JPH02247555A - パルスカウント式イオン測定方法 - Google Patents

パルスカウント式イオン測定方法

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JPH02247555A
JPH02247555A JP1069030A JP6903089A JPH02247555A JP H02247555 A JPH02247555 A JP H02247555A JP 1069030 A JP1069030 A JP 1069030A JP 6903089 A JP6903089 A JP 6903089A JP H02247555 A JPH02247555 A JP H02247555A
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JP
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pulse
ion
ion detector
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counter
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Application number
JP1069030A
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English (en)
Inventor
Nushito Takahashi
主人 高橋
Hiroki Kawada
洋揮 川田
Kazumasa Fujioka
藤岡 和正
Hideaki Kanbara
秀明 蒲原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はパルスカウント方式のイオン測定方法に係り、
特にイオン検出器の経年変化による劣化の際にもノイズ
との分離を確保するイオン測定方法に関するもので1例
えば質量分析計等において有利に利用できるものである
[従来の技術] 真空装置内の残留ガス分析や蒸着装置の蒸発ビーム計測
などには、四重極質量分析計が広く使用されている。こ
れらの四重極質量分析計におけるイオン検出器としては
、二次電子増倍管やファラデーカップ、チャンネル電子
増倍管が使用されている。ちなみに、四重極質量分析計
については、例えば、ジャーナル、オブ、バキュウム、
サイエンス、アンド、チクノロシイ、A4 (3)  
(1986年)第1715頁から第1719頁(J 、
 Vac、 Sci。
Technol、 A 4 (3)  (1986)P
P1715−1719)において論じられている。
従来は、イオン量の検出はイオン検出器に入射したイオ
ン量に対応したイオン電流値を測定する方式が多かった
これ、に対し、極微量原子の分析や極微小分圧の測定の
ために、チャンネル電子増倍管や二次電子増倍管等のイ
オン検出器からの出力を電流値として測定せずに、イオ
ン検出器に入射したイオンを一個一個、計数する所謂パ
ルスカウント方式のイオン検出法が開発されている。パ
ルスカウント方式では、イオン検出器の各出力パルスは
、イオン検出器への入射イオンの一個一個について多数
の二次電子の集まりで作られる。パルスカウント方式で
はイオンの数を計数するので極微量なガス分子も検出さ
れることは容易に想像される。パルスカウント式質量分
析計の使用例としては、例えば、ジャーナル、オブ、バ
キュウム、サイエンス、アンド、チクノロシイ、A5 
(4)  (1987年)第496頁から第500頁(
J 、Vac、Sci、Technol、A 5(4)
  (1987)PP496−500)において論じら
れている。パルスカウント部は、二次電子増倍管の出力
を増幅してパルス波形の整形を行い、ノイズと分離する
ために所定レベル以上のパルスのみを計数するようにな
っている。パルスカラン1一方式では、入射イオンの数
を計数するようになっているため、イオン入射によって
発生した二次電子による電流値を測定する前述の方式に
