JPH02258218A - アンダカット部付成形品用金型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ゴム状弾性体の圧縮変形性を利用して側辺に
嵌合溝等のアンダカット部を有する成形品を形成できる
ようにした射出成形、圧縮成形、トランスファ成形など
に好適な金型に関する。

従来の技術及び問題点 従来、射出成形、圧縮成形、トランスファ成形などに適
用される窪み状のアンダカット部を側辺に有する成形品
を形成するための金型としては、無理抜き方式の金型、
スライドコア方式の金型、割型方式の金型が知られてい
た。

しかしながら、無理抜き方式の金型には成形品を無理に
しごき抜く必要があることから、強固な嵌合を得るため
の深い窪みのアンダカット部を形成できないこと、硬質
又は硬化性の成形材料は使用できないこと、無理抜き時
にアンダカット部が変形しないように通常の場合よりも
長い冷却時間を要して成形サイクルが長時間化すること
などの問題点があった。スライドコア方式の金型には、
成形品の外側辺にアンダカット部を形成できないこと、
成形品の側辺の全周にアンダカット部を形成することが
困難なこと、金型の構造が複雑で作製が困難なこと、金
型の開閉作動に長時間を要してその故障頻度が高いこと
、摺動部への注油で成形品が汚染されること、成形品に
コア部品の合せ面に基づくパリが発生して嵌合密着不良
の原因になることなどの問題点があった。割型方式の金
型には、成形サイクルが長時間化すること、金型の構造
が複雑で作製が困難なこと、フィンガービン等その破損
、故障の頻度が高いこと、摺動部への注油で成形品が汚
染されること、金型の大型化を避は得ないこと、成形品
に割型の合せ面によるパリが発生して嵌合密着不良の原
因になることなどの問題点があった。

一方、ゴム板を上下の型で圧縮して型内に形成した溝か
らなる成形空間にはみ出させ、内側面に溝を形成するよ
うにした射出成形型が知られていた（特開昭５３−４６
３５９号公報）。しかしながら、上下の型の合せ平面よ
り離れた部位に溝を形成することが困難なこと、従って
コアとキャビティの組合せからなる金型で容器状ないし
筒体状の成形品を得る場合に、成形品の側辺の任意な位
置に溝を形成することが困難なこと、かつ容器状の底辺
を有する成形品には適用できないこと、しかも成形品の
外側辺に溝を形成できないことなどの成形可能な製品の
範囲が狭い問題点があった。

問題点を解決するための手段 本発明は、コア及びキャビティを有する金型の成形空間
にゴム状弾性体からなるアンダカット部形成体を設ける
ことにより上記の問題点を克服したものである。

すなわち本発明は、凸部からなるコアと、凹部からなる
キャビティを有する金型を型締めした状態で形成される
容器状ないし筒体状の成形品を作製するための成形空間
に、金型の型締めの際に突出し、型開きの際に復帰する
、コアとは別体のアンダカット部形成体を設けてなり、
そのアンダカット部形成体がゴム状弾性体からなると共
に、型締め時におけるコアの長さ部分の外周部に対し配
置されていることを特徴とするアンダカット部付成形品
を形成するための金型を提供するものである。

作用 ゴム状弾性体からなるアンダカット部形成体を型締め時
におけるコアの長さ部分の外周部に対し配置する方式と
することにより、型の合せ平面より離れた部位にアンダ
カット部形成体を容易に配置できて、コアとキャビティ
の組合せからなる金型を用いて側辺の任意な位置にアン
ダカット部を有する容器状ないし筒体状の成形品を効率
的に形成することができる。しかもアンダカット部を成
形品の外側辺にも形成することができて成形可能な製品
の範囲も広い。

実施例 第１ａ図、第１ｂ図に本発明の実施例を例示した。この
金型は内側辺の全周に嵌合溝を有する成形品を形成する
ための射出成形用のものである。

前記の金型は固定側取付は板１と、キャビティ２ａを有
する固定側型板２などからなる固定側、コア３、Ｏリン
グ４、圧縮ブロック５、可動側型板６、ストリッパプレ
ート７、作動板８、突出しビン９、固定ボルト１０、支
持ビン１１、リターンビン１２、受は板１３などからな
る可動側よりなっている。

固定側取付は板１と固定側型板２とは固着されており、
対応する位置にスプル孔１　ａ　％　２　ｂを有してい
る。金型を型締めした際（第１ｂ図〉、固定側型板２の
キャビティ２ａに入り込んで所定の成形空間２ｃを形成
するコア３は、頭部３ａと尾部３ｂよりなり、尾部３ｂ
はストッパ３Ｃを有している。頭部３ａと尾部３ｂとの
境界部には外径差に基づく段差が形成されており、この
段差部分にＯリング４がコアの外周の全周にわたり取付
けられている。またＯリング４を該段差との間において
圧縮すべく配置された圧縮ブロック５は、可動側型板６
に固定ボルト１０により固着されている。コア３は、支
持ビン１１で移動可能に取付けられており、支持ビン１
１は作動板８に支持されている。

