JPH02247375A - プラズマ蒸着装置 - Google Patents

プラズマ蒸着装置

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JPH02247375A
JPH02247375A JP6633189A JP6633189A JPH02247375A JP H02247375 A JPH02247375 A JP H02247375A JP 6633189 A JP6633189 A JP 6633189A JP 6633189 A JP6633189 A JP 6633189A JP H02247375 A JPH02247375 A JP H02247375A
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plasma
low
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pressure
chamber
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JP6633189A
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Naokichi Hosokawa
細川 直吉
Takeshi Yamazaki
猛 山崎
Hiroshi Arakawa
浩 荒川
Atsushi Sekiguchi
敦 関口
Shinji Takagi
信二 高城
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Anelva Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、プラズマを用いて薄膜を作成するプラズマ
蒸着装置に関し、特に、プラズマ中に粉末原料を送り込
んでこれを気化することによって薄膜を作成するプラズ
マ蒸着装置に関する。
[従来の技術] 多元の酸化物で作られる高温超電導体のような複雑な複
合体や、その他の化合物、合金などの薄膜を作る手段と
して、プラズマ蒸着方法を利用することが知られている
。たとえば、次の文献には、プラズマ蒸着によって酸化
物超電導体の薄膜を高速で作成できることが記載されて
いる。
Appl、 Phys、 Lett、 52 (198
7)  p、 1274−1276Terashima
ら、”Preparation of superco
n−ductlng Y−Ba−Cu−Of’1lss
 by a reactiveplasma evap
oration method ’二のような従来のプ
ラズマ蒸着方法を第5図を参照して説明するウアルゴン
と酸素の混合気体を矢印127のように導入し0、ガス
拡散板128を通してプラズマ発生室121に入れる。
プラズマ発生室121の内部は大気圧である。コイル1
25に高周波電源13]から高周波電圧を印加する(4
MHz、45kW)と、プラズマ126が発生する。石
英ガラスの二重管122の内部には冷却水123.12
4を流しておく。
この状態で、原料となる粉末113を上方からプラズマ
126に送り込む。粉末113はプラズマ126内で気
化して、基板ホルダ142上の基板141の表面に堆積
する。アルゴンと酸素の混合気体は矢印117の方向に
出ていく。
上述した従来のプラズマ蒸着方法では、プラズマを大気
圧で作っているために、次のような問題点がある。
(a)気体の平均自由行程が短いので、電子のエネルギ
ーを十分に高めるのに大電力を必要とする。
(b)プラズマ発生室内に、導入気体以外の残留ガスが
残り、成膜に悪影響を与える。
(C)プラズマの安定性に問題があり、成膜速度の制御
や、膜の成分と膜質の制御に難点がある。プラズマが不
安定なために、異音が発生することもある。
したがって、投入電力、成膜速度、膜の成分、膜質など
を高精度に制御することは非常に困難である。
この問題を解決したものに、本願出願人が共同出願人の
一人となっている、平成1年3月13日出願の「プラズ
