JPH02171182A - 付着依存性細胞用増殖助剤 - Google Patents

付着依存性細胞用増殖助剤

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JPH02171182A
JPH02171182A JP63321990A JP32199088A JPH02171182A JP H02171182 A JPH02171182 A JP H02171182A JP 63321990 A JP63321990 A JP 63321990A JP 32199088 A JP32199088 A JP 32199088A JP H02171182 A JPH02171182 A JP H02171182A
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cell
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Junji Kobayashi
準次 小林
Yutaka Sato
裕 佐藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、付着依存性細胞用無血清ないし低血清含有培
地において、固定化プロテアーゼインヒビターを有効成
分とする付着依存性細胞用増殖助剤に関する。
〔従来の技術〕
付着依存性細胞を用いた有用物質の工業的生産等には、
先ず細胞を増殖することが必須であるが、付着依存性細
胞の増殖には浮遊系細胞のそれと異なり培養担体への付
着が必要である。付着依存性細胞、例えば動物細胞を培
養する場合には従来から牛胎児血清や子牛血清などを通
常5〜10%V/V添加した血清含有培地が用いられて
いる。
しかしこのような血清含有培地は、血清自体が高価であ
るにもかかわらず、血清のロフト間の品質差があり、同
一品質の血清を得ることが困難であるとの欠点があり、
また培養された細胞培養物からの目的有用物質の単離、
精製も困難となる欠点があり、近年安価な低血清含有培
地ないし無血清培地について研究されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
無血清培地としては、例えばMEM、RPMI−164
0,ハムF−12などを基礎培地として、これにインシ
ュリン、トランスフェリン、EGF、ファイプロネクチ
ンなどの血清代替成分を適宜選択組合せて添加した培地
が用いられていた。
ところがこのような無血清培地や低血清含有培地を用い
る培養においては小規模での培養を可能とするが、工業
的生産の如くの大量培養においては増殖速度、細胞密度
、細胞の安定性などの点で血清含有培地による場合に比
べて、なお多くの改良を必要としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、より有用な無血清培地ないし低血清含有
培地を構築するこうを目的として、付着依存性細胞であ
るヒト組織由来細胞の継代培養を行った後、血清を用い
る場合と同様に速やかに細胞の増殖促進を示し、または
増殖を安定的に維持する物質の検索を行った。その結果
、遊離のプロテアーゼインヒビターが細胞の増殖を抑制
するに対して、全く意外にも固定化プロテアーゼインヒ
ビターは細胞の増殖を安定に維持し、かつ細胞増殖を促
進する効果を有することを見出し、固定化プロテアーゼ
インヒビターが付着依存性細胞の増殖助剤となり得るこ
とを見出した。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたもので、付着
依存性細胞用無血清ないし低血清含有培地において、固
定化プロテアーゼインヒビターを有効成分とする付着依
存性細胞用増殖助剤であるまず本発明における付着依存
性細胞とは、培養担体への付着が細胞増殖の必須要因で
ある細胞で一般的には付着性の動物細胞が例示され、例
え、ぼ正常および胎児組織由来の付着性正常2倍体初代
または株化細胞ならびに癌およびその他の組織由来付着
性正常2倍体初代または株化細胞が挙げられる。具体的
には、ヒト組織由来細胞、例えばヒト腎癌細胞TRC−
29R(微工研菌寄第10274号(FERM  P−
10274))およびヒト肺癌細胞TLC−9A (特
開昭62−38325号公報)などが例示される。
