JPH02196790A - 新規な金属錯体化合物 - Google Patents

新規な金属錯体化合物

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JPH02196790A
JPH02196790A JP1194895A JP19489589A JPH02196790A JP H02196790 A JPH02196790 A JP H02196790A JP 1194895 A JP1194895 A JP 1194895A JP 19489589 A JP19489589 A JP 19489589A JP H02196790 A JPH02196790 A JP H02196790A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〕 本発明は、近赤外線吸収剤や光安定化剤などとしての有
用性が期待される新規なジチオラト金属錯体化合物に関
する。
〔従来の技術〕
近年、赤外線フィルター、光学的記録媒体、液晶表示器
、レーザープリンター、電子写真等の発展に関連して、
赤外〜近赤外領域の光を効率良く吸収する安定な色素の
開発が望まれている。
これまでに近赤外光域に吸収を有する色素としては、ス
クアリリウム、シアニン系色素、金属フタロシアニン、
白金ビス(ジチオαジケトン)錯化合物、あるいはある
種のニッケル錯体化合物などが知られている。たゾ、こ
のような色素が有効に利用されるためには、相溶性や成
膜性といった特性も併せて要求される場合が多い。
また、ジチオラトニッケル錯体化合物の著るしい性質の
一つに一重項酸素の脱活性化があり、実用的にはポリオ
レフィン類の光安定化剤や酸化防止剤として、また有機
色素などの光劣化防止剤として、注目されている(例え
ば、特開昭63−2111111786号、特開昭63
−209890号、特開昭63−288785号各公報
等)、たゾこの場合にも、色素の溶解性、相溶性、成膜
性といった特性が要求される場合が多い。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところがこれまで開発されてきた近赤外光吸収色素には
、何らかの問題があって、未だ実用に至っていないのが
現状である。例えば、スクアリリウムは吸収率が低く且
つ形成された膜状態が悪いという問題を有し、シアニン
系色素は近赤外光の吸収率を高めるために分子鎖を長く
すると、化学的に不安定になるという問題を有する。ま
た、金属フタロシアニンは有機溶媒等への溶解性に乏し
く、溶液塗工等による薄膜形成が行なえないため、その
使用に大きな制限があり、且つ非晶質膜の結晶化の問題
を有し、白金ビス(ジチオαジケトン)錯化合物は成膜
性が悪く且つ化学的に不安定であるという問題を有して
いる。更に、ニッケル錯体化合物としては、ベンゼンチ
オラート型ニッケル錯体やジチオレン型ニッケル錯体が
数多く知られているが、溶解性、相溶性、成膜性、安定
性といった特性を全て満足するものは未だ得られていな
い。
従って本発明の目的は、近赤外線吸収剤や光安定剤とし
て有用であって、しかも化学的に安定で、一般有機溶媒
への溶解性が高く、朝脂等との相溶性が高く且つ成膜し
易い、新規な色素材料を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、下記−数式で表わされるジチオラト金
属錯体化合物が提供される。
(式中、R1及びR2は水素原子、置換基を有していて
もよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール
基又はシアノ基を表わし、これらは夫々同一であっても
異なっていてもよく、またR1とR2とは結合して環を
形成していてもよい。
Xはハロゲン原子を、NはNi、Pd、Pt、Co、C
u、Mnから選ばれる遷移金属を、Aは第4級アンモニ
ウム塩、第4級ホスホニウム、塩、ナトリウムなどのカ
チオン種を夫々表わし、またnはその個数を表わし、金
属錯体の価数に応じてθ〜2の整数値をとる。) 前記−数式(1)において、R1及びR2の具体例とし
ては、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、n
−ブチル基、 tert−ブチル基等のアルキル基;フ
ェニル基、ナフチル基等のアリール基;シアノ基などが
挙げられる。また、アルキル基における置換基としては
、ハロゲン原子(塩素、臭素、弗素各原子等)が挙げら
れ、更にアリール基における置換基としては、ハロゲン
原子(塩素、臭素、弗素各原子等)、低級アルキル基(
メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、ta
