JPH02221404A - 多孔質中空繊維及びその製法 - Google Patents

多孔質中空繊維及びその製法

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JPH02221404A
JPH02221404A JP4078589A JP4078589A JPH02221404A JP H02221404 A JPH02221404 A JP H02221404A JP 4078589 A JP4078589 A JP 4078589A JP 4078589 A JP4078589 A JP 4078589A JP H02221404 A JPH02221404 A JP H02221404A
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fiber
hollow
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hollow fiber
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Hiroaki Yoneyama
米山 弘明
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、液相または気相において選択的に含有成分を
分離することができ、さらに耐熱性、耐薬品性等にも優
れた多孔質中空繊維およびその製法に関するしのである
「従来の技術」 従来、この踵の多孔質中空繊維としては、例えば特開昭
48−87121号公報に示されたものがある。このも
のは、中空率10〜80%、比表面積400s’/g以
上の炭素材中にボイドを形成し、気体や液体中の微虫物
質を吸着する機能を有する中空状多孔質炭素繊維が開示
されている。この中空状多孔質炭素繊維はフェノールを
原料とする繊維のスキン部分を架橋さけ、未架橋のコア
部を溶媒で溶出することにより得られる中空繊維を炭素
化し、さらに水蒸気等の酸化性ガスで賦活して多孔質化
して製造されるものである。また、特開昭61−478
27号公報には、ポリビニルアルコール系繊維を原料と
した中空状多孔質炭素繊維が開示されている。この中空
状多孔質炭素繊維は、特開昭48−87121号公報と
同様、脱水剤を表層部のみ浸透させ乾留工程で不融化し
、脱水剤の浸透しなかった中空部分を溶融除去して中空
状として、さらに水蒸気等で賦活処理して、比表面積1
500〜1700m’/g、細孔径2〜3n−の多孔質
中空炭素繊維を製造する方法である。
[発明が解決しようとする課題」 ところが、この特開昭48−87121号公報の中空状
多孔質炭素繊維は、繊維の中空部分の均一性に欠るため
液体抵抗が大きく、透過速度が小さいという問題があり
、また、特開昭61−47827号公報の炭素化中空繊
維は、特開昭4887121号公報と同様の製法である
ため、同じく、流体抵抗が大きい等の問題を有するもの
であり、さらに多孔質繊維の細孔が、半径!〜51麿程
度の極細孔であるため、分子量の比較的小さいもののガ
ス相からの吸着特性には優れているが、液相に溶存する
分子量の比較的大きな有機物等の分子量の比較的大きい
ものの吸着には適していないという問題がある。また、
特開昭60−179102号、および特開昭60−20
2703号各広報には、炭素膜である中空糸膜が、さら
には、特開昭63−4812号広報には、孔を有する炭
素膜の製法として、予め抽出法で孔を設けたポリアクリ
ロニトリルの中空糸膜をヒドラジン水溶液で処理してか
ら耐炎化および炭素化することが提案されているが、い
ずれも本発明の目的とするものと異なるものである。
本発明は、上記事情に鑑みなさ、れたもので、気相、も
しくは液相中に存在する、分子量の比較的大きい物質等
の吸着分離にも適する多孔質炭素繊維であって、中空部
分における流体抵抗の小さい中空状多孔質炭素繊維を提
供することを目的とする。
「課題を解決するための手段J 本発明においては、半径5〜1000n−の範囲内に細
孔容積微分曲線の極大値を有し、この細孔の全容積が0
.1〜1 、5 cm3/ gであり、その限界酸素指
数(LOI)が30〜70である多孔質中空繊維であっ
て、予め中空状に賦型した後、耐炎化、多孔質化処理を
行うことにより、上記課題を解決することとした。
「作用 」 細孔容積微分曲線の極大値が、半径5〜+000nmの
範囲内にあることにより、気相もしくは液相中に存在す