比較して、二次電子増倍管の増幅率の変化の影響を受け
にくいと云える。
[発明が解決しようとする課題] パルスカウント方式のイオン検出においては、入射イオ
ンを全て計数できることが望ましいが、実際には、イオ
ン検出器からの出力パルスはそのレベルがある分布(波
高分布と称する)を示し、しかも通常はノイズ信号も伴
なっているため、従来、ノイズ信号を計数しないような
レベルを境にして、それ以上の出力レベルのパルス信号
のみを計数するシステムとなっている。この場合、ノイ
ズ信号の出力レベルが小さく、シかも、入射イオンに対
応するパルス信号の出力が十分大きければ、入射イオン
の個数を全て計数することが可能である。
ところが、二次電子増倍管やチャンネル電子増倍管等の
イオン検出器はその信号出力レベルを長期にわたって一
定に保つこと、すなわち、そのゲイン(入射イオン1個
に対して出力される2次電子の数、従って出力パルスの
レベル)一定に保つことが難しく、時間の経過につれて
通常はそのゲインが低下する。ついには入射イオンによ
って生ずる出力パルス信号のレベルがノイズ信号と同レ
ベルまで低下してしまうこともある。このような状態で
は、ミスカウントや計数漏れが生じ、入射イオン数を正
確に計数することができないという問題が従来技術では
避けられなかった。したがって、かかるイオン検出器を
用いたパルスカウント式の質量分析計を定量分析に使用
する場合は、組成が既知のガス等による校正作業が従来
は必要であった。
本発明の目的は、イオン検出器の経年劣化の影響を排除
して入射イオン数を十分な精度で検出できるようにイオ
ン検出器を調節し、以てイオンall定僅の定量性を良
好に維持することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的は、特許請求の範囲の夫々の請求項記載の楕
成によって達成される。
[作   用コ パルスカウント方式のイオン検出に用いる二次電子増倍
管やチャンネル電子増倍管などのイオン検出器は、数K
Vの電圧を印加して使用されるが、この印加電圧により
イオン検出器のゲイン(入射イオン1個に対して出力さ
れる二次電子の数)は10’から10”程度に変化する
。また、成る印加電圧のときのゲイン、従って入射イオ
ン1個に対する出力パルスの波高は同一値を示すわけで
はなく。
ある領域にピークを持ったガウス分布のような波高分布
を示す、印加電圧を高くすると、波高分布のピーク位置
は高レベル側にシフトし9分布形状は若干ブロードにな
る傾向にある。また、イオン検出器が経年変化で劣化し
て、ゲインが低下するというのは、波高分布のピーク位
置が低レベル側にシフトするということに対応する。
イオン検出器から来るパルスには、上記パルスの他に、
ノイ〆の分も含まれているが、上記パルスに比べて一般
にはノイズの波高は低いので、ノイズをカットするよう
な閾値に設定したディスクリミネータを介することによ
り、ノイズはカウントされないようになっている。しか
し、イオン検出器が経年変化で劣化してそのゲインが低
下すると、入射イオンに対する出力パルスの波高分布が
低レベル側にシフトしてノイズの波高分布範囲に部分的
に重なり、正確にノイズを分離した測定ができなくなる
事態が起こり得る。
本発明では、イオン検出器が経年変化で劣化した場合で
も、イオン検出器からの出力信号パルスの波高分布範囲
を、イオン検出器の印加電圧を調節することにより、ノ
イズ波高分布よりも高レベル側にあらしめるようにコン
トロールし、以てノイズと区別して真の出力信号パルス
の計数を実行できるので、ミスカウントや計数漏れが少
なくなり、イオン定量測定の向上が可能となる。
[実 施 例コ 本発明の一実施例を第一図により説明する。この実施例
は1本発明を四重極質量分析計に適用した例である。イ
オンソース部1で真空中の残留ガス等の中性粒子はイオ
ン化され、イオンとなって四重極電極2へと導かれる。
四重極電極2に適当な電場を印加すると、公知のように
、四重極電極2の間を通過できるイオンは特定の質ff
i/m荷此のもののみとなり、所謂質量分析が実行され
る。四型棒電極2を通過した特定のイオンは、イオン検
