JPH0222784Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内照式の横断歩道標識灯に係り、特
に本体の下面に横断歩道を照明する照明灯を内蔵
して成る横断歩道照明付標識灯に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来から、自動車等車両（以下「車両」とい
う）の交通量が多い道路には、歩行者の安全を確
保するために横断歩道が設置されると共に、夜間
時における横断歩道の位置の確認を容易にするた
めに横断歩道の上部に反射式又は内照式の横断歩
道標識灯を配置し、車両の運転者の注意を喚起さ
せるようにしている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、この種の反射式又は内照式の横断歩道
標識灯においては、その横断歩道標識灯やその近
傍だけが照明されるため、横断歩道上の歩行者に
対する視認性が悪く、飛び出し等による事故の原
因にも成ることが多い。従つて、横断歩道標識灯
とは別に街路照明灯を併設する例も多い。しか
し、横断歩道標識灯の他に街路照明灯を併設する
ことは、二重の経費を必要とするばかりでなく、
街路照明灯が車両の運転者を直接照射するような
状態になるため運転者を眩惑して安全運転を妨害
する危険性も生ずるという問題を有していた。

本考案は、上記問題を鑑みて創案されたもので
あり、横断歩道標識灯の本体の下部に照明灯を内
蔵し、この照明灯によつて横断歩道や歩行者を照
明し、車両の運転者をしてこれを確認させると共
に、横断歩道の直前で停車した車両の運転者に対
する眩惑を防止し、夜間等における横断歩道上に
おける交通事故を極減させることができる横断歩
道照明付標識灯を提供することを目的としてい
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案に係る横断
歩道照明付標識灯は、所定幅の板材を曲成して標
識灯としての所定形状に構成して成る本体の下面
一側を開口し、本体内におけるこの開口部内に回
転軸線を交差させた状態で相互に重合軸着して成
るランプ受けを取り付け、該ランプ受け内にシー
ルドビームランプをその照射面を下方へ向けた姿
勢で固定するという手段を講じたものである。

〔作用〕

而して、上記構成によれば、ランプ受けに取り
付けたシールドビームランプが本体の開口部を介
して正背面方向及び左右方向へ首振り自在に装着
されているため、横断歩道面を効率的に照明する
ことができると共に、該横断歩道の広狭又は長短
等の道路条件に応じてシールドビームランプの照
射方向を調整することができる。

〔実施例〕

以下、本考案に係る横断歩道照明付標識灯の実
施例を図面に従つて説明する。

図面において、１は、所定幅の板材を曲成して
標識灯として所定形状に構成して成る本体であ
り、正面側及び背面側の開口縁部の夫々に蝶番２
を介して自在に開閉し、かつ締付金具３によつて
本体１の開口縁部に固定される枠４ａ，４ｂを取
り付け、これ等の枠４ａ，４ｂの夫々に歩行者模
様等を表示し、その略全面を密閉する構造に成る
透光性の標識板５ａ，５ｂを固着し、内部に数本
のランプ掛け金具６を介して標識板５ａ，５ｂ内
照用の蛍光ランプ７を増着自在に取り付けてあ
る。この本体１の下面における一側、即ち横断歩
道標識灯を路側から横断歩道の片側車線上に配置
した場合、道路の中心線側を開口させ、本体１内
におけるこの開口部８に、夫々回転軸線を交差さ
せ相互に重合軸着された２個のランプ受け９ａ，
９ｂを取り付け、該開口部８に対する各ランプ受
け９ａ，９ｂの回転軸線が本体１の正背面方向及
び左右方向へ向かつて形成されるように構成し、
更にこれ等のランプ受け９ａ，９ｂの内側に照射
面を下方へ向けたシールドビームランプ１０を配
置固定する。

而して、上記シールドビームランプ１０の取付
姿勢を本体１の正背方向及び左右方向へ傾斜させ
て横断歩道標識灯を設置すべき横断歩道の広狭又
は長短に応じてその照射方向を調整することがで
きる。

また、本体１の下面における開口部８の周縁に
は、所望によりフード１１を取り付けることがで
きる。このフード１１は、第５図に示すように、
正面側への遮光縁を他側よりも長く下方へ垂下さ
せ、シールドビームランプ１０の傾斜方向との関
係で横断歩道の停車線側への遮光効果を高めたも
のであり、更にこのフード１１の下面には金網１
２を張り、シールドビームランプ１０が何等かの
原因で破損した場合にその破片が横断歩道上に落
下し、歩行者、車両及び車両の運転者に損害を与
えないように構成することができる。シールドビ
ームランプ１０の取り付けに際しては、所望によ
りシールドビームランプ１０のランプ芯Ｓ１（第
２図）が本体の芯Ｓ２よりも若干正面寄りとなる
よう位置決めすることも可能である。このように
すると上記フード１１の遮光性能を更に向上する
ことができる。

〔考案の効果〕

本考案に係る横断歩道照明付標識灯は、以上の
ように構成したから、横断歩道の上部に路側から
立設したポール等の先端に装着し、夜間時横断歩
道標識灯によつて横断歩道を明示すると共に、そ
の直下の横断歩道及び歩行者を照射して遠方から
の確認を容易にし、夜間時における横断歩道上に
おける交通事故の発生を減少させることができ
る。

また、横断歩道の広狭長短に応じてシールドビ
ームランプの取付姿勢を調整して適正な照明を得
ることもできる等、本考案実施後の実用上の効果
に優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る横断歩道照明付標識灯の
実施例を示す正面図、第２図は同じく側面図、第
３図は横断歩道照明部の拡大縦断正面図、第４図
は同じく拡大縦断側面図、第５図はフードに関す
る他の実施列を示す拡大側面図である。 １……本体、４ａ，４ｂ……枠、５ａ，５ｂ…
…標識板、６……ランプ掛け金具、７……蛍光ラ
ンプ、９ａ，９ｂ……ランプ受け、１０……シー
ルドビームランプ、１１……フード。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体１と、２個のランプ受け９ａ，９ｂと、シ
   ールドビームランプ１０とを有し、 上記本体１は、所定幅の板材を曲成して標識灯
   としての所定形状に成るように形成すると共に、
   その下面一側を開口８したものであり、該本体１
   の正面側及び背面側には夫々該本体１と同形状に
   形成した枠４ａ，４ｂを介して標識板５ａ，５ｂ
   を開閉自在に取り付けて標識灯を構成し、 上記ランプ受け９ａ，９ｂは、夫々の回転軸線
   を交差させた状態で相互に重合軸着して成り、こ
   れを更に上記本体１の開口部８の内側に軸着し、
   該開口部８に対する夫々のランプ受け９ａ，９ｂ
   の回転軸線が本体１の正背面方向及び左右方向へ
   向かつて形成されるように構成し、 上記シールドビームランプ１０は、上記ランプ
   受け９ａ，９ｂの内側にその照射面を下方へ向け
   た姿勢で固定したこと を特徴とする横断歩道照明付標識灯。