マ蒸着方法とその装置」 (以下、関連出願という。)
に係る発明がある。
[発明が解決しようとする課題] 上述の関連出願に係る装置では、上述の問題点は解決で
きたが、その後の実験から新たな問題点が生じている。
すなわち、関連出願に係る装置では、プラズマ室を形成
する材料として石英ガラスを使用しているが、この石英
ガラスが粉末原料と反応して損傷する恐れがある。例え
ば、粉末原料としてビスマス、鉛、カルシウム、バリウ
ムなどを利用すると、これらと石英ガラスが反応して、
石英ガラスに微細なり・ラックが生じ、ひどい場合には
石英ガラス内の冷却水がプラズマ室内に流入する事故が
生じる。
ところで、プラズマ発生室の内壁の損傷防止に関しては
、プラズマ発生室の内壁に沿ってパージガスを流すこと
が知られている(特開昭63−45386号参照)。
したがって、この発明の目的は、低圧高温プラズマ中に
粉末原料を送り込んで薄膜を作製するという新規な技術
において、低圧高温プラズマ室の内壁の損傷を防止する
ことにある。
また、上述の関連出願に係る装置では、次のような問題
点もある。
(a)粉末原料がプラズマの中央部に導入されないと、
粉末原料がプラズマの横を通り過ぎて気化されないまま
基板上に到達する恐れがある。
(b)導入ガスの種類によっても異なるが、圧力が数T
 orr以上になると、低圧高温プラズマの放電開始が
困難になる傾向がある。
したがって、この発明の別の目的は、低圧高温プラズマ
中に粉末原料を送り込んで薄膜を作製するという新規な
技術において、上述の(a) (b)の問題点を解消で
きるプラズマ蒸着装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段と作用] 上記の目的を達成するために、この出願の第一の発明に
係るプラズマ蒸着装置は、以下の特徴を有している。す
なわち、この発明は、 真空に排気できる処理室と、 基板を保持する基板ホルダと、 前記処理室に連通可能な低圧高温プラズマ室と、前記低
圧高温プラズマ室内に粉末原料を供給する原料供給装置
とを有し、 前記粉末原料を低圧高温プラズマによって気化して、こ
れを前記基板上に堆積させて薄膜を作製するプラズマ蒸
着装置であって、 前記低圧高温プラズマ室の内壁に沿ってパージガスを流
すパージ装置を備えたことを特徴としている。
この発明の装置は次のようにして用いる。処理室と低圧
高温プラズマ室を排気してから、所定の気体を導入する
。そして、低圧高温プラズマ室内に低圧高温プラズマを
発生させる。このプラズマの中に粉末原料を送り込んで
これを気化し、基板上に薄膜を堆積させる。その際、パ
ージ装置を利用して、低圧高温プラズマ室の内壁に沿っ
てパージガスを流す。これにより、プラズマ中に発生し
た反応活性種が低圧高温プラズマ室の内壁に接触するの
が防止される。
この出願の第二の発明に係るプラズマ蒸着装置では、低
圧高温プラズマ室の円形断面の接線方向に、パージガス
を導入している。このパージガスは、低圧高温プラズマ
室の内壁に沿ってらせん運動をし、パージガスの線速度
は大きくなる。したがって、低圧高温プラズマ室の内壁
付近では反応活性種の濃度が低くなる。
この出願の第三の発明に係るプラズマ蒸着装置では、パ
ージ装置に補助放電装置を設けている。
低圧高温プラズマ室内の圧力が数百T orrにもなる
と放電開始は困難になるが、パージ装置に補助放電機構
を設けであると、低圧高温プラズマの放電開始が容易に
なる。補助放電装置としては、たとえば、テスラコイル
装置を利用できる。
この出願の第四の発明に係るプラズマ蒸着装置では、ノ
ズル装置によって粉末原料を前記低圧高温プラズマ内に
送り込んでいる。これにより、粉末原料は低圧高温プラ
ズマの中央に正確に送り込むことができる。
この出願の第五の発明に係るプラズマ蒸着装置は、ノズ
ル装置の出口の周囲に同心状にパージ装置の出口が配置
され、このパージ装置の出口がさらに同心状に内側通路
と外側通路とに分割されている。これにより、粉末原料
は二重のパージガスに囲まれて低圧高温プラズマ中に送