ヒト腎癌細胞TRC−29Rの性状は下記に示すとおり
である。
■形態:上皮細胞様、 ■染色体数:高3倍体域である染色体数74本のモーダ
ル・ナンバーを示すことを特徴とする染色体数の分布モ
ード、 ■継代培養=無限な継代培養、 ■機能的特徴:ヒトーC3F産生、 ■細胞増殖性:細胞の増殖が進み、飽和状態になると重
層状に増殖する傾向が見られる。特に、5〜20%牛脂
児血清を含むRPKI−1640培地において増殖性良
く、ボピュレイション・ダブリング・タイムは29±6
時間である。
また固定化プロテアーゼインヒビターとはプロテアーゼ
インヒビターを不溶性または親水性の固定化担体に固定
化したものを示し、本発明に使用しうるプロテアーゼイ
ンヒビターとしてはプロテアーゼ、例えばトリプシンな
どを有効に阻害するものであればよく、例えばα1−プ
ロテア−ゼ・インヒビター、α1−マイクログロブリン
、オボインヒビター、ウシ膵臓トリプシンインヒビター
、ダイズトリブシン・インヒビター、リママメ・インヒ
ビター、ナンキンマメ・インヒビターインゲンマメ・イ
ンヒビター、マングマメ・インヒビター、フジマメ・イ
ンヒビター、タチナタマメ・インヒビター、フジマメ・
インヒビター、ポテト・インヒビター、ストレプトミセ
スズブチリシン・インヒビター、プラスミノストレプチ
ン、抗プロテアーゼ抗体およびその他の合成プロテアー
ゼインヒビター、例えばベンズアミジン塩酸塩、p−ア
ミノベンズアミジン塩酸塩、フッ化フェニルメチルスル
ホニル、p−トルエンスルホニル−し−リジンクロルメ
チルケトン塩酸塩等が挙げられる。さらに、細胞培養の
ために固定化プロテアーゼインヒビターを細菌、カビ等
の微生物のコンタミの防止のために、熱殺菌が可能な合
成プロテアーゼインヒビター、例えばベンズアミジン塩
酸塩、p−アミノベンズアミジン塩酸塩、フッ化フェニ
ルメチルスルホニル、P−トルエンスルホニル−し−リ
ジンクロルメチルケトン塩酸塩等、が好ましい。
固定化担体としては、プロテアーゼインヒビターを固定
化するための官能基、例えばアミノ基、イミノ基、カル
ボキシル基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドロギシ
ル基、チオール基、アミド基、シアノ基、イソシアノ基
など、またはこれらの官能基から誘導された、少なくと
もプロテアーゼインヒビターを固定化するための反応性
基を有していればよく、何ら限定されるものではなく、
例えばアルブミンやゼラチンなどの蛋白質の不溶化した
もの、アガロース、セルロース、セファロース、デキス
トリンやキトサンなどの多糖類のエピクロルヒドリン処
理による不溶化したものや臭化シアン処理やその他のア
ミノ基導入試薬、チオール基導入試薬やカルボキシル基
導入試薬などの公知の反応性基導入試薬を用いて処理し
た不溶性半合成高分子系担体、また例えばアクリロニト
リル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル
酸、メタアクリル酸エステル、ビニルアルコール、酢酸
ビニル、スチレン、アミノスチレン、クロルスチレン、
スルホスチレン、マレイン酸、フマル酸などのモノマー
からなる重合体または他の七ツマ−との共重合体や例え
ばヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレート、(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ
)アクリレートなどのモノマーとの共重合体の親水性担
体や、さらにそれらのハイポーラスなものなどの合成高
分子系担体やケイ素やアルミニウムなどの無機化合物ま
たはそのハイポーラス無機化合物の不溶性無機系担体な
どが挙げられる。
プロテアーゼインヒビターを固定化担体に固定化するに
当たっては、固定化担体のハイポーラス吸着能に基づく
吸着固定化を行ってもよく、または固定化担体の有する
官能基またはそれに導入した官能基とプロテアーゼイン
ヒビターの有する官能基またはそれに導入した官能基ま
たはその反応性基とを必要に応じて架橋剤を用いて共有
結合または抱合せしめてもよい。また官能基を導入する
場合にはスペーサー導入のための試薬を用いてもよく、
例えばスクシニルアルデヒド、グルタルアルデヒド、ア
ジボアルデヒド、などのジアルデヒド化合物、ω−アミ
