JPH0220585B2 - - Google Patents

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JPH0220585B2
JPH0220585B2 JP61183413A JP18341386A JPH0220585B2 JP H0220585 B2 JPH0220585 B2 JP H0220585B2 JP 61183413 A JP61183413 A JP 61183413A JP 18341386 A JP18341386 A JP 18341386A JP H0220585 B2 JPH0220585 B2 JP H0220585B2
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JP
Japan
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barium titanate
fiber
oriented
methylcellulose resin
resin mixture
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JP61183413A
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Hiroaki Yanagida
Keishin Ohara
Takeshi Taki
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、結晶軸が一軸方向に配向したチタン
酸バリウム焼結体磁器材料の製造法に関し、詳し
くは、分極処理によつて結晶軸の一つが実質的に
同一方向に配向しうるチタン酸バリウム焼結体磁
器材料の製造法に関する。 本発明により製造されたチタン酸バリウム焼結
体磁器材料は、電気的異方性を必要とする導電
体、コンデンサまたは発振器などの電気部品また
は電子部品の材料などに使用することができる。 〔技術の背景および従来技術の説明〕 ベロブスカイト化合物、特にチタン酸バリウム
系、チタン酸鉛系またはチタン酸鉛−ジルコン酸
鉛系のチタン含有ベロブスカイト化合物の焼結体
は圧電性・誘電性応用部品として広く実用に供さ
れているが、これらの材料の粒子配向体の焼結体
ができれば、従来のものよりも格段に高性能化す
ることができることが期待され、チタン酸カリウ
ム繊維の酸処理により得られるa軸方向に伸長し
たアナターゼ型二酸化チタン針状粒子粉体に酸化
バリウムを混合して、針状粒子の伸長方向が同一
方向に存在する成形体をつくり、これを焼結する
ことによつて配向性チタン酸バリウム焼結体を製
造することが知られている(特開昭57−188462号
公報)。 また繊維状チタン酸バリウムを、成形型におい
てポリビニルアルコール水溶液の存在下に、一定
方向より加圧して、繊維状のチタン酸バリウムが
一定の面方向に配向した成形体をつくり、この成
形体を焼結して、交流電圧を印加したときに、一
定の面方向に振動するチタン酸バリウム焼結体磁
器材料を製造する方法が提案されており(特開昭
61−242952号)、またチタン酸金属塩繊維を、こ
のチタン酸金属塩繊維と融和性を有する樹脂と混
合し、その混合物を、細孔から押し出して、チタ
ン酸金属塩がその長さ方向に配向したロツドをつ
くり、これを成形型に入れて、チタン酸金属塩繊
維が一方向に配向した成形体をつくり、この成形
体を加熱し、それによつてチタン酸金属塩の結晶
軸が一軸方向に配向したチタン酸金属塩焼結体磁
器材料を製造する方法が提案されている(特開昭
62−207760号)。 本発明者らは、チタン酸バリウムについて永年
研究を続けてきたが、その研究においてチタン酸
バリウムが、メチルセルロース樹脂と親和性を有
することを見出し、この知見に基づいて本発明に
到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、結晶軸が一軸方向に配向した
チタン酸バリウム焼結体磁器材料を提供すること
にあり、詳しくは簡単な操作により結晶軸が一軸
方向に配向したチタン酸バリウムを製造する方法
