JPH02263416A - 軟磁性合金膜の製造方法 - Google Patents

軟磁性合金膜の製造方法

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JPH02263416A
JPH02263416A JP1262405A JP26240589A JPH02263416A JP H02263416 A JPH02263416 A JP H02263416A JP 1262405 A JP1262405 A JP 1262405A JP 26240589 A JP26240589 A JP 26240589A JP H02263416 A JPH02263416 A JP H02263416A
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JP
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alloy film
nitrogen
soft magnetic
heat treatment
film
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JP1262405A
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Keita Ihara
井原 慶太
Hiroshi Sakakima
博 榊間
Koichi Osano
浩一 小佐野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices

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  • Nanotechnology (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気ヘッドのコア材料等として適した窒素を含
有する軟磁性合金膜の製造方法に関するものである。
従来の技術 磁気ヘッド等に用いられる代表的な軟磁性合金にはCo
系系非晶質へ センダストおよびパーマロイ等がある。
しかし磁気記録の高密度化に伴(\コア材料として用い
られる軟磁性合金において(飄益々高い飽和磁化が必要
とされている。−人 実用的な磁気ヘッドを作製する際
は 磁気ギャップの形成等に高い信頼性が得られるガラ
ス接着が用いられるた八 高温熱処理が必要とされる。
このような場合、磁気ヘッド用軟磁性合金膜においては
高温熱処理後の軟質磁気特性が重要となる。以上の点を
考慮すると、VTR等で使用されている従来の磁気ヘッ
ド用軟磁性合金膜において、実用的な飽和磁化の上限は
 co系系非晶質へ センダストあるいはパーマロイ等
を用いて達成される10k Gauss程度である。
発明が解決しようとする課題 高密度記録用磁気ヘッドに用いられる軟磁性合金膜とし
て、従来の合金膜以上に高い飽和磁化を有する軟磁性合
金膜が求められている。しかし磁気ヘッド用軟磁性合金
膜としては単に飽和磁化が高いだけでなく、高温熱処理
後に良好な軟質磁気特性を示すことが必要とされる。
本発明(よ 単なる窒化合金としてではなく窒素による
組成変調構造をFe系の合金膜に適用して、高飽和磁化
を有し しかも高温熱処理後に良好な軟質磁気特性を示
す磁気ヘッド用軟磁性合金膜を得るための軟磁性合金膜
の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するた人 第1の発明(友 スパッタ
法による合金膜の形成時く Feを主成分として少なく
ともB、S i、C等の半金属元素を一種類以上選択L
  Nb、Ta、Zr等の金属元素を一種類以上含有す
る合金をターゲットとして用1.%Ar等の不活性スパ
ッタガス中に周期的に窒素ガスを混合することにより膜
厚方向に少なくとも窒素の含有量が変調されている組成
変調窒化合金膜を形成する第1の工程と、前記組成変調
窒化合金膜に高温熱処理を施して、少なくとも窒素と前
記半金属元素の含有量が多い窒化層と、少なくとも窒素
と前記半金属元素の含有量が少ない非窒化層よりなる膜
構造を有り、、Fe系の微結晶粒を含有する軟磁性合金
膜を得る第2の工程を含aまた第2の発明番友  スパ
