JPH02175612A - 超伝導体及びマイクロ波又はミリ波装置 - Google Patents

超伝導体及びマイクロ波又はミリ波装置

Info

Publication number
JPH02175612A
JPH02175612A JP1221843A JP22184389A JPH02175612A JP H02175612 A JPH02175612 A JP H02175612A JP 1221843 A JP1221843 A JP 1221843A JP 22184389 A JP22184389 A JP 22184389A JP H02175612 A JPH02175612 A JP H02175612A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
superconducting
thallium
substrate
film
oxides
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1221843A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2955299B2 (ja
Inventor
William L Olson
ウィリアム エル.オルソン
Michael M Eddy
マイケル エム.エディ
Timothy W James
ティモシー ダブリュー.ジェイムズ
Mcdonald Robinson
マクドナルド ロビンソン
Robert B Hammond
ロバート ビー.ハモンド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Superconductor Technologies Inc
Original Assignee
Superconductor Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US07/238,919 external-priority patent/US5071830A/en
Application filed by Superconductor Technologies Inc filed Critical Superconductor Technologies Inc
Publication of JPH02175612A publication Critical patent/JPH02175612A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2955299B2 publication Critical patent/JP2955299B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/06Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material
    • C23C14/08Oxides
    • C23C14/087Oxides of copper or solid solutions thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
    • H01P1/201Filters for transverse electromagnetic waves
    • H01P1/203Strip line filters
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0268Manufacture or treatment of devices comprising copper oxide
    • H10N60/0296Processes for depositing or forming copper oxide superconductor layers
    • H10N60/0521Processes for depositing or forming copper oxide superconductor layers by pulsed laser deposition, e.g. laser sputtering
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0268Manufacture or treatment of devices comprising copper oxide
    • H10N60/0296Processes for depositing or forming copper oxide superconductor layers
    • H10N60/0548Processes for depositing or forming copper oxide superconductor layers by deposition and subsequent treatment, e.g. oxidation of pre-deposited material
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/20Permanent superconducting devices
    • H10N60/203Permanent superconducting devices comprising high-Tc ceramic materials

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
  • Waveguides (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、タリウムを主成分とする超伝導体の製造方法
、得られる組成物及びこのような組成物を用いた装置に
関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕高温超
伝導における最近の科学的変化は、超伝導転移温度(T
c)が著しく高い数多くの新規な金属酸化物化合物、特
に銅酸化物化合物の発見から生じた。最初に発見された
化合物は、はとんどの場合、銅と結合したバリウム及び
イツトリウム等のアルカリ土類金属と希土類金属との組
み合わせを主成分とするものであった。より最近では、
組成物が種々の化学量論量でタリウム、カルシウム、バ
リウム、銅及び酸素を有する、タリウムを主成分とする
超伝導体が製造された。タリウムCa−BaCu−0付 ることができるので、タリウム材料は処理することが困
難であった。タリウム酸化物は処理温度の約500℃で
比較的高い蒸気圧を有するため、結晶構造が適切な化学
量論量を確実に有するように処理するのが増々困難とな
った。はとんどの場合、密封したAu又はPtアンプル
を用いて、高温処理中にフィルム上にTIの制御された
超過圧力及び酸素を発生させることにより、T1の揮発
を制御している。
超伝導フィルムには非常に重要な面がある。しかしなが
ら、有用であるためには、フィルムは、十分に均一でな
ければならず、装置の電流条件を満足することができ、
好ましくは液体窒素の温度よりもかなり高い超伝導転移
温度を有し、銅よりもはるかに低いRF表面抵抗を有し
且つ再現性よく製造できなければならない。
サンプイア ナショナル ラボラトリーズ(Sand+
a National Laboratories)の
ギンレー(Ginley)等は、2122タリウム化合
物(T12、Ca, Ba2、Cu2、08)の超伝導
薄膜の製造について報告を行った。
又、同じ研究所のジム クヮク(Jim Kwak)は
、イツトリア安定化ジルコニア上に設けた多結晶タリラ
ムを主成分とするフィルムについての報告を行った。上
記のフィルムは、基板上に個々の金属を順次電子ビーム
蒸着後、密閉白金るつぼ中で後蒸着反応工程を行うこと
により、イツトリア安定化ジルコニア上に形成されてい
た。得られたフィルムは、無配向であり、転移温度は9
7°にであった。
アイピーエム社(IBM)  は、無線周波数(rf)
ダイオードスパッタリングによる2223及び2122
化合物の配向薄膜の製造についての報告を行った。
一方、タリウム化合物に関して、多数の論文が発表され
ている。これらの論文の代表的なものとしては下記のも
のが挙げられる:シェング(Sheng)及びバーマン
(Hermann) 、ネーチャー (Nature)
、第332巻、55〜58(1988):シェング(S
heng)及びバーマン(Hermann) 、ネーチ
ャー (Nature)、第332巻、138〜139
(1988)  ;ギンレー(Ginley)等、ワイ
ズイカC1第152巻、217〜222(1988) 
 ;スーパーコンダクタ−ウィーク(Supercon
ductorllleek)、第2巻、第18号、19
88年5月9日発行では、サンプイア(Sandia)
が、77°にでの臨界電流密度が11.0.000 A
/cm2 に達し、Tcが97°にである無配向多結晶
性且薄膜を製造したことを報告している。高磁場(6テ
スラ〉の存在下で観察された臨界電流密度は、4°にで
I X 106A/cm2であった。
ペンカテサン(Venkatesan)等、アブル フ
ィズレタ−(Appl、 Phys、  Lett、)
 、第52巻、1193〜1195 (1988)及び
ウー(Wu)等、プロシーディングズオブ エスピーア
イイー シンポジウム オンハイ Tcスーパーコンダ
クターズ(Proceedings of 5PIB 
symposium on High  Tc 5up
erconuductors) 、カリホルニア州の二
ニーポートビーチ、1988年3月では、高T。超伝導
薄膜の製造にパルスレーザ蒸着を用いることが報告され
ている。上記したペンカテサン(Venkatesan
)等及びウー(Wu)等では、650℃で蒸着後に45
0℃でアニールすることにより超伝導を示すYBaCu
Oフィルムを得たとしている。ウイタナッチ(Wita
nachchi)等〔刊行物であるアブル フィズ レ
ター(八pp1.PhysLett、) )は、高Tc
超伝導YBaCuO薄膜のレーザアブレーション中に直
流バイアスプラズマを加えることにより、400℃の低
い基板温度で、そのままで超伝導フィルムが得られると
の報告をしている。
〔課題を解決するための手段及び作用〕液相から結晶基
板上に成長させるプロセスを用いることにより、タリウ
ムを主成分とする超伝導フィルムが基板上で提供される
。又、基板上に超伝導性物質の結晶性層を生成し、ある
場合にはエピタキシャル成長を行うための種々の手法及
び条件が提供される。生成物は、表面インピーダンスか
ら分かるように優れた超伝導特性を有するとともに、マ
イクロ波及びミリメータ波の用途に用いられる電子装置
の部品として独特な用途がある。
本発明により、薄膜状のタリウムを主成分とする超伝導
体組成物の製造方法、得られる組成物及び装置に関する
。組成物は、種々の基板、特に結晶性基板上に、平均組
成’rlacan−1、Ba2CLIr+02r++4
をフィルムの形態で包含している。これらのフィルムを
製造するのに用いられる方法は、化学付着法及び物理付
着法の両方であり、好ましいものとしては、ゾル−ゲル
法及びレーザアブレーション法が挙げられる。超伝導体
層塗工基板は、多種多様の電子装置、特にマイクロ波及
びミリメータ波用途における部品として使用される。
提供されるフィルムは、2021.2122.2223
