーシング3、またはモータケーシング3の開口を閉じるカバー等が吸込口15aを形成するとよい。さらに、図4に示すように、モータケーシング3の外周面は、矩形である。しかしながら、モータケーシング3の形状はこれに限定されず、例えば、冷却流路65の延びる方向CLに沿って延びる円筒形や多角形でもよい。
図15は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。図15に示すように、モータポンプは、液体流路Xの吸込口が形成されたフランジ接続部300を備えている。以下の実施形態では、主に、図14に記載のモータポンプと異なる機能構造について説明する。フランジ接続部300は、上述した実施形態に係る放熱部材20に相当する。したがって、フランジ接続部300は、カバープレート20aに相当するカバープレート300aと、固定リング20bに相当する固定リング300bと、を備えている。本実施形態では、モータケーシング3、カバープレート300a、固定リング300b並びに吸込ポート15は別々の部品で構成されている。但し、一実施形態では、モータケーシング3、カバープレート300a、固定リング300bおよび吸込ポート15のうち、少なくとも2つが一体的に構成されてもよい。
フランジ接続部300は、モータポンプに連結されるフランジ部材310に対向するフランジ対向面301と、フランジ対向面301に形成された締結具311が螺合可能な螺合部302と、を有している。図15に示す実施形態では、締結具311は、ねじである。螺合部302は、フランジ対向面301から液体流路Xに沿って延びる方向に形成されたねじ溝である。一実施形態では、螺合部302は、フランジ対向面301から突出するねじ部であり、締結具311は、この螺合部(ねじ部)302に螺合可能なナットであってもよい。
フランジ部材310には、締結具311が貫通する貫通孔310aが形成されている。フランジ部材310をフランジ接続部300のフランジ対向面301に接触させた状態で、締結具311を貫通孔310aおよび螺合部302に挿入し、締結具311を締め付けることにより、フランジ部材310はフランジ接続部300に接続される。なお、フランジ部材310とフランジ対向面301とは、不図示のシール部材(ガスケットやOリング等)を介して接続されてもよい。
このように、モータポンプは、フランジ接続部300を備えているため、フランジ部材310をモータポンプに接続しても、すなわち、配管がフランジ接続であっても、モータポンプのコンパクト化を実現することができる。また、本実施形態では、モータポンプの設置スペースをコンパクト化できる。
フランジ接続部300は、モータケーシング3に着脱可能であることが好ましい。より具体的には、図15に示すように、フランジ接続部300は、モータケーシング3に装着可能な装着部303を有している。モータケーシング3は、フランジ接続部300の装着部303に対応する形状を有しており、フランジ接続部300は、装着部303を介してモータケーシング3に装着可能である。一実施形態では、装着部303は、螺合構造を有しており、フランジ接続部300は、螺合によってモータケーシング3に装着される。他の実施形態では、装着部303は、嵌合構造を有しており、フランジ接続部300は、嵌合によってモータケーシング3に装着される。更に、他の実施形態では、フランジ接続部300は、締結具(例えばボルトとナット)にてモータケーシング3に装着される。本実施形態のモータポンプは、フランジ接続部300がモータケーシング3に着脱可能であるため、フランジ接続部300を設計変更すれば、様々な種類のフランジに対応できる。ここで、比較例として、異なるフランジに対応するため、ニップルを介して、吸込口15aおよび吐出口16bにフランジを設ける方法を挙げる。比較例の方法によると、ニップルとフランジの接続部から搬送液が漏れるおそれがある。本実施形態では、フランジ接続部300がモータケーシング3に装着されるため、比較例に比べて広い面積にてシールできるので、搬送液の漏水を防止できる、といった効果も奏する。
図15に示すように、フランジ接続部300は、モータ固定子6を冷却するための流体が流れる連通流路315を有している。連通流路315は、フランジ接続部300の内部に形成されており、モータ固定子6に隣接している。モータケーシング3は、その内部に形成された冷却流路65を有しており、連通流路315は、冷却流路65に連通していることが好ましい。より具体的には、連通流路315および冷却流路65は、連通路316を通じて互いに連通している。連通路316は、モータケーシング3の一部およびフランジ接続部300の一部から構成されている。
モータケーシング3は、その冷却流路65に接続された出入り口320A,320Bを有している。搬送液よりも低い温度の流体は、出入り口320A,320Bのいずれか(図15に示す実施形態では、出入り口320A)を通じてモータケーシング3の内部の冷却流路65に導入される。なお、本実施形態では、出入り口320Aはモータケーシング3の下部に形成されており、出入り口320Bはモータケーシング3の上部に形成されている。但し、これに依らず、出入り口320A,320Bはモータケーシング3または/およびフランジ接続部300の外周面に設けられればよい。例えばモータケーシング3または/およびフランジ接続部300の軸線CLの延長線上に形成されたり、出入り口320A,320Bの両方がモータケーシング3または/およびフランジ接続部300の上部または下部に形成されていてもよい。
冷却流路65に導入された流体は、連通路316を通じて連通流路315に流れ込み、冷却流路65、連通路316、および連通流路315は、冷却液で満たされる。この状態で、冷却液は、出入り口320Bから流出する。このように、冷却液が冷却流路65および連通流路315を流れることにより、モータ固定子6は冷却液によって冷却される。
図16は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図16に示すように、モータポンプは、吐出口が形成されたフランジ接続部330を備えている。フランジ接続部330は、フランジ部材310に対向するフランジ対向面331と、締結具311が螺合可能な螺合部332と、を有している。
上述した実施形態では、モータポンプは、エンドトップ型モータポンプであるが、図16に示す実施形態に係るモータポンプは、吸込口15aおよび吐出口16aが一直線上に並ぶインライン型モータポンプである。図16に示す実施形態においても、フランジ部材310をフランジ接続部330のフランジ対向面331に接触させた状態で、締結具311を貫通孔310aおよび螺合部332に挿入し、締結具311を締め付けることにより、フランジ部材310はフランジ接続部330に接続される。
