JPH021769Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、照明器具の反射鏡取付装置に関する
ものである。

照明器具の反射鏡取付装置には取付け取外しが
容易で外れにくいことが要求されており、特にガ
ラス内面に可視光線を反射し赤外線を透過する選
択透過膜をコーテイングした反射鏡を作用する場
合には、反射鏡の取付装置としては、反射鏡取付
時のガラスの割れや照明器具使用時の熱膨張率の
差等によるガラスの割れを防止する必要がある。

前記事情に鑑みて、第１図ないし第５図に示す
ような反射鏡取付装置も考えられている。反射鏡
１には、ランプ挿通開口２を有する円筒部３を設
け、円筒部３の上端部には略小判形で短径部が円
筒部３直径と略等しいつば部４を設け、該つば部
４の短径と略直交する長径中心線上に中心対称に
２個の貫通孔５を設けている。反射鏡１の円筒部
３下端が反射鏡部６へとつながる外面には円筒部
３と同心状につば部４下面と間隙を設けて略平行
なフラツト部７を設けている。取付台８は薄板板
金で略つば付樋状に形成し、樋状下片９の略中央
には、反射鏡１のつば部４よりやや大きい小判形
の取付孔１０を設けると共に、取付孔１０の長径
中心線と略平行に短径中心線上に中心を有する矩
形孔１１を取付孔１０の中心対称に２個設けてい
る。取付ばね１２は、弾性材料で形成し、両端近
傍は取付台８への取付部１３となり、中央部は略
円弧状のばね部１４となつており、取付台８の矩
形孔１１から樋状内方へばね部１４を突出させて
取付台８に取付けている。また、取付ばね１２の
ばね部１４の円弧先端には円弧外方へ突出するダ
ボ１５を設けている。

反射鏡１の取付台８への取付けは、反射鏡１の
つば部４を取付台８の取付孔１０に嵌入して、反
射鏡１のフラツト部７を取付台８下面に当接さ
せ、反射鏡１を90度回転し、取付ばね１２を弾性
変形させ反射鏡１の貫通孔５に取付ばね１２のダ
ボ１５をはまりこませて反射鏡１と取付台８の位
置決めをし、取付ばね１２の弾性により固定して
いる。

ところが、この反射鏡取付装置では、部品点数
が多く組立に工数を要し、ダボ１５が貫通孔５か
ら外れた状態では、反射鏡１を回転させるのに要
する力は、ダボ１５を貫通孔５にはまりませて位
置決め固定する側へ回転させるのも、反射鏡１が
取付台８か完全に離脱する側へ回転させるのも、
同様で、反射鏡１の取付けが不十分な場合には外
れてガラス製の反射鏡が破損し事故につながる恐
れがあつた。

本考案は、前記背景に鑑みてなされたものであ
り、取付けが簡単で外れにくい反射鏡取付装置を
提供しようとするものである。

以下、本考案を第６図ないし第１２図に示すガ
ラス製反射鏡に対する実施例に基づき説明する。

反射鏡１はガラスで形成されており、第６図及
び第７図に示すように、背面中央には円形のラン
プ挿通開口２が設けられた取付部である円筒部３
が形成されている。円筒部３の中心に関し互いに
直角な位置関係で、円筒部３側方には反射鏡部６
背面から上方へ突出し上面が平面となつた４個の
リブ１６が形成されている。円筒部３側面には、
４個のリブ１６に対し互いに45度をなす方向を向
いた凹所１７が４個設けられ、凹所１７下面とリ
ブ１６上面とは連続して一つの平面をなし後述す
る取付具下面に当接する当接部であるフラツト部
７となつている。凹所１７はリブ１６に対し略45
度をなす位置で円筒部３外側面からの深さが最大
となつており、凹所１７の最大深さ部の高さはフ
ラツト部７から上方の円筒部３高さの約半分とな
つており、凹所１７は上面が傾斜面となると共
に、リブ１６の位置で円筒部３外面へとつながつ
ている。取付具１８は、第８図及び第９図に示す
ように、略正方形の薄板板金で形成され照明器具
本体等に固定して用いられており、中央には反射
鏡１の円筒部３が嵌入される反射鏡取付孔１９が
設けられ、反射鏡取付孔１９外周には、反射鏡１
取付時に反射鏡１の円筒部３外側面をガイドする
ガイド片２０が取付具１８の互いに直交する２本
の中心線上の中心に対称な位置にそれぞれ２個づ
つ反射鏡取付孔１９の内方上方へ傾斜して突設さ
れると共に、取付具１８の対角線上に、反射鏡１
を円筒部３外側面の４個の凹所１７で嵌着保持す
る保持ばね２１が取付具１８上方へ突出させて設
けられている。保持ばね２１は断面略くの字状
で、根元は反射鏡１の円筒部３外径より外方とな
つており、く字頂部に相当する内方突出端２２は
凹所１７に嵌入し、く字上片２３が凹所１７上面
に当接して弾性により反射鏡１を上方へ引き上げ
てリブ１６上面のフラツト部７をガイド片２０の
根元近傍の取付具１８下面に当接させており、一
方、ガイド片２０が円筒部上端を下方へ押圧して
おり、ガイド片２０と保持ばね２１との間に挾持
して反射鏡１を固定する。

