JPH02180779A - 陶磁器成形体への絵付け方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［ａ業上の利用分野］ 本発明は、釉薬処理が付されている陶磁器成形体の表面
、例えば、陶器、磁器、蜘器、琺瑯製品、硝子製品等の
表面への絵付は方法に関するものである。

［従来の技術］ 絵付けされている陶磁器成形体を得る方法には、 ｌ）　素焼きされている成形体の表面に、顔料と有機質
バインダーとを含有する印刷模様層を転移させ、必要に
応じて、バインダーを焼成。

昇華させた後に、前記転移されている印刷模様層の全面
を被覆するようにして釉薬をかけ、これを焼成する下絵
付は方法、 ２）焼成後の陶磁器成形体の釉薬層上に、有機質バイン
ダーと焼成顔料とフリットあるいは硝子粒子とによる絵
柄印刷層を転移させ、釉薬層上で前記焼成顔料を焼結さ
せる上絵付は方法、 等が利用されている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、前記絵付けされている陶磁器成形体の製法に
おいて、前者の１）項の下絵付は法においては、釉薬の
焼成時に、通常１０００〜１４５０ｔ：というような高
温が利用されるため、前記焼成によっても変、褪色する
ようなことのない焼成顔料を利用しなければならなく、
利用し得る焼成顔料に己ずと制限があり、自由な色彩を
表現することができないという欠点を有している。

また、後者の２）項の上絵付は法においては、下絵付は
法によって得られたものと比較して、絵柄における透明
感や立体感が十分でなく、また、釉薬層上に焼成顔料層
が露出していることにより、耐摩耗性等の表面物性も十
分でなく、さらには、フリットや硝子粒子を含有する印
刷インキによる印刷工程では、特に、グラビア印刷によ
る印刷工程では、ドクター筋が発生したり、また、前記
フリットや硝子粒子が印刷用インキの分離、沈降、およ
び、版摩耗等の原因となる等の欠点を有している。

これに対して本発明方法は、印刷模様層からなる絵柄層
を転移させた後の加熱温度が前述の下絵付は法に比較し
て低温であり、しかも、絵柄層の表面が釉薬で被覆され
た状態となる陶磁器成形体への絵付は方法を提供するも
のである６［課題を解決するための手段］ 末弟１の発明の陶磁器成形体への絵付は方法は、離型性
表面を有する基材シートにおける前記離型性面に、焼成
によって完全燃焼または昇華する性質を有するベヒクル
と焼成顔料とを含有している印刷模様層が形成されてい
る転写用シートを利用するものであり、前記転写用シー
トにおける印刷模様層を陶磁器成形体の釉薬層上に転移
させる工程と、表面に、前記印刷模様層が転移されてい
る陶磁器成形体を、該成形体における釉薬の屈伏点より
も　１５０〜５００℃高い温度で焼成することによって
、前記印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体にお
ける釉薬層中へ埋没させる工程とによって、目的の絵付
けされている陶磁器成形体を得るものである。

末弟２の発明の陶磁器成形体への絵付は方法は、焼成に
よって完全燃焼または昇華する性質を有する離型性物質
からなる剥離性層を具備する基材シートの前記剥離性層
面に、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有す
るベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層が形
成されている転写用シートを利用するものであり、前記
転写用シートにおける剥離性層と印刷模様層とを陶磁器
成形体の釉薬層上に転移させる工程と、表面に、前記剥
離性層と印刷模様層とが転移されている陶磁器成形体を
、該成形体における釉薬の屈伏点よりも　１５０〜５０
０℃高い温度で焼成することによって、前記印刷模様層
中の焼成顔料を前記陶磁器成形体における釉薬層中へ埋
没させる工程とによって、目的の絵付けされている陶磁
器成形体を得るものである。