ッタ法による合金膜の形成時に 次式 %式%(1) りなる群から一種類以上選択された金属元iB、Slお
よびCよりなる群から一種類以上選択された半金属元素
であって、a、 b、 cは原子%を表し それぞれ 70≦a≦95,1≦b≦1飄3≦C≦25. a+b
+c= 100・・(1°) である。)で示される合金をターゲットとして用し\ 
Ar等の不活性スパッタガス中に周期的に窒素ガスを混
合することにより、膜厚方向に少なくとも窒素の含有量
が変調されている組成変調窒化合金膜を形成する第1の
工程と、前記組成変調窒化合金膜に300°C以上の高
温熱処理を施して、少なくとも窒素元素と前記半金属元
素の含有量が多い窒化層と、少なくとも窒素元素と前記
半金属元素の含有量が少ない非窒化層よりなる膜構造を
有し、Fe系の微結晶粒を含有する軟磁性合金膜を得る
第2の工程を含a さらに第3の発明(よ スパッタ法による合金膜の形成
時へ 次式 %式%(1) りなる群から一種類以上選択された金属死魚B、Slお
よびCよりなる群から一種類以上選択された半金属元素
であって、a、 b、 cは原子%を表し それぞれ 70≦a≦95. 1≦b≦ 15、 3≦C≦25、
  a+b+C= to。
・(1′) である。)で示される合金をターゲットとして用1、x
Ar等の不活性スパッタガス中に周期的に窒素ガスを次
式 %式%(2) (ただI、、  Pnはスパッタ時の全スパッタガス圧
に対する窒素ガス圧の割合を百分率で表したものであへ
 )で示される割合で混合することにより、膜厚方向に
少なくとも窒素の含有量が変調され 組成変調波長が4
0nm以下である組成変調窒化合金膜を形成する第1の
工程と、前記組成変調窒化合金膜に300°C以上の高
温熱処理を施して、少なくとも窒素元素と前記半金属元
素の含有量が多い窒化層と、少なくとも窒素元素と前記
半金属元素の含有量が少ない非窒化層よりなる膜構造を
有し 結晶粒径が20nm以下のFe系の微結晶粒を多
数含有する軟磁性合金膜を得る第2の工程を含む。
第4の発明は 上記の製造方法の第2の工程における高
温熱処理として磁界中高温熱処理を用いるものである。
作用 本発明の軟磁性合金膜の製造方法ζ上 スパッタ法によ
り少なくとも窒素元素の含有量が膜厚方向に変調された
Fe系の組成変調窒化合金膜を形成した後、高温熱処理
を施して膜構造を変化せしめることによって良好な軟質
磁気特性と高飽和磁化を有する軟磁性合金膜を得るもの
であも この高温熱処理前後の膜構造の違い(よ オー
ジェ電子分光分析を用いた膜厚方向の元素含有量に関す
るデプスプロファイル(AESデプスプロファイル)、
透過形電子顕微鏡像(TEM像)およびX線回折パター
ン等で確認できる。
本発明の軟磁性合金膜の製造方法で(よ 第1の工程と
して、スパッタ法による合金膜の形成時にFeを主成分
として少なくともB、S i、C等の半金属元素を一種
類以上選択L  Nb、Ta、Zr等の金属元素を一種
類以上含有する合金をターゲットとして用し\ Ar等
の不活性スパッタガス中に周期的に窒素ガス(N2)を
混合することにより、膜厚方向に少なくとも窒素含有量
が変調されている組成変調窒化合金膜を形成す&Ar等
の不活性スパッタガス中に窒素ガスを混合している間は
反応性スパッタが生じて窒素を合金膜中に含有する窒化
層が形成されるた八 組成変調窒化合金膜は明確な組成
変調構造 即ち窒素含有量が多い窒化層と窒素含有量が
少ない非窒化層よりなる積層構造を有する。窒化層およ
び非窒化層における一層当たりの層厚はスパッタ時の窒
素ガスの混合周期を変化させることにより制御される。
AESデプスプロファイルを用いると、膜厚方向に少な
くとも窒素の含有量が変調されている組成変調構造が確
認できる。また窒化層と非窒化層では組成の構成比が異
なり、窒化層中では窒素の含有量が多くなるたべ 他の
元素の相対的な組成比が非窒化層中の組成比よりも少な
くなることがわかる。したかって、この組成変調窒化合
金膜においては窒化層中の半金属元素等の含有量が非窒
化層中の含有量と比較して少なく、膜厚方向に関しては
半金属元素と窒素元素が逆位相に含有されていも この
組成変調窒化合金膜は非晶質相もしくは結晶粒径が極め
て微細な結晶質相もしくはそれらが混在する状態にある
。第1の工程により得られる組成変調窒化合金膜(上 
スパッタ時の合金ターゲットを適当に選択することによ
