JPH0216144B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は歯清掃具、更に詳細にはブラシではな
く糸を利用した歯清掃具に関し、その目的とする
ところは安全かつ衛生的な歯清掃具を提供せんと
するにある。

従来、一般に歯の清掃には歯ブラシが利用せら
れているが、歯ブラシでは歯間に詰まつた食物残
渣や歯間に付着した歯垢等の除去清掃は必ずしも
容易ではない。而して斯かる場合、一般には爪揚
枝が繁用せられているが、往々にして歯ぐきを傷
つけ、歯槽膿漏等疾病の一因となるという欠点が
あつた。

そこで、本発明者は斯かる従来の欠点を解消す
べく種々検討を重ねた結果、歯ブラシと爪揚枝の
清掃機能を兼ねた安全かつ衛生的な歯清掃具を開
発したものである。

先部に左右二股状に下方突出した二つの支柱１
ａ，１ｂを分岐形設し、中央に空孔部３を形設す
ると共に、基部２に雌螺子４を形設し、かつ該雌
螺子孔底部に前記空孔部３に開口する糸通孔５を
形設すると共に、当該祖優れた螺子孔底部に雄螺
子糸通孔１０嵌合栓止用突起６を設け、更に外壁
部に前記空孔部３縁から支柱１ａ、及び１ｂ先端
までそれぞれ糸案内溝７ａ及び７ｂを形設すると
共に、空孔部３縁から基部２外壁部に基部端と斜
交する方向にて糸案内溝８を形設して成る糸張架
体Ａと、内部に糸通孔１０を有する雄螺子部１１
を先部に形設して成る巻糸収納中空柄体Ｂとを着
脱自在に螺合したことを特徴とする歯清掃具であ
る。

以下更に本発明をその一実施例を示す図面と共
に説明する。

Ａは糸張架体で、先部に於て二股状に下方突出
した二つの支柱１ａ及び１ｂを有するものであ
る。因に、当該二つの支柱を、張架体基部２軸芯
方向に沿つて直列的に形設した場合には、奥歯部
の清掃が困難であつて、実用上不利なるを免れな
い。

Ｂは中空柄体で、内部に張架用糸の巻糸を収納
しているものである。因に、糸としては撚つてい
ない絹、ナイロン又はろう引糸等が使用される。

本発明は斯かる糸張架体Ａと中空柄体Ｂとを着
脱自在に螺合して構成されるが、糸を支柱間によ
り緊張した状態に張架するために更に次の如き構
成されている。

すなわち、糸張架体Ａはその中央に空孔部３を
形設すると共に、その基部２に雌螺子４を形設
し、かつ該雌螺子孔底部に前記空孔部３に開口す
る糸通孔５を形設すると共に、当該雌螺子孔底部
に後述の雄螺子糸通孔１０を嵌合栓止する突起６
を設け、また糸張架体外壁部に前記空孔部３縁か
ら支柱１ａ及び１ｂ先端までそれぞれ糸案内溝７
ａ及び７ｂを形設すると共に、空孔部３縁から基
部２外壁部に基部端と斜交する方向にて糸案内溝
８を形設して構成する。尚、この場合空孔部３の
形状は、頂点がそれぞれ支柱１ａ及び１ｂ並びに
基部２端に対向する略三角形状とするのが望まし
く、また支柱１ａ及び１ｂの先端面には糸を安定
に支受する条溝９ａ及び９ｂを形設するのが有利
である。

他方、柄体Ｂはこれを中空とすると共に内部に
糸通孔１０を貫通せしめた雄螺子部１１を形設
し、柄体中空部に巻糸１３を収納した後、糸１４
を当該糸通孔１０に挿通突出せしめ、次いで該雄
螺子部１１を柄体開口部に栓具の如く嵌合固定し
て所謂デイスポーザブルタイプに構成する。

斯かる構成に於て、糸を張架するにはまず、雄
螺子部糸通孔１０から突出している糸１４を雌螺
子底糸通孔５に挿通せしめて空孔部３に突出さ
せ、次いで糸案内溝７ａ、支柱条溝９ａ、支柱条
溝９ｂ、糸案内溝７ｂ及び糸案内溝８と順次糸を
張架案内し、然る後雄螺子１１外周に数回巻き付
け、柄体Ｂを回転せしめながら糸張架体Ａと螺合
せしめれば、雄螺子糸通孔１０内の糸１４は雌螺
子孔底部突起６によつて押圧され、巻糸１３より
の糸の送出が阻止され、しかも糸１５が糸張架体
外壁面部でたすき掛的に緊張せられると共に、雄
螺子と雌螺子の螺合の際、若干糸が雄螺子外周に
巻取される結果、支柱１ａ及び１ｂ間に張架され
た糸１４は極めて緊張した状態に保持される。

斯様に、本発明によれば極めて容易かつ確実に
糸の緊張した張架をなし得るものであり、しか
も、巻糸１３により常時衛生的な糸が提供される
ため必要に応じて新しい衛生的な糸を張架使用し
得るものである。尚、雄螺子・雌螺子間に例えば
糸切り可能なワツシヤー１２を装着すれば、螺合
がより緊密なものとなると共に使用済みの糸或い
は余分な糸を簡便に切断除去し得、効果的であ
る。

而して、本発明清掃具を使用するには、柄体Ｂ
を持ち糸張架体Ａを口中に入れ、張架糸を歯間或
いは歯表面に当て、前後或いは上下に摺動すれ
ば、歯に付着したり歯間につまつた食物を安全か
つ完全に除去清掃することができ、極めて簡便で
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
はその平面図、第２図は正面図、第３図は底面
図、第４図は背面図、第５図は左側面図、第６図
は−線断面説明図、第７図は糸張架状態を示
す平面説明図である。 Ａ…糸張架体、Ｂ…中空柄体、１ａ，１ｂ…支
柱、３…空孔部、４…雌螺子、５…糸通孔、６…
突起、７ａ，７ｂ…糸案内溝、８…糸案内溝、９
ａ，９ｂ…支柱条溝、１０…糸通孔、１１…雄螺
子部、１３…巻糸、１４…糸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 先部に左右二股状に下方突出した二つの支柱
   １ａ，１ｂを分岐形設し、中央に空孔部３を形設
   すると共に、基部２に雌螺子４を形設し、かつ該
   雌螺子孔底部に前記空孔部３に開口する糸通孔５
   を形設すると共に、当該雌螺子孔底部に雄螺子糸
   通孔１０嵌合栓止用突起６を設け、更に外壁部に
   前記空孔部３縁から支柱１ａ及び１ｂ先端までそ
   れぞれ糸案内溝７ａ及び７ｂを形設すると共に、
   空孔部３縁から基部２外壁部に基部端と斜交する
   方向にて糸案内溝８を形設して成る糸張架体Ａ
   と、内部に糸通孔１０有する雄螺子部１１を先部
   に形設して成る巻糸収納中空柄体Ｂとを着脱自在
   に螺合したことを特徴とする歯清掃具。