末弟３の発明の陶磁器成形体への絵付は方法は、離型性
表面を有する基材シートの前記離型性面に、焼成によっ
て完全燃焼または昇華する性質を有するベヒクルと焼成
顔料とを含有している印刷模様層と、焼成によって完全
燃焼または昇華する性質を有する熱融着型接着剤または
焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する粘着
剤による接着剤層とが、順次形成されている転写用シー
トを利用するものであり、前記転写用シートにおける接
着剤層と印刷模様層とを陶磁器成形体の釉薬層上に転移
させる工程と、表面に前記接着剤層と印刷模様層とが転
移されている陶磁器成形体を、該成形体における釉薬の
屈伏点よりも　１５０〜５００℃高い温度で焼成するこ
とによって、前記印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器
成形体における釉薬層中へ埋没させる工程とによって、
目的の絵付けされている陶磁器成形体を得るものである
。

末弟４の発明の陶磁器成形体への絵付は方法は、焼成に
よって完全燃焼または昇華する性質を有する離型性物質
からなる剥離性層を具備する基材シートの前記剥離性層
面に、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有す
るベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層と、
焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する熱融
着型接着剤または焼成によって完全燃焼または昇華する
性質を有する粘着剤による接着剤とが、順次形成されて
いる転写用シートを利用するものであり、前記転写用シ
ートにおける接着剤層と印刷模様層と剥離性層とを陶磁
器成形体の釉薬層上に転移させる工程と、表面に、前記
接着剤層と印刷模様層と剥離性層とが転移されている陶
磁器成形体を、該成形体における釉薬の屈伏点よりも　
１５０〜５００℃高い温度で焼成することによって、前
記印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体における
釉薬層中へ埋没させる工程とによって、目的の絵付けさ
れている陶磁器成形体を得るものである。

末弟５の発明の陶磁器成形体への絵付は方法は、前記第
１〜第４の発明のうちのいずれかの１項の陶磁器成形体
への絵付は方法の構成を具備するものであり、しかも、
陶磁器成形体における釉薬層中へ印刷模様層中の焼成顔
料を埋没させる工程を、３００〜６００℃、１〜１０分
間の加熱工程によって、陶磁器成形体の釉薬層上に転移
されている転写層中の燃焼性または昇華性成分のみを完
全燃焼または昇華させる予備焼成工程と、陶磁器成形体
における釉薬の屈伏点よりも　１５０〜５００℃高い温
度での焼成工程との２段階工程で行なうことによって、
目的の絵付けされている陶磁器成形体を得るものである
。

さらに末弟６の発明の陶磁器成形体への絵付は方法は、
前記第１〜第５の発明のうちのいずれかの１項の陶磁器
成形体への絵付は方法の構成を具備するものであり、し
かも、転写用シートに形成されている印刷模様層中の焼
成顔料として、その平均粒径が３μ以下の焼成顔料を利
用することによって、目的の絵付けされている陶磁器成
形体を得るものである。

前記構成からなる木各発明の陶磁器成形体への絵付は方
法において使用される離型性表面を有する基材シートは
、該シートにおける少なくとも片面が離型性を有してい
れば良く、紙またはプラスチックフィルムに対して、必
要に応じて、すなわち、印、刷模様層中のベヒクルとの
接着性の兼ね合いで、離型性塗料、例えば、前述の紙ま
たはプラスチックフィルムに対する接着適性を有する適
当なベヒクルとシリコーン樹脂やワックス等との混合物
を塗布したシート、あるいは、離型性を有する樹脂、例
えば、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリプロピ
レン等の離型性を有する樹脂を押し出しコートする等し
て得られる離型性層を有するシートが使用される。

なお、前述の離型性塗料または離型性を有するフィルム
による離型性層は、転写工程後においても、被転写体で
ある陶磁器成形体側へ転移することなく、転写用シート
における基材シート側に残留したままとなるものである
。

前記基材シートに使用される紙には、例えば、薄葉紙、
上質紙等が、また、プラスチックフィルムには、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリ
オレフィン系樹脂フィルムをはじめ、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレ
ート共重合体、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン
等のポリアミド、ボリアリレート、ポリエーテルエーテ
ルケトン、例えばポリメタクリル酸メチル等のアクリル
類、塩酸ゴム。

エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ弗化ビニリデン等
の弗素系樹脂、さらには、アイオノマー等によるプラス
チックフィルムが利用される。