rt−ブチル基等)、ハロゲン置換アルキル基(トリフ
ルオロメチル基等)、アルキルアミノ基(モノメチルア
ミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等)など
が挙げられる。
更に、R1とR2とは結合して1例えば芳香族環やピリ
ジン環等を形成してもよく、これらの環はハロゲン原子
(塩素、臭素、弗素各原子等)、アルキル基(メチル基
、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブ
チル基等)、ハロゲン置換アルキル基(トリフルオロメ
チル基等)、アルキルアミノ基(モノメチルアミノ基、
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等)などの置換基
を有していてもよい、なお、Xとしては、塩素、臭素、
弗素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
本発明の前記−数式(1)で表わされる新規なジチオラ
ト金属錯体化合物は、それ自身近赤外領域に吸収能を有
する上に、ピリジン骨格を有し水素結合することができ
るために、アルコール等の極性溶媒への溶解性に優れ、
また樹脂等との相溶性にも優れ、しかも安定性も高いの
で、感光材料用セーフライトフィルター、人間の目に有
害な赤外線カットフィルター、植物の生育制御用プラス
チックフィルム、熱線遮断用プラスチックフィルム。
シリコンフォトダイオードなどの半導体受光素子の赤外
線カットフィルター −重項酸素クエンチャー、退色防
止剤、光デイスク用色素の耐光性向上剤、光デイスク用
記録色素、レーザー光の熱変換材料、インクジェットプ
リンタ用インク、バーコードインク、サウンドトラック
用赤外線吸収色素を形成する赤外カプラー、光学変換素
子用フィルター、工業用サーマルラベル、熱転写リボン
等の固形インクなどとしての有用性が期待される。
本発明に係る金属錯体化合物は、下記骨格(n)を少く
とも1個配位子とする金属錯体である。
本発明に係る前記−数式で表わされる金属錯体化合物の
具体例としては、以下に示す0価の錯体が挙げられ、ま
た同錯体のアニオンと錯体カチオンとを組合わせたもの
が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
(1)錯体の具体例 ビス(2,5,6−)−リクロロピリジンー3,4−ジ
チオレート)ニッケル ス (式中、Xはハロゲン原子を表わす、)金属錯体が非対
称形の場合、もう1つの配位子としては従来既知の配位
子が用いられる。また、溶剤溶解性と近赤外域の大きな
吸収を併せ持つためには1価の金属錯体が望ましく、そ
のときの対イオンとしては第4級アンモニウム塩、第4
級ホスホニウム塩等のカチオン種が用いられる。
しμ (2,5,6−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオレ
ート)−(1,2−ジシアノエチレンジチオレート)ニ
ッケル(2,5,6−ドリクロロピリジンー3,4−ジ
チオレート)−(1,2,4−トリクロロ−5,6−シ
チオフエル−ト)ニッケル (2,5,6−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオレ
ート)−(テトラクロロジチオフェルレート)ニッケル
7Q (2,5,6−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオレ
ート)−〔ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレ
ン−1,2−ジチオレート〕ニツケル (2,5,6−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオレ
ート)−〔ビス(4−クロロフェニル)エチレン−1,
2−ジチオレート〕ニッケル しμ (2,5,6−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオレ
ート)−(4−hリフルオロメチル−1,2−ジチオフ
ェルレート)ニッケル (2,5,6−トリクロロピリジン−3,4−ジチオレ
ート)−(4−オクテン−4,5−ジチオレート)ニッ
ケル(2,5,6−)−リクロロピリジンー3,4−ジ
チオレート)−(4−tert−ブチル−1,2−ジチ
オフェルレート)ニッケル 上記錯体アニオンの例では、にがNiを表わす場合につ
いて示したが、阿としてはその他にPd、Pt。
Co 、 Cu及びMnを表わす場合も包含される。
(2)錯体カチオン(対カチオンA)の具体例(x )
