JPH02192458A - セラミックス製品の形状記憶塑性変形による接合法 - Google Patents

セラミックス製品の形状記憶塑性変形による接合法

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JPH02192458A
JPH02192458A JP1326465A JP32646589A JPH02192458A JP H02192458 A JPH02192458 A JP H02192458A JP 1326465 A JP1326465 A JP 1326465A JP 32646589 A JP32646589 A JP 32646589A JP H02192458 A JPH02192458 A JP H02192458A
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zirconia
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は形状記憶効果を有するセラミックス製品に関す
るものであり、さらに形状記憶セラミックス製品を利用
した加工法および接合法に関するものである。
アルミナ、窒化珪素等のセラミックスは耐熱性、耐食性
、耐摩耗性、機械的強度において優れた特性を有するが
、室温あるいはその近傍の温度で塑性変形を示さず、金
属の加工で通常実施されている安価で容易な塑性加工が
できない。そのためセラミックス製品の加工は切断、研
削、研磨によってなされるため、精密加工および複雑な
形状への加工は非常に困難であり、室温およびその近傍
の温度で塑性加工が可能なセラミックス製品が望まれて
いた。
一方、Ni−Ti合金のように「形状記憶」なる名称を
与えられている特殊な物理特性を有するものがある。こ
こで形状記憶とはマルテンサイト変態、つまり結晶格子
のせん断変形による変態に起因する現象であり、変態温
度域を挟んで高温側での形状と低温側での形状の間に一
方向的もしくは可逆的な形状の復元現象が出現すること
を言う。
Ni−Ti合金以外で形状復元性すなわち、形状記憶効
果を有する材料はAu−Cd合金、Cu−Zn合金、C
u−Al−Ni合金、Cu −3n合金等があるが全て
金属である。金属は高温酸化雰囲気および腐食雰囲気で
の使用が困難であり、耐熱性、耐食性、耐摩耗性および
機械的強度に優れた特性を有するセラミックスで形状記
憶効果が具備されている素材が強く望まれていた。
本発明の主たる目的は形状記憶セラミックス製品を提供
することである。
本発明の別の目的は室温あるいは室温近傍の温度でのセ
ラミックス製品の容易な加工法およびセラミックス製品
と他部材との容易な接合法を提供することである。
以下本発明の構成を詳細に説明する。
本発明はジルコニアを5重量%以上含み、かつ、正方晶
および単斜晶ジルコニアのうち少なくとも1つを含み、
−270℃ないし800 ℃の温度範囲内の所定の温度
に保持することおよび又は5MPaから10000 M
 P aの範囲内の所定の応力を負荷することにより正
方晶と単斜晶間の相変態を生ぜしめて塑性変形する形状
記憶機能を具備するセラミックス製品である。
さらに本発明は、準安定の正方晶ジルコニアを5重量%
以上含み、−270℃ないし800℃の温度範囲内の所
定の温度に保持することおよび又は5MPaから100
00 MPaの範囲内の所定の応力を負荷することによ
り正方晶と単斜晶間の相変態を生ぜしめて塑性変形させ
、再び前記所定の温度に保持することおよび又は前記所
定の応力を負荷することにより、塑性変形前の形状方向
に復元する形状記憶機能を具備するセラミックス製品で
ある。
さらに本発明は準安定な正方晶ジルコニアを少なくとも
5重量%以上を含むセラミックス製品を任意の形状を有
する部材に加圧接触させること、および/または加圧接
触し、−270℃から800℃間の所定の温度に保持す
ることにより、正方晶から単斜晶への相変態を生ぜしめ
て塑性変形させることを特徴とするセラミックス製品の
加工方法である。
