JPH0224396A - 濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法および該誘導体を含む輸液 - Google Patents

濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法および該誘導体を含む輸液

Info

Publication number
JPH0224396A
JPH0224396A JP17269288A JP17269288A JPH0224396A JP H0224396 A JPH0224396 A JP H0224396A JP 17269288 A JP17269288 A JP 17269288A JP 17269288 A JP17269288 A JP 17269288A JP H0224396 A JPH0224396 A JP H0224396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
fish oil
fatty acid
oil fatty
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17269288A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidehiko Hibino
日比野 英彦
Hiroshi Iwasaki
博司 岩崎
Osamu Nakachi
仲地 理
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP17269288A priority Critical patent/JPH0224396A/ja
Publication of JPH0224396A publication Critical patent/JPH0224396A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は医薬品製剤に関し、特にω−3系の高度不飽和
脂肪酸を含む濃縮魚油脂肪酸のα−アミノ酸誘導体の製
造方法および該誘導体を含む輸液に関するものである。
(従来の技術) 脂質を含む輸液は、熱源としての意義が大きいが、現在
は必須脂肪酸の供給という重要な意義も含まれている。
輸液用に用いる素材は大豆油と卵黄レシチンであり、こ
の輸液によってリノール酸が充分に供給される。
しかし、近年の食習慣の変化に伴い生体内でリノール酸
から生合成されるω−6系の高度不飽和脂肪酸(PUF
A)のω−3系の高度不飽和脂肪酸に対する過剰産生が
問題となっている。このω−3系/ω−6系の高度不飽
和脂肪酸バランスの乱れが動脈硬化症や血栓性疾患等の
要因と考えられ、これらのバランスの乱れを改善するた
めエイコサベンクエン酸(E P A)やドコサヘキサ
エン酸(DMA)の投与が検討されている。投与の主な
方法は、これらを含有する油脂や、これらを個々に濃縮
したエチルエステルのカプセルの服用である。また、O
/W型輸液による非経口の投与では、濃縮魚油(浦風雅
春ら、動脈硬化、13.1421゜1986)や合成ド
コサヘキサエン酸トリグリセリド(T、 Hamaza
kiら、 Lipid、 22 1031.1987)
が検討されている。
ω−3系の高度不飽和脂肪酸の誘導体には、グリセライ
ド化物、エチルエステル化物、トコフェロール化物、リ
ン脂質化物、アミド化物等が合成されているが、これら
の物質群はいずれも油溶性であり、投与に際しては、直
接又は懸濁液による経口摂取が採用されている。しかし
、生体内への分布と吸収から輸液による投与が治療目的
に有効であることから、長期に安定な高度不飽和脂肪酸
含有輸液の出現が強く望まれている。
(発明が解決しようとする課題) 脂質輸液剤の備えるべき条件としては、■脂質の大きさ
が自然のカイロマイクロン(l//ffi以下が望まし
い)に近いこと、■乳剤として安定であること、■完全
に代謝されること、■無菌化できること、■副作用のな
いこと、■製剤として長期の保存に堪え得ることが必要
とされている。
現在、市販の脂質輸液剤は大豆油10%に卵黄レシチン
1.2%を含み、滲透圧調整用にグリセリン2.5%を
添加して、超音波で分散微粒子化している。そのため、
製造直後は乳化系が安定で粒子径も一定であるが、乳化
