JPH02255856A

JPH02255856A - 射出成形用熱硬化性樹脂組成成物

Info

Publication number: JPH02255856A
Application number: JP30756089A
Authority: JP
Inventors: Tsukuru Izukawa; 作伊豆川; Shuhei Imon; 修平井門; Toshiyuki Enomoto; 敏行榎本
Original assignee: Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Current assignee: Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date: 1988-12-26
Filing date: 1989-11-29
Publication date: 1990-10-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、シリンダー内熱安定性に優れ、金型内硬化性
と機械的強度が良好なフェノール系樹脂組成物に関する
。

〔従来の技術〕

熱硬化性樹脂の射出成形においては、シリンダー内での
硬化が起こりにくく、反面、金型内においては速やかに
硬化し良好な機械的強度を有する、相反する特性を具備
する材料が望まねており、従来より多くの提案がなされ
てきた。

フェノール樹脂成形材料においても、シリンダー内にお
ける熱安定性を改善するためにフルフラールやスチレン
などの添加剤を使用する事が行われてきた。しかしなが
ら、千わらの改善効果は充分でない。例えば添加剤の量
を多くした場合には金型内で充分硬化が進まないため、
成形品の諸物性および外観を損なうといった欠点がある
。また、以上の系に硬化促進剤を併用した場合において
も、金型内での硬化速度は僅かな増加しか得られず、一
方、シリンダー内での熱安定性が大巾に損なわれ、好ま
しくない。

また、他の方法として、例えば、特開昭５４−１８８６
１号においては無機塩類水和物を使用し、その金型内に
おける分解による水の発生を利用して硬化を促進する方
法が提案されている。更に、特開昭５３−１３７２９４
号には、−数的な方法により予備硬化されたフェノール
樹脂成形材料にさらにフェノール系樹脂、硬化剤、流動
性付与剤の２種以上を添加する方法が開示されている。

しかしながら、いずれも充分な効果がないため実用化に
は至っていない。

上記の問題を解決するために、本発明者らは、さきにメ
チレンエーテル型構造を有するエーテル化合物、カルボ
ニルエーテル基に隣接するメチレン基を有するエステル
化合物および水酸基に隣接するメチレン基を有するアル
コール化合物から選ばれた流動性付与剤を使用する方法
を提供した。

しかしながら、この技術分野においては、更に技術の多
様化が望まわている。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、シリンダー内においては硬化反応が抑
制される一方、金型内では硬化反応が阻害されない射出
成形用熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。

本発明の他の目的は、得ら第１る成形品の機械的強度に
も低下が見られない射出成形用熱硬化＋１ｔＮ１４脂紺
成物を提供することにある。

（！２！！を解決するための手段〕」二記した本発明の目的は、フェノール系樹脂、ヘキサ
メチレンテトラミン、充填材および配合材に、下記−紋
穴（ａ）−（Ｃ）からなる群から選ばれた化合物の単量
体または二量体、あるいはそゎ、らの混合物からなる流
動性付与剤を添加してなるシリンダー内熱安定性、金型
内硬化性、および機械的強度に優れた射出成形用熱硬化
性樹脂組成物の提供によって達成される。

一般式（ａ）：（ここでＲ９は水素原子または炭素数１から４の間のア
ルキル基を示す。Ｒ２は水素原子または（：Ｉ（２０Ｒ
。

なるアルキル化メチレンエーテル基を示す。）メラミン
化合物。

数式（＋１）：（ここでＲ，は水素ｙｌ［’−または炭素数１から４の
間のアルギル基を示す。Ｒ２は水素原子または［；ＩＩ
、Ｏｒ（。

なるアルキル化メチレンエーテル基を示す。）ベンゾグ
アナミン化合物。

数式（ｃ）Ｉｔ、０（：Ｈ，−Ｎ　　−（：　　−Ｎ　　−ＣＩ□
ｏｎ。

８２　　　　　Ｒ２（ここでＲ３は水素原子または炭素数１から４の間のア
ルキル基を示すａＲ２は水素原子またはＣＨ２０Ｒ＋な
るアルキル化メチレンエーテル基を示す。）尿素化合物
。

本発明により、メラミン化合物、ベンゾグアナミン化合
物および尿素化合物から選ばれた単量体または二が体、
あるいはそわらの混合物からなる流動性付与剤を併用す
ることにより、シリンダー内における熱安定性を改善し
、かつ、金型内での反応性を損なわず、さらに、機械的
強度の低下もないフェノール樹脂成形材料を得ることが
できる。