を含めた化学量論量又は用いることのできる他の化学量
論量を有する主にタリウム−(カルシウム)−バリウム
−銅酸化物である。これらのフィルムは、実質的に均一
な結晶化度を有するように配向させたフィルムである。
又、これらのフィルムは、単結晶から構成されていても
、又は結晶粒界で結合している複数の結晶から構成され
ていてもよい。
これらのフィルムが、高度に配向していて、C軸が基板
表面に垂直であることは、X線解析又は電子ビームチャ
ネリング法によって確認できる。必要に応じて、相又は
関連相の2つ混合物をフィルム内に生成することができ
るが、はとんどの場合、単相フィルムが得られる。用途
によっては、多結品性フィルムも製造できる。
フィルムの厚さは制御できる。即ち、フィルl、は、個
々の用途に応じて、1層で超伝導を得るのに必要な面の
全てを含んでいる場合には1層の厚さく一般的に約30
〜50人)でよく、又は、2μm以上の厚いものであっ
てもよい。フィルムの厚さは、用いられる操作で大きく
限定されるのではなく、主に実用的な観点から決まる。
多くの用途の場合、1μmの何分の1かの厚さ、一般的
に約0.1〜1μmの範囲で用いられる。今までの超伝
導転移温度は実質的に約150°に未満であったのに対
して、このフィルムの超伝導転移温度は、少なくとも7
5°K、より一般的には90゜K、好ましくは少なくと
も約100°K、より好ましくは約115°K、特に好
まし7くは少なくとも約122°にである。Tcが少な
くとも110°にである2122組成フィルム及びT。
が少なくとも122゜Kである2223組成フィルムを
得ることができる。
場合によっては、一つのパラメータを別のパラメータの
ために譲歩することはあるが、超伝導転移温度はできる
だけ高くなければならない。はとんどの場合、フィルム
は、約60〜100°にの温度で使用される。
フィルムの臨界電流密度は、通常、77°にで少なくと
も103八/Cm2であり、より一般的には約106A
/cm2である。マイクロ波及びミリメートル波の用途
の場合、表面抵抗又はインピーダンスは、一般的に、1
0G)lz及び50°Kを超える温度、好ましくは約7
5°Kを超える温度で、約10−3Ω未満、より一般的
には約10−4Ω未満である。
フィルムは、実質的に異物を含んでおらず、超伝導結晶
と関係のない物質の含有量は、約10重量%未満、好ま
しくは約5重量%である。はとんどの場合、フィルムの
最小寸法は少なくとも約0.5cmであり、a、b面に
おける最小寸法は3cm又は5cm以上もある。
これらのフィルムは、格子欠陥密度が低く、高品質であ
ることが分かる。口格子欠陥密度が低い」とは、真性超
伝導物理的輸送特性を示し且つ必要とする装置特性要件
を十分に達成するのに十分な程度に低い欠陥密度を意味
する。更に、表面形を平滑にするだけでなく、厚みを均
一にすることができる。Nb3Sn超伝導体の表面形態
及びN磁特性への影響については、ホルシス(Fors
yth) 、サイエンス(Science) 、第24
2巻、391〜399(1988)を参照できる。
更に、超伝導体の結晶格子と基板の結晶格子との差が1
0%を超えない場合には、フィルムを基板上にエピタキ
シャル成長してもよい。即ち、結晶のa軸に沿って、a
軸間の格子パラメータの差〔(a基板−a超伝導体)/
a基板〕は、最大的10%まであってもよく、この場合
には、エピタキシャル成長が可能である。エピタキシー
が望ましいが、高度に配向したC軸垂直フィルムを得る
必要はない。しかしながら、目的とするフィルムの場合
、高度に配向することの他に、基板を適当に選択するこ
とによって、エピタキシーも達成することができる。
軸上の公称配向度から数度の固有ずれを有するMgOの
(100)表面上にエピタキシャルTI 2223及び
2122フイルムを設けるのが有益である。TI 22
23 フィルムの場合、<001>軸(格子パラメータ
、c =36.26 人)は、Mg口基板の<001>
軸と一致するか、又はエビクキシーにおいて系統的な角
度のずれがあるとともに格子の不一致が大きい。<00
1>軸の相関関係の他に、エピタキシャルT1フィルム
では、<100 >軸及び<010 >軸がMgO基板
の類似軸と平行であるか又は体系的にずれがある。
塗工基板の個々の用途、エピタキシーを所望かどうか、
個々の処理条件等に応じて、単結晶、多結晶及び非晶質
基板を含む種々の基板を用いることができる。基板とし
て用いることのできるものとしては、酸化マグネシウム
、イツトリア安定化ジルコニア、サファイア、アルミナ
、シリコン、アルミン酸ランタン、チタン酸ストロンチ
ウム、ヒ化ガリウム、ガリウム酸ランタン及びフッ化カ
シウムが挙げられる。
又、固形基板上にタリウムを主成分とする超伝導体を製
造するには種々の手法が用いられる。他の超伝導体金属
酸化物組成物の場合に今まで用いられできた手法として
は、レーザーアブレーション、サーマルエバポレーショ
ン、液相エピタキシー、電子ビーム、マグネトロンスパ
ッタリング及び化学蒸着等が挙げられる。目的とするエ
ピタキシャル層を製造するための方法の代表例としては
、ゾル−ゲル被膜及びレーザアブレーション付着被膜の
液相熱処理が挙げられる。
液相フィルム生成では、付着フィルムを加熱して基板上
に液体被膜を形成することにより、金属酸化物を基板上
に液体から結晶化させて超伝導層を形成する。TI酸化
物自体又は溶媒としての酸化カルシウムと組み合わせ、
他の酸化物を高温で71酸化物含有液体に溶解させて液
体組成物を生成後、適切な化学量論量で結晶化すること
ができる。冷却、溶媒の蒸発又は化学沈澱を行うと、金
属酸化物が結晶化して結晶性超伝導体層が生成する。基
板によっては、この層はエピタキシャル層であっもよい
。対イオン及び条件により所望の酸化物が生じる場合に
は、最初から酸化物を使用する必要はなく、液相におけ
る金属源として役立つ金属化合物を用いることができる
。このプロセスは、下記の構成要素に分けることができ
る: (1)基板の被覆;(2)結晶化中の環境;及び
(3)温度、圧力、時間等のサーマルプロセス条件;(
4)他の種々の事柄。
エピタキシャル成長の場合、一定の結果を得るためには
、基板を予備処理する必要がある。液相エピタキシャル
操作には、高度に研磨された表面を有する基板を用いる
。この表面は、機械的又は化学的、好ましくは両方の手
段で研磨される。単結晶基板を用いると、エピタキシャ
ルフィルム構造が得られる。例えば、酸化マグネシウム
〈100〉を、熱濃縮リン酸を用いて、例えば、85%
リン酸を用いて約80℃で10分間研磨するか、又は表
面を平らに且つ所望の配向となるまで磨いた後50℃の
濃リン酸に1〜3分間浸漬することにより研磨すること
ができる。得られる化学研磨した結晶表面は非常に清浄
で且つ実質的に欠陥のない表面である。表面を研磨する
具体的方法は、本発明においては重要ではない。酸化マ
グネシウムの代表例としては、(100)面表面を用い
るのが好ましい。
基板の被覆は種々の方法で行うことができる。
−手法としては、熱分解により被膜として所望の酸化物
を生成することができる化学前駆体を用いることが挙げ
られる。別の手法として、超伝導体の製造に適当な化学
量論量を有する金属酸化物を用いることが挙げられる。
更に、気相蒸着を包含する他の手法を用いてもよい。考
慮すべき最初の手法では、酸化物を生成するために有機
金属前駆体を用いる。
ゾル組成物は、適当な化学量論量を有する金属石鹸を用
いて調製することができる。石鹸は、炭素数が少なくと
も約6個、好ましくは少なくとも約8個、一般的に16
個以上、より一般的に12個以上のカルボン酸塩である
。2−エチル−ヘキサノエートが好ましく用いられるが
、ネオデカノエート又は他の分岐鎖、特にα分岐鎖脂肪
酸化物も用いることができる。金属石鹸は、従来の方法
を用いて製造することができる。これらの石鹸は、適当
な媒体、特に、クロロホルム、トルエン、キシレン、ベ
ンゼン、メチレンジクロリド等の沸点が約40℃〜10
0℃の炭化水素又はハロ炭化水素に分散し、混合物を数
時間攪拌、例えば、振盪して均一にする。増粘剤、例え
ば、多糖類又は超高分子量ポリマー等の補助剤を添加し
てもよい。その後、得られる溶液及び/又は分散液を基
板に塗布する。
塗布は、粘稠なゾルを塗布すべき表面に置き、その表面
を遠心分離により短時間回転して、フィルムを実質的に
均一に分布させる。又、塗布すべきでない部分を保護し
て、基板を分散液に浸漬するか又は分散液で噴霧しても
よい。基板上にフィルムが実質的に均一に塗布されるい
ずれの手法を用いてもよい。
次に、塗工基板を、一般的に約150℃〜500℃の範
囲、好ましくは約150℃〜300℃の範囲の高温で短
時間熱分解する。100℃の低温でTIの揮発が生じる
結果、プロセスタイミングを短く且つTI超過圧力及び
酸化雰囲気を用いて、相生酸を制御し且つTI損失及び
フィルム中の望ましくない第二相の生成を抑制する。熱
分解時間及び温度は、脂肪酸が確実に分解して金属酸化
物の薄膜が残存するように選択する必要がある。熱分解
は、酸素の、好ましくは空気の存在下で生じさせる。こ
の操作は、必要なだけ何回も繰り返して、金属酸化物フ
ィルムの厚さを増加させる。
順次行われる各熱分解は、最初の熱分解よりも低い温度
で行うことができる。この場合、最初の熱分解を温度範
囲の上限部分、即ち、250〜450℃で行い、その後
の熱分解を約200〜350℃の範囲の温度で行う。通
常、少なくとも約60%の揮発性有機物質を除去し、加
熱時間を延長することにより、一定重量となる。300
℃を超える温度で熱分解を行う場合には、タリウムの揮
発をできるだけ少なく抑えるように注意しなければなら
ない。
フィルムの付着及び熱分解操作は、少なくとも1回、よ
り一般的には2回行われ、5回以上行うことができ、通
常の回数は約4回以下である。
各の層の厚さは、下記の多数のパラメータによって異な
る;ゾルの粘度、回転時間、回転数、基板を回転する温
度等。浸漬、噴霧、ブレードを用いた塗布等の他の手法
を用いて被膜を生成する場合には、異なるパラメータが
関与する場合がある。
基板表面を所望の程度に塗布した後、基板は、加熱中に
酸素源の存在下で化学量論量を維持するのに適当なモル
比を有するペレットが入っている密閉した不活性容器中
に導入することができる。
ペレットのモル比は、フィルム内において望まれる相に
より決まる。加熱後のフィルム組成は、ソース物質の形
状及び温度並びに得られるTi超過圧力の影響を受ける
制御タリウム超過圧力の維持は、種々の方法で行うこと
ができる。最も簡単な方法は、酸化物混合物を含有して
いる層に酸化タリウムを塗布し、酸化クリラムオーバー
コートを蒸発させてタリウム超過圧力を提供することで
ある。十分なタリウムを超伝導体層に確実に組み入れる
た約には、超伝導体層の熱処理用のハウジングは比較的
小さいのが好ましく、この場合、蒸気が占有するのは比
較的小さい容積である。「比較的小さい」とは、基板の
大きさの約0.001〜10倍の容積を意味する。
更に、超伝導体層の表面と比較して、タリウム源の表面
は比較的大きくなければならず、少なくとも約1.5倍
、好ましくは約2倍、場合によっては5倍以上である。
更に、酸化タリウムは、酸化カルシウム及び酸化銅と組
み合わせるのが好ましく、この場合、結晶成長にソース
が存在するかどうかによって、又は適切な相となった後
にタリウム超伝導体材料を安定化するために、組成を変
化させてもよい。
気相では、加熱中に、空気、純酸素又は他の酸化性酸素
源、例えば、過酸化水素又はオゾンを用いるのがよい。
ペレットの組成は、製造したい個々のクリラム超伝導体
