JPH0222056B2 - - Google Patents

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JPH0222056B2
JPH0222056B2 JP61063726A JP6372686A JPH0222056B2 JP H0222056 B2 JPH0222056 B2 JP H0222056B2 JP 61063726 A JP61063726 A JP 61063726A JP 6372686 A JP6372686 A JP 6372686A JP H0222056 B2 JPH0222056 B2 JP H0222056B2
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acid
reaction
catalyst
hydrogen peroxide
tungstic
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Tsuratake Fujitani
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SHIN NIPPON RIKA KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、無水マレイン酸とジエン類とのデイ
ールス・アルダー反応物及び/又はその有水酸を
過酸化水素により酸化開裂してカルボン酸の製造
する方法に関する。
従来技術及びその問題点 上記無水マレイン酸とジエン類とのデイール
ス・アルダー反応物及び/又はその有水酸の酸化
開裂により製造されるカルボン酸は、ポリイミド
原料、ポリエステル原料、可塑剤原料等として有
用な公知化合物である。
現在、無水マレイン酸とジエン類とのデイール
ス・アルダー反応物の二重結合を酸化開裂してポ
リカルボン酸を得る工業的プロセスは、硝酸酸化
法によるものである。例えば、上記デイールス・
アルダー反応物であるテトラヒドロフタル酸無水
物をメタバナジン酸アンモニウムを触媒として硝
酸により酸化し、1,2,3,4―ブタンテトラ
カルボン酸を得る方法が公知である(J.Org.
Ctem.,30,1488(1965),特開昭59―128350号
等)。しかし、硝酸酸化による反応ではNOxガス
が生成し、これを大気中に排出しないためには高
価な捕捉設備を必要とする。更に、副生成物とし
てニトロ化合物等が生成し、これが目的とする製
品の熱安定性を損うため、これを除去するために
複雑な後処理工程を必要とする。このように硝酸
酸化法は無水マレインとジエン類とのデイール
ス・アルダー反応物の酸化開裂に対して満足でき
る製造プロセスではないが、酸化剤である硝酸が
安価であり、且つ他の有効な製法が開発されてい
ないため止むなく行なわれてきているものであ
る。
従つて、無水マレイン酸とジエン類とのデイー
ルス・アルダー反応物を開裂するにあたり、安価
な酸化剤を使用し、NOxガス処理装置等高価な
設備を必要としない簡便な製造プロセスが望まれ
ている。
問題点を解決するための手段 本発明者らは有毒ガスを発生する硝酸酸化法に
代わる安全かつ低廉なポリカルボン酸の製造法に
つき鋭意検討を重ねてきた。その過程で、本発明
者らは、過酸化水素の使用につき検討した。
過酸化水素は水性の酸化剤で、酸化当量当りの
価格が硝酸と同程度であるうえに、NOx等有毒
なガスを生成しないのでその捕捉設備が不要とな
り、硝酸に比較して有利である。そして、このよ
うな過酸化水素を酸化剤として用い、触媒として
タングステン酸を用いる場合には、上記デイール
ス・アルダー反応物の二重結合が酸化開裂され目
的とするポリカルボン酸が得られることを見出し
た。
タングステン酸を触媒として過酸化水素をマレ
イン酸の二重結合に作用させる反応は、特開昭50
―59321号、特開昭52―85119号及び西ドイツ国特
許公開公報第2016668号に記載されている。しか
し、これら従来の方法は、いずれも、マレイン酸
の二重結合をエポキシ化するか又は更に該エポキ
