JPH0220668A - プラズマアーク溶接機用トーチ及びプラズマアーク溶接機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプラズマアーク溶接機用トーチの改良と、プラ
ズマアーク溶接機の改良とに関する。特に、非消耗式電
極を使用する非消耗電極式イナートガスアーク溶接機を
使用してなす溶接速度を向上することを可能にするよう
に改良したプラズマアーク溶接機用トーチと、そのトー
チを使用するプラズマアーク溶接機とに関する。

〔従来の技術］ アーク溶接法は、電極棒自身が溶融して溶接材として利
用される消耗電極方式と、電極自身は溶融しない非消耗
電極方式とに分類される。

非消耗電極方式のアーク溶接には、従来広く使用されて
いたタングステンイナートガス溶接法（ＴｉＣ法）に加
えて、プラズマアーク溶接法が開発されている。このプ
ラズマアーク溶接法に使用されるプラズマアーク溶接機
について、その概略構造を示す第２図を参照して、説明
する。

第２図参照 図において、１はプラズマアーク溶接機用トーチであり
、タングステン等よりなる針状部材よりなり一方の電極
（一般には負電極）として動作する非消耗式電極１１と
、これを包囲するように配置され非消耗式電極１１に対
接して第１の開口１２１を有する拘束ノズル１２と、さ
らに、リング状開口（第２の開口１３１）を介して拘束
ノズル１２を包囲してように配置されるシールドノズル
１３とよりなる。非消耗式電極１１と拘束ノズル１２と
シールドノズル１３とは相互に絶縁され、非消耗式電極
１１と拘束ノズル１２との間、及び、拘束ノズル１２と
シールドノズル１３との間には、アルゴン等の不活性ガ
スＩＣが、不活性ガス供給手段２及び２′によって供給
される。３はパイロットアーク電源であり、非消耗式電
極１１と拘束ノズル１２との間にアーク始動用電圧を印
加する。４は主アーク用電源であり、非消耗式電極１１
と被溶接体５との間に溶接用アーク発生用電圧を印加す
る。

非消耗式電極１１と被溶接体５との間に溶接用アークが
発生すると、このアークのエネルギーによって、特に陰
極（非消耗式電極１１）近傍において不活性ガスＩＧが
励起されてプラズマとなり、この正荷電粒子よりなるプ
ラズマが陰極（非消耗式電極１１）に衝突して、熱電子
放出を促進して、大量の電子が陽掻をなす被溶接体５の
溶接点５１に向って供給され、溶接点５１において、高
効率に発熱・溶融を惹起した後、凝固して溶接がなされ
る。

これが、プラズマアーク溶接法の基本原理であり、高効
率をもってアーク溶接を実行することができる理由であ
る。

ここで、拘束ノズル１２の機能は、不活性ガスプラズマ
の発生を促進し、これを保存するため、非消耗式電極１
１の先端（陰極点）近傍（プラズマ９Ｉ域）を他の領域
から隔離し、また、サーマルピンチ効果、すなわち、ア
ーク柱を周囲から拘束・冷却するとともにプラズマ温度
を上昇する性質を積極的に利用して集中高温プラズマ流
を形成させることにあり、シールドノズル１３の機能は
、アーク発生領域を他の領域から隔離し、また、不活性
ガスにより溶接金属を保護して溶接欠陥のない溶接継手
部を確保することにある。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来技術に係るプラズマアーク溶接機用トーチの拘束ノ
ズルは、上記せるとおり、不活性ガスプラズマの発生を
促進し、これを保存する機能を実現すればよいのである
から、非消耗式電極に対接して１個の開口が設けられて
いる。この開口内及び近傍にプラズマを拘束すればよい
からである。