図16に示す実施形態において、フランジ接続部330は、ポンプケーシング2に着脱可能である。より具体的には、図16に示すように、フランジ接続部330は、ポンプケーシング2に装着可能な装着部333を有している。ポンプケーシング2は、フランジ接続部330の装着部333に対応する形状を有しており、フランジ接続部330は、装着部333を介してポンプケーシング2に装着可能である。一実施形態では、装着部333は、螺合構造を有してもよく、他の実施形態では、装着部333は、嵌合構造を有してもよいし、フランジ接続部330とポンプケーシング2とが何らかの締結具で締結されてもよい。なお、図15に示す装着部303は、フランジ接続部300の外周側に形成されている。これと同様に、装着部333がフランジ接続部330の外周側に形成されてもよいし、図15に示す装着部303が装着部333と同様に、液体流路X側に形成されてもよい。
図15に示す実施形態と図16に示す実施形態とは、組み合わされてもよい。つまり、モータポンプは、図15に示すフランジ接続部300と、図16に示すフランジ接続部330と、を備えてもよい。このような構成の場合、モータポンプは、上流側の機器および下流側の機器に対して、フランジ接続をすることができる。また、モータポンプをコンパクトに設置できるとともに、様々な接続方法やフランジに容易に対応できる。
図17は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図17に示すように、図1に示す実施形態と図15に示す実施形態とを組み合わせてもよい。より具体的には、モータポンプは、冷却ジャケット60と、連通流路315と、冷却ジャケット60および連通流路315を連通させる連通路336と、を備えている。なお、冷却ジャケット60とフランジ接続部300は一体的に構成されてもよい。
なお、上述した実施形態は、可能な限り、組み合わされてもよい。モータポンプは、図1〜図14に示す実施形態に係る構成と、図15〜図16に示す実施形態に係る構成と、を備えてもよい。
上述した実施形態では、高温の液体を搬送する用途に適用可能な構造を有するモータポンプの一例について説明したが、モータポンプは、以下に説明する構造を有してもよい。
図18は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。図18に示すように、モータケーシング3には、モータケーシング3内の熱を外部へ放熱する放熱部材20が装着されている。より具体的には、モータケーシング3の軸線CL方向におけるポンプケーシング側の一端をポンプ側端面(すなわち、側壁部)32とし、液体流路Xの吸込ポート15側の一端を吸込側端面34とした場合、放熱部材20は、吸込側端面34に装着されている。なお、図18では、放熱部材20の固定リング20bが設けられていないが、固定リング20bが設けられてもよい。また、放熱部材20は、モータ固定子6の固定子コア6Aに接触することが好ましい。
モータケーシング3は、その内部にモータ固定子6を収容する空間(モータ室)35を有しており、このモータ室35は放熱部材20によって閉じられている。具体的には、モータケーシング3はねじ孔3d(挿入孔)を有しており、放熱部材20は当該ねじ孔3dと連通可能な締結孔20cを有する。締結具405が、締結孔20cを介してねじ孔3dに螺合されることによって、モータケーシング3と放熱部材20とが締結され、これにより、モータ室35は放熱部材20によって着脱可能に閉じられる。これにより、モータ室35内の温度上昇を抑制することができる。モータ室35は、液体流路Xの周囲に配置された環状の空間である。このモータ室35には、モータ固定子6の熱を放熱部材20に伝える伝熱部材400が配置されている(図18の網掛け参照)。伝熱部材400は、例えば、アルミニウムから構成されている。
伝熱部材400は、液体流路Xを囲む環状形状を有しており、モータ固定子6と放熱部材20との間に配置されている。図18に示す実施形態では、伝熱部材400は、モータ固定子6および放熱部材20の両方に接しているが、一実施形態では、伝熱部材400は、モータ固定子6および放熱部材20の少なくとも1つに接してもよい。
図19は、図18において、伝熱部材400および配線基板401を軸線CL方向から見たときの図である。図18および図19に示すように、モータポンプは、モータ固定子6に接続され、モータ固定子6に電力を供給するための配線を少なくとも含む、複数の配線がプリントされた配線基板401を備えている。なお、モータ室35に、各種センサや制御回路等が収容される場合、配線基板401は、当該センサの配線や制御回路を含んでもよい。配線基板401は不図示のコネクタ等を介してケーブル402と接続され、当該ケーブル402がモータポンプの端子台を介して電源供給元(不図示)と接続される。配線基板401は、液体流路Xを囲む環状形状を有しており、伝熱部材400と同心状に配置されている。配線基板401は、伝熱部材400の半径方向外側に配置されており、モータ固定子6と放熱部材20との間に配置されている。なお、図19に示すように、ケーブル402は、少なくとも3つのリード線(すなわち、実線、点線、および一点鎖線)を含む複数本のケーブルの総称である。
図18および図19に示す実施形態では、伝熱部材400は、モータ固定子6および放熱部材20に接触しているため、モータ固定子6の熱は、伝熱部材400を通じて放熱部材20に伝達され、外気に放散される。さらに、図18および図19に示す実施形態では、配線基板401も伝熱部材400に接触しているため、配線基板401の熱は伝熱部材400を通じて放熱部材20に伝達される。
このように、モータポンプは、モータ室35に配置された伝熱部材400を備えているため、モータ室35に配置されたモータ固定子6(および配線基板401)の熱を積極的に放熱部材20に伝達することができる。したがって、モータポンプは、モータ固定子6の温度の上昇を効率よく抑制することができる。
図20は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。図20に示す実施形態では、配線基板401(図18および図19参照)は設けられていない。その代わりに、モータ固定子6から延びる、モータケーシング3の外部からモータポンプに電源を供給するためのケーブル(導線ともいう)403が伝熱部材400の半径方向外側に沿って配線されている。ケーブル403はモータ室35から引き出される複数本のケーブルの総称であって、モータ室35に、各種センサや制御回路等が収容される場合、ケーブル403は、当該センサの配線や制御回路を含んでもよい。
図20に示す伝熱部材400は、モータ固定子6の接触面6aの全体に接触する幅広い環状形状を有している。このような形状により、伝熱部材400は、モータ固定子6との接触面積を大きくすることができ、伝熱効果をより向上させることができる。さらに、図20に示す実施形態で伝熱部材400は、放熱部材20の全体に接触しているため、モータ固定子6の熱を放熱部材20の大部分に伝達することができる。結果として、モータポンプは、モータ固定子6の冷却効果を高めることができる。
