JPH0215572Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、ガン本体と先金具とを折曲げ自在な
金属管と可撓管とにより接続することによつて、
塗料の吹出し口の向き、位置を変化可能とする塗
装用スプレーガンに関する。

〔背景技術〕

塗料ノズルとガン本体との間に長尺の柄部を設
けることによつて、容器の内面など離れた場所又
は管体内部などの狭隘部分への塗装を便宜とした
長柄ガンが用いられているが、従来のものではそ
の柄部が折曲げ不能な剛体からなり、例えば湾曲
した管体の内面など直線的な挿入が困難な部分に
は、予め部品の状態にて塗装を行う必要があるな
どその吹付け作業には手間を伴う。

〔考案の目的〕

本考案は、折曲げ自在な柄部を有し、例えば長
柄ガンとして好適に利用しうる塗装用スプレーガ
ンの提供を目的としている。

〔考案の開示〕

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明す
る。

図において、塗装用スプレーガン１は、塗料流
路２と空気流路３とを具えるガン本体４と、塗料
ノズル５、空気キヤツプ６を具える先金具７との
間を、金属管９と可撓管１０とにより連結してお
り、本実施例では、塗装用スプレーガン１は、長
柄ガンとして形成されている。

前記ガン本体４は、中央下面に、切欠部２１を
設けた胴部２２の後端に把手２３を設けたピスト
ル状をなす。

又ガン本体４には、前記切欠部２１の前方に、
針弁３０が通りかつガン本体４先端の、第２図に
詳示する継ぎ金具３２に設ける透孔３３に通じる
導孔３１が設けられる。該導孔３１、透孔３３
は、前記胴部２２下面に螺合する塗料ニツプル３
４とともに、塗料が流過する前記塗料流路２を形
成する。

なお継ぎ金具３２は、シール３６を介して導孔
３１に接する筒体であり、その先端部分は、前記
塗料流路２を囲んで開口する筒状部１２を形成す
るとともに、その先端周囲には、割溝３７を設け
たフランジ３９を周設する。なお透孔３３には内
ネジを刻設する。

なお継ぎ金具３２は、ガン本体４の先端外周に
螺合するキヤツプナツト４０により押圧される連
結金具４１内孔の段部４４に前記フランジ３９の
外面が内向きに押進されることにより、ガン本体
４の先端で前記筒状部１２を形設する。

又前記継ぎ金具３２には、その透孔３３の内部
に、前記針弁３０と当接するテーパ状の弁座４５
が設けられ、該弁座４５と前記針弁３０とは、塗
料流路２開閉用の開閉弁１３を形成する。なお針
弁３０は、後方の膨出部５０を胴部上端で枢着す
る引金４９に牽引することにより、弁座４５から
離間することによつて塗料流路２を開放する。

又ガン本体４には、把手２３下端の空気ニツプ
ル５１を取付ける透孔５２、開閉弁１４、斜孔５
３、透孔５４、斜孔５５をへて、胴部２２に設け
る導孔５６に通じる前記空気流路３が形成され
る。又該空気流路３は、前記継ぎ金具３２の外面
に沿い凹設する溝部５７をへて前記割溝３７に通
じることによつて、その一端が筒状部１２の周囲
で開口する。

なお開閉弁１４は、前記引金４９に向く弁杆５
９を具えた周知構成のものであり、引金５９の牽
引により開閉弁１４を作動し空気流路３を開いた
のち、前記針弁３０を押し下げ開閉弁１３により
前記塗料流路２を開放するごとく構成される。

前記先金具７は、塗料ノズル５を空気キヤツプ
６により囲んでいる。塗料ノズル５は、第３図に
示すごとく、筒部６１に、塗料吐出口６２を設け
る先端部を設けかつ後端に内ネジを形成した継ぎ
部６４を具えており、筒部６１の外周面には、そ
の前後に通じる螺旋溝６５を形成している。

又空気キヤツプ６は、内ネジを設ける六角部７
１の先端に、前記筒部６１を遊嵌する胴部７２を
有し、かつその先端に空気吹出し口１５を形成し
ており、前記筒部６１を囲むことにより、胴部７
２は前記螺旋溝６５によつて、前記空気吹出し口
１５に連通する空気路１７を形成する。

ガン本体４と先金具７とを継ぐ前記金属管９
は、本実施例では、銅管などの折曲げできかつ１
〜３Kg／cm²程度の内圧が作用したときにも折曲げ
形状を保持しうる程度の剛性を具えた金属製の管
体であり、該金属管９はその一端を前記継ぎ金具
３２の筒状部１２に設ける前記ネジ部に螺合しか
つ他端を塗料ノズル５の内ネジに螺合することに
よつて両者を連結している。又該金属管９に嵌り
合う前記可撓管１０は、ポリアミド樹脂、ポリア
セタール樹脂など、30度を越えて複数回折曲げる
折曲げを繰り返した際にも、もとの形状に復帰し
うる程度の保形性を有する例えば合成樹脂を用い
て中空管であり、又ときにウレタンゴムなど適宜
のゴム材をも用いうる。

