JPH02238030A - 薄膜又は薄片状材料の製造方法 - Google Patents

薄膜又は薄片状材料の製造方法

Info

Publication number
JPH02238030A
JPH02238030A JP5888989A JP5888989A JPH02238030A JP H02238030 A JPH02238030 A JP H02238030A JP 5888989 A JP5888989 A JP 5888989A JP 5888989 A JP5888989 A JP 5888989A JP H02238030 A JPH02238030 A JP H02238030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
thin film
developing solution
substance
bilayer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5888989A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0768361B2 (ja
Inventor
Toyoki Kunitake
豊喜 国武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Research Development Corp of Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Research Development Corp of Japan filed Critical Research Development Corp of Japan
Priority to JP5888989A priority Critical patent/JPH0768361B2/ja
Publication of JPH02238030A publication Critical patent/JPH02238030A/ja
Publication of JPH0768361B2 publication Critical patent/JPH0768361B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、分子レベルの基本厚みをもつ超薄膜又は薄片
状材料を製造する方法に関する.〔従来の技術〕 有機質や無機質の超薄膜に関する研究は、それらの広範
なtIa能に着目して、各分野で行われている.たとえ
ば、電子部品を製作するときに必要とされる半導体基板
は、集積度が高くなるに従ワて導電域,絶縁域,ドーピ
ング域なども極めて微細且つ精密に原子,分子のスケー
ルで調節することが必要となる.また、酸素/窒素等の
分離膜や海水脱塩に使用される逆浸透膜等においては、
表面の超1層が性能を左右することが知られている。
或いは、人工血管等の生体通合材料においても、材料の
最外表面にある分子層が機能に関係している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、薄膜を製造する方法として、真空蒸着CVD
.PVD, イオンブレーティング等の乾式法が知られ
ている。これらの方法によるとき、数μmオーダーの膜
厚をもつ薄膜は、比較的容易に製造される。しかし、そ
れよりも更に小さな原子,分子レベルの膜厚をもつ薄膜
を製造しようとすると、装置自体に対する経済的な負担
が大きくなり、生産性も必ずしも良くない.その結果、
得られた薄膜が高価なものとなる。
湿式法としては、水面等のサプフエーズ上に展開した膜
を適当な基板に移し取ることによって、一層又は多層の
超薄膜を作るLB法が知られている。この方法では、必
要とする膜厚を得るまで工程を多数回繰り返すことが必
要とされるため、生産性に劣る.また、水面展開法によ
って高分子薄膜を製造するとき、生産性は向上するもの
の、構造の精密制御が困難である. また、有ll吻薄膜を製造する方法として、粘土鉱物等
の層状構造をもつ無機物質の層間にモノマーを導入し、
層間でモノマーを重合させることも知られている。しか
し、この方法においては、層状構造をもつ無機物質の層
間に均一な分布でモノマーを導入することが難しい.し
