JPH02247953A - X線イメージ管とその出力面の製造方法 - Google Patents

X線イメージ管とその出力面の製造方法

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JPH02247953A
JPH02247953A JP6725689A JP6725689A JPH02247953A JP H02247953 A JPH02247953 A JP H02247953A JP 6725689 A JP6725689 A JP 6725689A JP 6725689 A JP6725689 A JP 6725689A JP H02247953 A JPH02247953 A JP H02247953A
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JP
Japan
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glass substrate
ray image
output surface
image tube
light
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JP6725689A
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Hideo Abu
秀郎 阿武
Katsuhiro Ono
勝弘 小野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明はX線イメージ管とその出力面の製造方法に関す
るものである。
(従来の技術) 一般に、X線イメージ管は、医療用を主に工業用非破壊
検査等で、X線工業テレビを併用して、広範囲に応用さ
れている。
この種のX線イメージ管は、第9図に示すように、ガラ
ス等から成る真空外囲器1内の一端部に入力面2を設け
るとともに、反対側の他端部に出力面3を設け、さらに
、入力面2と出力面3の間の真空外囲器1の内壁に沿っ
て集束電極4を設けるとともに、この集束電極4の出力
面3側に陽極5を設けた構造で、真空外囲器1の一端部
に入射したX線を入力面2において蛍光に変換し、さら
に、この蛍光を光電子eに変換し、この入力面2からの
光電子eを、集束電極4と陽極5により出力面2に集束
加速して、出力面3において蛍光つまり可視光線に変換
し、これによって、X線で透視した人体や検査対象物の
X線像を可視像に変換するようになっており、光電子e
の加速及び像縮小によって、出力面3の蛍光の輝度を、
入力面2の蛍光の輝度のたとえば数千倍にも増倍するよ
うになっている。
ところで、出力面3は、第10図に示すように、出力基
板としてのガラス基板6に蛍光層7及び図示しないメタ
ルバック層を形成したもので、動作時には、入射した光
電子eによって発光した蛍光の一部は、ガラス基板6の
外側面(図示下側面)と真空外囲器1の窓部8の内側面
及び外側面の3つの界面において、それぞれの屈折率に
起因した反射を受け、蛍光層7の異なる部分にストレー
光として戻り、散乱され、この散乱光によって、X線イ
メージ管の出力可視画像のコントラストが低下する。
そのため、ガラス基板6の光透過率を低下させることに
より、ストレー光を減衰させて、コントラストを向上す
ることが行なわれているが、この方法は、ガラス基板6
の外側面と真空外囲器1の窓部8の内側面及び外側面の
3つの界面における反射を防ぐものではなく、コントラ
ストを向上させるには、ガラス基板6の光透過率を大き
く低下させる必要があるため、X線イメージ管の出力可
視画像の輝度を低下させることになる。
また、蛍光層7で発光した蛍光は、蛍光層7の内部にお
いても散乱されて、蛍光層7に沿って横方向に拡散する
ため、X線イメージ管の出力可視画像の解像度を低下さ
せる。
このコントラスト特性及び解像特性を改良する試みが、
[エスピーアイイー(SPIE)J第99巻、第3回欧
州電子−光学会議(1976年)第155〜161頁に
載っているジェイ・アール・ビドモン(J、R,PIE
