JPH02182384A - 直流抵抗溶接機の保護装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は直流抵抗溶接機の保護装置に関し、−層詳細に
は、インバータの出力電流を検出して当該出力電流に係
る検出電流の１次微分、２次微分を行い、この１次微分
または２次微分に係る値の存否に基づいて異常出力電流
を検出し、異常出力電流を検出した際、インバータの動
作を停止することによりインバータを構成する部品の保
護を図ることを可能とした直流抵抗溶接機の保護装置に
関する。

［発明の背景］ 最近、高耐圧、大電流のトランジスタの製品化により、
高速で、精密な制御が可能なトランジスタ・インバータ
制御方式を用いた抵抗溶接機が広範に用いられるに至っ
ている。

このトランジスタ・インバータ制御方式に基づく二次整
流式直流抵抗溶接機（以下、インバータ式直流抵抗溶接
機という）は商用三相交流を整流器により直流に変換し
、さらに、これをトランジスタ・インバータにおいて高
周波交流に変換して溶接機または溶接変圧器組込溶接ガ
ンの溶接変圧器に供給する。この変圧器出力は低電圧、
且つ、大電流の高周波交流でこれを再び整流して直流の
溶接電流として電極から被溶接物に供給して溶接加工を
施すものである。

ところで、このようなインバータ式直流抵抗溶接機の動
作時において、インバータ部のスイッチング素子からの
出力電流であるパルス状交流電流の位相の中、一部に欠
相（以下、片点弧という）が発生すると溶接変圧器が偏
磁し、これによってインバータ部のスイッチング素子に
過大電流が流れ、スイッチング素子が破壊に至ることが
ある。

この不都合を回避するために従来においては次の方法が
とられている。すなわち、 ■　速断ヒユーズで回路を遮断する、 ■　電流検出器で電流を検出し、検出電流が設定値を越
えた時にスイッチング動作信号を遮断する、 ■　インバータにおいて、スイッチング素子のベースが
ＯＮ状態で出力電流が検出出来ない時に停止する。

然しなから、■の速断ヒユーズを用いた場合、過大電流
によって溶断される毎に、また、速断ヒユーズの疲労に
よる断線毎に新部品と交換しなければならない煩雑さが
ある。また、■の方法のように、検出電流が設定値を越
えたとき停止するように構成されているものにあっては
、電流検出器や検出回路等の動作の遅れのため、スイッ
チング素子の最大許容電流と設定値が略等しい場合、電
流検出からスイッチ動作の停止に至るまでの間に、スイ
ッチング素子には最大許容電流を越える電流が流れるこ
とになる。これによってスイッチング素子が破壊される
虞があるため、設定電流を素子の最大許容電流に対し低
く設定しなければならない不都合がある。

さらに、■の方法によると、通電開始時に溶接ガンが必
ずしも被溶接材Ｗを加圧しているとは限らないので、誤
検出が惹起されることが懸念される。

［発明の目的］ 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもので
あって、インバータの出力電流を検出して当該出力電流
に係る検出電流を１次微分、２次微分を行い、この１次
微分および２次微分に係る位相に異常状態を検出した際
、インバータを停止することによりインバータを構成す
る部品の保護を図ることを可能とした直流抵抗溶接機の
保護装置を提供することを目的とする。

［目的を達成するための手段］ 前記の目的を達成するために、本発明は直流抵抗溶接機
の保護装置において、インバータの出力電流を検出する
手段と、前記検出する手段からの信号を１次微分、２次
微分に係る値を求める手段と、前記インバータの動作信
号の導通時において１次微分に係る値の存在を検知し、
または前記２次微分に係る値の存在を検知することによ
り前記インバータの出力電流の異常状態を検出する比較
手段と、前記インバータの出力電流の異常状態を検出し
た際、前記インバータを停止する手段を具備することを
特徴とする。

［実施態様］ 次に、本発明に係る直流抵抗溶接機の保護装置について
好適な実施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下
詳細に説明する。

第１図において、参照符号１０は本実施態様に係る直流
抵抗溶接機の保護装置を含む制御回路を示す。

当該直流抵抗溶接機の保護装置の制御回路１０はインバ
ータ部１２と溶接変圧器組込溶接ガン１４と、保護装置
１５とを含む。前記インパーク部１２は直流電流をパル
ス状高周波電流に逆変換する機能を有しており、スイッ
チングトランジスタ１２ａ乃至１２ｄから構成される。

