JPH0220487B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ≪産業上の利用分野≫ 本発明は横ピロー包装装置に関するもので、よ
り具体的には、原反ロールから引き出された包装
用フイルムを筒状に形成する製袋器、この製袋器
内のフイルムにインスタントラーメン等のように
屑が発生しやすい被包装物を順次送り込む供給手
段、この筒状に形成されたフイルムの両側縁部を
連続的に熱シールする縦シール手段、筒状フイル
ム内に収容された被包装物をこのフイルムと共に
搬送するコンベア手段、被包装物の両端縁部にお
ける筒状フイルムを熱シール・切断する横シール
手段とからなる横ピロー包装装置に関するもので
ある。

≪従来の技術とその問題点≫ 横ピロー包装装置は各種物品の包装に極めて広
く採用されているが、インスタントラーメンのよ
うに移送・包装中に麺屑が発生し易い物の場合に
は、これらの麺屑が物品（インスタントラーメ
ン）の前後離れた場合に位置し、これらの被包装
物相互の間隔を充分な取らないと両者の間をシー
ル・切断する際に麺屑がこの横シール部に噛み込
まれてしまい、気密シールを得られない不良包装
の原因となつてしまう。従つて、従来前記インス
タントラーメンの如き麺屑が発生し易い物を包装
するための横ピロー包装装置では、被包装物に対
し袋長さを充分すぎる程大きく取つており、この
ため包材コストが高くなるだけでなく包装後の体
裁も良くないものとなつていた。

本発明は上記のような従来の問題点に鑑みてな
されたもので、その目的はインスタントラーメン
のように麺屑が発生しやすい物を適正な袋長さで
確実にしかも体裁良く包装することのできる横ピ
ロー包装装置を提供するにある。

≪問題点を解決するための手段≫ 上記の目的を達成するため、本発明に係る横ピ
ロー包装装置では筒状に形成されたフイルム内に
収容されたインスタントラーメン等のように屑が
発生しやすい被包装物を搬送するコンベア手段と
して筒状フイルム下側を支持する受部材を所定ピ
ツチ毎に前後に所要の間隔を設けて配置し、この
受部材間においてコンベア手段に揺動片を枢着す
るとともにこの揺動片に横棒を取付け、この横棒
を常時受部材の下方に位置せしめるよう揺動片を
一方へ付勢する弾性手段を設け、上記コンベア手
段に隣接して揺動片が摺接可能なカム手段を設
け、この揺動片がコンベア手段の走行に伴いカム
手段と当接すると上記弾性手段に抗して上下に揺
動し、揺動片に取付けられた横棒が上下に振動し
て被包物相互間の筒状に形成された包装用フイル
ムの下側フイルムを下方から上方に向けて山形に
押上げるようにした。

≪作用≫ 被包装物を筒状フイルム内に挿入した状態のま
まコンベア手段にて移動させる際に、前後の被包
装物間に配置された横棒が、揺動片、カム手段並
びに弾性手段等の働きにより上下に振動する。そ
して、横棒が上昇移動するときに筒状フイルムを
下側から上方に向けて付勢する。このときの勢い
により被包装物間のフイルム上に位置する麺屑等
が前後方向に移動する。この結果、前後に隣接す
る被包装物間のフイルム上に麺屑等が存在せず、
包装物相互間の間隔を狭くしても以後の横シール
を確実に行なえる。

≪実施例≫ 以下に本発明の好適な実施例について添附図面
を参照にして説明する。

図には略直方体状に形成されたインスタントラ
ーメン１を包装するために適用された本発明の横
ピロー包装装置を示し、このラーメン１は麺が極
めて脆く、包装のために移送する間にその一部が
麺屑となつて脱落してしまうことが間々生じる。