DMONT)及びエイチ・ケー・ポーレン(H,に、P
OLLEHN)による[高MTF蛍光面(High  
modulation  transfer  fun
c−tion  phosphor  5creens
s)Jと題する論文に記載されている。
その方法は、第11図に示すような出力面10を用いる
もので、この出力面10は、出力基板にファイバープレ
ート11を使用し、このファイバープレート11の表面
のコアガラス12を数μmの深さだけエツチングにより
彫って、クラッドガラス13から成る壁14に囲まれた
空洞部15を形成し、壁14に光反射材をコーティング
して光反射層16を形成した後、蛍光体粒子17を空洞
部15に充填したもので、このようにしてできた蛍光層
18の表面つまり光電子eが入射する側の面にはメタル
バック層19が形成される。
この第11図の出力面10を使用したX線イメージ管の
コントラスト特性及び解像特性は顕著に改善されるが、
従来のファイバープレートを出力基板に用いた出力面と
比較して、輝度が1/2以下に低下することが知られて
いる。輝度が低下する原因は、空洞部15が狭過ぎるた
めと、空洞部15の壁14に形成される光反射層16の
反射率が低いためと予想される。
また、この第11図の出力面10の重大な欠点として、
ファイバープレート11そのものに起因する欠陥が多い
ことがある。ファイバープレート11には、中心のコア
ガラス12の直径が5μmで長さが3〜5mのグラスフ
ァイバーの単繊維21を束ね、それぞれの単繊維21の
外側のクラッドガラス13を溶着一体化したものが一般
に多く用いられているが、その製造工程において、第1
2図に示すように、グラスファイバーの単繊維21の全
てがファイバープレート11の基準面Aに対して規則正
しく配列するとは限らず、一部が曲がったり、傾斜した
りする。
このようなファイバープレート11を用いると、蛍光層
18にできた画像が、ファイバープレート11を通過す
る間に変形されるため、ファイバープレート11の反対
側の面に忠実に再現されず、たとえば、蛍光層18にで
きた画像が、第13図(A)に示すような直線の場合、
ファイバープレート11を通過して、ファイバープレー
)11の反対側の面に再現される画像は、第13図(B
)に示すように、直線が途中で切れたり、ずれたりする
このような、画像の変形の程度は、たとえば、板厚が5
閣のファイバープレート11において、50μm程度で
ある。この画像の変形現象は、極めて高い解像度を要求
されるX線イメージ管には致命的なものであり、実用に
問題があり、この他にも、ファイバープレート11を用
いたために、画像に数多くの黒点(画素の欠落)が現れ
るという問題がある。
また、解像特性を改良する別の試みが、特開昭54−3
7466号公報に開示されている。その方法を以下に説
明する。
まず、ガラス基板の表面に透明導電膜を1000人〜2
000人蒸着し、ついで、アルミニウム薄膜を3〜4μ
mの厚さに蒸着する。そして、このアルミニウム薄膜を
修酸溶液中で陽極酸化し、酸化アルミニウム層にする。
そして、この酸化アルミニウム層に封孔処理を行なった
後、熱処理を加えると、酸化アルミニウム層に微細なり
ラックができ、溝部が形成される。ついで、この溝部に
電気メツキ法により金を充填させた後、アルカリ溶液中
に浸漬して酸化アルミニウム層を除去する。
このような方法で、ガラス表面に金からなる光隔壁層に
より囲まれた多数の小室が形成される。
その後この小室内に蛍光体粒子を充填し、表面をメタル
バックして、出力面を形成する。
このようにして形成した出力面は、本発明者らの追試に
よれば、光隔壁層により囲まれた小室のサイズは50μ
m〜100μmの範囲となる。
したがって、X線イメージ管の出力面に適用した場合、
従来のファイバーの例に比して、解像特性が劣るものと
なる。
さらに、別の試みとして、光が通過するガラス部分の厚
みを厚くして反射によるストレー光を減衰させたり、光
の反射を起こす界面の数を減少させる目的で、第10図
の出力面3のように真空外囲器1の窓部8の内部に出力
基板としてのガラス基板6を設ける代わりに、第14図
に示すように、真空外囲器23の窓部を比較的に板厚が