系であるため保存中に脂肪粒が少しづつ凝集して、粒子
径が増大し乳剤が不安定となる場合がある。また、保存
中に遊離脂肪酸が発生してpHが低下する(40℃では
数ケ月でpHが5.0近(低下する)ので20℃以上に
保存することが望ましいとされていた。この条件でも定
められた保存期間は2年以内である。保存を冷凍状態に
すれば保存期間の延長は可能であるが、乳剤の冷凍・解
凍はO/W型エマルジョンの崩壊が起こり脂質相と水相
が分離し使用不能となる。
以上の如く、高度不飽和脂肪酸が脂溶性誘導体であれば
、輸液に用いるには乳化系を調製する必要があるので、
前述の様な問題点が生じてくる。
治療効果を目的としてω−3系の高度不飽和脂肪酸を含
む魚油を市販の脂質輸液剤に応用すると乳化系の問題の
他に、それらの摂取量が著しく少なく、充分な治療効果
を発揮できない。ω−3系の高度不飽和脂肪酸摂取用に
市販されている一般的な魚油は、その構成脂肪酸中にエ
イコサペンクエン酸12%とドコサヘキサエン酸8%を
含んでいるが、調製された脂質輸液剤100 ad中に
はエイコサペンクエン酸1.2gとドコサヘキサエン酸
0.8gが含まれるのみである。
また、前述の浦風らは濃縮魚油(エイコサペンクエン酸
30%品)の脂質輸液剤100−を体重約3kgの家兎
に点滴静注して血小板凝集能の改善を報告しており、こ
の際摂取されたエイコサペンタエン酸量は3gである。
しかし、体重60kgの成人の場合に換算すると濃縮魚
油量は200gで、点滴静注される脂質輸液剤は200
0 mm!となり数時間に亘る点滴時間を要するという
問題がある。更に、ω−3系の高度不飽和脂肪酸摂取に
用いられるエチルエステルを用いる輸液は、体内におい
てエステラーゼによりエチルアルコールの産生が伴い、
その分解に肝臓機能が動員されて好ましくない。このエ
イコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸の90%純度
を越すエチルエステルは1万円/gと高価であり、大量
の連続使用は経済的に不適である。
本発明者らは、ω−3系の高度不飽和脂肪酸を含む濃縮
魚油脂肪酸の不安定な不飽和基を、転移や異性化させず
に酸塩化物とし、更にα−アミノ酸と反応させる方法に
ついて鋭意研究を重ねた。
そして、この濃縮魚油脂肪酸のα−アミノ酸誘導体が水
溶性であり、輸液に適しており、更にエイコサペンクエ
ン酸およびドコサヘキサエン酸が本来持つ生理活性を有
していることを見出して本発明を完成した。
(課題を解決するための手段) 本発明の濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法
は、濃縮魚油脂肪酸をオキサリルクロライドを用いて5
℃以下で脂肪酸酸塩化物とし、次いでこの脂肪酸酸塩化
物とα−アミノ酸とを縮合剤の存在下に反応させること
を特徴とする。また、本発明は前記方法により得られた
濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体を含むことを特徴と
する輸液である。本発明の輸液は生体内中の脂肪酸組成
バランスの改善を目的とした製剤である。
ω−3系の高度不飽和脂肪酸であるエイコサペンタエン
酸やドコサヘキサエン酸は、イワシ、サンマ、サバ、マ
グロ、カツオ等から得られる魚油中に存在することが知
られている。そこで、原料確保と製造コストから魚油の
利用を検討した。しかし、−船釣な魚油は、その構成脂
肪酸にエイコサペンクエン酸やドコサヘキサエン酸が1
0%前後ずつしか含まれていない。この程度の純度では
、生理的効果を発揮しうる量を確保するためには、この
魚油を多量に投与する必要があり、多量のカロリー過剰
を生じてしまう。次に高純度のエイコサペンクエン酸や
ドコサヘキサエン酸を、これらの原料から単離して、グ
リセリドやリン脂質に合成して輸液を調製して投与量の
低下を検討した。
しかし、高純度のエイコサペンタエン酸やドコサヘキサ
エン酸を単離するには、複雑な工程を要し、費用が非常
に高く、しかも生理的効果を発揮しうる量、前述の如く
1回に20g以上を連続的に投与することは経済的に不
可能であった。
そこで、−船釣な魚油の超低温溶剤分別処理を行ったと
ころエイコサペンクエン酸およびドコサヘキサエン酸を
25%以上有する濃縮魚油、また酵素のリパーゼ処理で
ドコサヘキサエン酸およびエイコサペンクエン酸を25