ところが、従来技術に係るプラズマアーク溶接機用トー
チを具備するアーク溶接機を使用して、高速溶接をしよ
うとすると、第３図に５２をもって示すようなアンダー
カットビード（凹部）や第４図に５１をもって示すよう
なハンピングビードが発生する。なお、第３図において
、５３は溶接・肉盛りされた溶接・肉盛り部である。そ
の理由は、プラズマアークに起因するアーク圧力と熱に
より形成された溶融池の全域にわたって、溶接進行方向
の前方と後方とで溶融池の温度が不均一になり、溶融金
属の表面張力の差が大きくなり、表面流が流れるためと
考えられている。

また、上記と同様、プラズマアークに起因するアーク圧
力と熱とがアーク直下の溶融地面に集中するため、ノン
キーホール高速溶接が困難であると云う欠点も認められ
ている。

本発明の目的は、これらの欠点を解消することにあり、
ハンピングビードの発生をともなうことなく、高速をも
って、キーホール溶接もノンキーホール溶接も可能であ
るプラズマアーク溶接機用トーチと同様の利益を有する
プラズマアーク溶接機とを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的は下記のいづれによっても達成される。

第１の手段は、非消耗式電極（１１）と、この非消耗式
１を極（１１）を囲んでこれと絶縁されて配設され前記
の非消耗式電極（１１）に対接して第１の開口（１２１
）を有する拘束ノズル（１２）と、この拘束ノズル（１
２）を囲んで前記の非消耗式電極（１１）及び前記の拘
束ノズル（１２）と絶縁されて配設され前記拘束ノズル
（１２）の先端を囲んで第２の開口（１３１）を有する
シールドノズル（１３）とを有するプラズマアーク溶接
機用トーチ（１）において、前記の拘束ノズル（１２）
には、前記の第１の開口（１２１）を囲んで、複数の開
口（１２２）が設けられているプラズマアーク溶接機用
トーチである。

この第１の手段において、前記の第１の開口（１２１）
を囲んで設けられる複数の開口（１２２）をスキューし
ておくと有利である。

第２の手段は、請求項１記載のプラズマアーク溶接機用
トーチ（１）と、このトーチ（１）に不活性ガスを供給
する不活性ガス供給手段（２）と、前記のトーチ（１）
の前記の非消耗式電極（１１）と前記の拘束ノズル（１
２）との間に電圧を印加するパイロットアーク供給手段
（３）と、前記のトーチ（１）の前記の非消耗式電極（
１１）と被溶接体（５）との間にパルス状直流電圧を印
加するパルス状直流電圧発生手段よりなる主アークを源
（６）とを具備しているプラズマアーク溶接機である。

〔作用］ 本発明に係るプラズマアーク溶接機用トーチ１の拘束ノ
ズル１２には、アークを通過させる第１の開口１２１の
周囲に、不活性ガスを通過させる複数の開口１２２が設
けられているので、被溶接材の溶融池中のメルトが撹拌
されて、プラズマアークに起因するアーク圧力及び熱に
より形成された溶融池の全域にわたって均一になり、特
に、溶接の進行前方と後方とにおいて溶融池中のメルト
の温度が均一になり、メルト表面の表面張力の差が緩和
され、表面流が流れ難くなり、その結果、ビードの不連
続が発生せず、ハンピングビードの発生は有効に防止さ
れ、高速をもってノンキーホール溶接をなすことが可能
となる。

また、本発明に係るプラズマアーク溶接機の主アーク電
源４１には、パルス状直流電圧を発生するパルス状直流
電源が使用されているので、溶融池の面積がパルス状に
変化して、溶融池中のメルトが撹拌され、上記の同様の
作用が発生して、ハンピングビードの発生が防止され、
高速をもってノンキーホール溶接をなすことが可能とな
る。

