JPH0218980A - ダイヤモンドレーザ素子の作製方法 - Google Patents
ダイヤモンドレーザ素子の作製方法Info
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- JPH0218980A JPH0218980A JP16922488A JP16922488A JPH0218980A JP H0218980 A JPH0218980 A JP H0218980A JP 16922488 A JP16922488 A JP 16922488A JP 16922488 A JP16922488 A JP 16922488A JP H0218980 A JPH0218980 A JP H0218980A
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
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- B01J3/062—Processes using ultra-high pressure, e.g. for the formation of diamonds; Apparatus therefor, e.g. moulds or dies characterised by the composition of the materials to be processed
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、ダイヤモンドレーザ素子の作製方法、特に、
N3センターをレーザ活性物質に用いたダイヤモンドレ
ーザ素子の作製方法に関するものである。
N3センターをレーザ活性物質に用いたダイヤモンドレ
ーザ素子の作製方法に関するものである。
[従来の技術]
N3センターはダイヤモンド中に生成されるカラーセン
ターの一種であり、その構造は3つの窒素原子と1つの
空孔とが結合したものと推定されている。このカラーセ
ンターは波!約400 n rn(紫色)に吸収領域を
持ち、これによりN3センターを含むダイヤモンドは黄
色を呈する。また、このカラーセンターは波長460n
m付近に発光領域を持ち、青色のルミネッセンスを発す
る。このN3センターを利用した波長可変レーザの可能
性は、R,C,Rand、 “Tunable 5
o1id 5tate La5er 、Spri
nger−Verlag、276頁、1984年および
特公昭62−501251号に示されており、青色光を
発する固体レーザとして期待できる。
ターの一種であり、その構造は3つの窒素原子と1つの
空孔とが結合したものと推定されている。このカラーセ
ンターは波!約400 n rn(紫色)に吸収領域を
持ち、これによりN3センターを含むダイヤモンドは黄
色を呈する。また、このカラーセンターは波長460n
m付近に発光領域を持ち、青色のルミネッセンスを発す
る。このN3センターを利用した波長可変レーザの可能
性は、R,C,Rand、 “Tunable 5
o1id 5tate La5er 、Spri
nger−Verlag、276頁、1984年および
特公昭62−501251号に示されており、青色光を
発する固体レーザとして期待できる。
N3センターは、天然のIaB型ダイヤモンドに含まれ
ていることが多く、人工合成で得られるIb型ダイヤモ
ンド中には通常は存在しない。そのIb型ダイヤモンド
中でN3センターを形成するには、高温高圧処理が必要
であることが知られている。Ib型ダイヤモンド中にN
3センターを形成させた例は、R,M、Chrenko
etal、 Nature 270,141
頁、1977年やB、P、A11en et at
、、Proceedings of Roya
l S。
ていることが多く、人工合成で得られるIb型ダイヤモ
ンド中には通常は存在しない。そのIb型ダイヤモンド
中でN3センターを形成するには、高温高圧処理が必要
であることが知られている。Ib型ダイヤモンド中にN
3センターを形成させた例は、R,M、Chrenko
etal、 Nature 270,141
頁、1977年やB、P、A11en et at
、、Proceedings of Roya
l S。
ciety of London A37
5. 159頁、1981年に記載されている。いずれ
の報告においても、ダイヤモンド中に拡散した窒素原子
を凝集させるために2000℃以上の高温が必要となり
、しかもグラファイト化を抑制するために3〜8GPa
の圧力をダイヤモンドに加えている。