この場合、前記スイッチングトランジスタ１２ａのエミ
ッタとスイッチングトランジスタ１２ｄのコレクタが接
続され、また、スイッチングトランジスタ１２Ｇのエミ
ッタとスイッチングトランジスタ１２ｂのコレクタとが
接続される。さらに、前記スイッチングトランジスタ１
２ａとスイッチングトランジスタ１２ｃのコレクタ間が
接続され、スイッチングトランジスタ１２ｄとスイッチ
ングトランジスタ１２ｂのエミッタ間が接続されている
。そして、スイッチングトランジスタ１２ａのコレクタ
と、スイッチングトランジスタ１２ｄのエミッタには商
用交流電流を直流に変換する整流回路、平滑回路を含む
コンバータ部（図示せず〉が接続されている。

次いで、前記インバータ部１２は、前記スイッチングト
ランジスタ１２ａのエミッタとスイッチングトランジス
タ１２ｄのコレクタとの接続個所と、スイッチングトラ
ンジスタ１２Ｃのエミッタとスイッチングトランジスタ
１２ｂのコレクタとの接続個所から変流器１３を介して
前記溶接変圧器組込溶接ガン１４に接続される。前記変
流器１３は前記インバータ部１２から出力される交流電
流を検出して保護装置１５に検知信号ｉを出力するもの
である。前記溶接変圧器組込溶接ガン１４は溶接変圧器
１６と整流器１８ａ、１８ｂと溶接ガン２０とから構成
される。前記溶接変圧器１６は前記インバータ部１２か
ら供給されるパルス状高周波電流を変圧して前記整流器
１８ａ、１８ｂに出力する。

前記整流器１８ａ−１１８ｂは変圧されたパルス状高周
波電流を直流電流に変換して溶接ガン２０の溶接電極に
供給する。前記溶接ガン２０は２つの電極を有し、２つ
の電極間に被溶接材Ｗを加圧挟持して被溶接材Ｗの接触
部に大電流を流して被溶接材Ｗの接触抵抗に基づくジュ
ール熱により発熱させて溶接するものである。

一方、保護装置１５は前記変流器からパルス状高周波電
流に係る検知信号ｌを導入してこの検知信号ｌに基づい
てインバータ部１２のスイッチングトランジスタ１２ａ
乃至１２ｄのベースにベース駆動信号Ｓａ、Ｓ６、Ｓｃ
およびＳ、を出力するもので、検知信号ｌを１次微分、
２次微分に係る値を求める手段としての微分回路２２と
比較手段としての片点弧検出回路２４と溶接タイマ２８
とベース駆動回路３０とベース駆動／遮断回路３２から
構成される。

前記微分回路２２は前記変流器１３からパルス状高周波
電流の検知信号１を導入して片点弧検出回路２４に前記
パルス状高周波電流の検知信号１の１次微分、２次微分
に係る値１′　　１′を出力する。前記片点弧検出回路
２４は前記パルス状高周波電流の検知信号ｌの１次微分
、２次微分に係る値ｉ／　　　ｉｆの存在を検知したり
、２次微分に係る値ｉ′を設定値Ｉ　＊ａＨの２次微分
に係る値■□イ′と比較する機能を有する。すなわち、
前記片点弧検出回路２４は微分回路２２からの１次、２
次の微分に係る値ｉ′、ｉ′と、ベース駆動回路３０か
らのベース駆動原信号ＣＬＯに基づき片点弧を検出して
溶接タイマ２８へ通電停止信号Ｃ＋ｓ＋を出力する。溶
接タイマ２８は駆動信号Ｃｆ１２を出力する。ベース駆
動回路３０は前記片点弧検出回路２４およびベース駆動
／遮断回路３２にベース駆動原信号ＣｔＯを出力する。

また、ベース駆動／遮断回路３２は前記ベース駆動回路
３０からのベース駆動原信号に基づきインバータ部１２
のスイッチングトランジスタ１２ａ乃至１２ｄのベース
にベース駆動信号Ｓ６、Ｓｂ、ＳｃおよびＳｄを出力す
る。