  N(C2H5)4 テトラエチルアンモニウムカチオン (n )  N(n−CJs)4 テトラ−n−ブチルアンモニウムカチオン(ni) N
@(ト、)(n−C,Hs)。
ベンジル−トリーn−ブチルアンモニウムカチオン (汁)@−侮Hzs N−ラウリルピリジニウムカチオン N−ベンジルピコリニウムカチオン (vi)  N(CH3)5(CIS833)トリメチ
ル−へキサデカンアンモニウムカチオン (vffl)  P(n−C4H,)4テトラ−n−ブ
チルホスホニウムカチオン(=)   P(C,H,)
(C,H□、)3トリヘキシルエチルホスホニウムカチ
オン(故)  P(C,H,)。
テトラオクチルホスホニウムカチオン (x )  P(C2)1g)4 テトラエチルホスホニウムカチオン 本発明の化合物は1例えば次のようにして製造すること
ができる。先ず、特開昭58−105960号公報に開
示されているベンゼンジチオールの合成法と同様の方法
により、ペンタハロゲン化ピリジンから2.5.6−ト
リハロゲン化ピリジン−3,4−ジチオールを合成する
。この化合物に塩化ニッケル等の遷移金属塩を反応させ
ると、主にビス(2,5,6−トリハロゲン化−3,4
−ピリジンチオレート)金属錯体の2価又は2価と1価
の混合体が、安定なカチオン種を持たないまま塩酸塩及
び/又は水和物及び/又は溶媒和物として(以降単に塩
酸塩と略記する)得られ、一部は1価の安定なカチオン
種を持たないままの形で得られる。後者は安定なカチオ
ン種を添加することにより、安定した1価の金属錯体と
して得られる。なお、前者の塩酸塩はアセトン/水混合
溶媒やアルコール/水混合溶媒によく溶解し、この溶液
に空気を吹き込んで酸化させ、更に安定なカチオン種を
加えることにより、安定した1価の金属錯体とすること
ができる。また、塩酸塩の溶液をアルカリで中和した後
、安定なカチオン種を加えることにより、安定した2価
の金属錯体とすることができる。なお、沃素のような酸
化剤で2価体を1価体に変えることができるし、NaB
H4等の還元剤で1価体を2価体に変えることができる
また、上記塩酸塩を゛他種の錯体と適当な有機溶剤(例
えば、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、1,2
−ジクロロエタン等)中で加熱撹拌することにより、配
位子交換が行なわれ、非対称形金属錯体が合成される。
特に、非対称形ジチオレート金属錯体の1価体を製造す
る場合には、同じ遷移金属と対カチオンを有する2種類
の対称形ジチオレート金属錯体の1価体同士を有機溶媒
中で反応させ、配位子交換させる方法が好ましい、即ち
、下記−放火(III)で示される対称形金属錯体と。
(式中、X、M及びAは前記−放火(1)の場合と同一
)下記−放火(IV)で示される対称形金属錯体とを、
(式中、N及びAは前記−放火(1)の場合と同一、)
有機溶媒中で反応させることにより、下記−放火(V)
で示される非対称形金属錯体が得られる。
(式中、 X、M及びAは前記一般式(1)の場合と同
。) この場合、有機溶媒としては、一般に使用されるもので
よいが、特にアセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、
1,2−ジクロロエタン等が溶解性がよく適している。
テトラヒドロフランやジオキサンは錯体の分解を起すの
で好ましくない。反応は50〜120℃、5時間程度で
充分である。この方法によると、取得目的物の収率が高
く、しかも少種類の副生物しか生成しないという利点が
ある。
なお、非対称形金属錯体の場合には、2,5.6−トリ
ハロゲン化−3,4−ピリジンジチオール配位子と別種
のジチオール配位子とを含む溶液中でニッケル等の遷移
金属の塩類を反応させる方法を採用することもできる。
また、錯体化のときにジチオールをアルカリ金属塩の形
にして、ニッケル等の遷移金属の塩と反応させることも
できる。この場合のアルカリ金属としては、ナトリウム
が一般的であるが、それ以外のものでもよく、またジチ
オールのうち、片方のチオールのみがアルカリ金属塩の
形になっていていもよい。
〔発明の効果〕
本発明の前記一般式(I)で示される新規な金属錯体は
、それ自身近赤外領域に吸収能を有する上に、ピリジン
骨格を有し水素結合することができるために、アルコー
ル等の極性溶媒への溶解性に優れ、また樹脂等との相溶
性にも優れ、且つ安定性も高いので、近赤外線吸収剤や
光安定化剤として有用である。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお
、以下において示すぶ及び部は何れも重量基準である。
実施例1 ペンタクロロピリジン20部、70%Na5816部、
鉄粉3.4部、イオウ粉1.6部及びN、N−ジメチル
ホルムアミド70部を窒素ガスをゆるやかに通じながら