厚い出力基板としてのガラス基板24で形成し、このガ
ラス基板24の内側面に直接蛍光層25及びメタルバッ
ク層26を形成して出力面27に用いたり、ガラス基板
24の外側面に1枚以上のガラス製のフェースプレート
28を光学的に密着させたりすることが行なわれており
、この例では、フェースプレート28の光透過率を第1
0図の出力面3のガラス基板6と同様に低くしてあり、
フェースプレート28の外側面に無反射コーティング層
29を設けである。
この第14図の出力面27を用いたX線イメージ管を試
作したところ、第10図の出力面3を用いたものに比べ
て、コントラスト特性が大幅に改善されることが確認さ
れたが、解像特性については、全く改善されなかった。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、X線イメージ管において、出力面の改
良により、コントラスト特性や解像特性を改善しようと
すると、輝度の低下を起こしたり、画像の変形や黒点の
発生等の画像品位の低下を起こすという問題があった。
このX線イメージ管のコントラスト特性と解像特性は、
ともに、X線イメージ管の空間変調伝達関数(MTF)
という評価値を用いて、っぎのように表現することがで
きる。
すなわち、コントラスト特性を向上させるということは
、MTF値を零空間周波数近傍(0〜51p/an)で
向上させることであり、解像特性を向上させるというこ
とは、MTF値を10Ip/aa以上の高い空間周波数
領域で向上させることを意味する。
したがって、従来の場合、このX線イメージ管のMTF
値を、輝度や画像品位等の他の特性を損わずに、θ〜5
01p/co+の空間周波数の全領域に渡って改善する
ことは、不可能であった。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、輝度や
画像品位等の他の特性を犠牲にすることなく、0〜50
1p/aaの全空間周波数領域に渡ってX線イメージ管
のMTF値を向上し、コントラスト特性と解像特性を改
善しようとするものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明の請求項1のX線イメージ管は、真空外囲器の内
部の一端部に設けられた入力面によりX線を光電子に変
換し、この入力面からの光電子を入力面に対向して真空
外囲器の他端部に設けられた出力面により可視光線に変
換するX線イメージ管において、上記出力面が、上記真
空外囲器の一部を構成するガラス基板と、このガラス基
板の上記入力面に対する面に一体的に設けられた20μ
mよりも小さいピッチで規則的にあけられた多数の空洞
部を有するメツシュ構体と、このメツシュ構体の多数の
空洞部に充填されて上記ガラス基板に対向する蛍光体と
を具備したものである。
本発明の請求項2のX線イメージ管の出力面の製造方法
は、請求項1のX線イメージ管の出力面を製造するもの
で、ガラス基板の一面にこのガラス基板の素材と異なる
素材から成る皮膜を形成し、この皮膜にイオンエツチン
グにより多数の空洞部を形成し、この多数の空洞部に蛍
光体を充填するものである。
本発明の請求項3のX線イメージ管は、真空外囲器の一
端部に設けられた入力面によりX線を光電子に変換し、
この入力面からの光電子を真空外囲器の他端部に設けら
れた出力面により可視光線に変換するX線イメージ管に
おいて、上記出力面が、上記真空外囲器の一部を構成し
かつ上記入力面に対する面に20μmよりも小さいピッ
チで規則的に多数の空洞部が形成されたガラス基板と、
このガラス基板の多数の空洞部の壁に形成された光反射
層と、この光反射層に囲繞された状態で上記ガラス基板
の多数の空洞部に充填された蛍光体とを具備したもので
ある。
(作用) 本発明の請求項1のX線イメージ管の出力面は、ガラス
基板が真空外囲器の一部を形成するので、界面における
反射光が少なく、高いコントラスト特性が得られ、ガラ
ス基板の内側表面にメツシュ構体が一体的に設けられ、
このメツシュ構体の多数の空洞部に蛍光体が充填されて
いるので、蛍光が横方向に広がらず、高い解像度が得ら
