JPH0224713B2

JPH0224713B2 -

Info

Publication number: JPH0224713B2
Application number: JP55085970A
Authority: JP
Inventors: Jui Anri
Original assignee: SIMPLEX ETS
Current assignee: SIMPLEX ETS
Priority date: 1979-06-26
Filing date: 1980-06-26
Publication date: 1990-05-30
Also published as: EP0022045B1; US4392841A; FR2459920A1; ES492791A0; ES8103315A1; DE3063962D1; EP0022045A1; JPS565277A; FR2459920B1

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、自転車およびその類似車輛の変速装
置におけるチエーンの巻付けローラに関するもの
であり、本発明による１つ以上のローラまたは歯
車を具備する変速装置または他の装置は、本発明
の範囲内に包含される。

本発明の対象物は、限定的ではないが、特に自
転車類の伝動装置の技術分野に属し且つさらに特
に変速装置においてチエーンを横に移動して掛け
外して巻付ける手段に関し、特に後輪の変速装置
において有利に利用される。

従来自転車類の変速装置において、各種の設計
により、且つ一般に可変形平行四辺形リンク装置
により、１つまたは複数のローラが横に移動され
て、チエーンが自転車の後輪に取付けられた自由
輪の任意の歯車に掛け替えられることはよく知ら
れている。ローラはチエーンのピツチに該当する
歯を有し、チエーンは一般にころがり部分とフラ
ンヂを有する型のものである。

これらの装置においては、ローラの役割は特に
重要である。それは、これらのローラを通して変
速機構（または掛け外し装置と呼ばれる）が絶え
ず伝動チエーンと接触しているからである。チエ
ーンのリンクとローラの歯との噛合いは、頻繁に
絶えず繰り返えされる。チエーンの各リンクとロ
ーラの各歯との接触が如何様に行なわれるかを知
ることは重要であるが、間もなく理解されるであ
ろう。この重要性は、噛合い比率を変更しようと
思う時に、ローラは横に移動され、チエーンは横
に引張られて、その効果と反作用が同時に生ずる
事実を考えることにより実際的に増大される。総
ての操作段階において、且つ特に噛合いの切り替
え時に、リンクと歯の接触と噛合いは、変速装置
の正確な操作のため、使用者の満足のため、チエ
ーンの落下を阻止するため、変速装置の滑らかな
制御のため、且つ不愉快で結局故障の原因となる
振動、衝撃をできるだけ除去するために、必然的
に良好な状態において行なわれなければならな
い。

これを念頭に置いて、出願人はフランス特許第
1168825号を提案した。この特許は、ローラの歯
の凹部の全周囲に亘り一様な両側斜面を設けるこ
とに関連している。しかるに、現在までの自転車
工業界において行なわれた重量および容積の低減
に対する研究により、“狭い幅”または“コンパ
クト”な新しいチエーンが市場に送り出されて来
た。かようなチエーンにより、多数の歯車（例え
ば７個）を持つた自由輪が取付けられるようにな
つた。著しい非直線性のために、該チエーンは横
方向に優れた柔軟性を持つように設計された。該
チエーンの内外フランジの寸法が低減されたの
で、これらのフランジは、しばしばころがり部分
と同一寸法を持つようになつた。

チエーンのリンクとローラの歯との接触状態
が、かように変更されたので、本発明によるロー
ラは発達して、接触および操作の最高の条件を与
えるために、設計され且つ創作された。

チエーンのピツチに該当する多数の歯を有し、
歯の頂上がローラの周囲および側面において斜め
に面取りされているこのローラは次の如き構成を
特徴とする。該側面において、歯の間の凹部の側
で歯の頂上に形成された角度（歯の入射角度）
が、歯の輪郭の回りにおいて、さらに斜め削りに
より切り取られ、これにより歯の基部から頂上に
至る厚さは次第に低減され、該斜め削りは、歯の
凹部の底部またはその近接部分においては全く影
響なく、歯の凹部の底部におけるローラの厚さは
変更されないのである。

次に本発明が、何等限定的意味を持たずに示さ
れたその実施態様の図面を参照して詳細に説明さ
れる。

第１，２，３，４および５図を参照して、ロー
ラ１は厚さe¹を有するハブ１ａを具備し、軸套２
に取付けるために穿孔されており、該軸套はさら
に変速装置のチエーン案内部を形成するフランジ
４および５上に取付けるためのねじ棒３の滑らか
な部分に回転自由に取付けられている。封じ冠６
が、ローラの側面溝１ｂ内に受け入れられてフラ
ンジと軸套２の間で締付けられている（第５図参
照）。