更に、図20に示す実施形態でモータポンプは、搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケット60を備える。当該冷却ジャケット60は、モータケーシング3に装着された放熱部材20に着脱可能に装着されている。冷却ジャケット60は、図1の実施形態に係る冷却ジャケット60と同様の機能を有している。以下、図20に示す冷却ジャケット60の構造を簡単に説明する。
冷却ジャケット60は、冷却液が流入する冷却液入口60Aと、冷却液が排出される冷却液出口60Bと、冷却液が流れる冷却流路65と、を備えている。本実施形態で冷却ジャケット60は、その内面61に形成された凹部62を有しており、冷却流路65は、この凹部62と放熱部材20のカバープレート20aとの間に形成されている。これにより、冷却液がカバープレート20aに直接接するため、特に伝熱部材400を備える本実施形態のモータポンプにおいて、冷却ジャケット60は、伝熱部材400を通じてモータ固定子6をより効果的に冷却することができる。一実施形態では、冷却ジャケット60に形成された空洞にて冷却流路65を形成してもよい。
図20に示す実施形態では、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bのうちのいずれも吸込口15aと同じ方向に形成されている。一実施形態では、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bのうちの少なくとも1つが、吸込ポート15と同じ面に形成されていればよい。これにより、吸込口15aと、当該吸込口15aと同じ面に形成された冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bと、に接続される管とが同一方向に配管できるため、当該配管用の作業スペースを含めたモータポンプの設置スペースを小さくできる。また、冷却液出口60Bは冷却液入口60Aよりも上に形成されている。これにより、熱交換されて温度上昇した冷却液を冷却液出口60Bから積極的に排出できる。なお、図18に示す実施形態に係るモータポンプも冷却ジャケット60を備えてもよい。
図21は、伝熱部材400および冷却ジャケット60の拡大図である。図21に示すように、冷却ジャケット60は、放熱部材20に形成された締結孔20cに連通可能な挿入孔60cを有している。締結孔20cおよび挿入孔60cには、締結具405(図21では、ねじ)が挿入可能であり、冷却ジャケット60は、締結孔20cおよび挿入孔60cに締結具405を挿入することによって、放熱部材20に装着される。
図21に示すように、冷却ジャケット60は、その内部を通過する冷却液の漏洩を防止するシール部材406,407を備えている。シール部材406,407は、例えば、Oリングである。これらシール部材406,407のそれぞれは、冷却ジャケット60に形成されたシール溝に配置されており、吸込ポート15と同心状に配置されている。シール部材406は冷却液出口60B(および冷却液入口60A)の外側に配置されており、シール部材407は冷却液出口60B(および冷却液入口60A)の内側に配置されている。
さらに、モータケーシング3は、締結孔20cおよび挿入孔60cと対向する位置にねじ孔3dを有しており、このねじ孔3dには、締結具405が挿入可能である。したがって、締結具405を締結孔20c、挿入孔60cを介してねじ孔3dに螺合することによって、モータケーシング3、放熱部材20、および冷却ジャケット60は締結される。
図22は、冷却ジャケット60をモータポンプに取り付ける方法を説明するためのフローを示す図である。一例を図18に示すような冷却ジャケット60が取り付けられていないモータポンプに、冷却ジャケット60を取り付けることで、モータポンプの搬送液の温度範囲を、第1の温度範囲(例えば0℃〜100℃)から、より広範囲の第2の温度範囲(例えば−25℃〜200℃)まで拡大できる。
先ず、作業者は、図18に示すような冷却ジャケット60が取り付けられていないモータポンプの締結具405を取り外す(図22のステップS101参照)。これにより、放熱部材20ならびに、モータケーシング3のねじ孔3dから放熱部材20を装着するための締結具405を取り外すことができる。
次に、作業者は、モータケーシング3のねじ孔3dに、放熱部材20に形成された締結孔20cと取り付ける冷却ジャケット60の挿入孔60cを合わせる(図22のステップS102参照)。ここで、冷却ジャケット60の挿入孔60cは、ねじ孔3dおよび締結孔20cと対向する位置に設けられており、モータポンプは、ねじ孔3dおよび締結孔20cの位置が異なる複数の機種を有する場合がある。冷却ジャケット60は、これら複数の機種に対応できるよう、複数の挿入孔60cを備えるとよい。
次に、作業者は、締結具405と同径の締結具(すなわち、締結具405を用いてもよい)を、モータケーシング3および冷却ジャケット60のねじ孔3dに挿入孔60cと締結孔20cを介して螺合する(図22のステップS103参照)。
このように、作業者は、図22のステップS101〜ステップS103を行うことにより、冷却ジャケット60をモータポンプ(より具体的には、放熱部材20)に取り付けることができる。したがって、搬送液の温度が高温でない等で冷却ジャケット60によってモータポンプの冷却が必要ない場合には、冷却ジャケット60をモータポンプに取り付けていない状態でモータポンプを運転し、搬送液の温度が高温で、モータ固定子6の温度が許容範囲を超えてしまうおそれがある場合には、上記ステップS101〜ステップS103を行うことにより、冷却ジャケット60をモータポンプに取り付けた状態で、モータポンプを運転する。このように、本実施形態のモータポンプは、冷却ジャケット60を用いていないモータポンプに備えられた締結機構を用いて、冷却ジャケット60を取り付けることができる。そのため、使用環境に応じて、後から冷却ジャケット60を容易に取り付けることができる。
搬送液の液温が低い等の理由によってモータポンプの温度が仕様範囲よりも低い状態が保たれる場合、冷却ジャケット60によるモータ固定子6の冷却が必要ない。この場合、冷却ジャケット60を取り付けた状態で、モータポンプを運転すると、モータポンプの設置面積が大きくなってしまう。本実施形態によれば、冷却ジャケット60を取り外すことにより、モータポンプの設置面積を小さくすることができ、冷却ジャケット60を取り付けることにより、モータポンプは、高温の搬送液を取り扱うことができる。
図1に示す実施形態と図20に示す実施形態とを組み合わせてもよい。この場合、モータポンプは、図20に示す冷却ジャケット60(第1の冷却ジャケット)と、少なくともモータケーシング3の外周面3cを覆う図1に示す冷却ジャケット60(第2の冷却ジャケット)を備えてもよい。このような構成により、モータ固定子6をより積極的に冷却することができる。なお、上述した実施形態は、モータポンプの運転状況に応じて、適宜、組み合わせてもよく、例えば、図1に示す実施形態と図18に示す実施形態とを組み合わせてもよい。