り込まれることになる。
[実施例] 次に、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、この発明の一実施例の構成を示す正面断面図
である。このプラズマ蒸着装置は、大きく分けて、粉末
原料供給装置10、プラズマ発生部20、高周波発生装
置30、基板保持装置40、予備排気室50、主排気系
60からなる。
粉末原料供給装置10は、真空容器11と、その内部の
ロート14と樋15によって構成される。
真空容器11の上面には粉末原料を補充するための扉1
2がある。ロート14には粉末原料13が充填され、ロ
ート14の下端から落下した粉末原料13は、樋15に
載るようになっている。樋15は振動装置16によって
振動が加えられ、粉末原料13は樋15の先端から落下
するようになっている。振動袋r!116の周波数や強
度を調節することによって粉末の送り速度を制御するこ
とができる。また、必要に応じて、ロート14にも同様
の振動装置を取り付けてもよい。
粉末を送り出す方法については、いろいろな技術が知ら
れており、たとえば、次の刊行物に各種の例が記載され
ている。
(1)麻蒔立男「薄膜作製の基礎」第2版、昭59年、
日刊工業新聞社、p、 143、第6.27図(2)「
粉流体のバルクハンドリング技術」昭和60年、日刊工
業新聞社、“4.供給機”p、 187−231 また、粉末原料供給装置10としては、株式会社フェロ
−製の「ファインパウダ一定量供給装置」を用いること
も有効である。この場合、より定量的に粉末原料を供給
することができる。
プラズマ発生部20は、粉末原料供給装置10の下方に
あって、低圧高温プラズマ室21の内部に低圧高温プラ
ズマ26を発生させる。低圧高温プラズマ室21は石英
ガラスで作られ、冷媒を矢印23.24の方向に通過さ
せる二重管22となっている。二重管22の外側にはコ
イル25が巻かれている。低圧高温プラズマ室21の中
央には粉末導入管74があって、その先端はノズル形状
になっている。この粉末導入管74にはキャリアガス導
入管71が接続されている。キャリアガス75は、流量
調整弁76を通ってキャリアガス導入管71から粉末導
入管74に入る。粉末原料13はキャリアガス75と共
にノズル先端から出ていく。ノズル先端の内径は2mm
である。低圧高温プラズマ室21には、さらに、パージ
ガス導入管72が接続されている。パージガス77は、
流量調整弁78を通ってパージガス導入管72から低圧
高温プラズマ室21に入る。パージガス導入管72は、
円形断面の低圧高温プラズマ室21に対して接線方向に
接続され、かつ、接続部分の断面積が絞られている。こ
れにより、パージガス77は、低圧高温プラズマ室21
の内壁に沿ってらせん運動をする。粉末導入管74の下
端の外形は末広がりになっているので、パージガス通路
73の断面積は粉末導入管74の下端の近傍で小さくな
り、パージガスの線速度はこの部分で大きくなる。
なお、キャリアガス75を利用せずに、粉末導入管74
には粉末原料13だけを送り込む方法も可能である。
パージガス導入管72には、テスラコイル装置81の電
極82を接続しである。この電極82は、放電開始を助
けるための補助放電装置である。
コイル25の一端は、高周波発生装置30の高周波電源
31に接続され、コイル25の他端は接地されている。
この実施例では、高周波電源31の周波数は13.56
MHzである。
基板保持装置40としては基板ホルダ41があり、基板
42を保持する。基板ホルダ41の内部にはヒータ43
があり、基板42を所望の温度に加熱できる。基板ホル
ダ41は導入管44によって処理室45の内部に導入さ
れている。
処理室45の側面には、仕切弁51を介して予備排気室
50が設置されている。この予備排気室50には、基板
搬送機構(矢印52で示す)と、真空扉53と、排気系
54とがある。
処理室45には主排気系60が接続されている。
主排気系60は、弁61とポンプ系62とを備えている
。ポンプ系62は、高真空が得られて、かつ、大量の処