出器3(第1図ではチャンネル電子増倍管とした)に入
射する。イオン検出器3からは、1つの入射イオン毎に
時間@20ナノ秒程度の間に10’ −10B個程度の
二次電子がコレクタ3′に入り、電荷パルスとしてプリ
アンプ4に入力される。プリアンプ4は微弱な電荷パル
スを確実にメインアンプ5に伝送し、メインアンプ5で
適当なレベルまで増幅し、ディスクリミネータ6で、カ
ウンタ7が確実に信号を計数できるように、矩形パルス
とされ、カウンタ7に伝えられる。
メインアンプ5からディスクリミネータ6へ伝送される
信号シこは、入射イオンに対応するパルス信号とそれと
は無関係のノイズとが含まれている。
一般には、上記パルス信号のレベルはノイズのそれより
高いので、ディスクリミネータ6においては、成るレベ
ルの閾値vthを設定し、ディスクリミネータ6に入力
される全信号のうち、vth以上のレベルの信号のみを
入射イオンに対応する真の信号とみなし、これを矩形パ
ルスとしてカウンタ7へ伝送する。したがって、vth
以下のレベルにあるノイズはディスクリミネータ6で除
外することができる。
真の信号とノイズとを正しく分離するには、真の信号の
波高分布のレベル範囲はvthよりも上にあり、ノイズ
のそれはvthよりも下にある様にしなければならない
。しかし、前述のように、イオン検出器3のゲインが時
間の経過につれて低下する傾向があるため、イオン検出
器3の出力パルスの波高分布の範囲が時間の経過につれ
て低レベルの方ヘシフトし、ノイズの波高分布のレベル
範囲と部分的に重なって両者の分離が正しくできなくな
る事態を招き易い。よって1本実施例では、メインアン
プ5からの信号の波高分布を波高分析器8でモニタし、
その結果に応じてイオン検出器3への印加電圧を調節す
ることにより、上記事態の発生を防止するのである。こ
れを下記に説明する。
波高分布の一例を第2図に示す。パルス波高値の小さい
領域にノイズが分布し、真の信号は■ρを中心にガウス
分布状の波高分布を示す。なお、この波高分布は、パル
スカウント用のチャンネル電子増倍管の出力の典型的な
分布である。第2図に示した波高分布においてvthを
第2図上に示したレベルに設定すれば、ノイズと真の信
号は完全に分離され、真の信用すなわち入射イオンの個
数が正確に計数される。すなわちvthの設定は、第2
図のA点(ノイズのパルス波高分布のレベル範囲の上限
)からB点(真の信号のパルス波高分布レベル範囲の下
限)の間のパルス波高値に対応する値にすれば、真の信
号をノイズと区別して正確に計数できる。
しかるに、前述の如く、チャンネル電子増倍管や他のイ
オン検出器の特徴として、経年変化によるゲインの低下
が挙げられる。例えば、経年変化によってチャンネル電
子増倍管が劣化してそのゲインが低下すると、第3図に
示したように、真の信号の波高分布はCからDへと低レ
ベル側にシフトしてしまう。Dのような状態では、真の
信号とノイズが重なってしまうため、適当なりthを設
定できず、入射イオン数に対応した計数結果を得ること
ができない。
そこで、本実施例では、第3図のDのような状態になっ
ていないかどうかを検知するために、メインアンプ5の
出力を波高分析Fli8でモニタし、その結果をイオン
検出器3のためのゲイン調節器9にて解析し、イオン検
出器3からの真の信号パルの波高分布が第3図Cの状態
になるように、イオン検出器3へ高1[圧電源10から
供給される印加電圧を調節する。イオン検出器は、その
印加電圧が高いほどゲインが高くなり、入射イオンによ
って生ずる出力パルスの波高分布範囲が高レベルの方へ
シフトする性質がある。それ故、上述のように印加電圧
を調節することにより、常に第2図に示した様に波高分
布を維持することができ、ノイズを除いた正確な測定が
可能となる。
ゲイン調節器9は1例えばパーソナルコンピュータとし
、波高分析器8で得られる波高分布の状態を詳細に解析
して上記の波高分布を維持すると共に、第2図のA点と
B点の間にvthが入るようにvthの調節機能を持つ
ことが有効である。
なお、ノイズの波高分布は一般にあまり大きくは変化し
ないので、上記実施例において、vthを第2図に示す