る分子量の比較的大きい物質等の吸着分離にも適する。
また、予め中空状に賦型した後、耐炎化、多孔質化処理
を行うことにより得られるものであるので、中空状部分
が均一であり流体抵抗が少ない。
以下、本発明の多孔質中空繊維について、詳しく説明す
る。
前述したように、本発明の多孔質中空繊維の特徴は、限
界酸素指数(Lot)が30〜70の耐炎性を有する多
孔質中空繊維であって、その中空膜壁に開孔した細孔が
、半径5〜l000n−の範囲に水銀圧入法で測定され
る細孔容積微分曲線の極大値が存在するものであり、さ
らにその全細孔容積が0.1 = 1.5cm3/gで
あるところにある。
ここで、限界酸素指数(Lot)が30より小さいと、
耐炎性の効力が無く、70を越えるものは本発明におい
ては製造することかできない。また、細孔容積微分曲線
の極大値が5nmより小さい場合は、高分子物質を吸着
しないという不都合が生じ、11000nより大きい場
合は、繊維の強度低下等の不都合が生じる。さらに、全
細孔容積が0,1c−3/gより小さい場合は、透過量
が少ないという不都合が生じ、1.5c1/gを越える
と繊維の強度低下という不都合が生じる。
本発明の多孔質中空繊維は、その横断面の中心部に繊維
の外径とほぼ同心の孔を有し、この孔が繊維の長手方向
に連続して形成されたものであり、この中空部分は、極
めて均一に形成されたものである。さらに、この繊維の
外径および内径の表面には、数多くの細孔が形成されて
いる。ここで、繊維の外径および上記孔の大きさは、使
用目的、加工方法、材料な、どにより大きく異なるもの
であるが、繊維の内径が20n@〜1100Qn程度で
、その膜厚が内径の1/4〜1/!0程度になるように
形成されるたちのが好適に用いられる。
また、本発明の多孔質中空繊維は、耐炎性を有すると共
に、耐薬品性、耐熱性等も有するものである。また、吸
着のための細孔の径が大きいにもかかわらず、繊維の強
度も大きいものである。
次に、本発明の多孔質中空繊維の製造方法について詳し
く説明する。
本発明においては、まず、熱架橋性共重合体40〜80
重量%と、非熱架橋性共重合体20〜60重量%とから
なる共重合体混合物に、必要に応じて共重合体混合物1
00重量部に対して相溶剤0〜5重量部を添加する。次
に、この共重合体混合物を溶剤に溶解し混合溶液とし、
この混合溶液を中空状に紡糸して中空繊維とする。さら
に、この中空繊維を200〜600℃の温度雰囲気下で
熱架橋および耐炎化処理を行った後、上記非熱架橋性共
重合体を、中空繊維から溶剤等により溶出除去して多孔
質化する。この多孔質化した中空繊維は、必要に応じて
さらに熱処理される場合もある。上記工程により、本発
明の耐炎性多孔質中空繊維が製造される。
上記製造工程おいて、熱架橋性共重合体は、共重合体混
合物中40〜80重量%好適に用いられる。
この熱架橋性共重合体としては、ポリアクリロニトリル
、ポリビニルクロライド、ポリビニルアルコール、再生
セルロース、ノボラック型フェノール樹脂やピッチ等を
挙げることができるが、アクリロニトリル共重合体が、
賦型の容易さ、得られる繊維の特性等より特に好適であ
る。なお、これらの高分子は何°れも炭素化(無機質)
可能な高分子であることを特徴とするものである。
このアクリロニトリル系共重合体はアクリロニトリル9
0モル%以上とアクリロニトリルと共重合可能な公知の
単量体を10モル%以下とを含む共重合体が好ましい。
ここで、この共重合体中にアクリロニトリルが90モル
%未満のものは、耐炎化処理中に融着を生じ易いという
不具合を生ずる。
上記アクリロニトリルと共重合可能な単量体としてはア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びメチルメタク
リレート、エチルメタクリレート等の上記酸の誘導体、
アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド誘導体、
酢酸ビニル、更には塩化ビニリデン等のハロゲン単量体
、メタクリルスルホン酸ソーダやスチレンスルホン酸ソ
ーダ等のスルホン酸誘導体等が挙げられるが、必ずしも
これらに限定されるものではない。また、このアクリロ
ニトリル系共重合体の重合度は比粘度を尺度とすると比
粘度が、Ol〜0.4の範囲のものが好ましい。
上記熱架橋性共重合体が、共重合体混合物中40重量%
〜80重量%の範囲で好適に用いられるのは、40%未
