JPH02170023A - 連続加熱炉における材料温度の測定方法 - Google Patents

連続加熱炉における材料温度の測定方法

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JPH02170023A
JPH02170023A JP63323462A JP32346288A JPH02170023A JP H02170023 A JPH02170023 A JP H02170023A JP 63323462 A JP63323462 A JP 63323462A JP 32346288 A JP32346288 A JP 32346288A JP H02170023 A JPH02170023 A JP H02170023A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、連続加熱炉における材料温度の測定方法に係
り、特に加熱帯と均熱帯を有する連続加熱炉内で移動加
熱される被加熱材の材料温度履歴を目標値に制御するた
めの材料温度および昇温パターンの測定方法に関する。
〈従来の技術〉 通常、焼鈍炉などの連続加熱炉で再加熱処理される鋼板
などの被加熱材は、均熱帯内において所定の温度域で所
定の時間保持される。そのときの材料温度は、主に加熱
帯出口および均熱帯出口に設置された放射温度針で計測
されるが、この場合被加熱材の放射率εを正確に求めて
補正することが不可欠である。また、均熱時間を確認す
るために、計算により昇温パターンの予測を行うが、こ
の場合総括熱吸収率φ、Gを決めることが不可欠である
。そして、これら放射率εと総括熱吸収率φc6とはリ
アルタイムに同定しなければ高い検出精度を維持するこ
とは困難でる。
その理由について、以下に詳しく述べる。
通常の材料温度の開側において、必要な因子は表面温度
と平均温度である。表面温度は材料の表面性状を評価す
るために必要であり、また平均温度は材質の内質評価の
ために必要である。ところで、温度計測に放射温度計を
用いる場合、表面温度の測定値は放射率に依存し、また
平均温度の測定値は表面温度と雰囲気の熱伝達率とに依
存する。
一方、熱伝達率は加熱の実績データから平均温度のみの
関数形として求める手法もあるが、上記のように、平均
温度自体が熱伝達率に依存することから、別の手法、例
えば輻射方程式により、表面温度と総括熱吸収率φcc
の関数形として求めざるを得ないのである。ここで、大
気中で放冷の場合には、総括熱吸収率φ、C相当のもの
が即放射率εとなり、また雰囲気加熱の場合にもεとφ
CGとは炉寸法、材料寸法および炉壁放射率の関数で結
合されるので、いずれにしてもφCGはεで代表できる
したがって、放射温度針に与える放射率εが真価である
との保証があるとすれば、測定された表面温度から熱伝
達率を、さらにこの熱伝達率を用いて平均温度を順次決
定することが可能であるが、現在のところ放射率εその
ものを検定する絶対的な手段が無いのが実情である。そ
れ故、放射率および熱伝達率3表面温度、平均温度の4
者は、いずれもが単独に真に正しいものとして与える方
法が原理上存在しないのであり、これら4者はただ一組
の組合せによって同時に決定すべき性質のものであると
いえる。
さらに、総括熱吸収率φCGは操炉状態によって変化す
ることが明らかにされており、φ。。すなわちεをオン
ラインでその場同定することが、高精度な材料温度の測
定と制御の第1条件としながら、実際にはそのための手
法が無かった。なお、わずかに、特公昭61−4364
9号公報に記載されているように、φ、Gを算出しつつ
材料温度を計算して求める方法が開示されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、特公昭61−43649号公報において
は、時刻りにおける材料温度を計算するに際して、61
時間前のφC6値を用いるようにしているものの、その
発明の詳細な説明の項においても記載されているように
、「φccは鋼片の材質もしくは形状が同一であっても
必ずしも一定ではなく、炉の操業状態によって異なる不
確定な要素と見なされている(公報2ペ一ジ3欄上21
〜24行)」としていながら、このような取扱いをせざ
るを得ないため、「統計的手法によって平均化し、(同
4欄上20行)」としたφ、6を適用するとしており、
精度的に問題があり、かつ原理的に燃料燃焼熱、スケー
ル生成熱、上流帯からの入熱、炉壁がらの損失熱、排ガ
ス損失熱等数多くの不確定なパラメータからなる熱バラ
