JPH02195072A - 流体継手のスリップ制御装置 - Google Patents

流体継手のスリップ制御装置

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JPH02195072A
JPH02195072A JP21903289A JP21903289A JPH02195072A JP H02195072 A JPH02195072 A JP H02195072A JP 21903289 A JP21903289 A JP 21903289A JP 21903289 A JP21903289 A JP 21903289A JP H02195072 A JPH02195072 A JP H02195072A
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吉村 洋
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藤原 卓治
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石居 弘三
Kazuo Takemoto
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ロックアツプクラッチが設けられた流体継手
において、このロックアツプクラッチのスリップ状態を
制御する流体継手のスリップ制御装置に関するものであ
る。
(従来の技術) 一般に、ロックアツプクラッチが設けられた流体継手(
トルクコンバータ)においては、エンジンのトルク変動
が車輪に伝達されて車両の乗心地性が低下する低車速時
にロックアツプクラッチを解放状態とし、トルク増大機
能およびトルク変動吸収機能を有するコンバータ状態に
作動する一方、エンジンのトルク変動がそれ程問題とな
らない高車速時には、ロックアツプクラッチを締結状態
として入出力軸間を直結し、流体継手内のスリップによ
るエネルギ損失を低減して燃費性能を改善するロックア
ツプ状態に作動するようにしている。
また、上記のようなロックアツプクラッチを備えた流体
継手において、低車速で低負荷状態の領域では、燃費性
能向上の点からはコンバータ状態よりロックアツプ状態
とするのが好ましいが、ロックアツプ状態とするとエン
ジンのトルク変動が車輪に直接伝達されて車体に振動が
発生することになる。
そこで、例えば、特開昭57−33253号公報に開示
されているように、燃費性能のある程度の改善とトルク
変動の伝達を軽減して変速ショクおよび車体振動の抑制
を図ることから、ロックアツプクラッチをロックアツプ
状態とコンバータ状態との中間的な所定のスリップ状態
に制御して、入出力間に所定の回転差を生じさせるよう
に制御を行うスリップ制御装置が公知である。
上記スリップ制御装置における制御は、ロックアツプク
ラッチを締結方向に作用する締結室の圧力と解除方向に
作用する解除室の圧力との差圧を調整し、該ロックアツ
プクラッチが所定のスリップ状態となるように差圧制御
するようにした機構が採用されている。そして、上記差
圧制御によってロックアツプクラッチの入力側の回転数
と出力側の回転数とが所定の回転差として、燃費性と走
行性の両立を得るようにする。
具体的なスリップ制御としては、入出力回転差に基づい
てロックアツプクラッチに供給する作動油圧を調整する
フィードバック制御、あるいは、ロックアツプクラッチ
に供給する作動圧を設定値に保持する制御で行うように
している。
(発明が解決しようとする課題) しかして、前記のようなロックアツプクラッチのスリッ
プ制御を回転差のフィードバック制御で行うものでは、
流体継手に伝達される入力トルクの大きさおよびその変
動によっては、入出力間の回転差が目標値に達するまで
の応答遅れ時間が大きくなって適正なスリップ状態が得
られなくなったり、応答速度を高めるためにフィードバ
ック制御における制御ゲインを大きく設定すると、制御
の安定性に欠けてハンチング現象が発生したり制御精度
の点で問題が生じる恐れがある。
また、ロックアツプクラッチに対する作動圧を設定値に
維持制御するものでは、スリップ制御開始時における入
力トルクの大きさがエンジンの運転状態や車両の走行状
態等に応じて変動した場合に、適正なスリップ状態も変
化することに対応することができない恐れがある。
特に、入出力間に所定の回転差が生じるようにロックア
ツプクラッチのスリップ制御を行うには、入力トルクす
なわちエンジン出力の変化に対してロックアツプクラッ
チに送給する作動圧を変更する必要があるが、エンジン
出力の検出は例えばエンジン回転数とスロットル開度な
どから間接的に検出するものであり、アクセル操作に伴