ノ酪酸、ω−アミノグルタミン酸などのアミノ酸化合物
またはその酸クロライド、スクシンイミドエステル、p
−ニトロフェニルエステルなどの反応性誘導体、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などのジカルボ
ン酸化合物またはその反応性誘導体、ヘキサメチレンジ
アミン、デカメチレンジアミンなどのジアミン化合物、
3−(2”−ビリジルージチオ)プロピオン酸、3−(
2”−ピリジル−N−オキシド−ジチオ)プロピオン酸
、3−(2” −ベンゾチアゾリル−ジチオ)プロピオ
ン酸などのチオカルボン酸化合物またはその反応性誘導
体、S−アセチルメルカプトカプトサクシニック・アン
ハイドライド、2−アミノエタンチオール、T−アミノ
プロピルエトキシシランなどの試薬の1種または2種以
上を用いてアルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、
チオール基などの官能基を導入してもよい。さらにこの
ような固定化担体およびプロテアーゼインヒビターの共
有結合体を得るに当たっては、この固定化担体、プロテ
アーゼインヒビターの有するアミノ基、水酸基、カルボ
キシル基、チオール基などの官能基またはその反応性誘
導体やさらに導入された官能基またはその反応性誘導体
に基づいて、必要に応じて両者を結合しえる架橋試薬を
用いて得られる。また架橋試薬としては、アミノ基、水
酸基、カルボキシル基、チオール基などの官能基と反応
し得る基を2つ以上有する多官能性試薬であればよく、
例えばスクシニルアルデヒド、グルタルアルデヒド、ア
ジボアルデヒド、などのジアルデヒド化合物、マロン酸
、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などのジカルボン
酸化合物またはその反応性誘導体、ヘキサメチレンジイ
ソシアナート、2.4−)ルエンジイソシアナートなど
のジイソシアナート化合物、マレイミド安息香酸、マレ
イミドフェニル酢酸などのマレイミドカルボン酸化合物
またはその反応性誘4体、N、N’ −エチレンビスマ
レイミド、NIN’ −o−フェニレンジマレイミドな
どのシマレイミド化合物、ビスジアゾベンジジン、ジエ
チルマロンイミデート、ジメチルアジピンイミデート、
N、N’ −ポリメチレンビスヨードアセトアミドや3
−(2“−ピリジル−ジチオ)プロピオン酸、3−(2
“−ベンゾチアゾリル−ジチオ)プロピオン酸などのチ
オカルボン酸化合物またはその反応性誘導体、N−(2
−(2°−、ビリジルージチオ)エチル)−3−(2°
−ベンゾチアゾリル−ジチオ)プロピオンアミド、1−
(2”−ベンゾチアゾリル−ジチオ)−2−(2’ −
ピリジル−ジチオ)エタンなどのジチオ化合物、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、■、4−ブタンジ
オールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル
化合物またはその反応性誘導体が挙げられ、これらの試
薬は、用いる固定化担体およびプロテアーゼインヒビタ
ーの結合に関与するアミノ基、水酸基、カルボキシル基
、アルデヒド基、チオール基などの官能基を考慮して選
択使用すればよく、またその反応媒体としては、例えば
水、緩衝液、アセトン、アルコール、DMF、DMSo
などの有機溶媒、または含水有機溶媒、クロロホルム、
メチレンクロライド、エチレンクロライド、石油エーテ
ルなどの有機溶媒を適宜選択使用すればよい。さらに固
定化後、適宜固定化プロテアーゼインヒビターを単離し
、溶媒にて洗浄すればよい。また入手の容易な市販品で
ある固定化プロテアーゼインヒビターとして、Benz
amidine−3epharose 6B (ファル
マシア社製、商品名)のゲル状物や磁性体を固定化担体
に保持させた磁気により使用後の分離回収が可能である
p−Amino−Benzamidine−Agaro
se  (磁気分離用)(ステロ−ジンバイオケミカル
社製、商品名)を用いることもできる。
固定化プロテアーゼインヒビターの形状は、用する固定
化担体の形状に基づき粒子状や繊維状等のどのような形
状であってもよく、その大きさはその後の分離回収のし
易すさ等を考慮して適宜変更しうるが、通常粒子状で粒