ンス式を根拠にしてφ、6を算出することが、精度上の
限界を生じている。
また、時刻tにおける材料温度を計算する伝熱方程式(
同3欄の(3)式)において、雰囲気熱伝達率αをどの
ような形で与えるかの説明が見当たらない。したがって
、φCGもαも操炉状態によって大きく左右されるパラ
メータであることを考えると、この発明は正鵠を得たも
のであるとはいえない。この点、φCG+  ε、αお
よび材料温度を決定する作業が同時になされるのであれ
ば、極めて合理的である。本発明は、上記の事情に鑑み
なされたものであって、連続加熱炉における精度の高い
材料温度の測定方法を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 本発明の構成は、下記の手順を基本とするものであり、
これによって、高精度な加熱処理が達成される。
(1)加熱帯入側の材料温度(TO) 、加熱帯と均熱
帯の炉内温度(T、’ 、 ’rr)を、通常の任意の
手段で測定する。
(2)加熱帯出側と均熱帯出側の2点で、放射温度計に
より被加熱材の輝度温度((T、)、(T2〕)を検出
する。
(3)加熱帯内の総括熱吸収率φ0.を一定値でfHと
し、均熱帯内の総括熱吸収率φ。、を在炉時間に比例し
て増大する一次関数形のφ。
とみなす。
(4)被加熱材の放射率εをφc6の関数形として与え
る。
(5)  To、 Tr’ 、  (T+)より義、1
を収束演算同定し、加熱帯出側材料温度T1と加熱パタ
ーンを決定する。
(6)  ill、 T、、 Tt、  (Tz) ヨ
リdsを収束演算同定し、均熱帯出側材料温度T2と均
熱パターンを決定する。
〈作 用〉 本発明者らは、加熱帯と均熱帯を有する連続加熱炉内に
熱電対を装着した薄鋼板を連続走行させ、加熱帯入側か
ら均熱帯出側までの材料温度を連続測定する実験を行っ
た。そのとき得られた測温データをもとに、昇温計算式
から輻射熱伝達率を逆算し、さらに輻射熱伝達率式から
総括熱吸収率を逆算した。そして、薄鋼板の鋼種、板厚
、板幅走行速度および加熱帯・均熱帯温度を種々変更す
ることによって得られた膨大な測温データを解析した結
果、以下のような重要な知見を得た。
(1)加熱帯内では、総括熱吸収率φc6がそのレベル
については鋼種5加熱条件等により異なるものの、はぼ
一定値に保たれること。
(2)均熱帯内では、φ、Gは在炉時間にほぼ比例して
増大すること。
これらの現象は、炉内温度と材料表面温度との差ΔTに
よって統一的に解釈できる。すなわち、加熱帯内ではΔ
Tが通常200°C超のレベルで大きく、φ、Gはほと
んど室温中の材料の放射率と等しい値とみなすことがで
き、一方、均熱帯内ではΔTが100°C以下と急激に
小さくなり、かつ八Tは在炉時間とともに0に漸近して
行く。原理上、ΔT=Oのときφcc=1.0になるの
で、均熱炉帯ではΔTが0に漸近することがφc6を連
続的に増大させていくものと考えられる。これらΔTと
φ、。
との相関の一例を第2図に示す。この図から、φ、Gは
ΔT>200’Cでほぼ一定値となること、およびΔT
!=i0°でφ、、= 1.0に漸近することが明らか
である。
一方、発明者らが総括熱吸収率φCGと放射率εとの関
係について種々検討したところ、総括熱吸収率φ。、と
放射率εとは一般に特定の関係式で結合されることを見
出した。そこで、未知数はφ、。
あるいはεのいずれか一方に限定することができるから
、εが与えられれば、放射温度針で被加熱材の輝度温度
を検出することにより、材料の表面温度(Ta)を換算
でき、また、φ、6が与えられれば、一方でTaとから
輻射熱伝達率を見積もってTaより平均温度〒aを換算
し、他方で昇温計算により放射温度測定位置での材料平
均温度〒bを算出することができる。それ故、異なる手
段で換算あるいは算出された材料平均温度〒aと丁すを
等価となした、φ、。あるいはεのみを未知数とする方
程式を導いてこれを解くことによりφCGあるいはεを
決定し、後は自動的にεあるいはφc6および放射温度
針による測定温度と昇温パターンとを同時決定するロジ
ックを構築することが可能である。
以下に、本発明の基本手順について説明する。
加熱帯出側(すなわち均熱帯入側)と均熱帯出側にそれ
ぞれ放射温度計を配置して、被加熱材の材料表面温度を
連続して計測し、それらの測温値を以下の手順により演
算する。
■ まず、放射温度計の設定放射率〔ε〕を、それぞれ
任意でよいが、取扱上張も簡便な1.0と設定して、そ
れぞれ加熱帯出側放射温度計と均熱帯出側放射温度計の
検出値(すなわち輝度温度)  (TIE、  (rt