理気体を流すことのできる真空ポンプを備えるのが望ま
しく、たとえば、ターボ分子ポンプを採用できる。具体
的な排気系の構成は、処理気体や成膜条件などを考慮し
て、目的に適合した構成を選択すればよい。
次に、この装置を使用して酸化物超電導体の薄膜を作成
する方法を説明する。
まず、主排気系60により、処理室45と低圧高温プラ
ズマ室21の内部を低い圧力、たとえば10−7Tor
rまで排気する。この排気作業は、真空容器内に残留す
る水蒸気をできるだけ少なくするために特に必要である
。酸化物超電導体薄膜のように単結晶膜や強く配向した
膜を作る場合には、特にこの残留水蒸気が悪影響を及ぼ
すことになり、とりわけ、水蒸気の中にある水素が悪影
響を及ぼす。
次に、キャリアガス75とパージガス77を送り込む。
キャリアガス75は酸素とアルゴンの混合ガスであり、
パージガス77はアルゴンである。
なお、これらのガスの組成は、作製すべき薄膜や放電条
件に応じて適宜選択する。
次に、高周波電源31を動作させ、低圧高温プラズマ2
6を発生させる。その際、テスラコイル装置81の電極
82を利用してパージガス77に放電を生じさせる。こ
のパージガス77は、パージガス通路73内でらせん運
動をし、低圧高温プラズマ26の放電開始を助ける。こ
れにより、圧力が数百T orrになっても放電開始が
容易になる。
パージガスとしてアルゴンまたはその混合物を利用する
と、ペニング効果により、さらに放電開始が容易になる
次に、粉末原料13を微量ずつ粉末導入管74の内部に
落下させる。粉末原料13はキャリアガス71とともに
粉末導入管74の先端のノズルから出ていき、低圧高温
プラズマ26の中央部に送り込まれる。
パージガス77は、低圧高温プラズマ室21の内壁に沿
って、線速度の大きいらせん運動をして流れていくので
、プラズマ中の反応活性種の濃度は低圧高温プラズマ室
21の内壁の近傍では低減する。したがって、石英製の
内壁は、反応活性種によって損傷する恐れがない。
プラズマ26中で気化した原料は矢印46のように進行
して、基板41に到達し、薄膜を作る。
粉末原料の粒径が2μm以下で、かつ均一であって、粉
末原料の送り速度が毎分0.01ccで、かつ送り速度
の変動が±5%の範囲内にあると、粉末原料は100%
近く気化することができる。
粉末原料としてBi2 Pb5r3 Ca3 C+gO
Xを用いた場合は、超電導臨界温度(抵抗が零となる温
度)が103にの薄膜が得られた。また、粉末原料とし
て、Bi4 Sr3 Ca3 Cu40xを用いた場合
は、超電導臨界温度が75にの薄膜が得られた。後者の
場合の抵抗と絶対温度との関係の測定結果を第2図に示
す。
このプラズマ蒸着装置において、プラズマ中の気体温度
は主として圧力に依存している。第6図は、この気体温
度と圧力との関係を示したものである。プラズマ中の気
体温度は、高温に加熱された気体の放射光から測定でき
る。
第6図において、圧力を0.01Torr以下にしてプ
ラズマを発生させると、低温プラズマの領域の低い気体
温度が観測される(領域C)。ここから圧力を上げてい
くと、プラズマはピンチされ、突然高温のプラズマが発
生する(領域F)。さらに圧力を上げると、Gの曲線に
沿って気体温度が上昇する。このGの領域では、通常の
低温プラズマ(CからIに至る領域)の領域と比較して
、気体温度が数倍以上になる。さらに圧力を上げていく
と、この実施例の装置では、100 Torr付近から
放電にまばたきが見られたり、著しいときには異音が発
生したりして、プラズマが不安定になる(領域D)。単
結晶薄膜を作る場合のように精密なプラズマ制御が必要
な場合には、この領域りのプラズマを利用することは避
けなければならない。
反対に領域りから圧力を下げていくと、GSHを経て、
Cに至る。すなわち、圧力上昇時にはFを通過し、圧力
下降時にはHを通過するようなヒシテリシス特性を示す
結局、この装置において、低圧高温プラズマ発生のため
の圧力範囲としては、第6図のAの圧力範囲が最も望ま
しく、この範囲において低圧高温プラズマを安定につく