図23は、図20において、伝熱部材400およびケーブル403を軸線CL方向から見たときの図である。配線基板401に代えてケーブル403が用いられることで、モータケーシングの大きさはそのままで、伝熱部材400の面積を増加させることができる。これにより、冷却効果を高めることができる。また、図23に示すように、ケーブル403は、伝熱部材400の外周と内周面3eの間に配線される。特に、モータ固定子6に流れる電流が大きくなると、ケーブル403自体が高温になり、ケーブル403の被膜部分が溶けてしまう等の不具合が発生するおそれがある。ケーブル403の近くに伝熱部材400を設けることにより、モータ固定子6の冷却効果を高めるのみならず、ケーブル403の冷却効果をも高めることができる。
配線基板401の代わりにケーブル403を用い、伝熱部材400をモータ固定子6および放熱部材20の両方に接触させることにより、モータ固定子6の冷却効果を高めることができる。さらに、配線基板401や配線基板と配線とのコネクタ等が不要となり、モータポンプの部品点数を削減することができる。
また、図21に示すように、モータケーシング3は、モータ固定子6から延びるケーブル(すなわち、導線)403を収容する環状溝部410を有してもよい。この環状溝部410は、モータ室35を形成する内周面3eに形成されている。モータ固定子6に電源を供給するケーブル403は折り曲げられることなく配線されることが好ましい。そこで、内周面3eに沿って配線することで、ケーブル403を、必要以上に曲げることなく、許容曲げ半径内の状態で配置することができる。さらに、モータ室35に環状溝部410を設けることにより、ケーブル403の曲げ半径を大きくできるため、ケーブル403が曲げられることによって作用する負荷を低減することができる。なお、図21では、伝熱部材400の外周面400aはモータケーシング3の内周面3eから離間して配置されているが、内周面3eに接触してもよい。
配線基板401が接続されたモータ固定子6と、ケーブル403が接続されたモータ固定子6と、を交換することにより、羽根車1によって搬送される搬送液の温度範囲を、第1の温度範囲から、より高温の第2の温度範囲まで拡大することができる。以下、図面を参照して、搬送液の温度範囲を拡大する方法について説明する。
図24は、モータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法を説明するためのフローを示す図である。図24のフローチャートは、例えば、図22に示すステップS101とステップS102の間に、作業者によって実行される。なお、モータポンプの温度上昇が仕様範囲内に収まるのであれば、ステップS102とステップS103における冷却ジャケット60の取り付けは省略されてもよい。図24のフローチャートに示す方法によって、配線基板401を用いたモータポンプ(例えば図18)を、伝熱部材400がモータ固定子6および放熱部材20の両方に接触するモータポンプ(例えば図20)とすることができ、モータポンプの搬送液の温度範囲を、第1の温度範囲(例えば0℃〜100℃)から、より広範囲の第2の温度範囲(例えば−25℃〜200℃)まで拡大できる。
図24のフローチャートでは、先ず、作業者は、モータケーシング3に収容されたモータ固定子6と、モータ固定子6に接続され、電力を供給する配線がプリントされた配線基板401と、をモータケーシング3のモータ室35から取り出す(図24のステップS201参照)。このとき、モータ室35に伝熱部材400が配置されていたら、当該伝熱部材400も一緒に取り出してもよい。
次に、作業者は、取り出したモータ固定子6が配置されていた空間(モータ室35)に、電力を供給するためのケーブル403が接続されたモータ固定子6を収容する(図24のステップS202参照)。なお、配線基板401が接続されるモータ固定子6と、ケーブル403が接続されたモータ固定子6が同じであれば、この作業は省略できる。
次に、作業者は、配線基板401が配置されていた空間にケーブル403を配線する(図24のステップS203参照)。ケーブル403は、内周面3eまたは環状溝部410に沿って、配線される。
次に、配線されたケーブル403の内側に伝熱部材400を収容する(図24のステップS204参照)。ケーブル403は、内周面3eまたは環状溝部410に沿って、配線されるため、その内側に伝熱部材400を容易に収容することができる。
配線基板401の代わりにケーブル403を設けることにより、伝熱部材400の収容空間を大きくすることができる。したがって、より大きな伝熱部材400を設けることができ、モータ固定子6の冷却効果を高めることができる。結果として、モータポンプは、搬送液の温度範囲を第1の温度範囲から、より高温の第2の温度範囲まで拡大することができる。また、本実施形態のモータポンプは、伝熱部材400の追加やサイズ変更が容易にできる。そのため、モータポンプは、使用環境に応じて、後から冷却効果の高い伝熱部材400を用いることもできる。
図25は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。図25に示すように、モータ固定子6の配線基板401は、モータ固定子6と伝熱部材400との間に配置されている。図25に示す実施形態では、伝熱部材400の断面は、L字形状を有している。より具体的には、伝熱部材400は、放熱部材20と平行に延びるフランジ状の本体部400aと、本体部400aからモータ固定子6に向かって突出する環状突起400bと、を有している。
配線基板401は、環状突起400bの半径方向外側に配置されており、モータ固定子6の接触面6aと伝熱部材400の本体部400aとの間に配置されている。本体部400aおよび環状突起400bは、一体成形部材である。本体部400aは放熱部材20に接触しており、環状突起400bはモータ固定子6に接触している。このような配置により、伝熱部材400は、モータ固定子6および放熱部材20の両方に接触しつつ、配線基板401は、伝熱部材400とモータ固定子6との間に配置することができる。
図26は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。図27は、図26に示す実施形態に係る冷却ジャケット450を示す図である。上述した実施形態では、冷却ジャケット60は、放熱部材20を介してモータケーシング3に装着される。以下に説明する実施形態では、モータポンプは、放熱部材20と一体成形部材として、モータケーシング3に装着された冷却ジャケット450を備えている。
図26に示すように、冷却ジャケット450は、モータケーシング3のねじ孔3dに対向する位置に挿入孔455を有しており、ねじ孔3dおよび挿入孔455を合わせた状態で、締結具405をねじ孔3dに螺合することによって、モータケーシング3および冷却ジャケット450は締結される。
図26におけるモータポンプも図22のフローに沿って、冷却ジャケット60をモータポンプに取り付けることができる。一例を図18に示すような冷却ジャケット60が取り付けられていないモータポンプに、冷却ジャケット450を取り付けることで、モータポンプの搬送液の温度範囲を、第1の温度範囲(例えば0℃〜100℃)から、より広範囲の第2の温度範囲(例えば−25℃〜200℃)まで拡大できる。具体的には、図22のステップS102並びにステップS103にて放熱部材20に関する作業を省略すれば、冷却ジャケット450をモータポンプに後付けできる。