径100μm〜1mm程度のものが使用される。また、
固定化プロテアーゼインヒビターゲル(含水率85〜9
5%)1ml当りトリプシン約5〜20mgが結合し得
、ゲル1mlで50.czg/mj!)リブシン液約3
00mj!を処理できるが、好ましくは50〜200m
fの範囲で調製すればよい。
本発明の培養法は、細胞の増殖を目的とする種々の培養
手段に使用でき、例えば付着依存性細胞の大量培養にも
好適である。このような培養において、培養担体は培養
用容器壁等であってもよいが、培養時の該細胞の付着表
面積を増加せしめ栄養分の補給やガス交換が容易とせし
めるため、マイクロキャリアー(以下、Mcと略す)を
用いることがより好ましい。Meとしては、デキストラ
ン、変性コラーゲン、ガラス、ポリスチレン、ポリアク
リルアミドやセルロース等がよく利用され、動物細胞の
培養においては、通常、粒径100〜200μmの粒状
物が使用される。また、このようなMcに磁性体を保持
せしめた磁性体保持担体を培養担体として使用すること
も以後の分離回1収に有用であり好ましく、さらに好ま
しくはMc内部に磁性体を含有せしめた培養担体を使用
して培養してもよい。また、この固定化プロテアーゼイ
ンヒビクーを、無血清ないし低血清含有培地に添加する
が、その固定化プロテアーゼインヒビターの量としては
、プロテアーゼインヒビターの培地濃度として、少なく
とも0.05mM添加すればよく、通常0.3mM〜5
mM程度、好ましくは0.5mM〜2mM程度である。
また本発明における無血清培地とは特に限定されるもの
ではな(、例えばホワイト(White )の培地、フ
ィシャ−(Fisher)の培地、パーカー(Park
er )の培地、アーレ(Earle )の培地、ウェ
イマウス(WayHouth)の培地、イーグル(Ea
gle)の培地、パック(Pack)の培地、ハム(l
lam )の培地、トロウェル(Trowell )の
培地、マックコイ(Mccoy )の培地、ムーア(M
oore )の培地、ウィリアムズ・メディウム(Wi
lliam’s medium)E培地などの種々の基
礎培地とその改変培地、さらにそれらの混合培地が挙げ
られる。さらに例示すれば、組成公知のフィシャーの培
地としてはV−614、バーカーの培地としてはM15
0、M2B5、M2O3、M858、M2O3、CMR
L−1066、CMRL−1415、アーレの培地とし
てはNCTC109、NCTCl 35、ウェイマウス
の培地としてはMB752/LBME、イーグルの培地
としてはMEM、ダルベツコMEM、ジョウワリンク、
アルファMEM、パックの培地としてはN15、N16
、ハムの培地としてはF7、FIO1F12、トロウェ
ルの培地としてはT7、マックコイの培地としてはフッ
クコイ5A、ムーアの培地としてはRPMI−1629
、RPMI−1630、RPMI−1634、RPMI
−1640などの培地またはそれらの混合培地が挙げら
れる。また、例えばMEM培地、199培地、ハム培地
、RPMI−1640培地、CMRL−1066培地、
NCTC109培地等の組成においては、種々のアミノ
酸類、ビタミン類、無機塩類やその他グルコース等を添
加調製したものでも良い、さらに、このような培地にお
いて、リン脂質、脂肪酸好ましくは不飽和脂肪酸、アミ
ン化合物好ましくはエタノールアミン、インシュリン、
グルカゴン、ソマトスフチン、パラサイロイドホルモン
(PTH) 、チロプロティン・リリージングホルモン
、ルテイニング・ホルモン・リリージングホルモン、(
LH−RH)、セレン、トランスフェリン、アルブミン
、エビデルマル・グロス・ファクター(EGF)、ファ
イブロブラスト・グロス・ファクター(FGF)、プロ
スタグランジン、例えばプロスタグランジンF2α、プ
ロスタグランジンEI、トリョードチロニン、ハイドロ
コーチシン、プロゲステロン、テストステロン、エスト
ラジオール、ラクトアルブミン、その他抗生物質などか
ら選択した一種以上の化合物を添加調整してもよい。
また、低血清含有培地とは、具体的には、上記無血清培
地等に例えば0.5%以下の血清を添加調整した培地を
示す。
次いで付着依存性細胞の培養に当たっては、上記の如(
調整された培地に通常lXl0’〜5×106個/ m
 lの細胞濃度となるように添加して移植すればよく、