〔実施例〕

以下、図面を参照して、本発明の実施例に係るプラズマ
アーク溶接機用トーチとこれを使用するプラズマアーク
溶接機とについて説明する。

第１ａ図参照 図において、１１はタングステン等の針状部材よりなる
非消耗式電極である。

１２が本発明の要旨に係る拘束ノズルであり、非消耗式
電極１１を包囲するように配設され、非消耗式電極１１
の先端（図において下端）に対接して第１の開口１２１
を有する他、この第１の開口１２１を囲んで、複数の開
口１２２が設けられている０本実施例に係る拘束ノズル
１２は拘束ノズル本来の機能（不活性ガスプラズマの発
生を促進し、これを保存する機能）に加えて、溶融池内
のメルトを撹拌する機能を有する。

１３はシールドノズルであり、拘束ノズル１２を囲んで
配設され、さらに、リング状開口（第２の開口１３１）
を介して拘束ノズル１２を包囲している。

このシールドノズル１３の機能は、従来技術の場合と同
様、アーク発生領域を他の領域から隔離し、また、不活
性ガスにより溶接金属を保護して溶接欠陥のない溶接継
手部を確保することにある。

１４は非消耗式電極１１とシールドノズル１３とをｗｌ
！、縁する絶縁隔壁であり、１５はシールドノズルと拘
束ノズル１２とを絶縁する絶縁隔壁である。

１３２及び１３２″は不活性ガス供給用開口であり、こ
の不活性ガス供給用開口１３２から供給された不活性ガ
スＩＣは、非消耗式電極１１と拘束ノズル１２との間隙
を通過しうるように、また、不活性ガス供給用開口１３
２′から供給された不活性ガスｒＧは、拘束ノズル１２
とシールドノズル１３との間隙を通過しうるように、絶
縁隔壁１５には貫通口１５１が設けられている。

なお、拘束ノズル１２の第１の開口１２１を囲んで設け
られる複数の開口１２２はスキューさせであると（螺旋
状にしであると）、溶融池の撹拌効果は特に大きい。

本実施例に係るプラズマアーク溶接機用トーチの使用に
関しては、以下に述べる本発明に係るプラズマアーク溶
接機の説明と同時に行なう。

の　　　に　るプラズマアーク 第１ｂ図参照 図において、１は上記に説明したプラズマアーク溶接機
用トーチであり、２は不活性ガス供給手段であり、３は
パイロットアークを源であり非消耗式電極１１と拘束ノ
ズル１２との間にアーク始動用電圧を印加する。６は主
アーク電源であり、非消耗式電極１１と被溶接体５との
間に溶接アークを発生するためにパルス状直流電圧を印
加する。

非消耗式電極１１と被溶接体５との間に溶接アークが発
生すると、このアークのエネルギーによって、特に陰極
（非消耗式電極１１）近傍の不活性ガスＩＧが励起され
てプラズマとなり、この正荷電粒子よりなるプラズマが
陰極（非消耗式針状電極１１）に衝突して、熱電子放出
を促進して、大量の電子が陽極をなす被溶接体５の溶接
点５１に向って供給され、溶接点５１において高効率に
発熱・溶融を惹起し、高効率に溶接をなしうるが、本実
施例においては、使用されるプラズマアーク溶接機用ト
ーチを構成する拘束ノズル１２には、その第１の開口１
２１の周囲に複数の開口１２２が設けられているので、
被溶接材の溶融池中のメルトが撹拌され、プラズマアー
クに起因するアーク圧力及び熱により形成された溶融池
の全域にわたって均一になり、特に、溶接の進行前方と
後方とにおいて溶融池の温度が均一になり、メルトの表
面張力の差が緩和され、表面流が流れ難くなり、その結
果、ビードの不連続が発生せず、ハンピングビードの発
生は有効に防止され、高速をもってなすノンキーホール
溶接が可能となる。

また、本発明に係るプラズマアーク溶接機の主アーク電
源６にはパルス状直流電源が使用されているので、溶融
池の面積がパルス状に変化して、溶融池中のメルトが撹
拌され、上記の同様の作用が発生して、ハンピングビー
ドの発生が防止され、高速をもってなすノンキーホール
溶接が可能となる。