位置に予め設定しておき、真の信号の波高分布ピークの
波高値Vpとvthの差が所定の一定値になるようにイ
オン検出器3の印加電圧、従ってそのゲイン、を調節す
る機能をゲイン調節器9に持たせても前記と同様の効果
が得られる。
第4図、第5図は本発明の他の実施例を示したものであ
る。質量分析計として四型棒質量分析計を例にとる。四
型棒質量分析計はイオン化室1と四重極電極2とイオン
検出器3(ここでは二次電子増倍管とする)とコントロ
ーラ11を有し、ガス分子をイオン化するイオン電流の
制御や四重極電極の制御、そして四重極電極を通過した
イオンを検出するイオン検出器3(二次電子増倍管)の
制御が可能となっているものとする。イオン検出器3す
なわち二次電子増倍管からの電荷パルスを計測するカウ
ントシステムが図示°の如く付属されている。カウント
システムは、イオン検出器の出力を受けるプリアンプ4
、アンプ5.ディスクリミネータ′6、カウンタ7から
構成されている。単位時間当りのイオン検出器3への入
射イオンにより生ずる電荷パルスのパルス数と電荷パル
スの波高の関係は第5図に示すような正規分布状の波高
分布となる。パルスカウントシステムでは、ノイズを除
くためにディスクリミネータ6のパルス波高閾値vth
e設定し得るようになっている。この閾値をvthとす
ると、vth以上の波高のパルスのみがカウンタ7でカ
ウントされる。
さて本実施例では、第5図に示したように、ディスクリ
ミネータ6のvth設定値をV i、次にVi÷1とい
うように順次少しづつ上げ、単位時間当りのパルス数を
カウントする。VthがVtのときのカウントされるパ
ルス数N1は第5図中の左下がりの斜線を施した部分の
面積に相当する。また、vthがV Lelのときのカ
ウントされるパルス数Nt+1は右下がりの斜線を施し
た部分(図では格子状に見える)の面積に相当する。そ
こで、第5図横軸上の波高値をV k= (V i +
 V t + t ) / 2で表わし、波高値Vkの
ときの単位時間当りのパルス数NkをNh”Nt  N
t+tで表わすこととし、順次にVcを変えてカウント
を統けることにより、第5図の丸印で示したグラフを描
く。この様な手順でパルスの波高分布を求めることがで
きる。
次に、カウントシステムのノイズの波高分布範囲より上
のレベルにあるように定めた閾値vthに対し、信号の
波高分布が該vthよりも高レベル側に位置するように
、コントローラ11でイオン検出器の印加電圧の制御を
行なう、このようにすることで、イオン検出器に入射し
たイオンはノイズと分離されて全てカウントすることが
可能となり、定量的分析が行える。
本発明の更に他の実施例を説明する。第6図は、本実施
例の構成を示すもので、四型棒質量分析計の場合を例に
とった。四型棒質量分析計は、イオン化室1.四重極電
極2、イオン検出器3.コントローラ11から構成され
ている。ここでは、イオン検出器3は二次電子増倍管と
する。イオン化室1でイオン化された分子のうち、四重
極電極2により選別された特定の質量電荷比を有するイ
オンのみが、二次電子増倍管3に入射する。入射イオン
により、二次電子増倍管3では二次電子が放出され、1
0″〜10’倍程度にまで増幅される。すなおち、入射
イオン1個に対し、106〜107個の電子が二次電子
増倍管3から放出され、その電子は電荷パルスとなって
出力される。この電荷パルスは、プリアンプ4.アンプ
5を経てディスクリミネータ6により矩形波に変換され
且つ閾値Vtb以上のレベルのもののみがカウンタ7に
て計数される。
四型棒質量分析計を長時間使用していると、二次電子増
倍管3の増幅率(ゲイン)が変化し、そこから生ずる電
荷パルスの波高分布が第7図の(3)から(2)、(1
)へと低波高値側の分布へ変化してくる。(3)、(2
)の状態では、vthより高レベル側に電荷パルスの波
高値が分布しているので、計数されるパルス数に変化は
ない。しかし、(1)の状態まで上記増幅率が減少する
と、第7図の(1)の斜線で示した部分のパルスは計数
されず、該電荷パルスの計数値は入射イオン数より少な