培養条件は細胞の種類により適宜変更し得るが、動物細
胞の場合には通常37°C15%CO□、100%相対
湿度の条件にて96時間以上培養を行えばよい。
〔実施例〕
次いで本発明の実施例を挙げるが、本発明はこれらによ
って何ら限定されるものではない。
実施例1 径10cmのシャーレにて2%牛脂児血清(以下FC3
という)含有RPMI−1640(日永製薬製)培地で
4日間培養したヒト腎臓癌細胞由来の株化細胞TRC−
29R株をトリプシン(バイオザイム・ラボラトリ−社
製;500ONFU/mg)を50μg / m l含
有、マグネシウム、カルシウム不含のリン酸緩衝塩類溶
液(以下、PBS (−)という)で37°C110分
間処理して細胞を分散させ、PBS(−)で3回洗浄し
た。
次いでこの細胞を、各種増殖因子を含有するRPMI−
1640培地(GIBCO社製RPMI−1640培地
に10 ng/m/!EGF (東洋紡績社製)、5μ
g / m j!ベインュリン(シグマ゛社製)、1μ
g/mj1ランスフェリン(シグマ社製)、1μM硫酸
第一鉄(和光純薬社製) 、0.01χ(W/V)低分
子ゼラチン(■ニッピ社製)、10μg/m1葉酸(和
光純薬社製)、lomMヘベス(シグマ社製) 、0.
3χ(W/V)重曹(和光純薬社製)、1100u/m
l!ペニシリンG(明治製菓社製)、100μg / 
m l硫酸ストレプトマイシン(明治製菓社製)を補添
した培地;以下、無血清培地という)に2X10’セル
/ml細胞濃度になるように懸濁して細胞浮遊液を得た
また固定化プロテアーゼインヒビター含有培地は、予め
熱殺菌(オートクレーブで121℃、15分)したベン
ズアミジンセファロース6B(固定化−PABと称する
)を、無血清培地にプロテアーゼインヒビター濃度とし
て0.5mM、1mM、2mM、4mM濃度となるよう
に添加して調製した。さらに対照として、同一濃度の遊
離のプロテアーゼインヒビターを無血清培地に添加して
使用した。
次いで1.24穴マルチプレート(Nunc社製)4こ
前記の細胞浮遊液を0.5mlづつ播種した後、調製し
た各濃度のプロテアーゼインヒビター含有培地の0.5
mlを分注して全fi 1 m lとした。その後、3
7°Cの炭酸ガスインキュベーター内で6日間培養した
。この培養による増殖細胞を剥離分散させ、細胞数計測
装置(コールタ−社製;商品名コールタ−カウンター)
を用いて細胞数を計測した。その結果を第1図に示すも
ので、図中、・は固定化プロテアーゼインヒビター含有
培地の場合を示し、Oは遊離のプロテアーゼインヒビタ
ー含有培地の場合を示す。
この第1図に示す通り、対照とする′f1離のプロテア
ーゼインヒビター含有培地での細胞増殖はプロテアーゼ
インヒビター濃度の増加とともに抑制的の作用したもの
であった。しかし本発明の固定化プロテアーゼインヒビ
ター含有培地では、プロテアーゼインヒビター濃度に影
響されることなく、付着依存性細胞が安定な増殖を示し
た。
実施例2 実施例1で調製した各種のプロテアーゼインヒビター含
有培地(プロテアーゼインヒビター濃度2mMおよび0
.5mMを使用)に、トリプシンを2μg/ml、5t
tg/ml、lOug/ml濃度になるように添加して
トリプシン残留培地を調製した。
次いで24穴マルチプレートに、実施例1で調製した細
胞浮遊液を0.5mlづつ播種した後、調製した各濃度
のトリプシン残留培地を0.5mlづつ分注して全量1
 m lとした。これを、37°Cの炭酸ガスインキュ
ベーク−内で6日間培養した。その結果を第2図(トリ
プシン濃度2μgZml使■の場合)、第3図(トリプ
シン濃度5μg/ml使用の場合)、第4は(トリプシ
ン濃度10μg/ml使用の場合)に示すもので、各図
中、Oは固定化プロテアーゼインヒビターのプロテアー
ゼインヒビター培地最終濃度1mM含有培地の場合を示
し、・は固定化プロテアーゼインヒビターのプロテアー
ゼインヒビター培地最終濃度0.25mM含有培地の場
合を示し、Δは遊離のプロテアーゼインヒビターのプロ
テアーゼインヒビター培地最終濃度1mM含有培地の場
合を示し、ムは遊離のプロテアーゼインヒビターのプロ
テアーゼインヒビター培地最終濃度0.25mM含有培
地の場合を示し、口はプロテアーゼインヒビター無添加
の培地による細胞増殖曲線を示した。
この結果、遊離のプロテアーゼインヒビターは、プロテ