によって異なる。例えば、2223組成の場合、ペレッ
トのTl :Ca :Ba :Cuモル比は1  :3
  :l  :3である。不活性管は、好ましくは不動
態化貴金属、最も好ましくは金又はめっきした石英であ
る。この管は、反応中の圧力に耐えるために外部から補
強してもよい。
処理温度は、少なくとも約600℃、より一般的には約
630℃で且つ約950 ℃以下、しばしば約800〜
900℃である。温度は、適当な方法(熱電対が都合が
よい)で監視できる。通常、処理温度には迅速に達し、
一般的には5分以内、好ましくは3分以内、より一般的
には約0.5〜3分で達する。
もっと加熱速度を小さくして(20℃/分)、粒子サイ
ズがもっと小さい超伝導フィルムを連続的に生じさせて
もよい。管は、上記した範囲の温度で、一般的に、残留
炭素化合物を確実に完全に熱分解し且つ原子が適当な格
子構造をとるのに十分な時間加熱できる。一般的に、高
温での加熱時間は、少なくとも約0.5分で且つ約60
分以下であり、より一般的には、約0.5〜25分、好
ましくは約0.5〜10分である。この時間の終わりに
、管を加熱源から取り出して冷却できる。通常、急冷に
は何の努力を必要とせず、温度を急激に減少させるよう
にしなくても、管を室温環境におけばよい。目的とする
フィルムを製造するための第二の好ましい方法は、レー
ザーアブレーションを用いるものである。レーザーアブ
レーションは、上記したサーマルプロセスの準備におい
て室温で基板の塗布を行うのに用いるか、又は超伝導相
を高温で一工程で付着及び生成するのに用いることがで
きる。
本発明によれば、レーザーアブレーションは適当なター
ゲットを準備して行う。はとんどの場合、装置は従来の
ものであり、上記したウー(Wu)等に記載されている
。ターゲットは、金属又は金属酸化物の適当な組成物を
、制御された速度で回転できる支持体の表面に配置する
ことにより準備する。
支持体上に配置したターゲットを、石英窓を有する真空
チャンバーに入れ、適当なエネルギー及び波長を有する
レーザービームをターゲットに当てて、ターゲット表面
に対して垂直な融除蒸気のプルームを生じさせる。基板
をプルームの方向に対して垂直に配置してプルーム中の
原子を受は取るようにする。このことにより、原子が基
板表面に結合する。目的とする付着物が非晶質であるか
又は結晶質であるかによって、基板を、室温又は高温に
維持する。
レーザーアブレーションターゲットは、上記したゾル−
ゲルコーティングと同様の方法で作製することができる
。このようにして、種々のカルボン酸塩の均一なフィル
ムを製造し、上記したようにして熱分解して所望の酸化
物混合物を生成することができる。熱分解は、酸素の存
在下で行い、適当な酸化状態における所望の金属酸化物
を確実に生成することができる。又、ターゲットは、圧
縮且つ焼結した粉末又は熱間圧縮した粉末から作製する
こともできる。
ターゲット上でのレーザーエネルギー密度は、−船釣に
約1〜3J/cm2である。ターゲット上のフィルムは
、基板上の意図する組成物と同じ金属モル比を有する。
ターゲットは、通常、表面積が約0.5〜10平方イン
チであり、厚さが約0.001〜0゜25インチである
レーザーを集束して、ターゲットの種々の部分を処理す
ることができる。このレーザーは、最小約2°〜最大9
0°の広範囲の角度にわたって表面に当てることができ
る。−船釣な衝突角度は約25°である。レーザーが当
たる面積は、−船釣に、少なくとも約2mm2で且つ約
50mm2以下である。
−船釣な面積は、約15mm 2である。幅に対する長
さの比は、衝突角度によって異なり、−船釣に少なくと
も2 :1で且つ約20:1以下であり、より一般的に
は約10:1である。パルス当たり約2J/Cm2の範
囲のエネルギーを用いることにより、各パルスで、基板
上に、−船釣に約3人の厚さを有する一つの単分子層を
付着させることができる。
1秒当たりのパルス数を制御(−船釣に約0.5〜50
の範囲)することにより、基板上に約0.1μm/分で
増加させることができる。
ターゲットは、通常、基板に比較的近接しており、通常
約2cm以上で且つ約2cm以上、好ましくは約5 c
m以下である。チャンバーを、約500mTorr、好
ましくは約2〜200mTorr、より好ましくは約1
00〜200mTorrになるまで排気する。酸素、空
気、過酸化水素、オゾン、亜酸化窒素等の窒素酸化物が
存在していてもよく、無機酸素源はレーザービーム又は
別個のエネルギー源で活性化されることができる。例え
ば、活性化された酸化ガス源、例えば、電場を通すか又
はレーザーにより活性化した酸素を、基板上の層の方向
に注いでもよい。
結晶性超伝導フィルムを成長させる場合、基板は、−船
釣に、約450〜750℃の温度、好ましくは約500
〜650℃の温度に維持する。上記温度に維持すること
により、原子が適切な結晶構造を形成するが、フィルム
と基板の間の相互拡散を最小に抑え且つ気化によるタリ
ウムの損失を最小に抑えるために、温度はできるだけ低
く保つ必要がある。基板に使用する温度が低いほど、付
着速度は遅くなければならない。又、融除プルームにプ
ラズマを付与することにより、プルームにおける原子及
び分子のエネルギーを増加することができる。
このようにエネルギーを追加することにより、低温で適
切な結晶構造を形成する原子の性能が増加し且つフィル
ムの成長速度が増加する。
ある場合において、タリウムが高蒸気圧のために損失す
ることがあるとき、ターゲット中のタリウムの量を増加
することが好ましい。又、タリウム損失は、装置中の酸
化ポテンシャルをより高く維持することにより最少限に
抑えることができる。
金属又は金属酸化物の一種又はそれらの組み合わせを順
次融除することが望ましい。この場合、異なる組成の層
が順次何着し、結晶の異なる原子層が生成する。
上記した高温基板の何着の他に、熱処理の前に、室温の
基板上にレーザーアブレーションを用いて何着させても
よい。室温の基板でレーザーアブレーションで形成した
フィルムは、密度が大きく、均一で純度が高いが、結晶
質ではない。これらの非晶質フィルムを加熱すると、液
体となった後、化学処理に関して上記した方法で固体結
晶性相となる。液相生成の動力学は、上記2種類のフィ
ルムでは若干異なる。このことは、化学的に製造したフ
ィルムは非常に多孔性である傾向があり且つ熱処理前に
少量の残量炭素を含有していることによる。
上記プロセスは、異なる組成の層を用いて更に変更して
もよい。特に重要なものとしては、酸化タリウム、好ま
しくは酸化タリウムと酸化カルシウムの組み合わせから
なる第−層と、少なくとも酸化銅及び酸化バリウム、好
ましくは酸化クリラム及び酸化カルシウムも包含する第
二層との組み合わせが挙げられる。これらの層は、上記
したように、基板上に異種の組成の層を別個に設けるこ
とができる種々のプロセスを用いて得ることができる。
例えば、ゾル−ゲル法の場合、まず、全ての金属のカル
ボン酸塩の層を塗布する前に熱分解しても又はしなくて
もよい、カルボン酸タリウムとカルボン酸カルシウムの
層を設けることができる。
基板の塗工に関する別法としては、物理的傾斜法を用い
ることが挙げられる。傾斜できるボートを用いて、液体
組成物を基板から離しておけるようにすることにより、
種々の酸化物の液体を調製することができる。液体を生
成次第、ボートを傾斜すると、ボートの他の部分に配置
されている基板が液体により塗布される。この際、基板
は、ボートの底に対して角度を有し、ボートの壁の近く
が高部端となるように配置するのが望ましい。塗布を行
う条件としては、迅速に約500〜880℃の範囲の温
度に上昇させることが挙げられ、この時点で、酸化物は
液体状態にある。次に、ボートを傾斜し、約0.5〜b 度で冷却を開始し、温度が約490〜860℃の範囲の
ときには、少なくとも約10℃、好ましくは約50℃以
下にまで降下させる。この時点で、傾斜していたボート
を最初の位置に戻すと、基板はもはや液状ではなく、基
板を少なくとも10℃/分、好ましくは少なくとも20
℃/分で急速に室温まで冷却する。熱処理中における、
ソースと超伝導体フィルムとの間の配置は、□種々の形
態でよい。しかしながら、ソースは、超伝導体フィルム
に接触させてはならない。配置は、ソースが超伝導体フ
ィルムと対向するようなものとする。例えば、ソースで
塗布した基板は、スペーサ(−船釣に、厚さが5μm以
上のもの)を用いて、超伝導体フィルムで被覆した基板
から離して、ソースとフィルムを対向の関係としてもよ
い。
別の配置として、容器中に入れた基板−ヒに超伝導フィ
ルムを有する場合が挙げられ、この場合、ソースを超伝
導体フィルムから移動させて、超伝導体フィルムとは異
なる温度に維持する。従って、ソース温度を変えること
により、異なるタリウム超過圧力が得られ、超伝導体フ
ィルム表面で適切なT1化学量論量が確実に得られる。
これらの超伝導フィルムの製造及び超伝導材料のボスト
アニーリングには、種々の方式を用いることができる。
超伝導物質の生成(沈澱)の前に、フィルムにおける液
体の蒸発及び沸騰を防止する加熱及び加圧の工程を設け
ることにより、T1ソース物質が凝縮することにより、
超伝導層が沈澱して、非超伝導酸化物組成物の生成を出
来るだけ抑制又は防止することができる。
このための−プロトコールとしては、約3atmの圧力
とするとともに、温度を急激に(約り0℃/秒の昇温速
度)上昇させて、15〜20秒で室温から850℃に到
達させ、超伝導フィルムをこの温度で維持する。この時
点で、加熱の最初から約100秒が経過してふり、その
後、超伝導体を約5〜10秒間冷却し7て約550℃の
温度とし、この温度で更に100秒間維持した後、室温
まで冷却する。この間に、ソース物質に関して異なる加
熱プロフィールが用いられ、ソースは超伝導体フィルム
と一緒にほぼ同じ速度で加熱されるが、超伝導体フィル
ムよりも約5〜25秒間長く高温で保たれ、その結果、
超過圧力が比較的一定に維持されるとともに、超伝導体
フィルムは最初の冷却を受け、その後、ソース温度を約
100℃だけ降下し且つ超伝導体層のアニーリングの間
この温度で維持する。次に、超伝導体層とともにこの温
度を室温まで降下させる。
圧力プロフィールに関しては、アニリング温度に到達後
圧力をlatmに低下するまでは、高圧を維持する。
ソースと超伝導層の両方を同じ温度に維持する場合には
、異なったプロトコールにより、約40〜b を3atmに維持しながら、約15〜40秒、これらの
約20〜30秒で上記温度に到達させる。この高温で更
に60秒間維持後、約5〜b を降下させる。圧力プロフィールは、約60秒間高圧を
維持後、約10〜20秒でlatmまで降下させる点で
異なる。液体組成を調整することにより、1atmで成
長を行うことができる。
熱アニールに関するパラメータは、超伝導フィルムの製
造の場合とは異なる。アニールの場合、超伝導フィルム
を、約500〜750℃の範囲、の温度に、−船釣に約
10〜30秒で急熱する。その後、タリウムソースの存
在下で、酸素雰囲気中において約5〜60分間、好まし
くは約5〜25秒間上記温度の±15%で維持する。ソ
ース温度は、超伝導フィルムよりも少なくとも約50℃
、好ましくは約100〜150℃高い。ソースは、超伝
導フィルムと同様に加熱され、ソースの最終温度は、フ
ィルムの温度の到達とともに、又はフィルム温度に到達
直後に達する。ソース温度を、アニールの間実質的に一
定に維持後、超伝導フィルムとほぼ同じ温度に冷却して
、はぼ同じ速度で室温まで冷却する。この際、ソースの
冷却は、超伝導フィルムを冷却する少し前、通常約0.