すなわち、本発明にかかわる樹脂組成物は、前部および
後部のシリンダー温度９５℃および射出圧力４１０ｋｇ
／ｃｍ２に設定された径４　、５ａ＋ｍ標準ノズルを持
つ熱硬化性樹脂用射出成形機と　１７０℃に設定された
キャビティ容量４２ｃｍ３の金型を用いて、シリンダー
内滞留時間か４分を超えても金型充填時間が１５秒以下
で射出成形可能であるという特徴を有する。

上記した成形条件において、前部および後部のシリンダ
ー温度が９５℃である条件は、従来この種の組成物の成
形性評価においては採用されたことのなかった条件であ
る。また射出圧力に関しても、従来の低圧成形材料の提
案においては採用されることのなかフた条件である。

一方、この組成物は１７０℃前後の高温域での硬化性は
従来の材料と同等あるいはそれ以上である。本提案にお
ける流動性付与剤としＣのメラミン化合物、ベンゾグア
ナミン化合物および尿素化合物は、それぞれ一種の架橋
剤として反応するものと考えられるが、その反応が１０
０℃前後の温度では程よく抑制されて組成物の流動性と
シリンダー内熱安定性の改善に効果をもち、　１７０℃
前後では充分反応するためと考えられる。

本発明に用いるフェノール系樹脂としては、ヘキサメチ
レンテトラミンにより硬化させることのできるフェノー
ル系樹脂の全てを対象とすることができ、例えば、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、
ビスフェノールＡ１ｐ−ブチルフェノール、ｐ−オクチ
ルフェノール、メチレン化フェノールなどのフェノール
類とホルマリン、バラホルムアルデヒド、トリオキサン
、フルフラールなどのアルデヒド類とを反応させて得ら
れるフェノール系樹脂、フェノール類とｄ、ｄ’−ジク
ロロ−ｐ−キシレンなどのｐ−キシリレンシバライド、
ｄ、ｄ’−ジメトキシ−ｐ−キシ１．／ンなどのｐ−キ
シリレンジアルキルエーテルなどから誘導されるフェノ
ールアラルキル樹脂などがあり、これらの１ｆ！！また
は２種以上を混合して用いることができる。

本発明において流動性付与剤として用いられるメラミン
化合物のうちより好ましい化合物としては、ジメチロー
ルメラミン、ｌ・ジメチロールメラミン、テトラメチロ
ールメラミン、これらの二重体などのメチロールメラミ
ン化合物、あるいはメチロール基がアルキル化されたア
ルキル化メチロールメラミン化合物が挙げられ、こわら
はメラミンとホルムアルデヒドおよび必要に応じてアル
コールとから製造することも可能であるが、メラミン、
ホルムアルデヒド、メタノールの重縮合物の混合物であ
るサイメル３２５、サイメル３７０（いずれも商品名、
三井すイアナミツド■製）等の市販品を利用することも
できる。

また、ベンゾグアナミン化合物のうちより好ましい化合
物としては、トリメヂロールベンゾグアナミン、テトラ
メチロールベンゾグアナミン、ジメチロールベンゾグア
ナミン、その二量体などのメチロールベンゾグアナミン
化合物あるいはメチロール基がアルキル化されたアルキ
ル化メチロールベンゾグアナミン化合物などが挙げられ
、ペンゾクアナミン、ホルムアルデヒド、メタノール、
エタノールの重縮合物の混合物であるサイメル＋１２３
　（商品名、三井すイアナミツド■製）などの市販品を
利用することもできる。

また、尿素化合物のうちより好ましい化合物としては、
ジメチロール尿素、トリメチロール尿素、その二量体な
どのメチロール尿素化合物あるいはメチロール基がアル
キル化されたアルキル化メチロール尿素化合物などが挙
げられ、尿素、ホルムアルデヒド、メタノールの重縮合
物の混合物であるｔｌＦＲ６５（商品名、三井すイアナ
ミツド■製）などの市販品を利用することもできる。

本発明において流動性付与剤の使用割合は、フェノール
系樹脂１００重量部に対して２〜２０重量部であり、好
ましくは３〜１５重量部である。２重量部未満ではシリ
ンダ・−内での流動性および熱安定性の改善効果が乏し
く、２０重量部を越＾ると予備硬化時の作業性が悪く成
形品の品質を損なう欠点がある。

本発明に用いる充填材としては、木粉、タルク、シリカ
、クレー、ウオラストナイト、セビオライト、炭酸カル
シウム、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、ガラス
繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、炭素！ａ雄、黒鉛
、カーボンブラックなどの通常のフェノール系樹脂成形
材料に用いられているものを用いることができる０本発
明において用いられる充填剤の量は、フェノール系樹脂
１００重量部に対して通常６０〜２４０重量部の範囲で
あり、充填剤の量が６０重量部に満たない場合は成形品
にフクレを生じ易くなるなど成形性に問題を生じ、一方
、２４０重盟部を越える場合は成形が困難となる。