、130℃に加熱して10時間反応させたのち、冷却し
水200部を加えたのち、濾過を行なって黒色の固体を
濾別し、風乾した。次いでこの固体全量を、メタノール
100部、酸化亜鉛8部と水酸化ナトリウム20部を水
100部に溶解した水溶液とともに混合して、1時間加
熱還流した。冷却後濾過を行ない。
濾液を水200部と98%硫酸100部を混合した酸性
水溶液中に注加すると褐色固体が得られた。これをクロ
ロホルムで抽出し、水を加えて数回洗浄し、クロロホル
ム相をドライアップすると黄色の2,5゜6−ドリクロ
ロピリジンー3,4−ジチオール10部が得られた。融
点137.5〜138.0℃。
この2,5.6−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオ
ール10部をクロロホルム350部に溶解させ、塩化ニ
ッケル6水塩4.8部をエタノール100部に溶解させ
た溶液を加えると、赤色のビス(2,5,6−ドリクロ
ロピリジンー3,4−ジチオレート)ニッケル錯体の塩
酸塩12部が得られた。融点300℃以上。その赤外吸
収スペクトル(KBr法)を第1図に示す。
実施例2 実施例1で得られたニッケル錯体塩酸塩10部を水14
0部とエタノール500部の混合溶媒に溶解し、空気を
吹き込みながら室温で4時間撹拌した後、臭化テトラ−
n−ブチルアンモニウム6.1部を加え。
12.4部の緑色沈澱物を得た。これをシリカゲル(商
品名:ワコーゲルC−200)を用い、1.2−ジクロ
ロエタンを展開溶媒として、カラムクロマトグラフィー
により1jllflした5これによりビス(2,5,6
−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオレート)ニッケ
ル・テトラ−n−ブチルアンモニウム[111部を得た
この化合物の融点は197〜199°Cであり、その元
素分析値はC2,H3GN3S4CQ、Niとして次の
通りであった。
0%   H%   N%   5%   C0%計算
値 39,51 4.59 5.31 16.23 2
6.91実測値 39.52 4.30 5.19 1
6.02 26.91この化合物はメタノール溶液中で
854部mに吸収極大を有し、モル吸光係数は8900
であった。その赤外吸収スペクトル(KBr法)を第2
図に示す。
実施例3 実施例1と同様にして合成したビス(2,5,6−ドリ
クロロビリジンー3,4−ジチオレート)ニッケル錯体
塩酸塩10部と下記式で示される2価のニッケル錯体1
5部 を、1.2−ジクロロエタン520部中で5時間加熱還
流した。冷却後ドライアップし、クロロホルム及び1.
2−ジクロロエタンを展開溶媒としたカラムクロマトグ
ラフィーにより下記(I[I)のニッケル錯体5部を取
り出した。
この化合物の融点は127.5〜128℃であり、その
元素分析値はCC15H3SN4S4C,Niとして次
の通りであった。
0%   N%    N% 計算値 43,77 5,29 8.16実測値 43
,51 5,19 7.92この化合物はメタノール溶
液中で85On+++に吸収極大を有し、モル吸光係数
は9600であった。その赤外吸収スペクトル(KBr
法)を第3図に示す。
実施例4 市販のビス(3,5,6−ドリクロロベンゼンー1,2
−ジチオレート)ニッケル・テトラ−n−ブチルアンモ
ニウム錯体(商品名:PA1006;三井ファインケミ
カル社製)31部をメタノール270部に分散させ、更
に50%の水酸化ナトリウム水溶液12部を加えた0次
いでNaBHlを1.5部加え、約40℃で2時間撹拌
した。
赤色透明に変わったところへ臭化テトラ−n−ブチルア
ンモニウム25.4部を加え室温で2時間撹拌した。そ
の後濾過により沈澱物を取り出し、水洗した後乾燥して
PA1006の2価体36部を得た。この2価体10部
と実施例1と同様にして合成したビス(2,5゜6−ド
リクロロビリジンー3,4−ジチオレート)ニッケル錯
体塩酸塩5.3部を、1,2−ジクロロエタン320部
中で5時間加熱還流した。冷却後ドライアップし、クロ
ロホルム及び1,2−ジクロロエタンを展開溶媒とした
カラムクロマトグラフィーにより下記(IV)のニッケ
ル錯体6.5部を取り出した。
この化合物の融点は141〜142.5℃で、メタノー
ル溶液中で860部mに吸収極大を有し1モル吸光係数
は12800であった。その赤外吸収スペクトル(KB
r法)を第4図に示す。
実施例5 2価のニッケル錯体として、下記式 は9600であった。その赤外吸収スペクトル(KBr
法)を第5図に示す。
実施例6 実施例1で得られたビス(2,5,6−ドリクロロピリ
ジンー3,4−ジチオレート)ニッケル錯体の塩酸塩1
5部を、アセトン500部と水200部の混合溶媒に溶