さらに本発明は準安定な正方晶ジルコニアを少なくとも
5重量%以上を含むセラミックス製品を他部材に嵌合す
るために加圧接触させること、およびまたは−270℃
から800℃間の所定の温度に保持することにより、正
方晶から単斜晶への相変態を生ぜしめて塑性変形させる
ことを特徴とするセラミックス製品の接合法である。
セラミックス製品のジルコニア含有量は5重量%以上で
あることが好ましく、50重量%以上であることがさら
に好ましい。塑性変形を与える温度範囲は一270℃な
いし800℃が好ましく、0℃から300℃であること
がさらに好ましい、塑性変形を与える負荷応力範囲は5
MPaから10000MPaであることが好ましく、5
0MPaから3000MPaであることがさらに好まし
い。さらに0℃から300 ”Cの温度に保持した状態
で50MPaから3000MPaの応力を負荷して塑性
変形を与えることが特に好ましい。
塑性変形前の形状方向に復元するための復元温度範囲は
O′Cから1400”Cであることが好ましく、400
℃から1400”Cであることがさらに好ましい。
塑性変形前の形状方向に復元するための復元負荷応力範
囲は5MPaから10000MPaであることが好まし
く、50MPaから3000MPaであることがさらに
好ましい。さらに400℃から1400℃の温度に保持
して50MPaから3000MPaの応力を負荷するこ
とが特に好ましい。
さらに本発明は、準安定な正方晶ジルコニアを少くとも
5重量%以上を含むセラミックス製品を任意の形状を有
する部材に加圧接触させること、および又は加圧接触し
所定の温度に保持することにより、正方晶と単斜晶間の
相変態を生ぜしめて塑性変形させるセラミックス製品の
加工法である。
さらに本発明は、準安定な正方晶を少くとも5重量%以
上ジルコニアを含むセラミックス製品を他部材に加圧接
触さて、これに嵌合することおよび又は所定の温度に保
持することにより正方晶と単斜晶間の相変態を生ぜしめ
て塑性変形させるセラミックス製品の接合法である。
さらに本発明は、準安定な正方晶ジルコニアを少なくと
も5重量%を含むセラミックス製品を所定の温度に保持
することおよび又は所定の応力を負荷することにより正
方晶と単斜晶間の相変態を生ぜしめ塑性変形させ、他部
材と嵌合し、所定の温度に保持することにより、該セラ
ミックス製品を塑性変形前の形状方向に復元するセラミ
ックス製品の接合法である。
本発明者等はジルコニアの正方晶と単斜晶間の相変態が
マルテンサイト変態であることを利用し、適切な温度と
適切な応力でジルコニアを破壊させることな(塑性変形
を生せしめることを見い出し、さらに適切な温度に保持
すると元の形状方向に復元することを確かめた。本発明
はジルコニアの塑性変形および形状復元現象を見い出し
これを利用したことに基づくものである。
以下の説明において正方晶および単斜晶はそれぞれジル
コニアの正方晶および単斜晶を指す。
正方晶と単斜晶間の相変態は温度に依存するが、さらに
外部応力や雰囲気中の水によって相変態は加速される。
また正方晶と単斜晶の間には約5%の体積差があるため
、正方晶と単斜晶間の相変態は膨張あるいは収縮を伴う
。従って正方晶および単斜晶のうち少くとも1つを含む
セラミックス製品を正方晶又は単斜晶が準安定に存在す
る温度に保持することにより、準安定相から安定相への
マルテンサイト変態を起こさせて、セラミックス製品に
塑性変形を生ぜしめ得る。また、正方晶と単斜晶間の相
変態は外部応力によって誘起されるため、正方晶および
単斜晶のうち少くとも1つを含むジルコニアセラミック
ス製品に適切な外部応力を負荷すると弾性変形後破壊す
ることなく塑性変形が得られる。相変態し易い適切な温
度に保持し適切な外部応力を負荷することにより塑性変
形をさらに容易に生せしめることができる。さらに雰囲
気中の水により相変態は加速するため、雰囲気中の水の
濃度を高(することにより相変態速度を速め、塑性変形
をさらに容易に生ぜしめることができる。
正方晶から単斜晶への相変態によって塑性変形させたセ
ラミックス製品を正方晶が安定な温度に保持することに