前記転写用シートにおける印刷模様層は、焼成によって
完全燃焼または昇華する性質を有するベヒクルと焼成顔
料とを含有しているものであり、前記ベヒクルと焼成顔
料と溶剤とによる印刷用インキによる印刷模様層として
形成されるもので、転写工程における剥離性向上のため
に、前記基材シートにおける離型性面に対して、焼成時
に完全燃焼または昇華する性質を有する樹脂、例えば、
アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ブチラール樹脂、
あるいは前記樹脂を主体とする混合樹脂等による剥離性
層を介して形成されるのが好ましい。

なお、前記剥離性層は、転写工程によって、印刷模様層
等と共に被転写体側へ転移するものであり、転写工程で
の転写用シートにおける眉間剥離が、剥離性層と離型性
層との間で生ずるものである。

前記印刷用インキにおける焼成顔料には、通常、陶磁器
成形体の絵付けに使用される無機化合物が利用されるが
、釉薬の屈伏点よりも１５０〜５００℃高い温度での焼
成工程での変、褪色の少ないものを選択するのが好まし
い。

特に、グラビアインキによる印刷用インキの場合には、 黒・・・・・・・・・・・・Ｃｏ、Ｆｅ、Ｃｒの酸化物
（平均粒径：１．７μ） 黄・・・・・・・・・・・・ＴＩ、Ｂａ、Ｎｉの酸化物
（平均粒径：０．９μ） 茶・・・・・・・・・・・・Ｆｅ、Ｃｒ、Ｚｎの酸化物
（平均粒径：１．１μ） 青・・・・・・・・・・・・Ｃｏ、ＡＩ、Ｚｎ、Ｓｔの
酸化物（平均粒径：０．９μ） が利用される。

なお、前記焼成顔料の粉砕は、通常のパンミル、ロール
ミル、さらには、媒体分散機等を使用し、ベヒクル成分
をなす樹脂と共に湿式法によって粉砕するのが好ましい
。

印刷用インキ中における無機質成分は、前記焼成顔料の
単体でも良いが、焼成工程によって得られる釉薬層中へ
の顔料の埋没の程度のバラツキに基づく印刷模様層の光
沢や物性のバラツキを補正する目的で、フリットや硝子
粒子を混入しても良く、例えば、Ｐｂ０７８％、　５ｉ
０２１０％、８２０３１２％からなる低融点ガラスや、
ｐｂｏ−Ｂ、０３系、ＰｂＯ−８，０，−Ｓｉｎ□系、
ＰｂＯ−Ｚｎ０−Ｂ２０．系、５ｎＯｘ　−Ｔｉ０２−
５ｉ０２−ＰｂＯ−ＣａＯ系等のガラスからなる粒径０
．１〜１０μ程度のものが利用される。

しかしながら、前記印刷用インキ中へのフリットや硝子
粒子の添加は、特にグラビア印刷手法による印刷の際の
ドクター筋の発生、顔料の分離、沈降に伴なう色むら、
版摩耗等の原因となり、生産性低下の要因となるもので
あるから、不必要な添加は避けるべ咎である。

また、グラビア印刷でのドクター筋の発生を防止すると
ともに、印刷用インキ中の無機質成分の分離、沈降等を
防止し、さらには、釉薬層上での印刷模様層の焼成時に
おける大きな変。

褪色を防止するために、前記印刷用インキ中における無
機質成分には、粒径０．１〜１０μ、より望ましくは、
１〜５μの範囲内にあるものを使用するのが良い。

前記印刷用インキに使用される溶剤は、例えば、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等、あるいはこれら
の混合液であるガソリン。

ベンジン、ミネラルスピリット、石油ナフサ等の脂肪族
炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘ
キサン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、トリク
ロルエチレン、パークロルエチレン、クロロホルム、四
塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、メチルアルコール
。

エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、ジアセ
トンアルシール等のｍ個アルコール類、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アル
コール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサ
ノン、イソホロン等のケトン類、エチルエーテル、イソ
プロピルエーテル、エチレングリコール・モノ・メチル
エーテル、エチレングリコール・モノ・エチルエーテル
、ジエチレングリコール・モノ・メチルエーテル、ジエ
チレングリコール・モノ・エチルエーテル、ジエチレグ
リコール・モノ・ブチルエーテル、ジエチレングリコー
ル・ジ・ブチルエーテル等のエーテル類−エチレングリ
コール・モノ・メチルエーテル・アセテート、エチレン
グリコール・モノエチルエーテル・アセテート、ジエチ
レングリコール・モノ・メチルアセテート、ジエチレン
グリコール・モノ・エチルエーテル・アセテート、ジエ
チレングリコール・モノ・ブチルエーテル・アセテート
等の酢酸エステル類、酪酸エステル等のエステル類、ニ
トロ炭化水素類、ニトリル類、アミン類、その化アセタ
ール類、酸類、フラン類等の単独あるいは混合溶剤であ
る。

また、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有す
るベヒクル、すなわち、焼成によって残渣を残すような
ことのないベヒクルには、例えば、アクリル酸エステル
系樹脂、メタクリル酸系樹脂、これらの共重合樹脂、ブ
チラール樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リエチレンオキサイド樹脂、フェノール樹脂、エリア樹
脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン−アル
ミツド樹脂、ビニル系樹脂、マレイン酸樹脂等が使用さ
れる。

さらに、前記転写用シートにおける前記印刷模様層は、
例えば、オフセット、活版、シルクスクリーン等の公知
の印刷手段によって形成されるが、特に連続階調再現性
において優れた性質を有するグラビア印刷法によって形
成されるのが好ましい。

本発明方法で利用される転写用シートにおける前記印刷
模様層は、必要に応じて、すなわち、絵付けされる陶磁
器成形体の釉薬層面に対する接着性との兼ね合いで、焼
成によって昇華する性質を有する熱融着型接着剤または
焼成によって昇華する性質を有する粘着剤による接着剤
層で被覆されているものである。

なおまた、前記接着剤層は、例えば、アクリル酸エステ
ル系樹脂、メタクリ酸系樹脂、これらの共重合樹脂、ブ
チラール樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リエチレンオキサイド樹脂、フェノール樹脂、エリア樹
脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン−アル
ミツド樹脂、ビニル系樹脂、マレイン酸樹脂等による熱
融着型接着剤、あるいは、例えば、アクリル系樹脂やア
クリル系樹脂を主体とする混合樹脂等による粘着剤によ
って、厚さｌ〜１０μ程度に形成されるものである。

なお、前記転写用シートにおける印刷模様層。

剥離性層、接着剤層には、　３００〜１５００℃での焼
成工程で、完全に燃焼または昇華する性質を有するもの
が選定されるが、転写層の総厚、すなわち、印刷模様層
、剥離性層、接着剤層等からなる転写層の総厚が数十μ
以上の厚さになる場合は、転写層中に窒素成分が含有さ
れていると、焼成工程で、炭化による弊害が現出され、
また、塩化ビニルのようなハロゲン原子が含有されてい
ると、焼成工程において、炭化の可能性があるだけでな
く、ハロゲンイオンが還元剤として働く結果、ハロゲン
化水素が発生して、炉内のヒーター等の金属部を腐食さ
せる要因ともなる等のため、好適でない。

しかしながら、転写用シートにおける転写層の総厚が、
通常のグラビア印刷によって得られる０、１〜１０μ程
度の厚さであれば、前述の弊害は殆ど発生しない。

絵付けされる陶磁器成形体の釉薬層上に前記転写用シー
トの転写層を転わさせた後、該成形体に焼成工程を施す
ことによって、印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成
形体における釉薬層中へ埋没させる工程においては、印
刷模様層の厚さ、印刷模様層中に使用されている焼成顔
料の粒径、釉薬の屈伏点、焼成時の温度、焼成時間等の
組み合わせによって、前記焼成顔料の埋没環が左右され
る。

因みに、グラビア印刷適性を有する印刷用インキ、すな
わち、粒径０．１〜１０μの焼成顔料を５０重量％以下
の範囲で含有している印刷用インキによる厚さ１〜１０
μの印刷模様層を焼成する場合には、使用される陶磁器
成形体における釉薬の屈伏点よりもさらに　１５０〜５
００℃高い温度による焼成工程を、昇温および降温時間
をそれぞれ１０〜２０分、定価温度加熱時間を１５〜３
０分の範囲内に設定することによって、品質の良好な絵
付は成形体が得られることが確認されている。