ってスロットル開度が急に変化する場合にはエンジン出
力の変化は遅れて変動するものであり、その検出トルク
と実際の入力トルクとの間には誤差が生じる。
そして、検出トルクにそのまま対応した制御を行うと、
入力トルクが上昇する前にロックアツプクラッチがロッ
クアツプ状態に近付くように作動して、エンジン回転数
の上昇を阻害して加速性能が低下したり、不必要に大き
な回転差となって燃費性能が低下する等の問題を招き、
スリップ制御の応答性、収束性が十分に得られない恐れ
がある。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、入力トルクが変化す
る過渡時においても伝達トルクに対応した適切な差圧制
御によるロックアツプクラッチのスリップ制御を行うよ
うにした流体継手のスリ・ノブ制御装置を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の流体継手のスリップ制
御装置は、第1図にその基本構成を示すように、入力要
素と出力要素の間で流体を介してトルクを伝達するコン
バータ機能を有する流体継手Aは、入力要素と出力要素
とが直結可能なロックアツプクラッチBを備えている。
このロックアツプクラッチBの締結力は、締結方向に作
用する締結室の圧力と解除方向に作用する解除室の圧力
との差圧の調整を行う差圧制御手段Fを備えたスリップ
制御装置Cによって制御される。
上記スリップ制御装置Cは、流体継手Aに入力される入
力トルクを検出する入力トルク検出手段りと、入出力回
転差の目標回転差を設定する目標回転差設定手段Eとを
備え、この入力トルク検出手段りと目標回転差設定手段
Eの信号が差圧制御手段Fに出力される。該差圧制御手
段Fは、予め設定されている入力トルクと入出力回転差
との関係より、目標回転差に対応して前記差圧が設定差
圧となるように制御する。
また、現在の入出力回転差を検出する入出力回転差検出
手段Gを設け、該入出力回転差検出手段Gおよび前記目
標回転差設定手段Eの信号を受けた補正手段Hは、現在
の入出力回転差と目標回転差との偏差に基づき目標回転
差設定手段Eにより設定される目標回転差を補正するよ
うに構成したものである。
(作用) 上記のような流体継手のスリップ制御装置では、ロック
アツプクラッチの締結室と解除室との差圧制御でスリッ
プ状態を制御するについて、上記差圧を差圧制御手段に
よって、流体継手に入力される入力トルクと入出力回転
差とを検出し、予め設定されている両者の関係より目標
回転差を設定し、この目標回転差に対応して設定された
差圧値となるように制御すると同時に、現在の入出力回
転差と上記目標回転差との偏差を求め、この偏差に基づ
き上記差圧制御手段の目標とする目標回転差を補正手段
によって補正し、例えば、入力トルクの変更に応じて偏
差が大きくなった場合には、目標回転差の増減補正量を
大きくして制御の応答性を向上する一方、偏差が小さく
なると初期の目標回転差として制御の収束性を改善する
ようにしている。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の詳細な説明する。
第2図は流体継手のスリップ制御装置の一例を、それが
適用された車両のパワープラントと共に示す。
パワープラントは、エンジン本体10と自動変速機20
とからなり、エンジン本体10(4気筒)における各気
筒には、スロットル弁14が配設された吸気通路16か
らの吸入空気と燃料噴射弁から噴射される燃料とで形成
される混合気が供給されて圧縮燃焼され、発生トルクが
自動変速機20を含む動力伝達経路を介して車輪に伝達
される。
なお、上記エンジン本体10においては、エンジン回転
数が所定値以上でスロットル全閉の減速時には燃料供給
が停止され、この燃料カット状態からエンジン回転数が
所定値未満となると燃料供給を再開するように減速燃料
制御が行われる。
前記自動変速機20は、流体継手24(トルクコンバー
タ)と、多段歯車式の変速機構26と、それらの制御に
用いられる作動油圧を形成するための変速制御用ソレノ
イド弁1〜5、ロックアツプ制御用ソレノイド弁6およ
び調圧用ソレノイド弁7が備えられた油圧回路部30と
を有している。
流体継手24は、第3図に油圧回路部30における流体
継手24の動作制御に関与する部分を伴って示すように
、エンジン本体10の出力が入力される入力軸25と出
力軸39との間に、流体を介してトルク伝達を行うコン
バータ部27と、直結状態もしくはスリップ状態でトル
ク伝達を行うロックアツプクラッチ21とが並設されて
いる。
コンバータ部27は、入力軸25と一体に回転するドラ
イブプレート32に固着された入力要素としてのポンプ
インペラー34と、出力軸39と一体に回転するタービ