この横ピロー包装装置では包装用フイルム２の
原反ロール（図示せず）が機枠の下方部に回転自
在に支承され、ここからフイルム２が上方に引き
出されてガイドローラ３を通つて製袋器４へ導か
れる。この製袋器４ではフイルム２を筒状に形成
するとともにその両側縁部を上部中央で合掌状に
揃える。この製袋器４の進行方向後方にはインス
タントラーメン１の供給コンベア５が設けられ、
このコンベア５上にインスタントラーメン１が所
定間隔毎に載置され、その後方の押送爪６によつ
て順次前方へ送られる。このラーメン１はコンベ
ア５の前端から製袋器４の後端開口部内へ送り込
まれ、次いで筒状に形成されたフイルム２の内部
に収容せられてこれと共に前方へ移送せられる。

製袋器４の前方には一対の熱シール用ローラー
７−７が上記フイルム２の合掌状に合せられた端
縁部を挟んで配設され、これによつてフイルム２
の上記端縁部が熱シール用ローラー７−７間を通
過するとこの端縁部が熱シールされて筒状とな
る。

また、製袋器４の前方にはコンベア手段が設け
られている。このコンベア手段は主として左右一
対のエンドレスチエーン８−８とこの両エンドレ
スチエーン８−８間に渡設された受部材たる凹状
受枠９とから構成されている。この凹状受枠９は
各チエーンユニツトに取付けられる程度の小幅寸
法としてチエーンがスプロケツトの周囲を回転す
る際に支障をきたさないようにする。この凹状受
枠９は小幅であるため、被包装物１を受承するに
充分な数だけエンドレスチエーン８−８の長手方
向に沿つて並列に配設されて一群をなし、この凹
状受枠９の群は被包装物であるインスタントラー
メン１の所定包装寸法間隔に合致するように設け
られている。

上記エンドレスチエーン８−８の走行は供給コ
ンベア５によるインスタントラーメン１の供給と
タイミングが合致するよう調整され、製袋器４を
通過したインスタントラーメン１が両エンドレス
チエーン８−８間に至ると上記一群の凹状受枠９
によつて受承されるようになつている。

この凹状受枠９の群と群との間には、略Ｌ字形
の揺動片１０−１０の基部が枢着ピン１１−１１
にて左右一対のエンドレスチエーン８−８にそれ
ぞれ枢着されている。この各揺動片１０の上端に
は固定ピン１２が植設され、この固定ピン１２と
前記枢着ピン１１に対し進行方向後方に隣接した
チエーンピン１３との間には引張りスプリング１
４が介装されている。また、各揺動片１０の進行
方向後方下端にはローラ１５が軸支され、一方左
右に相対向する揺動片１０−１０の後部上端には
断面円形の横棒１６が渡設されている。

上記のようにエンドレスチエーン８−８に取付
けられた揺動片１０−１０の走行路下方には、支
持プレート１７−１７上に所定間隔で山形のカム
板１８−１８が複数個取付けられており、エンド
レスチエーン８−８の走行に伴つて揺動片１０−
１０の後部下端に取付けたローラ１５−１５がこ
のカム板１８−１８上を上昇することができるよ
うになつている。

エンドレスチエーン８−８の進行方向後端側、
即ち製袋器４の近傍においてインスタントラーメ
ン１が凹状受枠９上に受承された時に、その後方
の揺動片１０−１０は未だカム板１８−１８上に
到達していないため、第２図及び第３図に示すよ
うに、スプリング１４−１４の張力により後方に
傾斜したＬ字形となつており、その横棒１６は凹
状受枠９の下方に位置している。チエーン８−８
が走行してカム板１８−１８の上方に近づくと、
第４図及び第５図に示すように、ローラ１５−１
５がカム板１８−１８のカム面を上昇し、Ｌ字形
の揺動片１０−１０はスプリング１４−１４の張
力に抗して枢着ピン１１−１１を中心にして前方
に回動して起き上がる。これによつて揺動片１０
−１０の後部上端間に渡設された横棒１６が凹状
受枠９の上方に移動して包装用フイルム２を下方
から上方に山形に持ち上げ、前方の凹状受枠群と
後方の凹状受枠群との間に麺屑があつた場合に
は、これを前方または後方のインスタントラーメ
ンのブロツク側に集合させる。上記の揺動片１０
−１０がカム板１８−１８を通過すると、次のカ
ム板に至るまでは第２図に示したような傾斜した
状態となり、横棒１６が凹状受枠９の下方に位置
するようになる。