シ化物を加水分解してジオール化するものであ
り、二重結合の酸化開裂によりカルボン酸が生成
することについては全く知られていない。
ところが、本発明の研究によれば、予想外なこ
とに、タングステン酸を触媒として過酸化水素を
上記無水マレイン酸とジエンとのデイールス・ア
ルダー反応物に作用させると、極めて効果的に二
重結合が酸化開裂され、対応するポリカルボン酸
が得られることが見出された。また、上記タング
ステン酸と同様にモリブデン酸を触媒として用い
る場合にも、上記デイールス・アルダー反応物の
二重結合が酸化開裂されることが見出された。
更に、本発明者らは、タングステン酸又はモリ
ブデン酸のヘテロポリ酸を触媒として用いる場合
にも、上記デイールス・アルダー反応物の二重結
合が過酸化水素により効率よく酸化開裂され、対
応するポリカルボン酸が高収率、高純度で製造で
きることを見出した。
本発明は、上記の新知見に基き完成されたもの
である。
即ち、本発明は、無水マレイン酸とジエン類と
のデイールス・アルダー反応物及び/又はその有
水酸を、タングステン酸、モリブデン酸及びそれ
らのヘテロポリ酸からなる群から選ばれる1種又
は2種以上の触媒の存在下、過酸化水素により酸
化開裂することを特徴とするカルボン酸の新規な
製造法を提供するものである。
本発明において、デイールス・アルダー反応物
を構成するジエン類としては、ブタジエン、ピペ
リレン、イソプレン、クロロプレン等が例示さ
れ、無水マレイン酸とのデイールス・アルダー反
応により夫々テトラヒドロフタル酸、3―メチル
テトラヒドロフタル酸、4―メチルテトラヒドロ
フタル酸、4―クロロテトラヒドロフタル酸の無
水物が得られる。これら無水物は、一般に水の存
在下で容易に加水分解して、対応する有水酸に変
換する。これら有水酸は、本発明の酸化反応に関
し、無水物と同様に挙動する。よつて、本発明で
は、上記無水物、その有水酸又はこれらの混合物
がいずれも原料として使用できる。
本発明に係る触媒としては、タングステン酸、
モリブデン酸、あるいはこれらのヘテロポリ酸が
掲げられる。ここにいうヘテロポリ酸とは、2種
以上の酸素酸からなる縮合酸であり、ポリ酸原子
としては、タングステン及びモリブデンであり、
ヘテロ原子としては、以下に示すように各種のも
のが使用できる。タングステン酸のヘテロポリ酸
におけるヘテロ原子としては、P、As、Si、Ti、
Co、Fe、B、V、Be、I、Ni、Ga等が例示さ
れる。タングステン酸のヘテロポリ酸の具体例と
しては、次の構造式 H3〔PW12O40〕、 H3〔AsW12O40〕、 H4〔SiW12O40〕、 H4〔TiW12O40〕、 H5〔CoW12O40〕、 H5〔FeW12O40〕、 H5〔BW12O40〕、 H3〔VW12O40〕、 H6〔BeW9O31〕、 H6〔TeW6O24〕、 H5〔IW6O24〕、 H4〔NiW6O24H6〕、 H3〔GaW6O24H6〕、 H6〔P2W18O62〕、 H6〔As2W18O62〕、 H7〔PW11O33〕 を有するものが例示できる。また、モリブデン酸
のヘテロポリ酸におけるヘテロ原子としては、
P、As、Si、Ge、Ti、Ce、Th、Mn、Ni、Te、
I、Co、Cr、Fe、Ga等が例示される。モリブデ
ン酸のヘテロポリ酸の具体例としては、次の構造
式、 H3〔PMo12O40〕、 H3〔AsMo12O40〕、 H4〔SiMo12O40〕、 H4〔GeMo12O40〕、 H4〔TiMo12O40〕、 H8〔CeMo12O42〕、 H8〔ThMo12O42〕、 H7〔PMo11O39〕、 H7〔AsMo11O39〕、 H8〔GeMo11O39〕、 H6〔MnMo9O32〕、 H6〔NiMo9O32〕、 H6〔TeMo6O24〕、 H5〔IMo6O24〕、 H3〔CoMo6O24H6〕、 H3〔CrMo6O24H6〕、 H3〔FeMo6O24H6〕、 H3〔GaMo6O24H6〕、 H4〔NiMo6O24H6〕、 H6〔P2Mo18O62〕、 H6〔As2Mo18O62〕 を有するもの等が例示できる。更に、混合配位へ