ンランナー36と、両者間のステータ35とワンウェイ
クラッチ38を備え、ロックアツプクラッチ21は出力
軸39にスプライン嵌合されたトーションダンパ23お
よび該トーションダンパ23にコイルスプリング23a
を介して連結されたクラッチプレート22とを備えてい
る。
上記ロックアツプクラッチ21の配設により、クラッチ
プレート22の背面側にドライブプレート32との間に
解除室43が形成され、反対側には締結室44が形成さ
れている。解除室43には油圧回路部30から油路42
を通じて、クラッチプレート22を解放作動する油圧が
供給され、また、締結室44には油路41を通じてクラ
ッチブレート22を締結作動する油圧が供給される。そ
して、ロックアツプクラッチ21は、締結室44に油圧
が送給されてポンプインペラー34とタービンランナー
36とを直結にするロックアツプ状態と、解除室43に
油圧が送給されてポンプインペラー34とタービンラン
ナー36とを非締結とする解放状態(コンバータ状態)
とに作動され、さらに、締結室44と解除室43との両
方に油圧が送給されて差圧ΔPが所定の範囲内にある時
には、ポンプインペラー34とタービンランナー36と
の相対回転を許容するスリップ状態となり、その差圧Δ
Pが大であるほどスリップ量が低減して前記ロックアツ
プ状態に近付く。尚、締結室44は、逆止弁46が配さ
れた油路47を通じてオイルクーラ48に接続されてい
る。
油圧回路部30における流体継手24の動作制御に関与
、する部分には、ロックアツプシフト弁51、ロックア
ツプ調圧弁52、前記ロックアツプ制御用ソレノイド弁
6および調圧用ソレノイド弁7が設けられている。ロッ
クアツプシフト弁51は、ボートa、d、hへの油圧調
整に伴う分割された第1スプール56と第2スプール5
7の作動によってボートb、c、e−gの連通開閉およ
びドレンを切り換えるものである。また、ロックアツプ
調圧弁52は、ボートL、  nへの油圧調整に伴うス
プール60の作動によってボートj −mの連通開閉お
よびドレンを切り換えるものである。
そして、ロックアツプシフト弁51においては、ポート
aにはオイルポンプ45の油圧が一定圧形成部50で定
圧化され調圧用ソレノイド弁7によって調圧された油圧
が供給され、また、第1スプール56と第2スプール5
7との間のポートdには上記一定圧形成部50で減圧さ
れた油圧が供給され、さらに、ポートhにはロックアツ
プ制御用ソレノイド弁6によって調圧されたオイルポン
プ45の油圧が供給され、流体継手24の油圧の供給を
切り換えてコンバータ状態とロックアツプ状態とスリッ
プ状態とに切換え作動する。また、ロックアツプ調圧弁
52においては、ポートiにはスロットル開度に対応し
てスロットル圧形成部61で調圧されたスロットル圧P
tが供給される一方、ボートnには一定圧形成部50で
定圧化され調圧用ソレノイド弁7によって調圧されたデ
ユーティ制御圧Pdが供給され、流体継手24の締結室
44と解除室43との差圧ΔPの調整によるスリップ量
の制御を行うものである。
上記ロックアツプシフト弁51およびロックアツプ調圧
弁52の作動による流体継手24の状態変化についての
説明はここでは省略するが、その詳細については同一出
願人による特願昭83−278807号の明細書の記載
を参照されたい。
また、第2図に示すように、前記油圧回路部30の動作
制御を行うべく、油圧回路部30に内蔵された変速制御
用ソレノイド弁1〜5、ロックアツプ制御用ソレノイド
弁6および調圧用ソレノイド弁7に、駆動信号Ca−C
gをそれぞれ出力するコントロールユニット100が設
けられている。
このフントロールユニット100には、スロットル弁1
4の開度Thを検出するスロットル開度センサ81から
得られる検出信号Stと、車速Vを検出する車速センサ
82から得られる検出信号SVと、シフトレバ−の操作
位置を検出するシフトポジションセンサ83から得られ
る検出信号Ssと、エンジン回転数Ne(入力回転数)
を検出するエンジン回転数センサ84から得られる検出
信号Snと、タービンランナー36の回転数(出力回転
数)を検出するタービン回転数センサ85から得られる
検出信号Smと、アクセルペダルの踏込量を検出するア
クセルセンサ86から得られる検出信号Saと、自動変
速機20に供給される作動油の温度を検出する油温セン
サ87から得られる検出信号Suと、ブレーキペダルの
踏込量を検出するブレーキセンサ88から得られる検出
信号sbとが供給されると共に、自動変速機20の制御
に必要な他の検出信号Sxも供給される。
コントロールユニット100は、上記各種の検出信号に
基づいて自動変速機20における変速制御およびロック
アツプクラッチ21の動作制御を所期の特性で行うもの
である。