れ、メツシュ構体の空洞部の壁面における反射により蛍
光が有効に利用されるので、輝度が低下することがない
本発明の請求項2のX線イメージ管の出力面の製造方法
は、ガラス基板の一面に該ガラス基板の素材と異なる素
材から成る皮膜を形成し、この皮膜にイオンエツチング
により多数の空洞部を形成するので、空洞部の壁を薄く
して、蛍光体の充填量を確保するとともに、発光光量を
確保することができ、イオンエツチングにより、空洞部
の壁の表面状態が良好で、蛍光の反射率が高いため、蛍
光が有効に利用され、この結果、輝度が向上する。
本発明の請求項3のX線イメージ管の出力面は、ガラス
基板が真空外囲器の一部を形成するので、界面における
反射光が少なく、高いコントラスト特性が得られ、ガラ
ス基板の内側表面に多数の空洞部が設けられ、この多数
の空洞部の壁に光反射層を形成した上で蛍光体が充填さ
れているので、蛍光が横方向に広がらず、高い解像度が
得られ、光反射層により蛍光が有効に利用され、輝度が
低下することがない。
なお、空間周波数領域が最大501p/cmまでのX線
イメージ管のMTF値を改良するためには、20μm未
満のピッチにすることが必要であり、501p/amよ
り大きい高周波領域では個々の画素が出力像に現われて
しまい好ましくない。
(実施例) 本発明のX線イメージ管とその出力面の製造方法の実施
例を図面を参照して説明する。
第1図及び第2図は請求項1に対応した第1の実施例で
、X線イメージ管を示すものである。
このX線イメージ管は、第1図に示すように、ガラス等
から成る真空外囲器31内の一端部゛に入力面32を設
けるとともに、反対側の他端部に出力面33を設け、さ
らに、入力面32と出力面33の間の真空外囲器31の
内壁に沿って集束電極34を設けるとともに、この集束
電極34の出力面3側に陽極35を設けた構造で、真空
外囲器31の一端部に入射したX線を入力面32におい
て蛍光に変換し、さらに、この蛍光を光電子eに変換し
、この入力面32からの光電子eを、集束電極34と陽
極35により出力面32に集束加速して、出力面33に
おいて蛍光つまり可視光線に変換し、これによって、X
線で透視した人体や検査対象物のX線像を可視像に変換
するようになっており、光電子eの加速及び像縮小によ
って、出力面33の蛍光の輝度を、入力面32の蛍光の
輝度のたとえば数千倍にも増倍するようになっている。
そして、上記出力面33は、真空外囲器31の窓部を構
成し、第2図に示すように、比較的板厚が厚い出力基板
としてのガラス基板38を真空外囲器31の癒部に用い
、このガラス基板38の内側面つまり上記入力面に対す
る面に光反射素材のアルミニウムから成る厚さ約5μm
のメツシュ構体39を一体的に密着して設け、このメツ
シュ構体39には、20μmピッチよりも小さいピッチ
で、この実施例では約6μmピッチで、多数の5.5μ
m角程度の正方形状の空洞部40を、格子状の厚さ約0
.5μ−の壁41を介して、規則正しく形成してあり、
このメツシュ構体39の多数の空洞部40に粒子状の蛍
光体42を充填し、この蛍光体42の上面と上記メツシ
ュ構体39の壁41の上部にアルミニウムから成るメタ
ルバック層43を設け、さらに、ガラス基板38の外側
面に無反射コーティング層44を設けたもので、蛍光体
42から成る厚さ約5μmの蛍光層45が、厚さ約5μ
mのメツシュ構体39により、多数の画素に区画された
構造となっている。
第3図及び第4図は請求項2に対応した上記出力面33
の製造方法を示すものである。
上記出力面33を製造するには、まず、第2図(^)の
ように、ガラス基板38に、蒸着法あるいはスパッタリ
ング法やCVD法等によりアルミニウムをコーチ・イン
クし、約5μmの厚さのアルミニウムの皮膜47を一体
的に形成する。
つぎに、反応性イオンエツチング法を用いて、上記皮膜
47にイオンエツチングを行ない、第3図(B)及び第
4図に示すように、皮膜47に多数の5.5μm角程度
の正方形状の空洞部40を、格子状の厚さ約0.5μm
の壁41を介して、約6μmピッチで規則正しく形成し
、ガラス基板38と一体的なメツシュ構体39を作る。
つぎに、平均粒径が1〜2μmの粒子状のたとえば(Z