テロポリ酸、例えば、H4PMoW11O40
H4PReW11O40、H4PVMo11O40
H5PV2Mo10O40等も使用可能である。上記に例示
したこれらヘテロポリ酸はいずれも公知のもので
ある。合成の容易さ又は入手の容易さの観点から
は、ヘテロ原子としてP又はSiを含有するヘテロ
ポリ酸が好ましく、特に12―タングストリン酸
(H3PW12O40)、12―タングストケイ酸
(H3SiW12O40)、12―モリブドリン酸
(H3PMo12O40)等がより好ましい。
また、上記触媒として用いるタングステン酸、
モリブデン酸又はこれらのヘテロポリ酸は、水和
物であつてもよく、更に、反応系内で上記のタン
グステン酸、モリブデン酸又はこれらのヘテロポ
リ酸を生成し得る化合物の形態であつてもよい。
このような化合物としては、カリウム、ナトリウ
ム等のアルカリ金属塩、コバルト、ニツケル、マ
ンガン、銅等の重金属塩、アンモニウム(NH4
塩等の塩類が挙げられ、更に、タングステン酸及
びモリブデン酸に関しては、MO3、MCl6及び
MS3(M=W又はMo)で表わされる酸化物、塩
化物及び硫化物の形態であつてもよい。このよう
な塩、酸化物、塩化物、硫化物が使用される場合
は、リン酸、塩酸、硫酸等の鉱酸を反応系内に加
え、PH4以下の酸性条件下で反応を行なうのが好
ましい。
上記に例示した触媒は、単独で使用しても2種
以上を併用してもよい。
反応性からはヘテロポリ酸が好ましく、反応性
と価格とのバランス上からはタングステン酸が好
ましい。
本発明の製造法は、一般に次の如くして行なわ
れる。即ち、反応器に原料デイールス・アルダー
反応物(以下「基質」という)及び触媒を仕込
み、過酸化水素を添加し、溶媒中で加熱撹拌下に
反応を行なう。
反応時の基質濃度は、特に限定がなく、反応温
度において基質が溶解している限り、広い範囲か
ら選択できる。しかし、反応終了後、反応混合物
を冷却し、生成カルボン酸を結晶化させて単離す
る場合には、結晶の析出量及び品質等の観点か
ら、基質濃度は、2〜70重量%程度とするのが好
ましく、30〜50重量%とするのがより好ましい。
触媒の使用量は、触媒活性が発揮されるのに有
効な量である限り、広い範囲から選択される。し
かし、反応速度及び触媒のコストの観点からは、
遊離酸(タングステン酸、モリブデン酸又はこれ
らのヘテロポリ酸)換算で、基質に対し、0.1〜
30重量%程度、好ましくは1〜10重量%程度が有
利である。
本反応に必要な過酸化水素の化学量論量は基質
に対し4モルであるが、実際にはその10〜50%過
剰に使用するのが望ましい。反応混合物中の過酸
化水素の濃度は、広い範囲から選択できる。その
下限は、基質を酸化した触媒が過酸化水素により
酸化能力を回復するのに充分な濃度であり、かな
り稀薄なものでも反応速度の低下は認められる
が、酸化反応は可能である。また、上限は、特に
存在せず、かなりの高濃度であつてもよい。しか
しながら、反応速度を向上させ、且つ低濃度の過
酸化水素を用いて製造コストを低減化させる観点
からは、0.1ミリモル/l〜12モル/l程度、好
ましくは10ミリモル/l〜8モル/l程度が有利
である。過酸化水素は、通常、水溶液の形態で供
給される。
反応溶媒としては、水が適当である。水と混和
可能な有機溶媒、例えば炭素数1〜4のアルコー
ル、炭素数1〜4のカルボン酸、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等を単
独で使用し、又は均一相を保つ範囲で水と併用す
ることも可能である。
反応温度は、反応速度の点から、通常、20〜
100℃程度の温度が採用されるが、加圧下で反応
を行ない、150℃程度までの反応温度を採用する
こともできる。反応速度の観点及び過酸化水素の
分解を防止又は抑制する観点からは、50〜130℃
程度にて反応を行なうのが好ましい。
反応時間は、基質、触媒及び過酸化水素の濃
度、反応温度等により変り得るが、通常1〜24時
間程度である。
反応終了後、生成カルボン酸は各種の方法によ
り反応混合物から分離できるが、一般的には、反
応混合物を徐冷することにより結晶化させる方法