このコントロールユニット100による自動変速機20
の変速制御およびロックアツプクラッチ21の動作制御
を行うにあたっては、コントロールユニット100の内
蔵メモリにマツプ化されて記憶されている第4図に示す
ようなシフトパターンから、その制御領域を判定する。
このシフトパターンは、縦軸にスロットル開度Thが横
軸に車速Vがとられてあられされ、シフトアップ時の各
変速段の領域がシフトアップ変速線Ua、Ub。
Ucで示され、領域が変化したときがシフトアップ変速
時となり、一方、シフトダウン時の各変速段の領域がシ
フトダウン変速線Dd、 De、 Dfで示され、領域
が変化したときがシフトダウン変速時となる。また、比
較的高車速側で低スロツトル開度の領域に設定されたロ
ックアツプ作動線Lg (4速)、Li(3速)の内側
がロックアツプ状態に移行する際のロックアツプ領域で
、ロックアツプ状態からの解除がロックアツプ解除線L
h(4速)、Lj(3速)によって示され、領域変化時
がロックアツプ状態への作動および解除制御時となる。
さらに、比較的低車速側で低スロツトル開度の領域に設
定されているスリップ制御実行lRjの内側がスリップ
制御領域で、この領域に移行した際にスリップ制御を開
始し、これより外側に設定されたスリップ制御解除線R
kの外側の領域に移行した際にスリップ制御を解除する
ように制御するものである。
そして、コントロールユニット100は、上記変速線U
a−Uc、Dd−Dfの判定からシフトアップ条件もし
くはシフトダウン条件が成立したことが検知される場合
には、変速機構26における変速段を切り換えるべく駆
動信号Ca −Ceを選択的に送出し、変速制御を行う
。また、ロックアツプ作動条件および後述のスリップ制
御条件がいずれも成立していない場合には、ロックアツ
プ制御用ソレノイド弁6および調圧用ソレノイド弁7へ
の駆動信号Cf、Cgの供給を停止する。それにより、
両ソレノイド弁6,7が閉状態とされ、ロックアツプシ
フト弁51およびロックアツプ調圧弁52は第3図の実
線の位置となり、レギュレータ弁49により調圧された
油圧がそのまま解除室43に供給されると共に、締結室
44の油圧がオイルクーラ48に排出され、ロックアツ
プクラッチ21は解放状態となってコンバータ部27に
よるトルク伝達とされる。
さらに、ロックアツプ作動条件が成立すると、駆動信号
Cfがロックアツプ制御用ソレノイド弁6に供給されて
開状態とされ、調圧用ソレノイド弁7は駆動信号Cgの
停止により閉状態とされる。
それにより、ロックアツプシフト弁51が鎖線の位置、
ロックアツプ調圧弁52が実線の位置となり、レギュレ
ータ弁49により調圧された油圧が締結室44に供給さ
れる一方、解除室43の油圧がオイルパンに排出され、
ロックアツプクラッチ21は締結状態となって入出力が
直結したロックアツプ状態とされる。
一方、スロットル開度Thおよび車速Vがスリップ制御
領域となって定常スリップ制御条件が成立した場合、シ
フトアップ条件となって変速スリップ制御条件が成立し
た場合、および、スロットル開度が全閉でエンジン回転
数が所定値以上の減速時で減速スリップ制御条件が成立
した場合には、駆動信号Cfがロックアツプ制御用ソレ
ノイド弁6に供給されて開状態とされ、調圧用ソレノイ
ド弁7には20%以上のデユーティ値dを有する駆動信
号Cgの供給により所定開度に作動される。
それにより、ロックアツプシフト弁51では第1スプー
ル56が実線の位置、第2スプール57が鎖線の位置と
なり、ロックアツプ調圧弁52はポートiのスロットル
圧ptとポートnのデユーティ制御圧Pd(デユーティ
値が大なる程低い値)との差圧に応じた距離だけ実線の
位置から鎖線方向に移動し、レギュレータ弁49により
調圧された油圧が締結室44に供給されると共に、解除
室43にはデユーティ値に応じて減圧された油圧が供給
され、ロックアツプクラッチ21は締結室44の油圧か
ら解除室43の油圧を減じた差圧ΔPに応じた入出力回
転差ΔNを入力軸25と出力軸39との間に生じさせる
スリップ状態となる。
この場合、上記差圧ΔPは、前記スロットル圧ptとデ
ユーティ制御圧Pdとスプリング62の付勢力Faとか
ら、cl、c2を定数とすると、ΔP=CI  (P 
t −P d) +F a/ C2であられされ、差圧
ΔPはスロットル圧ptとデユーティ制御圧Pdとによ
り規定される。そして、スロットル圧Ptは、スロット
ル開度Thに対して、例えば第5図に示される特性を有
するように形成され、また、デユーティ制御圧Pdは、
駆動信号Cgのデユーティ値dに対して、例えば第6図
に示される特性を有するように形成される。その結果、
上記差圧ΔPは、20%、50%、  80%のデユー
ティ値dをパラメータとしてあられされた第7図に示す