かも、重合によって得られたポリマーを層間から単離す
ることも困難である。そのため、この方法は、広く採用
される状態には至っていない. 更には、無機物質薄膜を製造する手段として、ゾルーゲ
ル法がしばしば採用されている.たとえば、金属アルコ
キシドにアルコールや水を添加し、この溶液に基板を浸
漬し引き上げた後、加熱することによってゲルコーティ
ング膜が生成する.この場合にも、膜厚は0.05μm
程度以上であり、分子レベルでの膜厚制御はできない。
本発明者等は、過去十数年にわたり合成二分子膜の研究
を続けて来た.合成二分子膜は、構造.形態.物性等の
ほとんどの面で生体脂質の二分子膜と同様であり、また
数多くの膜物質の分子設計が可能である.そのため、精
密な構造をもつ超薄膜として期待されている.この合成
二分子膜は、水分散体として得られるだけでなく、固体
基板上に展開した後、水を徐々に除《ことにより透明な
自己支持性をもつキャストフィルムに成形できることが
明らかに成った.得られたキャストフィルム内では規則
的な二分子膜構造が保たれており、その特性を活かした
機能材料としての研究が、本発明者のみならず、広く国
内外で活発に行われている. 本発明は、これらの研究を更に一歩進め、二分子膜キャ
ストフィルムのもつ規則構造を利用して全く新規な有機
賞又は無機賞の超薄膜又は1片状材料を製造することを
目的とする. 〔課題を解決するための手段〕 本発明は、その目的を達成するために、分子の両端に極
性基及び疎水基が付加された両親媒性物質と可溶性高分
子物質又は重合前駆体とを含有する展開液を調製し、該
展開液を基板の表面に展開し、該展開液から溶媒を除去
することによって、前記両親媒性物質でできた二分子膜
の層間に前記可溶性高分子物質又は重合前駆体が分配さ
れた多層構造の二分子膜フィルムを作り、次いで該多層
構造のフィルムから前記両親媒性物質を除去することを
特徴とする. 第1図は、本発明で使用される両親媒性物質の分子模式
図である.同図(alは、分子骨格1の末端に極性基2
が、他方の末端にアルキル基等の疎水基3がそれぞれ付
加されている.なお、分・子骨格1と極性基2との間に
は、スペーサ4となる鎖を必要に応じて導入する.この
場合には、分子骨格1として、たとえばアリレン基のよ
うに硬い骨格をもつことが、展開液から両親媒性物質を
高い配同性で分離させる上で必要である。
硬い分子骨格1として使用されるアリレン基としては、
本発明を拘束するものではないが、次のものが例示され
る. b−CONH−α Φ−CON}lろ <)>−COイ>  −C>C0・OCじ・一・−o−
 −C−G−・・・・−づOCHIIN一N=CH−(
5−OCトCH−CH=CH℃−0−CB.NH−0−
  <ΣCHtNII−QじCH.NH+じCH.N.
ll−C50・くΣ 0・づ 分子骨格1に付加される極性基2としては、スルホン酸
塩,硫酸塩,アンモニウム塩,ポリアミン塩,カルボン
酸塩,スルホニム塩,リン酸塩,ホスホン酸塩.ホスホ
ニウム塩.ポリエーテル類,境残基頻等を含めたポリオ
ール類.及びこれらの基の組合せを使用することができ
る。
また、疎水基3としては、直鎖部分の炭素数が6〜l5
であるアルキル基,フルオロアルキル基及びその組合せ
、またはその一部が二重結合,脂環基,−340−,−
CONH−,−Coo−,−0−,−S−等で置換され
たもの等がある. 第1図(bl及び+Qlは、二本及び三本の疎水基7が
それぞれコネクタ5及び6を介し、極性基2に付加され
ている.また、コネクタ5.6と極性基2との間には、
スペーサ4となる鎖を必要に応じて導入する.この場合
の疎水基7としては、直鎖部分の炭素数が10〜22で
あるアルキル基.フルオロアルキル基及びその組合せ、
又はその一部が二重結合,脂環基,−s,o−,−CO
NH−,−C○○−,O−,−S一等で置換されたもの
等がある。
コネクタ5は、二本の疎水基7と極性基2とを連結する
もので、ジt換アミド基,グルタミン酸残基,アスパラ
ギン酸残基,グリセリン単位等の三官能性単位である。
コネクタ6は、三本の疎水基7と極性基2とを連結する
もので、トレエタノールアミン基,トリスヒドロキシメ
チルアミノメタン単位等の四官能性単位である。
これら分子骨格1.極性基2,疎水基.3,7,スベー
サ4及びコネクタ5,6は、展開溶媒に対する溶解性.