満の場合は、耐炎性中空繊維の強度が低下する問題が生
じ、80重量%を越えると細孔が全て閉孔となり、吸着
等の細孔に基ずく諸機能が発揮されないためである。
また、非熱架橋性共重合体は、共重合体混合物中20重
量%〜60重量%の範囲で好適に用いられる。
この非熱架橋性共重合体としては、加熱により架橋反応
の生じないものであり、熱架橋性共重合体と共通の溶剤
に溶解しえるものが好適である。
このような共重合体として好ましいものは、メクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n
−ブチルメタクリレート等のアクリレート系単量体を5
1モル%以上と他の共重合可能な単量体49モル%以下
を含む共重合体である。この共重合体の重合度は、比粘
度を尺度とすると比粘度が0.1〜0.4の範囲が好ま
しい。比粘度が、この範囲内であることにより星合溶液
の濃度及び粘度を調整する際に好都合であるためである
上記非熱架橋性重合体が、共重合体混合物中20重量%
〜60重塁%の範囲にて好適に用いられるのは、20重
量%より少ない場合は、得られる繊維の細孔がほとんど
の場合閉孔となり水銀圧入法で測定されず、60重量%
を越えると繊維の強度特性に大きな影響が現われ、強度
が大きく低下するためである。
本発明においては、熱架橋性共重合体と非熱架橋性共重
合体とを混合する場合、その溶融状態により最終的に得
られる繊維の細孔構造が決定されるため、溶解度パラメ
ータは重要な指標となる。
一般に、溶解度パラメータは、2以上の物質の溶融しや
すさ等を示すものである。本発明においては、上記2種
の共重合体が完全に溶融した状態よりも、完全に溶融し
ていない、いわゆる海島構造の状態において、最終的な
繊維における細孔構造が良好なものとなる。従って、両
共重合体の溶解度パラメータは、2以上離れていること
が好ましい。
本発明の製造工程においては、熱架橋性共重合体と非熱
架橋性共重合体とを混合して、共重合体混合物とする際
、その海島構造の安定化と、海島構造中の島成分の大き
さの制御等のため、必要に応じて相溶剤を共重合体10
0重量部に対して0〜5重量部添加する。
この相溶剤としては、両共重合体のブロック又はグラフ
ト共重合体等が好適に用いられる。このグラフト又はブ
ロック共重合体の一例としては、アクリロニトリル30
〜80モル%、メチルメタクリレート10〜70モル%
、及びその他の共重合可能なモノマー10モル%以下を
含有するものである。
この相溶剤が0−5重量部の範囲で好適に用いられるの
は、相溶剤の量を増加させることにより、得られる繊維
の細孔半径を小さくすることが可能であるが、5重量部
を越えて混合してもその効果が飽和してしまうためであ
る。
上記共重合体混合物は、溶剤にて溶解され混合溶液とさ
れる。この溶解する工程においては、先に2Nもしくは
3種の共重合体をそれぞれ溶剤に溶解した後、その溶液
を混合しても良いし、先にそれぞれの共重合体自体を混
合した後、溶剤に溶解しても良い。溶解は、公知の駆動
部分不要の静的混練素子等を用いて行っても良い。この
場合エレメントの数が、繊維の細孔の大きさに重要な影
響を与える。
ここで用いられる溶剤としては、ジメチルホルムアミド
、ジメチルアセトアミド、およびジメチルスルホキシド
などの有機溶剤が好適に用いられる。
上記混合溶液の濃度としては、共重合体混合物h’15
〜30重量%となるようにしたものが好適である。上記
濃度における混合溶液の50℃での落球粘度は、200
〜800ポイズの範囲で調整されることが好ましい。こ
の範囲をはずれると、紡糸の安定性が低下するためであ
る。
上記混合溶液を、中空繊維へ賦形する工程の一例を以下
に示す。
混合溶液は、環状スリットあるいはは鞘芯型ノズルを用
いて、鞘部より混合溶液、芯部より凝固性流体を吐出す
る。吐出溶液は一度空気中を走行した後、凝固浴に導か
れ混合凝固物とされる。
ここで凝固剤としては、比較的凝固の遅いものを用いた
とき、均質な構造が形成され易く、また相分離も穏やか
に進むので好ましい。通常は、溶剤の水溶液が用いられ
る。溶剤としては、ジメチルアセトアミド等が好適に用
いられる。溶剤濃度は、60〜80重量%の水溶液で温
度40℃以下が好ましい。この範囲を外れると脆弱な繊
維となってしまうためである。
上記混合凝固物は、次いで温水及び熱水で洗浄された後
延伸される。この延伸は、二段階以上の多段延伸で延伸
倍率3倍以上、好ましくは5倍以上延伸される。