反射鏡１の取付具１８への取付け時には、反射
鏡１の凹所１７の位置を取付具１８の保持ばね２
１の位置に合わせて、反射鏡１をおしあげ、円筒
部３を反射鏡取付孔１９に嵌入すると、ガイド片
２０が円筒部３外周をガイドして中心軸合わせし
つつ、保持ばね２１が外方へ弾性変形して円筒部
３上端をのりこえて凹所１７内にはまりこみ、保
持ばね２１の弾性復帰力によりく字上片２３で凹
所１７上面をおしあげ、リブ１６上面のフラツト
部７は取付具１８のガイド片２０根元近傍下面に
当接し、反射鏡１が取付具１８に固定される。な
お、ガイド片２０を内方傾斜させ円筒部３上端を
押圧させて保持ばね２１との間で反射鏡を挟持固
定してもよい。

一方、反射鏡１の取付具１８からの取外しは、
反射鏡１を略45度回転させて反射鏡１のリブ１６
の位置を取付具１８の保持ばね２１の位置に合わ
せると、保持ばね２１の内方突出端２２が凹所１
７内から円筒部３外面にあらわれ、反射鏡１はガ
イド片２０により円筒部３上端を下方へ押圧され
ているため取付具１８から押し出され反射鏡１は
取付具１８から離脱する。

反射鏡１が取付具１８へ取付けられた状態にお
いては、凹所１７の中央近傍が中心からの距離が
最小となるため、保持ばね２１は凹所１７中央近
傍にある時その変形量が最小で安定し、保持ばね
２１が凹所１７から離脱するように反射鏡１が回
転しようとすると保持ばね２１が弾性変形して抵
抗を増し、さらに、保持ばね２１から反射鏡１を
おしあげるように力が加わつており、取付具１８
に取付けられた反射鏡１は外れにくくなつてい
る。

上記反射鏡取付装置は、簡単な構成で、取付け
取外しが容易でかつ外れにくく、熱等によるガラ
ス製の反射鏡の割れを防止でき、矩形配光のよう
に軸方向に対して配光パターンが違う反射鏡にあ
つては、取付け方向を変えることにより簡単に照
射面での配光パターンを変えることもできる。

このように、本考案によれば、中央にランプ挿
通開口を有する反射鏡のランプ挿通開口外周背面
に略円筒状の取付部を突設すると共に取付部外側
面から略滑らかに連続する凹所を前記取付部の側
面に複数個形成し、前記反射鏡を保持する取付具
に反射鏡の取付部が嵌入される反射鏡取付孔を形
成し、該反射鏡取付孔周縁に反射鏡の取付方向へ
向かつて内方傾斜し反射鏡の取付部上端近傍に当
接して押圧するガイド片を複数突設すると共に、
反射鏡の前記凹所にはまりこみ反射鏡を保持する
保持ばねを前記反射鏡取付孔外周に設け、ガイド
片と保持ばねとの間に反射鏡を挟持固定してお
り、反射鏡取付けは反射鏡の凹所と取付具の保持
ばねとの位置をあわせて反射鏡をおしあげれば保
持ばねが凹所にはまりこみ、保持ばねが最も安定
した状態で反射鏡を保持し、反射鏡取外しは、反
射鏡を回転させるにつれ保持ばねが反射鏡の凹所
の底部に沿つて取付部外表面へと移動して反射鏡
がガイド片により取付部上端近傍を下方へ押圧さ
れているため取付具から押し出されることにより
取外しでき、簡単な構成であり、取付け取外しが
容易で、取付状態では外れにくくすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案の参考例を示すも
のであり、第１図は反射鏡の背面図、第２図は反
射鏡の断面図、第３図は取付台の斜視図、第４図
は取付ばねの斜視図、第５図は反射鏡の取付状態
を示す要部断面図である。第６図ないし第１２図
は本考案の実施例を示すものであり、第６図は反
射鏡の背面図、第７図は反射鏡の側面図、第８図
は取付具の上面図、第９図は取付具の側面図、第
１０図は反射鏡の凹所と取付具の保持ばねの嵌合
離脱動作を示す要部断面側面図、第１１図は同じ
く要部断面平面図、第１２図は反射鏡の取付部と
ガイド片との当接状態を示す要部断面側面図であ
る。 １……反射鏡、２……ランプ挿通開口、３……
円筒部、６……反射鏡部、７……フラツト部、１
６……リブ、１７……凹所、１８……取付具、１
９……反射鏡取付孔、２０……ガイド片、２１…
…保持ばね、２２……内方突出端、２３……く字
上片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央にランプ挿通開口を有する反射鏡のランプ
   挿通開口外周背面に略円筒状の取付部を突設する
   と共に取付部外側面から略滑らかに連続する凹所
   を前記取付部の側面に複数個形成し、前記反射鏡
   を保持する取付具に反射鏡の取付部が嵌入される
   反射鏡取付孔を形成し、該反射鏡取付孔周縁に反
   射鏡の取付方向へ向かつて内方傾斜し反射鏡の取
   付部上端近傍に当接して押圧するガイド片を複数
   突設すると共に、反射鏡の前記凹所にはまりこみ
   反射鏡を保持する保持ばねを前記反射鏡取付孔外
   周に設け、ガイド片と保持ばねとの間に反射鏡を
   挟持固定したことを特徴とする反射鏡取付装置。