またさらに、シルクスクリーン印刷等を利用して得られ
るところの厚さ１０μ以上の転写層を焼成する場合、ま
たは、生産性の観点から、昇温時間を前記より短かくし
て焼成を行なう場合等には、転写層中の樹脂成分が急激
に気化するために、得られる印刷模様層にクレータ−が
発生したり、または、模様が流れたりすることがある。

このため、前記焼成工程を、３００〜６００℃。

１〜１０分間の予備焼成と、それに続く釉薬の屈伏点よ
りも１５０〜５００℃高い温度での定価温度加熱による
後段焼成との２段階焼成で行ない、予備焼成によって転
写層中樹脂成分を徐々に昇華または完全燃焼させるよう
にすることが好ましい。

なお、前記焼成工程における焼成温度は、使用される陶
磁器成形体における釉薬の屈伏点よりも１５０℃高くす
るが、焼成温度がこれよりも低い場合には、印刷模様層
中の焼成顔料の釉薬層への埋没度が不十分であり、また
、釉薬の屈伏点よりもさらに５００℃を超える高温にす
ると、釉薬層の流動による柄流れが発生したり、また、
焼成顔料が変、褪色する等の不都合が生じる虞れがある
。

［実施例］ 以下本発明の陶磁器成形体への絵付は方法の具体的な構
成について、実施例を以って説明する。

実施例１ 厚さ２３μのポリエチレンテレフタレートフィルムの表
面に、版深４５μのベタ版によるグラビアコート法によ
って、アクリル樹脂層による剥離性層を形成した後、下
記配合組成物［ＡＩからなる印刷用インキによるグラビ
ア印刷によって、石目模様を表現する印刷模様層［絵柄
層における膜厚３〜５μ、顔料成分２０〜５０重量％］
を形成した。

次いで、前記印刷模様層上に、版深６０μのベタ版によ
るグラビアコート法によって、ブチラール樹脂による熱
融着型接着剤層を形成することによって、転写用シート
を得た。

配合組成物［ＡＩ （１）ニトロセルロース樹脂・・・・・・１０重量部（
２）アルキッド系樹脂・・・・・・・・・・・・　５重
量部（３）焼成顔料・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・１５重量部（４）溶　　剤・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・７０重量部な
お、焼成顔料は、 黒・・・・・・・・・・・・Ｇｏ、Ｆｅ、Ｃｒの酸化物
置・・・・・・・・・・・・Ｔｉ、Ｂａ、Ｎｉの酸化物
茶・・・・・・・・・・・・Ｆｅ、Ｃｒ、Ｚｎの酸化物
資・・・・・・・・・・・・Ｃｏ、＾１．Ｚｎ、Ｓｉの
酸化物を、前記インキベヒクル成分をなす樹脂と共に、
３本ロールミルによって平均粒径１〜２μに粉砕して使
用した。

前記転写用シートを、予め５０〜６０℃に加熱されてい
るセラミック成形体［１８００ｘ　　９００ｘ４ｍｍの
セラミックタイル：　（クレー・バーン・セラミックス
社製）〕のジルコン乳白釉薬にょる釉薬層面に対して、
２００℃のゴムローラーを使用して熱圧着することによ
って、前記転写用シートにおける剥離性層と印刷模様層
と熱融着型接着剤層とを社務させた。

なお、前記陶磁器成形体におけるジルコン乳白釉薬層は
、ゼーゲル雌屈伏点５９５℃の釉薬と７３０℃の釉薬と
の混合釉薬によって形成されているものである。

しかる後に、前記釉薬層面に前記転写用シートにおける
転写層が付着しているセラミックタイルを、１５分間か
けて室温から１０００℃まで昇温させ、続いて、　１０
００℃に１７分間維持し、さらに、２０分間かけて室温
にまで冷却することからなる焼成工程に付し、本発明方
法の目的製品たる絵付けされている陶磁器成形体を得た
。