り高飽和磁化のものが得られる力(軟質磁気特性は不十
分であり、熱処理なしで磁気ヘッド等に適用することは
難しく兎次に本発明の軟磁性合金膜の製造方法では第2
の工程として、第1の工程で形成された組成変調窒化合
金膜に高温熱処理を施して、少なくとも窒素と半金属元
素等の含有量が多い窒化層と、少なくとも窒素と半金属
元素等の含有量が少ない非窒化層よりなる膜構造を有t
、、Fe系の微結晶粒を含有する軟磁性合金膜を得も 
第1の工程で形成された組成変調窒化合金膜に対して高
温熱処理を施した場合、含有元素の拡散やFe系の微結
晶粒の析出等が生じて膜構造が大幅に変化する。膜厚方
向のAESデプスプロファイルで(よ 高温熱処理後の
軟磁性合金膜における半金属元素等の含有量が非窒化層
中よりも窒化層中の方で多(なり、逆にFeの含有量が
窒化層中よりも非窒化層中の方で多くなる。挿板 高温
熱処理前には半金属元素と窒素元素が逆位相に含有され
ていた力(高温熱処理後では半金属元素と窒素元素が同
位相に含有されるようになる。これ4友 B、Si、C
等の半金属元素がFeよりも窒素と結合しやすいために
生じる特殊な拡散現象であると考えられる。−人高温熱
処理後の軟磁性合金膜における合金膜断面のTEM像に
は非窒化層を中心として粒径が20nm以下の微細な結
晶粒が数多く観察されも X線回折により、この微結晶
粒は体心立方格子を有するFeであると考えられる。F
e系の微結晶粒は前述の高温熱処理による特殊な拡散現
象の結果として非窒化層が極めてFeに富む状態になる
ために生じやすくなると考えられる。また生成したFe
系の微結晶粒は窒化層等の存在により熱処理時に結晶粒
成長が抑制されると考えられも このように高温熱処理
により合金膜の構造が変化した後に得られる軟磁性合金
膜は低保磁力等の優れた軟質磁気特性と飽和磁化の増加
を示す。したがって、高温熱処理による元素の特殊な拡
散現象と、それに伴うFeの微結晶粒の生成等が軟質磁
気特性の実現に関与していると考えられる。また 高温
熱処理後に良好な軟質磁気特性が得られ 熱処理後の良
好な軟質磁気特性は熱的に安定なものとなるた人 本発
明によって製造される軟磁性合金膜は磁気ヘッド等のコ
ア材として適している。
これに対して、−様に窒化された単層の窒化合金膜C友
  良好な軟質磁気特性を示し難く、熱処理によっても
磁気特性はあまり改善されな賎 したがって、スパッタ
法による合金膜作成時に少なくとも窒素元素が組成変調
されていることが高温熱処理により優れた軟質磁気特性
を有する軟磁性合金膜を得るために必要な条件である。
本発明の軟磁性合金膜の製造方法に用いられる合金ター
ゲットでt;LFeのように窒素との親和性が弱いもの
と、B、S i、C等の半金属元素およびN b、T 
a、Z r等の金属元素のように窒素との親和性が強い
ものとが合金膜中に共存している。
高温熱処理によって得られる軟磁性合金膜中では選択的
にB、S i 、C,N b、T a、Z r等が窒素
と化学的に強く結合していると考えられ これらの元素
の存在が高温熱処理により良好な軟質磁気特性を得る上
で重要である。ここでNb、Ta、Zr等の金属元素ζ
友 反応性スパッタ時に窒素を合金膜中に取り込みやす
くするた取 また高温熱処理後に熱的に安定な軟質磁気
特性を得るために必要とされる。B、Si、C等の半金
属元素ζ友 高温熱処理による特殊な拡散現象を生じさ
せ良好な軟質磁気特性を得やすくするために必要である
。したがって本発明の軟磁性合金膜はFeを主成分とし
て、少なくともB、Si、C等より一種類以上選択され
た半金属元素とNb、Ta、、Zr等より一種類以上選
択された金属元素をともに含有することが必要である。
本発明の軟磁性合金膜の製造方法において、優れた磁気
特性を有する軟磁性合金膜を得るには組成式(1)で示
される合金ターゲットを用いればよ(〜ただしく1)式
中でMはFe、TはNb、TaおよびZrよりなる群か
ら一種類以上選択された金風XはB、S iおよびCよ
りなる群から一種類以上選択された半金風a、b、cは
原子%であム 特に高い飽和磁化を有する軟磁性合金膜
を得るには(1)式中でMの含有量aをa≧70.  
Tの含有量すをb≦15.xの含有icをC≦25とす
る必要があも また特に優れた軟質磁気特性を有する軟
磁性合金膜を得るには(1)式中でa≦95.b≧1.