)をリアルタイムでデータロギングする。
■ 一方、放射温度計の検出素子の吸収波長λ。
材料厚さd、板幅W、加熱帯在炉時間1. +均熱帯在
炉時間t8.材料の熱的物性値(熱伝導率λ、温度伝播
率aなど)、加熱帯入側材料平均温度〒0.加熱帯炉内
温度T、′および均熱帯炉内温度T、などを入力する。
■ 次いで加熱帯における仮の均一総括熱吸収率’Jl
+’を選択して、一方で放射率ε、′を例えば下記(2
)式で示す81′(f□′1W)の関数を用いて換算す
る。
まず、一般に材料温度の放射率81′は下記(1)式で
表される。
ここで、C,は被加熱材料と炉壁間の熱量授受の状態を
評価するパラメータで、一般に形態係数といねれるもの
であり、矩形断面の炉で鋼板等マクロな凹面を有しない
材料を完全に包囲している場合には、c、−1,0とみ
なせる。ε、はレンガで造られた炉壁の放射率であり、
通常0.8〜0.9の範囲に特定されるので一定値とし
て与えることができる。F、 / F、は材料表面積と
炉壁表面積との比であり、予め既知として扱える。
結局、81′はiJl+’ と材料寸法の関数として与
えることができ、例えば薄い板の場合には、板厚(d)
<<板幅(W)であるから、81′は下記(2)式のよ
うにfll′ とWの関数で計算できる。
81′=(正□’ −’ −bH−W)−’     
  (2)ここで、bll:正定数 ついで、加熱帯出側材料表面温度TLIを、例えば下記
(3)式で示ずTl+ ((T+) 、 81′、λ。
)の関数を用いて換算する。
冊 ここで、 (、: 1.43X10’       (tml−d
eg )■ 引き続いて放射測温点における輻射熱伝達
率α1.を、例えば下記(4)式で表すαz(T++、
 Tt’正、′)のボルツマンの熱輻射式とニュートン
の伝熱式とを結合した放射熱伝達率式を用いて換算する
ここで、 Tf′:加熱帯炉内温度(°C) ■ さらに測温点での材料内の平均温度〒1.を例えば
下記(5)式で示す〒II(T11+  αIl+  
d、 Tf′)の関数で換算する。
工2 ここで、 Nz=(α1.・d/λ)  Xl0−’d:材料外径 λ:熱伝導率 〃:平均温度位置係数 ■ 引続き加熱帯出側測温点における材料内の平均温度
を、例えば下記(6)式で示す〒+z(To+ TII
+to、  d、 Tr’ 、  tfio’ )の熱
伝導解析解昇温計算式により予測演算する。
〒1□=(〒o−Tt’  )  ・ exp(−k 
 ・ むu)+Tr’ここで、 1(=77゜、 a  Yz/8d” ’1z=f  (Nl、  m) N、=(α1・d/λ)Xl04 μ。−8,889X103 a;温度伝播率(ボ/h) tll:加熱炉滞在時間(s) m:材料の形状係数 なお、加熱帯を適宜分割して、分割区画毎に逐時昇温計
算させてももちろんよい。
■ ここで求められた加熱帯出側平均温度〒l□と前記
ステップ■で測定換算された平均温度〒、1を比較して
、両者の差が許容誤差δ内に収まるかどうかを判断させ
、収まるまで総括熱吸収率正□′の選択を繰り返す。
■ 前記〒、1と〒1□の差が所要精度内で一致したら
、そのときoi’o’ 、  ε、′をそれぞれ同定す
べき正、、ε、として、加熱炉出口材料表面温度T、 
(= Tl+)および材料肉平均温度〒、(=〒I+)
を決定し、同時に出力する。
■ ついで義1.を均熱帯入側における総括熱吸収率φ
3.とじて与え、仮の均熱帯内の平均総括熱吸収率義、
′を選択する。ここで均熱帯では総括熱吸収率は在炉時
間に比例して増大する、とした前提から、均熱帯出側測
温点における総括熱吸収率φ、θを例えば下記(7)式
で示すφ、θ ($l+、#s’)の関数を用いて計算
する。
φsa=’2’;!−−φsr       ’−”’
−’−’−” (7)ここで、φSi=$l+ [相] つぎに、φ、θより、均熱帯出側測温点におけ
る放射率81′を、前出(2)式と同様に例えば下記(
8)式で示す82′(φ、θ、W)の関数を用いて換算
し、さらに材料表面温度telを例えば下記(9)式で
示ずTZI ((tz) 、  82′、λ。)の関数
を用いて換算する。
82′−(φ、、−bs−w)−区一・−−・・−−−
(8)ここで、b、:正定数 ■ 引き続いて、放射測温点における輻射熱伝達率α2
.を、例えば下記00)式で示すαEl(TZI1 T
rφ5θ)の輻射熱伝達率式を用いて演算する。
ここで、T、:均熱炉内温度(°C) ■ さらに測温点における材料内の平均温度〒2を、例
えば下記θ1)式で示すTe1(TZI、  α28.