n、Cd)S:Ag等の蛍光体42を、適当な液体中で
メツシュ構体39に沈降させて、第3図(C)に示すよ
うに、均一に堆積させ(沈降法)た後、プレス装置によ
り圧力を加え(プレス法)で、第3図(D)に示すよう
に、蛍光体42をメツシュ構体39の空洞部40に充填
する。
そして、蛍光体42の上面とメツシュ構体39の壁41
の上部にアルミニウムから成るメタルバック層43を設
け、さらに、ガラス基板38の反対側の面に無反射コー
ティング層44を設けると、出力面33ができる。
このように、イオンエツチング加工法によって、アルミ
ニウムの皮膜47に空洞部4Gを形成すると、空洞部4
0の周囲の壁41の表面の結晶性が破壊されずに済み、
壁41の表面の光反射率を、加工前の皮膜47の表面と
同じレベルに保つことができ、しかも、壁41の厚さを
約0.5μmまで薄(することができ、この結果、空洞
部40の占める体積比率、言い代えると、メツシュ構体
39の開口率を約90%にまで高めることができ、蛍光
体42の充填量を多くすることができる。
このような構造の出力面33に入力面32からの光電子
eが入射して、蛍光体42が発光すると、蛍光は、メツ
シュ構体39の壁41に阻まれて横方向に広がることが
なく、5.5μm角程度の空洞部40内に閉込められ、
メタルバック層43やメツシュ構体39の壁41で一部
が反射された後、ガラス基板38側に出射するため、出
力面33の解像度が向上する。
また、メツシュ構体39の開口率が高く、蛍光体42の
充填量が多く、壁41の反射率も高いので、出力面33
の輝度が低下しない。
そして、ガラス基板38側に出射した蛍光の一部は、ガ
ラス基板38の外気側の表面で全反射して蛍光層45側
に戻り、蛍光層45の表面で散乱を起こすため、出力面
33のコントラストを低下させる一因となるが、ガラス
基板38が厚いため、減衰によって戻り光量が少なくな
り、出力面33のコントラスト特性が向上し、しかも、
無反射コーティング層44があるため、蛍光のフレネル
反射による戻り光がほとんどないことも、出力面33の
コントラスト特性の向上に寄与し、さらに、ガラス基板
38が真空外囲器3Iの一部を構成するため、蛍光が反
射する界面が少なく、戻り光が発生する部分が少ないこ
とも、出力面33のコントラスト特性の向上に寄与する
なお、第5図は上記出力面33を備えた本発明のX線イ
メージ管の試作品と第10図に示した出力面3を備えた
従来のX線イメージ管のMTF値を比較した図である。
ただし、ここでは、入力像寸法を出力像寸法で除して得
られるX線イメージ管の像縮小率が10である場合につ
いて比較した。
本発明では、従来に比べて、0〜50Ip/anの空間
周波数の全域でMTF値が向上し、コントラスト特性と
解像特性が向上することが確認でき、しかも、輝度特性
も低下することはなかった。
また、本発明の場合、出力基板にファイバープレートを
用いていないため、ファイバープレートに起因する画像
品位の低下、たとえば、画像が変形したり画像に黒点(
画素の欠落)が発生することはなも)。
なお、第6図は上記第1の実施例の変形例で、この変形
例の出力面33sは、上記第1の実施例の出力面33の
ガラス基板38と無反射コーティング層44の間に光透
過率約80%のガラス製のフェースプレート49を配置
し、このフェースプレート49をガラス基板38に光学
的に密着させたもので、この変形例の出力面331を備
えたX線イメージ管も、第10図に示した出力面3を備
えた従来のX線イメージ管に対して、0〜501p/a
sの空間周波数の全域でMTF値が向上し、コントラス
ト特性と解像特性が向上することが確認され、しかも、
輝度特性も、光透過率約80%のガラス基板6を使用し
た第10図に示した出力面3に比較して、劣化すること
はなかった。
つぎに、第7図は請求項3に対応した第2の実施例で、
X線イメージ管の出力面51の一部を示すものである。
この出力面51は、上記出力面33.33*と同様に、
真空外囲器31の窓部を構成し、比較的に板厚が厚い出
力基板としてのガラス基板52を真空外囲器31の窓部
に用い、このガラス基板52の内側面つまり上記入力面