3≦C≦25とする必要があ4 以上をまとめたものが
式(l′)に示されているように70≦a≦95S1≦
b≦1飄3≦C≦25.  a+b+c=100となも
 上記のターゲットを用いてスパッタを行なう胤 周期
的に混合される窒素ガスの割合を調整することにより特
に優れた軟質磁気特性が得られる。このためにはスパッ
タ時の全スパッタガス圧に対する窒素ガス圧の割合を百
分率で表した窒素ガス分圧比Pnを用いて、(2)式に
示すように2(%)≦Pn≦20(%)となるようにす
ればよl、%  −X(1)式で示される合金ターゲッ
トを用いて形成した組成変調窒化合金膜に高温熱処理を
施して、少なくとも窒素と半金属元素の含有量が多い窒
化層と少なくとも窒素と半金属元素の含有量が少ない非
窒化層よりなる膜構造を有する軟磁性合金膜を得るため
にζ戯300℃以上の高温熱処理が必要であんこの場合
、良好な軟質磁気特性と高飽和磁化が得られる軟磁性合
金膜は結晶粒径が20nm以下のFe系の微結晶粒を含
有していも このような粒径が20nm以下の微結晶粒
を得やすくするためには第1の工程で形成される組成変
調窒化合金膜の組成変調波長を40nm以下とすればよ
t〜 第1の工程で形成された組成変調窒化合金膜に対して第
2の工程において磁界中で高温熱処理を施した場合、高
透磁率等の極めて優れた軟質磁気特性を有する軟磁性合
金膜が得られも 磁界中熱処理の効果は非晶質合金等で
一般的に誘導磁気異方性として知られている力(筆者ら
はこのような組成変調構造を有tA Feを主成分とす
る結晶質合金膜においても磁界中熱処理が有効であるこ
とを確認し池 高温熱処理時に1 (Oe)以上の磁界
を印加しておけば得られる軟磁性合金膜の透磁率を向上
させることができるのであム また 第1の工程で形成される組成変調窒化合金膜や第
2の工程で得られる軟磁性合金膜の合金膜中に不可避的
に酸素が含有される場合があるカミ酸素含有量が少量で
あれば問題はな(〜実施例 (第1実施例) 本発明の第1実施例を以下に説明すも 第1の工程として、スパッタ法による合金膜の形成時に
 F eys、sN bes i sB++、s(原子
%)で示される合金をターゲットとして用1.k  不
活性スパッタガスであるArガス中に周期的に窒素ガス
(N2)を混合することにより、セラミック製の基板上
に一層当たり10nmの窒化層と一層当たり10nmの
非窒化層が膜厚方向に周期的に積層された多層風即ち組
成変調窒化合金膜を形成し九 スパッタ時に導入した窒
素ガスの割合は窒素ガス分圧比Pn(%)で表さh  
Pn=10(%)であっ丸 また−層当りの窒化層厚と
非窒化層厚の和が組成変調波長と定義されるた敷 この
場合の組成変調波長は20nmである。第1の工程によ
り形成された組成変調窒化合金膜の磁気特性は 飽和磁
化9.6 kGausa、  保磁力110eであり、
磁気ヘッド用コア材等としては不十分なものでありへ 第2の工程として、第1の工程で形成された組成変調窒
化合金膜に高温熱処理を施すことにより軟磁性合金膜を
得な 第1図はこの軟磁性合金膜の保磁力(He)と熱
処理温度(Tann)の関係を示す。
ここで熱処理時間は1時間であり、熱処理中はすべて4
00(Oe)の回転磁界が印加されていも 第1図にお
ける熱処理温度25℃は室温のことであり、高温熱処理
が施されていない場合の保磁力が示されているカミ 前
述のように保磁力は110eと高い値となっている。こ
れに対して300℃〜680℃の高温熱処理が施された
場合の保磁力は非常に低い値を示す。また 第2図は軟
磁性合金膜の室温における飽和磁化(4πMs)と熱処
理温度(Tann)の関係を示すカミ300℃以上の高
温熱処理により合金膜の飽和磁化が増加することがわか
ム したがって良好な軟質磁気特性と高い飽和磁化を得
るためには300℃以上の高温熱処理が必要とされも 以上の第1実施例において、第1の工程で形成された組
成変調窒化合金膜と第2の工程で得られた軟磁性合金膜