分散性.yI膜形成用高分子物質及び重合前駆体に対す
る親和性,多層構造形成能等を考慮して定められる。
このように極性基2及び疎水基1.3.7を備えた両親
媒性物質は、いずれも自己組織性に基づく多層膜フィル
ムの形成を行う.なお、一般の界面活性剤等が濃厚状態
で液晶会合体を形成することは良く知られている。これ
らの液晶は、熱力学的な取扱いが行われる、いわゆる「
安定な相(phase) Jであり、この状態は液晶ラ
メラの無限大格子構造により保たれている。すなわち、
「ラティス・フォース(格子力, lattice f
orceNがその構造を維持する主要因子であることが
認められている。
これに対し、自己am性を有する両親媒性化合吻は、媒
体中に溶解,分散したときに、前述のラティス・フォー
ス(lattice force)に依らずして、二分
子膜構造を形成し得るものである。このような特性をも
つ両親媒性物質は、第1図に示すような分子構造のタイ
プに属するが、生体脂質や合成膜化合物等について数百
種類に達するS質が知られている。たとえば、極性基2
に主としてアンモニウム基をもつ1本鎖,2本鎖.3本
鎖の化合物群について、本発明者は、rDSC Stu
dies of thePhase Transiti
on Behavior of Synethetic
 Bilayer Me+mbranes Part 
T. Bllayer Membranes ofDo
uble−Chair+ Amphiphilesj 
(1986年九州大学工学部発行)第221〜243頁
及び同rPart n BilayerMembran
es of Single−Chain and Tr
iple−ChainAnphiphiles J (
1986年九州大学工学部発行)第245〜263頁で
系統的に発表している。ただし、本発明で使用される膜
生成物質は、これらの文献で報告したものに限られるも
のではない。
他方、二分子膜の層間で超薄膜に形成される物質として
は、製造しようとする薄膜の種類に応じて、有機物.無
機物等から種々の物質が選択される。具体的には、可溶
性高分子物質としては、澱粉等の多糖類,核酸,線状ポ
リペブチド等の生体高分子、ポリビニルアルコール,ポ
リアクリルアミド,ポリアミソク酸,ポリアク゛Jル酸
,ポリビニルアミン.ポリエーテル等の親水性ボリマー
及びコポリマー、ポリアクリル酸メチル.ポリ酢酸ビニ
ル等の疎水性ボリマー及びコポリマー,シロキサンボリ
マーやポリホスファゼン誘導体等の無機ポリマーが含ま
れる。
これら高分子物質と組み合わせて多層二分子膜構遣を作
製した後、適切な溶媒を使用して両親媒性物質のみを抽
出除去する。このとき必要であれば、化学的処理による
溶解性低下.分技,重合変増大,橋かけによる不溶化等
の処理を行った後で両親媒性物質を抽出除去することも
できる。
重合前駆体としては、ビニルモノマー,非共役ジエン類
,多官能性七ノマー等、重合によって不溶化又は両親媒
性物質よりも著しく低い溶解性を示す系が含まれる。更
に、金属キレート生成によって不溶化する配位性化合物
、加水分解によって重合し不溶化する系(アルコキシシ
ラン.FeC1z.FeCA3等)等も前駆体として有
用であるt特に、後者については、金属アルコキシド,
金属カルボキシレート金属硝酸塩.金属オキシ塩化物.
金属塩化物等、ゾルーゲル法を用いるセラミックス作成
法の出発物質の大部分が本発明において利用可能である
. なお、特許請求の範囲でいう化学的処理の例としては、
ポリアミフク酸では中和による水不溶化非共役ジエンで
は重合による橋かけ構造の形成,キレート生成の場合に
はビスリガンドと6配位金属イオンとの反応による不溶
化.アルコキシシランでは酸又はアルカリによる加水分
解重合等がある. 展開液が展開される基板には、ガラス基板.石英板,フ
ロロポア,グラファイト板,Si基板,緻密ボリマーフ
ィルム,多孔質ポリマーフィルム等がある.基板の表面
は、展開液の種類に応じて親水化処理或いは疎水化処理
してもよい.たとえば、展開液が基板表面上の所定面積
に展開されるように、基板表面の一部を親水化処理し、
残りの表面部分を疎水化処理することも有効である。
基板上に展開された展開液から溶媒が除去されて、二分
子膜が多層に積層された構造をもつ。このとき、二分子
膜の配向性及び多層構造の規則性を確保するため、溶媒
