JPH0222396Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車における変速操作レバー、詳し
くは、自転車の車体幅方向に向かうレバー軸に回
転自由に支持するボス部と、該ボス部の一側面か
ら外方に延びる操作部とから成り、主として前記
車体のダウンチユーブに支持して、前記操作部に
宛行う指の操作により前記操作部を前方上方位置
と後方下方位置との間を揺動させて変速機を作動
するごとくした変速操作レバーに関する。

一般に、この操作レバーは、操作部の先端側両
面を親指及び人差指の指先間で挾持して前記レバ
ー軸を中心に揺動させ、所定の変速段位に変速す
るのであつて、前記操作部が前方上方位置にある
とき、該操作部の親指が接触する表面が下向きと
なり、また前記操作部が後方下方位置にあるとき
該操作部の表面が上向きとなるようにしている。

所が、従来の操作レバーにおける操作部は、そ
の表面及び裏面が、ボス部一側面から外方に向つ
て直線状に延びる平坦面となつていて、親指及び
人差指の指先間で摘むことができる程度の大きさ
になつているだけであるから、自転車走行時、親
指と人差指とで前記操作部を摘むとき、操作部の
最適な接触部位を常に確実に摘むことができずレ
バー操作を滑らかに行なうことができない場合が
多かつたのである。

又、前記操作レバーを前記ダウンチユーブに支
持した場合、この操作レバーは、自転車の車体の
幅方向中央部に位置するのに対し、前記車体のサ
ドルに腰掛ける運転者の腕は、前記車体の幅方向
両側部に位置することになるため、自転車走行
時、操作レバーの支持位置により上方側で、かつ
前記車体の幅方向一側部から前記車体の幅方向中
央部に位置する前記操作レバーの方向に腕を伸ば
し特に前記前方上方位置にある操作部の接触部位
に親指及び人差指を宛行つて摘むとき、該指が滑
り易く、操作が行ない難かつたのである。

本考案は以上の点に鑑み考案したもので、目的
は、操作部における親指が接触する表面を利用
し、該表面に、傾斜案内面と滑り止め壁とを設け
て、操作部の最適な接触部位を確実に摘み易くで
きると共に、前記接触部位に対する指の滑りを確
実になくすることができるようにするものであ
る。

しかして、本考案の構成は、自転車の車体幅方
向に向かうレバー軸に回転自由に支持するボス部
と、該ボス部の一側面から外方に延びる操作部と
から成り、該操作部に宛行う指の操作により前記
操作部を前方上方位置と後方下方位置との間を揺
動させて変速機を作動するごとくした変速操作レ
バーであつて、前記操作部における指の接触部位
で後方下方位置への揺動時親指が接触する表面
を、前記操作部の幅方向内側端縁から外側端縁に
向かつて裏面側に傾斜する傾斜面とし、親指を外
側端縁方向に案内する傾斜案内面とすると共に、
前記操作部における表面接触部位の外側端縁に、
前記傾斜案内面に対し起立する滑り止め壁を設
け、前記傾斜案内面により、操作部に宛行う特に
親指を、外側端縁方向に案内すると共に、前記滑
り止め壁により、前記傾斜案内面で案内される親
指の滑りを止め、最適な接触部位を確実に摘むこ
とができるようにしたのである。

以下本考案操作レバーの実施例を図面に基づい
て説明する。

図面に示したものは、レバー軸Ｇを受入れる軸
孔３をもつた円筒状のボス部１と、該ボス部１の
一側面から外方に延びる操作部２とから成り前記
ボス部１を、自転車の車体Ｆにおけるダウンチユ
ーブＤの側面で、かつ前記車体Ｆの幅方向外方に
向つて固定する前記レバー軸Ｇに回転可能に支持
し、前記操作部２の先端部両面に宛行う指の操作
により前記操作部２を前記車体Ｆに対し前方位置
Ａと後方下方位置Ｂとの間を揺動させて変速機を
作動するごとくしたものである。

この考案は、以上の如く構成する操作レバーに
おいて、前記操作部２における指の接触部位２
１，２２で、後方下方位置への揺動時U₁が接触
する表面２ａを、前記操作部２の幅方向内側端縁
２ｂから外側端縁２ｃに向かつて裏面２ｄ側に傾
斜し、親指U₁を外側端縁２ｃ方向に案内する傾
斜案内面２３とすると共に、前記操作部２におけ
る表面接触部位２１の外側端縁２ｃに、前記傾斜
案内面２３に対し起立する滑り止め壁２４を設け
たのである。

以上の構成において、前記操作部２の先端側
は、表面２ａ側から裏面２ｄ側に向つて弯曲させ
て、操作部２が前方上方位置Ａにあるとき、該操
作部２における表面接触部位２１に親指U₁を宛
行い易いようにするのであり、又、前記傾斜案内
面２３は、操作部２のボス部側から先端側に向つ
て深くなるように形成するのである。