5. 159頁、1981年に記載されている。いずれ
の報告においても、ダイヤモンド中に拡散した窒素原子
を凝集させるために2000℃以上の高温が必要となり
、しかもグラファイト化を抑制するために3〜8GPa
の圧力をダイヤモンドに加えている。
[発明か解決しようとする課題〕
N3センターをレーザ活性物質としたレーザ素子を作製
しようとすると、天然ダイヤモンドを用いた場合には以
下の問題が存在する。
しようとすると、天然ダイヤモンドを用いた場合には以
下の問題が存在する。
イ) 結晶に含まれているN3センターの量が原石によ
って大きくばらつき、しかも慨して低濃度である。
って大きくばらつき、しかも慨して低濃度である。
口) 結晶の大きさが1つ1つの原石で異なる。
ハ) 結晶中に転位や欠陥が多い。
ところが、N3センターは、レーザ利得係数があまり高
くない。したがって、N3センターによリレーザ発振を
行なうためには、N3センターのlf4度を高くし、結
晶を大型にし、結晶中の転位や欠陥を少なくし、散乱に
よる損失を抑えることによりレーザ利得を高める必要が
ある。これらの点で、天然ダイヤモンドを用いることは
不利である。
くない。したがって、N3センターによリレーザ発振を
行なうためには、N3センターのlf4度を高くし、結
晶を大型にし、結晶中の転位や欠陥を少なくし、散乱に
よる損失を抑えることによりレーザ利得を高める必要が
ある。これらの点で、天然ダイヤモンドを用いることは
不利である。
一方、Ib型合成ダイヤモンドは、前記口)およびハ)
の点で天然ダイヤモンドに優っている。
の点で天然ダイヤモンドに優っている。
ところが、従来法によりIb型ダイヤモンド中にN3セ
ンターを形成した場合には、その濃度が低く、レーザ素
子として使用するのには適さない。
ンターを形成した場合には、その濃度が低く、レーザ素
子として使用するのには適さない。
本発明の目的は、レーザ素子として使用されるに十分な
濃度を持ったN3センターをIb型合成ダイヤモンド中
に形成する方法を提供することにある。
濃度を持ったN3センターをIb型合成ダイヤモンド中
に形成する方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段コ
本発明に係るダイヤモンドレーザ素子の製造方法は、6
0体積%以上の(100)面セクターの領域を含み、か
つ含有窒素濃度が20ppm〜500 p p rr+
の範囲にあるIb型合成ダイヤモンド単結晶を用意する
工程と、前記ダイヤモンド単結晶を、3GPa以上の圧
力、2000℃以上の温度で5時間以上保持することに
より、ダイヤモンド中にN3センターを形成させる工程
とを含んでいる。
0体積%以上の(100)面セクターの領域を含み、か
つ含有窒素濃度が20ppm〜500 p p rr+
の範囲にあるIb型合成ダイヤモンド単結晶を用意する
工程と、前記ダイヤモンド単結晶を、3GPa以上の圧
力、2000℃以上の温度で5時間以上保持することに
より、ダイヤモンド中にN3センターを形成させる工程
とを含んでいる。
[手段の説明]
概要:
本発明に係るダイヤモンドレーザ素子の作製方法では、
以下の点が重要である。
以下の点が重要である。
■ Ib型合成ダイヤモンド中の(100)面セクター
を用いる。
を用いる。
■ 3GPa以上の圧力、2000℃以上の温度で5時
間以上保持する。
間以上保持する。
この■および■の手段により、Ib型合成ダイヤモンド
を用いた高濃度のN3センターを含むダイヤモンドレー
ザ素子の作製が可能となる。
を用いた高濃度のN3センターを含むダイヤモンドレー
ザ素子の作製が可能となる。
さらに、前記■および■に基づいて作製したN3センタ
ーでレーザ作用を起こすには、次の条件が必要となる。
ーでレーザ作用を起こすには、次の条件が必要となる。
■ 含有Ib型窒素濃度が20〜500ppmの範囲に
あるダイヤモンドを用い、かつダイヤモンド中の(10
0)面セクターの領域が体積比で60%以上である。
あるダイヤモンドを用い、かつダイヤモンド中の(10
0)面セクターの領域が体積比で60%以上である。
■について:
N3センターがIb型ダイヤモンド中に生じる過程には
、次の過程が含まれている。
、次の過程が含まれている。
(A) 不純物であるIb型窒素(孤立窒素)か凝集
し、IaA型窒素(窒素原子対)を形J戊する。
し、IaA型窒素(窒素原子対)を形J戊する。
(B) さらに、IaA型窒素が凝集し、N3センタ
ーおよび副次物を形成する。
ーおよび副次物を形成する。
いずれの反応も、高温下で窒素原子が格子中を拡散して