5〜5分前に開始する。アニ−ルの間、通常約1.5〜
約2.5atm、好ましくは最大的2atmの高圧力を
使用する。
赤外線加熱を用いることにより局部効果を得ることがで
きる。例えば、プレ超伝導体又は前駆体フィルムを有す
る基板を、フィルム上にあって基板よりも容積が小さい
赤外線透明窓を有するエンクロージャに入れる。赤外線
加熱を用いることにより、小容積で蒸発が生じ、圧力が
急激に上昇する。更に、このアセンブリーを、赤外線透
明窓を有する圧力容器に入れ、アセンブリー全体を加圧
することもできる。このようにして、超伝導フィルムを
生成するガス環境を、酸化クリラム蒸気で急速に飽和す
る。このプロセスは、大気圧又は過圧下で行うことがで
きる。
基板を大きなサーマルマスベース(thermal m
ass base)上に配置し、赤外線加熱を用いるこ
とにより、基板が前駆体又は中間液体組成物よりも熱伝
導性が大きいので、基板前駆体フィルムの界面で熱流束
が生じる。従って、フィルム及び基板において温度勾配
があるので、前駆体フィルムの温度が基板よりも高い。
次に、温度の低い基板が、超伝導体フィルムの生成の核
形成部位を提供する。
本発明の理解を更に深めるために、図面を参照して説明
する。第1図及び第2図は、超伝導フィルム製造用の管
状装置及び配置を異なった図で示したものである。金を
密封した容器10には、タリウムペレットソース12及
び14が入っている。基板16により、ペレット12を
超伝導体層前駆体20から分離する。ワイヤ馬ティ形ス
ペーサ22により、ペレットソース14が超伝導層20
に接触しないようになっている。管10をシールする前
に、種々の成分を組み合わせて上記したようなアセンブ
リーを作製してハウジング10に入れる。このハウジン
グをシールして炉に入れ、所望の温度まで急激に加熱し
て、その温度で維持する。しかしながら、このプロセス
の形態を用いて高品質のフィルムを製造するのに、パウ
チをシールする必要はない。通常、少量の空気又は酸素
が密封ハウジング10に残存する。加熱すると、ペレッ
トソースが部分的に蒸発し、ハウジング10において酸
化タリウムの超過圧力を維持して、酸化タリウムが超伝
導体前駆体層から著しく蒸発するのを防止する。超伝導
体層が生成するのに十分な時間の後、炉の電源を切って
冷却し、炉のチャンバーを室温にする。
第3図は、別の実施態様を示したものである。
この場合、赤外線加熱を用いて所望の温度とするベース
30の上には、導管34を有するカバー32及びチャン
バー40を排気又は加圧するた約のバルブ36が取り付
けられている。カバー32には、赤外線透明の天井42
が付いており、赤外線がチャンバー40に入るようにな
っている。チャンバー全体を照射できる赤外線源44が
設けられている。又、所定の場所に配置されているとき
には輻射線が超伝導体フィルム前駆体50を加熱する防
止する役割を果たす、取り外し可能なマスク46が設け
られている。
超伝導体フィルム前駆体50を、ベース30の上に置い
である基板52の上に塗布する。酸化タリウムリング5
4を、チャンバー内の支持体56の上に取りつけ、ここ
でマスクが所定の位置にあるときにタリウムリングに赤
外線を照射する。
超伝導体フィルムを製造する際、超伝導体前駆体フィル
ム50を塗布した基板52をベース3o上に置き、ベー
スにカバー32を取りつける。次に、チャンバーを酸素
で満たし、マスクを所定の位置に配置して赤外線ランプ
44での照射を開始する。酸化タリウムの分圧が十分に
なったら、マスクを除去し、前駆体フィルム50を高温
に加熱して、超伝導体フィルムを生成させる。十分加熱
した後、ランプ44の電源を切り、チャンバー40を室
温に冷却し、排気し、カバーを取り外して超伝導体フィ
ルムを分離する。
第4図は、別の実施態様を示したものである。
この実施態様では、一種以上の基板を超伝導体フィルム
前駆体で塗布する。この場合、所望の厚さの層が得られ
るまで、繰り返し基板の塗布を行ってもよい。圧力ゲー
ジ64及びバルブ66を備えた導管62を有するハウジ
ング60を設ける。ハウジング60のベースには2つの
ヒータ70及び72が付いており、それぞれ容器74及
び76に熱を提供する。容器74の一端には、オリフィ
ス82を介してハウジング60の外に延びているロッド
80が付いている。シール84により、空気がハウジン
グ60に入ったり又は蒸気が損失するのを防止している
。基板86は、マウント90により所定の角度で容器7
4内に位置させる。ロッド80により、容器74は、位
置Aから移動させることができる。超伝導体フィルムの
液体前駆体の表面は、ハウジング60のベース78に対
して実質的に平行である。この位置で、基板86を超伝
導体前駆体液体に浸漬する。温度を低下又は溶媒の一部
分を蒸発させることにより、基板上での超伝導フィルム
の結晶化が誘発される。ロッド80を上げるか又は装置
全体を傾斜させることにより、点線Bで示した位置92
に液体を移動させることができる。その結果、基板86
と超伝導体フィルムは、もはや超伝導体前駆体液体94
で塗布されない。容器76には、ハウジング60におい
て酸化タリウムの超過圧力を提供する役割を果たすこと
のできる酸化タリウム液体96が入っている。酸化タリ
ウム液体96は、酸化クリラム単独からなるとともに、
ハウジング60内の超過圧力を制御するのに用いること
ができるので、酸化タリウム液体96の温度は、超伝導
体前駆体液体よりは低い温度で維持してもよい。
目的とする装置部品は、種々の装置に用いることができ
る。例えば、超伝導性層はマイクロ波表面インピーダン
スが小さいので、非常に多数のマイクロ波及びミリメー
トル波の用途に用いられる。
基板及びフィルムを包含する目的とする要素は、適当な
基板を選択することにより、無線周波数キャビティー及
び共振器、マイクロ波シールディング、アンテナ並びに
同軸、マイクロストリップ、同平面導波管、同平面スト
リップライン、インバーテツド又はサスペンデッドマイ
クロストリップ等の異種の構造を用いた伝送線路に用い
られる。
これらの装置は、信号通信又は遅延、フィルター共振器
及びオシレータ、回路インターコネクション、パワーバ
インダー及びアンテナフィードに用いられる。超伝導共
振器要素を備えた狭帯域マイクロ波フィルターの場合、
下記の仕様が可能である。
伝送媒体:マイクロストリップ結合線路(共振器要素:
5〜15) 帯域幅:中心周波数(fO)で0.1〜10%寸法: 超伝導体厚さ(t)−1μm 相対誘電率(εr) −9,65(MgO)損失正接−
0,0002(MgO) 基板高さ(h) −25ミル 間隔(s) −10〜150 ミル 線幅(w) =1〜40ミル 長さ(1)、foでの0.25管内波長、A−114ミ
ル(IOGH,) パッケージ寸法: X =1インチ Y =1 インチ Z =025インチ フィルターを、遮蔽ケースに包装し、77°Kに冷却し
、SMA同軸コネクターを用いて他のハードウェア部品
に接続する。
超伝導共振器要素を備えた代表的な狭帯域マイクロ波フ
ィルターを第5図に示す。このフィルターは、信号をマ
イクロ波フィルター102に供給するアンテナ100を
包含している。マイクロ波フィルター102からの信号
は、信号106と結合したミクサ104に供給する。掃
引局部オシレータ110 も、信号をミクサ104に供
給し、その結果、信号114と結合した分散性遅延線路
112に出力が供給される。超伝導共振器要素116が
、整列した形態で示されており、「W」が線幅であり、
rs Jは間隔であり、「1」は長さである。狭帯域マ
イクロ波フィルターが低損失であるので、マイクロ波受
信器は比較的高い信号対ノイズ比を示すことができる。
分散性遅延線路を用いて、あたかも短パルス(距離分解
能がより高い)であるかのように、長パルス(より高い
エネルギー)を処理する。このことについては、アール
エイチ ディッテ(RoH。
Dicke)により、1953年1月6日発行の米国特
許箱2、624.876号において最初に説明された。
遅延線路は、デジタル瞬時周波数測定(DIFM)部品
の一体部分である。遅延線路は、下記の仕様をとること
ができる。
寸法: 超伝導体厚さ(t) −0,015μm〜2μmε、 
=9.65(MgO) 損失正接=0.0002 (MgO) 基板高さ(h) −25ミル 線幅(W) −0,04〜40ミル 全長(j2) =20mm パッケージ寸法: X =1インチ Y =1インチ l =0.25インチ 遅延線路を、DIFM内の遅延線路を相互接続している
SMA同軸コネクタを用いて、77°にの冷フィンガに
熱結合した遮蔽ケースに包装することができる。
デジタル瞬時周波数測定の略図を第6図に示す。
アンテナ120は、信号をダイオード122に供給する
。このダイオード122は信号をパワースプリッタ12
4に供給する。パワースプリッタ124は、超伝導体フ
ィルムを包含する遅延線路134を包含している線路1
30及び132を介して位相検出器126に直接出力す
る。線路130及び132の出力を、位相検出器126
に供給後、信号136及び140をビデ第142に出力
する。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれ
らのものに限定されるものではない。
TI、 [:a、 3a及びCu金属のカルボン酸塩化
合物の各々を、確立された方法により製造した。得られ
た金属石鹸化合物のクロロホルム溶液を蒸発させて、体
積を減少させ、原子吸光により金属含量を分析した。次
に、これらの前駆体溶液を使用して、前駆体ゾルを製造
した。即ち、2−エチルへキサン!銅5 g 、 2−
エチルヘキサン酸バリウム3.29g12−エチルヘキ
サン酸カルシウム3.14g及ヒクロロホルム5m1に
溶解した2−エチルヘキサン酸タリウム8.462gを
混合して調製した。この前駆体の化学量論はT12Ca
2Ba2Cu3であった。この溶液を、数時間振盪して
混合した。得られた前駆体溶液を、単結晶イツ) IJ
ア安定化ジルコニア(く100〉配向)基板上に、40
00rpmで30秒間回転塗布後、400℃で5分間熱
分解した。この回転/熱分解操作を250℃でさらに二
回繰り返した。粉砕してせれぞれの酸化物を混合後、カ
ーバープレスで一軸的に圧縮して、Tl :Ca :R
a :Cuのモル比が1  :3  :l  :3であ
る酸化物ベレットを製造した。
ペレットと塗工基板を、直径1/4インチの金管に入れ
て空気中に置いた後密封した。密封した金管をワイヤを
用いて熱電対に取りつけ、予備加熱した管炉に挿入した
。物質を2分で885℃の温度とし、この温度で10分
間保った。次に、試料を炉から取り出し、室温に冷却し
た。フィルム処理操作全体が完了するのに約150要し
た。
