JPH0225109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は防塵ネツトに関し、特に放熱部の通風
冷却や暖房や冷房のために空気取入れ部に配設さ
れる防塵ネツトに関する。

（従来の技術） この種の防塵ネツトの使用例として、冷凍・冷
蔵シヨーケースの機械室に配設されるものについ
て説明する。

第１図は冷凍・冷蔵シヨーケースの縦断面図で
ある。

シヨーケース本体１は、断熱箱体内に構成され
た商品冷却収納室２の下に、冷凍サイクルを形成
する各種機器を内蔵した機械室３が構成されてい
る。機械室３には、冷媒圧縮機４や冷媒凝縮器５
及びこれを冷却するモータフアン６等が配設さ
れ、空気の取り込みは機械室３の前面開口に装着
されたグリル７を通して前面側から行なわれる。
そして冷媒凝縮器５の風上側には、塵埃、ごみ等
の吸い込みを阻止する防塵ネツト８が設けられ
る。

防塵ネツト８は、第２図にその外観図、第３図
に断面図を示したように、断面Ｌ形の鋼材による
長方形の枠体８１に織金網あるいは樹脂製のネツ
ト８２を当て板８３を介してリベツト等により取
り付けてつくられている。

（考案が解決しようとする課題） このような防塵ネツトは、その要求される大き
さに応じた大きさの枠体を用意しなければならな
い。しかしながら、冷凍・冷蔵シヨーケースは多
品種少量生産される傾向にあるため、新しいタイ
プの冷凍・冷蔵シヨーケースが開発されるとその
都度それに適合した枠体をつくつてから防塵ネツ
トをつくらねばならない。

本考案はこのような欠点に鑑みてなされたもの
であり、製作が容易でしかも製作に際して大きさ
を自由に設定すると共に、ネツトのたるみを防止
することのできる汎用性の高い防塵ネツトを提供
しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案による防塵ネツトは、棒状の管材と継手
部材をねじ込みあるいは挿入することにより枠体
を形成し、該枠体に樹脂製のネツトを取り付ける
と共に、該ネツトに部分的な加熱加工を施すこと
により該ネツトのたるみを防止したことを特徴と
する。

（実施例） 第４図は本考案の一実施例の外観を示す。

この防塵ネツト１０は、枠体１１を金属あるい
は硬質樹脂による断面円形の直管部材１１１とＬ
形の継手部材１１２の組み立てにより長方形状に
つくり、この枠体１１に樹脂製の押出しネツト１
２を取り付けて成る。直管部材１１１とＬ形継手
部材１１２との組み立ては、一方の部材の接続部
にはおねじを、他方の部材の接続部にはめねじを
それぞれ形成して、容易に所望の大きさの枠体１
１が得られるようにしている。また枠体１１に対
する押出しネツト１２の取り付けは、枠体１１の
形状より大きめの押出しネツトを用意してその端
部を枠体１１の全周にわたつて巻き付け、枠体１
１の近くの巻き返し部分において押出しネツト同
士を加熱溶融により固着する。

ところで、防塵ネツト１０は、設置場所によつ
ては水平あるいは傾斜して設けられる場合があ
り、このような状態では押出しネツトにたわみを
生ずることがある。これに対し、本考案では押出
しネツト１２を枠体１１に固着後、部分的な加熱
加工により押出しネツト１２の数箇所に図示の如
き断面形の突出部１２１を形成して、押出しネ
ツトに生じていたたるみを無くし、枠体１１に対
する押出しネツト１２の緊張度を大きくすること
ができる。またこの突出部１２１を取手として利
用することもできる。

第５図は防塵ネツトの取付構造の一例を概略的
に示す。

冷媒凝縮器５の風上側に上下にそれぞれ、とい
状の上支え５１と下支え５２とが設けられてい
る。下支え５２の深さは比較的浅く、上支え５１
は深くされている。取り付けは、防塵ネツト１０
の上部を上支え５１内一杯に入れた状態で下部を
下支え５２内に入れるようにすれば良い。

第６図〜第９図は枠体１１のつくり方の他の態
様を示した図である。

第６図ではコ字形状の管材１１４と直状の継手
部材１１５とで長方形状の枠体をつくり、第７図
では直管部材１１１とコ字形状の管材１１４とＬ
字形の継手部材１１２とで長方形状の枠体をつく
つている。また第８図では直管部材１１１とＬ形
の管材１１６とＴ形の継手部材１１３及び十字形
の継手部材１１７で“田”の字形の枠体をつくつ
ており、第９図では直管部材１１１とコ字形状の
管材１１４と十字形の継手部材１１７とで“目”
の字形の枠体をつくつている。

このように、管材と継手部材としてその形状、
寸法の異なるものを数種類用意するだけで、様々
な大きさの枠体をつくることができる。なお管材
と継手部材とは、ねじにより接続して長さ方向の
微小な寸法調整を可能にしているが、ねじによら
ずに単に挿入するようにしただけでも十分な組立
て強度で枠体を構成できることは言うまでもな
い。また各部材が単なる棒状体であつても継手部
材がこれを嵌入し得る長孔を有するものであれば
接続することができる。

更に枠体への押出しネツトの取付けは、加熱溶
融固着のみならず、ネツトの小さな目を利用して
リベツト止めあるいは針金等により取り付けるこ
ともできる。

なお本考案による防塵ネツトは、第１図に示し
たような冷凍・冷蔵シヨーケースのみならず、防
塵を必要とするあらゆる箇所に利用できることは
言うまでもない。

（考案の効果） 以上のような構造により、本考案によれば次の
ような効果が得られる。

防塵ネツトの大きさに区別なく、型及び治具
等が不要であり、製作費のダウンに寄与すると
ころ大である。

押出しネツトが樹脂製のため軽量化され、ま
たごみ等がたまつた場合に水洗いしても錆の生
ずるおそれがなく、長寿命化を図れる。

枠体の製作を熔接等によらずに、ねじ込みあ
るいは挿入するだけで組み立てることができる
ので、熱によつて歪み等の生ずるおそれは無
く、単に挿入しただけであつても枠体には押出
しネツトが巻き付けて取り付けられているの
で、管部材と継手部材とが外れてしまうような
ことは無い。

押出しネツトに部分的な加熱加工を施したこ
とによりネツトのたるみを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦形冷凍・冷蔵シヨーケースの縦断面
図、第２図は従来の防塵ネツトの外観図、第３図
はそのＡ−Ａ線断面図、第４図は本考案の実施例
の外観図、第５図は防塵ネツトの取付構造の一例
を概略的に示し、第６図〜第９図はそれぞれ、本
考案に用いられる枠体の組み立ての各種態様を示
した図。 図中、１０は防塵ネツト、１１は枠体、１２は
押出しネツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棒状の管材と継手部材をねじ込みあるいは挿入
   することにより枠体を形成し、該枠体に樹脂製の
   ネツトを取り付けると共に、該ネツトに部分的な
   加熱加工を施すことにより該ネツトのたるみを防
   止したことを特徴とする防塵ネツト。