いくことによって生しる。発明者らは、前記(A)およ
び(B)の反応の進み方が、ダイヤモンドの成長面セク
ターにより大きく左右されることを見出した。
いくことによって生しる。発明者らは、前記(A)およ
び(B)の反応の進み方が、ダイヤモンドの成長面セク
ターにより大きく左右されることを見出した。
ダイヤモンド結晶の成長は、主として(100)面およ
び(111)面に平行に進む。(100)面に平行に成
長したダイヤモンド結晶領域は(100)面セクターと
、(111)而に十行に成長した領域は(111)面セ
クターと呼ばれる。第1図に、工業的に量産されている
Ib型ダイヤモンドのセクターの分布の一例を示す。図
中、11は(100)面セクター、12は(111)面
セクター、14は高次の面セクターである。また、13
は種結晶、llaは(100)面、12aは(111)
面である。
び(111)面に平行に進む。(100)面に平行に成
長したダイヤモンド結晶領域は(100)面セクターと
、(111)而に十行に成長した領域は(111)面セ
クターと呼ばれる。第1図に、工業的に量産されている
Ib型ダイヤモンドのセクターの分布の一例を示す。図
中、11は(100)面セクター、12は(111)面
セクター、14は高次の面セクターである。また、13
は種結晶、llaは(100)面、12aは(111)
面である。
ここで、第1図のような(100)面セクターおよび(
111,)面セクターからなるほぼIb型窒素濃度の等
しい2つのダイヤモンドを用意し、高温高圧処理を施し
た後、各々の試料の紫外可視吸光スペクトルを測定した
結果を一例として第2図に示す。第2図中、21は(1
00)面セクターのスペクトル、22は(111)面セ
クターのスペクトルである。処理条件および処理前のI
b型窒素濃度は後述する実施例1と同じである。第2図
から明らかなように、N3センターの吸収係数に関して
は、(100)面セクターからなるダイヤモンドの方が
大きい。すなわち、(111)面セクターからなるダイ
ヤモンドではほとんどN3センターは形成されておらず
、(100)面セクターの方かN3センター形成能力に
優れていることがわかる。
111,)面セクターからなるほぼIb型窒素濃度の等
しい2つのダイヤモンドを用意し、高温高圧処理を施し
た後、各々の試料の紫外可視吸光スペクトルを測定した
結果を一例として第2図に示す。第2図中、21は(1
00)面セクターのスペクトル、22は(111)面セ
クターのスペクトルである。処理条件および処理前のI
b型窒素濃度は後述する実施例1と同じである。第2図
から明らかなように、N3センターの吸収係数に関して
は、(100)面セクターからなるダイヤモンドの方が
大きい。すなわち、(111)面セクターからなるダイ
ヤモンドではほとんどN3センターは形成されておらず
、(100)面セクターの方かN3センター形成能力に
優れていることがわかる。
このようなセクター間での差異を積極的に利用し、ダイ
ヤモンドの(100)面セクターを使用することにより
、高いN3センター濃度を持つダイヤモンドの作製が可
能となる。
ヤモンドの(100)面セクターを使用することにより
、高いN3センター濃度を持つダイヤモンドの作製が可
能となる。
■について:
従来法では、セクター間の窒素凝集の差異に対し全く考
慮がなされていないため、いずれのセクターを用いたの
かがわからない。しかし、少なくとも、従来法において
形成されるN3センターの濃度が低いのは、高温高圧処
理に費す時間が旨々1時間と短いためであることがわか
る。すなわち、処理時間が短いと、ダイヤモンド中の窒
素の凝集は前記(A)の段階に留まり、N3センターの
形成量はごくわずかとなる。したがって、高温高圧処理
時間を十分長くとれば、反応は前記(B)まで進み、N
3センターの形成量が増大する。発明者らは、必要な処
理時間が5時間以上であることを見出した。
慮がなされていないため、いずれのセクターを用いたの
かがわからない。しかし、少なくとも、従来法において
形成されるN3センターの濃度が低いのは、高温高圧処
理に費す時間が旨々1時間と短いためであることがわか
る。すなわち、処理時間が短いと、ダイヤモンド中の窒
素の凝集は前記(A)の段階に留まり、N3センターの
形成量はごくわずかとなる。したがって、高温高圧処理
時間を十分長くとれば、反応は前記(B)まで進み、N
3センターの形成量が増大する。発明者らは、必要な処
理時間が5時間以上であることを見出した。
■について:
前述の■および■により、N3センターの形成のための
最適条件が得られる。しかし、ダイヤモンド中の窒素が