に対する面に、20μmピッチよりも小さいピッチで、
この実施例では約6μmピッチで、多数の5.5μm角
程度の正方形状の深さ約5μmの空洞部53を、格子状
の厚さ約0.5μmの壁54を介して、規則正しく形成
し、この壁54の表面に光反射材としてアルミニウムを
コーティングして光反射層55を形成してあり、多数の
空洞部53に粒子状の蛍光体56を充填し、この蛍光体
56の上面と上記ガラス基板52の壁54の上部にアル
ミニウムから成るメタルバック層57を設け、さらに、
ガラス基板51の外側面に図示しない無反射コーティン
グ層を設けたもので、蛍光体56から成る厚さ約5μm
の蛍光層58が、高さ約5μmで厚さ約0.5μmの格
子状の壁54により、多数の画素に区画され、それぞれ
の画素を構成する蛍光体56が光反射層55に囲繞され
た状態となっている。
この出力面51を製造するには、まず、反応性イオンエ
ツチング法を用いて、ガラス基板52にイオンエツチン
グを行ない、多数の5.5μm角程度の正方形状の深さ
約5μmの空洞部53を、格子状の壁54を介して、約
6μmピッチで規則正しく形成する。
つぎに、空洞部53の周囲の壁54の表面にアルミニウ
ムから成る光反射層55を形成した後、平均粒径が1〜
2μmの粒子状の蛍光体56を、適当な液体中でガラス
基板52に沈降させて、均一に堆積させ(沈降法)た後
、プレス装置により圧力を加え(プレス法)で、蛍光体
56を空洞部53に充填する。
そして、蛍光体56の上面とガラス基板52の壁54の
上部にアルミニウムから成るメタルバック層57を設け
、さらに、ガラス基板52の反対側の面に無反射コーテ
ィング層を設けると、出力面51ができる。
このように、イオンエツチング加工法によって、ガラス
基板52に空洞部53を形成すると、空洞部53の周囲
の壁54の表面状態が良好でなめらかになるため、その
上にコーティングした光反射層55も良好になり、この
光反射層55の光反射率が高くなり、しかも、壁54の
厚さを約0.5μmまで薄くすることができ、この結果
、空洞部53の占める体積比率を約90%にまで高める
ことができ、蛍光体56の充填量を多くすることができ
る。
このような構造の出力面51に入力面32からの光電子
eが入射して、蛍光体56が発光すると、蛍光は、空洞
部53の壁54の光反射層55に阻まれて横方向に広が
ることがなく、5.5μm角程度の空洞部53内に閉込
められ、メタルバック層57や光反射層55で一部が反
射された後、図示しない無反射コーティング層側に出射
するため、出力面51の解像度が向上する。
また、空洞部53の開口率が高く、蛍光体56の充填量
が多く、壁54の反射率も高いので、出力面s1の輝度
が低下しない。
そして、図示しない無反射コーティング層側に出射した
蛍光の一部は、ガラス基板52の外気側の表面で全反射
して蛍光層58側に戻り、蛍光層58の表面で散乱を起
こすため、出力面51のコントラストを低下させる一因
となるが、ガラス基板52が厚いため、減衰によって戻
り光量が少なくなり、出力面51のコントラスト特性が
向上し、しかも、無反射コーティング層があるため、蛍
光のフレネル反射による戻り光がほとんどないことも、
出力面51のコントラスト特性の向上に寄与し、さらに
、ガラス基板52が真空外囲器31の一部を構成するた
め、蛍光が反射する界面が少なく、戻り光が発生する部
分が少ないことも、出力面51のコントラスト特性の向
上に寄与する。
なお、この実施例の場合も、出力基板にファイバープレ
ートを用いていないため、ファイバープレートに起因す
る画像品位の低下、たとえば、画像が変形したり画像に
黒点(画素の欠落)が発生することはない。
つぎに、第8図は請求項1に対応した第3の実施例で、
X線イメージ管の出力面61の一部を示すものである。
この出力面61を製造するには、まず、ガラス基板62
に、蒸着法あるいはスパッタリング法やCVD法等によ
りシリコンをコーティングし、約5μmの厚さのシリコ
ンの皮膜を一体的に形成する。
つぎに、反応性イオンエツチング法を用いて、上記皮膜
にイオンエツチングを行ない、皮膜に多数の5.5μm
角程度の正方形状の空洞部63を、格子状の厚さ約0.
