JPH02165993A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は感熱転写記録媒体、すなわち感熱転写用マルチ
タイムインクリボンに関するものであり、多階調カラー
記録用に応用される。

〔従来技術〕

従来、多数回使用可能な感熱転写記録媒体において、多
孔質構造をなす樹脂層にインクを含浸させ、熱溶融によ
って数回に分けてインクを浸出させて印字する方法は以
前からよく知られている。この方法においては、サーマ
ルヘッドからエネルギー印加時も、樹脂層自体は転写し
ない。従って（樹脂＋インク）層の中で印加濃度に寄与
する割合はインクバ樹脂＋インク）となる。

実用に耐え得るものにするためには、多孔質構造となる
樹脂を減らすか、インク組成物を少量で高印字濃度を可
能ならしめるものにしなければならない、後者のために
は、インク組成物中の着色材濃度を高めることがひとつ
の方法である。

しかし、単に着色材濃度を高めるだけでは、熱溶融性成
分との分散が悪くなり、またインクの溶融粘度も上がっ
てしまうため、多孔質構造から浸出しにくくなってしま
う、その結果として、印字回数の低下、感度の低下を引
起こす問題があった。

〔目　　的〕

本発明は１色材濃度を高めても上記のような問題が起こ
らず、実用に耐え得る多数回使用が可能な感熱転写記録
媒体を提供することを目的とする。

〔構　　成〕

本発明者等は前記目的を達成するために鋭意研究した結
果、基体上に、多孔質構造をなす樹脂層が設けられ、そ
の孔空隙に熱溶融性インク組成物が含浸されてなる感熱
転写記録媒体において、前記熱溶融性インク組成物が一
般式（Ｉ）。

Ｒ−ＣＯＮＨ−◎ （Ｒは炭素数が１１〜１８のアルキル基を示す）で表わ
されるアニリド化合物を含有することを特徴とする感熱
転写記録媒体を提供することによって前記目的が達成で
きることを見出した。

本発明の一般式（Ｉ）で表わされるアニリド化合物は炭
素数が１１〜１８の広範囲のアルキル基を有するものが
使用できる。

本発明の感熱転写記録媒体のインク組成物の熱溶融性成
分として使用される一般式（Ｉ）で表わされるアニリド
化合物は、Ｒ−ＣＯＣΩ（脂肪酸クロライド）と◎−Ｎ
Ｈ，（アニリン）とを酢酸ナトリウムを触媒としてエチ
ルアルコール中で５０〜６０℃で約１時間反応させた物
を冷水中に投入させてＲ−ＣＯＮＨ−◎（脂肪酸アニリ
ド）を沈殿させ、濾過−乾燥後、エタノールを用いて再
結晶させて得られる。

本発明の一般式（Ｉ）で表わされるアニリド化合物の具
体例としては、 ラウリン酸アニリド（Ｃ１，１１，ａＣＯＮ）ｌ−◎、
融点＝７０〜７２℃）ミリスチン酸アニリド（Ｃｉ３Ｈ
ｚｔＣＱＮＨ−＠、融点＝ＩＩ１１−８３℃）バルミチ
ン酸アニリド（ｃｌ、ｏ、１ｃｏＮｏ−〇、融点＝８６
−８７℃）ステアリン酸アニリドＣＣ１ｔ　Ｈ３ｓ　Ｃ
０ＮＨ−◎、融点＝９０〜９１’Ｃ）等があり、これら
のいずれもが後述の実施例の如く、ベタ部の初期印字濃
度（０，０，）が１．０以上で、且つ６０℃で７時間の
環境に保存してもその濃度低下が見られず、尚且つマル
チ記録特性及びインクの定着性も良好な感熱転写用記録
媒体が得られる。アルキル基Ｒの炭素数が１１より小さ
いと、融点が６０℃以下となり、地汚れが生じたり、保
存性が悪くなる。一方、アルキル基Ｒの炭素数が本発明
の範囲より大きいと、融点が９５℃以上となり、熱感度
が悪くなり、印字濃度の低下が生じる。