ように、スロットル開度Thおよびデユーティ値dが大
きくなるほど大きな値となる。
また、上記ロックアツプクラッチ21による締結状態で
の入力軸25がら出力軸39に伝達し得る最大トルクと
しての伝達可能トルクTsは、クラッチプレート22の
摩擦係数μと有効半径rと係合面積Aに対し、 Ts−ΔPIIμer11A であられすことができ、差圧ΔPが大きくなるほど大き
な値となる。そして、流体継手24の入力トルクTiは
、入力軸25に伝達されるエンジンの発生トルクTeに
等しく、伝達可能トルクTsより大きい場合には、前記
入出力回転差ΔNが生じることになる。上記入力トルク
Tiと入出力回転差ΔNとの関係は、作動油の温度が例
えば90℃で、1〜4 kg/ cn+2に設定された
差圧ΔPをパラメータとして、第8図のような特性とな
る。
上記のようなことから、流体継手24におけるロックア
ツプクラッチ21についてのスリップ制御が行われるに
あたっては、先ず、変速スリップ制御条件が成立してい
ないもとて定常スリップ制御条件が成立したことが検知
される場合には、エンジン発生トルクTeの値がスロッ
トル開度Thとエンジン回転数Neとに基づいて検出さ
れる。
なお、エンジン発生トルクTeの値は、予めスロットル
開度Thおよびエンジン回転数Neに応じて設定された
マツプから求められ、例えば、第9図に示すように、横
軸にエンジン回転数Neがとられ、スロットル開度Th
 (1/8〜6/8)をパラメータとして曲線a1〜a
6で示される。
このようにして検出されたエンジン発生トルクTeの値
に油温補正を行って伝達トルクTrを求めるもので、補
正係数に1は作動油の温度が90℃で1.90℃より高
いほど1より大きな値に、90℃より低いほど1より小
さな値に設定され、この補正係数に1をエンジン発生ト
ルクTeに掛けて伝達トルクTrを求める。
さらに、上記伝達トルクTrは、スロットル開度Thの
変化量によって補正される。この補正は、上記のように
エンジン出力トルクTeの検出を、エンジン回転数Ne
とスロットル開度Thのマツプから求めているが、アク
セル開度が急に踏み込まれた加速時に、スロットル開度
Thの変化量すなわち変化速度が大きいと、実際のエン
ジン出力の上昇が遅れ、マツプ値とずれるのをスロット
ル開度変化量が大きくなるほど伝達トルクTrの値が小
さくなるように修正するものである。該補正は、スロッ
トル開度Thの変化量ΔThを前回のスロットル開度と
の差から算出し、この変化量ΔThが正値で加速時のと
きには、第10図に示すようなマツプから、該変化量Δ
Thが大きくなるほど1以下の小さな値に設定されてい
る補正係数に2を求め、この補正係数に2を伝達トルク
T「に掛けて補正する。なお、スロットル開度変化量Δ
Thが大きくなると、第4図の定常スリップ制御領域か
ら外れるものである。
そして、上記伝達トルクTrの値に対応して、流体継手
24における入力To25と出力軸39との間に、エネ
ルギ損失の低減とエンジンが発生するトルク変動の吸収
とが共に図られることになる所定の目標回転差No、例
えば、80〜150rpmを生じさせるように差圧ΔP
の値を、第8図の入力トルクTiと入出力回転差ΔNと
差圧ΔPとの関係が書き込まれたマツプから読み出され
て設定されるが、上記目標回転差Noを現在の入出力回
転差ΔNに応じて制御応答性および前記収束性の点から
最適値に設定する。
この目標回転差Noの設定は、入出力回転差ΔNを入力
回転数(エンジン回転数Ne)から出力回転数を減算し
て求め、目標回転差No  (初期値)を読み込み、両
者の偏差ΔN−Noの値により、第11図または第12
図マツプから補正値αまたはβを検索し、目標回転差N
oに加減算して補正するものである。補正値αは入出力
回転差ΔNが目標回転差Noより所定値以上大きいとき
の補正値で、目標回転差Noを低く補正して差圧ΔPを
大きくし、入出力回転差ΔNを低下させる方向に応答性
を向上するものである。また、補正値βは入出力回転差
ΔNが目標回転差Noより所定値以上大さいときの補正
値で、目標回転差Noを高く補正して差圧ΔPを小さく
し、入出力回転差ΔNを上昇させる方向に応答性を向上
し、最終的には前記最適の目標回転差Noに収束させる
ものである。
前記目標回転差Noと伝達トルクTrの関係から差圧Δ
Pを求め、さらに、この差圧ΔPとスロットル開度Th
より前記第7図の特性に応じて対応するデユーティ値D
kを求めるが、最終的に出力するデユーティ値dは制御
系の安定性を確保することから、前記入出力回転差ΔN
と目標回転差Noの偏差ΔN−Noの値により、読込み
デユーティ値Dkの変化量を反映させるようにしている
すなわち、デユーティ値dの決定は、上記偏差ΔN−N