すべてN3センターに変換されるのではなく、処理後も
依然としてIb型窒素のまま残る窒素原子もある。この
Ib型窒素原子は、第2図に示した吸収スペクトルにお
いて、波長約650nmから短波長側に向かって緩やか
に増加している吸収の原因となる。Ib型窒素による吸
収は、N3センターの発光領域に重なっている。
最適条件が得られる。しかし、ダイヤモンド中の窒素が
すべてN3センターに変換されるのではなく、処理後も
依然としてIb型窒素のまま残る窒素原子もある。この
Ib型窒素原子は、第2図に示した吸収スペクトルにお
いて、波長約650nmから短波長側に向かって緩やか
に増加している吸収の原因となる。Ib型窒素による吸
収は、N3センターの発光領域に重なっている。
したがって、Ib型合成ダイヤモンド中のN3センター
を使ってレーザ作用を起こす場合、残留しているIb型
窒素によってN3センターからの発光が再吸収され、レ
ーザ利得が著しく損われる。
を使ってレーザ作用を起こす場合、残留しているIb型
窒素によってN3センターからの発光が再吸収され、レ
ーザ利得が著しく損われる。
Ib型窒素濃度がある程度以上になると、ついにはレー
ザ作用が停止する。以上述べた理由により、N3センタ
ーを利用したレーザ素子をIb型ダイヤモンドから作製
するときの、Ib型窒素濃度と、結晶中の(100)面
セクタ一部分の体積比とが規定される。
ザ作用が停止する。以上述べた理由により、N3センタ
ーを利用したレーザ素子をIb型ダイヤモンドから作製
するときの、Ib型窒素濃度と、結晶中の(100)面
セクタ一部分の体積比とが規定される。
処理前のIb型窒素濃度は、20〜500ppmの範囲
内にあることか必要である。処理前のIb型窒素濃度か
500ppmを越えると、形成されるN3センター濃度
は増すが、同時に残留するIb型窒素濃度も高くなるた
めにレーザ発振しない。20ppm未満の場合には、N
3センター濃度か低いためにレーザ発振しない。
内にあることか必要である。処理前のIb型窒素濃度か
500ppmを越えると、形成されるN3センター濃度
は増すが、同時に残留するIb型窒素濃度も高くなるた
めにレーザ発振しない。20ppm未満の場合には、N
3センター濃度か低いためにレーザ発振しない。
一方、結晶中に占める(100)面セクタ一部分の割合
が低いとレーザ発振が起こりにくくなる。
が低いとレーザ発振が起こりにくくなる。
■の説明において述べたように、(111)面セクター
中には、N3センターはほとんど生成されず、Ib型窒
素が多い。したがって、(111)面セクターの領域を
増やせば、結晶全体のN3センターの量が減り、残留I
b型窒素による吸収が生じる。すなわち、(100)面
セクターの割合が60体積%以下であると、残留Ib型
窒素による光の再吸収により、レーザ発振は起こらない
。
中には、N3センターはほとんど生成されず、Ib型窒
素が多い。したがって、(111)面セクターの領域を
増やせば、結晶全体のN3センターの量が減り、残留I
b型窒素による吸収が生じる。すなわち、(100)面
セクターの割合が60体積%以下であると、残留Ib型
窒素による光の再吸収により、レーザ発振は起こらない
。
[実施例]
実施例1
温度差法により合成したrb型ダイヤモンドに、高温高
圧処理を施した。この高温高圧処理は、圧力が50Pa
、温度が2300℃、保持時間が20時間であった。
圧処理を施した。この高温高圧処理は、圧力が50Pa
、温度が2300℃、保持時間が20時間であった。
得られたダイヤモンドにおいて、(100)面セクター
と(111)面セクターとの間でN3センターの形成量
にどのような差が現われるかを調べ、第1表の結果を得
た。表中の窒素濃度は、赤外領域の波数1130cm−
’における吸収係数から算定した。生成されたN3セン
ターの量は、N3センターのフォノンサイドバンドの吸
収が最大となる波長約390nmでの吸収係数で評価し
た。但し、N3センターの吸収帯では、残留した未反応
のIb型窒素による吸収が重なっているので、表中のN
3センターの吸収係数は、このIb型窒素による吸収を
分離して求めた。なお、両試料の紫外可視吸収スペクト
ルは、第2図に示したとおりである。
と(111)面セクターとの間でN3センターの形成量
にどのような差が現われるかを調べ、第1表の結果を得
た。表中の窒素濃度は、赤外領域の波数1130cm−
’における吸収係数から算定した。生成されたN3セン
ターの量は、N3センターのフォノンサイドバンドの吸
収が最大となる波長約390nmでの吸収係数で評価し
た。但し、N3センターの吸収帯では、残留した未反応