dT、 )の関数で換算する。
ここで、Nz+=(αz+−d/λ) Xl0−’■ 
引続き均熱炉出口測温点における材料内の平均温度〒2
□を、例えば下記02)式で示す〒22(〒1〒Z、t
s、  d、 Tr、as’ )の熱伝導解析解昇温計
算式により演算する。
ここで、k−uo・a  Yz/8d2Yz=f(Nz
3m) N2−(α2・d/λ)Xl0− なお、加熱帯の場合と同様に、均熱帯を適宜分割して分
割炉毎に逐次昇温計算させてもよい。
[相] ここで求められた均熱帯出側材料平均温度〒2
2と、前記ステップ@で測定換算された材料平均温度〒
2+を比較して、両者の差が許容誤差δ内に収まるかど
うかを判定させ、収まるまで平均総括熱吸収率f、′の
選択を繰り返す。
■ 前記〒2.と〒2□の差が所要精度内で一致したら
、そのときの正、′、82′をそれぞれ同定すべきls
、ε2として、均熱帯出側材料表面温度h(=Tz+)
と材料肉平均温度〒2(−〒21)を決定し、同時に出
力する。
これらの基本手順をフローにまとめて第1図に示した。
このような手順を用いれば、加熱・均熱炉内の材料表面
温度と平均温度を高精度に検出することが可能である。
また、ここで用いる演算式はすべて解析解であるから、
前記特公昭61−43649号公報に記載されているよ
うな偏微分方程式を解く場合に比べて計算時間が極めて
短く、小刻みなフィードバック制御が行えるので、迅速
かつ高精度な材料温度制御には非常に有利であり、当然
のこととして簡易モデルと比べて高精度である。
以上の説明から明らかなように、本発明の特徴は相互に
関係し合っている総括熱吸収率、放射率熱媒の熱伝達率
、材料の表面温度および平均温度を同時に決定すること
が可能であり、従来技術の考えには全く存在しない最も
好ましい手法である。
〈実施例〉 以下に、本発明方法の実施例について説明する。
第3図は、v!i、鋼板の加熱・均熱焼鈍ラインに、本
発明方法を適用した場合の概要を示す側面図である。こ
の図において、被加熱材1の表面温度は加熱帯2出側(
すなわち均熱帯3人側)および均熱帯3出側にそれぞれ
設置された例えば吸収波長0.9μmのSi素子型の放
射温度計5a、5bによって測定され、その測温信号は
熱電対9a〜9fによって測定された加熱・均熱帯炉内
温度信号とともにデータ採取装置10に入力されて、演
算処理装置11において演算処理される。この演算処理
装置11からの制御信号は制御装置12を介して加熱帯
2と均熱帯3それぞれのガス流量調節弁7a、7bにフ
ィードバックされ、燃焼制御される。ペイオフリール2
1より送り出された被加熱材1は加熱帯2、均熱帯3と
順次通過して加熱・均熱された後、最終的にティクアッ
プリール22にて巻取られる。
なお、図中、4a〜4cは炉内に設置されたガイドロー
ル、6a、6bは炉内外乱光を遮蔽するための冷却遮蔽
管、8a、8bは燃料とエアの噴出孔である。
また、加熱帯2出口と均熱帯3出口に設置された放射温
度計5a、5bは本発明に係るもので、防熱対策が施さ
れ、それぞれ設定放射率〔ε〕を例えば1.0としてお
く。これら放射温度計5a5bによるデータの採取は連
続して行うが、下記の点を配慮する。すなわち、 (1)材料の同一箇所を2台の放射温度針が測定し得る
よう、ともに被加熱材1の板幅方向の中央位置からの放
射を集光すべく配置する。
(2)下流側の均熱帯3出側における測定値としては、
加熱帯2出側からの材料の所要走行時間分だけ遅らせて
データ採取して演算処理する。
さらに、加熱帯2人側における被加熱材1の平均温度は
、通常50’C未満と小さく、かつ許容誤差が10〜2
0’Cと比較的大きいので、例えば接触温度計あるいは
予め被加熱材1の放射率が与えられた放射温度計により
測温した表面温度から推定した、いわゆる従来技術によ
る平均温度を既知として与えるものとする。
このように構成した材料温度測定装置を、加熱帯、均熱
帯長さがそれぞれ12m、炉高2.5m、炉幅2.2m
で、ガスを炉内で直接燃焼させるタイプの連続焼鈍炉に
適用して、板厚1.0+u+++、板幅1000mmで
24m/mのラインスピードで走行させながら連続加熱