の膜構造は大幅に異なっていも第3図はオージェ電子分
光分析を用いて測定した膜厚方向におけるFe、窒素(
N )、 Bの含有量に関するAESデプスプロファイ
ルであり、(a)は第1の工程により形成された高温熱
処理前の組成変調窒化合金Ill  (b)は第2の工
程で500℃、1時間の高温熱処理を施した後の軟磁性
合金WL (c)は第2の工程で680℃、1時間の高
温熱処理を施した後の軟磁性合金膜を示す。高温熱処理
前の(a)は窒素(N)が多量に含まれている窒化層と
、窒素の含有が少なくてFeとBが多量に含まれている
非窒化層より構成されていa 挿板 膜厚方向に関して
はFeとBが同位相に含有され これらは窒素に対して
逆位相に含有されてい4 −X  高温熱処理後の(b
)や(c)で+i  Bの含有量が非窒化層中よりも窒
化層中で多くなり、Feの含有量は窒化層中よりも非窒
化層中で多くなる。挿板 窒素とBが同位相となり、こ
れらはFeに対して逆位相となる。したがって、高温熱
処理前後で比較して特徴的な変化は 逆位相であった窒
素とBが熱処理により同位となる点である。この点はB
等の半金属元素がFeよりも窒素と結合しやすいために
生じる特殊な拡散現象であると考えられる。また この
場合、半金属元素であるSiは高温熱処理の前後でとも
にBと同位相となり、金属元素であるNbに関してもB
と同位相となる。ただしNbに関しての組成変調の程度
は比較的少な賎第4図は高温熱処理前後における合金膜
のX線回折パターンを示す。第4図(a)は熱処理前の
組成変調窒化合金膜のX線回折パターンであり、非晶質
相もしくは結晶粒径が極めて微細な結晶質相もしくはそ
れらが混在する状態にあると考えられも これに対して
(b)は第2の工程で500℃、1時間の高温熱処理後
した後の軟磁性合金!(c)は第2の工程で680℃、
1時間の高温熱処理を施した後の軟磁性合金膜を示す力
交 いずれも結晶質であり体心立方格子を有するα−F
eが観測されていもしかし ピーク強度(Intens
ity)や半値幅等から推定すると結晶粒径は両方とも
非常に微細なものであると推定される。実際に高温熱処
理後の軟磁性合金膜における合金膜断面のTEM像には
非窒化層を中心として粒径が20nm以下の微細な結晶
粒が数多く観察され九 これはFeの微結晶粒であり、
高温熱処理による特殊な拡散現象の結果として非窒化層
中が極めてFeに富む状態になるために生成しやすくな
り、窒化層等の存在により熱処理時に結晶粒成長が抑制
されていると考えられる。このような粒径20nm以下
のFeの微結晶粒が軟質磁気特性の実現に関与している
と考えられも ここで、粒径が20nm以下の微結晶粒
を得やすくするためにζ友 第1の工程で形成される組
成変調窒化合金膜の窒化層および非窒化層の層厚を20
nm以下とすればよりt 挿板 組成変調窒化合金膜の
組成変調波長を40nm以下とすればよいのである。第
5図は500℃、1時間の高温熱処理を施した後の軟磁
性合金膜における保磁力(He)と組成変調波長(λ)
の関係を示す力(λ≦40(nm)で保磁力が低くなる
ことがわかる。
以上のように高温熱処理により合金膜の構造が変化して
、第2の工程により得られる軟磁性合金膜は低保磁力と
高飽和磁化を示す。このように高温熱処理後に良好な軟
質磁気特性が得られる点(よ磁気ヘッド用軟磁性合金膜
として適している。
また 第2の工程において組成変調窒化合金膜に対する
高温熱処理を磁界中で施した場合、得られる軟磁性合金
膜では透磁率等の改善が図られも第1実施例において無
磁界中で500℃、1時間の高温熱処理が施された軟磁
性合金膜の保磁力は0,60a。
初透磁率はI MHzで約800であった力(4000
eの固定磁界中で500℃、1時間の高温熱処理が施さ
れた軟磁性合金膜の磁化困難軸方向に測定した保磁力は
o4oξ 初透磁率はI MH2で約3000であり、
磁界中熱処理により軟質磁気特性が向上しf−oVi!