を提供することにある。 本発明は、結晶軸が一軸方向に配向したチタン
酸バリウム焼結体磁器材料の製造法であつて、チ
タン酸バリウム繊維をメチルセルロース樹脂に混
合して、チタン酸バリウム繊維−メチルセルロー
ス樹脂混合物をつくること、チタン酸バリウム繊
維−メチルセルロース樹脂混合物をスリツトまた
は細孔より押出して、チタン酸バリウム繊維がそ
の長さ方向に配向したチタン酸バリウム繊維−メ
チルセルロース樹脂混合物のロツドを調製するこ
と、このチタン酸バリウム−メチルセルロース樹
脂混合物のシートまたはロツドにメタノール−水
の混合溶媒を吸収させた後、チタン酸バリウム繊
維−メチルセルロース樹脂混合物のシートまたは
ロツドを、チタン酸バリウム繊維の繊維方向が一
方向に配向するように成形型に入れ、加圧して、
チタン酸バリウム繊維が一方向に配向したチタン
酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混合物の
成形体を調整すること、およびこの成形体を加熱
して、メチルセルロース樹脂を分解除去し、チタ
ン酸バリウムを焼結し、それによつてチタン酸バ
リウム焼結体磁器材料をつくることを特徴とす
る。 本発明のチタン酸バリウム焼結体磁器材料の製
造において、チタン酸バリウム繊維−メチルセル
ロース樹脂混合物の押出しを行なうスリツトまた
は細孔は、チタン酸バリウム繊維の繊維径より大
きいがその繊維長よりも小さい厚みまたは径のも
のとし、それによつて、押し出し成形物のシート
またはロツドにおけるチタン酸バリウム繊維をそ
の長さ方向に配向することができ、またチタン酸
バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混合物のシ
ートまたはロツドを成形する金型は、その長さが
チタン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混
合物のシートまたはロツドの長さと同等またはそ
れより長く、その幅はこのシートまたはロツドの
幅または径よりも大きいが、このシートまたはロ
ツドの長さよりも小さい寸法のものを使用し、そ
れによつてチタン酸バリウム繊維−メチルセルロ
ース樹脂混合物の成形体におけるチタン酸バリウ
ム繊維をチタン酸バリウム繊維−メチルセルロー
ス樹脂混合物の成形体の長さ方向、すなわち、チ
タン酸バリウム焼結体磁器材料の長さ方向に配向
することができ、さらにチタン酸バリウム繊維−
メチルセルロース樹脂混合物の成形体の加熱を、
メチルセルロース樹脂を分解するのに必要な温度
の600〜1000℃の加熱の後に、チタン酸バリウム
を焼結するのに必要な温度の1400℃以上の温度の
加熱により行なうことができる。 本発明のチタン酸バリウム焼結体磁器材料は、
直流電圧の印加による分極処理を行ない、それに
よつてチタン酸バリウムの結晶軸の一軸の配向を
より充分に行なうことができ、分極処理における
直流電圧の印加をチタン酸バリウム焼結体磁器材
料の長さ方向に行なうことができ、また分極処理
における直流電圧の印加をチタン酸バリウム焼結
体磁器材料の長さ方向に対して垂直の方向に行な
うこともできる。 〔発明の具体的な説明〕 本発明の結晶軸が一軸方向に配向したチタン酸
バリウム焼結体磁器材料は、チタン酸バリウム繊
維からつくられる。チタン酸バリウム繊維は、繊
維状のチタン酸カリウムを、水中においてカリウ
ムの一部を溶出するとともに水和し、この水和物
中のチタニウムと略々等モル量のバリウム化合物
を加え、得られた混合物をアルカリ水溶液中にお
いて80〜120℃において12〜48時間加熱した後冷
却することによつてつくられるが、このようにし
てつくられたチタン酸バリウム繊維は、その結晶
軸が一軸方向に配向しており、しかも全体が均質
なチタン酸バリウムからなつているから、このチ
タン酸バリウム繊維が一方向に配向した成形体を
焼結すると、結晶軸が一軸方向に整然と配向して
おり、それによつて弾性コンプライアンス(SE 33
が大きく、また圧電電圧係数数(g33)が大きい
電気的特性を有するチタン酸バリウム焼結体磁器
材料がつくられる。 チタン酸バリウム繊維は、繊維長/繊維径の比
