JPH03239313A - 軟磁性合金膜およびその製造方法 - Google Patents

軟磁性合金膜およびその製造方法

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JPH03239313A
JPH03239313A JP3646090A JP3646090A JPH03239313A JP H03239313 A JPH03239313 A JP H03239313A JP 3646090 A JP3646090 A JP 3646090A JP 3646090 A JP3646090 A JP 3646090A JP H03239313 A JPH03239313 A JP H03239313A
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JP
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alloy film
soft magnetic
nitrogen
film
magnetic alloy
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JP3646090A
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English (en)
Inventor
Keita Ihara
井原 慶太
Hiroshi Sakakima
博 榊間
Koichi Osano
浩一 小佐野
Mitsuo Satomi
三男 里見
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高周波インダクターや磁気ヘンド等のコア材料
として適した軟磁性合金膜およびその製造方法に関する
ものである。
従来の技術 薄膜磁気へンド等のコア材料として良好な軟質磁気特性
と高飽和磁化を兼ね備えた軟磁性合金膜が必要とされて
いる。良好な軟質磁気特性を示す代表的な磁気ヘット用
軟磁性合金膜として、GO系非晶質合金、センダストお
よびパーマロイ等があるが、さらに高い飽和磁化を有す
るものが求められている。また薄膜磁気ヘッド等のコア
材としては磁界中熱処理などにより容易に誘導磁気異方
性の方向制御が可能な軟磁性合金膜が必要である。
一方、高周波インダクター等のコア材料としては、高周
波領域まで高い透磁率が得られる軟磁性合金膜が必要で
ある。高周波領域まで高透磁率を得るためには、軟磁性
合金の薄膜化による渦電流損失の低減が有効であり、ま
た磁気異方性の制御により磁化困難軸方向の透磁率を用
いた方がよい。
近年、誘導磁気異方性の制御が容易な非晶質合金等を用
いた検討が行なわれているが、高周波領域の透磁率を向
上させるためには強磁性共鳴の影響を排除する必要もあ
る。強磁性共鳴に才3ける共鳴周波数を高くするために
は、できる限り高い飽和磁化を有する軟磁性合金膜が必
要となる。
既に本発明者らは、単なる窒化合金としてではなく、窒
素による組成変調構造をFe−(NJTa、Zr)−(
Si、B、C)−、Nよりなる合金膜に適用して、高温
熱処理後に良好な軟質磁気特性と高飽和磁化を示す軟磁
性合金膜(特開昭63−317475号公報、特開昭6
3−319089号公報)を発明している。しかしこれ
らの軟磁性合金膜は遷移金属元素であるNb、Ta、Z
r等を含有しており、できる限り高い飽和磁化を有する
軟磁性合金膜を得るためにはこれらの遷移金属を低減す
る必要があった。
発明が解決しようとする課題 以−1−述べたように、薄膜磁気ヘッドや高周波インダ
クターのコア材としてはできる限り高い飽和磁化を有し
、磁気異方性の制御が容易な軟磁性合金膜が必要である
本発明は、上述のような用途を考慮して、できる限り高
い飽和磁化を有し、磁気異方性の制御が容易な軟磁性合
金膜を得ることを目的とする。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するため、膜厚方向に少なくとも窒素
の組成が変調されており、膜中の平均組成が式 %式%) で示され、前記式においてMばFeを主成分としてFe
、 Fe−Co、 Fe−Ni、 Fe−C0Niより
なる群から選択された金属、Bはポロン、Nは窒素であ
って、a、b、cは原子%を表し、それぞれ 60≦a≦953≦b≦25.2≦c≦25a+b+c
=100        ・−・・(1’)であること
を特徴とする軟磁性合金膜を用いる。
特に膜厚方向の組成変調波長が40nm以下であり、か
つ上記の組成式(1)よりなる軟磁性合金膜は特に良好
な軟質磁気特性を示す。
これらの軟磁性合金膜は、スパッタ法による軟磁性合金
膜の形成時に、式 %式%(2) (ただしMはFeを主成分としてFe、FeCo、Fe
−Ni、Fe−C0−Niよりなる群から選択された金
属、TはNb、Ta、Zrよりなる群から一種類以上選
択された金属、Bばボロン、al、bl は原子%を表
し、それぞれ70≦a’≦96,4≦b’≦30 a’ 十b’ =100       −− (2’)
である。)で示される合金をターゲットとして用い、ア
ルゴン等の不活性スパッタガス中に周期的に窒素ガスを
次式 %式%) (ただし、Pnはスパッタ時の全スパッタガス圧に対す
る窒素ガス圧の割合を百分率で表した窒素分圧比である
。)で示される割合で混合することにより、膜厚方向に
少なくとも窒素の組成が変調された組成変調窒化合金膜
を形威し、前記組成変調窒化合金膜に熱処理を施して請
求項(1)もしくは(2)のいずれかに示す軟磁性合金
膜を形成する軟磁性合金膜の製造方法を用いて作製され
る。
作用 本発明の軟磁性合金膜は、鉄(Fe)系合金中にポロン
(B)を含有する窒化膜である。しかし単なる純窒化膜
とは異なり、本発明の軟磁性合金膜はスパッタ法による
合金膜形成後に少なくとも窒素(N)元素の含有量が膜
厚方向に変調された明確な組成変調構造、即ち窒化層と
非窒化層よりなる積層構造を有する組成変調窒化合金膜
となっている。
スパッタ法により組成変調窒化合金膜を形成する際はア
ルゴン(Ar)等の不活性スパンタガス中に窒素ガス(
N2)を周期的に混合する。窒素ガスを混合している間
は反応性スパッタが生じて窒素を合金膜中に含有する窒
化層が形成される。
Fe−B合金をターゲットにする場合、純鉄等と比較し
て反応性スパッタによって窒素が合金膜中に取り込まれ
やすくなる。窒化層および非窒化層の層厚はスパッタ時
の窒素ガスの混合周期を変化させることにより制御され
、−層内たりの窒化層厚と非窒化層厚の和か組成変調波
長となる。
組成変調窒化合金膜は熱処理後に優れた軟質磁気特性と
高飽和磁化を有する軟磁性合金膜となる。
熱処理前の組成変調窒化合金膜においど、Bの含有量は
非窒化層中と比較して窒化層中で少ない。
一方、熱処理後の軟磁性合金膜中では、非窒化層中より
も窒化層中の方でBの含有量が多くなり、しかも窒化層
中よりも非窒化層中の方でFeの含有量が多くなる。こ
のような膜構造の変化は特にBがFeよりも窒素と結合
しやすいために生しる特殊な拡散現象であると考えられ
る。さらに熱処理による特殊な拡散現象の結果としてF
e系の微結晶粒が生成される。ここで組成変調窒化合金
膜に対する熱処理を磁界中で行うと誘導磁気異方性の制
御ができ、磁化困難軸方向を用いると高い透磁率を得る
ことができる。
以上のように組成変調窒化合金膜の膜構造は、熱処理に
より元素の拡散やFe系の微結晶粒の析出等が生して大
幅に変化するが、少なくとも窒素の含有量は熱処理後の
軟磁性合金膜中においても膜厚方向に変調されている。
これに対して一様に窒化された単層の純窒化膜は軟質磁
気特性を示し難く、熱処理によっても磁気特性は改善さ
れない。
したがって、少なくとも窒素が膜厚方向にU威変調され
ていることが優れた軟磁性合金膜を得るために必要な条
件である。
本発明の軟磁性合金膜の場合はFeを主成分としている
が、窒素元素との親和性が弱いFeと、窒素元素との親
和性が強いBとが合金膜中に共存する。熱処理によって
得られる軟磁性合金膜中では選択的にBが窒素と化学的
に強く結合していると考えられ、これらの元素の存在が
熱処理により良好な軟質磁気特性を得る上で重要となっ
ている。
ここで本発明の軟磁性合金膜中にNb、Ta、Zr等の
金属元素を添加しても良好な軟質磁気特性は得られるが
、できる限り高い飽和磁化を得るためにはこれらの金属
元素を含有しない方が良い。また本発明の軟磁性合金膜
中のBの代わりに、Si等の゛I’金属元素を用いても
ある程度熱処理にょる特殊な拡散現象を生じさせること
はできるが、Bの方が窒素との親和性が強く、良好な軟
質磁気特性が得られやすいことがわかった。したがって
、本発明の軟磁性合金膜はFeを主成分として窒素と共
にBを含有することが必要である。これを示したものが
組成式(1)である。
組成式(1)において高飽和磁化を有する軟磁性合金膜
を得るには、a、b、cを原子%として膜中の平均組成
でMの含有量aをa≧60.Bの含有量すをb≦25、
Nの含有NcをC≦25とする必要がある。逆に良好な
軟質磁気特性を有する軟磁性合金膜帯るには、a≦95
.b≧3,2≦c≦25とする必要がある。以上の組成
限定範囲をまとめたものが弐(1”)で示されている。
ただし軟磁性合金膜のMとしては、FeばかりでなくF
eを主成分としていれば、その一部をCoやNiで置換
したFe−Co、Fe−Ni、Fe−Co−Ni等を用
いてもよい。特にFe−coを用いた場合は極めて高い
飽和磁化が得られることがガスレータ−・ポーリング曲
線などよりI)(f、できる。ここで組成変調窒化合金
膜の組成変調波長を40nm以下にすれば特に優れた軟
質磁気特性を有する軟磁性合金膜を得ることができる。
また軟磁性合金膜の合金膜中に不可避的に酸素が含有さ
れる場合があるが、酸素含有量が少量であれば問題はな
い。
組成式(1)で示される軟磁性合金膜をスパッタ法を用
いて得るためには、スパッタ時に窒素が合金膜中に混合
されること等を考慮すると、組成式(2)で示される合
金ターゲットが必要となる。請求項(3)に示す本発明
の軟磁性合金膜の製造方法は、組成式(2)で示される
合金ターゲットを用いて、形威した&11或変副変調合
金膜に熱処理を施すことによって、良好な磁気特性を有
する軟磁性合金膜を得るものである。ここで高飽和磁化
を有する軟磁性合金膜を得るには、組成式(2)でa’
、b“を原子%としてMの含有量a”をa′≧70、T
の含有量l)゛ をb’ S30とする必要がある。良
好な軟質磁気特性を有する軟磁性合金膜を得るにはa’
  <96.b′≧4とする必要がある。以−ヒの組成
限定範囲をまとめたものが(2゛) に示され1 ている。またスパッタζこよる合金膜形成時にアルゴン
等の不活性スパッタガス中に周期的に混合される窒素ガ
スの割合は、全スパッタガス圧に対する窒素ガス圧の割
合を百分率で表した窒素分圧比Pnを用いて表わされ、
組成式(1)の軟磁性合金膜を得るためにば式(2”)
に示すように1(%)≦Pn≦20(%)とする必要が
ある。
実施例 本発明の一実施例としてFC117r3,3(原子%)
なるMi戊の合金ターゲットを用い、本発明の軟磁性合
金膜の製造方法により、本発明の軟磁性合金膜を作製し
た。以fにこの一実施例を説明する。
まず上記の合金ターゲットを用い、スペック時のArガ
ス中にPn=9(%)の窒素ガス分圧比で窒素ガス(N
2)を周期的に混合し、−層重たり10nmの窒化層と
一層当り10nmの非窒化層が膜厚方向に周期的に積層
された組成変調窒化合金膜を形威し7た。組成変調窒化
合金膜における組成変調波長は一層内たりの窒化層の厚
めと−・層重たりの非窒化層の厚めの和として与えふれ
、本実施例2 の場合は20nmである。また比較のため同じタゲント
を用い、スパッタ時に窒素ガスとArガスを混合した状
態のままで単層窒化合金膜を作製した。各種合金膜の膜
厚は1〜2μmである。
以上の合金膜に対して固定磁界中で熱処理を行ったが、
−様に窒化された単層窒化合金膜は軟質磁気特性を示し
難く、熱処理によっても軟質磁気特性は改善されなかっ
た。これに対して熱処理前の組成変調窒化合金膜6よ、
+5 (KGausS)の高飽和磁化を有していたが、
8 (Oe)程度の比較的高い保磁力を示していた。し
かし、この組成変調窒化合金膜に熱処理を施すことによ
って、高飽和磁化と良好な軟質磁気特性を兼ね備えた本
発明の軟磁性合金膜が得られた。第1図は本発明の軟磁
性合金膜における保磁力Hc (Oe)の熱処理温度T
(”C)依存性を示す。本発明の軟磁性合金膜は300
〜600(”C)の熱処理後に1(Oe)以下の低保磁
力を示す。500(’C)熱処理後の軟磁性合金膜の飽
和磁化は17 (KGauss)であり、本発明の軟磁
性合金膜は良好な軟質磁気特性と高飽和磁化を有するも
のとなっている。ただし第1図の熱処理は、I×105
 (Torr)の真空中において各熱処理温度で1時間
の保持が行われている。また第1図における熱処理は固
定磁界中で行われており、300〜600(”C)熱処
理後の軟磁性合金膜においては外部磁界の印加方向に磁
気異方性が誘導されている。第2図は、固定磁界中で5
00°C1時間熱処理を施した本発明の軟磁性合金膜に
おいて、固定磁界と垂直な磁化困難軸方向に測定した初
透磁率の周波数依存性を示す。第2図より、本発明の軟
磁性合金膜は低周波側から高周波領域まで高透磁率を有
しているのがわかる。このようムこ高周波領域まで高透
磁率を示す理由は、本発明の軟磁性合金膜が良好な軟質
磁気特性に加えて高飽和磁化を有しており、しかも磁界
中熱処理による磁気異方性の制御が可能なためである。
Mi或変調窒化合金膜の熱処理前後δこおける膜構造の
違いは、オージェ電子分光分析(AES)を用いて膜厚
方向に測定したFe、窒素、Bの含有量の変化(A E
 Sデプスプロファイル)に明確に現われる。熱処理前
は窒素(N)が多量に含まれている窒化層と窒素の含有
量が少なくてFeとBが多量に含まれている非窒化層よ
り構成されている。即ち膜厚方向に関してはFeとBが
同位相に含イj゛され、これらは窒素に対して逆位相に
含有されている。
一方、熱処理後ではRの含有量が非窒化層中よりも窒化
層中で多くなりFeの含有量は窒化層中よりも非窒化層
中で多くなる。即ち窒素とRが同位相となり、これらは
Feに対して逆位相となる。
したがって、熱処理前後で比較すると、逆位相であった
窒素とBが熱処理により同位相となる。この点ばBがF
eよりも窒素と結合しやすいために生しる特殊な拡散現
象であると考えられる。また熱処理前後における合金膜
のX線回折パターンによると熱処理前の組成変調窒化合
金膜が非晶質相もしくは結晶粒径が極めて微細な結晶質
相もしくはそれらが混在する状態にあると考えられ、熱
処理後の軟磁性合金膜ではα−Feのピークが観測され
る。しかしピーク強度や半値幅等から推定ず5 ると結晶粒径は非常に微細なものであると推定される。
以」二の実施例における熱処理後の軟磁性合金膜の膜中
f均組成はおよそFe7.B++N+。であり、熱処理
により合金膜の構造が変化して低保磁力と高飽和磁化を
示すのである。
次に上記の合金ターゲット(F e [17B +3)
を用いてスパッタ時の窒素ガス分圧比Pnと組成変調波
長λが異なる組成変調窒化合金膜を作製し、熱処理を施
して本発明の軟磁性合金膜を形成した。この軟磁性合金
膜の飽和磁化4πMsと保磁力Hc(Oe)を第1表に
示す。ただし第1表の実施例は本発明の軟磁性合金膜の
製造方法を用いて作成されており熱処理温度は300〜
500(’C)である。