アーゼインヒビター無添加の培地による細胞増殖に比較
して、僅かな増殖を促進する場合も観察されたが、全般
には付着依存性細胞の増殖を抑制する傾向が見られた。
ところが、本発明の固定化プロテアーゼインヒビター添
加培地における細胞の増殖は、プロテアーゼインヒビタ
ー無添加の培地による細胞増殖に比較して増殖を促進す
る効果が認められた。
〔発明の効果〕
本発明における固定化プロテアーゼインヒビターは、遊
離のプロテアーゼインヒビターの作用と全(異なり、細
胞培養において安定な増殖を維持せしめ、またプロテア
ーゼインヒビター無添加の培地による細胞増殖に比較し
て増殖を促進する効果が認められるものであるが、推定
であって限定するものではないが、固定化プロテアーゼ
インヒビター自体が細胞増殖因子であると考察するもの
ではなく、細胞増殖は無血清培地における各種の増殖因
子によると推定され、固定化プロテアーゼインヒビター
自体は上記の如くの増殖を補助する助剤的効果を発揮し
たものと推測され、本発明の効果を細胞増殖助剤とした
ものである。
また以上の効果の確認は無血清培地で行いプロテアーゼ
インヒビター無添加の培地による細胞増殖に比較して増
殖を促進する増殖助剤の効果を認めたものであるが、無
血清培地の代わりに低血清含有培地においても同様の効
果が得られるものである。
このように固定化プロテアーゼインヒビターを付着依存
性細胞の増殖助剤として使用することにより、無血清な
いし低血清含有培地においても、より安定に細胞増殖を
なすことが可能となり、無血清ないし低血清含有培地に
おける付着依存性細胞の効率的な培養法および培養のた
めの有用な培地組成物を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図、 第2図、 第3図およ、び第4図は、 細胞 増殖曲線を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)付着依存性細胞用無血清ないし低血清含有培地に
    おいて、固定化プロテアーゼインヒビターを有効成分と
    する付着依存性細胞用増殖助剤。
  2. (2)固定化プロテアーゼインヒビターにおけるプロテ
    アーゼインヒビターの培地濃度が、少なくとも0.05
    mMである請求項(1)記載の増殖助剤。
  3. (3)付着依存性細胞が、ヒト組織由来細胞である請求
    項(1)記載の増殖助剤。
  4. (4)ヒト組織由来細胞が、ヒト腎癌由来細胞TRC−
    29R(FERM P−10274)である請求項(1
    )記載の増殖助剤。
JP63321990A 1988-12-22 1988-12-22 付着依存性細胞用増殖助剤 Granted JPH02171182A (ja)

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JP63321990A JPH02171182A (ja) 1988-12-22 1988-12-22 付着依存性細胞用増殖助剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1993002183A1 (en) * 1991-07-18 1993-02-04 Fuji Yakuhin Kogyo Kabushiki Kaisha Serum-free tissue culture medium containing tissue inhibitor of metalloproteinase and method for cell growth
US5661034A (en) * 1991-07-18 1997-08-26 Fuji Yakuhin Kogyo Kabushiki Kaisha Serum-free medium for tissue culture containing tissue inhibitor of metalloproteinases and method for growing cells using the medium
US10640740B2 (en) 2015-11-06 2020-05-05 Cooperative AVEBE U.A. Fermentation

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