いものとなる。よって、この様な不都合な計数を防ぐた
めに本実施例では次のようにする。すなわち、二次電子
増倍管3への印加電圧を次第に高くする。そうすると、
電荷パルスの波高分布は。
第2図の(1)→(2)→(3)と変化してゆく、この
場合、カウントされる単位時間当りパルス数は第8図の
如く印加電圧の増大と共に上昇し、やがて飽和する。こ
の飽和時におけるパルス計数値は入射イオン数(単位時
間当り゛)を示すことになる。
この飽和に達する(2)の状態となるまで、二次電子増
倍管3への印加電圧を増せば良い。
以上の動作を行うために、本実施例では、ディスクリミ
ネータ閾値レベルvthをノイズレベルより上に設定し
、第6図のコントローラ12は二次電子増倍管3への印
加電圧を高電圧電g10を調節することにより少しずつ
高くシ、その時の単位時間当り計数値をカウンタ7から
読みとる。印加電圧の増加量を一定とし、印加電圧を増
加させる前の単位時間当りの計数値と増加させた後の計
数値との差ΔNを計算し、このΔNが計数設定器13に
より予め設定された所定の計数値差ΔNoより小さけれ
ば、その時の印加電圧に固定して分析を行なえば良い、
この動作を時々縁り返すことにより、常に正しい定社的
な分析が可能となる。
本実施例においては、二次電子増倍管3の印加電圧設定
やカラン1〜されたパルス数の比較を全て自動で行って
いるが、これは手動にて可能であることは言うまでもな
い。すなわち、第6図に示す四型棒質量分析計のコント
ローラ11の二次電子増倍管3への印加電圧調節器、あ
るいは高電圧電源9を調節しながらパルス数のカウント
を行い、第8図のグラフを描く。このグラフを見て前述
と同様に適切な印加電圧を決定すればよい。
また、上記の手法をさらに進めて自動化する下記の実施
例も可能である。第4図はその説明図でイオン化室1、
四重極電極2、イオン検出器(二次電子増倍管)3、コ
ントローラ11を有する四正極質量分析計に、プリアン
プ4、アンプ5、ディスクリミネータ6、カウンタ7よ
り構成されたカウントシステムを備え、更に、記憶機能
を有したCPU (又はパーソナルコンピュータ)14
とプリンタ15を追加する。CPU7の指令に従い、コ
ントローラ11で二次電子増倍管3への印加電圧を少し
ずつ変えながら単位時間当りのパルス数を計数する。C
PU14はこの逐次の印加電圧■、と単位時間当りパル
ス数N1を記憶し、第10図に示したようなグラフを作
成してプリンタ15に出力し、人がそのグラフを見て前
述と同様に適切な印加電圧を設定してもよいし、あるい
は、CPU14にて印加電圧の増分ΔVに対応するパル
ス数の増分ΔNの比ΔN/Δ■が、予め設定した値より
小さくなるときの印加電圧を求めて、この印加電圧に設
定してもよい、あるいは、印加電圧を常時低電圧から高
電圧へと変化させることを反復しながら質量分析を行い
、印加電圧の上昇に対してΔN/ΔVが予め定め所定値
より小さくなったときのパルス数がそのときのガス分圧
に対応するとみなす実施例も可能である。
次に、以上述べた諸実施例において必要である。
ノイズをカットするためにディスクリミネータに設定す
る閾値レベルvthの設定方法について第11図を参照
して下記に述べる。このvthはイオン検出器(2次電
子増倍管等)からのノイズを除くために設定されるもの
である。イオン検出器へ入射するイオンは、四正極質量
分析計のイオン化フィラメントを消灯することにより、
無くすことができる。この状態では、ディスクリミネー
タに入るパルスはノイズのみである。この状態において
閾値vthを零から逐次少しづつ上げながら、ディスク
リミネータからの単位時間当りのパルス数(ノイズのパ
ルス数)をカウントすると、そのカウント数はvthの
上昇につれて次第に少なくなる。このカウント数がゼロ
になるythの値がノイズの影響を取り除くために必要
なディスクリミネータ設定閾値である。あるいは、イオ
ン検出器へ入射するイオンを無くした状態にて第1図に
示した如き波高分析器の使用によりノイズ除去用のディ
スクリミネータ閾値Vthの設定値を決定することもで
きる。
ところで18以上の諸実施例においては、ノイズの影響