が有利である。特に、触媒として、ヘテロポリ
酸、殊にテングステン酸のヘテロポリ酸を用いる
場合には、これらが水その他の反応溶媒によく溶
解するので、清澄な反応混合物が得られ、該反応
混合物を徐冷すると、生成カルボン酸は板状結晶
として析出し、上記触媒や未反応基質を溶解した
母液から過により極めて容易に分離できる。分
離後、母液は再び反応に供することができ、触媒
の失活も認められない。単離された板状結晶は、
そのまま乾燥するか、必要に応じ水等で洗浄、再
結晶して精製する。一方、触媒としてタングステ
ン酸又はモリブデン酸を用いる場合、反応系内の
過酸化水素濃度が低下すると、触媒が析出する傾
向があり、このような触媒の析出が生じると反応
混合物を徐冷した場合に生成カルボン酸は析出触
媒を核として針状結晶又は微細板状結晶として析
出し、分離困難なスラリー状態となることがあ
る。よつて、触媒としてタングステン酸又はモリ
ブデン酸を用いる場合には、反応終了後の単離工
程においても過酸化水素濃度をこれら触媒が溶解
状態を保つ濃度以上に保持するか、或は反応直後
に、析出触媒を過等により分離しておいてから
結晶化を行なうのが望ましい。このような操作を
行なうことにより、ヘテロポリ酸を用いる場合と
同等の高純度、高収率で目的カルボン酸を単離す
ることができる。
発明の効果 本発明の製造法は、過酸化水素を用いるので、
従来の硝酸酸化法における如きNOx等の有毒ガ
スの発生もなく、その捕捉設備も不要である。し
かも過酸化水素の価格は硝酸と同等であるので製
造コストの面からも有利である。しかも得られる
カルボン酸の純度及び収率は高く、また、生成カ
ルボン酸の分離も比較的容易で、特に触媒として
ヘテロポリ酸を用いる場合には特別な注意を払う
ことなく反応混合物を徐冷するという極めて簡単
な操作により目的カルボン酸を結晶として単離で
きる。更にカルボン酸単離後の母液は、触媒の大
部分を含み、触媒の失活も認められないため、再
度反応に供することができ、有利である。
よつて、本発明の製造法は工業的に極めて有利
な製造法である。
実施例 以下実施例を掲げて本発明をより詳しく説明す
る。
実施例 1 撹拌機付ガラス製4つ口フラスコにテトラヒド
ロフタル酸無水物30.4g(0.2モル)と水60gを
入れ、30分間100℃に加熱して有水酸とした後、
70℃に冷却し触媒としてタングステン酸1.0gを
加え、60%過酸化水素水15gを滴下した。2時
間、70℃で反応させた後、60%過酸化水素42gを
加え、90℃に昇温し、更に10時間反応させた。反
応後、分析のため、水を留去し、白色固体45.8g
を得た。その中和価は、886であつた。ここで中
和価から算定した遊離カルボキシル酸の増加率
は、81%であつた。尚、本実施例及び以下の実施
例において、遊離カルボキシル基の増加率は、過
酸化水素添加前の反応混合物の中和価と反応終了
後の反応混合物の中和価との差が、酸化反応にお
いて生じたカルボキシル基に基づくものとして計
算した。ガスクロマトグラフイーの結果、原料テ
トラヒドロフタル酸は全く検出されなかつた。こ
の固体より1,2,3,4―ブタンテトラカルボ
ン酸を得るべく水から再結晶し、中和価923(理論
値959)の白色固体35.2gを得た。ガスクロマト
グラフイーによる純度は96.2%であつた(収率75
%)。テトラヒドロフタル酸の転化率は100%であ
つた。
実施例 2 テトラヒドロフタル酸無水物に代えて3―メチ
ルテトラヒドロフタル酸無水物33.0gを用いた以
外は実施例1と同じ操作を行なつた。分析のため
水を留去して得た白色固体の中和値は834、重量
は48.4gであつた。遊離カルボキシル基の増加率
は80%であつた。これより、1―メチル―1,
2,3,4―ブタンテトラカルボン酸を得るべ
く、水より再結晶し、中和価882(理論値905)の
白色固体39.2gを得た(収率78%)。
実施例 3 触媒として12―タングストリン酸
(H3PW12O40・水和物、半井化学薬品(株)製)1.0g
を使用した以外は実施例1と同様の操作を行なつ
た。こうして、中和価956の固体40.2g(収率86