熱分解フィルムを光学顕微鏡写真で調べたところ、フィ
ルム全体に、多数のプレート状及び針状(端部がプレー
ト)構造の存在が明らかとなった。
エネルギー分散性X線解析により、両方の構造が222
3組成を有することが分かった。フィルムの走査型電子
顕微鏡により、超伝導2223化合物のモルホロジーを
示した。又、顕微鏡写真では、プレート状構造にじかに
隣接する領域に球状Ca/Tl酸化物付着層が存在する
ことが明らかとなった。プレートの組成を、SEM −
BOX(走査型電子顕微鏡エネルギー分散X線分光分析
法)で分析したところ、12原子%のBa、12原子%
のT1.12原子%のCa、 20原子%のCuからな
ることが分かった。組成分析の結果が、面積対面積で一
致し且つ物質が2223金属化学量論を有することと一
致する。2223フイルムが高度に配向していることが
、X線回折スキャンにおける<001>反射が著しく増
加することから明らかとなった。又、6°でのピークが
小さく9、フィルムにおける2122層の量が非常に少
ないことが分かった。物質が2μmの厚さの密度の高い
フィルムから構成されているという仮定の上で、温度依
存性磁化率の測定をフィルムについて行った。
計算により、物質の60%が超伝導となったことが分か
った。
ソース物質の組成がTl :Ca :Ba :Cuの原
子比が2  :2  :2  :3であることを除いて
上記の操作を繰り返し、2122組成を製造した。反応
温度をわずかに変えて860 ℃とした。基板としては
、上記した方法〔サンワル(Sanwal)及びスタリ
ア(Sutaria)、ジェイ マチ サイ(J、 M
ater、Sci、)、第11巻、2271〜2282
 (1976) )により化学研磨して実質的に欠陥の
ない(400>)表面とした酸化マグネシウム基板単結
晶を用いた。熱分解フィルムの光学顕微鏡写真から、フ
ィルム全体に多数のプレート状構造が存在することが明
らかとなった。SEM −BOXにより、これらの構造
が2122物質に相当する化学組成を有することが判明
した。又、フィルムのSBMにより、超伝導2122化
合物が、明らかにプレート状モルホロジーを有すること
が分かった。更に、<001>反射が大きく増加し、フ
ィルムが高度にC軸配向していることが判明した。又、
単結晶基板の電子チャネリングパターンをフィルムの種
々の領域のものと比較したところ、フィルムがエピタキ
シャルであることが判明した。フィルムのモルホロジー
から、処理中に中間液相が存在することが強く示唆され
た。フィルム表面(液相エピタキシャル成長法により得
られる薄膜表面に似ている)を80Xで分析して、21
22化合物が正確なカチオン化学量論量を有することが
分かった。
フィルム内の多くの代表的な領域から電子ビームチャネ
リングパターンが得られた。フィルムの電子チャネリン
グパターンから、2122フイルム内のa、b面の配向
がフィルム全体にわたって基板の多くの領域のパターン
と一致することが明らかとなった。いくつかの領域で、
フィルムのチャネリングパターンが、基板とは配向が不
一致(一定量だけ)であった。このことは、約9%の格
子不一致により、フィルム/基板界面で歪み又はディス
ロケーションが発生したことを示しているものと思われ
る。表面との格子の一致は、酸化マグネシウム基板に近
接した層だけでなく、基板表面から何ミクロンも離れた
プレートの上部でも維持されていた。
PVDによりタリウムを主成分とする超伝導フィルム(
例えば、2223組成を有するもの)を付着するには、
基板を専用に設計した真空超伝導に入れ、ターゲットか
ら約5cm離れて面する位置に配置する。真空チャンバ
ーをlXl0−6)ルの圧力に排気後、酸素を入れて5
X10−3)ルに戻すとともに、基板を室温と400℃
の間の温度に加熱する。次に、ターゲット上でのレーザ
ーエネルギー密度を1.5〜2.0 ジュール/cm2
として、レーザーアブレーションにより、物質をターゲ
ットから基板に蒸気輸送する。レーザーを5Hzで5〜
10分間パルス化して、厚さ0.5〜1.0μmのフィ
ルムを付着させる。アブレーションの後、フィルムを室
温に冷却し、基板を真空チャンバーから取り出す。 こ
のように付着させたフィルムは連続しており、基板全体
にわたって平滑である。フィルム表面上のある位置には
、固体粒子又は小さな融解小球の形態でターゲットから
輸送されたと思われる粒子がある。エネルギー分散性X
線(BOX)分光分析法により測定すると、400℃以
下の基板温度では、フィルム組成は、ターゲット組成と
同じであることが判明する。即ち、ターゲットが222
3組成を有している場合、フィルムはそれと同じ組成を
有している。基板温度が600℃であるとき、タリウム
が蒸発により損失するので、フィルムの最大含量は、基
板の最大含量よりも小さい。この損失は、ターゲットの
タリウム含量を増加することにより補うことができる。
フィルムは、付着させたままではでは超伝導性ではなく
、タリウム蒸気源をの入った金パウチ内で750〜85
0℃でアニールすると超伝導性となる。
更に、種々の基板を用いて多数の超伝導体フィルムの製
造を行った。基板としては、多結晶形態の酸化マグネシ
ウム、ジルコニア及びアルミナだけでなく単結晶サファ
イアが挙げられる。TI、 Ca、Ba及びCuの2−
エチルヘキサン酸塩のクロロホルム溶液を基板に塗布後
、得られるフィルムを250℃で熱分解してフィルムを
製造する。このプロセスを最高10回以上繰り返して所
望の厚さとした後に高温処理する。基板の塗布を3回繰
り返した後のフィルム厚さは5μmである。
まず清浄基板を上記したようにして3回塗布しく51) して化学付着フィルムを製造する。予備熱分解したフィ
ルムは、XRD及びTBMにより非晶質であることが分
かる。このフィルムは、金属イオンの均質混合物であり
、高温熱分解前のTl、Ca化学量論量は、高温超伝導
体(HTSC)物質を製造する上で特に重要ではないこ
とが判明した。しかしながら、過剰のBa及びCuを添
加すると、高温熱分解の間に、バリウムキュプラートの
大きな六方晶が生じる。
下記の操作により高温熱分解処理を行う。最初に非晶質
化学付着させたフィルムを、2つのソースペレットの間
に配置する。ソース物質は、−船釣に、直径172イン
チのTI −Ca−Ba−Cu酸化物の一軸圧縮粉であ
る。ソース物質の化学量論量は、処理中に生成する相を
決定するのに重要な役割を果たす。使用するソース組成
物でもっとも普通のものは、TI −Ca−Ba−Cu
比が1313及び2223のものテする。スペーサを、
ペレットとそれらの間に挿入したフィルムの間に配置す
る。セラミック又は金属スペーサを用いることにより、
フィルム表面がペレットの表面に触れるのが防止される
。フィルムとソース物質との接触を防止するのは、大き
な領域(>1cm2)にわたって形態学的に均一なフィ
ルムを得るのに重要である。フィルムかソース物質と接
触すると、焼成した最終フィルムの均−性及び一体性が
損なわれることがある。
ソース/フィルム構造体を、予め条件を整えた金管に挿
入する。次に、金管を空気、窒素又は酸素でパージし、
ふたをする(気密シールをする必要はない)。その後、
600〜910℃の最終温度に加熱する。この際、用い
る加熱速度が重要である。
加熱速度が遅くて10〜b 通常、厚さ2〜10μmの多結晶無配向フィルムが生成
する。一方、加熱速度がもっと早いと、配向フィルムが
生成する。配向フィルムを生成するのに使用する典型的
な加熱速度は、50〜500℃である。金のパウチを予
備加熱した管炉に直接入れ、パウチに直接挿入した熱分
解電対を用いてその温度を監視することにより、加熱速
度をもっと高めることができる。化学付着したフィルム
を急熱して得られるフィルムの配向は、基板表面に垂直
な物質のC軸である。このような物質の場合、0.3°
のシャープなロッキングカーブが得られた。基板に平行
なC軸を有する物質の核形成を示すある確証が得られた
が、この物質は、いずれのフィルムでも占める容積割合
が小さい。単結晶MgO基板では、エピタキシーが示さ
れた。
フィルムの配向度は、本質的に相生底プロセスに関連し
ている。高温処理中に得られる中間液相は、モホロジー
、相密度及び純度、結晶配向並びにフィルムの密度を制
御する上で重要な役割を果たす。検討したところ、得ら
れる中間液相は低温(約600℃)では主にT1及びC
aの酸化物からなることが分かった。急熱試料の場合、
650℃の低温で、2層物質の大きな結晶粒子が観察さ
れた。このことは、これらの比較的低い温度で液相生成
が実際に生じていることを示している。熱分解化学前駆
体のDSC実験により、これらの知見が裏付けられる。
加熱速度が遅いとく即ち、10℃/分)、フィルムにお
いて比較的少量の液相(単位容積光たり)及びフィルム
内に多数の核形成部位が生じる。これらのことが合わさ
って、結晶配向が非常に低い微細な結晶粒子物質(〈5
μm)が生成する。核形成の方向性はランダムであり、
付着層全体に発生し、超伝導物質のランダムに相互接続
した小さな板状構造が生じる。フィルムが5μm粒子物
質のかなり多孔質な網状構造を有していることは別とし
て、基板へのフィルムの付着量は良好で均一である。単
結晶MgO上に設けた多結晶フィルムの表面抵抗を測定
したところ、この物質は、損失がかなり低く、50°K
及び10GHzで、極低温鋼よりも表面インピーダンス
が約2倍以上大きいことが分かった。
一方、加熱速度が大きいと(〉50℃/分)、著しく異
なるフィルムモルホロジーが生じる。前駆体フィルムの
急熱中に、大きな容積において液相が生成する。最初は
主にTl及びCaの酸化物からなるこの液体は、バリウ
ム及び銅と接触して急速にそれらを溶解して、2122
又は2223化合物を直接沈澱する。この液相は非常に
流動性があって、加熱工程の初期に生成する。この中間
液相を介した物質輸送は極めて迅速である。従って、最
初に多孔質で5μm (低初期密度)の厚さのフィルム
は厚み方向に収縮して、処理中に1μmよりも少し大き
い厚さとなる。液体から生じる相は、液体と平衡である
超過圧力によって異なる。2223相を含有する(又は
アニール処理中に2223相を生成する)ソース物質を
用いると、一般的に、2223相を含有するフィルムが
生じる。局部タリウム超過圧力は、液体から生成する相
を決定する上で重要である。
超過圧力が低すぎると、超伝導物質は得られない。
結晶配向度は、フィルム処理条件を適切に選択すること
により容易に制御できる。加熱速度を20〜b キシャルフィルム成長)とすると、ある範囲のモルホロ
ジー、密度及び厚さを有する部分配向フィルムが得られ
る。抵抗率測定(107°にでR=0)及びAC感受性
の両方により、2層フィルムの場合に、シャープな超伝