より、単斜晶は元の正方晶へ変態し、セラミックス製品
は塑性変形前の形状方向に復元する。単斜晶から正方晶
への相変態によって塑性変形させたセラミックス製品に
おいても同様に単斜晶が安定な温度に保持することによ
りセラミックス製品は塑性変形前の形状方向に復元する
さらに−皮製性変形させたセラミックス製品に逆方向の
応力を負荷することにより、最初の塑性時に起こった変
態の逆変態を生ぜしめ、セラミックス製品の形状を元の
方向に復元することができる。
次に本発明の数値範囲の限定理由を述べれば、塑性変形
を与える温度範囲を−270”Cから800℃としたの
は、−270℃より低温にセラミックス製品を保持する
ことが困難でありかつ800℃より高温では、マルテン
サイト変態の速度が著しく遅く実用的でないためである
。0℃から300 ℃が好ましいのはこの温度範囲にお
いて相変態速度が速く、塑性変形に及ぼす相変態の効果
を有効に利用することができ、かつ市販の乾燥機中でも
容易に行えるからである。
塑性変形を与える負荷応力範囲を5MPaから1000
0 M P aとしたのは、5MPaより低い応力では
塑性変形を生ぜしめるほど十分なマルテンサイト変態を
誘起することが難しく、かつ10000MPaより大き
い応力ではセラミックス製品が破壊する恐れがあるから
である。50MPaから3000MPaが好ましいのは
相変態速度を実用的な範囲に制御することができるから
である。
さらに0℃から300℃の温度に保持した状態で50M
Paから3000MPaの応力を負荷することにより、
相変態に及ぼす温度と応力の効果が相乗的に作用しセラ
ミックス製品に適当の塑性変形を迅速に生ぜしめること
ができる。
塑性変形前の形状方向に復元させる温度範囲をO℃から
1400℃としたのはO℃より低温か、1400℃より
高温では塑性変形前の形状方向に復元するために十分な
相変態を得ることが難しいためである。400℃から1
400℃が好ましいのは、この温度範囲において形状復
元のための相変態が生じ易く、 形状復元現象を容易に得ることができるからである。
塑性変形前の形状方向に復元させる負荷応力範囲を5M
Paから10000MPaとしたのは5MPaより低い
応力では形状復元現象を起こすほど十分な相変態を誘起
することが難しく、10000MPaより高い応力では
セラミックス製品が破壊する恐れがあるからである。5
0MPaから3000MPaが好ましいのは、相変態速
度を実用的な範囲に制御することができるからである。
さらに400℃から1400℃の温度に保持し、50M
Paから3000MPaの応力を負荷することにより形
状復元のための相変態に及ぼす温度と応力の効果が相乗
的に作用し、セラミックス製品の形状復元現象を迅速に
生せしめることができる。
さらに、実用的な相変態速度を得るために雰囲気中の水
によって加速するには、0.08 g / 1以上の水
含有量が必要であり、2.5g/I!、以上にすること
により、さらに実用的な変態速度が得られる。
塑性変形および形状復元現象が正方晶と単斜晶間の相変
態に起因した現象であるため、本発明のセラミックス製
品中のジルコニア含有量が5重量%より少ないと有効な
塑性変形および形状復元現象は得られ難い。さらに、塑
性変形および形状復元現象をより効果的に発現しかつ耐
熱性、耐食性および機械的強度等の優れたジルコニア固
有の特性を発現するためには、ジルコニア含有量が50
重量%以上であることが好ましい。
例えば第1図(a)、(b)に示すように5.4重量%
のイツトリアを固溶したジルコニア薄板1に200℃の
曲げ応力を加えると、弾性変形後、破壊せず、第2図の
状態に約1%の曲げ歪に塑性変形する。湾曲した薄板を
800℃に加熱すると実質的に第1図(b)の形態に形
状が復元する。同様の形状のアルミナおよび窒化珪素に
ついても同様な試料を作成し、曲げ応力を加えてみたが
、1000℃以下の温度では弾性変形後部破断し、塑性
変形は得られず、1000℃以上で一般のセラミックス
で見られる物質移動が原因であるクリープ変形のみが観