本実施形態によれば、冷却ジャケット450は、放熱部材20および/または後述するケーブル引き込み口200と一体的に構成されているため、部品点数を減らすことができる。このような冷却ジャケット450は、冷却流路65を冷却ジャケット450の中空空間として形成する必要があり、3Dプリンタなどの三次元造形技術や精密鋳造によって製造される。これに比して、上述した実施形態(例えば、図1参照)に示すように、冷却ジャケット60は、それ自身を削るだけで、冷却流路65を形成することができるため、冷却流路を容易に形成することができる。
冷却ジャケット450は、ケーブル引き込み口200を備えている。冷却ジャケット450は、冷却用の流体が流れる冷却流路65を有しており、ケーブル引き込み口200は、冷却流路65を横切って延びている。より具体的には、図26に示すように、冷却ジャケット450は、モータ室35内から引き出されるケーブル470(例えば、ケーブル402またはケーブル403が該当する)用のケーブルグランド480が装着される装着孔200aと、装着孔200aに接続された引き出し孔200bと、を備えている。引き出し孔200bは、ケーブル引き込み口200からケーブル470を引き出すための孔である。なお、図26では、ケーブル470は配線基板401に接続されているが、モータ固定子6から直接引き出されてもよい。本実施形態のモータポンプは、ケーブルグランド480を備えるため、防爆仕様に対応できる。
図28は、冷却流路65の一例を示す断面図である。図28は、流路65の、軸径方向における断面を示す。図28に示すように、ケーブル引き込み口200の引き出し孔200bは、冷却流路65を横切って設けられており、当該引き出し孔200bに冷却水が接するのを避けるため、冷却流路65は、分岐して引き出し孔200bの外側を通る。より具体的には、冷却流路65は、引き出し孔200bの両側に配置された分岐路65A,65Bを有している。冷却液入口60Aに流入した冷却液は、分岐路65A,65Bを通過して、冷却液出口60Bから排出される。
本実施形態では、冷却流路65を横切る引き出し孔200bを設けることにより、冷却液の漏洩を防止するためのシール部材を設けることなく、ケーブル470をケーブル引き込み口200から引き出すことができる。したがって、シール部材を設ける必要はなく、液体の漏洩を確実に防止することができる。しかしながら、ケーブル470を冷却液に接触させることにより、ケーブル470自体を冷却することも可能である。以下、ケーブル470を冷却液に接触させつつ、冷却液の漏洩を防止する構成について、図面を参照して説明する。
図29は、冷却ジャケット450の他の実施形態を示す断面図である。図29は、冷却ジャケット450の、軸線方向の断面を示す。図29に示すように、冷却ジャケット450は、ケーブル引き込み口200の装着孔200aと、ケーブル引き込み口200から引き出されたケーブル470と放熱部材20との間に形成されたシール溝490,492を有している。
シール溝490,492のそれぞれには、図示しないシール部材(例えば、Oリング)が装着されており、冷却流路65からの冷却液の漏洩を防止している。図29に示す実施形態では、ケーブル470は、冷却流路65の冷却液に接触しているため、ケーブル470は冷却液によって冷却される。
図30は、冷却流路のさらに他の実施形態を示す断面図である。図30は、冷却流路の軸径方向における断面を示す。図30に示すように、冷却液入口60Aよび冷却液出口60Bは、引き出し孔200bの両側に配置されている。図30に示す実施形態では、ケーブル引き込み口200の引き出し孔200bは、冷却流路65には配置されておらず、冷却液入口60Aおよび冷却液出口60Bの間に配置されているため、シール部材などの液体の漏洩を防止する部材を設ける必要はない。図30に示すように、冷却液入口60Aから流入した液体は、円弧状に上昇し、冷却液出口60Bから排出される。冷却ジャケット450は、このような構造を有してもよい。
図31は、モータポンプのさらに他の実施形態を示す図である。図31に示す実施形態では、モータポンプは、図13に示す実施形態に係るモータケーシング3に接続されたケーブル引き込み口200を有している。つまり、モータポンプは、モータケーシング3に形成された、搬送液よりも低い温度の流体が流れる冷却流路65と、冷却流路65を横切って延びるケーブル引き込み口200と、を備えている。
図31に示す実施形態では、冷却ジャケット450は設けられておらず、その代わりに、モータポンプは、モータケーシング3の内部に形成された冷却流路65を備えている。冷却流路65は、モータ固定子6の外周を取り囲むように配置されており、冷却流路65の内部には、冷却用の流体が流れている。冷却流路65を横切るケーブル引き込み口200は、モータケーシング3と一体的に形成されており、引き出し孔200bの両側には、冷却流路65の分岐路65A,65Bが形成されている。一実施形態のモータ固定子6の外周を取り囲むように配置された冷却流路を横切るケーブル引き込み口200は、図29と同様にケーブル470を冷却液に接触させてもよいし、図30に示すように、冷却液入口60Aよび冷却液出口60Bが引き出し孔200bの両側に配置されていてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 羽根車
2 ポンプケーシング
3 モータケーシング
3a 液体流路
3b ねじ孔
3c 外周面
3d ねじ孔(挿入孔)
3e 内周面
5 永久磁石
6 モータ固定子
6a 接触面
6A 固定子コア
6B 固定子コイル
9 Oリング
10 軸受
10a 液体流路
11 回転側軸受
12 固定側軸受
12a ラジアル面
12b スラスト面
13 Oリング
15 吸込ポート
15a 吸込口
15b 液体流路
15c 基部
15d 軸部
15e ねじ部
15f 環状溝
16 吐出ポート
16a 吐出口
20 放熱部材
20a カバープレート
20b 固定リング
20c 締結孔
32 側壁部(ポンプ側端面)
34 吸込側端面
35 モータ室
60 冷却ジャケット
60a モータケーシング側部位(第1部位)
60b 放熱部材側部位(第2部位)
60c 挿入孔
60A 冷却液入口
60B 冷却液出口
61 内面
62 凹部
63 放熱部材側の面(第1面)
65 第1冷却流路
65A,65B 分岐路
66 反対側の面(第2面)
67 溝部
68 連通流路
70 第2冷却流路
75,75A,75B 補強リブ
100 端子箱
100a 端子箱本体
100b 蓋
101 締結具
102 配線口
103 締結具
200 ケーブル引き込み口
200a 装着孔
200b 引き出し孔
300 フランジ接続部
300a カバープレート
300b 固定リング
301 フランジ対向面
302 螺合部
303 装着部
310 フランジ部材