%以上有するt7jl縮魚油脂肪酸が得られた。更に、
−船釣な魚油由来の脂肪酸の尿素付加処理でエイコサペ
ンクエン酸およびドコサヘキサエン酸の合計量が25%
以上を有する脂肪酸が得られる。本発明に用いる濃縮魚
油脂肪酸はエイコサペンクエン酸およびドコサヘキサエ
ン酸を合計で少なくとも25重量%、特に好ましくは3
0重量%以上含むものが好ましい。この含有量が25重
貴簡より少ないと所望の生理活性が弱くなる。
本発明者らはω−3系高度不飽和脂肪酸を含む化合物の
水溶性化を検討し、濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体
にすることにより、前記課題を解決した。水溶性を付与
したα−アミノ酸誘導体は10%以上の水溶液の調整が
容易であり、O/W型エマルジョンの形成もなく、グリ
セリンによる等張化も容易である。
本発明に使用される濃縮魚油由来の脂肪酸の酸塩化物は
生理活性を有する高度不飽和脂肪酸の異性化に留意して
調製できる。従来知られている脂肪酸の酸塩化物化条件
では、濃縮魚油由来の脂肪酸組成物中で二重結合数が多
い高度不飽和脂肪酸はど分解反応が生じる。即ち、ドコ
サヘキサエン酸〉エイコサペンクエン酸〉その他の脂肪
酸の順で酸塩化物中の高度不飽和脂肪酸が減少する。そ
こで、脂肪酸組成物をヘキサンに溶解し、不活性ガス気
流下−10±5℃でオキサリルクロライドを滴下し、O
±5℃で一晩反応させると、異性化のない高度不飽和脂
肪酸酸塩化物が得られる。
該濃縮魚油由来の酸塩化物はI R,’H−NMR1U
V、キャピラリーCC等で分析し構造の異性化をチエツ
クすることができる。
本発明を実現させたω−3系の高度不飽和脂肪酸組成を
有するα−アミノ酸誘導体は、脂肪酸酸塩化物のカルボ
ニルクロライドとα−アミノ酸のアミノ基とが反応した
アミノ−カルボニル結合を有する化合物であり、水溶性
の点からはN−アシル−α−アミノ酸塩が好ましい。
α−アミノ酸としては、天然物または合成物のアスパラ
ギン酸、グルタミン酸、バリン、チロシン、メチオニン
、シスチン、トリプトファンおよびフェニルアラニン等
が挙げられるが、C末端を有するオリゴペプチドも対象
となり得る。好ましくはアスパラギン酸やグルタミン酸
の如き三塩基性酸である酸性アミノ酸が水溶化にはより
望ましい。
濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体は、例えばα−アミ
ノ酸のカルボキシル基のエステル化物を有機溶媒中で縮
合剤として有機塩基の存在下、前記脂肪酸酸塩化物と作
用させて、α−アミノ酸の遊離アミノ基に脂肪酸を縮合
させた後、α−アミノ酸のカルボキシル基に結合してい
るエステル化物をアルカリの存在下で加水分解すること
によって得られる。
この際用いられる有機溶媒としてはクロロホルム、アセ
トン、アルコール類が挙げられる。
縮合剤としての有機塩基には、N、 N’ −ジシクロ
へキシルカルボジイミド、ピリジン、ジメチルアミノピ
リジン、2−クロロ−1−メチルピリジニウム−1)−
トルエンスルホン酸塩等が挙げられる。
また、親水性溶媒と水からなる混合溶媒を反応溶媒とし
て、α−アミノ酸と濃縮魚油脂肪酸酸塩化物とをアルカ
リ存在下で縮合させる方法でも、本発明を実現させた一
a縮焦魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体得られる。この場
合に使用される親水性溶媒には、ケトン類、ジオキサン
、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
この様にして得られた濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸のナ
トリウム塩は、完全な水溶性であり、その溶液は無色透
明で、溶解に際し加熱する必要もない。さらに本物質は
親水性乳化剤に類似した強い界面活性を有し、薬効のあ
る乳化剤として、従来の脂肪乳剤に油脂と共に使用する
ことができる。
本発明に使用される濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体
は生体中に存在する脂肪酸とアミノ酸から構成されてお
り、両者とも本来的には毒性のない物質であり、抗原や
バイロゲンの原因にはなり得す、しかも両者を縮合して