本実施態様に係る直流抵抗溶接機の保護装置は基本的に
は以上のように構成されるものであり、次にその作用並
びに効果について説明する。

先ず、直流抵抗溶接機の起動スイッチを投入することに
より図示しないコンバータ部の整流回路に商用交流電流
を通電して変換し、さらに平滑回路で平滑化された直流
電流がインバータ部１２のスイッチングトランジスタ１
２ａのコレクタおよびスイッチングトランジスタ１２ｄ
のエミッタに人力される（第１図参照）。その際、保護
装置１５の溶接タイマ２８には図示しない電源部より駆
動電源が供給され、これによって溶接タイマ２８からベ
ース駆動回路３０に駆動信号Ｃ’ａ２が出力される。そ
して、ベース駆動回路３０から設定されたベース駆動原
信号ＣＬＯがベース駆動／遮断回路３２に出力される。

次いで、前記ベース駆動／遮断回路３２からインバータ
部１２のスイッチングトランジスタ１２　ａ　乃至１２
　ｄのベースニべ一ス駆動信号Ｓ、乃至Ｓｄが供給され
る。なお、前記ベース駆動／遮断回路３２においてベー
ス駆動信号が２種の位相の出力信号とされる。この場合
、スイッチングトランジスタ１２ａ、１２ｂのベースに
前記ベース駆動／遮断回路３２のａＳｂ側から一方の位
相のベース駆動信号Ｓ＝　、Ｓｂが供給され、また、他
方の位相のベース駆動信号５ｃＳＳ、が前記ベース駆動
／遮断回路３２のＣＳ上側からスイッチングトランジス
タ１２ｃ１１２ｄのベースに供給される。そして、これ
らのベース駆動信号Ｓ１乃至Ｓｄによって前記スイッチ
ングトランジスタ１２ａ、１２ｂが同時にスイッチ動作
されることになり、またスイッチングトランジスタ１２
ｃ、１２ｄが同時にスイッチ動作されることになる（第
２図ａ参照）。この動作が繰り返されることによりイン
バータ部１２に導入される直流電流が所定のパルス幅１
．をもつ交流電流となって出力される。そして、前記の
如くインバータ部１２から所定のパルス状交流電流を出
力して、溶接変圧器組込溶接ガン１４に供給し通常運転
が開始される。

ここで、第２図に直流抵抗溶接機の通常運転時、パルス
状交流電流に異常状態が発生した際のパルス状交流電流
、１次微分値および２次微分値の出力波形を示す。図中
、第２図すに点線で示すように、パルス状交流電流に欠
相Ｓが生じた場合（片点弧状態）、第２図Ｃに示すよう
に、１次微分値の波形Ｓ　ｌ　　、３２′は出現しない
。従って、第２図ｄにおいて、２次微分値の波形５ＩＺ
３２′も出現しない。

ところで、図から容易に諒解されるように、正常作動時
においてパルス状交流電流に対する１次微分値の波形は
パルス状交流電流の立ち上がり、立ち下がりにより正側
に２度、負側に２度交互に急峻な１サイクルの波形が出
現する。

従って、１次微分値の波形が所定のタイミングで存在す
るか否かを検出することによりインバータ部１２のスイ
ッチングトランジスタが正常動作をしているか否かを、
検知することが出来る。

さらに、２次微分値の波形が所定のタイミングで存在す
るか否かを検出することによっても確認することが出来
る。

そこで、第３図ａ、ｂに示すように、直流抵抗溶接機の
通常運転時、保護装置の動作フローに従い説明する。

ベース駆動回路３０からベース駆動原信号Ｃｔ。

がベース駆動／遮断回路３２に出力され（ＳＴＰｌ）、
当該ベース駆動／遮断回路３２からベース駆動信号Ｓａ
乃至Ｓ、がスイッチングトランジスタ１２ａ乃至１２ｄ
に供給される（ＳＴＰ２）。