本発明の図示した実施例では、エンドレスチエ
ーン８の走行路にカム板１８が４段に亘つて配設
しているため、包装用フイルム２の下面側は横棒
１６によつて４回に亘つて山形に突上げられるた
め、このフイルム振動によつてその間に位置して
いた麺屑は全て完全に前後のインスタントラーメ
ンのブロツク側に集合せられる。

上記の最終段のカム板１８の前方には上下シー
ラー１９ａ，１９ｂが設けられ、これら上下シー
ラー１９ａ，１９ｂのシーラーの中央部には切刃
２０と受刃２１とが設けられている。この上下シ
ーラー１９ａ，１９ｂは前後に隣接する凹状受枠
群の中間部の包装用フイルムを広幅にシールする
とともに、このシール部の中央を切断して、その
後方部のフイルムから切り離されたインスタント
ラーメン包装体２２を得るのである。

尚、本発明の上記実施例においては、カム板１
８をエンドレスチエーン８の走行方向に４段に亘
つて配設したが、このように多段に設けることは
必ずしも必要でない。また、カム板１８の形状を
図示の例以外に適宜変更し得ることは言うまでも
ないことである。

≪効果≫ 以上のように本発明に係る横ピロー包装装置に
よれば、筒状フイルム内において所定の間隔を置
いて移送される前後の被包装物間の下側フイルム
部分が山形に押し上げられるため、その間に存在
する麺屑等がフイルム面を前方または後方に滑落
して前後の被包装物と合体することになり、被包
装物が屑状物等を含む場合にこれらの被包装物を
比較的狭い間隔で順次フイルム内に送り込んで、
被包装物の前後端に近いフイルム部分をシール切
断することができるため、包材コストの低下と包
装効率を改善することができ、しかも被包装物を
比較的緊密に包装することができるため体裁の良
い包装体を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る横ピロー包装装置の概略
側面図、第２図は本発明の装置におけるコンベア
手段の揺動片がカム板上を走行していない時にお
ける傾斜状態を示す側面図、第３図は第２図の状
態における縦断正面図、第４図は第２図同様の揺
動片がカム板上を走行している状態を示す側面
図、第５図は第４図の状態における縦断正面図、
第６図はコンベア手段の凹状受枠を示す縦断正面
図である。 １……インスタントラーメン、２……包装用フ
イルム、４……製袋器、５……供給コンベア、７
……熱シール用ローラー、８……エンドレスチエ
ーン、９……凹状受枠、１０……揺動片、１１…
…枢着ピン、１５……ローラ、１６……横棒、１
８……カム板、１９ａ，１９ｂ……上下シーラ
ー、２２……包装体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 原反ロールから引き出された包装用フイルム
   を筒状に形成する製袋器、該製袋器内のフイルム
   にインスタントラーメン等のように屑が発生しや
   すい被包装物を順次送り込む供給手段、この筒状
   に形成されたフイルムの両側縁部を連続的に熱シ
   ールする縦シール手段、該筒状フイルム内に収容
   された被包装物をこのフイルムと共に搬送するコ
   ンベア手段、該被包装物の両端縁部における該筒
   状フイルムを熱シール・切断する横シール手段と
   からなる横ピロー包装装置において、該コンベア
   手段として筒状フイルム下側を支持する受部材を
   所定ピツチ毎に前後に所要の間隔を設けて配置
   し、該受部材間において該コンベア手段に揺動片
   を枢着するととともに該揺動片に横棒を取付け、
   該横棒を常時受部材の下方に位置せしめるよう該
   揺動片を一方へ付勢する弾性手段を設け、該コン
   ベア手段に隣接して該揺動片が摺接可能なカム手
   段を設け、該揺動片が該コンベア手段の走行に伴
   い該カム手段と当接すると該弾性手段に抗して上
   下に揺動し、該揺動片に取付けられた横棒が上下
   に振動して該被包装物相互間の筒状に形成された
   包装用フイルムの下側フイルムを下方から上方に
   向けて山形に押上げてなることを特徴とする横ピ
   ロー包装装置。