JPH0222910Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は接点出力回路に係り、特に接点制御容
量の広範囲保証回路に関するものである。

例えば遠方監視制御装置の制御出力回路は、多
数の負荷を夫々個別に制御するためのリレー接点
回路より構成されている。この場合接点の制御容
量の仕様が、例えば直流の110V（ボルト）、5A
（アンペア）のように、比較的大きな容量が要求
される場合には、すべての出力接点に110V，5A
の制御容量をもたせることは、経済的にも、スペ
ース的にも得策でない。このため従来は、第１図
で示すように、装置Ｄ内に設けられる多数の各個
別接点S₁〜S_oと直列に大容量の共通接点S_Aを設
けている。なお１〜ｎは夫々負荷で、各負荷１〜
ｎに対して夫々個別の通電のみを可能とする接点
S₁〜S_oと直列に接続されている。Ｐ，Ｎは例えば
110Vの直流電源端子である。

第１図における共通接点S_Aと、各個別接点S₁
〜S_oとのオン、オフ時の時間協調は、第２図で示
すように、個別接点が投入された時刻t₁後に共通
接点S_Aの電流投入がなされ、また共通時点S_Aの
電流しや断後t₂時に個別接点がオフするようシー
ケンス的に時間協調は保証されている。

ところで、この種接点制御出力回路は、仕様が
直流の110V、5Aであつても個別出力の中には
110V、数mA程度の極めて小容量の負荷も混在
することがまゝある。

一般に接点の制御容量は大きな容量を保証する
ものが、そのまゝ微小容量までカバー出来るもの
はなく、接点の材質、構造などによつて大電流し
や断向きと、微小負荷時の接触信頼性にポイント
をおいたものとに分けられる。しかし、第１図で
示した従来の回路構成では、直流110V，5Aの制
御容量を満足させるために大電流しや断用の接点
を適用し、微小容量負荷時の接触信頼性について
は、多少の必配を残しながら実用上差支えなしと
して割り切つている。

本考案はかゝる点に鑑みてなされたもので、大
電流仕様時においても、微小負荷混在時には微小
負荷向け接点の使用を可能とすることを目的とし
て、微小容量用接点を共通接点に並設したもので
ある。

以下第３図及び第４図に基いて本考案の一実施
例を詳述する。

第３図において、第１図と同符号のものは同一
名称もしくは相当部分を示す。Ａは大容量の共通
接点S_A用のリレーコイル、Ｂは後述の微小容量
の共通接点S_B用のリレーのコイルで、各コイル
Ａ，Ｂは並列に接続されて指令条件スイツチＳと
直列に接続されている。

微小容量の共通接点S_Bの一端は電源端子Ｐに接
続されるが、その他端側には夫々微小負荷１０１
〜nnnと直列に接続された個別通電用の各接点
S₁₀₁〜S_oooの一端側が接続されている。すなわ
ち、この実施例は、接点S_Aに接続される大容量
負荷群１〜ｎと接点S_Bに接続される微小電流負荷
群１０１〜nnnとに分離したものである。したが
つてリレーＡは大容量負荷制御に適したものが用
意され、またリレーＢは微小負荷通電に適したも
のが用意され、指令条件Ｓがオンされたときに同
時に励磁される。なお、この場合における共通接
点S_A，S_Bと各個別接点との時間協調シーケンス
は第２図で示す従来と同じである。

第３図の実施例の場合、個別の負荷容量に応じ
て共通接点への接続をプログラムする必要があ
り、プログラム変更となると接点の接続も変えな
ければならない。また、同一出力端子の負荷が外
部条件により大容量と微小容量に変化する場合に
は適用出来ない問題が生ずる。第４図の実施例は
この点をも解決したものである。

第４図で示す他の実施例の場合は、夫々個別接
点を有する大容量負荷と微小容量負荷１〜nnnと
が任意に混在して並列に接続され、この並列回路
が並列に接続された共通接点S_A，S_Bと直列に接
続されている。なお、この場合、微小負荷用の共
通接点S_Bで大容量負荷の電流投入、しや断を行な
うと接点を焼損する可能性がある。

したがつて、この対策として、微小負荷は負荷
インピーダンスが高い（例えばDC110V，10mA
の場合では負荷インピーダンス11KΩとなる）こ
とに着目して、微小負荷用共通接点S_Bに直列限流
抵抗Ｒを挿入している。抵抗Ｒを例えば500Ωと
すると、接点S_Bへの電流は最大0.22Aに制限さ
れ、一般の微小負荷用リレーの接点定格内とな
る。

第４図の場合においても接点S_A，S_Bと各個別
接点１〜nnnとの時間協調シーケンスは第２図の
ようになつているが、この回路では、何等かの理
由により大容量負荷用接点S_Aの接触が例え不安
定になつたとしても、微小容量負荷には接点S_Bを
通して9.6mA（定格の96％）の電流が流れて負荷
を制御することが出来る。

以上のように本考案は用途の異なる２個のリレ
ーを並例に接続して指令条件にて同時励磁するよ
うになすと共に、各リレーの接点を夫々負荷の個
別制御用接点の共通接点として用いたものであ
る。したがつて本考案によれば、大容量から微小
容量までの広い範囲の負荷容量について高い信頼
性の接触接点回路が得られるものである。しかも
用途の違う一般的な電磁リレーの組合せて得られ
るので容易に、且つ安価に広範囲負荷への対応が
可能となる等その実用的効果は大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の接点出力回路の接続図、第２図
は共通接点と個別接点との時間協調関係を示す説
明図、第３図及び第４図は夫々本考案の一実施例
を示す回路構成図である。 １〜nnnは負荷、S₁〜S_oooは個別接点、S_Aは大
容量用共通接点、S_Bは微小容量用共通接点、Ａは
大容量用リレー、Ｂは微小容量用リレー、Ｓは指
令条件スイツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 個別に接点を有する複数の大容量負荷と微小容
   量負荷が混在する負荷回路と直列にリレーの接点
   を設けた接点出力回路において、 前記リレーと並列に微小容量負荷用リレーを設
   け、この微小容量負荷用リレーの接点を前記複数
   の微小容量負荷と直列となるように接続したこと
   を特徴とする接点出力回路。