を除くためのディスクリミネータの波高閾avthを設
定し、この閾値Vthを一定にして計数を行うことが前
提であったが、逆に、二次電子増倍管への印加電圧を一
定にしておき、vthを順次変えてパルス数のカウント
を行うことでも同様な結果が得られる。その例を第12
図に示す。vthを順次上昇させるにつれて、カウント
すべきパルス数が減少する。したがって、ythの増分
Δvthとパルス数の減少分ΔNの比ΔN/Δvthが
予め設定した値より小さいときのパルス数をそのときの
ガス分圧に対応゛させるか、あるいはそのときのvth
値を設定して計測を行うようにする。
以上、四型棒質量分析計を例にとって説明したが、他の
パルスカウント方式の質量分析計においても本発明は有
効である。さらに、初めからイオンとなっている粒子の
分析の場合は、イオンソー入部が不要であるのは言うま
でもない、また、イオン検出器としてチャンネル電子増
倍管または二次電子増倍管を用いる場合について述べた
が、これに類する他のイオン検出器であっても本発明は
適用可能である。
[発明の効果コ 本発明によれば、イオン検出器のゲインを適正に調節し
、常にイオン検出器に入射するイオン数を正確に計数で
きるので、定量分析を行なうような場合に既知のガスに
よる質量分析計の感度校正を頻繁に行なう必要なしに容
易に定量的計測が可能である。
また、−fif2に二次電子増信管やチャンネル電子増
倍管などのイオン検出器は印加電圧が大きいほど早く劣
化する性質があるが、本発明によれば、イオン検出器の
ゲインを不必要に大きくしてイオン検出器の劣化を早め
寿命を短かくするといったことも防ぎ得るので、イオン
検出器の長寿命化を達成できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例を示す図、第2図は波高分布
を示す図、第3図はイオン検出器の劣化に伴う波高分布
の変化を示す図、第4図は本発明の他の実施例を示す図
、第5図は波高分布の測定方法の説明図、第6図は本発
明の更に他の実施例を示す図、第7図は波高分布のシフ
トとカウントされるパルス数の関係を示す図、第8図は
イオン検出器への印加電圧の増加とカウントされるパル
ス数との関係を示す図、第9図は本発明の更に他の実施
例を示す図、第10図はイオン検出器への印加電圧の増
加とカウントされるパルス数との関係を示す図、第11
図はノイズをカットするためのディスクリミネータ閾値
の設定値を求める方法の説明図、第12図は閾値の増加
に伴うカウントパルス数の減少を示す図である。 1・・・イオンソース部(イオン化室)2・・・四重極
電極     3・・・イオン検出器4・・・プリアン
プ     5・・・アンプ6・・・ディスクリミネー
タ 7・・・カウンタ8・・・波高分析器     9
・・・ゲイン調節器lO・・・高電圧電源     1
1・・・コントローラ12・・・コントローラ    
13・・・計数設定器14・・・CUP       
  15・・・プリンタ第1図 5・・・メインアンプ 第 図 th p パルス波高値 第 図 th p パルス波高値 第 図 第 図 th パルス波高値 第 図 第 図 パルス波高値 第 因 VO+ΔV 印加電圧 ■ (V) 第 図 第 図 印加電圧 ■ (V) 第 図 第 図 しきい値 th

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 入射イオン毎に出力電荷パルスを発生するイオン検
    出器からの出力を、波高閾値の設定可能なディスクリミ
    ネータ手段を介した上で、カウンタ手段により計数する
    ようにしたパルスカウント式イオン測定方法において、
    ディスクリミネータよりも前段でのイオン検出器からの
    出力の波高分布を計測し、その計測結果に基づいて、前
    記出力電荷パルスの波高分布範囲がディスクリミネータ
    手段に設定するノイズ除去用の波高閾値よりも実質的に
    上のレベルに在るようにイオン検出器への印加電圧を調
    節することを特徴とするパルスカウント式イオン測定方
    法。 2 前記の波高分布を波高分析器を用いて計測する請求