りだすことができる。なお、Bの圧力範囲においても、
注意すれば低圧高温プラズマをつくりだすことができる
。この圧力と気体温度との関係は、プラズマ中に粉末原
料を送り込んでも大きく変化することはなく、低圧高温
プラズマ中で粉末原料を気化して良好な蒸着源とするこ
とができた。この低圧高温プラズマは、安定性に極めて
優れているので、例えば酸化物超電導体などのような複
雑な構造の材料でも薄膜にすることができた。
なお、第6図のCの領域の低温プラズマ中に粉末原料を
送り込んでも、原料は気化せずに、そのほとんどは粉末
のまま基板の上に落ちてしまう。
第6図の圧力・気体温度の関係は、使用する気体の種類
、投入電力とその周波数、低圧高温プラズマ室の内径や
形状によって大きく変化する。したがって、これらの条
件を定めてから第6図の圧力・温度曲線を実験的に求め
、これによって低圧高温プラズマの発生する領域を確認
することが必要である。この低圧高温プラズマの放電状
態については、この出願の発明者の一人である関口らに
よって詳しく調べられており、その結果は下記の論文中
で報告されている(論文では、高温非平衡プラズマなど
と呼ばれている)。この発明のプラズマ蒸着装置を実際
に設計する上では、これらの論文が重要な資料となる。
(1)  Journal  Vacuum  51e
nce  &  Technology  ^第4巻、
(1986) H,Mito and A、 Seki
guch1’Induction heated pl
asma assisted che*−1cal v
apor deposltlon or SIN″p、
475−478(2)真空、31 [4] (19g&
)二戸、関口p、  271−278 第3図は、低圧高温プラズマ室と粉末導入管とパージガ
ス導入管とを石英で一体に形成した例である。この石英
管90の上部は、その中央が、粉末とキャリアガスの混
合物91を流す粉末導入管となっている。粉末導入管の
外側はパージガス通路ニなっていて、内側パージガス9
2を流す内側通路98と、外側パージガス93を流す外
側通路99とに同心状に分割されている。この石英管9
0の下方部分が低圧高温プラズマ室となる。石英管90
の外周は二重管となっていて、冷却水94.95によっ
て冷却できるようになっている。
二重管の内部には、らせん状の帯97が設けられていて
、冷却水の流れを乱流にして冷却効率を高めている。
内側パージガス92を導入するためのパイプ96は、第
4図に示すように石英管90に対して接線方向に接続さ
れている。これにより、パージガス92は、らせん運動
しながら流れる。外側パージガス93についても同様に
接線方向から導入される。
上述の実施例では、処理室の上方に低圧高温プラズマ室
を配置しているが、前記の「ファインパウダ一定量供給
装置」などを用いた場合には、処理室の下方に低圧高温
プラズマ室を配置して粉末原料を上向きに低圧高温プラ
ズマに送り込むこともできる。
なお、この明細書で処理室と呼んでいるものは基板ホル
ダを収納する真空容器゛であり、また、低圧高温プラズ
マ室と呼んでいるものは、その内部で低圧高温プラズマ
を発生させる真空容器である。
したがって、低圧高温プラズマの近傍に基板ホルダを配
置する場合には、処理室と低圧高温プラズマ室とを一体
に形成しても良い。すなわち、この発明における処理室
と低圧高温プラズマ室とは、別個の真空容器としても良
く、一体の真空容器としても良い。
[発明の効果] この出願の第一の発明に係るプラズマ蒸着装置は、低圧
高温プラズマ中に粉末原料を送り込んでこれを気化する
ことによって基板上に薄膜を堆積できるので、次の効果
がある。
(1)安定な低圧高温プラズマを利用しているので、成
膜条件を高精度に制御できる。
(2)真空中でプラズマを発生させるので、大気圧プラ
ズマの場合と比較して、残留ガスの影響の少ない良質の
薄膜を作ることができる。
さらに、この第一の発明では、パージ装置を利用して、
低圧高温プラズマ室の内壁に沿ってパージガスを流して
いるので、プラズマ中の反応活性種が低圧高温プラズマ