除去は可能な限り徐々に行うことが好ましい.溶媒とし
ては、多くの場合、水を使用することができるが、導入
する高分子物質や重合前駆体が水にj!溶なものであっ
たり、水分解性のものであるときには、極性有機溶媒を
使用すると良い.この場合には、フルオロカーボン等の
両親媒性化合物が二分子膜形成用物質として使用するこ
とが好ましい. このようにして作製された多層構造の二分子膜は、両親
媒性物質の種類によって選択された抽出剤で抽出され、
層間に分配された物質によって形成された薄膜又は薄片
状材料が得られる。
〔作用〕
本発明によるとき、分子レベルの膜厚をもち、しかも構
成単位が二次元的平面に配列された薄膜が形成される。
このような薄膜の形成は、両親媒性物質の極性基或いは
疎水基に対する薄膜形成ポリマー又はその重合前駆体(
以下、これらを“薄膜材料”と総称する)の親和性の如
何に基づくものである.そこで、TR膜形成過程を模式
的に示した第2図を参照しながら、本発明者が推察した
薄膜形成過程を以下に説明する。なお、以下の説明にお
いては、展開液として水を使用し、薄膜材料として親水
性のものを使用している. 第2図(alに示すように、展開液21中の両親媒性物
質22は大部分が二分子膜を形成し、薄膜材料23は自
由に展開液21中を浮遊している。なお、両親媒性物質
22としては、両端に親水基及び疎水基が付加されたも
のである。
この展開液2lを基板24の上に展開すると、展開液2
1は、第2図(blに示すように基板24の表面で盛り
上がった状態になる。この基板24としては、表面の一
部が環状に親水化処理され、その他の部分が撥水化処理
されたものが好ましい。このように表面処理された基板
24に展開された展開液21は、周囲のta水部25に
は広がらず、親木部26で区切られた撥水部25の上に
半球状として乗る.また、この半球状の展開液21の表
面(気液界面)は、両親媒性物M22の疎水基が指向し
ているので、疎水性表面となっている. この状態を保持するとき、第2図(Clに示すように展
開液21の気液界面27から徐々に水分が蒸発し乾燥が
進行する。この乾燥に伴って両親媒性物質22集合体の
濃度が高まる。界面では、先ず両親媒性物質22の1層
が形成される。このとき、両親媒性物質22の他方に親
水基が揃っているので、そこに親水性の薄膜材料23が
集められる.そして、この親水性部分に対して、次層の
両親媒性物質22の二分子膜28の親水表面が指向する
。このようにして、展開液21及び薄膜材料23が両親
媒性物質22の親水基の間に挟まれる。
乾燥初期の段階では、気液界面27から遠い位置にある
展開液21は、依然として両親媒性物質22の集合体及
び薄膜材料23が自由に浮遊している未乾燥状態にある
。更に乾燥が進行すると、気液界面27近傍の乾燥部分
29に形成された両親媒性物質22の層構造が成長し、
未乾燥部分30にある両親媒性物質22の会合体濃度が
気液界面27側から順次高くなる.そして、更に二分子
膜の新しい層が配向して、親水基の間に薄膜材料23が
分配される。このように、二分子膜28が順次成長し、
多層構造で厚くなる。
展開液21の乾燥が終了すると、第2図fdlに示すよ
うに気液界面27から基板24まで多層に二分子膜28
が積み重ねられた積層構造となる.そして、それぞれの
二分子膜28の間に、薄膜材料23が分配されている.
この薄膜材料23の層は、厚みが分子レベルに相当する
極めて薄いものである。
次いで、この積層構造体から二分子膜28を構成してい
る両親媒性物質22を抽出することにより、薄膜材料2
3で構成された多層薄膜が得られる.なお、薄膜材料2
3として前駆体を使用するとき、第2図(d)に示した
状態において、前駆体を不溶性薄膜に変換させる. この変換手段には、たとえばモノマーを架橋重合させて
ボリマーとする方法や、金属塩化物を塩基性溶液で処理
して酸化物にする方法.多置換配位子を用いて不溶性金
属錯体を作る方法.pH を変えたり添加物を加えてポ
リマーの溶解性を低下させる方法,ポリマ一間反応で不
溶化する方法等があり、前駆体の種類に対応したものが
選択される。
得られた薄膜又は薄片状材料は、その生成過程からして
、分子レベルでの厚み及び二次元的な広がりをもった層
となり、膜厚方向には実質的な薄膜材料23の分散がな
い.そのため、単位体積当たり極めて大きな有効面積を
もつ薄膜が得られる。