解させ、該溶液に0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液
をpH7になるまで滴下した(約490部)。その後、
臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム18部を加え、1
時間撹拌した。黄褐色沈殿が析出し、これを濾取し、水
洗して下記(Vl)のニッケル錯体24部を得た。
で示される化合物を用いた以外は、実施例3と同様にし
て下記(V)のニッケル錯体1.5部を得た。
この化合物の融点は245〜247℃で、メタノール溶
液中で850部mに吸収極大を有し、モル吸光係数この
化合物の融点は207〜208.5℃であった。その赤
外吸収スペクトル(KBr法)を第6図に示す。
実施例7 ビス(2,5,6−ドリクロロー3,4−ピリジンチオ
レート)ニッケル・テトラ−n−ブチルアンモニウム錯
体(1価体)2部と等モルのビス(cis−1,2−ジ
シアノ−1゜2−エチレンジチオレート)ニッケル・テ
トラ−n−ブチルアンモニウム錯体(1価体)1.47
部を、1,2−ジクロロエタン200部中に投入し、5
時間加熱還流した。その後、放冷し、溶媒を留去して、
2,5.6−ドリクロロピリジンー3,4−ジチオレー
ト)−(1,2−ジシアノエチレンジチオレート)ニッ
ケル・テトラ−n−ブチルアンモニウム錯体を主成分と
する反応混合物を得た。得られた混合物を高速液体クロ
マトグラフによって分析したところ、目的物の収率は5
3.1%であり、目的物以外の成分数は2であった。
実施例8 実施例7において、溶媒として1,2−ジクロロエタン
の代わりにアセトンを用いた以外は、実施例7と同様に
して非対称形ジチオレートニッケル錯体を製造し、反応
混合物の分析を行なったところ、目的物の収率は55.
0%であり、目的物以外の成分数は3であった。
応用例1 厚さ1 、25mmのpc(ポリカーボネート)基板上
に射出成形により半値幅0.3pm、深さ950人のグ
ループをトラックピッチ1.6μmの間隔で半径45−
94mmに設けた200φ基板上に、下記式の色素と実
施例2で得られたニッケル錯体(n)とを重量比85/
15でメタノールと1.2−ジクロロエタン80部対2
0部の混合溶媒に溶解し、スピナーにより回転塗布して
厚さ700人の記録層を設けた。
作製された記録媒体に波長790nmの半導体レーザ光
を用いて基板側より、記録周波数0.5M)lz、線速
1.5m/seeで情報を書き込み再生し、その再生波
形をスペクトル解析(スキャニングフィルターバンド幅
30KHz) シてCハを測定した。更に、同じ記録媒
体に54000ルツクスのタングステン光を20時間照
射して再生劣化加速実験及び60℃、90%RH下10
00時間放置の保存劣化加速実験を行なった後の反射率
及びCハを測定した。その結果を表−1に示す。
応用例2 応用例1において、実施例2で得られたニッケル錯体の
代りに実施例3で得られたニッケル錯体(nl)を用い
た以外は、応用例1と同様にして記録媒体を作成し、評
価した。その結果を表−1に示す。
比較例1 応用例1において、実施例2で得られたニッケル錯体の
代りに、下記構造のニッケル錯体(商品名二PA100
6;三井東圧社製)を用いた以外は、応用例1と同様に
して記録媒体を作成し、評価した。その結果を表−1に
示す。
表−1の結果から、本発明の金属錯化合物を使用するこ
とにより、熱及び光に対する安定性が高く、保存性に優
れ且つ再生劣化の少ない記録媒体が得られることが判る
【図面の簡単な説明】 第1〜6図は、本発明の実施例1〜6で得られた夫々の
ニッケル錯体の赤外吸収スペクトルを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記一般式で表わされるジチオラト金属錯体化合
    物。 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R^1及びR^2は水素原子、置換基を有して
    いてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリ
    ール基又はシアノ基を表わし、これらは夫々同一であっ
    ても異なっていてもよく、またR^1とR^2とは結合
    して環を形成していてもよい。 Xはハロゲン原子を、NはNi、Pd、Pt、Co、C
    u、Mnから選ばれる遷移金属を、Aは第4級アンモニ
    ウム塩、第4級ホスホニウム塩、ナトリウムなどのカチ
    オン種を夫々表わし、またnはその個数を表わし、金属
    錯体の価数に応じて0〜2の整数値をとる。)
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