室の内壁に接触しなくなり、この内壁の損傷が防止され
る。
この出願の第二の発明に係るプラズマ蒸着装置では、低
圧高温プラズマ室の円形断面の接線方向に、パージガス
を導入しているので、パージガスは、低圧高温プラズマ
室の内壁に沿ってらせん運動をし、パージガスの線速度
は大きくなる。したがって、低圧高温プラズマ室の内壁
付近では反応活性種の濃度がより低くなる。
この出願の第三の発明に係るプラズマ蒸着装置では、パ
ージ装置に補助放電装置を設けであるので、圧力が数百
T orrという高い領域でも低圧高温プラズマの放電
開始が容易になる。
この出願の第四の発明に係るプラズマ蒸着装置では、ノ
ズル装置によって粉末原料を前記低圧高温プラズマ内に
送り込んでいるので、粉末原料は低圧高温プラズマの中
央に正確に送り込むことができる。これにより、粉末原
料がプラズマの横を通り過ぎて気化せずに落下する恐れ
がなくなる。
この出願の第五の発明に係るプラズマ蒸着装置は、ノズ
ル装置の出口の周囲に同心状にパージ装置の出口を配置
して、このパージ装置の出口をさらに同心状に内側通路
と外側通路とに分割してあるので、粉末原料は二重のパ
ージガスに囲まれて低圧高温プラズマ中に送り込まれる
ことになる。
これにより、プラズマ中の反応活性種は低圧高温プラズ
マ室の内壁に、−層到達しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例の正面断面図、第2図は
、作製した薄膜の温度・抵抗曲線を示すグラフ、 第3図は、プラズマ室を構成する石英管の変更例を示す
正面断面図、 第4図は、第3図のmV−mV線断面図、第5図は、従
来のプラズマ蒸着装置の正面断面図、 第6図は、プラズマの圧力と気体温度との関係を示すグ
ラフである。 10・・・粉末原料供給装置 21・・・低圧高温プラズマ室 41・・・基板 42・・・基板ホルダ 45・・・処理室 71・・・キャリアガス導入管 72・・・パージガス導入管 74・・・粉末導入管 81・・・テスラコイル装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)真空に排気できる処理室と、 基板を保持する基板ホルダと、 前記処理室に連通可能な低圧高温プラズマ室と、 前記低圧高温プラズマ室内に粉末原料を供給する原料供
    給装置とを有し、 前記粉末原料を低圧高温プラズマによって気化して、こ
    れを前記基板上に堆積させて薄膜を作製するプラズマ蒸
    着装置であって、 前記低圧高温プラズマ室の内壁に沿ってパージガスを流
    すパージ装置を備えたことを特徴とするプラズマ蒸着装
    置。
  2. (2)前記低圧高温プラズマ室の断面は円形であり、前
    記パージ装置から前記低圧高温プラズマ室に導入される
    パージガスは、前記円形断面の接線方向に導入されるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプラズマ蒸着装置。
  3. (3)前記パージ装置に補助放電装置を設けたことを特
    徴とする請求項1記載のプラズマ蒸着装置。
  4. (4)前記粉末原料を前記低圧高温プラズマ内に送り込
    むノズル装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の
    プラズマ蒸着装置。
  5. (5)前記ノズル装置の出口の周囲に同心状に前記パー
    ジ装置の出口が配置され、このパージ装置の出口がさら
    に同心状に内側通路と外側通路とに分割されていること
    を特徴とする請求項4記載のプラズマ蒸着装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5681393A (en) * 1995-01-24 1997-10-28 Anelva Corporation Plasma processing apparatus
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