oから補正係数F1+ FZの値を、第13図のような
マツプから検索する。また、今回求めたデユーティ値D
kと前回値Dk−1と前々回値Dk−2により、後述の
フローチャートで詳述するような計算式によって更新値
ΔDを求め、前回値Dk−1に加算して最終的なデユー
ティ値dを決定する。
そして、コントロールユニット100は、設定された差
圧ΔPに対応したデユーティ値dを有する駆動信号Cg
を形成して、それを調圧用ソレノイド弁7に供給する定
常スリップ制御を行う。
コントロールユニット100の処理を第14図〜第17
図のフローチャートに沿って説明する。
第14図はスリップ制御のメインルーチンを示し、制御
スタート後、ステップS1でスリップ制御の種類を判定
し、定常スリップS2か減速スリップS3か変速時スリ
ップS4かを、後述の第15図の制御領域判別ルーチン
で判別されたスリップ状態に対応して判定される。
まず、定常スリップ制御S2の場合には、ステップS5
でエンジン出力トルクTeを、検出したエンジン回転数
Neとスロットル開度Thとにより、前記第9図の特性
に基づいて求める。そして、ステップS6でこのエンジ
ン出力トルクTeを油温に応じて前記補正係数に1によ
って補正して、伝達トルクTr(入力トルクTi)を求
めるものである。
次に、ステップS7は上記伝達トルクTrをスロットル
開度Thの変化量ΔTh、すなわち変化速度によって第
10図の特性に基づいて補正し、加速時にスロットル開
度の変化に対して実際のエンジン出力の上昇遅れによる
ずれを抑制する。
続いて、ステップS8で差圧ΔPを求めるものであり、
その詳細ステップを第16図に示す。まず、ステップS
20で入出力回転差ΔNの計算を、エンジン回転数Ne
(入力回転数)からタービン回転数Nt(出力回転数)
を減算して求め、ステップS21で目標回転差Noの初
期値(例えば150rpm)を読み込む。そして、ステ
ップS22で両者の偏差ΔN−Noを計算し、ステップ
523で該偏差ΔN−Noが正か否かを判定する。この
判定がYESのときには、ステップS24の判定で入出
力回転差ΔNが目標回転差Noより所定値E1以上大き
い場合に、ステップS25で上記偏差ΔN−N。
の値により、第11図のマツプから補正値αを検索し、
ステップ826でこの補正値αを目標回転差Noから減
算して小さな値に補正する。一方、前記ステップS23
の判定がNOのときには、ステップS27の判定で入出
力回転差ΔNが目標回転差NOより所定値E2以上小さ
い場合に、ステップ828で上記偏差ΔN−Noの絶対
値により、第12図のマツプから補正値βを検索し、ス
テップS29でこの補正値βを目標回転差Noに加算し
て大きな値に補正する。また、ステップS24またはS
27の判定がNoの場合並びに上記のように目標回転差
NOを補正した後には、ステップS30で目標回転差N
oと伝達トルクTrの関係から、第8図のマツプにより
差圧ΔPの値を求めるものである。
そして、ステップS9に進んで、上記差圧ΔPとスロッ
トル開度Thより対応するデユーティ値Dkを第7図に
基づいて求め、ステップ510で最終的に出力するデユ
ーティ値dを計算し、このデユーティ値dをステップS
19でソレノイド弁7に出力して駆動する。
上記ステップSLOのデユーティ計算の詳細は、第17
図に示すように、ステップ840で上記偏差ΔN−No
の値により補正係数F!+ F2の値を、第13図のよ
うなマツプから検索する。この補正係数Fi、F2は、
上記偏差ΔN−Noが正および負に大きくなるほど大き
な値に設定されている。
そして、ステップS41で今回求めた前記デユーティ値
Dkを読み込み、ステップS42の計算で更新値ΔDを
求め、前1i2I値D k−1に加算して最終的なデユ
ーティ値dを決定する( S 43)。上記ステップS
42の計算は、今回のデユーティ値Dkと前回値D k
−1との差に補正係数F工を掛けた値に、前回値Dk−
1と前々回値D k−2との差に補正係数F2を掛けた
値を加算して求めるものであり、状態の変化が大きい場
合にはデユーティ値変化を大きくシ、状態の変化が少い
ときにはデユーティ値dの変動を小さくして安定させる
ようにしている。
次に、減速スリップ制御S3の場合は、ステップS12
で減速時の最低伝達トルクをマツプから検索する。この
減速時にはエンジンが車輪からトルクが伝達される状態
にあるので、予め実験等により求められて、内蔵メモリ
にエンジン回転数に応じて記憶された、車輪からエンジ
ンに伝達される上記最低伝達トルクを読み出す。そして
、前記ステップS6に進んで、上記伝達トルクに対応し
た所定の目標回転差Noとなるように差圧ΔPを求め、
デユーティ値dを設定し減速スリップ制御を行う。
一方、変速時スリップ制御S4の場合は、ステップS1