310a 貫通孔
311 締結具
315 連通流路
316 連通路
320A,320B 出入り口
330 フランジ接続部
331 フランジ対向面
332 螺合部
333 装着部
400 伝熱部材
400a 本体部
400b 環状突起
401 配線基板
402 ケーブル
403 ケーブル
405 締結具
406 シール部材
407 シール部材
410 環状溝部
450 冷却ジャケット
455 挿入孔
470 ケーブル
490,492 シール溝

Claims (46)

  1. 永久磁石が埋設された羽根車と、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、
    複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、
    前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、
    前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、
    前記搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケットと、を備えており、
    前記冷却ジャケットは、少なくとも前記モータケーシングの外周面を覆う、モータポンプ。
  2. 前記冷却ジャケットは、前記冷却用の流体が流れる冷却流路を有しており、
    前記冷却流路は、前記冷却ジャケットの内面に形成された凹部と前記モータケーシングの外周面とによって形成されている、請求項1に記載のモータポンプ。
  3. 前記冷却ジャケットは、
    冷却液が流入する冷却液入口と、
    前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、
    前記冷却液入口および前記冷却液出口のうちの少なくとも1つは、前記液体流路の吸込口と同じ方向に形成される、請求項1または請求項2に記載のモータポンプ。
  4. 前記冷却ジャケットは、
    冷却液が流入する冷却液入口と、
    前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、
    前記冷却液入口および前記冷却液出口のうちの少なくとも1つは、前記ポンプケーシングに形成された吐出口と同じ方向に形成される、請求項1または請求項2に記載のモータポンプ。
  5. 前記モータポンプは、前記モータケーシングに装着された放熱部材を備えており、
    前記冷却ジャケットは、
    前記モータケーシングの外周面に沿って形成された第1冷却流路と、
    前記第1冷却流路に連通し、かつ前記放熱部材に接する第2冷却流路と、を備える、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  6. 前記冷却ジャケットは、その外面に形成された補強リブを備えている、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  7. 前記冷却ジャケットは、互いに着脱可能な第1分割体および第2分割体から構成されている、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  8. 前記第1分割体は、その両端から延びる第1両側フランジを有しており、
    前記第2分割体は、前記第1両側フランジに締結可能な第2両側フランジを有している、請求項7に記載のモータポンプ。
  9. 前記冷却ジャケットは、
    冷却液が流入する冷却液入口と、
    前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、
    前記液体流路の吸込口、前記冷却液入口、および前記冷却液出口は、一直線上に配置されており、
    前記第1両側フランジおよび前記第2両側フランジは、前記吸込口、前記冷却液入口、および前記冷却液出口の中心を通る面にて接続される、請求項8に記載のモータポンプ。
  10. 前記第1両側フランジおよび前記第2両側フランジは、水平方向または鉛直方向に延びている、請求項8または請求項9に記載のモータポンプ。
  11. 前記冷却ジャケットには、前記液体流路の吸込口側にはみ出して配置された端子箱が設けられている、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  12. 前記端子箱は、前記冷却ジャケットの上に配置される、請求項11に記載のモータポンプ。
  13. 前記端子箱は、前記冷却ジャケットの下に配置される、請求項11に記載のモータポンプ。
  14. 前記端子箱の配線取り出し口は、前記吸込口、冷却液入口、および冷却液出口の斜め下方に配置される、請求項13に記載のモータポンプ。
  15. 永久磁石が埋設された羽根車と、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、
    複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、
    前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、
    前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、
    前記モータケーシングに形成された、前記搬送液よりも低い温度の流体が流れる冷却流路と、を備えた、モータポンプ。
  16. 前記モータケーシングには、前記液体流路の吸込口側にはみ出して配置された端子箱が設けられている、請求項15に記載のモータポンプ。
  17. 前記モータケーシングには、前記液体流路の吸込口側に配置された配線口が設けられている、請求項1または請求項15に記載のモータポンプ。
  18. 前記冷却ジャケットは、前記冷却用の流体が流れる冷却流路を有しており、
    前記冷却流路を備えた面とは別の面にケーブル引き込み口が設けられる、請求項1に記載のモータポンプ。
  19. 前記冷却流路を備えた面とは別の面にケーブル引き込み口が設けられる、請求項15に記載のモータポンプ。
  20. 前記液体流路の吸込口と前記ケーブル引き込み口とが同じ方向に配置された、請求項18または請求項19に記載のモータポンプ。
  21. 永久磁石が埋設された羽根車と、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、
    複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、
    前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、
    前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、を備えており、