察された。このようなりリープ変形による塑性変形歪は
変形後加熱冷却を繰り返しても除去することはできなか
った。
本発明のセラミックス製品は例えば次の方法で製造する
ことができる。すなわち好ましくは、結晶子径が100
0Å以下、又は無定形の微細なジルコニア粉末に、イツ
トリア、カルシア、マグネシア、セリア、ハフニア、チ
タニア等を添加した混合粉末を作成し、その混合粉末を
静水加圧法、押し出し成形法、泥漿鋳込法などにより所
定の形状に予備成形した後加工し、1000〜2200
℃で焼成を行う。
焼成体を旋盤又はダイヤモンドホイール等により最終加
工し、所定の形状に切断、研削、研摩する。
本発明のセラミックス製品はジルコニアに添加する酸化
物例えばイツトリア、カルシア、マグネシア、セリア、
ハフニア、チタニア等の量および種類を選択することに
より塑性変形温度および形状復元温度を幅広く変えるこ
とができる。
さらに本発明のセラミックス製品は例えば熱安全装置の
センサーとして使用することができる、変形した製品例
えば曲げた薄板は特定温度を越えた場合に元の形状即ち
この場合真直ぐな形状方向に戻るので、例えば継電器を
作動させることができる。本発明のセラミックス製品は
、ジルコニアに添加する酸化物の種類と量を選択するこ
とにより、正方晶と単斜晶間の変態温度範囲を変えるこ
とができるため、センサーの作動温度限界を任意所定の
温度に調整することができる。
あるいはまた本発明のセラミックス製品を金属形状記憶
素子が用いることのできない高温酸化雰囲気あるいは腐
食雰囲気中で使用するワッシャー弁、あるいは接合部材
に用いることができる。さらに本発明でいうセラミック
ス製品とは、ジルコニアが分散している母相がセラミッ
クスであるものをさすが、例えば金属あるいはプラスチ
ックの母材に正方晶および又は単斜晶のジルコニアを分
散させた製品でも同様の効果が得られる。
次に本発明のセラミックス製品の加工法について詳細に
述べると、本発明の加工法は、準安定の正方晶ジルコニ
アを少な(とも5重量%以上を含むセラミックス製品を
任意の形状を有する部材に加圧接触させること、又は加
圧接触し所定の温度に保持することにより、正方晶と単
斜晶間の相変態を生ぜしめて塑性変形させる方法である
この方法は、例えば次の要領で行うことができる。準安
定正方晶ジルコニアを5重量%以上含むセラミックス製
品を金属製あるいはセラミックス類の所定の形状をした
型に室温あるいは300℃以下の温度で押し当てる。押
し当てた負荷応力により正方晶から単斜晶への相変態が
生じ、セラミックス製品は所定の形状に塑性加工される
。本方法は、脆性材料であるセラミックス製品に容易に
加工を施すことが可能である。
さらに板状のものに反りを施す場合に本発明の加工法を
適用した場合について説明すると、例えばイシドリアを
5.4重量%固溶したジルコニアを用いて板状のセラミ
ックス製品を作成する。所定の反りを有する一対の凹凸
金型の間にセラミックス製品を入れ200℃でプレスす
る。セラミックス製品は、相変態により、金型の形状に
反って塑性変形する。
次に本発明のセラミックス製品の接合法について詳細に
説明すると、本発明は、準安定正方晶ジルコニアを少(
とも5重量%以上を含むセラミックス製品を他部材に嵌
合するため加圧接触させることおよび又は所定の温度に
保持することにより、正方晶と単斜晶間の相変態を生ぜ
しめて塑性変形させる接合法である。
本方法は例えば次の要領で行うことができる。
準安定正方晶ジルコニアを少くとも5重量%以上を含む
セラミックス製品で所定の接合部材を作成し、被接合部
材に嵌合した後、接合部材を所定の温度に保持して応力
を負荷し相変態を生ぜしめて塑性変形させることにより
接合する。
さらに2枚の板を接合するリベットに本発明を適用した
場合について説明すると、例えばイツトリアを5.4重
量%固溶したジルコニアを用いて穴あきリベットを作成
し、所定の穴に挿入後下方から円錐型の部材をさし込み
上下から応力を負荷する0円錐で押された部分は、応力
誘起変態により塑性変形し、2枚の板は接合される。
次に本発明のセラミックス製品のもう1つの接合法につ
いて詳細に説明すると、本発明は、準安定圧方晶ジルコ
ニアを少くとも5重量%以上含むセラミックス製品を所
定の温度に保持することおよび又は所定の応力を負荷す
ることにより正方晶と単斜晶間の相変態を生ぜしめて塑
性変形させ、他部材と嵌合し、所定の温度に保持するこ
とにより、該セラミックス製品を塑性変形前の形状方向
に復元する接合法である。
この方法は例えば次の要領で行うことができる。
準安定正方晶ジルコニアを少くとも5重量%含むセラミ
ックス製品で所定の接合部材を作製し、所定の温度に保
持した状態で所定の応力を負荷することによりジルコニ
アの正方晶と単斜晶間の相変態を生ぜしめ接合部材に所
定の塑性歪を与えた後、金属あるいはセラミックス製の
被接合部材を嵌め合せ、所定の温度に加熱し、接合部材
を塑性変形前の形状方向に復元させることにより、被接
合部材との接合を行う。
さらにチューブの接合に本発明に適用した場合について
詳しく説明すると、準安定正方晶ジルコニアを少くとも
5重量%以上含むセラミックスを用いて第3図に示す形
状の円筒継手2を作成し、正方晶から単斜晶への相変態
温度以下で継手内に油圧により負荷を与えると円筒継手
2は塑性変形し、第4図に示すように内径が大きくなる
。塑性変形前の円筒継手2の内径よりわずかに大きい外
径を有するチューブ3.4を両側から組み込み相変態温
度以上に加熱すると円筒継手2は元の形状方向に復元す
るため、円筒継手2によりチューブ3.4は第5図に示
すように容易に接合される。
本発明は、チューブ以外のいかなる形状の物の接合にも
適用することができ、かつ被接合部材はいかなる材料で
も、実施できる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実、lLL ジルコニア粉末およびイツトリア粉末をそれぞれ94.
6重量%、5.4重量%の量比で計算したちの100重
量部に対しアルミナシリケイトを2重量部添加し、ボッ
トミル中で50時間混合粉砕後乾燥し、原料粉末を作成
した。この粉末を金型ブレスにて60mm X 60m
m X 300 na+の角柱に成型後1000 Kg
 /cm″の静水圧を加えた。この成型体を電気炉にて
1400℃で3時間焼成した。焼成体の組成を湿式化学
分析により、正方晶および単斜晶ジルコニアの有無をX
線回折測定により測定した。X線回折測定は、X線回折
装置を用い、管電圧50kV、管電流80mA、スキャ
ン速度0.25°/分の条件にて測定し、正方晶Z r
 Ozの(200) 、 (002) 、 (004)
 。
(220)面からの回折ピークにより正方晶ジルコニア
の有無を、単斜晶Zr0zの(111)面からの回折ピ
ークにより単斜晶ジルコニアの有無を判定した。
焼成体をダイヤモンドカッターおよびダイヤモンド砥石
を用いて0.5 xlOxloo termの薄板試料
を作成した。室温からtooo℃の温度範囲で薄板試料
に曲げ応力を負荷した。300℃以下で弾性変形後破断
せず塑性変形が得られた。400℃以上では弾性変形後
部破断し、塑性変形は得られなかった。
300℃以下で塑性変形し湾曲したジルコニア薄板試料
の熱膨張曲線には昇温中500℃付近で大きな体積収縮
が観察され、熱膨張測定後のジルコニア薄板試料は塑性
変形前の真直な薄板に形状が復元していた。
1隻±1 実施例1で作製したジルコニア製品を塑性変形の条件を
変えて、変形させ塑性変形量が0.5%に達する時間を
測定した。結果を表1に示した。塑性変形時間は、雰囲
気中の水分と密接な関係にあり、雰囲気中の水含有量が
多い程、短時間で塑性変形が生じることが判明した。
実11吐1 実施例1によって作成したジルコニアを用いて第6図に
示す熱安全装置のセンサーをつくった。
感温素子は塑性変形量および形状復元量を大きくするた
めに0.5 X 5 X50mmの薄板にした。感温素
子5の片面に白金コーティングN7を施した後、コーテ
ィング層側が反るように感温素子に塑性変形歪を与えた
。変形させた感温素子5を白金端子8がとりつけである