3で変速時スリップ制御の開始時か否かを判定し、開始
時にはステップS14で直前の状態がスリップ制御状態
かそれ以外のコンバータ状態かロックアツプ状態かを判
定する。直前の状態がスリップ制御状態の場合には、ス
テップS15でデユーティ値dの値をその時既に設定さ
れている変速直前の値に設定し、この値をステップS1
8で変速中のデユーティ値dとして、ソレノイド弁7を
駆動する( S 19)。また、直前の状態がコンバー
タもしくはロックアツプ状態の場合には、ステップS1
Bで定常スリップ制御条件が成立したときと同様にエン
ジン回転数Neとスロットル開度Thとからエンジン出
力トルクTiを検出し、ステップS17でこれに基づく
伝達トルクTrにより所定の目標回転差Noを生じさせ
る差圧ΔPを設定し、この差圧ΔPが得られるデユーテ
ィ値dを決定して変速中のデユーティ値dとして調圧用
ソレノイド弁7を駆動しくS18. 519) 、この
変速スリップ制御を変速動作が完了するまで行う。
第15図は制御領域判別ルーチンで、ステップ850で
スロットル開度Thおよび車速Vの検出値から、第4図
のシフトパターンに基づいて定常スリップ制御領域内に
あるか否かを判定する。定常スリップ制御領域内にある
場合には、ステップS51でシフトパターンのスロット
ル開度が0上での4−3速シフトダウン変速線をノーマ
ル状態に戻した後、ステップS52で変速中か否かを判
定する。
そして、変速中でない場合には定常スリップ制御Sol
を行う一方、変速中の場合には、ステップ$53の判定
でシフ、ドアツブのときには変速スリップ制御S84を
行い、シフトダウンときにはコンバータ制御583(ロ
ックアツプ解除)を行う。
また、定常スリップ制御領域外の場合には、ステップS
54の判定で前記減速スリップ条件が成立すると、ステ
ップS55でブレーキの作動状態をブレーキスイッチの
オン状態で判定する。そして、ブレーキ操作時にはステ
ップ95Bでシフトパターンの4−3速シフトダウン変
速線を変更し、エンジンブレーキによる減速感を高める
。そして、この減速スリップ条件の成立時には、ステッ
プS57のへ変速判定により、変速中には変速スリップ
制御(S fi4)を行う一方、変速中でない場合には
減速スリップ制御(S 65)を行う。
さらに、定常スリップ領域外で減速スリップ条件の非成
立状態の場合には、ステップ558でシフトパターンの
4−3速シフトダウン変速線をノーマル状態に戻した後
、ステップ359で変速中か否かを判定する。そして、
変速中でない場合には、ステップS60の判定による完
全ロックアツプ領域のときにロックアツプ@御(S 8
2)を行い、ロックアツプ領域でないときにはコンバー
タ制御(883)を行う。さらに、上記ステップS59
の判定により変速中に場合には、ステップS53の判定
でシフトアップのときには変速スリップ制御S84を行
い、シフトダウンときにはコンバータ制御S63を行う
上記のような制御態様の判別に基づき、定常、変速およ
び減速スリップ制御を行う際には、前記第14図に基づ
くスリップ制御を行うものである。
なお、コンバータ制御およびロックアツプ制御は、公知
の制御態様によって行うもので詳細は省略している。
なお、コントロールユニット100は、シフトアップ条
件が成立したことを検知した場合には、エンジンが減速
状態にあるときを除き、画ソレノイド弁6.7への駆動
信号Cf、cgの供給を停止し、ロックアツプクラッチ
21を解放状態に作動するものである。また、減速スリ
ップ制御条件が成立している状態でシフトアップ条件が
成立したことを検知すると、変速スリップ制御を行い、
さらに、3−2速および2−1速へのシフトダウン条件
が成立したことが検知された場合には、両ソレノイド弁
6,7の駆動を停止し、ロックアツプクラッチ21を解
放状態とする。
上記のような実施例によれば、定常スリップ制御時にお
いては、差圧ΔPをスロットル開度の変化量で補正した
流体継手24の入力トルクTiに応じ、入出力回転差Δ
Nに応じた最適な目標回転差Noを設定して制御応答性
を高めるように求め、最終的なデユーティ値dを制御の
安定を図るように計算設定することにより、エンジンの
運転状態に適合し、しかも、流体継手24におけるエネ
ルギ損失の低減とエンジンが発生するトルク変動の吸収
とが共に図れる入出力回転差ΔNを応答性よく安定して
生じさせることができる。それにより、車両における燃
費性能の向上を図ることができると共に、車体振動を抑
制することができる。
また、変速スリップ制御においても、伝達トルクT「に
応じて差圧ΔPが設定され、運転状態に適合したスリッ
プ制御が行える。さらに、減速スリップ制御においても
、伝達トルクTrに応じて入出力回転差の制御を行い、