可撓管１０は、接続ナツト８１，８１とキヤツ
プナツト８２，８２とシール８３，８３とを用い
て取付けられる。接続ナツト８１，８１は、六角
部８４の一端に、前記連結金具４１又は空気キヤ
ツプ６の内ネジに夫々螺合するネジ筒８５を有し
かつその他端にはキヤツプナツト８２を螺合する
外ネジを有する筒片８６を設けている。又筒片８
６の端部には、可撓管１０を挿入する周溝９１を
その下筒部９４を突出させて形成する。なお接続
ナツト８１には、前記金属管９よりも大径の小径
部を有する段付孔９２を設けており、前記周溝９
１に可撓管１０を挿入したうえ、筒片８６の端面
との間でシール９３を介してキヤツプナツト８２
を螺入することにより、該シール９３が可撓管１
０を周溝９１の下筒部９４に圧着させ、その端部
を封止する。なお可撓管１０は、その内孔が前記
金属管９よりも大径であり、その間に空気間隙ｇ
を有して該金属管９に外挿される。なお図中９６
は、コイルバネ状の保護体である。

然してガン本体４の塗料流路２はその先端に設
ける継ぎ金具３２の筒状部１２から金属管９の内
孔をへて塗料ノズル５の塗料路１６に導通する。
又ガン本体４の空気流路３は、筒状部１２周囲の
割溝３７を経て接続ナツト８１の段付孔９２、及
び前記空気間隙ｇなどを経て先金具７の空気路１
７を通り空気吹出し口１５に導通する。

従つて、塗料ニツプル３４に塗料源を、又空気
ニツプル５１に高圧空気源を接続しかつ引金４９
を手指操作により牽引したときには、開閉弁１４
が空気流路３を開いた後、開閉弁１３が塗料流路
２を開き塗料吐出口１９から吐出する塗料を空気
により霧化しつつ空気吹出し口１５から噴出でき
る。

又金属管９は自在の折曲げでき噴出方向、位置
を変えうるとともに可撓管１０が保形性を有する
ため、折曲げに伴う金属管９の変形部分を隠蔽す
る。又折曲げを繰り返したことにより金属管９が
長円状等に変形し側方に突出するゆがみ部分が生
じたときにも、同様に可撓管１０が遮蔽でき、見
映えを維持する。又本実施例のごとく、保護体９
６を設けているため、可撓管１０を、当り等によ
る切り傷の発生から保護できる。

〔考案の効果〕

叙上のごとく本考案の塗装用スプレーガンは、
ガン本体と先金具とを金属管と該金属管を覆う可
撓管により連結しており、金属管を自在に折曲げ
でき噴出方向、位置を変化させ、吹付けの融通性
を増すとともに、可撓管は保形性を有するため折
曲げに伴う金属管の変形部分を整形でき、見映え
を維持するなど多くの効果を奏しうる。

なお本考案の塗装用スプレーガンにおいて、前
記保護体は適宜省略することもでき、又ガン本体
の前記筒状部をガン本体自体に形成するなど種々
な態様のものに変形でき、又本考案の塗装用スプ
レーガンは長柄ガンとしての他、比較的短い柄部
を有するガンとしても形成しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は継ぎ金具を例示する斜視図、第３図は塗料ノ
ズルを例示する正面図である。 ２……塗料流路、３……空気流路、４……ガン
本体、５……塗料ノズル、６……空気キヤツプ、
７……先金具、９……金属管、１０……可撓管、
１２……筒状部、１３，１４……開閉弁、１５…
…空気吹出し口、１６……塗料路、１７……空気
路、１９……塗料吐出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手指操作により開閉しうる塗料流路と空気流路
   とを具えかつ該塗料流路の一端が開口する筒状部
   の周囲で空気流路の一端を開口させたガン本体
   と、塗料吐出口に通じる塗料路が後端で開口する
   塗料ノズルを該塗料ノズルとの間で先端の空気吹
   出し口に連通する空気路を形成する空気キヤツプ
   により囲んだ先金具とを、前記筒状部と塗料ノズ
   ルの後端との間を折曲げ自在な金属管により継ぎ
   かつ前記筒状部周囲の空気流路の一端と先金具の
   空気路とを前記金属管に空気間隙を有して外挿さ
   れかつ保形性の可撓管を用いて継ぐことにより連
   結してなる塗装用スプレーガン。