いるアミノカルボニル結合を代謝するペブチターゼはき
わめて生体内に広く分布されていて、その分解性は問題
とならず、極めて安全である。
本発明の輸液は、例えば注射用蒸留水および、グリセリ
ンを用い濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体を分散させ
るのみで、強力な乳化剤や高圧乳化機を使用せずに調製
ができる。従来の脂質輸液剤の組成に基づく、油分5〜
20%、グリセリン2〜3%の組成物の調製も容易であ
り、油分中の高度不飽和脂肪酸組成、油脂含量および脂
肪酸中のω−3系/ω−6系の比率も任意に変え得る。
また、曝下障害、消化管通過障害および手術後の早期栄
養補給に用いられる経管栄養食に対しても、配合される
脂質1j(5〜30%)に対し任意に濃縮魚油脂肪酸α
−アミノ酸誘導体の添加が可能であり、この消化前のア
ミノ酸や$7!IjTによって構成されている経管栄養
組成物に、乳蛋白や多#N類を添加し殺菌後、均質処理
すれば液状製品が得られ、噴霧乾燥などによって粉末化
することもできる。
なお、本発明の輸液は必要に応じて、ビタミン類、ミネ
ラル類の添加も容易であり、この場合でも溶液中に脂肪
球が認められることはなかった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、不安定な不飽和基を異性化させ
ずに、濃縮魚油脂肪酸のα−アミノ酸誘導体を有利に得
ることができる。
また、本発明によって提供される輸液は、ω−3系の高
度不飽和脂肪酸を含む濃縮魚油脂肪酸を経口、経静脈ま
たは経腸によって補給ができるので、栄養バランス改善
、手術後の経口、経管栄養剤、治療を目的とした輸液と
して利用できる。特に生理活性を有するエイコサペンク
エン酸およびドコサヘキサエン酸を含むので血栓性疾患
等に有効であり、従来油性であるが為にその使用に制限
のあった分野に水溶性を付与して利用することができる
(実施例) 以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
実施例1 マイワシ油(エイコサペンタエン酸12%、ドコサヘキ
サエン酸8%含有) 700gをアセトン71に溶解し
、液体窒素を加えて一60℃に冷却し、2時間攪拌し結
晶化後、−60℃で吸引濾過し、210gの濃縮魚油(
エイコサペンタエン酸25%、ドコサヘキサエン酸13
%含有)を得た。その後、:a縮魚油をエタノール中で
水酸化ナトリウムにてケン化分解し塩酸で中和後、濃縮
魚油脂肪酸200gを得た。
Na縮焦魚油脂肪酸200gヘキサン1.21に溶解し
、オキサリルクロライド120gを窒素気流下攪拌しな
がら滴下ロートを用いて一10℃で113ずつ滴下し、
滴下終了後、0℃で一晩攪拌を続け、未反応物と溶媒を
減圧除去し、190gの黄褐色液状の濃縮魚油脂肪酸ク
ロライドを得た。
窒素雰囲気下で、α−アミノ酸エステルとしてL−グル
タミン酸ジエチルエステル100gを脱水ピリジン80
−および脱水アセトン400 atlよりなる混合溶媒
中50℃で加温溶解し、その後5℃以下に冷却しゆっく
りと攪拌しながら、この溶液中に濃縮魚油脂肪酸クロラ
イド190gを徐々に滴下し、滴下終了後10分間攪拌
を続けた。さらにこの混合物を50℃まで加温して30
分間攪拌し続けた後に、室温まで放冷し、その後、水浴
中に浸した5000−の水に流し込んだ。直ちに出現し
た析出沈澱物を濾別し、この沈澱物を500−のn−ヘ
キサンによって3回抽出処理を行った。抽出液中の遊離
の酸を除去するため、0.IN炭酸ナトリウム溶液で中
和し、生成した塩を水で数回洗浄して遊離の酸や塩のな
いことを確認し、無水硫酸ナトリウム層を通して脱水し
た。n−ヘキサンを留去してから脱水メタノールを用い
て再結晶を数回繰返し、濃縮魚油脂肪ML−グルタミン
酸ジエチルエステルの微黄色の針状結晶220gを得た
この濃縮魚油脂肪酸し一グルタミン酸ジエチルエステル
20.5g (0,04モル)を無水エチルアルコール
2000−に溶解し、10%水酸化バリウム水溶液20
00m1を加えて、水浴上、75℃で1時間加熱した。
室温にまで放冷後、反応液を濾別し、この沈澱物を5℃
以下に冷却した0、1モル塩酸溶液120 ml中に入
れてバリウム塩を分解後、pH1に調整した。