幅の狭い部分１ｃ（幅e²）がハブ１ａの回りの
周縁に広がつており、多くの歯１ｄ（この実施例
では10個）が設けられて、円弧形状の凹部１ｅに
より分離されて規則正しく配置され、ローラ上に
巻付けられるべきチエーンＣのころがり部分Ｃ１
は該凹部１ｅ内に収容される。

歯１ｄは、周知手段により、幅の狭い部分１ｃ
の両側１ｆにおいて、斜めに切り取られ、これに
より、チエーンの両フランジ間における歯の係合
を容易にするために、薄い（厚さe³：第２図参
照）歯の頂上面積が与えられる。

本発明に基き、歯の間の凹部の側において、歯
の頂上に形成される角度ａ（歯の入射角と呼ばれ
る；周方向斜面）は、徐々に斜め削り１ｇにより
切り取られ、これにより、これらの面積（角度ａ
における厚さe⁴：第２図参照）における歯の厚さ
は徐々に低減される。

斜め削り１ｇと周縁斜め削り１ｆ（側方向斜面）
との交差は、歯の中央部に近接しして置かれる。
また、噛合いが行なわれている時に、チエーンの
フランジとの任意の邪魔になる接触を抑圧する
か、または軽微にするために、且つこれらの交差
をチエーンのフランジの丸い輪郭の通過面積を越
えた場所に位置せしめて噛合い条件を改善するた
めに、特に接続曲折ｂ（第３図参照）により、こ
れらの交差を除去することも考えられる。

重要なことであるが、斜め削り１ｇは、歯の凹
部の底部またはその近接場所においては、何等影
響を持たないように形成され、従つてこれらの底
部はローラの部分１ｃの低減されない厚さe²を持
つている。この低減されない厚さを以て、チエー
ンのころがり部分Ｃ１に対するフランジＣ２―Ｃ
３の丸い輪郭の任意の差異のために、ローラ上に
おけるチエーンのリンクの最少の側面遊びを確保
することができる（第５図参照）。

図示された実施例においては、斜め削り１ｇの
間に存在する周縁斜め削り１ｆは、歯の凹部の深
さｄより小さい深さｃを以て実施されており、こ
れにより、チエーンの良好な側面案内のために、
できるだけ大きい最大直径上における正規の厚さ
e²が保持される（第３図参照）。

第９図示の如く、歯の入射角ａは、側面斜め削
り１ｈにより切り取られるのが望ましい。それ
は、インボリユートに従つて巻かれるチエーンの
ころがり部分Ｃ１が、該角ａに引掛かることな
く、歯の凹部内に容易に係合されるためである。

さらに、斜め削り１ｇは、その切断面において
直線状輪郭を持つている（第８図）けれども、該
斜め削りは、異なる輪郭、例えば凸状または尖頂
輪郭（第１１図）または凹状輪郭（第１０図）を
持つことができることに留意すべきである。

他方において、既述の如く、“狭い幅”または
“コンパクト”なチエーンは、さらに狭い幅の内
側フランジＣ２および外側フランジＣ３を持ち、
特に、スピンドルによるその接続部分Ｃ４は、殆
んどころがり部分Ｃ１の直径の寸法を持つてい
る。

従つて、慣用されているローラにおいては、歯
は、巻付けが行なわれる時に、フランジの間に余
り深く嵌入せず、これはチエーンの側面案内に対
して極めて具合いの悪いことである。この不都合
を回避するために、歯の高さを増すこと、すなわ
ちローラーの外側直径Ｄ１を増すことが考えら
れ、歯の底部の内側直径Ｄ２（第３図）は勿論変
更されなかつた。また歯の凹部の半径は、チエー
ンのころがり部分の半径に等しいことに留意され
るであろう。

この実施態様において、ローラは未だ慣用チエ
ーンにより、その効率の全部を持つていることが
理解されるであろう。

本発明に基くローラは、任意の便利な物質で作
られるが、特に優れた機械的特性を有するプラス
チツク物質で、商標名デルラン、リルサン等で知
られている物質で作られる。

かくの如く上述されたローラに関し、ここで特
に第４，５，６，７，８図を参照して、変速装置
の各種の噛合わせおよび操作段階におけるローラ
の歯とチエーンのリンクとの接触に関連して達成
される効果を指摘しようと思う。

図示の実施態様において、後輪の変速装置のチ
エーン案内部のローラが考えられる。

第４および５図示の如く、チエーンのころがり
部分Ｃ１は、順次歯の凹部１ｅ内に休止するが、
歯１ｄは内側フランジＣ２または外側フランジＣ
３の間で、内側フランジの場合には僅かの側面遊
びと共に、巻付けまたは噛合いの原始直径Ｄ３の
近くまで入り込む。

