JPH02224945A - 主軸冷却装置付工作機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、主軸の内側から軸受を冷却する冷却装置付工
作機械に関するものである。

従来の技術 従来、工作機械の主軸ユニットの冷却は、軸受ハウジン
グ又はスリーブ等を介して外側から主軸軸受を冷却する
方法が行われてきた。この方法は、軸受の外輪が冷却さ
れることになり、一般に外輪よりも温度上昇の高い内輪
が冷却されないため、内輪の熱膨張が外輪よりも大きく
、ラジアルすきまが減少して焼付きの原因となるので、
最近主軸の内側から軸受を冷却する方法が開発され、こ
れに屈するものに特開昭６３−７７６３６号で公知の技
術がある。このものはドローバ内を経て主軸の先端部に
軸方向に穿設された通風路にエアーを送り、工具保持側
端部に設けられた出口からエアーを大気中に放出して主
軸側から軸受の冷却を行うようにしたものである。

発明が解決しようとする課題 従来の技術で述べた特開昭６３−７７６３６号の技術は
、冷却媒体としてエアーを用いており、この場合には大
気中に用済のエアーを放出することが可能な為、通風路
の構造が簡単にできるという利点がある反面、冷却効率
が低く、更に主軸先端から噴出するエアーが塵芥及び細
かい切粉等を吹き散らして作業環境を悪くするという問
題点を有している。

本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みな
なされたものであり、その目的とするところは冷却液に
よる簡素な機構の主軸冷却装置付工作機械を提供しよう
とするものである。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明における主軸冷却装
置付工作機械は、貫通する中心穴に刻設されたスプライ
ン溝又は多条ねじ溝を有し、軸受嵌合面位置に軸方向に
穿設され先端が外周のラビリンスシール面に開口し、後
端が前記スプライン溝又は多条ねじ溝に連通ずる複数の
冷却液流通穴を有する主軸と、主軸台部材に固着され冷
却液排出路を有し、前記主軸外周との間で前記ラビリン
スシール面を形成する蓋と、前記主軸の中心穴に嵌挿さ
れ先端に、前記スプライン溝又は多条ねじに係合する凸
部を存する先づまりのパイプと、前記主軸の後端に設け
られ冷却液の供給口を有する回転継手とを含んでなり、
スプライン溝又は多条ねじ溝を経て冷却液流通穴に流さ
れる冷却液により主軸の内側から軸受を冷却するもので
ある。

作用 回転中の主軸に、後端部の供給口より冷却液を送り、主
軸中心穴に刻設されたスプライン溝又は多条ねじ溝を通
って軸受嵌合面位置の内側に穿設されている流通穴に冷
却液を流して、主軸の内部から主軸軸受を冷却する。そ
して冷却を終わった冷却液は、主軸回転の遠心力で外周
開口部より飛び出し、ラビリンスシール面を通って主軸
台部材に設けられた蓋に受けられ、排出路を通って戻さ
れる。

実施例 実施例について第１図、第２図を参照して説明する。公
知の工作機械の主軸台において、主軸台本体にスリーブ
１が嵌着されており、スリーブ１に嵌着される軸受ハウ
ジング２に、複数の軸受３により主軸４が回転可能に軸
承されている。主軸４の中心穴に角形スプライン溝４ａ
が刻設されており、このスプライン溝４ａに嵌合する凸
部５ａを先端に有し後端部が止まり穴となっているパイ
プ５が主軸中心穴に嵌挿されている。そしてパイプ５は
、主軸先端部のテーバ穴小径端寄り位置に刻設された内
周溝に係合される止め輪７により、カラー６を介して軸
方向が規制されている。主軸４の後端にはメカニカルシ
ール付回転継手８が取付けられており、回転継手８に設
けられた供給口８ａから冷却油が供給されるようになっ
ている。

更に主軸４には軸受３の前後位置に外周にラビリンス溝
を有するリング１０．１１が嵌着されており、軸受ハウ
ジング２の先端に固着の蓋１２の中心穴と、リング１０
の外周との間の隙間が前側ラビリンスシール面に形成さ
れ、軸受ハウジング２の後端部中心穴とリング１１の外
周との隙間が後側ラビリンスシール面に形成されている
。そしてリング１０．１１には軸方向中央に、外周に開
口部を有する放射状等間隔の油路１０ａ、ｌｌａが穿設
されており、油路１０ａは、主軸４の軸受３嵌合面の内
側軸方向に、軸心に対して等間隔に穿設された複数の冷
却用油穴４ｂに連通されており、更に油入４ｂは、主軸
に穿設された放射状の油路４Ｃにより、６本あるスプラ
イン溝４ａのうち半数の一つ飛びの３本に連通され、油
路１１ａは、主軸に穿設された放射状の油路４ａにより
スプライン溝４ａの他の一つ飛びの３本に連通される。