その後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加えることに
よって沈澱した濃縮魚油脂肪酸し一グルタミン酸塩の粗
結晶を濾別し、n−ヘキサン中で数回、充分に攪拌洗浄
を繰返し、凍結乾燥により脱水して、濃縮魚油脂肪酸L
−グルタミン酸ジナトリウムの白色の粉末状結晶92g
を得た。
この濃縮魚油脂肪酸L−グルタミン酸ジナトリウム90
gと易性グリセリン22.5gを、注射用蒸留水に混合
して、全液量を0.91にし、超音波洗浄機にて完全に
溶解させ、濃縮魚油脂肪酸し一グルタミン酸ジナトリウ
ムをLOW/V%含有する脂肪輸液を調製した。
この輸液を145℃で3秒間、超高温瞬間加熱(UHT
)殺菌装置で殺菌後、殺菌した共栓付ガラスシリンダー
に分注した。この溶液は無色透明で、粘度は10cps
以下であった。この溶液を6ケ月室温に放置しても、ま
た、−20℃に冷凍後解凍してもなんら変化は認められ
なかった。
この輸液はエイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエ
ン酸を豊富に含むので特に血栓性疾患者の治療に有効で
ある。
実施例2 イワシ、サバなどの雑魚油をナトリウムメチラートを触
媒としてエタノールと反応させ魚油脂肪酸エチルエステ
ル(エイコサペンタエン酸14%、ドコサヘキサエン酸
8%含有)を得た。この魚油脂肪酸エチルエステル20
0gを反応器に入れ、窒素気流下20000ユニツトの
キャンディダ属起源のリパーゼ(名糖産業■)を含むイ
オン交換水20〇−を加えて、30℃で8時間攪拌しな
がら加水分解した。反応後、遠心分離により油分を回収
し、この油分を水酸化すl−IJウム水溶液で中和し、
遠心分離により脂肪酸ナトリウムを除去し、86gの濃
縮魚?diJ 脂肪Hエチルエステル(エイコサペンク
エン酸8%、ドコサヘキサエン酸27%含有)を得た。
その後、濃縮魚油脂肪酸エチルエステルをエタノール中
で水酸化ナトリウムでケン化分解し、塩酸で中和後、濃
縮魚油脂肪酸82gを得た。濃縮魚油脂肪酸82gをヘ
キサン0.51に溶解し、オキサリルクロライド50g
を窒素気流下攪拌しながら滴下ロートを用いて一10℃
で微量ずつ滴下し、滴下終了後O℃で一晩攪拌を続け、
未反応物と溶媒を減圧除去し、76gの黄褐色液状の濃
縮魚油脂肪酸クロライドを得た。
窒素雰囲気下で、L−アスパラギン酸27gを60%含
水アセトン中に溶解した。その溶液に攪拌下、水酸化ナ
トリウム32gを加えて水冷(2〜5℃)下で反応させ
た。反応液が透明な二相になった後、L−アスパラギン
酸ジナトリウム塩溶液を得た。
次に30%水酸化ナトリウム水溶液49m1と濃縮魚油
脂肪酸クロライド72gを各々滴下ロートで同時に約4
0分かけて滴下した。さらに水冷下で2時間攪拌すると
その溶液は白濁し一部結晶が析出した。
次いで50〜60℃で1時間加熱還流し、反応物に水6
00−を入れ、6N塩酸80−でpt−ttに調整した
濃縮魚油脂肪酸し一アスパラギン酸エステルを含む反応
液中の透明なアセトン層を分取し、溶媒を留去してから
この固形残渣を少量のエタノールに溶解し無水硫酸ナト
リウム層を通してから不溶物を濾別した。この沈澱物を
さらに大量のエタノールに稀釈してから10%水酸化ナ
トリウム溶液でpHIIに調整し、沈澱が生じたことを
確認してからエタノールを留去して、濃縮魚油脂肪酸し
一アスパラギン酸ジナトリウムの白色の粉末状結晶75
gを得た。
この:a焦魚油脂肪酸し一アスパラギン酸ジナトリウム
70gと易性グリセリン18gを、注射用蒸留水に混合
して、全液量を0.71にし、超音波洗浄機にて完全に
溶解させ、濃縮魚油脂肪酸し一アスパラギン酸ジナトリ
ウムをIOW/V%含有する脂肪輸液を調製した。
実施例3 イワシ、サバなどの雑魚油由来の脂肪酸(エイコサペン
クエン酸10%、ドコサヘキサエン酸8%含有)100
0g、固体尿素6000 g 、メタノール241を配
合して60℃で3時間攪拌後、氷水中で10℃まで攪拌
しながら冷却し、ヌッチェで濾過後、冷メタノール10
1でケーキを洗浄し、母液および洗浄液を濃縮後、ヘキ
サン121で尿素非付加体部260gを得た(エイコサ
ペンクエン酸19%、ドコサヘキサエン酸15%含有)
。この濃縮魚油脂肪酸260gをヘキサン1.61に溶
解し、オキサリルクロライド156gを窒素気流下攪拌
しながら滴下ロー″トを用いて一10℃で微量ずつ滴下