そして、前記スイッチングトランジスタ１２ａ乃至１２
ｄからパルス状交流電流が出力され、変流器１３により
パルス状交流電流が検出される（ＳＴＰ３）。

次に、微分回路２２に導入され微分値が求められる（Ｓ
ＴＰ４）。次いで、片点弧検出回路２４に導入され以下
の２通りの判断がなされる。

■　先ず、第３図ａに示すように、ベース駆動原信号Ｃ
ｔｏがオン状態の際（ハイレベル）、すなわち正位相の
パルス状交流電流の立ち上がり、立ち下がりに伴って出
現する正、負側の微分値が存在するか否かが判断される
。これによって図中、正位相側のパルス状交流電流の存
否が判断される（ＳＴＰ５）。正位相側のパルス状交流
電流が出現すれば次の判断ステップへ、出現しなければ
片点弧とされ、欠相後のパルスのオン時に溶接タイマ２
８に通電停止信号Ｃ１が出力される。そしてベース駆動
回路３０からベース遮断回路３２を介してスイッチング
の遮断に係る信号がスイッチングトランジスタ１２ａ乃
至１２ｄに供給され、スイッチング動作が停止される（
ＳＴＰ　６）。次に、ベース駆動信号がオン状態（ハイ
レベル）の際に所定の微分値が存在すると判断された後
、今度は負位相のパルス状交流電流が存在するか否かの
判断がなされる（ＳＴＰ７）。すなわち、前記負位相の
パルス状交流電流立ち下がり、立ち上がりに伴って出現
するか否かの判断がなされる。そして１次微分値が存在
すれば正常であり、一方、それが存在しなければ片点弧
とされ、片点弧後のベース駆動原信号Ｃ２゜のオン時に
スイッチング動作が停止される（ＳＴＰ６）。そして、
溶接工程が終了した後、次の製造工程に被溶接材Ｗが供
給される（ＳＴＰ８）。

■　また、第３図すに示すように、１次微分値が所定タ
イミングで２度同じ側に出現するか否かの判断がなされ
（ＳｒＦ２）、出現すれば正常、出現しなければ片点弧
とされ、片点弧後のパルスのオン時にスインチング動作
が停止される（ＳｒＦ２）。

なお、第３図すにおいてステップ１乃至ステップ４は■
と同工程を経るためその説明は省略する。また、第２図
に示すようにインバータ部１２からの交流電流の２次１
取分値Ｓ　ｌ’　、３２′の存否を検知することによっ
ても片点弧を検出することが出来る。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、直流抵抗溶接機の保護
装置において、インバータ部の出力電流を検出して当該
出力電流に係る検出電流の１次微分および／または２次
微分を行い、この１次微分および／または２次微分に係
る値の存否に基づいて片点弧を検出し、片点弧を検出し
た際、片点弧になった次のパルスの立ち上がり時にイン
バータを停止するように構成した。従って、インバータ
を構成する素子が偏磁によって流れる所定値以上の電流
により破壊されるのを好適に防止出来る。さらに、パル
スの立ち上がり時に検出出来るため検出動作の遅れによ
って引き起こされる誤検出を極力防止することが可能と
なる。

以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明した
が、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並び
に設計の変更が可能なことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る直流抵抗溶接機の保護装置を含む
制御回路のブロック図、 第２図ａは第１図に示す制御回路から出力されるベース
駆動原信号と、このベース駆動原信号に対応してインバ
ータ回路部のスイッチングトランジスタに供給されるベ
ース駆動信号の波形を示す図、 第２図す乃至ｄは第１図に示す制御回路の通常作動時に
おけるパルス状交流電流とそれに対応する１次微分およ
び２次微分に係る出方波形を示す図、 第３図ａ、ｂは第１図に係る直流抵抗溶接機の通常運転
時における保護装置の動作を説明するフローチャートで
ある。 １０・・・制御回路 １２・・・インバータ部 １４・・・溶接変圧器組込溶接ガン １５・・・保護装置 １２ａ〜１２ｄ・・・スイッチングトランジスタ２２・
・・微分回路　　　　　　２４・・・片点弧検出回路２
８・・・溶接タイマ　　　　　３０・・・ベース駆動回
路３２・・・ベース駆動／遮断回路 （Ｑ） ＦＩＧ、３ （ｂ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）直流抵抗溶接機の保護装置において、インバータ
   の出力電流を検出する手段と、前記検出する手段からの
   信号を１次微分、２次微分に係る値を求める手段と、前
   記インバータの動作信号の導通時において１次微分に係
   る値の存在を検知し、または前記２次微分に係る値の存
   在を検知することにより前記インバータの出力電流の異
   常状態を検出する比較手段と、前記インバータの出力電
   流の異常状態を検出した際、前記インバータを停止する
   手段を具備することを特徴とする直流抵抗溶接機の保護
   装置。