本発明に用いる配合剤としては、顔料、滑剤、導電性付
与剤、酸化防止剤、硬化促進剤、エポキシ樹脂などの合
成樹脂、シランカップリング剤など通常のフェノール系
樹脂成形材料に用いられているものを用いることができ
る。本発明において用いられる配合剤の量は、通常、フ
ェノール系樹脂１００重量部に対し３〜１５重量部であ
る。

本発明においてへキサメチレンテト・ラミンの使用割合
は、フェノール系樹脂１００重量部に対して８〜２５重
量部であり、好ましくは８〜１５重量部である。

本発明の樹脂組成物は、ロール、ニーダ−などで混練し
パワーミルなどで粉砕する通常の方法により成形材料と
することができる。

〔実施例］実施例１〜６ノボラック樹脂（三井東圧化学■製ノボラック＃　２０
００）およびフェノールアラルキル樹脂（三井東圧化学
側製ミレックスＸＬ−２２５）　、また、流動性付与剤
であるメラミン化合物としてメラミン、ホルムアルデヒ
ドおよびメタノールの重縮合物の混合物である三井すイ
アナミツド■製塗料用樹脂（サイメル３２５および３７
０）を用いて、表−１に示す組成の樹脂組成物を１４イ
ンチロールを用いで眞ロールを９０〜１００℃、後ロー
ルを約６０℃とし、約４分間加熱混練した。得られた混
練シー・トを冷却後６１スクリーンを装着したパワーミ
ルにより粉砕し、射出成形用熱硬化性樹脂組成物を得た
。

こわらの成形材料について、径４　、５ｍｍ標準ノズル
を装備した東芝機ｊ＃Ｉｉ■製ｌＲ４５ｐ射出成形機を
用いて、前部および後部のシリンダー温度９５℃、射出
圧力を４１０ｋｇ／ａｍ”に設定し、金型温度を１７０
℃として、金へν充填時間が１５秒に達するシリンダー
内滞留時間を求めた。金型キャビティ容量４２ｃｍ’の
曲げ強さ、シャルピー衝撃強さおよび給水率用のＪＩＳ
ファミリーモールドである。

結果を表−１に示す。また、シャルピー衝撃強さ用成杉
品の表面にふくれが認めら打なくなる全型内最小硬化時
間を求め、硬化性の尺度とした。

さらに、この低圧射出成形の条件下で得られたテストピ
ースの機械的物性につき求めた。

以上の結果につき表−１に併記する。

実施例７〜１０ノボラック樹脂（三井東圧化学■製ノボラック＃　２０
００）およびフェノールアラルキル樹脂（三井東圧化学
■製ミレックスＸＩ、−２２５）　、また、流動性付与
剤であるベンゾグアナミン化合物として、ベンゾグアナ
ミン、ホルムアルデヒド、メタノール、エタノールの重
縮合物の混合物である三片ザイアナミッド側製塗料用樹
脂（サイメル１１２３）を用いて、表−１に示す組成の
樹脂組成物を１４インチロールな用いて前日・−ルを９
０〜１００℃、後ロールを約６０℃とし、約４分間加熱
混練した。得られた混線シートを冷却後６ｍｍスクリー
ンを装着したパワーミルにより粉砕し、射出成形用熱硬
化性樹脂組成物を得た。

これらの成形材料について、実施例１〜６の記載と同様
の方法により成形および成形品の物性試験を行い結果を
第１表に併記した。

実施例１１〜１４ノボラック樹脂（三井東圧化学■製ノボラック＃　２０
００）およびフェノールアラルキル樹脂（三井東圧化学
側製ミ１／ツクスＸＬ−２２５）　、また、流動性付与
剤である尿素化合物どして尿素、ホルムアルデヒド、メ
タノールの重縮合物の混合物である三片すイアナミツド
■製塗料用樹脂（ＩＩＦＲ６５）を用いて、表−１に示
す組成の樹脂組成物を１４インチロールを用いて前ロー
ルを９０〜１００℃、後ロールを約６０℃とし、約４分
間加熱混線した。得られた混線シートを冷却後６ｍｍス
クリーンを装着したパワーミルにより粉砕し、射出成形
用熱硬化性樹脂組成物を得た。

これらの成形材料について、実施例１−６の記載と同様
の方法により成形および成形品の物性試験を行い結果を
第１表に併記した。

比較例１．２実施例１〜１４に準じ、流動性付与剤としてのメラミン
化合物、ベンゾグアナミン化合物、尿素化合物を用いな
い他は、同様にして成形材料を得た。また、同様にして
成形および成形品の物性試験を行い結果を第１表に併記
した。