導転移が得られた。単結晶MgO上に本方法により生成
した配向2122フイルムは、従来報告されたいずれの
HTCフィルム又はバルク材料よりも、77°にでの表
面抵抗が低いことは明白である。この物質は配向してお
り、基板とはエピタキシャルな関係にあると思われる。
同じ処理パラメータを用いて作製したフィルムは、非常
にシャープなX線ロッキングカーブ〔一般的に、半値全
幅(FIIIHM)が0.7°未満〕を示すことが判明
した。
0.3°の低い値も得られた。この値は、いずれの物質
から得られたHTSC薄膜に関して報告されているロッ
キングカーブの中でも最も優れたものに匹敵する。更に
、このプロセスを最適化することにより、更なる改善が
可能である。
TIネオ−−コートを有するフィルムの急速サーマルア
ニールに関して、下記の実験を行った。2エチルヘキサ
ン酸タリウムを、Ca、 Ba及びCuの酸化物を含有
する予め固定したフィルム上に回転塗布した。上記第一
フィルムは、Tlが試料から完全に蒸発するのを防止す
るに十分なTI超超過圧通過、通常の化学量論フィルム
(2223)を焼成することにより製造した。合計3つ
のTIネオ−−コートを追加後、密閉金パウチ内におい
て、酸素雰囲気中860℃で焼成した。ソースペレット
をパウチに入れてTI超過圧力を制御した。処理後のフ
ィルムは、多量の3層超伝導物質を含有していた。
次の実験において、適当な金属カチオンの2223混合
物を硝酸に溶解し、この溶液を単結晶MgO基板上で蒸
発させた。この物質をボックス炉において、80℃で乾
燥し、金パウチ中で、通常の操作を用いて焼成した。熱
処理した硝酸塩前駆体から2122化合物が生成した。
フィルムの多数の部分のモルホロジー及び組成ハ(SE
!M−EDX) 、2122物質の存在と完全に一致し
た。前駆体フィルムを付着すのに使用することができる
他の溶液又はコロイド状分散液としては、これらの金属
イオンの炭酸塩、クエン酸塩、水酸化物、フッ化物、塩
化物及び酢酸塩が挙げられる。T1、Ca、 Ba又は
Cu塩は、同一の対イオン(即ち、全てが塩化物)を共
有してもよいし、又は異種のアニオンの種々の錯体混合
物からなっていてもよい。前駆体は、相生成及び対イオ
ンの除去を完全に行うのに適当な条件下(即ち、ハロゲ
ン化物の除去には、含水雲囲気、有機物の場合には酸素
雰囲気下で加熱する必要がある)で焼成される。
検討の結果、フィルムのモルホロジー及び性質の設計に
使用する中間液相が、技術的に重要な種々の物質と非常
に反応性があることが分かった。
フィルム内に生成した部分融解物を直接に物理的接触す
ると、超伝導物質が崩壊する場合がある。
基板がサファイア又は多結晶アミナ等の場合には特にこ
の傾向がある。AI含有基板状に設けたフィルムラ処理
した後、フィルム中にバリウム−アルミネート結晶の存
在が観察されることがあった。
又、熱処理の初期に生成し、その後物質を崩壊するため
の処理中に液体と接触して溶解した、2122又は22
23化合物の単結晶板の腐食が明らかに認められた。
下記の手法を用いることにより、基板からの妨害のない
状態で、サファイア基板上に超伝導T1フィルムが生成
される。まず、中間の加熱速度(約り0℃/分)を用い
てフィルムを焼成する。この加熱速度では、処理中のい
ずれの時間であっても、存在する液相の量を効果的に制
限する役割を果たす。第二に、物質が高温状態にある時
間を減少させることにより、基板の反応を制限する。こ
れらの手法の両方とも、研究室において、サファイア基
板上での2122又は2223相と基板との好ましくな
い反応をうまく抑制できることが明らかになった。
温度の低下又は高温での時間の短縮以外に、基板反応を
減少させる別の方法として、トラブルを起こしやすい基
板材料の上にバリヤー層を設けることが挙げられる。例
えば、サファイア、シリコン及びヒ化ガリウム基板の場
合には、緩衝層としてMgO及びイツトリア安定化ジル
コニアを用いことができる。ジルコニア(イツトリア安
定化)及び酸化マグネシウムは、意図する通常の処理条
件下で、上記物質と相の適合性を示した。
下記の実験操作を用いて、多数の超伝導体フィルムの製
造を行った。
公表されている標準の合成法により、2−エチルへキサ
ン酸の金属塩を製造した。2−エチルヘキサン酸銅、2
−エチルヘキサン酸バリウム、2エチルへキサン酸カル
シウム及び2−エチルヘキサン酸タリウムから調製した
溶液を、適当な基板上に回転塗布してフィルム自体を生
成した。フィルムの厚さは、溶液粘度、回転速度、回転
時間及び塗布の回数を制御することにより調整した。
一般的には、基板を3000rpmで30秒間回転した
各前駆体の塗布の後、フィルムを250℃で6分間焼成
して2−エチルヘキサン酸塩を熱分解する。
これを3回繰り返して、前駆体物質の厚さを十分なもの
とする。
熱分解したフィルムを、公知の化学量論(例えば、TI
/1:Ca/3:Ba/I:Cu/3)を有する酸化物
ペレットが入っていて且つ圧縮シールした金パウチに入
れた。空気及び酸素雰囲気の両方により、超伝導相がう
まく生成した。装入した金カプセルを、水平管炉におい
て、750℃〜920℃の範囲の温度で30秒〜5分間
加熱した。この場合、全ての試料について、粉末X線回
折及びエネルギー分散性X線解析により、超伝導相が確
認された。
以下、一般的な実験操作の概要を説明する。
最小容積のクロロホルム中で、2−エチルヘキザン酸銅
5g1.2−エチルへキサン酸バリウム3.29g、2
−エチルヘキサン酸カルシウム3.14g及び2−エチ
ルヘキサン酸タリウム8.462にを、数時間振盪して
混合した。この前駆体溶液を、IX 1 cmの単結晶
イツトリア安定化ジルコニア(〉100く配向)基板上
に、3000rpmで30秒間回転塗布した後、リンド
ベルグ(Lindberg)ボックス炉中で250℃で
6分間熱分解した。この回転塗布/熱分解操作を、25
0℃で更に2回繰り返した。塗工基板及びT1:Ca:
Ba江uのモル比が1+3:1:3である酸化物ペレッ
トを、空気雰囲気下で金パウチに入れた。
フィルムを2つのペレットの間に挟み、熱電対ワイヤか
ら作製したスペーサを用いて、フィルム表面がペレット
自体から離れた状態となるようにした。このパッケージ
全体を、リンドベルグ1インチ管炉で加熱して、10分
間で25℃から855℃の温度とし、この温度で4分間
維持した。炉を開いて室温まで冷却したく所要時間5分
)。
レーザーアブレーションの利点としては、真空蒸着に固
有の清浄性があること;フィルム成長速度の正確で且つ
繰り返し制御することが可能であること;ターゲット組
成によりフィルムの化学量論量を制御できること:酸素
種の選択及び/又はプラズマ活性化により酸素活性が制
御できること;並びに高温で基板上に成長できるのでエ
ピタキシャル成長が促進されることが挙げられる。
〔発明の効果〕
結晶性基板上に設けた超伝導性タリウムを主成分とする
層を包含する本発明の物品は、従来製造された物質と比
較して非常に改善されている。又、本発明の物品は、液
体窒素又はそれ以上の温度で超伝導性を有し、高度に配
向しており、多くの場合結晶性基板上にエピタキシャル
成長でき、又、上記したように、多数の非常に望ましい
物理的且つ電気的性質を有している。
更に、本発明によれば、超伝導体組成物を製造するため
の新規な方法が提供される。本発明の製造方法では、高
度に配向したエビクキシャルフィルムが生成するように
、成長を綿密に制御できる。
更に、均質性及び均一性に優れたゾル−ゲルフィルムが
得られるように、厚さを制御できる。又、温度条件を制
御することにより、結晶成長速度が制御され、実質的に
均質となる。
ゾル−ゲル法の利点としては、大きな領域を均一に塗布
できること;室温で成分を原子的規模で混合できること
:混合金属酸化物を低温で合成できること;粉末、バル
ク、フィルム又は繊維とするのに容易であること:並び
に高い化学純度で得ることができることが挙げられる。
レーザーアブレーションシステムには、安全であること
;システムを室温で開放できること;現場で超伝導T1
フィルムを製造するのに適していること;アブレーショ
ン及び凝縮帯域を使い捨てシールドにより囲むことがで
きるので、ストレイタリウムを付着でき、成長速度及び
厚さを慎重に制御でき及びエピタキシャル成長が促進さ
れることが挙げられる。
本発明により、超伝導性を有する種々の厚さのフィルム
を製造する多数のプロトコールが提供される。本発明の
方法は、簡便であり、種々の基板の被覆ができ、種々の
物理的特性の超伝導性フィルムを生成できる。
本明細書において言及した全ての刊行物及び特許の開示
内容は、本発明に利用できる。
上記において、本発明を、図面及び理解を深めめるため
に実施例によりある程度詳細に説明したが、特許請求の
範囲の精神及びその範囲から逸脱することなく、ある程
度の変更及び修正が可能であることは、当業者にとって
は容易に理解できることであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は超伝導体フィルム製造用の密封容器アセンブリ
ーの略側面図であり、第2図は第1図の線2−2につい
ての断面図であり、第3図は超伝導体フィルムを製造す
るために赤外線加熱を利用した装置を用いた別の実施態
様を示したものであり、第4図は基板を超伝導体フィル
ムで塗布するために傾斜容器を用いた別の実施態様の略
図であく66) リ、第5図は狭帯マイクロ波フィルターの概略図であり
、第6図はデジタル瞬時周波数測定装置の概略図である
。 10・・・容器、 12 、14・・・タリウムペレットソース、20・・
・超伝導体前駆体、 22・・・スペーサ、 30 、78・・・ベース、 32・・・カバー 34・・・導管、 40・・・チャンバー、 42・・・赤外線透明天井、 44・・・赤外線ランプ、 46・・・マスク、 50・・・超伝導体フィルム前駆体、 52 、86・・・基板、 56・・・支持体、 60・・・ハウジング、 70 、72・・・ヒータ、 80・・・ロンド、 84・・・シール、 94・・・超伝導体前駆体液体、 96・・・酸化タリウム液体。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.結晶基板上に、タリウム、任意成分としてのカルシ
    ウム、バリウム及び銅の酸化物からなり、厚さが少なく
    とも30Åでc軸が結晶基板表面に垂直に配向している
    配向超伝導層を包含する超伝導物品。
  2. 2.前記超伝導層が、前記基板にエピタキシャル成長し
    たものである特許請求の範囲第1項に記載の超伝導物品
  3. 3.前記超伝導層が2122組成を有している特許請求
    の範囲第1項に記載の超伝導物品。