感温素子保持台6にとりつけた。ブザー10と白金コー
ティング層7および白金端子8の各々の間を白金リード
線9で結線した。
感温素子部の温度が上昇し500 ”Cに達すると感温
素子の形状は元に復元し、ブザーlOが温度の上昇を知
らせた。
実1」L 実施例1によって作成したジルコニアを用いて第7図(
a)、(b)に示すワッシャーをつ(った。200 ”
Cでワッシャー両端に応力を加え第8図(b)に示す形
状に塑性変形した。得られたワッシャーはスプリングワ
ッシャーとして働き、セラミックスのボルト・ナツトに
とりつけ腐食雰囲気中で使用することができた。
1隻に 実施例1によって作成したジルコニアを用いて第8図(
a)、  (b)に示すスプリングワッシャーをつくっ
た。次に200℃で応力を加え第7図(a)、(b)に
示す形状に塑性変形し平ワツシヤーにした。これをセラ
ミックスのボルト・ナツトの間に用い600℃まで加熱
すると、平ワツシヤーは再び第8図(a)、(b)に示
すスプリングワッシャーに形状が復元し、高温でのスプ
リングワッシャーとして用いることができた。
裏腹■旦 実施例1によって作成したジルコニアを用いてハサミを
つ(った。ハサミの・切断面はわずかな反りが必要であ
るが、これを研削、研磨加工で仕上げることは困難であ
る。本発明の加工法は低温で容易に塑性変形を施すこと
が可能なため、切断面を平面に仕上げた後、切断面が凹
になるように湾曲の型に押しあてた。本方法により切れ
味の良いジルコニア製ハサミが容易に作ることが可能に
なった。
実隻尉1 イツトリアを5.4重量%固溶したジルコニアにより第
9図(a)、(b)に示す形状のリベット11を作製し
た、作製したジルコニア製リベットを用いアルミナと窒
化珪素の板を接合した。つまり、アルミナと窒化珪素の
板を重ね合せ、前もって施していた穴にリベッ目lをさ
し込んだ後、リベット下方より第9図(C)の12に示
す円錐型の部材をさし込み、上下から圧力を加えた。下
部のストレート部分は円錐型の形状に沿う型に塑性変形
し、2枚の板は接合することができた。
裏施口主 第3図および第4図に示すイツトリアを5.4重量%固
溶したジルコニアチューブ2,3.4を作成した。チュ
ーブ2の内径は99.6a+に対してチューブ3,4の
外形は10.0mmである。チューブ2を200℃でチ
ューブ内に内圧をかけ内径が100.4 amになるよ
う塑性変形歪を加えた。チューブ20両側にチューブ3
.4を挿入した状態で600℃に加熱した。チューブ2
が元の形状方向に復元する力でチューブ3と4は第5図
に示す様に接合することができた。
以上詳述したように本発明のセラミックス製品は、従来
不可能とされていたセラミックスの室温およびその近傍
の温度での塑性変形を容易に施すことができ、かつ形状
記憶効果なる特性を具備した耐熱性、耐食性、耐摩耗性
および機械的強度等に優れた材料であるため、高温酸化
雰囲気および腐食雰囲気中での接合部材、感温素子、弁
、ワッシャーおよびエネルギー貯蔵装置等に用いること
が可能となり、金属の形状記憶素子では用いることので
きなかった環境下にも充分対処できる。
さらに、本発明の加工法はわずかな反り、捩りを要する
部分に容易に塑性加工を施すことが可能である。
さらに、本発明の接合法は金属とセラミックス、セラミ
ックスとセラ梃ツクス等の接合が容易に行なえ、かつ、
いかなる形状の部材にも充分対処できるもので工業上極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)はそれぞれ本発明のセラミッ
クス製品の平面図および正面図、第2図は塑性変形させ
たセラミックス製品の正面図、 第3図は本発明のセラミックス製品を用いた円筒継手の
正面図、 第4図は円筒継手に塑性変形を与え、両側からチーブを
入れた正面図、 第5図は加熱し円筒継手を元の形状方向に復元し接合し
た正面図、 第6図は熱安全装置の説明図、 第7図(a)および(b)はそれぞれ本発明のセラミッ
クス製品を用いた平ワツシヤーの平面図と正面図、 第8図(a)および(b)はそれぞれ本発明のセラミッ
クス製品を用いたスプリングワッシャーの平面図と正面
図、 第9図(a)、(b)および(C)はそれぞれ本発明の
セラミックス製品を用いたリベットの平面図、正面図お
よび圧入円錐治具の正面図である。 1・・・セラミックス製品 2・・・接合継手3・・・
チューブ     4・・・チューブ5・・・感温素子
     6・・・感温素子保持台7・・・白金コーテ
ィング層 8・・・白金素子     9・・・白金リード線10
・・・ブザー      11・・・リベット12・・
・圧入円錐治具 特許出願人  日本碍子株式会社

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.準安定な正方晶ジルコニアを少なくとも5重量%以
    上を含み、−270℃から800℃間の所定の塑性変形
    温度に保持され、かつ5MPaから10000MPaの
    範囲の所定の応力が負荷された場合、正方晶が単斜晶に
    相変態を生ずることによる形状記憶機能を具備したこと
    を特徴とする形状記憶セラミックス製品。
  2. 2.0℃から300℃の温度に保持して50MPaから
    3000MPaの応力が負荷された場合、正方晶が単斜
    晶に相変態して塑性変形する形状記憶機能を具備するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の形状記憶セ
    ラミックス製品。
  3. 3.準安定な正方晶ジルコニアを5重量%以上を含み、
    −270℃ないし800℃の温度範囲内の所定の温度に
    保持され、かつ、5MPaから10000MPaの範囲
    内の所定の応力を負荷することにより正方晶から単斜晶
    への相変態を生ぜしめて塑性変形させたものを再び0℃
    から1400℃間の温度に保持し塑性変形前の形状方向
    に復元できる機能を具備することを特徴とする形状記憶
    セラミックス製品。
  4. 4.相変態により塑性変形したセラミックス製品を40
    0℃から1400℃の温度に保持して50MPaから3
    000MPaの応力が負荷された場合、単斜晶が正方晶
    に相変態し、塑性変形前の形状方向に復元する形状記憶
    機能を具備することを特徴とする特許請求の範囲第3項
    記載の形状記憶セラミックス製品。
  5. 5.準安定な正方晶ジルコニアを少なくとも5重量%以
    上を含むセラミックス製品を任意の形状を有する部材に
    加圧接触させること、または加圧接触し−270℃から
    800℃間の所定の温度に保持することにより、正方晶
    から単斜晶への相変態を生ぜしめて塑性変形させること
    を特徴とするセラミックス製品の加工方法。
  6. 6.準安定な正方晶ジルコニアを少なくとも5重量%以
    上を含むセラミックス製品を他部材に嵌合するために加
    圧接触させること、およびまたは−270℃から800
    ℃間の所定の温度に保持することにより、正方晶から単
    斜晶への相変態を生ぜしめて塑性変形させることを特徴
    とするセラミックス製品の接合法。
  7. 7.準安定なジルコニアを少くとも5重量%以上含むセ
    ラミックス製品を、−270℃ないし800℃の温度範
    囲内の所定温度に保持し、5MPaから10000MP
    aの範囲内の所定の応力を負荷することにより正方晶か
    ら単斜晶への相変態を生ぜしめて塑性させ、他部材と嵌
    合し、これを再び0℃ないし1400℃の温度に保持し
    塑性変形前の形状に復元することを特徴とするセラミッ
    クス製品の接合法。
JP1326465A 1989-12-16 1989-12-16 セラミックス製品の形状記憶塑性変形による接合法 Granted JPH02192458A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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