されるフェライト系ステンレス鋼板の表面温度を測定し
た。
なお、この鋼板に予め熱電対を装着して、その測定値を
基準をなす真温度とした。
また、比較のために、従来法の放射率を予め0.35に
固定設定した放射温度計を並列に取付けて測定した。
それらの測定結果を第1表に示す。
この表から明らかなように放射率をオンライン同定した
本発明法に対し、放射率固定設定方式の従来法はいずれ
も熱電対による測定値(真温度)に比較して大きな測定
誤差を有していることがわかる。これは、従来法で予め
設定した放射率が、加熱帯では本発明法で同定した放射
率より大きく、均熱帯では逆に小さくなっており、その
結果このような材料温度の大小関係になったものである
したがって、本発明法を用いることにより、材料温度の
測定精度が向上し、とくに放射率の小さい加熱炉では顕
著である。
このように、本発明法はオンラインで加熱帯均熱帯それ
ぞれに総括熱吸収率を同定し、これと同時に加熱帯と均
熱帯の放射測温点における放射率も同定できるので、精
度の高い材料温度の測定が可能である。この実測値に基
づいて目標材料温度との偏差を通常のフィードバックに
よる炉内温度制御を行うことにより、確実にその偏差を
縮小させ、高精度の焼鈍処理を実現することができる。
なお、本実施例では、鋼板を直接燃焼雰囲気炉で加熱す
る場合について述べたが、本発明はこれに限定されず、
鋼板以外の形状例えば丸棒および鉄鋼以外の金属や非金
属、あるいはラジアントチューブ方式等の異なる雰囲気
加熱方法に対しても、当然のことながら適用できること
はいうまでもない。
また、加熱炉に予熱帯がある場合には、予熱帯と加熱帯
の接続部でさらに加えて放射温度計で測定するか、ある
いは予熱帯と加熱帯とを一体化させて一つの加熱帯とみ
なすかで、本発明法を問題熱(適用できる。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば、放射温度計を用
いた測温において不可欠な放射率をオンライン同定し、
かつ雰囲気加熱での昇温予測計算に不可欠な総括熱吸収
率をオンライン同定するようにしたので、炉出口での材
料温度と炉内の昇温パターンを高精度に検出でき、正確
な炉内温度の修正に基づいた目標通りの熱処理を施すこ
とができ、その結果、高レベルでしかも変動の小さい製
品品質を得ることができ、また熱エネルギーに無駄がな
く、さらに最高速での通仮により高い生産性を保つこと
ができるなどの多くの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法に係る基本手順を示す流れ図、第
2図は、炉内温度と材料表面温度の差と総括熱吸収率と
の相関を示す特性図、第3図は、本発明方法の適用例の
概要を示す側面図である。 1・・・被加熱材 3・・・均熱帯 5・・・放射温度計 7・・・ガス流量調節弁。 9・・・熱電対 11・・・演算処理装置。 21・・・ペイオフリール。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 加熱帯と均熱帯からなる連続加熱炉内に被加熱材を走行
    させながら連続加熱する際の材料温度の測定方法であっ
    て、加熱帯の入側における材料温度と加熱帯および均熱
    帯の炉内雰囲気温度をそれぞれ測定するとともに、加熱
    帯の出側および均熱帯の出側の2力所にそれぞれ取付け
    られた放射温度計によって被加熱材の輝度温度を検出し
    、かつ加熱帯内における総括熱吸収率を一定値とし、ま
    た均熱帯内における総括熱吸収率を被加熱帯の在炉時間
    の一次関数形として、前記加熱帯入側材料温度と加熱帯
    および均熱帯の炉内雰囲気温度と加熱帯の総括熱吸収率
    とから、加熱帯の出側と均熱帯の出側との2点間におけ
    る被加熱材の放射率をオンラインで同定したのち、加熱
    帯,均熱帯の出側およびそれらの炉内における被加熱材
    の昇温パターンをそれぞれ求めることを特徴とする連続
    加熱炉における材料温度の測定方法。
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