前記得られた絵付は成形体には、連続階調の石目柄が忠
実に現出されており、また、転写用シートにおける印刷
模様層と比較して変、褪色がなく、しかも、絵柄層が釉
薬層中に埋没しているため、絵柄層に深みと透明感とが
備わっているばかりでなく、絵柄層の耐摩耗性、耐薬品
性等も良好であり、また、転写用シートには、ドクター
筋の発生もなく、品質の高い絵柄層が得られた。

実施例２ 厚さ２５μのポリエチレンテレフタレートフィルムに、
下記配合組成物［Ｂ］からなる印刷用インキによるグラ
ビア印刷によりて、大理石模様を表現する印刷模様層を
形成し、転写用シートを得た。

配合組成物［Ｂ］ （２）焼成顔料・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・２５重量部（３）溶　　剤・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・６０重量部なお、
焼成顔料は、 青・・・・・・・・・・・・Ｇｏ、ＡＩ、Ｃｒの酸化物
を、前記インキベヒクル成分をなす樹脂と共に、３本ロ
ールミルによって平均粒径１〜３μに粉砕して使用した
。

得られた転写用シートにおける印刷模様層を、前記実施
例１で利用したものと同一のセラミック成形体に対して
、前記実施例１における条件と同一の条件で社務、焼成
することによって、物性、意匠性において優れた作用を
奏する陶磁器成形体を得た。

実施例３ 厚さ２５μのポリエチレンテレフタレートフィルム上に
、ブチラール樹脂による剥離性層を、版深４５μのベタ
版によるグラビア印刷によって形成し、次いで、前記実
施例２で使用した配合組成物［Ｂ］による印刷インキと
同一の印刷インキによるグラビア印刷法によって、木目
模様を表現する印刷模様層を形成することにより、転写
用シートを得た。

次いで、ゼーゲル錐屈伏点５９５℃釉薬層（厚さ２ｖａ
）が表面に形成されている軟鋼板琺瑯板の表面に、前記
転写用シートの剥離性層と印刷模様層とを、前記実施例
１で利用した転写条件と同一条件で転移させ、続けて、
４００℃、５分間の予備焼成によって転写層中の樹脂成
分を完全に燃焼・昇華させ、さらに、８５０℃、５分間
の焼成を行なった後、室温中で急冷することにより、物
性と意匠性とに優れた作用を奏する陶磁器成形体得た。

［発明の作用、効果］ 本発明の陶磁器成形体への絵付は方法は、焼成によって
完全燃焼または昇華する性質を有するベヒクルと焼成顔
料とを含有している印刷模様層を有する転写用シートを
利用し、前記転写用シートにおける印刷模様層を、前記
陶磁器成形体の釉薬層上に転移させる工程と、表面に前
記印刷模様層が付着している陶磁器成形体を、該成形体
における釉薬の屈伏点よりも　１５０〜５００℃高い温
度で焼成することによって、前記印刷模様層中の焼成顔
料を前記陶磁器成形体における釉薬層中へ埋没させる工
程とからなるものである。

しかして、前記工程からなる本発明の陶磁器成形体への
絵付は方法においては、予め釉薬の焼成工程が終了して
いる陶磁器成形体に対して、釉薬の屈伏点よりも　１５
０〜５００℃高い温度で焼成することからなる焼成顔料
の焼き付けを行なうものであるから、焼成顔料の焼き付
は工程によって顔料が変、褪色するようなことがなく、
したがって、利用し得る焼成顔料の制限が少なく、自由
な色彩を現出し得るという作用、効果を奏するものであ
る。

また、本発明の陶磁器成形体への絵付は方法においては
、絵柄層が釉薬層中に埋没した状態、すなわち、絵柄層
の表面が釉薬で被覆されている状態の絵付は成形体が得
られるため、絵柄層に深みと透明感とを具備するばかり
でなく、絵柄層の耐摩耗性、耐薬品性等も良好である等
の作用、効果を奏する絵付は成形体が得られるものであ
る。