［発明の効果〕はじめに、従来の成形材料の性質に由来する射出成形上
の課題について述べる。

従来の成形材料は、射出成形機シリンダー内での可塑化
温度約１００℃においである程度の速度をもって反応が
進む欠点があり、連続成形を不能にする部分硬化反応を
極力抑制する必要がある。そのため、スクリューに圧縮
比がつけられないこと、材料通過時に剪断作用の働く逆
止弁を使えないことなどの制約が生じ、また可塑化温度
を極力低く保つ必要があるため可塑化時の材料の流動性
にも制約が生じる。これらの理由により、現行の成形で
は金型の容量以上の量の材料な可塑化し、高圧で押切り
射出する方法を取らざるを得ない状況にある。フェノー
ル材料の成形で不可避とされるパリの発生の最大の要因
もこの様な材料の性質によるものである。

本発明の樹脂組成物を用いて得られる射出成形材料は、
シリンダー内での優れた熱安定性を生かして成形方法の
工夫、例えば熱可塑性樹脂の射出成形に用いられている
成形機および成形方法の応用、いわゆるクツション成形
が可能となり、パリなし成形にも応用が可能である。さ
らに、混線効果の高いスクリューを用いることにより、
シリンダー内での材料温度を高くして成形サイクルを短
縮することもできるなど多くの効果が得られる。

本発明の樹脂組成物により得られる射出成形材料は、従
来のフェノール樹脂が用いられていた分野への応用はも
ちろんのこと、パリなし成形あるいは大容量成形などに
より熱可塑性樹脂の代替あるいは従来のフェノール樹脂
では不可能とされていた大型成形品分野にも汎く応用す
ることができる。

また、本発明の樹脂組成物により得られる射出成形用材
料は、もちろん通常の高射出圧領域での射出成形におい
ても、例λば、高流動性を生かした精密成形、金型充填
時間の短縮やゲートでの剪断発熱利用による成形サイク
ル短縮、あるいは、長時間シリンダー内に滞留しても熱
安定性があるのでトラブル時の作業性が改善されるなど
、工業的に有用な多くの効果が得られる。

Claims

【特許請求の範囲】１）フェノール系樹脂、ヘキサメチレンテトラミン、充
填材および配合材に、下記一般式（ａ）−（ｃ）からな
る群から選ばれた化合物の単量体または二量体、あるい
はそれらの混合物からなる流動性付与剤を添加してなる
シリンダー内熱安定性、金型内硬化性、および成形品の
機械的強度に優れた射出成形用熱硬化性樹脂組成物。一般式（ａ）： ▲数式、化学式、表等があります▼ （ここでＲ＿１は水素原子または炭素数１から４の間の
アルキル基を示す。Ｒ＿２は水素原子またはＣＨ＿２Ｏ
Ｒ＿１なるアルキル化メチレンエーテル基を示す。）メ
ラミン化合物。一般式（ｂ）： ▲数式、化学式、表等があります▼ （ここでＲ＿１は水素原子または炭素数１から４の間の
アルキル基を示す。Ｒ＿２は水素原子またはＣＨ＿２Ｏ
Ｒ＿１なるアルキル化メチレンエーテル基を示す。）ベ
ンゾグアナミン化合物。一般式（ｃ）： ▲数式、化学式、表等があります▼ （ここでＲ＿１は水素原子または炭素数１から４の間の
アルキル基を示す。Ｒ＿２は水素原子またはＣＨ＿２Ｏ
Ｒ＿１なるアルキル化メチレンエーテル基を示す。）尿
素化合物。２）フェノール系樹脂がフェノール類とアルデヒド類と
を反応させて得られるフェノール系樹脂またはフェノー
ル類とｐ−キシリレンジハライドまたはｐ−キシリレン
ジアルキルエーテルとを反応させて得られるフェノール
アラルキル樹脂である請求項１記載の樹脂組成物。３）流動性付与剤の量がフェノール系樹脂１００重量部
に対して２〜２０重量部の範囲である請求項１記載の樹
脂組成物。４）ヘキサメチレンテトラミンの量がフェノール系樹脂
１００重量部に対して８〜２５重量部である請求項１記
載の樹脂組成物。５）充填材の量がフェノール系樹脂１００重量部に対し
て６０〜２４０重量部の範囲である請求項１記載の樹脂
組成物。６）配合剤の量がフェノール系樹脂１００重量部に対し
て３〜１５重量部の範囲である請求項１記載の樹脂組成
物。