上記の金型を用いての成形は次のようにして行われる。

すなわち、金型が射出成形機に所定の状態に取付けられ
て金型が型締めされ、成形材料が射出された際、その型
締め圧で、リターンビン１２と作動板８と支持ビン１１
を介して後退したコア３が圧縮ブロック５との間に介在
するＯリング４を圧縮し、偏平化した０リング４の一部
が、金型の型締めで形成された成形空間２ｃの所定位置
に突出して、目的とする内側辺の全周に嵌合溝を有する
成形品に対応する成形空間を創り出している（第１ｂ図
）。そして成形品の形成が終了して金型の型開きの際、
Ｏリング４は圧縮が解かれてもとの状態に復帰する（第
１ａ図）。こうして、形成された成形品はＯリングに阻
止されることなく、突出しビン９の押圧によるストリッ
パプレート７の突出し移動を介してコア部より取り外さ
れる。なお型開きの際、コア３はストッパ３ｃを介して
圧縮ブロック５に突き当り、所定位置以上に突出さない
よう制御される。

第２ａ図（型開き時）、第２ｂ図（型締め時）は、本発
明の他の実施例を例示したものである。

この金型は、外側辺の全周に嵌合溝を有する成形品を形
成するための射出成形用のものである。

前記の金型において固定側は、スプル孔１ａを有する固
定側取付は板１、キャビティ２ａとその側壁部にＯリン
グ圧縮部２ｄを有する固定側型板２、キャビティ２ａの
下端の外周に所定の間隔をあけて支持ビン１４を介し固
定側型板２に支持された圧縮ブロック５、及び圧縮ブロ
ック５における前記０リング圧縮部２ｄを受入れるため
の溝５Ｃに配置され、第２ｃ図の如く圧縮ブロック５を
形成する２個のブロック５　ａ　ｚ　５　ｂにより支持
された０リング４からなる。一方、可動側は、頭部３ａ
と尾部３ｂからなるコア３、圧縮ブロック５を押してＯ
リング４を圧縮させ、かつ成形された製品を突出すスト
リッパブレート７、これを支持する可動側型板６、突出
しビン９、及び可動側取付は板（図示せず）などからな
る。

前記の金型はその型締めの際、成形材料が射出される前
に０リング４が固定側型板の０リング圧縮部２ｄで圧縮
されて偏平化することにより成形空間に突出して、外側
辺に嵌合溝を有する成形品に対応する成形空間を創り出
すく第２ｂ図）。この点以外、上記した実施例の金型（
第１ａ図）に準じた機能を有する。

本発明における、コアとは別体のアンダカット部形成体
は、ゴム体やゴムチューブの如（、圧縮により偏平化し
、その圧縮力の解除で復帰する性質を有するゴム状弾性
体で形成される。ゴム状弾性体の断面形状は、前記実施
例のように円形に限定されず、適宜な形状とすることが
できる。例えば、第３ａ図のように円形の一部を取り去
った断面形状を有するものなどであってもよい。この場
合には、第３ｂ図のような断面形状の突出形状とするこ
とができる。さらにゴム状弾性体は、０リングのような
環状のものであってもよいし、紐状のものなどであって
もよい。紐状の場合には、成形品の側辺の周囲の一部に
アンダカット部を有するものの形成も可能である。

なお、ゴム状弾性体は例えば、コア又はキャビティ部な
いし圧縮ブロックなどに、第２ｃ図の如く補助部を介し
て固定されていてもよいし、第１ａ図、第３ａ図の如く
補助部のないものをその緊締力に基づき、あるいは貼付
けなどにより固定されていてもよい。金型のコア等の直
径が大きくて固定しに（かったり、ゴム状弾性体が復帰
しに（かったりする場合には、補助部を設けてこれによ
り固定する方式が望ましい。

上記した実施例の如く、入手容易性に優れるＯリングか
らなるゴム状弾性体は、成形品の全周にアンダカット部
を形成する場合、成形品の直径が比較的小さくて全周に
半円状のアンダカット部を形成する場合、特に成形品の
内側辺にアンダカット部を設ける場合には、その直径が
大きいときにも有利に用いることができる。その際、用
いたＯリングの復帰力が弱いときには、それよりもやや
小さい直径のものを用いることにより克服することがで
きる。

ゴム状弾性体の材質としては、耐熱性、耐摩耗性、耐薬
品性、耐老化性などに優れることが望ましい。殊に高温
度の樹脂を成形する場合や、金型を高温に設定する場合
には、耐熱性に優れることが望まれる。その具体例とし
ては、フッ素ゴム系のものがあげられる。勿論これに限
定するものでない。

本発明の金型は、射出成形、圧縮成形、トランスファ成
形などに適用される。また形成できるアンダカット部と
しては、嵌合溝や貫通孔などの窪み状のものなどがあげ
られる。形成する成形品の形態は、容器状ないし筒体状
のものである。アンダカット部は、成形品の内側辺、外
側辺、あるいはその両方の全周ないし一部に形成するこ
とができる。なお容器状ないし筒体状の成形品の形状は
円形状、だ円形状、方形状など任意である。