し、滴下終了後0℃で一晩攪拌を続け、未反応物と溶媒
を減圧除去し242gの黄褐色液状の濃縮魚油脂肪酸ク
ロライドを得た。
窒素雰囲気下で、L−グルタミン酸60gを60%含水
アセトン中に溶解した。その溶液に撹拌下、水酸化ナト
リウム32gを加えて水冷(2〜5℃)下で反応液が透
明な二相になるまで反応を行い、L−グルタミン酸ジナ
トリウム塩溶液とした。次に30%水酸化ナトリウム水
溶液80−と濃縮魚油脂肪酸クロライド156gを各々
滴下ロートを通して同時に約40分かけて滴下した。さ
らに水冷下で2時間攪拌すると白濁し一部結晶が析出し
た。次いで50〜60℃で1時間加熱還流し、反応物に
水1200dを加え、6N塩酸40−でpH1に調整し
た。
濃縮魚油脂肪酸し一グルタミン酸エステルを含む反応液
中の澄明なアセトン層を分取し、溶媒を留去してから、
この固形残渣を少量のエタノールに溶解し無水硫酸ナト
リウム層を通してから不溶物を濾別した。この沈澱物を
さらに大量のエタノールに稀釈し、10%水酸化ナトリ
ウム溶液でpH11に調整し、沈澱が生じたことを確認
してから、エタノールを留去して濃縮魚油脂肪酸し一グ
ルタミン酸ジナトリウムの白色の粉末状結晶164gを
得た。
この濃縮魚油脂肪酸し一グルタミン酸ジナトリウム16
0gと易性グリセリン20gを、注射用蒸留水に混合し
て、全液量を0.81にし、超音波洗浄機にて完全に溶
解させ、濃縮魚油脂肪酸し一グルタミン酸ジナトリウム
を20W/V%含有する脂肪輸液を調整した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)濃縮魚油脂肪酸をオキサリルクロライドを用いて
    5℃以下で脂肪酸酸塩化物とし、次いでこの脂肪酸酸塩
    化物とα−アミノ酸とを縮合剤の存在下に反応させるこ
    とを特徴とする濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製
    造方法。
  2. (2)請求項1記載の濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導
    体を含有することを特徴とする輸液。
JP17269288A 1988-07-13 1988-07-13 濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法および該誘導体を含む輸液 Pending JPH0224396A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17269288A JPH0224396A (ja) 1988-07-13 1988-07-13 濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法および該誘導体を含む輸液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17269288A JPH0224396A (ja) 1988-07-13 1988-07-13 濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法および該誘導体を含む輸液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0224396A true JPH0224396A (ja) 1990-01-26

Family

ID=15946586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17269288A Pending JPH0224396A (ja) 1988-07-13 1988-07-13 濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法および該誘導体を含む輸液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0224396A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001072992A (ja) * 1999-09-06 2001-03-21 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 粒状結晶が生成しない油脂又は油脂組成物の製造法