5μmの壁64を介して、約6μmピッチで規則正しく
形成し、ガラス基板62と一体的なメツシュ構体を作る
つぎに、空洞部63の周囲の壁64の表面にアルミニウ
ムから成る光反射層65を形成した後、平均粒径が1−
!2μmの粒子状の蛍光体66を、適当な液体中でガラ
ス基板61に沈降させて、均一に堆積させ(沈降法)た
後、プレス装置により圧力を加え(プレス法)で、蛍光
体66を空洞部63に充填する。
そして、蛍光体66の上面とメツシュ構体の壁64の上
部にアルミニウムから成るメタルバック層67を設け、
さらに、ガラス基板62の反対側の面に無反射コーティ
ング層44を設けると、出力面61ができる。
このように、イオンエツチング加工法によって、シリコ
ン皮膜に空洞部63を形成すると、空洞部63の周囲の
壁64の表面状態が良好でなめらかになるため、その上
にコーティングした光反射層65も良好になり、この光
反射層65の光反射率が高くなり、しかも、壁65の厚
さを約0.5μmまで薄くすることができ、この結果、
空洞部63の占める体積比率を約90%にまで高めるこ
とができ、蛍光体66の充填量を多くすることができる
上記した出力面61を使用したX線イメージ管は、第1
の実施例及び第2の実施例と同程度の特性の向上が確認
された。
以上で、実施例の説明を終るが、本発明の実施に際して
は、上述した各実施例に限定されず、たとえば、上述し
た各実施例では、出力面33゜33s 、 51.61
の蛍光層45.58.68の厚さを約5μmとし、同じ
く空洞部40.53.63の深さを約5μmとしたが、
これは、蛍光層45.58.68の厚さが約5μmが望
ましい場合において、深さ約5μmの深さの空洞部40
.53.63を形成するのが容易であるという条件が揃
ったためで、望ましい蛍光層45.58.68の厚さに
対して、空洞部40.53゜63の深さを確保するのが
困難な場合には、望ましい蛍光層45.58.68の厚
さを確保するために、蛍光体42.56.66の一部を
空洞部40.53.63から食出してもよく、このよう
にしてもある程度の効果は確保することができる。
また、上述した各実施例では、空洞部4G、 53゜6
3のピッチを約6μmとしたが、最大501p/cmま
での空間周波数領域でX線イメージ管のMTF値を改良
するためには、20μmより小さいピッチであればよい
また、上述した各実施例では、空洞部40.53゜63
に蛍光体42.56.66を充填する方法として、沈降
法とプレス法を組合わせたが、遠心法やスプレー法等の
他の方法を採用することもでき、そして、使用する蛍光
体も、粒子状の蛍光体42.56.66に限らず、アル
カリハライド蛍光体を溶融して空洞部40.53. l
i3に充填したり、任意の蛍光体を溶射法により空洞部
40.53.63に充填する方法も採用することができ
る。
さらに、メツ、シュ構体39や光反射層55.63も、
アルミニウムに限らず、銀、ニッケル等の光反射率の高
い他の単体金属や合金を使用することができる。
また、上記第3の実施例では、メツシュ構体の素材とし
てシリコンを使用した場合について述べたが、その他に
、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化アンチモン、
窒化シリコン、酸化すず等の材料を使用することが可能
であり、割れやはがれ等を考慮すると、基板の熱樹張係
数との差が小さいもので、しかも、エツチングが容易な
材料が選定される。また、空洞部40.53.63の形
成方法として反応性イオンエツチング法を利用する場合
について述べたが、その他イオンエツチング法として、
プラズマエツチング法やスパッタエツチング法またはイ
オンビームエツチング法等を利用することも可能である
〔発明の効果〕
上述したように、本発明の請求項1のX線イメージ管の
出力面は、ガラス基板が真空外囲器の一部を形成するの
で、界面における反射光が少なく、高いコントラスト特
性が得られ、ガラス基板の内側表面にメツシュ構体が一
体的に設けられ、このメツシュ構体の20μmよりも小
さいピッチで規則的にあけられた多数の空洞部に蛍光体
が充填されているので、蛍光が横方向に散乱するのを防
止でき、高い解像度が得られ、メツシュ構体の空洞部の
壁面における反射により蛍光が有効に利用されるので、
輝度が低下することがない。
本発明の請求項2のX線イメージ管の出力面の製造方法
は、ガラス基板の一面にこのガラス基板の素材と異なる
素材から成る皮膜を形成し、この皮膜にイオンエツチン
グにより多数の空洞部を形成するので、空洞部の壁を薄
くして、蛍光体の充填量を確保するとともに、発光光量
を確保することができ、イオンエツチングにより、空洞