    前記搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケットが前記モータケーシングに着脱可能に装着されている、モータポンプ。
  22. 前記冷却ジャケットは、前記モータ固定子を収容する空間を閉じる放熱部材を介して前記モータケーシングに装着されている、請求項21に記載のモータポンプ。
  23. 前記冷却ジャケットは、前記放熱部材に形成された締結孔に連通可能な挿入孔を有しており、
    前記冷却ジャケットは、前記締結孔および前記挿入孔に締結具を挿入することによって、前記放熱部材に装着される、請求項22に記載のモータポンプ。
  24. 前記締結具にて前記モータケーシングと前記放熱部材と前記冷却ジャケットが締結される、請求項23に記載のモータポンプ。
  25. 前記冷却ジャケットは、
    冷却液が流入する冷却液入口と、
    前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、
    前記冷却液入口および前記冷却液出口のうちの少なくとも1つは、吸込口と同じ方向に形成される、請求項21〜請求項24のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  26. 前記冷却ジャケットは、
    冷却液が流入する冷却液入口と、
    前記冷却液が排出される冷却液出口と、を備えており、
    前記冷却液入口よりも上に前記冷却液出口が形成される、請求項21〜請求項25のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  27. 前記モータケーシングの軸線方向における前記ポンプケーシング側の一端をポンプ側端面、前記液体流路の吸込ポート側の一端を吸込側端面とし、
    前記冷却ジャケットは、前記吸込側端面に備えられた第1の冷却ジャケットであり、
    前記モータポンプは、少なくとも前記モータケーシングの外周面を覆う第2の冷却ジャケットを備えている、請求項21〜請求項26のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  28. 永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、前記モータケーシングに締結具にて装着された放熱部材と、を備えたモータポンプに、冷却ジャケットを取り付ける方法であって、
    前記モータケーシングの挿入孔から前記放熱部材を装着する前記締結具を取り外すステップと、
    前記モータケーシングの挿入孔に、前記冷却ジャケットが有する挿入孔を合せるステップと、
    前記締結具と同径の締結具にて、前記モータケーシングおよび前記冷却ジャケットを締結するステップと、 を含む、方法。
  29. 永久磁石が埋設された羽根車と、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、
    複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、
    前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、
    前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、を備え、
    前記モータケーシング内の熱を外部へ放熱する放熱部材が前記モータケーシングに装着され、且つ、前記モータ固定子の熱を前記放熱部材に伝える伝熱部材が前記モータ固定子を収容する前記モータケーシング内に配置された、モータポンプ。
  30. 前記モータケーシングの軸線方向における前記ポンプケーシング側の一端をポンプ側端面、前記液体流路の吸込ポート側の一端を吸込側端面とし、
    前記放熱部材は、前記吸込側端面に装着され、前記伝熱部材は、前記放熱部材によって閉じられた空間に配置される、請求項29に記載のモータポンプ。
  31. 前記伝熱部材は、前記モータ固定子と前記放熱部材との間に配置されている、請求項29または請求項30に記載のモータポンプ。
  32. 前記伝熱部材は、前記モータ固定子および/または前記放熱部材と接する、請求項29〜請求項31のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  33. 前記伝熱部材は、前記液体流路を囲む環状形状を有している、請求項29〜請求項32のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  34. 前記モータ固定子の配線基板が前記モータ固定子と前記伝熱部材との間に配置された、請求項29〜請求項33のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  35. 前記伝熱部材は、前記モータ固定子に向かって突出する環状突起を有しており、
    前記配線基板は、前記環状突起の半径方向外側に配置されている、請求項34に記載のモータポンプ。
  36. 前記モータ固定子から延びる、前記モータケーシングの外部から電源を供給するためのケーブルが、前記伝熱部材の半径方向外側に沿って配線されている、請求項29〜請求項33のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  37. 前記モータケーシングは、前記モータ固定子から延びる導線を収容する環状溝部を有している、請求項29〜請求項33のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  38. 前記モータポンプは、前記搬送液よりも低い温度の冷却用の流体が流れる冷却ジャケットを備えており、
    前記冷却ジャケットは、前記放熱部材に装着可能である、請求項29〜請求項37のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  39. 前記冷却ジャケットは、前記放熱部材と一体成形部材として、前記モータケーシングに装着されている、請求項29〜請求項37のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  40. 前記冷却ジャケットは、ケーブル引き込み口を備えている、請求項39に記載のモータポンプ。
  41. 前記冷却ジャケットは、冷却用の流体が流れる冷却流路を有しており、
    前記ケーブル引き込み口は、前記冷却流路を横切って延びている、請求項40に記載のモータポンプ。
  42. 前記冷却ジャケットは、前記ケーブル引き込み口からケーブルを引き出すための引き出し孔を有しており、
    前記冷却流路は、分岐して前記引き出し孔の外側を通る、請求項41に記載のモータポンプ。
  43. 前記冷却ジャケットは、前記ケーブル引き込み口から引き出されたケーブルと前記放熱部材との間に形成されたシール溝を有している、請求項41に記載のモータポンプ。
  44. 前記冷却ジャケットは、
    冷却液が流入する冷却液入口と、
