JPH0221568Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はDOHC型内燃機関におけるシリンダ
ヘツドの改良に関する。

DOHC型内燃機関においては、２本のカムシ
ヤフトをシリンダヘツドの上面両側部に備えたロ
アホルダで支承するため、シリンダヘツドは幅が
大きく、重量物となつていた。そこで、シリンダ
ヘツドの両側面に空所を設けて軽量化を図ること
が考えられるが、シリンダヘツドの両側面下部に
はマニホルド取付ボスが突出するため、そのマニ
ホルド取付ボスと上記ロアホルダの剛性低下を招
くこととなる。このため、各ロアホルダとマニホ
ルド取付ボス間に堤状のリブを形成することが試
みられるが、ロアホルダとマニホルド取付ボスは
平面視で必ずしも位相が一致しないために夫々に
補強リブを設けなければならず、軽量化にも限界
があつた。

本考案は以上の実情に鑑みて成されたもので、
その目的とする処は、ロアホルダとマニホルド取
付ボスの配置構成並びにリブの形状に工夫を施
し、ロアホルダとマニホルド取付ボスの剛性を確
保しつつ、一層の軽量化を実現したDOHC型内
燃機関のシリンダヘツドを提供するにある。

斯かる目的を達成すべく本考案は、DOHC型
内燃機関のシリンダヘツドの側面下部に、上面側
部に備えたロアホルダの直下に位置せしめてマニ
ホルド取付ボスを配置し、各ロアホルダ下面と冷
却水ジヤケツトとの間に長手方向に連続した空所
を形成するとともに、各ロアホルダ外端のアツパ
ホルダ取付ボスとマニホルド取付ボス間にリブを
一体に架設したことを要旨とする。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に基づ
いて詳述する。

第１図は本考案に係るシリンダヘツドの要部の
斜視図、第２図は同縦断正面図、第３図は同側面
図であり、実施例では、DOHC型４気筒内燃機
関のシリンダヘツドを示す。

シリンダヘツド１の上面両側部には、２本のカ
ムシヤフト１２，１３を支承する左右夫々４本の
ロアホルダ２…，３…が備えられ、各ロアホルダ
２…，３…の外端部にはアツパホルダ１４…，１
５…を夫々締付けるアツパホルダ取付ボス２１
…，３１…が各設けられ、これらボス２１…，３
１…面にはネジ孔２２…，３２…が各縦設されて
いる。又ロアホルダ２…，３…の内端面にもネジ
孔２３…，３３…が各縦設される。

尚本案カムジヤーナルは１気筒２吸気弁・２排
気弁を有する型式で、各吸・排気弁の間、所謂シ
リンダの略中央上方に配置されている。

一方、シリンダヘツド１の両側面下部には、第
２図では左方に排気マニホルド取付ボス４…が、
同右方に吸気マニホルド取付ボス５…が夫々長手
方向に亘つて設けられ、各ボス４…，５…面には
排気通路４１…及び吸気通路５１…が夫々開口し
ている。なお、第２図中、９は吸気系のリブ、１
６は燃焼室、１７は冷却水ジヤケツト、１８は点
火プラグ挿入孔であり、冷却水ジヤケツト１７は
シリンダヘツド１の下部に燃焼室１６に近接して
形成されている。

以下、排気マニホルドについて述べると、斯か
るマニホルド取付ボス４…を夫々前記ロアホルダ
２…の直下に配置する。ここで、排気マニホルド
取付ボス４…の前後及び上部にはネジ孔４２…，
４３…が各横設されている。

そして本考案では、シリンダヘツド１の両側面
には、前記ロアホルダ２…，３…の下面とマニホ
ルド取付ボス４…，５…間との間に冷却水ジヤケ
ツト１７の上方で軽量化のための空所６，７を図
示の如く中央部に向けて大きく形成する。斯かる
空所６，７はシリンダヘツド１の長手方向に亘つ
て略一様に連続形成されたものである。

更に各ロアホルダ２…外端のアツパホルダ取付
ボス２１…と、これらの直下に夫々配置された各
マニホルド取付ボス４…間にステム状のリブ８…
を第３図に示すように側面視で垂直に架設し、こ
れらリブ８…をシリンダヘツド１の鋳造時に一体
に形成する。

このようにシリンダヘツド１の両側面に大きな
空所６，７を連続形成して一層の軽量化を図つて
も、各ロアホルダ２…の直下に夫々マニホルド取
付ボス４…を配置するとともに、ロアホルダ２…
外端のアツパホルダ取付ボス２１…とマニホルド
取付ボス４…とをステム状のリブ８…で垂直に連
結したため、堤状のリブに較べて軽量化の面で好
都合であり、しかもロアホルダ２…及びマニホル
ド取付ボス４…の剛性を高めることができる。従
つて特にDOHC型多気筒内燃機関のシリンダヘ
ツドとして有利なものとなる。

尚本実施例は、排気系のロアホルダの取付ボス
２１とマニホルド取付ボス４にのみ本案構成を採
用しているが、吸気系にも同様に構成しても良
い。

以上の説明で明らかな如く本考案によれば、カ
ムシヤフトのロアホルダとマニホルド取付ボスの
剛性をともに確保しつつ、一層の軽量化を達成し
たDOHC型内燃機関のシリンダヘツドを現出す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はシリンダヘツドの要部の斜視図、第２
図は同縦断正面図、第３図は同側面図である。 尚図面中１はシリンダヘツド、２，３はロアホ
ルダ、２１，３１はそのアツパホルダ取付ボス、
４，５はマニホルド取付ボス、６，７は軽量化用
空所、８，９はリブである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カムシヤフトのロアホルダを上面側部に備え、
   下部に冷却水ジヤケツトを形成したDOHC型内
   燃機関のシリンダヘツドにおいて、 前記シリンダヘツドの側面下部に、前記ロアホ
   ルダの真下に位置せしめてマニホルド取付ボスを
   設けるとともに、前記ロアホルダ下面と前記冷却
   水ジヤケツトとの間に長手方向に連続した空所を
   形成し、更に上記ロアホルダ外端のアツパホルダ
   取付ボスと前記マニホルド取付ボスとの間にリブ
   を架設したことを特徴とするDOHC型内燃機関
   のシリンダヘツド。