チエーンに自由輪の他の歯車を越えさせるため
に、チエーン案内部が例えば矢印ｆ１（第７図）
の方向に横に動かされる時に、該チエーンの変形
と非直線化がローラに対して惹起される（角度
ｇ）。この非直線化は、チエーンがペダル・クラ
ンクのさらに小さい歯車に巻付けられておりなが
ら、自由輪の小さい歯車を越えさせられる時に著
しく目立つ。逆に言えば、該自由輪が６個または
７個の歯車を持ち、ペダル・クランクの伝動装置
が２個または３個の歯車を持つている時に目立つ
のである。これらの極端な場合に、チエーンの内
側フランジＣ２は、ローラの歯に対して著しく片
寄る（第７図）。歯の入射斜め削り１ｇにより、
ローラに対するチエーンの確実正確な噛合いが、
該斜め削り１ｇ上における内側フランジＣ２の自
然的な滑りにより（たとえ、第８図示の如く該フ
ランジが歯の頂上近くにあつても）確保される。

本発明による上述の如き歯の入射斜め削りの実
施態様は、他の適用分野に対しても除外されな
い。例えば、自由輪、ペダル・クランクまたはそ
の他の伝動装置でこの種の型のチエーンと協働す
る中高歯車に適用される。

本発明の利益は、既述の如く明らかであるが、
特に次記の如き利益が指摘される：増大された歯の高さと共に入射斜め削りを備
え、特に小寸法のフランジを有するいわゆる狭い
幅またはコンパクトなチエーンによる最少の側面
遊びを有するチエーンの案内。

従つて、変速レバーによる制御が正確である。
変速レバーによる案内と制御は、斜め削りにより
与えられる正確且つ迅速な噛合い並びに頂上にお
ける歯の厚さと形状とにより改善される。

歯とチエーンのころがり部分およびフランジと
の間の繰り返される接触から生ずる振動は、本発
明による斜め削りにより、チエーンのころがり部
分に対する歯の良好な入射のためおよび入射角度
が切り取られているために実質的に抑圧減少され
る。従つて、チエーンの線が傾いている時でも、
操作は滑らかで効率は高い。

本発明は、上述されたその実施態様に限定され
るものでなく、本発明の要旨範囲を逸脱すること
なく、多くの変形態様を包含し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるローラの透視図、第２図
は本発明によるローラの拡大側面図、第３図は第
２図のローラの正面図、第４図は本発明によるロ
ーラが、いわゆる幅の狭いチエーンと噛合つてい
る状態を示す第５図の線４―４による部分的切断
面図、第５図は、いわゆる幅の狭い伝動チエーン
と変速装置のチエーン案内部のフランジとの間に
取付けられた上部ローラを示す第４図の線５―５
による切断面図、第６図はチエーンの非直線化に
おける巻付けによる歯の引入れ削りとチエーンと
の接触点を示す部分的拡大図、第７図は矢印Ｆに
よる第６図の平面図、第８図は噛合い段階の開始
時における本発明による歯の引入れ削りと非直線
化におけるチエーンとの接触状態を示す第６図の
線８―８による部分的切断面図、第９図はローラ
の歯の頂上の他の実施態様を示す部分的図面、第
１０および１１図は歯の引入れ削りの他の実施態
様を示す第８図に類似である部分的切断面図であ
る。１：ローラ、１ａ：ローラのハブ、１ｃ：ロー
ラの幅の狭い部分、１ｄ：ローラの歯、１ｅ：ロ
ーラの凹部、１ｆ，１ｇ，１ｈ：ローラの歯の斜
め削り、Ｃ：チエーン、Ｃ１：チエーンのころが
り部分、Ｃ２，Ｃ３：チエーンのフランジ。

Claims

【特許請求の範囲】

１チエーンのピツチに対応する多数の歯を有
し、前記歯は底部より頂上にかけてローラの周方
向及び側面において斜めに削られた斜面を有して
いる自転車及びその類似車両における変速装置の
チエーンの巻付けローラにおいて、歯の前記周方
向に削られた周方向斜面と側面方向より削られた
側面方向斜面との間に、前記周方向と側面方向と
の斜め方向に底部より頂上にかけて漸次歯が薄く
なるような傾斜する４つの斜行斜面を設けると共
に、前記歯の底部は歯と歯の間の凹部と同じ又は
ほぼ同じの厚さを有することを特徴とする自転車
及びその類似車両の変速装置におけるチエーンの
巻付けローラ。