    項1記載のパルスカウント式イオン測定方法。 3 前記の波高分布の計測は、ディスクリミネータの波
    高閾値を少しづつ順次変化させ、その各波高閾値での前
    記カウンタの計数値とその次の波高閾値での該カウンタ
    の計数値との差を該両波高閾値を両端とする波高区間に
    属するパルスの計数値として、波高区間対パルス計数値
    のヒストグラムを求めることによって行う請求項1記載
    のパルスカウント式イオン測定方法。 4 前記出力電荷パルスの波高分布のピークの波高値が
    ディスクリミネータ手段に設定したノイズ除去用の波高
    閾値よりも所定のレベル差だけ上に在るようにイオン検
    出器への印加電圧を調節する請求項1、2又は3記載の
    パルスカウント式イオン測定方法。 5 入射イオン毎に出力電荷パルスを発生するイオン検
    出器からの出力を、波高閾値の設定可能なディスクリミ
    ネータ手段を介した上でカウンタ手段により計数するよ
    うにしたパルスカウント式イオン測定方法において、デ
    ィスクリミネータ手段にノイズ除去用の波高閾値を設定
    し、イオン検出器への印加電圧を順次上げて各印加電圧
    での前記カウンタの計数値を求め、印加電圧の上昇に対
    してカウンタの計数値が実質的に飽和したときの印加電
    圧をイオン検出器の設定印加電圧とすることを特徴とす
    るパルスカウント式イオン測定方法。 6 入射イオン毎に出力電荷パルスを発生するイオン検
    出器からの出力を、波高閾値の設定可能なディスクリミ
    ネータ手段を介した上でカウンタ手段により計数するよ
    うにしたパルスカウント式イオン測定方法において、デ
    ィスクリミネータ手段にノイズ除去用の波高閾値を設定
    し、イオン検出器への印加電圧を順次上げることを反復
    して各印加電圧での前記カウンタの計数値を求め、印加
    電圧の上昇に対してカウンタの計数値が実質的に飽和す
    るときのカウンタの計数値を以てイオン測定を行うこと
    を特徴とするパルスカウント式イオン測定方法。 7 ディスクリミネータ手段に設定するノイズ除去用の
    波高閾値は、イオン検出器への入射イオンが無い状態に
    おいて、ディスクリミネータ手段の波高閾値を十分低い
    値から順次上げて行った場合における前記カウンタによ
    る計数値が実質的に零になったときの波高閾値として定
    められることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    に記載のパルスカウント式イオン測定方法。 8 ディスクリミネータ手段に設定するノイズ除去用の
    波高閾値は、イオン検出器への入射イオンが無い状態に
    おいて前記波高分析器で計測される波高分布の実質的上
    限値として定められる請求項2記載のパルスカウント式
    イオン測定方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104051218A (zh) * 2014-07-15 2014-09-17 江苏天瑞仪器股份有限公司 一种质谱仪用户可调的检测器信号处理方法
CN104078302A (zh) * 2014-07-15 2014-10-01 江苏天瑞仪器股份有限公司 一种质谱仪用户可调的检测器信号处理部件
JP2016516179A (ja) * 2013-02-22 2016-06-02 アレヴァ・エヌセーAreva Nc 多画素光子計数器装置の利得とゼロを制御する方法、及び当該方法を実行する光測定システム
WO2023203545A1 (en) * 2022-04-22 2023-10-26 Dh Technologies Development Pte. Ltd. Detector bias optimization and monitoring on the fly

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