t、界中熱処理の効果は非晶質合金等で誘導磁気異方性
として知られている力(このような組成変調構造を有し
、Feを主成分とする結晶質合金膜においても磁界中熱
処理が有効であム (第2実施例) 本発明の第2実施例を以下に説明すも 第1の工程として、スパッタ法による合金膜の形成時に
F ete、5Nbs、ss i +2(原子%)で示
される合金をターゲットとして用(\ 不活性スパッタ
ガスであるArガス中に周期的に窒素ガスを混合するこ
とにより、セラミック製の基板上に一層当たり10nm
の窒化層と一層当たり10nmの非窒化層が膜厚方向に
周期的に積層された組成変調窒化合金膜を形成し九 ス
パッタ時に導入した窒素ガス分圧比Pnl;L  Pn
=5(%)およびPn= 10(%)であツタ第1の工
程により形成された組成変調窒化合金膜の磁気特性ζL
  Pn= 10(%)で飽和磁化9 k Gauss
保磁カフ、60eであり、Pn= 5(%)で飽和磁化
9.6kGauss、  保磁カフ、50eであって磁
気ヘッド用コア材等としては不十分なものであっ九 第2の工程として第1の工程で形成された組成変調窒化
合金膜に4000eの固定磁界中で500℃、1時間の
高温熱処理を施すことにより軟磁性合金膜を得た 得ら
れた軟磁性合金膜はPn=5(%)で飽和磁化12 k
 Gauss、保磁力0.40a、 Pn=10(%)
で飽和磁化11.7 k Gauss、  保磁力0.
60eであり、高飽和磁化と良好な軟質磁気特性を有し
てい九 また高温熱処理を磁界中で施した場合、得られ
る軟磁性合金膜では磁化困難軸方向の初透磁率がI M
Hzで約1000以上の良好なものであっ九 以上の第2実施例において、第6図はオージェ電子分光
分析を用いて測定した膜厚方向のFe、窒素(N)、S
iに関するAESデプスプロファイルを示す。第6図(
a)は第1の工程により形成された高温熱処理前の組成
変調窒化合金風 第6図(b)は第2の工程で500℃
、1時間の高温熱処理を施した後の軟磁性合金膜である
。高温熱処理前の(a)(上 窒素(N)が多量に含ま
れている窒化層と、窒素の含有が少なくてSiが多量に
含まれている非窒化層より構成されていも これに対し
て高温熱処理後の(b)でf;LSiの含有量が非窒化
層中よりも窒化層中で多くなり、Feの含有量が窒化層
中よりも非窒化層中で多くなも この点は81等の半金
属元素がFeよりも窒素と結合しやすいために生じる特
殊な拡散現象であると考えられもこの場合、金属元素で
あるNbに関しては高温熱処理後の組成変調は明確でな
しも しかしなが収Fe−Nb−3iの3元系合金をス
パッタ時のターゲットに用いた場合L 高温熱処理によ
り窒素と半金属元素の含有量が多い窒化層と、窒素と半
金属元素の含有量が少ない非窒化層よりなる膜構造が構
成され 良好な軟質磁気特性を示すのであんまな この
場合、Siの代わりに各種の性質がSiと類似している
Cを用いても同様な効果が得られる。
(第3実施例) 本発明の第3実施例として、本発明の製造方法を用いて
作成した軟磁性合金膜の磁気特性を第1表に示す。ただ
し 第1の工程で組成変調窒化合金膜を形成する際は組
成変調波長を20nm、  窒素ガス分圧比を5〜20
(%)とじ九 また第2の工程における高温熱処理の条
件は4000eの磁界中で熱処理温度400〜650℃
であも 第1表 表に示されるように 本発明の製造方法を用いて作成し
た軟磁性合金膜の実施例3〜10はすべて高飽和磁化と
低保磁力を示す。第1表中の実施例10はCoが含有さ
れている力(、Feを主成分とじていればその一部をC
oやNiなどと置換した組成であっても良好な軟質磁気
特性が得られる。
膜構造においてk 第1表中の実施例3〜10ζ友窒素
と半金属元素の含有量が多い窒化層と、窒素と半金属元
素の含有量が少ない非窒化層よりなる膜構造を有り、F
e系の微結晶粒を含有する構造となってい九 以上のように本発明の軟磁性合金膜の製造方法を用いて
作成された軟磁性合金膜(衣 幅広い組成範囲で良好な
軟質磁気特性と高飽和磁化を示す。
発明の効果 本発明による軟磁性合金膜の製造方法(よ 高飽和磁化
と低保磁力で表される良好な軟質磁気特性を兼ね備えた
軟磁性合金膜を作成するものであもこの良好な軟質磁気
特性は高温熱処理後に得られるた八 本発明の軟磁性合
金膜の製造方法(友 磁気ヘッド用軟磁性合金膜等の製
造に適していもしたがって、本発明の軟磁性合金膜は産
業上の利用価値が極めて高いものであも
