JPH0224739B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は積重ねた布地を上部から一枚づつ分離
する装置に関し、特に布地の積み上げ高さに応じ
てその位置を変動し、常に最適位置に空気を吹き
込む機構に関する。

自動縫製作業等において、加工布地の自動供給
は重要な作業となつている。これまで加工布地の
供給は、針又は粘着テープなどの利用により積層
した布地から一枚づつ分離しこれを加工部所まで
ロボツトなどによつて供給していたが、布地はそ
のケバ即ちほつれや静電気の発生など特有の現象
のため、しばしば二枚一度に把持したり、積層体
をくずしたりし、結果的に積層布地から一枚の布
地だけを満足に正確に分離することは必ずしも期
待出来なかつた。

本発明はこのような現状に鑑み、積層布地の最
上部のもののみを適格に分離するための装置を提
供するものである。

以下、具体例について述べる。

第１図において、番号１０はロツドであつて図
示していない装置により軸線周りを揺動運動出来
る。このロツド１０にはねじ１２などによりアー
ム取付けブロツク１４が固定されている。このブ
ロツク１４にはねじ１６などによりアーム１８の
一端が固定されている。該アーム１８の他端には
布押え装置又は布把持装置又は布押え装置付把持
装置又は布把持装置付布押え装置等の布押え及
び／又は把持装置２０が取付けてある。また、ア
ーム１８の中間位置にはねじ２１によりチユーブ
ホールダ台押え部材２２が固定されている。

一方、該押え部材２２の下方には空気放出チユ
ーブ２４を保持しているチユーブホールダ２６が
固定されているホールダ台２８が設けてある。こ
のホールダ台２８はねじ３０などによりチユーブ
２４が布積層体の１番上の布と、２番目の布との
間を指向する高さにて、立軸２３の上端に固定さ
れている。この立軸３２はフレーム３４を貫通し
下方に伸びておりその中間部分は下端をフレーム
３４へ固定されたガイド３６により包囲されてい
る。立軸３２とガイド３６との間には立軸の位置
を規制する軸保持装置３８がねじ３９などにより
固着されてある。

該装置３８は第２及び３図に示すように、中央
に立軸３２が貫通する孔４２を有するブロツク４
０と、該孔４２とクロスする方向に伸びる一対の
ねじ付孔４４，４４に収容されるばね４６，４６
と、該ねじ付孔内においてばねの一方にある球４
８，４８と、ばねの他方にある調整ねじ５０，５
０と、球の抜出しを防止する一対の側板５２と、
該側板５２をブロツク４０へ固定する手段５４
と、から成る。即ち、球４８の一部が側板から突
き出してこれがガイド３６の内面に弾接し、立軸
３２の位置を所定位置に停止するものである。弾
接力の調整は、ねじ５０によつて行なう。なお、
必要なら該ブロツク３８とフレーム３４との間に
補助ばね５６を設けてもよい。

下端がフレーム３４を貫通する立軸３２の下方
には、フレーム３４へ固定された支持体５８を介
して空気又は励磁作動などによるシリンダ６０が
取付けてある。

本発明において、ロツド１０を回動し、アーム
ブロツク１４及びアーム１８を介して、テーブル
６２上へ積層配置した布地６４の最上部へ布押え
及び／又は布把持装置２０を圧接する。このとき
アーム１８へ固定されたホールダ台押え部材２２
も同様に回動する。このときもし立軸３２の上端
に取付けられた空気放出チユーブ２４の位置が所
定位置より高いと、該部材２２がホールダ台２８
を下方へ押下げる。ホールダ台２８はガイド３６
へ弾接している軸保持装置３８のため余分に下が
ることはない。

布押え及び／又は布把持装置２０が最上部の布
を積層体から把持せんとするとき、図示していな
い空気源から高圧空気が空気放出チユーブ２４へ
供給され、この空気が、第１番の布と第２番の布
との間へ吹き込まれ、両布間を迅速に分離する。
このため、布が同時に２枚以上把持されることは
ない。

布の積層高さが減じ装置２０がテーブル６２に
接近する位置まで降下すると、ホールダ台押え部
材２２が同様に降下し、これがホールダ台２８を
降下せしめ、よつてチユーブ２４を常に第１番の
布と第２番の布との間に空気を流入せしめる位置
にある。

テーブル６２上に布地６４がなくなると、セン
サ６６が作動しフレーム３４の下方のシリンダ６
０へ図示していない空気源から空気が送られシリ
ンダ６０内のロツド６８を上昇する。ロツド６８
は立軸３２の下端に突き当り立軸３２を軸保持装
置３８に抗して初期位置まで上昇する。初期位置
の検知はセンサ７０などによつて容易になし得
る。テーブル６２上へ次の布積層体が供給される
と直ちに同様の作業が開示される。

なお、チユーブ２４の高さ方向の位置は、別に
センサを設け、パルスモータなどにより調整する
ことなども可能である。

また、チユーブ２４の横方向の位置又は数は、
装置２０に対置する個所又は数、更にはそれ以外
の個所又は数でもよく、またそのチユーブ先端は
第２番目の布位置から第１番目の布を吹き上げる
位置を指向するのが望ましい。

第１図においては、ホールダ台２８は、装置２
０が取付けられているアーム１８に固定されたホ
ールダ台押え部材２２によつて移動するようにし
ているが、この部材２２はアーム１８とは別に独
立の補助アームをロツド１０へ固定しそれに取付
けることも当然可能である。

本発明によれば積層された布地の第１番目の布
地が空気吹込みにより次の布地から迅速かつ確実
に分離され、これによつて布地のほつれや静電気
によるダブルフイードが完全に防止できるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の概略説明図、第２図は第１図
の―矢視図、第３図は第２図の分解斜視図で
ある。 符号の説明、１０：ロツド、１２：ねじ、１
４：アーム取付ブロツク、１６：ねじ、１８：ア
ーム、２０：布押え把持装置、２２：チユーブホ
ールダ台押え部材、２４：空気放出チユーブ、２
６：チユーブホールダ、２８：ホールダ台、３
０：ねじ、３２：立軸、３４：フレーム、３６：
ガイド、３８：軸保持装置、３９：ねじ、４０：
ブロツク、４２：孔、４４：一対のねじ付孔、４
６：ばね、４８：球、５０：ねじ、５２：側板、
５４：固定手段、５６：補助ばね、５８：支持
体、６０：シリンダ、６２：テーブル、６４：布
地、６６：センサ、６８：ロツト、７０：セン
サ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 積層した布地の最上部のものを当該積層体か
   ら順次分離する装置であつて、揺動するアームへ
   取付けられた布押え及び／又は布把持装置と、該
   アームの揺動に同期して上下動するホールダ台押
   え部材と、該台押え部材の押圧によつて高さを規
   制されるホールダ台であつて分離された布地の厚
   さ寸法分ずつ順次降下するホールダ台と、該ホー
   ルダ台の降下を制限する軸保持装置であつてホー
   ルダ台が台押え部材により押圧力を付与されたと
   きに該ホールダ台を降下させるが、押圧力が解除
   されたときに該ホールダ台をその位置に保持する
   軸保持装置と、ホールダ台へ固定されており積層
   布地の最上部の布地と第２番目の布地との間へ指
   向されこの間へ空気を吹き込むチユーブと、から
   成る積層布地分離装置。 ２ 積層体がなくなつたときに軸保持装置の保持
   力に抗してチユーブ位置を初期位置へ自動的に復
   帰する装置を有して成る特許請求の範囲第１項記
   載の布地分離装置。