%)を得た。遊離カルボキシル基の増加率は92
%、テトラヒドロフタル酸の転化率は100%であ
つた。
実施例 4 (a) 触媒としてモリブデン酸1.0gを使用した以
外は実施例1と同様の操作を行なつた。遊離カ
ルボキシル基の増加率は28%、テトラヒドロフ
タル酸の転化率は99.7%であつた。ガスクロマ
トグラフイー内部標準法による1,2,3,4
―ブタンテトラカルボン酸の収率は、26%であ
つた。
(b) 触媒としてモリムブデン酸5.0gを使用した
以外は実施例1と同様の操作を行なつた。遊離
カルボキシル基の増加率は86%、ガスクロマト
グラフイー内部標準法による1,2,3,4―
ブタンテトラカルボン酸の収率は83%であつ
た。
実施例 5 撹拌機付四ツ口ガラスフラスコに、テトラヒド
ロフタル酸無水物30.4g、水20g及び12―タング
ストリン酸(H3PW12O40・水和物、半井化学薬
品(株)製)1.0gを入れ、撹拌下、90℃に保持した
まま60%過酸化水素水51gを1時間かけて滴下
し、更に10時間反応させ、清澄な反応混合物を得
た。遊離カルボキシル基増加率は86%であつた。
この反応混合物を60℃まで冷却した後、撹拌し
ながら、2時間を要して10℃まで徐冷することに
より、1,2,3,4―ブタンテトラカルボン酸
を板状結晶として析出させ、これを取した。
取した結晶を150℃で4時間乾燥させた。乾燥減
量から計算した取直後の結晶の含水率は17重量
%であつた。こうして乾燥結晶39.5gを得た。収
率84%。その中和価は951(理論値959)であり、
純度の高いものであつた。
実施例 6 撹拌機付四ツ口ガラスフラスコに、テトラヒド
ロフタル酸無水物30.4g、水60g、12―タングス
トケイ酸(H4SiW12O40・24H2O、半井化学薬品
(株)製)6gを入れ、90℃に保持し、60%過酸化水
素水57gを1時間かけて滴下した後、10時間反応
させた。遊離カルボキシル基の増加率は79%であ
つた。ガスクロマトグラフイーにおいて、原料テ
トラヒドロフタル酸無水物及びその有水酸は、全
く検出されなかつた。反応混合物のガスクロマト
グラフイー部標準法による1,2,3,4―ブタ
ンテトラカルボン酸の収率は、74%であつた。
実施例 7 12―タングストケイ酸6gに代えて、12―モリ
ブドリン酸(H3PMo12O40・水和物、半井化学薬
品(株)製)3gを使用した以外は実施例6と同様に
反応を行なつた。遊離カルボキシル基の増加率は
90%であり、ガスクロマトグラフイーにおいて原
料テトラヒドロフタル酸無水物及びその有水酸は
全く検出されなかつた。ガスクロマトグラフイー
内部標準法による1,2,3,4―ブタンテトラ
カルボン酸の収率は85%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 無水マレイン酸とジエン類とのデイールス・
    アルダー反応物及び/又はその有水酸を、タング
    ステン酸、モリブデン酸及びそれらのヘテロポリ
    酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上の触
    媒の存在下、過酸化水素により酸化開裂すること
    を特徴とするカルボン酸の製造法。
JP61063726A 1985-04-09 1986-03-19 カルボン酸の製造法 Granted JPS6230737A (ja)

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US06/849,105 US4833272A (en) 1985-04-09 1986-04-07 Process for preparing polycarboxylic acid
EP86104776A EP0201719B1 (en) 1985-04-09 1986-04-08 Process for preparing polycarboxylic acid
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