本発明で使用される前記熱溶融性物質は、印字時には着
色剤と共に受容紙に転写する。

本発明の一般式（Ｉ）で表わされるアニリド化合物は感
熱転写記録媒体のインク組成物中の熱溶融性物質として
単独で使用しても良いし、他の熱溶融性物質と組合わせ
て使用しても良い。

本発明の所期の効果を達成するためには、アニリド化合
物をインク組成物中に１０〜７０重量％の量で使用する
ことが望ましい。

また、アニリド化合物を他の低融点のワックス、樹脂、
界面活性剤などの熱溶融性物質とを混合して使用する場
合には、アニリド化合物／他の熱溶融性物質＝ＩＯ／１
〜１／１０、好ましくは５７１〜１／１の割合で使用す
るのが望ましい。

本発明のアニリド化合物と併用される熱溶融性物質の例
としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリン
ワックス、セレシンワックス、カルナバワックス、キャ
ンデリラワックス。

モンタンワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエ
チレンワックス、カスターワックス、牛脂硬化油、カル
ボワックス、木ロウ、ラノリン、ステアリン酸、ステア
リン酸モノグリセライド、ソルビタンステアレート、ソ
ルビトールヘキサステアレート、ペンタエリスリトール
ステアレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、
ステアリルアルコール、その他合成酸化ワックス類、合
成及び天然エステルワックス類。

水添ワックス類等がある。

又、固体状インキの融点調節効果、及び固体上インキ連
続相を微細多孔性樹脂層中に安定に形成する分散効果を
単独あるいは併せ有したペースト状あるいは液状の鉱油
、ペトロラタム、オレイン酸、ヒマシ油、綿実油、牛脂
油、オクチルアルコール、グリセリン、トリエチレング
リコール、ポリアルキレンゲリコール及びその誘導体、
ポリオキシアルキレングリコール及びその誘導体、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、エリスリトール脂肪酸エス
テル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン等も固体状成分の一部として
用いられる。これら成分は単独あるいは混合して用いら
れる。又、これらの成分は微細多孔質樹脂との組み合わ
せによって選定され、特にこれら成分の選定で重要な点
は選択された樹脂と不混和性に保たれることである。又
、感熱転写媒体が適用される感熱記録プリンターヘッド
の特性及び記録速度によって固体状成分の融点が決定さ
れ１組成が決る。

また本発明に用いられる着色剤成分としては通常用いら
れる染料、顔料、その他の発色及び記録能力ある物質、
例えばアゾ系油溶性染料、含金染料、フタロシアニン顔
料、カーボンブラック等があるが、特にアゾ系油溶性染
料が本発明のアニリド化合物と親和性が大きく好ましい
。

インク組成物の量が少量でも高印字濃度が得られるよう
にするために、インク組成物中の着色剤濃度は１５重量
％以上、例えば２０〜４０重量％程度が好ましい。

多孔質構造をなす非転写性樹脂成分としては。

従来公知のポリビニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、ブチラール樹脂、酢酸セルロース、セル
ロースアセテートブチレート樹脂等が使用できる。特に
本発明のアニリド化合物とはポリビニルアルコール系樹
脂が多数回印字特性の面で優れている。ポリビニルアル
コールのような水溶性樹脂を用いる場合には、インク成
分が油性なため、適当な界面活性剤を併用する必要があ
る。界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステルか
らなるスパン系活性剤や、（スパン＋エチレンオキサイ
ド）からなるツイーン系活性剤の他に、通常のアニオン
性、カチオン性界面活性剤が用い得るが、アルキルアミ
ンアセテートのようなカチオン性界面活性剤が本発明の
アニリド化合物には適している。

エネルギー印加時にも多孔質構造を保つために、樹脂の
ガラス転移点は９０℃以上、より好ましくは１００℃以
上であることが望ましい。

インク組成物：樹脂の重量比は６：１〜２：１が好まし
い。この範囲外だと多数回印字特性が著しく低下する。

溶剤成分としてはトルエン、酢酸エチル、ＭＥＫ、メタ
ノール等の有機溶剤及び水等がある。

これら溶剤は選択される樹脂の溶媒、固体状成分の溶媒
あるいは分散媒等の組み合わせで選択され、単独あるい
は混合して用いられる。

本発明の感熱転写媒体は支持体、例えばＰＥＴ１紙、樹
脂フィルム、金属等のシートの上に前記の如き構成の感
熱転写組成物を通常の方法で塗布及び乾燥し、感熱転写
層を適宜形成、密着せしめることによって作ることが出
来る。

