JPH0227823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバスケツト類の洗浄、乾燥装置を車載
型とすることを目的とするものである。

従来、百貨店やスーパーマーケツトで使用され
ているシヨツピングバスケツトは使用頻度が高く
したがつてその汚れも著しい。そのため、しばし
ば清掃しなければならず、その作業はかなり煩わ
しいものである。そこで洗浄を請負う業者に委託
する場合が多いが洗浄費が比較的高額につくた
め、経済面で大きな負担を強いられているのが現
状である。すなわち、その実態として洗浄業者は
バスケツトを自社に持ち帰り、洗浄した後、再び
届けたり、洗浄済みのバスケツトを未洗浄のバス
ケツトと交換するなどの方法が一般に採用されて
いるが、いずれにしても往復の運搬の手間と経費
がかかり、これが経費高の主因をなしているので
ある。

しかも一方において、現行の洗浄装置は、洗浄
水と濯ぎ水を吹きかけるだけの工程にとどまり、
乾燥は自然乾燥の形をとつているため、時間を要
するのみならず、衛生管理面でも問題とされると
ころである。

本考案は上述の不具合、欠点を排除すべくなさ
れたものであつて、洗浄のためにバスケツト類を
往復運搬する手間と時間を省き、しかも現地での
洗浄と乾燥とを一貫作業で行えるようにすること
によつて衛生管理面でも格段の向上を達成し得た
ものである。なおこの考案の適用に関しては前記
したシヨツピングバスケツトにとどまらず、パ
ン、卵、野菜などの運搬用バスケツト（通い箱）
やシヨツピングカートなどの洗浄、乾燥にも使用
できるものであるが、以下の説明では簡略化のた
めにこれらを一括してバスケツト類と呼称する。

第１図及び第２図において、１は箱状に構成さ
れ自動車２の荷台３（第３図参照）に載架可能の
装置本体であつて、この装置本体１内を区画壁４
によつて上下二つの室５，６に区画し、それぞれ
の室５，６の内部には長さ方向にコンベア７，８
を配置し、後述するバスケツトの搬入口９を有す
る上方の室５は仕切壁１０をもつて清掃槽１１と
洗浄槽１２とに仕切り、清掃槽１１においては槽
壁内に形成される配管（図示せず）を介して給水
口１３から循環ポンプ１４により前記コンベア７
上の汚れたバスケツト１５に温水を吹きかける複
数個の噴射ノズル１６を設ける。なお１７は排水
口であつて、前記給水口１３から直接温水を取り
入れて噴射ノズル１６から噴射する場合と、装置
本体１内に装備した温水ボイラ（図示せず）によ
つて得られた温水を利用する場合とがあり、また
これらを併用することも可能である。なお、実用
上は前記温水に洗浄剤を混入させることによつて
温水のみの圧洗では除去し得ない汚れを分割して
取除くものとする。

一方、前記洗浄槽１２内においては給水口１８
から導入した濯ぎ水を槽壁内の配管を介して散水
ノズル１９から洗浄されたバスケツト１５′に向
けて濯ぎ水を散水するようになつており、ここで
洗浄剤を含む温水によつて清掃されたバスケツト
を洗浄し清浄になつたバスケツトはコンベア７の
末端の下方において前記区画壁４に形成した切込
口２０を介して下方の室６のコンベア８上に落下
されるのである。この室６にはコンベア８の近傍
の側面及び上面において、熱送風機２１が配置さ
れており、洗浄済みバスケツト１５″に熱風を吹
き付けて乾燥させるのであるが、なお前記切込み
口２０を通て落下した際の衝撃による飛散ととも
にコンベア８を振動コンベアとすることによる振
動による振り落し、とによつて水分の除去は促進
される。なお濯ぎ水は水道水を給水口１８から取
り入れて排水口２２を介して外部へ排水するのが
一般的であるが、作業条件次第によつては装置本
体１に貯水タンクを搭載して給水源とすることも
考慮しうる。前記コンベア８は上方のコンベア７
に対して折返し方向にバスケツト１５″を搬送し
バスケツト１５は室６の末端において開口する搬
出口２３から逐次取り出される。よつてこの搬出
口２３は前記搬入口９の丁度直下に位置し、バス
ケツトの搬入と搬出とを同じ場所で行えるため作
業が一人の作業員で容易に実施でき、この面での
省力効果も得られるが、何よりも先ず、従来とく
らべてバスケツトの運搬に要する時間及び経費の
節減と衛生管理の容易化との効果は著大なものが
ある。

なお、本考案の実施に当つては、コンベア７，
８、循環ポンプ１４、熱送風機２１等の動力源と
して自動車用電源、バツテリー等を使用しうるほ
か、家庭用電源の使用も可能であり、前記搬入口
９、搬出口２３に搬出入用コンベアを併設して大
量のバスケツトを自動的に洗浄、乾燥させること
もでき、また、必要に応じて乾燥のための室６内
に殺菌剤噴霧機を設置することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の透視的斜視図、第２図
は側断面図、第３図は自動車の荷台に本考案装置
を載架した状態の縮小斜視図である。 １……装置本体、３……自動車の荷台、４……
区画壁、５，６……室、７，８……コンベア、９
……搬入口、１１……清浄槽、１２……洗浄槽、
１５……バスケツト、１６……噴射ノズル、１９
……散水ノズル、２０……切込口、２１……熱送
風機、２３……搬出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱状に構成され自動車の荷台に載架可能の装置
   本体内を上下二室に区画し、それぞれの室の内部
   に長さ方向にコンベアを配置し、バスケツト類の
   搬入口を有する上方の室は前記搬入口からコンベ
   ア上に供給されるバスケツト類に温水を吹きかけ
   る噴射ノズルを備える清掃槽と、この清掃層に連
   なり、コンベアによつて送られてきたバスケツト
   類に濯ぎ水を散水する散水ノズルを備える洗浄槽
   とに仕切り、この洗浄槽の末端部の区画壁に形成
   した切込口を介して下方の室に落下するバスケツ
   ト類を受けて折返し方向へ搬送し末端部の搬出口
   に至らせるコンベアの近傍に洗浄済みバスケツト
   に熱風を吹き付けて乾燥させる熱送風機を配置し
   て成るバスケツト類の車載型洗浄、乾燥装置。