成形品の成形材料としては、例えば熱可塑性や熱硬化性
のプラスチックなどがあげられる。その具体例としては
、ポリエチレンやポリプロピレンのような軟質性プラス
チック、ＡＢＳ樹脂、ＡＳ樹脂、ポリカーボネート、ポ
リアセクール、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フッ素
樹脂のような硬質性プラスチック、ユリア樹脂、メラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂のよ
うな熱硬化性樹脂などがあげられる。セメントなどの成
形も可能である。ちなみに、ゴム状弾性体としてフッ素
系ゴムを用いた場合には成形過程で約３００℃になると
きであっても適用が可能である。

実施具体例 第４図に示した金型（型締め時）を用いて、外径５０＋
ｗ＋、肉厚３閣の７ランジを有し、内側辺と外側辺のそ
れぞれに幅３−１深さ（最深部）　１．５ｍｍの嵌合溝
（アンダカット部）を全周にわたり有する外径３８謹、
肉厚３ｍの射出成形品を得た。

この金型は、ロケートリング１９、スプル孔１ａと固定
ボルト孔１６を有する固定側取付は板１、キャビティ２
ａとスプル孔２ｂとＯリング圧縮部２ｄを有する固定側
型板２、頭部３ａと尾部３ｂとからなりストッパ３ｃを
有するコア３、内側辺用（直径２５ｍ）と外側辺用のフ
ッ素ゴム製０リング４　ａ　Ｎ　４　ｂ　ｓ内側辺用と
外側辺用の圧縮ブロック５Ａ、５Ｂ、ストリッパプレー
ト７、可動側型板６、ガイドビン２０、突出しビン９、
スプルーロックビン２１、スペーサブロック２２、エジ
ェクタプレート２３．２４、可動側取付は板１３゜とか
らなり、第１ａ図と第２ａ図とに表した実施例を併合し
た仕様のものである。なお、２ｃは成形空間、２ｅ、５
ｄ、６ａ、７ａ、１３’ａ、２４ａは固定用ボルト孔で
ある。

上記の金型を用いて、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ＡＢＳ樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド６と順次成
形材料を代えて合計１２００個（ポリプロピレン製品８
００個、その他は１００個ずつ）の第５図に示した仕様
の射出成形品２５を成形した。

この間、何のトラブルもなく全製品を連続して容易に成
形及びストリッパプレートによる成形品の円滑な取り外
しを行うことができた。また得られた成形品の寸法精度
も優れたものであった。さらに、成形終了後に該Ｏリン
グを取り外しその外観、弾性率等を調べたが使用前の状
態と実質的な変化は認められなかった。

発明の効果 本発明のゴム状弾性体による突出復帰式アンダカット部
形成方式による金型によれば、深くて、かつ安定したア
ンダカット部を有する容器状ないし筒体状の成形品を生
産効率よく製造することができる。しかも金型の合せ面
より離れた部位や成形品の外側辺にもアンダカット部を
容易に形成でき、かつ軟質性、硬質性（熱硬化性を含む
）の成形材料にも適用できて、成形サイクルの長時間化
を回避できる。

また形成された成形品をゴム状弾性体に阻止されずにス
ムースに取り外すことができて、アンダカット部の平滑
性、仕上り寸法精度性などにも優れている。

さらに金型をアンダカット部を有しない成形品用のもの
とほとんど変わらない大きさのもの（小型）とすること
ができ、金型の構造を簡単なものとすることができてそ
の作製が容易であるなどの利点も有している。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図、第１ｂ図は実施例の説明断面図、第２ａ図、
第２ｂ図は他の実施例の説明断面図、第２ｃ図はそのＯ
リング固定部の拡大断面図、第３ａ図、第３ｂ図は他の
Ｏリングの断面形状の例を表した断面図、第４図はさら
に他の実施例の説明断面図、第５図はその金型により射
出成形された成形品の部分断面図である。 １：固定側取付は板　　２：固定側型板３：コア　　　
　　　　４：０リング

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、凸部からなるコアと、凹部からなるキャビティを有
   する金型を型締めした状態で形成される容器状ないし筒
   体状の成形品を作製するための成形空間に、金型の型締
   めの際に突出し、型開きの際に復帰する、コアとは別体
   のアンダカット部形成体を設けてなり、そのアンダカッ
   ト部形成体がゴム状弾性体からなると共に、型締め時に
   おけるコアの長さ部分の外周部に対し配置されているこ
   とを特徴とするアンダカット部付成形品を形成するため
   の金型。 ２、コアの長さ部分の外周にアンダカット部形成体を有
   して、内側辺にアンダカット部を有する成形品を形成す
   るためのものである特許請求の範囲第１項記載の金型。 ３、キャビティ部にアンダカット部形成体を有して、外
   側辺にアンダカット部を有する成形品を形成するための
   ものである特許請求の範囲第１項記載の金型。 ４、コア部とキャビティ部の双方にアンダカット部形成
   体を有して、側辺の内外双方にアンダカット部を有する
   成形品を形成するためのものである特許請求の範囲第１
   項記載の金型。