車体振動の抑制および減速燃料カットなどとの関係で良
好な減速感が得られるものである。
なお、上記実施例においては、定常スリップ制御がスロ
ットル開度および車速によって設定される第4図のシフ
トパターンにおけるスリップ制御領域にあることが検知
されたときに行われるようにしているが、その他、スロ
ットル開度および車速の一方が前記シフトパターンにお
ける特定の領域にあることを検知したときに行うように
してもよい。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、ロックアツプクラッチの
締結室と解除室との差圧制御でスリップ状態を制御する
について、この差圧を差圧制御手段によって、流体継手
に入力される入力トルクと入出力回転差とを検出し、両
者の関係より目標回転差に対応して設定された差圧値と
なるように制御すると同時に、現在の入出力回転差と上
記目標回転差との偏差を求め、この偏差に基づき上記差
圧制御手段の目標とする回転差を補正手段によって補正
するようにしたことにより、伝達トルクの変動に対応し
た適切な差圧制御を、制御の応答性を高めると共に良好
な収束性をもって実行することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を明示するための機能ブロック図
、 第2図は一実施例における流体継手のスリップ制御装置
を車両のパワープラントと共に示す概略構成図、 第3図は第2図に示される例の主要部を示す概略構成図
、 第4図〜第13図はスリップ制御における各種制御特性
を示す特性図、 第14図〜第17図はコントロールユニットの処理を説
明するためのフローチャート図である。 A、24・・・・・・流体継手、B、21・・・・・・
ロックアツプクラッチ、C・・・・・・スリップ制御装
置、D・・・・・・入力トルク検出手段、E・・・・・
・目標回転差設定手段、F・・・・・・差圧制御手段、
G・・・・・・入出力回転差検出手段、H・・・・・・
補正手段、6・・・・・・ロックアツプ制御用ソレノイ
ド弁、7・・・・・・調圧用ソレノイド弁、10・・・
・・・エンジン本体、14・・・・・・スロットル弁、
20・・・・・・自動変速機、30・・・・・・油圧回
路部、34・・・・・・ポンプインペラー、36・・・
・・・タービンランナー43・・・・・・解除室、44
・・・・・・締結室、51・・・・・・ロックアツプシ
フト弁、52・・・・・・ロックアツプ調圧弁、81・
・・・・・スロットル開度センサ、82・・・・・・車
速センサ、1.00・・・・・・コントロールユニット
。 入狐力回阜云差。 に  区ロベ二全頭 エンクン1〕枳rt 驚− 第 図 第 図 第 図 第 図 イA λ1 ΔN−N。 第 図 第 図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ロックアップクラッチの締結室と解除室との差圧
    を制御し、該ロックアップクラッチの締結力を調整して
    入出力回転差が制御可能な流体継手のスリップ制御装置
    において、流体継手に入力される入力トルクを検出する
    入力トルク検出手段と、入出力回転差の目標回転差を設
    定する目標回転差設定手段と、この入力トルク検出手段
    と目標回転差設定手段の信号を受け、予め設定されてい
    る入力トルクと入出力回転差との関係より目標回転差に
    対応して前記差圧が設定差圧となるように制御する差圧
    制御手段と、現在の入出力回転差を検出する入出力回転
    差検出手段と、該入出力回転差検出手段および前記目標
    回転差設定手段の信号を受け、現在の入出力回転差と目
    標回転差との偏差に基づき目標回転差設定手段により設
    定される目標回転差を補正する補正手段とを備えたこと
    を特徴とする流体継手のスリップ制御装置。
JP21903289A 1988-12-28 1989-08-25 流体継手のスリップ制御装置 Expired - Lifetime JP2818888B2 (ja)

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US07/758,487 US5105926A (en) 1988-12-28 1991-09-09 Slip control system for torque converter of automatic transmission

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JP33541088 1988-12-28
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