そして供給口８ａから供給され、リング１０の油路１０
ａの開口部から送り出される冷却油は、蓋１２に設けら
れた内周溝１２ｃに開口する排出路１２ａを通って図示
しないタンクに戻されるようになっている。更に蓋１２
には前側ラビリンスシール面の両端寄り位置に円周上等
間隔の複数の開口部を有するエア路１２ｂが穿設されて
おり、エア路１２ｂの開口部から噴出する圧力空気によ
って形成されるエアカーテンによって、前側ラビリンス
シール面からの冷却油の流出が防止されるようになって
いる。またリング１１の油路１１ａの開口部から送り出
される冷却油は、軸受ハウジング２の後側中心穴に設け
られた内周溝２ｄに開口する油路２ａを通り軸受ハウジ
ングの外周に設けられたオイルジャケット２ｂに供給さ
れ、オイルジャケットを出た冷却油はスリーブ１に穿設
された排出路１ａを経てタンクに戻される。そして軸受
ハウジング２には後側ラビリンスシール面の両端寄り位
置に円周上等間隔の複数の開口部を有するエア路２ｃが
穿設されており、エア路２ｃの開口部から噴出する圧力
空気によって形成されるエアカーテンによって、後側ラ
ビリンスシール面からの冷却油の流出が防止されている
。

尚主軸４の中心穴に刻設されるスプライン溝４ａは多条
ねじ溝でもよい。

またオイルジャケット２ｂに供給される冷却油は、供給
口８ａより主軸中心穴及び後側ラビリンスシール面を通
って供給されるものと限定する必要はなく、スリーブ１
に軸方向の供給路を穿設して冷却油を供給することも可
能で、この場合には冷却用油穴４ｂを倍数に増すことが
でき、冷却効果の一層の向上が期待できる。

またオイルジャケット２ｂによる外側からの冷却は、必
ずしも本発明の主軸内側からの冷却とペアーでなければ
ならないものと限定されるものではなく、条件によって
は取除くこともできる。

続いて本実施例の作用について説明する。主軸４が回転
され、圧力空気がエア路２Ｃ，１２ｂを通って前後のラ
ビリンスシール面の両端部に噴出されてエアカーテンが
できている。冷却油が供給口８ａから供給されて回転継
手８を介して主軸中心穴の６本のスプライン溝４ａに送
られ、うち３本のスプライン溝を通る冷却油は油路４ｃ
を経て冷却用油穴４ｂに送られ、ここを流れることによ
り主軸を内側から冷却し、主軸を介して軸受３の内輪を
冷却する。油路４Ｃを出た冷却油は、油路１０ａの開口
部から主軸回転による遠心力を利用して飛び出し、前側
ラビリンスシール面を通過して蓋１２の内周溝１２Ｃに
よって受けられ排出路１２ａよりタンクに戻される。一
方スプライン溝４ａの他の３本を通る冷却油は、油路４
ｄを経て油路１１ａの開口部から飛び出し、後側ラビリ
ンスシール面上を通過して、内周溝２ｄにより受けられ
て油路２ａを通りオイルジャケット２ｂに送られる。そ
して軸受ハウジングを介して外側から軸受３の外輪を冷
却して排出路１ａからタンクに戻される。

効果 本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記載
する効果を奏する。主軸に冷却液の循環路を設けて、主
軸の内側から軸受を冷却するようになしたので、主軸回
転による軸受の温度上昇を抑え、内、外輪の温度差を少
なくすることが可能となり、軸受のラジアルすきまの減
少をなくして焼付事故を未然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の主軸冷却装置付工作機械の主軸ユニッ
ト部分の断面図、第２図は第１図のＡＡ線断面図である
。 ３・・軸受　　　４・・主軸 ・・スプライン溝　　４ｂ・・冷却用油穴・・油路　　
５・・パイプ　５ａ・・凸部・回転継手　８ａ・・供給
口　１２・・蓋ａ・・排出路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）貫通する中心穴に刻設されたスプライン溝（４ａ
   ）又は多条ねじ溝を有し軸受（３）嵌合面位置に軸方向
   に穿設され先端が外周のラビリンスシール面に開口し後
   端が前記スプライン溝又は多条ねじ溝に連通する複数の
   冷却液流通穴（４ｂ）を有する主軸（４）と、主軸台部
   材（２）に固着され冷却液排出路（１２ａ）を有し前記
   主軸外周との間で前記ラビリンスシール面を形成する蓋
   （１２）と、前記主軸の中心穴に嵌挿され先端に前記ス
   プライン溝又は多条ねじに係合する凸部（５ａ）を有す
   る先づまりのパイプ（５）と、前記主軸の後端に設けら
   れ冷却液の供給口（８ａ）を有する回転継手（８）とを
   含んでなり、スプライン溝又は多条ねじ溝を経て冷却液
   流通穴に流される冷却液により主軸の内側から軸受を冷
   却することを特徴とする主軸冷却装置付工作機械。