【図面の簡単な説明】
第1@ 第2図および第5図は本発明を用いて作成され
る軟磁性合金膜の磁気特性を示すグラフ、第3@ 第4
図および第6図は本発明を用いて作成される軟磁性合金
膜の膜構造を示す図である。 代理人の氏名 弁理士 粟野重孝 はか1名第1図 第2図 +00   200   300   +00   5
00  600   りOOpg  理 7Hi   
76nn  (’cノ愛ハ 9B 理 温 f牧  T
。nn (・Cノ第 図 ズパクタ 鍔間(分〕 スパッター呼量(分ン To    15    幻 スパッターFR閉(分) 第 図 組成変調波長 込 (nm) 第 2θ (dt4) 図 スノマッタ 時閉 (分り O ズパッター峙間 (分〕

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)スパッタ法による合金膜の形成時に、Feを主成
    分として少なくともB,Si,C等の半金属元素を一種
    類以上含有し、Nb,Ta,Zr等の金属元素を一種類
    以上含有する合金をターゲットとして用い、Ar等の不
    活性スパッタガス中に周期的に窒素ガスを混合すること
    により膜厚方向に少なくとも窒素の含有量が変調されて
    いる組成変調窒化合金膜を形成する第1の工程と、前記
    組成変調窒化合金膜に高温熱処理を施して、少なくとも
    窒素と前記半金属元素の含有量が多い窒化層と、少なく
    とも窒素と前記半金属元素の含有量が少ない非窒化層よ
    りなる膜構造を有し、Fe系の微結晶粒を含有する軟磁
    性合金膜を得る第2の工程とを含む軟磁性合金膜の製造
    方法。
  2. (2)スパッタ法による合金膜の形成時に、次式M_a
    T_bX_c (ただし、MはFe、TはNb,TaおよびZrよりな
    る群から一種類以上選択された金属元素、B,Siおよ
    びCよりなる群から一種類以上選択された半金属元素で
    あって、a,b,cは原子%を表し、それぞれ 70≦a≦95、1≦b≦15、3≦c≦25、a+b
    +c=100である。)で示される合金をターゲットと
    して用い、Ar等の不活性スパッタガス中に周期的に窒
    素ガスを混合することにより、膜厚方向に少なくとも窒
    素の含有量が変調されている組成変調窒化合金膜を形成
    する第1の工程と、前記組成変調窒化合金膜に300℃
    以上の高温熱処理を施して、少なくとも窒素元素と前記
    半金属元素の含有量が多い窒化層と、少なくとも窒素元
    素と前記半金属元素の含有量が少ない非窒化層よりなる
    膜構造を有し、Fe系の微結晶粒を含有する軟磁性合金
    膜を得る第2の工程とを含む軟磁性合金膜の製造方法。
  3. (3)スパッタ法による合金膜の形成時に、次式M_a
    T_bX_c (ただし、MはFe、TはNb,TaおよびZrよりな
    る群から一種類以上選択された金属元素、B,Siおよ
    びCよりなる群から一種類以上選択された半金属元素で
    あって、a,b,cは原子%を表し、それぞれ 70≦a≦95、1≦b≦15、3≦c≦25、a+b
    +c=100である。)で示される合金をターゲットと
    して用い、Ar等の不活性スパッタガス中に周期的に窒
    素ガスを次式 2(%)≦Pn≦20(%) (ただし、Pnはスパッタ時の全スパッタガス圧に対す
    る窒素ガス圧の割合を百分率で表したものである。)で
    示される割合で混合することにより、膜厚方向に少なく
    とも窒素の含有量が変調され、組成変調波長が40nm
    以下である組成変調窒化合金膜を形成する第1の工程と
    、前記組成変調窒化合金膜に300℃以上の高温熱処理
    を施して、少なくとも窒素元素と前記半金属元素の含有
    量が多い窒化層と、少なくとも窒素元素と前記半金属元
    素の含有量が少ない非窒化層よりなる膜構造を有し、結
    晶粒径が20nm以下のFe系の微結晶粒を多数含有す
    る軟磁性合金膜を得る第2の工程とを含む軟磁性合金膜
    の製造方法。
  4. (4)第2の工程における高温熱処理として磁界中高温
    熱処理を用いる請求項1、2または3のいずれかに記載
    の軟磁性合金膜の製造方法。
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