〔発明の効果〕

以上、説明せるとおり本発明に係るプラズマアーク溶接
機用トーチを構成する拘束ノズルにはプラズマアークを
通過させる第１の開口の周囲に複数の開口が設けられて
おり、この開口を通過して供給される不活性ガスによっ
て溶融池中のメルトが撹拌されるので、ハンピングビー
ドの発生をともなうことなく、高速をもってなすノンキ
ーホール方式のプラズマアーク溶接が可能になる。

また、本発明に係るプラズマアーク溶接機には、上記の
プラズマアーク溶接機用トーチが使用されており、さら
に主アーク発生用電源にはパルス状直流ｔｉｆｆが使用
されているので、溶融池の大きさが周期的に変化して、
溶融池中のメルトがさらに撹拌され、さらに高速で、安
定に、良質のプラズマアーク溶接が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図は、本発明の一実施例に係るプラズマアーク溶
接機用トーチの断面図である。 第１ｂ図は、本発明の一実施例に係るプラズマアーク溶
接機の構成図である。 第２図は、従来技術に係るプラズマアーク溶接機の構成
図である。 第３図は、アンダーカットビームの説明図である。 第４図は、ハンピングビードの説明図である。 １３・　・　・ １３１　・　・ １３２　・　・ プラズマアーク溶接機用トーチ、 非消耗式電橋、 拘束ノズル、 ・拘束ノズルの第１の開口、 ・本発明の要旨に係る複数の開口（拘束ノズルの第１の
開口の周囲に設けられ る複数の開口）、 シールドノズル、 ・シールドノズルの第２の開口、 ・不活性ガス供給用開口（プラズマ作動ガス）、 １３２′・・・不活性ガス供給用開口（シールドガス）
、 １４．１５・・・絶縁隔壁、 １５１　　・・・貫通口、 ２・・・不活性ガス−ａ（プラズマ作動ガス）、２′・
・・不活性ガス源（シールドガス）、５２・・・アンダ
ーカットビード、 ５３・・・溶接・肉盛り部。 ３・・・パイロットアーク電源、 ４・・・従来技術に係る主アークｔｉ、５・・・被溶接
体、 ５１・・・溶接点、 ６・・・本発明の要旨に係るパルス状主アーク電源（主
アーク電′ａ）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ［１］非消耗式電極（１１）と、 該非消耗式電極（１１）を囲んでこれと絶縁されて配設
   され、前記非消耗式電極（１１）に対接して第１の開口
   （１２１）を有する拘束ノズル（１２）と、該拘束ノズ
   ル（１２）を囲んで前記非消耗式電極（１１）及び前記
   拘束ノズル（１２）と絶縁されて配設され、前記拘束ノ
   ズル（１２）の先端を囲んで第２の開口（１３１）を有
   するシールドノズル（１３）とを有するプラズマアーク
   溶接機用トーチ（１）において、 前記拘束ノズル（１２）には、前記第１の開口（１２１
   ）を囲んで、複数の開口（１２２）が設けられてなる ことを特徴とするプラズマアーク溶接機用トーチ。 ［２］前記第１の開口（１２１）を囲んで設けられる前
   記複数の開口（１２２）は、スキューされてなる請求項
   １記載のプラズマアーク溶接機用トーチ。 ［３］請求項１記載のプラズマアーク溶接機用トーチ（
   １）と、 該トーチ（１）に不活性ガスを供給する不活性ガス供給
   手段（２）と、 前記トーチ（１）の前記非消耗式電極（１１）と前記拘
   束ノズル（１２）との間に電圧を印加するパイロットア
   ーク供給手段（３）と、 前記トーチ（１）の前記非消耗式電極（１１）と被溶接
   体（５）との間にパルス状電圧を印加するパルス状直流
   電圧発生手段よりなる主アーク電源（６）と を具備してなるプラズマアーク溶接機。