  4. 4.前記超伝導層が2223組成を有している特許請求
    の範囲第1項に記載の超伝導物品。
  5. 5.前記基板が酸化マグネシウム又はイットリア安定化
    ジルコニアである特許請求の範囲第1項に記載の超伝導
    物品。
  6. 6.酸化マグネシウム上に、タリウム、バリウム、カル
    シウム及び銅の酸化物の超伝導エピタキシャル層を包含
    する超伝導物品。
  7. 7.前記層が配向している特許請求の範囲第6項に記載
    の超伝導物品。
  8. 8.前記超伝導層が2122組成である特許請求の範囲
    第7項に記載の超伝導物品。
  9. 9.前記超伝導層の厚さが約1μmである特許請求の範
    囲第1項、第6項及び第8項のいずれかに記載の物品を
    包含するマイクロ波又はミリメーター装置。
  10. 10.アンテナからのシグナル受信関係におけるダイオ
    ード; パワースプリッタ; 位相検出器; 結晶基板上に、タリウム、任意成分としてのカルシウム
    、バリウム及び銅の酸化物からなり、厚さが少なくとも
    30Åでc軸が結晶基板表面に垂直に配向しており且つ
    長いワイヤの形態をしている配向超伝導層を包含する遅
    延線路; 前記ダイオードを前記パワースプリッタ及び前記パワー
    スプリッタを前記位相検出器に接続している手段;並び
    に 前記位相検出器を出力に接続するための手段を包含する
    デジタル瞬時周波数測定装置。
  11. 11.結晶基板上に、タリウム、任意成分としてのカル
    シウム、バリウム及び銅の酸化物からなり、厚さが少な
    くとも30Åでc軸が結晶基板表面に垂直に配向してお
    り且つ前記基板上に塗布した段付きストリップの形態を
    している配向超伝導層を包含する、アンテナから信号を
    受信するためのマイクロ波フィルター; ミクサ; 掃引局部発振器; 分散性遅延線路; 前記マイクロ波フィルター及び掃引局部発振器を前記ミ
    クサ並びに前記ミクサを前記分散性遅延線路に接続する
    ための手段;並びに 前記分散性遅延線路を出力に接続するための手段を包含
    するマイクロ波受信器。
  12. 12.タリウム、任意成分としてのカルシウム、バリウ
    ム及び銅の酸化物からなり、厚さが少なくとも30Åで
    c軸が結晶基板表面に垂直に配向している配向超伝導層
    を包含する超伝導物品の製造方法において、 結晶基板表面を、高温において、タリウム、カルシウム
    、バリウム及び銅の酸化物を含有する液相で塗布し、 前記溶液を冷却することにより、前記金属酸化物が表面
    で結晶化して、前記基板上に酸化物の形態で、前記金属
    酸化物の超伝導層を形成することを包含する超伝導物品
    の製造方法。
  13. 13.タリウム、任意成分としてのカルシウム、バリウ
    ム及び銅の酸化物からなり、厚さが少なくとも30Åで
    c軸が結晶基板表面に垂直に配向している配向超伝導層
    を包含する超伝導物品の製造方法において、 結晶基板表面を、タリウム、カルシウム、バリウム及び
    銅カルボキシレート石鹸の溶液で塗布して塗膜を生成し
    、 酸素の存在下及び所定の割合の前記酸化物のうちの少な
    くとも酸化タリウムの超過圧力の存在下で、前記石鹸塗
    膜を高温で、前記基板上に酸化物の形態の前記金属の超
    伝導層が生成するのに十分な時間熱分解することを包含
    する超伝導物品の製造方法。
  14. 14.前記超過圧力が、少なくともタリウム及びカルシ
    ウムオキシドのペレットを前記塗膜から機械的に除去す
    ることによって供給される特許請求の範囲第13項に記
    載の方法。
  15. 15.前記石鹸を、前記熱分解よりも低い温度で前記石
    鹸を予備熱分解する更なる工程を包含する特許請求の範
    囲第13項に記載の方法。
  16. 16.前記予備熱分解を250〜450℃の温度で行い
    、前記熱分解を700〜950℃の温度で行う特許請求
    の範囲第15項に記載の方法。
  17. 17.前記石鹸が2−エチルヘキソエートである特許請
    求の範囲第13項に記載の方法。
  18. 18.前記石鹸がネオデカノエートである特許請求の範
    囲第17項に記載の方法。
  19. 19.前記基板が酸化マグネシウム又はイットリア安定
    化ジルコニアである特許請求の範囲第13項に記載の方
    法。
  20. 20.酸化雰囲気中でのレーザアブレーションを用いた
    、タリウム、バリウム、カルシウム及び銅の酸化物から
    実質的になる超伝導フィルムを形成する方法において、 タリウム、任意成分としてのカルシウム、バリウム及び
    銅の酸化物を包含するターゲットを、ターゲットの存在
    下で酸素源を包含するタリウム及び酸化雰囲気において
    レーザアブレーションを行うことにより、プルーム状の
    原子が生成して前記ターゲットの方向に向い、前記原子
    が前記ターゲット表面に衝突して結合し、 高温超伝導組成物を生成する条件下でアニーリングを行
    い、 前記原子を前記ターゲット表面で冷却して超伝導酸化物
    層を生成する、以上の工程を包含する超伝導フィルムを
    形成する方法。
  21. 21.アブレーションに使用したレーザ以外のエネルギ
    ー源で前記酸素源を活性化する特許請求の範囲第20項
    に記載の方法。
  22. 22.前記酸素源が、過酸化水素、オゾン又は酸化窒素
    である特許請求の範囲第20項に記載の方法。
  23. 23.タリウム、任意成分としてのカルシウム、バリウ
    ム及び銅の酸化物からなり、厚さが少なくとも30Åで
    c軸が結晶基板表面に垂直に配向している配向超伝導層
    を包含する超伝導物品の製造方法において、 タリウム、任意成分としてのカルシウム、バリウム及び
    銅の酸化物の混合物を高温に加熱して結晶性超伝導層の
    生成に適当な組成を有する液体を生成し、 前記高温で前記結晶基板を前記液体に浸漬し、前記液体
    を約10〜50℃で冷却するか又は前記液体の一部分を
    蒸発して超伝導体の結晶化を誘発し、前記液体の本体を
    除去して前記基板上に層を残存させる、以上の工程を包
    含する超伝導物品の製造方法。
  24. 24.タリウム、カルシウム、バリウム及び銅の酸化物
    からなり、厚さが少なくとも30Åでc軸が結晶基板表
    面に垂直に配向している配向超伝導層を包含する超伝導
    物品の製造方法において、前記基板に、タリウム及びカ
    ルシウムの酸化物からなる第一被膜を塗布し、 前記第一被膜に、原子比が超伝導層の生成に適当である
    バリウム及び銅の酸化物を包含する第二被膜を塗布し、 前記被膜を液化温度に加熱することにより、前記タリウ
    ム及びカルシウムの酸化物が液体となって前記バリウム
    及び銅の酸化物を溶解し、 前記液体を冷却して超伝導層を生成する、以上の工程を
    包含する超伝導物品の製造方法。
  25. 25.前記第二被膜がタリウム及びカルシウムの酸化物
    を包含している特許請求の範囲第24項に記載の方法。
  26. 26.前記第一被膜を、カルボン酸タリウム及びカルボ
    ン酸カルシウムを熱分解して、それらの酸化物を生成す
    ることにより生成する特許請求の範囲第24項に記載の
    方法。
JP1221843A 1988-08-31 1989-08-30 超伝導体及びマイクロ波又はミリ波装置 Expired - Fee Related JP2955299B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/238,919 US5071830A (en) 1988-08-31 1988-08-31 Metalorganic deposition method for forming epitaxial thallium-based copper oxide superconducting films
US30814989A 1989-02-08 1989-02-08
US308149 1989-02-08
US238919 2002-09-10

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02175612A true JPH02175612A (ja) 1990-07-06
JP2955299B2 JP2955299B2 (ja) 1999-10-04

Family

ID=26932081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1221843A Expired - Fee Related JP2955299B2 (ja) 1988-08-31 1989-08-30 超伝導体及びマイクロ波又はミリ波装置

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0357507B1 (ja)
JP (1) JP2955299B2 (ja)
AT (1) ATE135134T1 (ja)
CA (1) CA1336948C (ja)
DE (1) DE68925851T2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0312311A (ja) * 1989-06-12 1991-01-21 Tokin Corp 周波数濾波用酸化物超伝導体、その製造方法、及びそれを用いた装置
JPH04310521A (ja) * 1991-01-29 1992-11-02 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 酸化物薄膜生成方法
US7283855B2 (en) 2002-08-30 2007-10-16 Fujitsu Limited Dielectric waveguide having a 45° face and method of production thereof

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5139998A (en) * 1988-08-31 1992-08-18 Superconductor Technologies, Inc. Controlled thallous oxide evaporation for thallium superconductor films and reactor design