(アスペクト比)が少なくとも10のものを使用し、
これを分散剤とともに水中に懸濁し、これにメチ
ルセルロース樹脂の水溶液を加え、混合した後、
この混合液を濃縮、乾燥して、その水分の大部分
を除去し、チタン酸バリウム繊維−メチルセルロ
ース樹脂混合物を調製する。チタン酸バリウム繊
維に、その重量よりも少ない重量のメチルセルロ
ース樹脂が混合される。チタン酸バリウム繊維−
メチルセルロース樹脂混合物は押出し成形機にお
いて、メチルセルロース樹脂の溶融温度よりも高
い温度に加熱して、メチルセルロース樹脂を溶融
し、押出しノズルに向つて先細りになつた通路を
通り、押出しノズルから押出して、シート状また
は糸状に成形し、これをその後の成形型の長さに
応じて切断し、シートまたはロツドに成形する。
押出しノズルは、シート状に成形する場合は、そ
の厚み方向の長さをチタン酸バリウム繊維の繊維
径よりも大きいが、その繊維長よりも小さくする
のが好ましく、また糸状に成形する場合は、押出
しノズルの径をチタン酸バリウム繊維の繊維径よ
りも大きいが、その繊維長よりも小さくするのが
好ましく、それによつてチタン酸バリウム繊維は
その長さ方向に配向する。 チタン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂
混合物のシートまたはロツドは、成形型に入れ、
加圧してチタン酸バリウム繊維−メチルセルロー
ス樹脂混合物の成形体とする。この成形型は、チ
タン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混合
物のシートまたはロツドの長さよりも小さい幅を
有するものであることが好ましく、それによつて
チタン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混
合物の成形体におけるチタン酸バリウム繊維は、
その長さ方向に配向する。 このチタン酸バリウム繊維−メチルセルロース
樹脂混合物の成形体は、焼成炉に入れ、加熱し
て、メチルセルロース樹脂を分解除去し、さらに
チタン酸バリウムを焼結し、チタン酸バリウム焼
結体磁器材料とする。このチタン酸バリウム焼結
体はその長さ方向にチタン酸バリウム繊維が配向
しているので、チタン酸バリウムの結晶軸は、一
軸方向に配向している。 チタン酸バリウム焼結体磁器材料は、直流電圧
の印加により分極処理される。分極処理は、チタ
ン酸バリウム焼結体磁器材料の長さ方向の両端に
電極を形成して行なわれるが、チタン酸バリウム
焼結体磁器材料の長さ方向と垂直の方向(幅方
向)の両端に電極を形成して行なうこともでき
る。 以下において実施例、参考例および試験例によ
り本発明をさらに詳しく説明する。 実施例 (チタン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹
脂混合物の調製) 20〜50μmの繊維長および1〜5μmの繊維径の
チタン酸バリウム(BaTiO3)繊維100gをイオ
ン交換水200gに加え、よく攪拌して、チタン酸
バリウム繊維を分散した後、これに分散剤(商品
名:解こう剤セルナD305,ユケン工業)0.5gを
加え、さらに攪拌して、一夜放置した。これに、
メチルセルロース樹脂(商品名:セランダー
430M、ユケン工業)10gを50c.c.の水に溶解して
得た水溶液を加え、充分に攪拌して混合した後、
この混合液を真空乾燥機に入れ、70℃において、
混合液の水の大部分を除去して、高粘度の混合液
を得た。この高粘度の混合液を攪拌して練り、脱
泡した後、再び真空乾燥機に入れ、真空乾燥を行
ない、この操作を繰り返して、水分含量35%のチ
タン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混合
物チツプ110gを得た。 (チタン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹
脂混合物ロツドの調製) 上記で得たチタン酸バリウム繊維−メチルセル
ロース樹脂混合物チツプを0.5mm径の押出しノズ
ルを有する押出し成形機のホツパーに入れ、押出
成形機において、このチツプを170℃に加熱した
シリンダーに導入して、加熱溶融し、この溶融物
を、シリンダーにかけられた5Kg/cm2の空気圧に
よつてシリンダーの先細りの先端の0.5mm径の押
出しノズルから押し出して、0.5mm径のストリン
グに押し出し、押出されたストリングを流水中に
入れて急冷した後、ストリングを50mmの長さに切
断して、径0.5mm×長さ50mmのチタン酸バリウム
繊維−メチルセルロース樹脂混合物ロツド110g
を得た。 このチタン酸バリウム繊維−メチルセルロース
樹脂混合物ロツドにおいてチタン酸バリウム繊維
は、ロツドの長さ方向に配向していた。 (チタン酸バリウム繊維配向焼結体の調製) 上記で得たチタン酸バリウム繊維−メチルセル
ロース樹脂混合物ロツドをメタノールー水 〔100:20(v/v)〕の混合溶媒に一夜浸漬し
た後、混合溶媒を吸収したチタン酸バリウム繊維
−メチルセルロース樹脂混合物ロツド8gを成形
用金型〔50mm(長さ)×10mm(幅)×5mm(深さ)〕
に充填し、50MPaの圧力で加圧して、ロツドを
融着した後、さらに80MPaの圧力で加圧し、チ
タン酸バリウム繊維が長さ方向に配向したチタン
酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混合物の
成形物〔50mm(長さ)×10mm(幅)×5mm(高さ)
を成形した。これを乾燥した後、成形物(密度:
2.0g/cm3)を成形用金型から取り出し、これを
焼成炉に入れ、600℃において5時間焼成して、
メチルセルロース樹脂などの有機物成分を分解除
去し、さらに続いて1400℃において3時間焼成し
て、4.92g/cm3の見掛け密度のチ密な組織を有す
るチタン酸バリウム焼結体磁器材料を得た。 参考例 1 (チタン酸バリウム焼結体磁器材料の振動子材
料の調製) 実施例で得たチタン酸バリウム焼結体磁器材料
をロツドの長さ方向に沿つて長辺が取れるように
棒状に切り出し、研磨して、チタン酸バリウム焼
結体磁器材料の振動子材料の棒状体〔10mm(長
さ)×1mm(面の一辺)×1mm(面の他辺)、重
量:0.492g〕を得た。 (縦方向の分極処理) 上記で得たチタン酸バリウム焼結体磁器材料の
振動子材料の上下面(1mm×1mm)に、Ag−ペ
ースト電極を塗布し、加熱して焼き付けて上下面
に電極を形成した。このチタン酸バリウム焼結体
磁器材料の振動子材料をシリコン油に入れ、90℃
において10KV/hrの直流電圧を印加して、一夜
分極処理を行ない、縦効果振動子を調製した。 参考例 2 (横方向の分極処理) 参考例1で得たチタン酸バリウム焼結体磁器材
料の振動子材料の両側面〔1mm(幅)×10mm(長
さ)〕にAg−ペースト電極を塗布し、参考例1と
同様にして、両側面に電極を形成した。このチタ
ン酸バリウム焼結体磁器材料の振動子材料をシリ
コン油に入れ、90℃において1KV/hrの直流電
圧を印加して、1時間分極処理を行ない、横効果
振動子を調製した。 試験例 1 実施例において調製されたチタン酸バリウム焼
結体磁器材料の幅方向を測定した。 (1) 試料の調製 (1−1)試料Aの調製 実施例において調製されたチタン酸バリウム焼
結体磁器材料をその製作に使用したチタン酸バリ
ウム繊維−メチルセルロース樹脂混合物のロツド
の長さ方向に平行な面方向において1mmの厚さに
切り出し、研磨して、試料Aの薄板〔5mm×5mm
×1mm(厚さ)、重量:0.125g〕を調製した。 (1−2)試料Bの調製 実施例において調整されたチタン酸バリウム焼
結体磁器材料をその製作に使用したチタン酸バリ
ウム繊維−メチルセルロース樹脂混合物のロツド
の長さ方向に垂直な面方向において1mmの厚さに
切り出し、研磨して、試料Bの薄板〔5mm×5mm
×1mm(厚さ)、重量:0.125g〕を調製した。 (1−3)試料Cの調製 市販のチタン酸バリウム粉末を使用し、実施例
と同様に加圧成形し、焼結して、チタン酸バリウ
ムが配向していない対照試料のチタン酸バリウム
焼結体磁器材料(密度:5.7g/cm3)を調製し、
これを1mm厚さに切り出し、研磨して、対照試料
の試料Cの薄板〔5mm×5mm×1mm(厚さ)、重