のIb型窒素による吸収が重なっているので、表中のN
3センターの吸収係数は、このIb型窒素による吸収を
分離して求めた。なお、両試料の紫外可視吸収スペクト
ルは、第2図に示したとおりである。
第1表
実施例2
(1,00)面セクターからなるIb型合成ダイヤモン
ドに、時間を変えて高温高圧処理を施した。
ドに、時間を変えて高温高圧処理を施した。
その高温高圧処理の条件は、温度か2300’C。
圧力が50Paであった。
得られた結果を第2表に示す。なお、N3センターの量
を、実施例1と同様にN3センターの吸収係数から評価
した。Ib型窒素の算定も実施例1と同様に行なった。
を、実施例1と同様にN3センターの吸収係数から評価
した。Ib型窒素の算定も実施例1と同様に行なった。
実施例3
処理前のIb型窒素およびセクターの割合か種々穴なる
Ib型合成ダイヤモンドを用いた。係るIb型合成ダイ
ヤモンドに高温高圧処理を施したた後、4X4X3mm
直方体に加工した。なお、高温高圧処理の条件は、すべ
ての試料について、温度が2300℃、圧力が5GPa
、保持時間が20時間であった。
Ib型合成ダイヤモンドを用いた。係るIb型合成ダイ
ヤモンドに高温高圧処理を施したた後、4X4X3mm
直方体に加工した。なお、高温高圧処理の条件は、すべ
ての試料について、温度が2300℃、圧力が5GPa
、保持時間が20時間であった。
得られたダイヤモンドを用いて、レーザの発振テストを
行なった。励起光源としては、波長が380nm、パル
ス幅が約30m5ecのレーザを用いた。外部共振器を
用いず、ダイヤモンド結晶の端面のフレネル反射を利用
した共振させた。励起光の強度は最大150 MW/
c m2であり、この強度でレーザ発振しないものをレ
ーザ発振なしと判断した。Ib型窒素濃度は実施例1と
同様に算定し、セクターの割合はX線トポグラフによっ
て算出した。
行なった。励起光源としては、波長が380nm、パル
ス幅が約30m5ecのレーザを用いた。外部共振器を
用いず、ダイヤモンド結晶の端面のフレネル反射を利用
した共振させた。励起光の強度は最大150 MW/
c m2であり、この強度でレーザ発振しないものをレ
ーザ発振なしと判断した。Ib型窒素濃度は実施例1と
同様に算定し、セクターの割合はX線トポグラフによっ
て算出した。
得られた結果を第3表に示す。
[発明の効果]
以上説明したように、本発明に係るダイヤモンドレーザ
素子の作製方法によれば、高濃度のN3センターを含む
ダイヤモンドレーザ素子が得られる。得られたダイヤモ
ンドレーザ素子は、N3センターをレーザ活性物質とし
、400〜5000mの範囲において波長が可変なカラ
ーセンターレーザ素子として利用すると効果的である。
素子の作製方法によれば、高濃度のN3センターを含む
ダイヤモンドレーザ素子が得られる。得られたダイヤモ
ンドレーザ素子は、N3センターをレーザ活性物質とし
、400〜5000mの範囲において波長が可変なカラ
ーセンターレーザ素子として利用すると効果的である。
第1図は(110)面方向から見た合成ダイヤモンドの
セクターの様子を示す側面図、第2図は高温高圧処理後
の紫外可視吸収スペクトルを示すグラフである。 第Z図
セクターの様子を示す側面図、第2図は高温高圧処理後
の紫外可視吸収スペクトルを示すグラフである。 第Z図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 60体積%以上の(100)面セクターの領域を含み、
かつ含有窒素濃度が20ppm〜500ppmの範囲に
あるIb型合成ダイヤモンド単結晶を用意する工程と、 前記ダイヤモンド単結晶を、3GPa以上の圧力、20
00℃以上の温度で5時間以上保持することにより、ダ
イヤモンド中にN3センターを形成させる工程と、 を含むダイヤモンドレーザ素子の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16922488A JPH0218980A (ja) | 1988-07-07 | 1988-07-07 | ダイヤモンドレーザ素子の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16922488A JPH0218980A (ja) | 1988-07-07 | 1988-07-07 | ダイヤモンドレーザ素子の作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0218980A true JPH0218980A (ja) | 1990-01-23 |
