JPH0218107B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、本体ケースに蓄電池を密閉状に内蔵
した防水型の充電式電気かみそりに係り、過充電
による蓄電池からの発生ガスを本体ケース外に放
出する手段に特徴を有する。

〔従来の技術〕

この種の蓄電池では過充電時に内部で発生した
ガスで圧力が高まると、外部にガスを放出する安
全弁を備えている。

一方、水洗いなどを可能とするために、本体ケ
ースに蓄電池を密閉状に内蔵した防水型の充電式
電気かみそりが普及しつつある。

〔発明が解決しようとする課題〕

かかる密閉型の充電式電気かみそりにおいて、
蓄電池から出たガス（水素ガス）が本体ケース内
に充満すると、ガス爆発の危険があり、また本体
ケースが内圧の上昇で変形を来したり、更に電気
部品の腐食や接点不良を惹起したりする。

そこで本発明の目的は、防水性を確保したうえ
で、蓄電池から本体ケース内に直接的にせよ間接
的にせよもれ出たガスを本体ケース外に円滑に放
出して、前述の不具合を一掃できる充電式電気か
みそりを得るにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、本体ケース１に蓄電池４を密閉状に
内蔵し、本体ケース１の外表面一部に、充電用部
材６が着脱自在に接続される充電用接続部７を備
えた充電式電気かみそりにおいて、本体ケース４
の充電用接続部７に、ケース内外に貫通するガス
抜孔１０を設けるとともに、該ガス抜孔１０を閉
塞する弁１３をケース内部方向に押し開き可能に
装着してあり、充電用接続部７に対する充電用部
材６の接続で前記弁１３を押し開くようにしたこ
とを特徴とするものである。

〔作用〕

充電式接続部７に充電用部材６が接続されて初
めて、充電用部材６の一部で弁１３が外部から強
制的に押し開かれる。従つて蓄電池４が過充電に
なる前段階で、つまり本体ケース１内にガスが充
満する前段階でガス抜孔１０を介してケース内外
が連通状態となつており、このガス抜孔１０を通
してケース内のガスがケース外に放出される。水
洗いする非充電時には、充電用部材６が充電用接
続部７から切り離されているので、ガス抜孔１０
は前記弁１３で自動的に閉じられており、防水性
が確保されている。

〔第１実施例〕 第１図ないし第３図は本発明に係る充電式電気
かみそりの第１実施例を示す。

これの本体ケース１はプラスチツク成形品で密
閉型に構成されており、本体ケース１の上部に外
刃２および外刃２の内面に摺接する内刃３を装着
し、本体ケース１の内部には、図示省略するが内
刃３を駆動する駆動機構、この機構のモータおよ
びニツケル−カドミウムアルカリ蓄電池などの蓄
電池４、さらに蓄電池４に出力端を繋ぐ充電器５
などを有する。

本体ケース１の底部には、商用電源につながる
充電用部材６が着脱自在に接続される充電用接続
部７を備えている。この充電用接続部７として
は、本体ケース１の底壁に凹部８を設けるととも
に、該凹部８にこれの内奥壁を貫いて充電用給電
ピン９，９を突出し、この給電ピン９，９を前記
充電器の入力端に接続したものとなつている。

かかる充電式電気かみそりにおいて、本発明は
充電用接続部７にガス抜き手段を設けた点に特徴
を有する。第２図および第３図において、そのガ
ス抜き手段は、凹部８の内奥壁における給電ピン
９，９間にガス抜孔１０をケース内外に貫通する
よう開口し、ガス抜孔１０のケース内側には弁座
１１を一体に突出形成し、弁座１１の上方を弁筐
１２で覆い、弁座１１の上に弁筐１２内の弁１３
をばね１４で常に押圧付勢して、ガス抜孔１０を
該弁３で常に閉塞するものとした。なお弁筐１２
の開口下端と弁座１１との間には、本体ケース１
の内部とガス抜孔１０とを連通するガス通路１５
が形成されている。

充電用部材６は、ばね１６が内装された１対の
接続孔１７，１７と、この接続孔１７，１７間か
ら突出する操作突部１８とを有する。

いま充電に際し、充電用部材６を本体ケース１
の下方から凹部８に差込むと、接続孔１７，１７
が給電ピン９，９に、操作突部１８がガス抜孔１
０にそれぞれ差込まれ、弁１３は操作突部１８の
接当押圧作用でばね１４に抗してケース内部方向
に押し開かれる。したがつて、過充電により蓄電
池４から発生するガスは本体ケース１内に充満す
ることなく、ガス通路１５およびガス抜孔１０を
通り、凹部８と充電用部材６間の隙間を通つて本
体ケース１外に放出される。