手続補正書（自制 特許庁長官　　吉　１）　文　毅　　殿ｌ　事件の表示 昭和６３年　特　許　願第３３４８６７号２　発明の名
称 陶磁器成形体への絵付は方法 ３　補正をする者 事件との関係　　特　許　出　願　人 （２１１９）大日本印刷株式会社 ４代理人 〒１５２東京都目黒区中根１丁目７番２２−１１０１号
（１）明細書第１頁〜第５頁の「特許請求の範囲」を「
別　紙」の通りに補正する。

（２）同　書簡１４頁第１８行目と第１９行目との間に
、下記の文章を挿入する。

記 「　なお、前述の焼成顔料は、焼成工程を経ることによ
って得られた顔料という意味ではなく、焼成工程によっ
て陶磁器成形体の表面に定着し、目的の色彩の絵柄層を
前記陶磁器成形体の表面に現出させ得る作用を具備する
顔料のことであり、前記顔料が焼成工程によって得られ
ているか否かは全く問題ではない、」 以　　　上 ［別紙］ 「　特許請求の範囲 １、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層が、離
型性表面を有する基材シートの前記離型性面に形成され
ている転写用シートを得る第１工程と、前記転写用シー
トにおける印刷模様層を陶磁器成形体の釉薬層上に転移
させる第２工程と、表面に前記印刷模様層が転移されて
いる陶磁器成形体を、該成形体における釉薬の屈伏点よ
りも１５０〜５００℃高い温度で焼成することによって
、前記印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体にお
ける釉薬層中へ埋没させる第３工程とからなることを特
徴とする陶磁器成形体への絵付は方法。

２、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層が、焼
成によって完全燃焼または昇華する性質を有する離型性
物質からなる剥離性層を具備する基材シートの前記剥離
性層面に形成されている転写用シートを得る第１工程と
、前記転写用シートにおける剥離性層と印刷模様層とを
陶磁器成形体の釉薬層上に転移させる第２工程と、表面
に前記剥離性層と印刷模様層とが転移されている陶磁器
成形体を、該成形体における釉薬の屈伏点よりも　１５
０〜５００℃高い温度で焼成することによって、前記印
刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体における釉薬
層中へ埋没させる第３工程とからなることを特徴とする
陶磁器成形体への絵付は方法。

３、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層と、焼
成によって完全燃焼または昇華する性質を有する熱融着
型接着剤または焼成によって完全燃焼または昇華する性
質を有する粘着剤による接着剤層とが、離型性表面を有
する基材シートの前記離型性面に順次形成されている転
写用シートを得る第１工程と、前記転写用シートにおけ
る接着剤層と印刷模様層とを陶磁器成形体の釉薬層上に
転移させる第２工程と、表面に前記接着剤層と印刷模様
層とが転移されている陶磁器成形体を、該成形体におけ
る釉薬の屈伏点よりも１５０〜５００℃高い温度で焼成
することによって、前記印刷模様層中の焼成顔料を前記
陶磁・器成形体における釉薬層中へ埋没させる第３工程
とからなることを特徴とする陶磁器成形体への絵付は方
法。

４、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層と、焼
成によって完全燃焼または昇華する性質を有する熱融着
型接着剤または焼成によって完全燃焼または昇華する性
質を有する粘着剤による接着剤層とが、焼成によってｌ
ｉ凰豆エム旦昇華する性質を有する離型性物質からなる
剥離性層を具備する基材シートの前記剥離性層面に順次
形成されている転写用シートを得る第１工程と、前記転
写用シートにおける接着剤層と印刷模様層と剥離性層と
を陶磁器成形体の釉薬層上に転移させる第２工程と、表
面に前記接着剤層と印刷模様層と剥離性層とが転移され
ている陶磁器成形体を、該成形体における釉薬の屈伏点
よりも１５０〜５００℃高い温度で焼成することによっ
て、前記印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体に
おける釉薬層中へ埋没させる第３工程とからなることを
特徴とする陶磁器成形体への絵付は方法。

５、第３工程の焼成工程が、３００〜６００℃、１〜１
０分間の加熱工程によって、陶磁器成形体の釉薬層上に
転移されている転写層中の燃焼性または昇華性成分のみ
を完全燃焼または昇華させる加熱工程と、陶磁器成形体
における釉薬の屈伏点よりも　１５０〜５００℃高い温
度での焼成工程の２段工程からなることを特徴とする特
許請求の範囲第１．第２．第３．あるいは第４項記載の
陶磁器成形体への絵付は方法。