この薄膜又は薄片状材料の主な特性は、次の通りである
■ 各層が分子レベルの厚みをもつ超薄膜構造を有して
いるため、これを金属触媒や酵素の担体として用いると
き、有効面積が極めて大きい超高密度担体となる. ■ 同様な各層の超薄膜性のために、@!l質分離膜と
して使用するとき、流束が飛躍的に増大することが期待
される。また、分子構造が異方性をもっているので、独
特の物質分離機能を呈する。
■ 分子レベルのサイズで二次元的な構造をもつために
、従来の膜厚数百オングストローム以上の膜には見られ
ない分子的構造異方性が発現する。これは、物質分離性
のみならず、電気.t子的特性.磁気的特性,光機能特
性等の新しい機能を産み出す。
■ 二分子膜キャストフィルムは、新たに生じる層間薄
膜や層間薄片の分子鋳型として作用する。
したがって、適切な分子構造をもつ二分子膜単位を用い
ることにより、層間生成物の分子構造や配向を設計する
ことが可能となる.この特徴は、前述した■〜■の何れ
の形態においても極めて有利である. ■ LB法や真空蒸着法は、分子,原子スケールで構造
制御可能な薄膜製造のための従来技術であるが、1層ご
との操作であるため、生産性が極めて悪い。これに対し
、本発明の方法では、分子レベルの超薄膜の多層構造を
一挙に製造することが可能である。したがって、本発明
は、分子スケールでの構造制御と高い生産性という両立
し難い要求を同時に満足する技術である。
なお、第2図の説明では、薄膜材料23として、親水性
のあるものを使用している.しかし、本発明はこれに拘
束されるものではなく、展開液21に対する分散性が良
好なものである限り、疎水性の物質を使用することもで
きる。この場合にも、疎水性物質は、積み重ねられた二
分子膜28の極性層間に集められる.このキャストフィ
ルムからも、溶解性の差を利用して両親媒性脂質を抽出
することによって、目的とする薄膜又は薄片状材料が得
られる. 〔実施例〕 両親媒性の脂質として、次の構造をもつ各種化合物を使
用した. 化合物階5: 化合物隘6: 化合物磁1l: 化合物Na7: 化合物−8: Clh(Ctlz) +sQCCRt CHz(CHz)+sOCCH−SO3化合物嵐9: 化合物隘10: Na’″ υ 他方、薄膜又は薄片形成材料のうち、可溶性高分子物質
としては、ポリビニルアルコール,修飾ポリアクリルア
ミド,ポリアミソク酸,ポリアリルアミン,ポリビニル
アミン,ポリスチレンスルホン酸,ポリエチレンオキシ
ド等の親水性ポリマー及びコポリマー、無水マレイン酸
コポリマーポリアクリル酸メチル,ポリビニルアセター
ル等の疎水性ポリマー及びコポリマーを使用した。
また、前駆体としては、アクリルアミド,末端アクリル
化オリゴエチレングリコール,アクリロニトリル,エビ
クロルヒドリン,ビスアセチルアセトナートベンゼン等
の複数リガンドを含む化合物、金属アルコキシド、金属
カルボキシレート,金属塩化物等を使用した。
そして、両親媒性物質10〜20mM及び可溶性高分子
物質又は重合前駆体lO〜20mMを、第1表に示すよ
うに純水に分散させ、各種展開液を調製した.この展開
液を、第2図〜》に示すように表面処理したガラス基板
の上に滴下した。そして、このガラス基板を温度25℃
,湿度60%の雰囲気に3日間保持して、展開液の水分
を蒸発させた.このようにして形成された多層二分子膜
から、実施例1では紫外線を照射した後に重合させてク
ロロホルムを抽出剤とし、実施例7では多層膜を苛性ソ
ーダで処理した後にテトラヒドルフランを抽出剤とし、
実施例9ではアンモニア処理後にクロロホルムを抽出剤
として、両親媒性物質を抽出除去した。
得られたキャスト膜をX線回折したところ、膜W−40
〜75人の二分子膜層状構造をもち、高い配向性で層間
導入物質が分配されていることが判った.〔発明の効果
〕 以上に説明したように、本発明においては、両親媒性物
質が展開液から分離する際に、各層間で脂質の極性基及
び疎水基がそれぞれ向き合うことを利用して、極性基間
或いは疎水基間の層間に薄膜形成用高分子物質又は重合
前駆体を分配している。そのため、得られた多層脂質二
分子膜構造体から脂質を抽出除去したとき、分子レベル
で層間物質が揃い、且つ膜厚方向に関して実質的に独立
している薄膜が製造される.そして、この薄膜を構成す
る物質の特性を目的に応じて選択するとき、各種分野に
おいて新規な機能をもった素材として使用される.