JP2007248052A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Toyota Motor Corp 寝室用光覚醒システム
US7824058B2 (en) 2005-11-25 2010-11-02 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Wake-up apparatus

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001072992A (ja) * 1999-09-06 2001-03-21 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 粒状結晶が生成しない油脂又は油脂組成物の製造法
US7824058B2 (en) 2005-11-25 2010-11-02 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Wake-up apparatus
JP2007248052A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Toyota Motor Corp 寝室用光覚醒システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3387498B2 (ja) 燐脂質
JP2704922B2 (ja) 脂肪酸組成物
JPS62129389A (ja) 経腸製品および非経口製品に好適な栄養脂肪
JP2005501828A (ja) 臓器と組織における細胞膜の脂肪酸組成の改変
KR20010071205A (ko) 이성질체가 강화된 공액 리놀레산 조성물
JP2001505762A (ja) 共役リノール酸を含むダイエット用食品
JPS59172416A (ja) 脂肪輸液
SG191784A1 (en) Nutritional products including a novel fat system including monoglycerides
EP3157936A1 (en) Mineral amino-acid complexes of active agents
JP3467794B2 (ja) 学習能向上剤
JP2000500769A (ja) 加水分解最適化脂質エマルジョンおよびその使用
US5492713A (en) Nutriment preparation
JP4111542B2 (ja) 軟骨組織の異常に起因する疾患の予防又は治療薬
AU630120B2 (en) Triglycerides, nutritional composition comprising such triglycerides, and use of the nutritional composition for nutrition
JPH0748991B2 (ja) 経管栄養組成物
JP2002180082A (ja) 摂取物
CN101991535A (zh) Dha酯脂肪乳静脉注射液及其制造方法
WO2004075878A1 (fr) Composition a injecter d'huile de phoque sous forme d'emulsion grasse, son procede de preparation et son utilisation dans la production d'un produit pour injection intraveineuse
JPH0224396A (ja) 濃縮魚油脂肪酸α−アミノ酸誘導体の製造方法および該誘導体を含む輸液
JPS63297342A (ja) 合成油脂ならびにこれを含有する脂肪乳剤輸液および経腸栄養剤
JPS61502822A (ja) 全非経口栄養及び経腸栄養組成物
JP2517948B2 (ja) N−高度不飽和アシル−α−アミノ酸誘導体含有輸液
JPH06507161A (ja) 脂質吸収不良の治療用経腸医薬製剤の製造のための脂質の使用
JPH10139681A (ja) 水性乳化栄養組成物及びその用途
JPH0253724A (ja) 成人病治療用輸液