US5267031A (en) * 1988-11-14 1993-11-30 Canon Kabushiki Kaisha Color image processing apparatus
US6026311A (en) 1993-05-28 2000-02-15 Superconductor Technologies, Inc. High temperature superconducting structures and methods for high Q, reduced intermodulation resonators and filters
US7231238B2 (en) 1989-01-13 2007-06-12 Superconductor Technologies, Inc. High temperature spiral snake superconducting resonator having wider runs with higher current density
US5618777A (en) * 1993-05-28 1997-04-08 Superconductor Technologies, Inc. High temperature superconductor lumped elements and circuit therefrom
GB2235828B (en) * 1989-09-01 1994-05-11 Marconi Gec Ltd Superconductive filter
US5208213A (en) * 1991-04-12 1993-05-04 Hewlett-Packard Company Variable superconducting delay line having means for independently controlling constant delay time or constant impedance
WO1992020078A2 (en) * 1991-05-08 1992-11-12 Superconductor Technologies Inc. Superconducting delay line
JPH05299712A (ja) * 1992-04-22 1993-11-12 Sumitomo Electric Ind Ltd マイクロ波部品
DE19619585C2 (de) * 1996-05-15 1999-11-11 Bosch Gmbh Robert Schaltbarer planarer Hochfrequenzresonator und Filter

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3191055A (en) * 1960-03-21 1965-06-22 Ibm Superconductive transmission line
DE2532570C3 (de) * 1975-07-21 1978-10-05 Siemens Ag, 1000 Berlin Und 8000 Muenchen Verfahren zum Herstellen von supraleitfähigen Nb3 Sn-Schichten auf Nioboberflächen für Hochfrequenzanwendungen sowie Vorrichtung zur Durchführung dieses Verfahrens
EP0277020B1 (en) * 1987-01-30 1995-04-19 Director-General of the Agency of Industrial Science and Technology Method of preparing a superconductive material

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0312311A (ja) * 1989-06-12 1991-01-21 Tokin Corp 周波数濾波用酸化物超伝導体、その製造方法、及びそれを用いた装置
JPH04310521A (ja) * 1991-01-29 1992-11-02 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 酸化物薄膜生成方法
US7283855B2 (en) 2002-08-30 2007-10-16 Fujitsu Limited Dielectric waveguide having a 45° face and method of production thereof

Also Published As

Publication number Publication date
DE68925851T2 (de) 1996-11-07
EP0357507A2 (en) 1990-03-07
ATE135134T1 (de) 1996-03-15
JP2955299B2 (ja) 1999-10-04
EP0357507B1 (en) 1996-03-06
EP0357507A3 (en) 1990-05-30
DE68925851D1 (de) 1996-04-11
CA1336948C (en) 1995-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wördenweber Growth of high-Tc thin films
Norton Synthesis and properties of epitaxial electronic oxide thin-film materials
US5217754A (en) Organometallic precursors in conjunction with rapid thermal annealing for synthesis of thin film ceramics
JP2660248B2 (ja) 光を用いた膜形成方法
JPH02175612A (ja) 超伝導体及びマイクロ波又はミリ波装置
JPH08506216A (ja) 低温にて形成された超伝導YBa▲下2▼Cu▲下3▼O▲下7−x▼
US5071830A (en) Metalorganic deposition method for forming epitaxial thallium-based copper oxide superconducting films
Chu et al. Reactive liquid phase sintering of solution-derived YBa2Cu3O7− x superconducting thin films: Part I. Ambient and precursor effects on BaO–CuO liquid phase formation
Speller Thallium based high temperature superconductors for microwave device applications
Jacobsen et al. Epitaxial cerium oxide buffer layers and YBa2Cu3O7− δ thin films for microwave device applications
US5139998A (en) Controlled thallous oxide evaporation for thallium superconductor films and reactor design
US5306698A (en) Methods for producing Tl2 Ca2 Ba2 Cu3 oxide superconductors
RU2054212C1 (ru) Способ изготовления тонких сверхпроводящих пленок
Langlet et al. High Tc superconducting films prepared by pyrolysis of an ultrasonic-generated aerosol
Guo et al. Preparation of superconducting HgBa2CaCu2Ox films with a zero-resistance transition temperature of 121 K
Kurian et al. Growth of YBa2Cu3O7− δ–Ag thin films (T c (0)= 89 K) by pulsed laser ablation on polycrystalline Ba2LaNbO6: A new perovskite ceramic substrate
Mcintyre et al. Metal‐Organic Decomposition and Microstructure Development in Ba2ycu3o7‐X Films from Metal Trifluoroacetate Precursors
Nakamura et al. Laser deposition of (Sr, Ba) TiO3 films with metal–ethylenediaminetetraacetic acid complexes
JP3813493B2 (ja) 複合基板
Young et al. Substrate interdiffusion in Tl2Ba2CaCu2O8 thin films and its effects on microwave device performance
JP2817299B2 (ja) 複合酸化物超電導薄膜の作製方法
Bindi et al. Fabrication and characterization of Hg-based superconductive thin films
Zhu et al. Orientation of MgO thin films on Si (001) prepared by pulsed laser deposition
JPH0782078A (ja) 希土類系酸化物超電導体単結晶膜及びその製造方法
Feng et al. In-situ growth of Y1Ba2Cu3O7− x thin films directly on sapphire by temperature-controlled chemical vapor deposition

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees