JPH0219091Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、合成樹脂製の組立式クリスマスツリ
ーの幹体支持台に関するものである。

従来、クリスマスツリーには、もみやえぞ松な
どの若木を使うが、これらの自然の若木は、誰に
でも簡単かつ安価に手に入るという訳にはゆかな
いものである。そこで近年、合成樹脂などによつ
て、もみの木などを模した、いわゆる模造品が多
数生産されるようになつてきている。そして、こ
の模造品であるクリスマスツリーのように季節毎
に使用されるものは、そのシーズンが終了したと
きに保管に便利なように、多くのものが解体、組
立可能な構造とされているのが一般的である。そ
の具体例として、ツリー全体は、細分可能な幹
体、支持台、枝体および葉枝等より構成され、ま
た幹体を支持する前記支持台は、幹体の基部が挿
入される挿入孔を上端面に有する本体と、この本
体に着脱自在に取り付けられ、その本体を鉛直に
保持するための脚部材などにより構成されてい
る。

ところで、このように多数の構成要素よりなる
組立式クリスマスツリーでは、当然、その解体や
組立作業が容易かつ便利なことが望まれるが、さ
らに、組立たときに良好な安定性が得られること
も重要な要素である。

しかるに、従来の組立式クリスマスツリーで
は、本体に対する脚部材の取付位置が予め決めら
れているため、脚部材の接地面がツリーを置く場
所によつては均一に接地せずに安定性が悪い場合
があつた。また、スペースなどの関係で、ツリー
全体を部屋の隅などにおける壁の近くにいつぱい
に寄せて置きたい場合などに、脚部材の一部が壁
などに当つてじやまになる不具合もあつた。

本考案は、以上のような点を考慮してなされた
もので、本体に対する脚部材の取付位置を任意に
選定できるようにすることによつて、ツリーを置
く場所に左右されることなく安定性を確保でき、
しかも必要に応じて部屋の隅などにいつぱいに寄
せて置くこともできる組立式クリスマスツリーの
幹体支持台を提供することを目的とする。

以下、本考案を図面に示す一実施例に基づいて
説明する。

第１図〜第３図は、本考案をもみの木を模した
クリスマスツリーに適用した例を示すもので、こ
れらの図において、符号１は本考案の要旨となる
支持台、２はこの支持台１に立設される幹体、３
は多数の枝挿入孔付き分岐幹体、４および５は枝
体、６は葉枝であり、これらは合成樹脂により形
成されて適当な色彩が施されている。また、前記
幹体２は、第２図に示すように内部に金属製の心
棒７を備えており、この心棒７の外側に多数の分
割外被８が外挿され、さらに基端部には基端外被
９が緊密に外挿されている。そして、この基端外
被９には、前記支持台１を構成する本体１１の挿
入孔１２に対して挿入される挿入部９１と、本体
１１の上端面１３に当接する鍔部９２とが形成さ
れている。

前記本体１１は、断面が正多角形（図示例では
正六角形）の角柱状に形成されていると共に、そ
の中心線上に前記挿入孔１２が設けられている。
この挿入孔１２は本体１１内部の筒状部１４によ
つて形成され、この筒状部１４はその外周面から
放射状に延びる補強リブ１５によつて本体１１の
中心線上に保たれている。そして、本体１１の内
部は軽量化のため、前記筒状部１４および補強リ
ブ１５を残して中空とされている。また、本体１
１の外周面を形成する６つの平面部には、本体１
１の軸方向に延びる係合溝１６がそれぞれ形成さ
れている。これら各係合溝１６は第３図ｃに示す
如く何れも同一形状であつて、開口部がせばめら
れたいわゆる蟻溝状に形成されている。またこの
各係合溝１６は本体１１の下端に開口していると
共に上端面１３の近くまで延びてそこで行き止ま
りとされている。

一方、前記本体１１に取り付けられる脚部材１
７は、第１図のように側面から見て、木の根に似
せた形状を有し、全体が適度の厚みをもつ板状部
材により形成されていると共に、その下端部が接
地面１８に形成されている。また、脚部材１７に
は、本体１１の軸方向の長さとほぼ同一長さの垂
直部１９が形成され、かつこの垂直部１９に沿つ
て前記係合溝１６に緊密に係合する係合突部２０
が突設されている。なお、この脚部材１７は少な
くとも３個備えるが、これらは何れも同一形状で
あつてどの係合溝１６に対しても適合するように
なつている。

実施例においては、本体１１が六角柱状に構成
されていてその外周面の６つの平面部の何れにも
係合溝１６が設けられているから、この本体１１
に脚部材１７を取り付ける場合には必要とする任
意の位置を選定することができる。例えば、脚部
材１７は第３図ｃに示すように少なくとも３個取
り付ければ足りるが、その場合に、ツリーを置く
場所の凹凸に合わせて、かつ、ツリーの向きが目
的とする方向を向くようにした上で、ツリー全体
の安定性が良くなるような位置に脚部材を取り付
けることが可能になる。また、ツリーを部屋の隅
などにおける壁の近くにいつぱいに寄せて置きた
い場合には、２個の脚部材１７をほぼ180゜の角度
をもつ対向する位置に取り付け、残りの１個を前
面となる部分へ取り付ければ良い。また、本体１
１を円柱状とし、その外周面に任意の間隔をおい
て上記形状の係合溝を多数設けてもよいことが理
解できる。なお、この場合には、本体１１が幹体
２と同じ円柱状となるので、さらに樹木に似せた
形状となる利点がある。

以上のように、本考案は、本体に６個の係合溝
を設け、この係合溝に係合すべき３個の脚部材を
備えた構成とするとともに、本体に対する脚部材
の取付位置を任意に選定できる構成としたから、
必要かつ十分な条件で脚部材の取り付け方により
室内スペースのより有効な利用が図れるととも
に、ツリーを置く場所に左右されることなく安定
性を確保でき、しかも必要に応じて部屋の隅など
にいつぱい寄せて置くこともできるなどの優れた
実用的効果がある。

そしてこのような効果は、ツリー自体、季節毎
にその都度組み立て、解体されて使用され、しか
も、一般的に専用の広い場所ではなくて比較的狭
い所へ仮設置されて使用される上に転倒しやすい
などの特殊性を考慮した場合、極めて重要な効果
である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
ツリー本体の側面図、第２図は支持台の本体の縦
断面図、第３図ａは本体の平面図、第３図ｂは本
体の側面図、第３図ｃは第３図ｂの−線に沿
う断面図である。 １……支持台、１１……本体、１２……挿入
孔、１３……上端面、１６……係合溝、１７……
脚部材、２０……係合突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 幹体の基部が挿入される挿入孔が上端面に設け
   られた短柱状の本体と、この本体の外周面に本体
   の軸方向に延び、かつ本体の周方向に等間隔に設
   けられた６つの係合溝と、この係合溝に係合する
   係合突部を介して着脱自在に本体に取り付けら
   れ、その本体を鉛直に保持する３個の脚部材とを
   備えたことを特徴とする組立式クリスマスツリー
   の幹体支持台。