量:0.125g〕を調製した。 (2) 試験方法 試料の厚さ方向にX線を照射し、X線回折のピ
ーク強度を測定した。 (3) 試験結果 X線回折のピーク強度の測定の結果は第1図に
示すとおりであつた。 第1図において、Aは、前記の試料Aの薄板に
おける結果であり、Bは前記の試料Bの薄板にお
ける結果であり、そしてCは前記の試料Cの薄板
における結果である。 第1図Cにおける(h00)はX線の照射方向に
対するa軸のピーク強度であり、(001)はX線の
照射方向に対するc軸のピーク強度である。 (4) 考察 第1図Bのロツドの長さ方向に対して垂直な面
におけるa軸およびc軸のピーク強度は第1図A
のロツドの長さ方向に対して平行な面におけるa
軸よびc軸のピーク強度よりも大きいから、実施
例1のチタン酸バリウム焼結体磁器材料は、ロツ
ドの長さ方向に対して垂直な面においてa軸およ
びc軸が揃つていることがわかる。 試験例 2 第1図のX線回折のピーク強度の測定の結果か
ら、チタン酸バリウム焼結体磁器材料の配向指数
を算出した。 (1) 試料 試験例1の試料A、試料Bおよび対照試料の試
料Cを使用した。 (2) 配向指数の算出 それぞれの試料について、第1図の全回折線の
積分強度の総和:ΣIに対する(h00)および
(001)面の回折線の強度の総和: Σ(Ih00+I001)の比をP、すなわち、 P=Σ(Ih00+I001)/ΣI とし、対照試料(無配向)のそれの比をP0、す
なわち、 P=Σ(Ih00+I001)/ΣI として、(h00)面および(001)面の配向指数を
P/P0とし、第1図の結果からP/P0を算出し
た。 対照試料(無配向)のP0は試料CのPを使用
した。 (3) 結果 第3表に示すとおりであつた。
【表】 (4) 考察 第3表によると、試料B、すなわちチタン酸バ
リウム繊維−メチルセルロース樹脂混合物のロツ
ドの長さ方向に垂直な面において切り出した試料
a軸およびc軸の配向指数は、試料A、すなわち
チタン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混
合物のロツドの長さ方向に平行な面において切り
出した試料のa軸およびc軸の配向指数よりも大
きいから、実施例のチタン酸バリウム焼結体磁器
材料のa軸およびc軸は、その製作過程における
チタン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混
合物のロツドの長さ方向に対して垂直の面におい
て揃つていることがわかる。 試験例 2 (縦効果振動子および横効果振動子の電気的特
性の測定) 参考例1で得た縦効果振動子および参考例2で
得た横効果振動子の電気的特性を常法により測定
した。 それぞれの電気的特性の測定において、チタン
酸バリウム粉末の成形体をそれぞれ参考例1およ
び参考例2と同様に分極処理して得た無配向のチ
タン酸バリウム焼結体磁器材料の縦効果振動子お
よび横効果振動子を、それぞれの対照試料とし
て、同様に電気的特性を測定した。 測定の結果は、第1表および第2表に示すとお
りであつた。
【表】
【表】 (考察) 参考例1で得た縦効果振動子は、チタン酸バリ
ウム繊維が振動子の長さ方向に配向し、その両端
に電極を形成して、分極処理を行なつたものであ
る。 第1表によると、縦効果振動子の分極後の比誘
電率(ε33/ε0)は分極前の比誘電率(ε/ε0
よりも著るしく小さくなつているのに対して、無
配向のチタン酸バリウム粉末からつくられた振動
子は分極後においても比誘電率はそれ程小さくな
つていない。このことは、繊維の配向軸の方向に
分極すると、分極方向にc軸(分極軸)が効果的
に並ぶことを示す。 また縦効果振動子は無配向の振動子よりも弾性
コンプライアンスを示すSE 33が著るしく大きく、
それによつて感圧感度を示す定数(g33)も大き
くなつている。 参考例2で得た横効果振動子は、チタン酸バリ
ウム繊維が振動子の長さ方向に配向し、その両側
面に電極を形成して分極処理を行なつたものであ
る。 第2表によると、横効果振動子は、分極の前後
における比誘電率の減少は、縦効果振動子のそれ
と比べると非常に小さく、また変換効率(K33
も無配向の振動子とそれ程違つたものではない
が、弾性コンプライアンス(SE 33)が大きく、そ
れによつて感圧感度を示す定数(g31)も大きく
なつている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、試験例1の試料のX線回折のピーク
強度を示す図表である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 チタン酸バリウム繊維をメチルセルロース樹
    脂に混合して、チタン酸バリウム繊維−メチルセ
    ルロース樹脂混合物をつくること、チタン酸バリ
    ウム繊維−メチルセルロース樹脂混合物をスリツ
    トまたは細孔より押出して、チタン酸バリウム繊
    維がその長さ方向に配向したチタン酸バリウム繊
    維−メチルセルロース樹脂混合物のシートまたは
    ロツドをつくること、チタン酸バリウム繊維−メ
    チルセルロース樹脂混合物のシートまたはロツド
    にメタノール−水の混合溶媒を吸収させた後、チ
    タン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混合
    物のシートまたはロツドを、チタン酸バリウム繊
    維の繊維方向が一方向に配向するように成形型に
    入れ、加圧して、チタン酸バリウム繊維が一方向
    に配向したチタン酸バリウム繊維−メチルセルロ
    ース樹脂混合物の成形体をつくること、およびこ
    の成形体を加熱して、メチルセルロース樹脂を分
    解除去し、チタン酸バリウムを焼結することを特
    徴とする結晶軸が一軸方向に配向したチタン酸バ
    リウム焼結体磁器材料の製造法。 2 チタン酸バリウム繊維が一方向に配向したチ
    タン酸バリウム繊維−メチルセルロース樹脂混合
    物の成形体の加熱が、メチルセルロース樹脂を分
    解するのに必要な温度の加熱後に、チタン酸バリ
    ウムを焼結するのに必要な温度の加熱により行な
    われることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の結晶軸が一方向に配向したチタン酸バリウ
    ム焼結体磁器材料の製造法。 3 メチルセルロース樹脂を分解するのに必要な
    温度が、600〜1000℃であり、チタン酸バリウム
    を焼結するのに必要な温度が1400℃よりも高い温
    度であることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    に記載の結晶軸が一軸方向に配向したチタン酸バ
    リウム焼結体磁器材料の製造法。 4 チタン酸バリウム焼結体磁器材料が、分極処
    理されることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれかに記載の結晶軸が一軸方
    向に配向したチタン酸バリウム焼結体磁器材料の
    製造法。 5 分極処理が、チタン酸バリウム焼結体磁器材
    料におけるチタン酸バリウム繊維の長さ方向の両
    端に形成された電極の間において行なわれること
    を特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の結晶
    軸が一軸方向に配向したチタン酸バリウム焼結体
    磁器材料の製造法。 6 分極処理が、チタン酸バリウム焼結体磁器材
    料におけるチタン酸バリウム繊維の幅方向の両端
    に形成された電極の間において行なわれることを
    特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の結晶軸
    が一軸方向に配向したチタン酸バリウム焼結体磁
    器材料の製造法。
JP61183413A 1986-08-06 1986-08-06 チタン酸バリウム焼結体磁器材料の製造法 Granted JPS6340759A (ja)

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