Family
ID=15882523
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16922488A Pending JPH0218980A (ja) | 1988-07-07 | 1988-07-07 | ダイヤモンドレーザ素子の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0218980A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6692714B2 (en) | 1997-10-17 | 2004-02-17 | Suresh Shankarappa Vagarali | High pressure/high temperature production of colorless and fancy-colored diamonds |
JP4886677B2 (ja) * | 2004-05-04 | 2012-02-29 | エスエーヴェー−オイロドライブ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コムパニー コマンディトゲゼルシャフト | 電気的接続のための接触スリーブを有するコイル |
US8961920B1 (en) | 2011-04-26 | 2015-02-24 | Us Synthetic Corporation | Methods of altering the color of a diamond by irradiation and high-pressure/high-temperature processing |
WO2022004150A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 住友電気工業株式会社 | 合成単結晶ダイヤモンド及びその製造方法 |
WO2022004149A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 住友電気工業株式会社 | 合成単結晶ダイヤモンド及びその製造方法 |
-
1988
- 1988-07-07 JP JP16922488A patent/JPH0218980A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US7323156B2 (en) | 1997-10-17 | 2008-01-29 | Bellataire International, Llc | High pressure/high temperature production of colorless and fancy-colored diamonds |
JP4886677B2 (ja) * | 2004-05-04 | 2012-02-29 | エスエーヴェー−オイロドライブ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コムパニー コマンディトゲゼルシャフト | 電気的接続のための接触スリーブを有するコイル |
US8961920B1 (en) | 2011-04-26 | 2015-02-24 | Us Synthetic Corporation | Methods of altering the color of a diamond by irradiation and high-pressure/high-temperature processing |
US10370252B1 (en) | 2011-04-26 | 2019-08-06 | Us Synthetic Corporation | Methods of altering the color of a diamond by irradiation and high-pressure/high-temperature processing |
WO2022004150A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 住友電気工業株式会社 | 合成単結晶ダイヤモンド及びその製造方法 |
WO2022004149A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 住友電気工業株式会社 | 合成単結晶ダイヤモンド及びその製造方法 |
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