尚、図面に示した操作レバーには、操作部２に
おける表面接触部位２１に設ける滑り止め壁２４
を、外側端縁２ｃから先端縁２ｃに亘つて形成
し、親指U₁の滑り止め効果を高めると共に、前
記操作部２における表面２ａに、操作部２の長さ
方向に対し交差する方向に延びる滑り止め凹部２
５を複数個設けて、前記親指U₁の表面接触部位
２１に対する滑り抵坑を増大するようにしており
又、操作部２の裏面２ｄを第４，５図に示す如く
外膨みに弯曲させて、指とのフイツト性を良好に
している。

又、図中Ｃは前記レバー軸Ｇを車体Ｆに固定す
る締付バンド、Ｍは操作レバーを前記レバー軸Ｇ
に取付ける締付ねじ、Ｓはスリーブ、Ｋはキヤツ
プである。

以上の如く構成した操作レバーは、操作部２が
前方上方位置Ａにあるとき該操作部２の表面２ａ
が下向きとなり、また操作部２が後方下方位置Ｂ
にあるとき該前記表面２ａが上向きとなるように
ボス部１を自転車における車体Ｆのダウンチユー
ブＤに固定したレバー軸Ｇに支持するものであ
り、又、自転車走行時、操作レバーの支持位置よ
り上方側で、かつ前記車体Ｆの幅方向一側部から
前記操作レバーの方向に腕を伸ばして、操作部２
における表面接触部位２１に親指U₁を、また裏
面接触部位２２に人差指U₂をそれぞれ宛行つて
前記操作部２を摘み、前方上方位置Ａと後方下方
位置Ｂとの間をレバー軸Ｇを中心に揺動させるの
である。

しかして前方上方位置Ａにある操作部２に指を
宛行うとき、親指U₁が接触する表面接触部位２
１には、前記親指U₁を外側端縁２Ｃ方向に案内
する傾斜案内面２３と、この傾斜案内面２３によ
り、前記外側端縁２Ｃ方向に案内される親指U₁
の滑りを止める滑り止め壁２４とが設けられてい
るため、操作部２の最適な接触部位を常に確実に
摘むことができるのである。

以上の如く本考案は、操作部の宛行う指の操作
により前記操作部を前方上方位置と後方下方位置
との間を揺動させるごとくした操作レバーの前記
操作部における指の接触部位で後方下方位置への
揺動時、親指が接触する表面を、前記操作部の幅
方向内側端縁から外側端縁に向つて裏面側に傾斜
し、親指を外側端縁方向に案内する傾斜案内面と
すると共に、前記操作部における表面接触部位の
外側端縁に、前記傾斜案内面に対し起立する滑り
止め壁を設けたから、前方上方位置にある操作部
に指を宛行うとき、該指における親指を前記傾斜
案内面に沿つて操作部の最適な接触部位に案内す
ることができると共に、この親指の滑りを前記滑
り止め壁で確実に止めることができ、全体として
操作部の最適な接触部位を常に確実に摘むことが
でき、レバー操作を容易にかつ滑らかに行なうこ
とができるのである。

しかも操作部の幅方向内側端縁から外側端縁に
向つて裏面側に傾斜する傾斜案内面の終端部で、
前記表面接触部位における外側端縁に、前記傾斜
案内面に対し起立状に前記滑り止め壁を設けるか
ら、操作部の肉厚を増加することなく前記滑り止
め壁の高さを滑り止め効果のある高さに確保で
き、従つて、重量アツプになることなく指の滑り
を確実に止めることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案レバーの使用状態を示す側面
図、第２図は同じく一部切欠平面図、第３図は本
考案レバーの実施例を示す斜視図、第４図は第３
図−線拡大断面図、第５図は第３図−線
断面図、第６図は第３図−線拡大断面図であ
る。 １……ボス部、２……操作部、２ａ……表面、
２ｂ……内側端縁、２ｃ……外側端縁、２１……
表面接触部位、２３……傾斜面、２４……滑り止
め壁、Ｆ……車体、Ｇ……レバー軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自転車の車体幅方向に向かうレバー軸に回転自
   由に支持するボス部と、該ボス部の一側面から外
   方に延びる操作部とから成り、該操作部に宛てが
   う指の操作により前記操作部を前方上方位置と後
   方下方位置との間を揺動させて変速機を作動する
   如くした変速操作レバーであつて、前記操作部に
   おける指の接触部位で後方下方位置への揺動時親
   指が接触する表面を、前記操作部の幅方向内側端
   縁から外側端縁に向かつて裏面側に傾斜し、親指
   を外側端縁方向に案内する傾斜案内面とすると共
   に、前記操作部における表面接触部位の外側端縁
   に、前記傾斜案内面に対し起立する滑り止め壁を
   設けたことを特徴とする自転車における変速操作
   レバー。