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用する両親媒性の脂質を示す分子モ
デルであり、第2図は薄膜形成過程を順を追って説明す
る図である。 1:分子骨格     2:極性基 3.7:疎水鎖     4:スペーサ5.6:コネク
タ 21二展開液 23:薄膜材料 25:撥水部 27:気液界面 29:乾燥部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、分子の両端に極性基及び疎水基が付加された両親媒
    性物質と可溶性高分子物質又は重合前駆体とを含有する
    展開液を調製し、該展開液を基板の表面に展開し、該展
    開液から溶媒を除去することにより、前記両親媒性物質
    でできた二分子膜積層フィルムの層間に前記可溶性高分
    子物質又は重合前駆体が分配された多層構造の二分子膜
    フィルムを作り、次いで該多層構造のフィルムから、そ
    のまま又は化学的処理後に前記両親媒性物質を抽出する
    ことを特徴とする薄膜又は薄片状材料の製造方法。
JP5888989A 1989-03-10 1989-03-10 薄膜又は薄片状材料の製造方法 Expired - Fee Related JPH0768361B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5888989A JPH0768361B2 (ja) 1989-03-10 1989-03-10 薄膜又は薄片状材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5888989A JPH0768361B2 (ja) 1989-03-10 1989-03-10 薄膜又は薄片状材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02238030A true JPH02238030A (ja) 1990-09-20
JPH0768361B2 JPH0768361B2 (ja) 1995-07-26

Family

ID=13097353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5888989A Expired - Fee Related JPH0768361B2 (ja) 1989-03-10 1989-03-10 薄膜又は薄片状材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0768361B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160212A (ja) * 1997-08-12 1999-03-02 Fukuoka Pref Gov 金属酸化物構造体およびその製造方法
JP2007253626A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Heidelberger Druckmas Ag 平版印刷用の版に画像を形成する方法
JP2015007026A (ja) * 2013-05-28 2015-01-15 株式会社デンソー アゾベンゼン化合物及びこれを用いたヒートポンプシステム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160212A (ja) * 1997-08-12 1999-03-02 Fukuoka Pref Gov 金属酸化物構造体およびその製造方法
JP2007253626A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Heidelberger Druckmas Ag 平版印刷用の版に画像を形成する方法
JP2015007026A (ja) * 2013-05-28 2015-01-15 株式会社デンソー アゾベンゼン化合物及びこれを用いたヒートポンプシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0768361B2 (ja) 1995-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Elma et al. Carbon templated strategies of mesoporous silica applied for water desalination: A review
Lvov et al. Electrostatic layer-by-layer assembly of proteins and polyions
CN107753949A (zh) 黑磷纳米片、复合水凝胶及其制备方法与应用
Pum et al. Anisotropic crystal growth of the S-layer of Bacillus sphaericus CCM 2177 at the air/water interface
JP2003528212A5 (ja)
Chen et al. Nanofiltration membrane embedded with hydroxyapatite nanowires as interlayer towards enhanced separation performance
CN101386671B (zh) 一种环境响应性介孔硅球的制备方法
JPH02238030A (ja) 薄膜又は薄片状材料の製造方法
CN1239237C (zh) 一种水处理用纳米多微孔陶瓷复合膜的制备方法
JP3058342B2 (ja) 多孔質シリカ薄膜の製造方法
JP3108709B2 (ja) 膜厚の制御された無機超薄膜の製造方法
JP2610676B2 (ja) 多孔性分離膜の製造方法
JP3234426B2 (ja) モザイク荷電膜の製造方法及びモザイク荷電膜
KR101072863B1 (ko) 미세구조의 패턴이 표면에 형성된 탄산칼슘 박막, 이의 제조방법 및 상기 미세구조의 패턴이 표면에 형성된 탄산칼슘 박막의 용도
JP2895705B2 (ja) モザイク荷電メンブラン及びその製造方法
JP3128781B2 (ja) 超薄膜積層体の製造方法
JPH055041A (ja) 金属酸化物薄膜の製造方法
Deng et al. Bottlebrush Polymer-Functionalized Graphene Oxide-Based Multifunctional Poly (vinyl alcohol) Nanocomposite Films with Exceptional Performance
JP3137379B2 (ja) シリカアルミナ薄膜の製造方法
JP3654657B2 (ja) 炭素薄膜の製造方法
JP2003326143A (ja) 新規濾過膜
JPH09239228A (ja) 気体分離膜とその製造方法
RU202705U1 (ru) Анионселективная ионообменная мембрана
KR102057993B1 (ko) 1가 이온 선택성이 향상된 이온교환막 및 이의 제조방법
JPH04280802A (ja) 金属酸化物薄膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees