JPH0226090Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〓産業上の利用分野〓 本考案は自動車など車両に取付けられる灯具に
関するものであり、詳細には尾灯など信号灯火用
灯具のデザインに係るものである。

〓従来の技術〓 従来のこの種の車両用灯具の例を具体的に尾灯
２１として示すものが第６図であり、例えば前照
灯が二灯式である場合にはデザイン的な釣合いが
要求され、この尾灯２１も二個の電球などの光源
２２ａ，２２ｂを用いるものであり、これに伴な
い当然に反射鏡２３ａ，２３ｂの二組が用意され
るものである。このように形成されたことで点灯
時には光源２２ａ，２２ｂが二箇所にあることが
レンズ２４を直接に観視するときには認識される
ものとなる。

〓考案が解決しようとする問題点〓 しかしながら、前記した尾灯２１が二輪車の尾
灯であるとき或いは小型車の尾灯であるときには
前記尾灯２１自体が非常に小型であり、前記した
二灯式とすることは構造が複雑化しコスト高とな
る問題点を生ずると共に、大型車ほどこの尾灯２
１の断線などが確認し難いこともなく、二灯式と
する効果も生じないものであつた。

〓問題点を解決するための手段〓 本考案は前記した従来の問題点を解決するため
の具体的手段として、略方形の発光面を有し一個
の電球と該電球のフイラメントに略一致した焦点
を有する回転放物面の一面の反射鏡とで成る車両
用灯具において、前記一面の反射鏡には複数の電
球の夫々フイラメントに夫々焦点を有する複数の
反射鏡からの配光パターンに類似する反射光を得
る有効部と非反射とする無効部とが区画部により
形成されていることを特徴とする車両用灯具を提
供することで、一体の光源でデザイン面の要求に
答える灯具として、前記した従来の問題点を解決
するものである。

〓実施例〓 つぎに、本考案を図に示す一実施例に基づいて
詳細に説明する。

第１図に示すものは本考案の車両用灯具１の第
一実施例であり、この車両用灯具１は略方形の発
光面を有し電球のフイラメントなど一個の光源２
が設けられ、該光源２を焦点としてこの車両用灯
具１の発光面全面に渡る一面の回転放物面の反射
鏡３が設けられている。同時に前記反射鏡３には
第２図に示す突起状の区画部４あるいは第３図に
示す溝状の区画部５が設けられ、この区画部４
（あるいは区画部５）を以て前記従来例で説明し
た二灯式の車両用灯具の二面の反射鏡による配光
パターンと、例えば眼鏡状とすることで類似させ
た有効部３ａと、前記有効部３ａ以外である無効
部３ｂとに区画され、前記無効部３ｂには塗装、
艶消し処理など適宜な反射効率を低下させる処理
が施されている、或いはこの部分に反射処理を施
さないなど適宜な手段で非反射とされる。即ち、
発光面全面に渡る一面の反射鏡３に区画部４ある
いは５を設けることで有効部３ａと無効部３ｂと
を区画するものとしたことで本考案の車両用灯具
１のこの反射鏡３に係わる金型を製作するときに
は、一面の回転放物面の反射鏡を製作する工程に
加えて前記区画部４，５を設けるための追加工程
のみで良いものとなり実施を容易とするものとな
る。

また、この区画部４，５は前記有効部３ａと無
効部３ｂとを区画するときの処理の見切りとして
作用すれば良いので突起状でも溝状でも良いもの
である。ここで、云うまでもないことであるが前
記した塗装、艶消し処理などを行つても完全な非
反射とすることは不可能であるので前記反射鏡３
の有効部３ａと反射効率の差が検知できる程度で
あれば良い。また、本考案の効果を一層高めるた
めに前記光源２は“頭黒”と称されている直射光
を遮蔽する電球（第１図参照）、あるいは図示は
省略するがフードなどを設けて前記光源２が直接
に観視出来ないようにすることが好ましい。

この様に車両用灯具１を構成したことで、この
車両用灯具１を点灯するときには第４図に示すよ
うに略方形の発光面を有するレンズ６の前記有効
部３ａに対峙する部分が前記無効部３ｂに対峙す
る部分に比較してより強く光輝するものとなり、
恰も二灯式の車両用灯具であるかのように観視さ
れるものとなる。

第５図に示すものは本考案の車両用灯具１１の
第二実施例であり、前の実施例で区画部４，５で
一面の反射鏡３を有効部３ａと無効部３ｂとに区
画したのに替えて反射鏡１３の有効部１３ａが例
えば眼鏡状の回転放物面とされ、他の部分、即ち
無効部１３ｂは前記有効部１３ａよりも低く保た
れるように段差が設けられ、この段差を以て区画
部１４とされるものである。このとき前記無効部
１３ｂの形状は平面など焦点を持たない形状とし
て置けば金型製造上も容易であり、またこの無効
部１３ｂで反射する光源２からの光線は散光とな
り待期する効果の面からも好ましい。尚、この実
施例の作用効果については前の実施例と全く同様
（第４図参照）であるので、ここでの詳細な説明
は省略する。

〓考案の効果〓 以上に説明したように本考案により、一面の反
射鏡には複数の電球の夫々のフイラメントに夫々
焦点を有する複数の反射鏡からの配光パターンに
類似する反射光を得る有効部と非反射とする無効
部とが区画部により形成されている車両用灯具と
したことで、点灯時には前記反射鏡に設けられた
有効部と無効部との反射率の差により複数の光源
が設けられた車両用灯具に類似する配光パターン
がこの車両用灯具のレンズ面に得られるものとな
り、前照灯とのデザイン面で一致した車両用灯具
が複雑化すること無く安価に提供できると云う優
れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る車両用灯具の第一実施例
を要部で示す斜視図、第２図は第１図の−線
に沿う断面図、第３図はこの実施例の部分的な変
更例を示す第２図と同様な断面図、第４図はこの
実施例の作用を示す説明図、第５図は第二実施例
を要部で示す斜視図、第６図は従来例を一部を破
断して示す斜視図である。 １，１１……車両用灯具、２……光源、３，１
３……反射鏡、３ａ，１３ａ……有効部、３ｂ，
１３ｂ……無効部、４，５，１４……区画部、６
……レンズ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 略方形の発光面を有し一個の電球と該電球の
   フイラメントに略一致した焦点を有する回転放
   物面の一面の反射鏡とで成る車両用灯具におい
   て、前記一面の反射鏡には複数の電球の夫々の
   フイラメントに夫々焦点を有する複数の反射鏡
   からの配光パターンに類似する反射光を得る有
   効部と非反射とする無効部とが区画部により形
   成されていることを特徴とする車両用灯具。 (2) 前記区画部は突起状あるいは溝状であり、前
   記無効部には前記区画部をガイドとして塗装な
   ど適宜な手段に拠り非反射処理が施されている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲(1)項
   記載の車両用灯具。 (3) 前記区画部は前記無効部を前記有効部よりも
   低く保つ段差であり、この段差により前記無効
   部を非反射としていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲(1)項記載の車両用灯具。