延伸された混合凝固物は、熱ロールを通すことにより熱
ロール中でボイドや気泡が除去され、これらの欠陥のな
い中空繊維とされる。
中空繊維の太さはノズルの大きさ、混合溶液の吐出量及
び延伸条件等によって決まるが、おおよそ中空内径50
μ11〜1000μ―、膜厚は内径の1/4〜1/lO
である。
上記中空繊維は、温度200〜600℃の酸化性ガス(
0* 、 Os 、 B 、 N O、S Oを等を含
むガス)雰囲気中で、通常は空気中において熱架橋およ
び耐炎化処理される。この耐炎化処理において上記中空
繊維は、酸化反応によりアクリロニトリル系重合体のニ
トリルの部分が縮合環化し、限界酸素指数60までの耐
炎構造となる。
この際、繊維の伸張は0〜15%の範囲であって実質上
収縮が生じないよう制御される。酸化工程での過度の収
縮は繊維の機械的強度を低下させ、また過度の伸張は毛
羽、糸切れ等が生じ好ましくないためである。
この耐炎化処理した中空繊維は、溶剤によりその内部に
存在する非熱架橋性共重合体を溶解除去することにより
多孔質化される。
ここで用いられる溶剤は、塩化メチレン、メチルエチル
ケトンなどの非熱架橋性共重合体は溶解し、熱架橋性重
合体は溶解しない有機溶剤が選定され、用いられる。
この多孔質化された中空繊維を、必要に応じて300〜
600℃の不活性雰囲気中で熱処理し、限界酸素指数7
0迄の耐炎構造とすることにより、本発明の多孔質中空
繊維が製造される。
本発明においては、熱架橋性共重合体、非熱架橋性共重
合体、および相溶剤により混合溶剤中に形成されるいわ
ゆる海島構造を、上記相溶剤もしくは混合方法等により
調整することにより、海島構造における非熱架橋繊維共
重合体からなる島成分の大きさを制御することができる
。すなわち、非熱架橋性共重合体からなる繊維構造内部
のフィブリルの大きさを制御することにより、非熱架橋
性共重合体の溶出後において、細孔構造を必要な大きさ
とすることが可能である。従って、本発明の多孔質中空
繊維は、その製造工程において、両共重合体の混合量を
変更することにより、細孔容積を制御することが可能で
あり、また相溶剤の量などを変更することによって、繊
維の細孔の大きさを制御することが可能であるという効
果を有する。
また、紡糸延伸によってそれぞれの共重合体は共に繊維
軸方向に配列し、それぞれのフィブリルは独立に絡み合
い網目構造を形成する。従って熱架橋処理後、非熱架橋
性共重合体が溶出しても熱架橋性共重合体からなるフィ
ブリルはそのまま残存し*i強度の低下を防ぐことが出
来る。
さらに、本発明においては、予め中空状態に賦型された
未処理の繊維を、多孔化、耐炎化等の処理するため、多
孔質中空繊維の中空部分が均一に形成される。従って、
実際に濾過膜等として使用した場合の、流体抵抗が小さ
いという効果を有する。
「実施例」 (実施例1) アクリロニトリル(以下ANと略記する)96モル%、
メタアクリル酸(以下MAAと略記する)2モル%、ア
クリル酸メチル(以下MAと略記する)2モル%からな
り、比粘度0.23の熱架橋性共重合体60重量%とメ
チルメタクリレート(以下MMAと略記する)99モル
%、MA1モルモル比粘度O1!9の非熱架橋性共重合
体40重量%からなる共重合体混合物100重量部に対
して、AN40モル%、MMA60モル%からなる比粘
度0.19のブロック共重合体の量をそれぞれ0重量部
、1重量部、3重量部、5重量部と変更して4種類の混
合溶液を調整した。用いた溶剤はジメチルアセトアミド
(以下DMAcと略記する)である。混合溶液の濃度は
24重量%とじた。
紡糸機を用いて、鞘部より混合溶液を芯部より10mm
水柱圧で空気を送り出し、温度25℃、DMAc74重
債%の水溶液中で凝固させた。これを、60℃の温水中
で洗浄し、2.8倍の延伸を施した。
さらに、98℃の熱水中で2倍延伸し、引き続き140
℃、18%RHの雰囲気中で乾燥することにより、内径
380±20μm、膜厚60±10μ熾の中空繊維を形
成した。
この中空繊維を温度220℃から260℃まで順次5段
階に分げて昇温した空気雰囲気中をゆっくりと連続的に
架橋処理して耐炎構造を部分的に含む繊維とした。
上記中空繊維をツクスレー抽出器を用いてメチルエチル
ケトンで約8時間抽出操作を施した後真空乾燥器で用材
を乾燥し、本発明の多孔質中空繊維を製造した。
第1表に、共重合体の混合比率とそれに対応する特性を
示す。
(以下余白) 第1表より明らかなように、相溶剤であるブロック共重