６、印刷模様層中の焼成顔料の平均粒径が、３μ以下で
ある特許請求の範囲第１〜５項のうちのいずれか１項記
載の陶磁器成形体への絵付は方法、」

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
   ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層が、離
   型性表面を有する基材シートの前記離型性面に形成され
   ている転写用シートを得る第１工程と、前記転写用シー
   トにおける印刷模様層を陶磁器成形体の釉薬層上に転移
   させる第２工程と、表面に前記印刷模様層が転移されて
   いる陶磁器成形体を、該成形体における釉薬の屈伏点よ
   りも１５０〜５００℃高い温度で焼成することによって
   、前記印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体にお
   ける釉薬層中へ埋没させる第３工程とからなることを特
   徴とする陶磁器成形体への絵付け方法。 ２、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
   ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層が、焼
   成によって完全燃焼または昇華する性質を有する離型性
   物質からなる剥離性層を具備する基材シートの前記剥離
   性層面に形成されている転写用シートを得る第１工程と
   、前記転写用シートにおける剥離性層と印刷模様層とを
   陶磁器成形体の釉薬層上に転移させる第２工程と、表面
   に前記剥離性層と印刷模様層とが転移されている陶磁器
   成形体を、該成形体における釉薬の屈伏点よりも１５０
   〜５００℃高い温度で焼成することによって、前記印刷
   模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体における釉薬層
   中へ埋没させる第３工程とからなることを特徴とする陶
   磁器成形体への絵付け方法。 ３、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
   ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層と、焼
   成によって完全燃焼または昇華する性質を有する熱融着
   型接着剤または焼成によって完全燃焼または昇華する性
   質を有する粘着剤による接着剤層とが、離型性表面を有
   する基材シートの前記離型性面に順次形成されている転
   写用シートを得る第１工程と、前記転写用シートにおけ
   る接着剤層と印刷模様層とを陶磁器成形体の釉薬層上に
   転移させる第２工程と、表面に前記接着剤層と印刷模様
   層とが転移されている陶磁器成形体を、該成形体におけ
   る釉薬の屈伏点よりも １５０〜５００℃高い温度で焼成することによって、前
   記印刷模様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体における
   釉薬層中へ埋没させる第３工程とからなることを特徴と
   する陶磁器成形体への絵付け方法。 ４、焼成によって完全燃焼または昇華する性質を有する
   ベヒクルと焼成顔料とを含有している印刷模様層と、焼
   成によって完全燃焼または昇華する性質を有する熱融着
   型接着剤または焼成によって完全燃焼または昇華する性
   質を有する粘着剤による接着剤層とが、焼成によって昇
   華する性質を有する離型性物質からなる剥離性層を具備
   する基材シートの前記剥離性層面に順次形成されている
   転写用シートを得る第１工程と、前記転写用シートにお
   ける接着剤層と印刷模様層と剥離性層とを陶磁器成形体
   の釉薬層上に転移させる第２工程と、表面に前記接着剤
   層と印刷模様層と剥離性層とが転移されている陶磁器成
   形体を、該成形体における釉薬の屈伏点よりも１５０〜
   ５００℃高い温度で焼成することによって、前記印刷模
   様層中の焼成顔料を前記陶磁器成形体における釉薬層中
   へ埋没させる第３工程とからなることを特徴とする陶磁
   器成形体への絵付け方法。 ５、第３工程の焼成工程が、３００〜６００℃、１〜１
   ０分間の加熱工程によって、陶磁器成形体の釉薬層上に
   転移されている転写層中の燃焼性または昇華性成分のみ
   を完全燃焼または昇華させる加熱工程と、陶磁器成形体
   における釉薬の屈伏点よりも１５０〜５００℃高い温度
   での焼成工程の２段工程からなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１、第２、第３、あるいは第４項記載の陶
   磁器成形体への絵付け方法。 ６、印刷模様層中の焼成顔料の平均粒径が、３μ以下で
   ある特許請求の範囲第１〜５項のうちのいずれか１項記
   載の陶磁器成形体への絵付け方法。