(以 下 余 白) 6 第1表 第1表に示すように本発明の実施例1〜6は、低保磁力
で代表される良好な軟質磁気特性と高飽和磁化を兼ね備
えている。また第1表の実施例2〜4で示されるように
良好な軟質磁気特性を得るためには少なくとも組成変調
波長λが40 (nm)以下であれば良く、実施例1,
3.5.6で示されるように窒素分圧比Pnが1(%)
≦Pn≦20(%)の範囲内にあれば良い。
さらに本発明の実施例として、Fel1oBzoなる合
金ターゲットを用いて本発明の製造方法により、F C
70B 17N +3なる組成を有する本発明の軟磁性
合金膜を作製した。ただし組成変調窒化合金膜を形成す
る際は組成変調波長λを20 (nm)、窒素分圧比P
nを10〈%)とし、400(Oe)の磁界中で300
〜500(’C)の熱処理を施した。熱処理後の軟磁性
合金膜において得られた飽和磁化は15.8 (KGa
 u s s)と高いものであり、保磁力は0.15〜
0.5(Oe)と低い値であり、磁化困難軸方向に20
00以上の高透磁率を示した。
本発明の軟磁性合金膜を作製するためには、熱処理前の
組成変調窒化合金膜を非晶質相もしくは結晶粒径が微細
な結晶質相もしくはそれらが混在する状態にする必要が
あると考えられ、そのためにも合金膜中で30%以上の
Bと2%以七の窒素が必要とされる。したがって、スパ
ッタ時の合金ターゲット中では4%以上のBと1%以上
の窒素分圧比Pnが用いられる。
発明の効果 以上述べできたように、本発明の軟磁性合金膜は低保磁
力および高飽和磁化を有し、磁気異方性の制御が容易で
あるため高周波領域まで高透磁率を示す。したがって、
本発明の軟磁性合金膜は、薄膜磁気ヘットや高周波イン
ダクターのコア材等への応用が有効であり、産業上の利
用価値が高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の軟磁性合金膜における保磁力の熱処理
温度依存性を示すグラフ、第2図は本発明の軟磁性合金
膜における初透磁率の周波数特性を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)膜厚方向に少なくとも窒素の組成が変調されてお
    り、膜中の平均組成が次式で示されることを特徴とする
    軟磁性合金膜。 MaBbNc (ただし、MはFeを主成分としてFe,Fe−Co,
    Fe−Ni,Fe−Co−Niよりなる群から選択され
    た金属、Bはボロン、Nは窒素であって、a,b,cは
    原子%を表し、それぞれ60≦a≦95,3≦b≦25
    ,2≦c≦25,a+b+c−100 である。)
  2. (2)膜厚方向の組成変調波長が40nm以下であるこ
    とを特徴とする請求項(1)記載の軟磁性合金膜。
  3. (3)スパッタ法による軟磁性合金膜の形成時に、式 Ma’Bb’ (ただし、MはFeを主成分としてFe,Fe−Co,
    Fe−Ni,Fe−Co−Niよりなる群から選択され
    た金属、Bはボロン、a’,b’は原子%を表し、それ
    ぞれ 70≦a’≦96,4≦b’≦30, a’+b’=100 である。) で示される合金をターゲットとして用い、アルゴン等の
    不活性スパッタガス中に周期的に窒素ガスを次式、1(
    %)≦Pn≦20(%)(ただし、Pnはスパッタ時の
    全スパッタガス圧に対する窒素ガス圧の割合を百分率で
    表した窒素分圧比である。)で示される割合で混合する
    ことにより、膜厚方向に少なくとも窒素の組成が変調さ
    れた組成変調窒化合金膜を形成し、前記組成変調窒化合
    金膜に熱処理を施して請求項(1)または(2)のいず
    れかに記載の軟磁性合金膜を形成する軟磁性合金膜の製
    造方法。
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