合体の混合量を変更することにより120n−から15
n麿の範囲で必要に応じた細孔の極大値半径を得ること
が出来る。第1図に本実施例における実験例!〜4の多
孔質中空繊維の細孔容積微分曲線を示す。第2図に本実
施例における代表例として実験例3の試料のメタノール
等温吸着を示した。第2図より、高相対圧力付近での吸
着容量の増大が認められる。これは、円筒モデルを仮定
してケルビンの式を用いて解析される細孔半径は100
Å以上で細孔において毛細管凝集を生じていることをう
かがわせるものである。
(実施例2) 相溶剤を、共重合体混合物100重量部に対して3重量
部一定とし、共重合体混合物の混合比率をを変化させた
ものを、実施例1と同じ製造方法にて多孔質中空繊維と
した。結果を第2表に示す。
(以下、余白) 第2表より明らかなように、非熱架橋性重合体の混合量
が増加すると、細孔全容積も増加する。
第3図に、実施例2の実験例5〜8の細孔容積累積分布
曲線を示す。
(実施例3) 実施例1中の実験例3の繊維を更に温度550℃の窒素
ガス雰囲気中で焼成した。得られた繊維の細孔構造は殆
ど変化しなかったが、限界酸素指数は70と向上した。
(測定方法) 以下、解析に用いた分析方法および分析装置について記
す。
(1)限界酸素指数(Lot)は、JISK7201酸
素指数法による高分子材料の燃焼試験法に従って測定し
た。
(2)、細孔分布構造は、CARLO1ERBA社製水
銀ボリシメーター200を用いて水銀圧入法により測定
した。細孔径は円筒換算で求めた測定結果をコピュータ
ーを用いて解析した。
(3)BET表面積はメタノール蒸気の等温吸着曲線を
測定しBETの式を用いて計算した。
(4)単繊維強度はテンシロンUTM−II型を用い試
長100mmで測定した。
(5)比粘度は、重合体0.1gを、O,INのロダン
ソーダを含むジメチルホルムアミド100if2に溶解
し25℃で測定した。
「発明の効果」 本発明の多孔質中空繊維は、半径5〜10001−の範
囲内に細孔容積微分曲線の極大値を有し、この細孔の全
容積が0 、1 = 1.5 cm37gである多孔質
中空繊維であって、限界酸素指数(Lot)が30〜7
0であることを第1の特徴とし、さらに、熱架橋性共重
合体40〜80重量%と、非熱架橋性共重合体20〜6
0重量%とを混合して共重合体混合物とした後、該共重
合体混合物を中空状に紡糸して中空繊維とし、さらに該
中空繊維を温度200〜600℃で加熱した後、この中
空繊維から非熱架橋性共重合体を除去することにより得
られることを第2の特徴とする多孔質中空繊維であるの
で、気相もしくは液相に存在する分子量の比較的大きい
物質等の吸着分離にも適する。また、この繊維の製造時
における共重合体の混合比率等の条件を変化さ仕ること
により、この細孔の半径を選択することができ、また、
その細孔全容積も変化させることができる。また、中空
部分の賦型方法から、中空内部が均一な中空繊維が形成
できる。従って、流体抵抗が少ないため分離膜として充
分に機能するものである。すなわち、本発明の多孔性中
空繊維はミ吸着分離する物質の選択域が広く、かつ分離
膜としても機能するという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例iの実験例1〜4の細孔容積微分曲線を
示すグラフ、第2図は実験例3のメタノール等温吸着曲
線を示すグラフ、第3図は実施例2の実験例5〜Sの細
孔容積累積分布曲線を示すグラフである。 出願人  三菱レイヨン株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)半径5〜1000nmの範囲内に細孔容積微分曲
    線の極大値を有し、この細孔の全容積が0.1〜1.5
    cm^3/gである多孔質中空繊維であって、限界酸素
    指数(LOI)が30〜70であることを特徴とする多
    孔質中空繊維。
  2. (2)熱架橋性共重合体40〜80重量%と、非熱架橋
    性共重合体20〜60重量%とを混合して共重合体混合
    物とした後、該共重合体混合物を中空状に紡糸して中空
    繊維とし、さらに該中空繊維を温度200〜600℃で
    加熱した後、この中空繊維から非熱架橋性共重合体を除
    去することを特徴とする請求項1記載の多孔質中空繊維
    の製法。
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