    前記冷却液が排出される冷却液出口と、
    前記ケーブル引き込み口からケーブルを引き出すための引き出し孔と、を備えており、
    前記冷却液入口および前記冷却液出口は、前記引き出し孔の両側に配置されている、請求項40に記載のモータポンプ。
  45. 永久磁石が埋設された羽根車と、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、
    複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、
    前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、
    前記モータケーシングの中心部に形成され、前記羽根車によって搬送される搬送液が通過する液体流路と、
    前記モータケーシングに形成された、前記搬送液よりも低い温度の流体が流れる冷却流路と、
    前記冷却流路を横切って延びるケーブル引き込み口と、を備えた、モータポンプ。
  46. 永久磁石が埋設された羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、複数の固定子コイルを有するモータ固定子と、前記モータ固定子を収容するモータケーシングと、を備えるモータポンプにおいて、前記モータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法であって、
    前記方法は、前記羽根車によって搬送する前記搬送液の温度範囲を、第1の温度範囲から、より高温の第2の温度範囲まで拡大する方法であり、
    前記モータケーシングに収容された前記モータ固定子と、前記モータ固定子に電力を供給するための配線がプリントされた配線基板と、を前記モータケーシングから取り出すステップと、
    前記取り出したモータ固定子が配置されていた空間に、電力を供給するためのケーブルが接続されたモータ固定子を収容するステップと、
    前記配線基板が配置されていた空間に前記ケーブルを配線するステップと、
    前記配線されたケーブルの内側に伝熱部材を収容するステップと、を含む、方法。
JP2020173159A 2020-04-28 2020-10-14 モータポンプ、モータポンプに冷却ジャケットを取り付ける方法、およびモータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法 Pending JP2021175893A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020079391 2020-04-28
JP2020079391 2020-04-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021175893A true JP2021175893A (ja) 2021-11-04
JP2021175893A5 JP2021175893A5 (ja) 2023-08-10

Family

ID=78300363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020173159A Pending JP2021175893A (ja) 2020-04-28 2020-10-14 モータポンプ、モータポンプに冷却ジャケットを取り付ける方法、およびモータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021175893A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023149004A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 株式会社荏原製作所 モータポンプおよびモータポンプ組立体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023149004A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 株式会社荏原製作所 モータポンプおよびモータポンプ組立体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2887062A (en) Motor pump unit
US20090263265A1 (en) Compressor Unit
RU2540320C9 (ru) Герметичный электронасос с приводом на постоянных магнитах с корпусом, защищенным от коррозии
US9825503B2 (en) Motor with cooling system
US20100014990A1 (en) Compressor Unit
CN110173434B (zh) 马达泵
US20140367970A1 (en) Power harvesting bearing configuration
US20220186686A1 (en) Canned motor and pump driven by same, and rocket engine system and liquid propellant rocket employing same
JP2021175893A (ja) モータポンプ、モータポンプに冷却ジャケットを取り付ける方法、およびモータポンプの搬送液の温度範囲を拡大する方法
JP5001665B2 (ja) 固体酸化物型燃料電池の高温燃料ガス送風用ファン
JP2017048768A (ja) キャンドモータポンプ
JP5426232B2 (ja) 電動機冷却ジャケット
US5341058A (en) Electric motor
US20130147310A1 (en) Slip ring
US3218490A (en) Liquid cooled motor
US3013500A (en) Sealed dynamoelectric machine
JP7449157B2 (ja) モータポンプ
JP2016169734A (ja) モータポンプ
JP2021063473A (ja) モータポンプ
CN214674771U (zh) 一种变频调速一体机
RU2166132C2 (ru) Насосный агрегат
JP2017101646A (ja) モータポンプ
JP2020020336A (ja) 給水装置
JP6613679B2 (ja) 回転機械、及び回転機械の断熱構造の製造方法
KR102488547B1 (ko) 모터 구조

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230802

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240227