尚、支持体と感熱転写層の密着を助ける為に予め支持体
上に通常知られる、例えば、ポリエステル、塩化ビニー
ル、酢酸ビニール共重合体、アクリル樹脂、塩化ビニー
ル樹脂等の樹脂及び可塑剤などからなる下塗り接着層を
設けてもよし）。

本発明を下記の実施例によってさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。

実施例　１ 重量部 Ｃ工、　Ｉ＋、　、　Ｃ０ＮＨ−◎　　　　　　　　　
　　１．２ステアリルアミンアセテート　　　　　０．
２ポリビニルアルコール　　　　　　　　０．５水　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１５トル
エン　　　　　　　　　　　　　　２．５からなる混合
物を４８時間ボールミル分散後、４゜５μＩのＰＥＴフ
ィルム上に約０．５μｍの酢酸ビニルポリマー接着層を
設けたものからなるベースフィルム上に、乾燥インク厚
８μｍになるように塗布、乾燥（Ｉ００℃、３分）して
感熱転写用記録媒体を形成した。

これを爪い、リコー製ワープロ（ＪＰ−５０８）　を用
い、記録を行なった結果１次のような良好なマルチ記録
特性が地汚れなく、シャープな画像で得られた。

実施例　２ 実施例１において、Ｃ１ＬＨ，、Ｃ０ＮＨ−■の代わり
にＣ１，Ｈ，、Ｃ０ＮＨ−◎を使用した以外は、実施例
１と同じ操作を繰り返した。

実施例　３ 実施例１において、Ｃ，、８２３ＣＯＮＮ−〇の代わり
にＣ１５Ｈｚ１ＣＯＮＨ−■を使用した以外は、実施例
１と同じ操作を繰り返した。

実施例　４ 実施例１において、Ｃ□１１．、Ｃ０ＮＨ−＠の代わり
にＣ，、Ｈ，、Ｃ０ＮＨ−◎を使用した以外は、実施例
１と同じ操作を繰り返した。

実施例　５ 実施例１において、ＣエエＨ２，Ｃ０ＮＨ−０１，２部
の代わりにＣｘ　ｔ　Ｈｚ　ｚ　Ｃ０ＮＨ−００，６部
とＣ！　ｔ　Ｈｚ　ｇ　Ｃ０ＮＨ−００，６部との組合
せを使用した以外は、実施例１と同じ操作を繰り返した
。

実施例１〜５の感熱転写記録媒体についての印字特性の
試験結果を下記の表に示す。

上記結果かられかるように２本発明の感熱転写記録媒体
は全般に良好な多数回印字特性を示し、特に高温で保存
後もインク成分の劣化はほとんどなかった。実施例１の
Ｒ＝Ｃ１１Ｈ２）のものは６０℃で７時間加熱後は若干
濃度低下したが、実施例５の場合のようにＲ＝０１１１
２３＋ＣｚｔＨｉｓのものはこのような条件にさらして
も濃度低下せず、良好な特性を示した。

〔効　　果〕

以上述べたように、本発明の一般式（りで表わされるア
ニリド化合物をインク組成物中の熱溶融性成分として使
用した感熱転写記録媒体は、着色剤の分散性が良いため
、インク組成物中の着色剤含有濃度を高くすることがで
き、インク組成物の転写量が少くとも、充分に高い印字
濃度（０，０，）が得られ、多数回印字特性が優れたも
のが得られる。

なお、本発明のアニリド化合物はアルキル基の炭素数が
１１〜１８の広範囲のものが使用でき、材料としての選
択性の自由度が非常に広い。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基体上に、多孔質構造をなす樹脂層が設けられ、そ
   の孔空隙に熱溶融性インク組成物が含浸されてなる感熱
   転写記録媒体において、前記熱溶融性インク組成物が一
   般式（ I ）、▲数式、化学式、表等があります▼ （Ｒは炭素数が１１〜１８のアルキル基を示す）で表わ
   されるアニリド化合物を含有することを特徴とする感熱
   転写記録媒体。