部の壁の表面状態が良好で、蛍光の反射率を高(するこ
とができるため、蛍光が有効に利用され、この結果、輝
度が向上する。
本発明の請求項3のX線イメージ管の出力面は、ガラス
基板が真空外囲器の一部を形成するので、界面における
反射光が少なく、高いコントラスト特性が得られ、ガラ
ス基板の内側表面に多数の空洞部が設けられ、この多数
の空洞部の壁に光反射層を形成した上で蛍光体が充填さ
れているので、蛍光が横方向に広がらず、高い解像度が
得られ、光反射層により蛍光が有効に利用され、輝度が
低下することがない。
このように、本発明によれば、輝度や画像品位等の他の
特性を犠牲にすることなく、コントラスト特性と解像特
性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の請求項1に対応した第1の
実施例を示し、第1図はX線イメージ管の断面図、第2
図はその出力面の拡大断面図、第3図は及び第4図は請
求項2に対応するもので、第3図(A)ないしくD)は
第2図に示した出力面の製造方法を説明する工程順の断
面図、第4図は第3図(B)のTV−mV視断面図、第
5図は本発明と従来のMTF値の比較図、第6図は第1
の実施例の変形例を示す出力面の拡大断面図、第7図は
本発明の請求項3に対応した第2の実施例を示すX線イ
メージ管の出力面の拡大断面図、第8図は本発明の請求
項1に対応した第3の実施例を示すX線イメージ管の出
力面の拡大断面図であり、そして、第9図及び第10図
は従来例を示し、第9図はX線イメージ管の断面図、第
10図はその出力面の拡大断面図、第11図は他の従来
例を示す出力面の拡大断面図、第12図及び第13図は
その欠点の説明図で、第12図はそのファイバープレー
トの構造図、第13図(A) (B)はそのファイバー
プレートの前後の画像の説明図であり、また、第14図
はさらに他の従来例を示す出力面の拡大断面図である。 31・・真空外囲器、32・・入力面、33.33s・
・出力面、38φ・ガラス基板、39・・メツシュ構体
、40・・空洞部、42・・蛍光体、47・・皮膜、5
1・・出力面、52・・ガラス基板、53・・空洞部、
54・・壁、5s・・光反射層、56・・蛍光体、61
・・出力面、62・・ガラス基板、63・・空洞部、6
6・・蛍光体。 (A> Sユ員

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)真空外囲器の内部の一端部に設けられた入力面に
    よりX線を光電子に変換し、この入力面からの光電子を
    入力面に対向して真空外囲器の他端部に設けられた出力
    面により可視光線に変換するX線イメージ管において、 上記出力面は、上記真空外囲器の一部を構成するガラス
    基板と、このガラス基板の上記入力面に対する面に一体
    的に設けられた20μm未満の規則的なピッチであけら
    れた多数の空洞部を有するメッシュ構体と、このメッシ
    ュ構体の多数の空洞部に充填されて上記ガラス基板に対
    向する蛍光体とを具備したことを特徴とするX線イメー
    ジ管。
  2. (2)ガラス基板の一面にこのガラス基板と異なる素材
    から成る皮膜を形成し、この皮膜にイオンエッチングに
    より多数の空洞部を20μm未満の規則的なピッチで形
    成し、この多数の空洞部に蛍光体を充填することを特徴
    とするX線イメージ管の出力面の製造方法。
  3. (3)真空外囲器の内部の一端部に設けられた入力面に
    よりX線を光電子に変換し、この入力面からの光電子を
    入力面に対向して真空外囲器の他端部に設けられた出力
    面により可視光線に変換するX線イメージ管において、 上記出力面は、上記真空外囲器の一部を構成しかつ上記
    入力面に対する面に20μm未満の規則的なピッチで多
    数の空洞部が形成されたガラス基板と、このガラス基板
    の多数の空洞部の壁に形成された光反射層と、この光反
    射層に囲繞された状態で上記ガラス基板の多数の空洞部
    に充填された蛍光体とを具備したことを特徴とするX線
    イメージ管。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003068226A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Toshiba Corp X線イメージ検出器の出力部並びにその製造方法と製造装置

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