充電終了後に凹部８から充電用部材６を抜き外
すと、弁１３は前記ばね１４の力で元通りガス抜
孔１０を閉塞するため、電気かみそりの水洗い時
に水がガス抜孔１０からケース内に侵入すること
はない。

〔第２実施例〕 第４図および第５図はガス抜き手段に関する本
発明の第２実施例を示す。蓄電池４は一般に正極
端子部４ａにガス放出用安全弁を装着することに
鑑み、凹部８のガス抜孔１０のケース内側に、上
方開放型でかつ内周に多数の縦溝１９を有する筒
形の弁筐１２を形成し、この弁筐１２の上方開放
端に蓄電池４の正極端子部４ａをパツキン２０を
介して密着状に配置する。そして、ガス抜孔１０
の弁座１１の上に弁筐１２内の弁１３をＯリング
２１を介してばね１４で常に押圧付勢してガス抜
孔１０を該弁１３で常に閉塞したものである。

この場合も充電時に充電用部材６の操作突部１
８で弁１３が同時に押し開かれる。ただし、過充
電により蓄電池４の正極端子部４ａの安全弁から
出るガスは、本体ケース１内に侵入することなく
弁筐１２内に放出され、この弁筐１２内の縦溝１
９と弁１３の周縁との間隙を通つてガス抜孔１０
からケース外に排出される。

〔第３実施例〕 第６図は本発明の第３実施例を示しており、こ
の場合は前記操作突部１８を充電用部材６側に設
けるに代えて、弁１３側に設けてガス抜孔１０か
ら凹部８に突出させてある。これによつても充電
用部材６の一部で操作突部１８を突き上げて同様
にガス抜孔１０を開放状態にする。

〔別実施態様例〕

本体ケース１の外表面一部に設けるべき充電用
接続部７およびこれに接続される充電用部材６
は、上記の各実施例に限定されず、例えば充電用
部材６側に給電ピン９を設け、この給電ピン９が
差込まれる接続孔１７を本体ケース１の充電用接
続部７側に設けてあつてもよい。弁１３の開閉方
向も、充電用部材９の挿入する方向と同一方向に
限られず、充電用部材６の側壁で弁１３を開閉す
る挿入方向と直交方向に配置することもできる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、本体ケー
ス１の充電用接続部７に、ケース内外に貫通する
ガス抜孔１０を設けるとともに、ガス抜孔１０を
閉塞する弁１３をケース内部方向に押し開き可能
に装着してあり、充電用接続部７に充電用部材６
を接続したとき、充電用部材６の一部で弁１３を
押し開くようにした。従つて充電用部材６を接続
した充電操作と同時にガス抜孔１０が開き状態が
得られ、過充電による蓄電池４からの発生ガスを
ガス抜孔１０からケース外に円滑に放出すること
ができる。とくに本体ケース１内にガスが充満し
てケース内圧が所定値に達した段階で初めて弁が
開く形態とは異なるので、ケース内にガスが充満
することによる爆発や、ケース内圧の上昇による
本体ケース１の変形などを未然に防止するに有利
である。

また、ガス抜孔１０の弁１３は、ユーザーに特
別な心得がなくても充電用部材６の接続操作で自
動的に開くので、この点でも安全で使い勝手が良
い。しかも、非充電時には前記弁１３が自動的に
閉じているので、水洗いに供しても防水性をよく
確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明に係る充電式電気
かみそりの第１実施例を示しており、第１図は一
部切欠き正面図、第２図は要部の一部切欠き斜視
図、第３図は充電用部材を接続した状態での要部
の縦断正面図である。第４図および第５図は本発
明に係る充電式電気かみそりの第２実施例を示し
ており、第４図は要部の縦断正面図、第５図は第
４図における−線断面図である。第６図は本
発明に係る充電式電気かみそりの第３実施例を示
す要部の縦断正面図である。 １……本体ケース、２……外刃、３……内刃、
４……蓄電池、６……充電用部材、７……充電用
接続部、１０……ガス抜孔、１３……弁、１４…
…ばね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 本体ケース１に蓄電池４を密閉状に内蔵し、
   本体ケースの外表面一部に、充電用部材６が着脱
   自在に接続される充電用接続部７を備えた充電式
   電気かみそりにおいて、 本体ケース１の充電用接続部７に、ケース内外
   に貫通するガス抜孔１０を設けるとともに、該ガ
   ス抜孔１０を閉塞する弁１３をケース内部方向に
   押し開き可能に装着してあり、 充電用接続部７に対する充電用部材６の接続で
   前記弁１３を押し開くようにしたことを特徴とす
   る充電式電気かみそり。