JPH02154713A - 電磁調理容器用クラッド材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電磁調理容器用クランド材に関し、詳細には
＠、磁調理作用を利用して調理する際に使用する金属容
器のためのクラッド材に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、炎や赤熱部を持たず安全で熱効率性などが良いこ
とから、電ｆｆｆｌｉｌ理器が普及し始めている。この
電磁調理器は、鍋などの金属容器をのせるトッププレー
トの下に磁力発生コイル（誘導コイル）を設け、この磁
力発生コイルによって生じた交番磁力線により金属容器
の底に無数の渦電流を発生させ、この渦電流と底の金属
抵抗とを利用して金属容器の底を加熱し、容器内の内容
物を調理するものである。このような原理から、金属容
器としては、電気抵抗が比較的大きな磁性体金属が使用
され、−ＪＧ的には、鉄またはフェライト系ステンレス
鋼が使用されている。しかしながら、鉄またはフェライ
ト系ステンレス鋼製容器は、重く、熱伝導が悪く、さら
に鉄の場合は発錆し易いなどの問題がある。このため、
最近は純アルミニウム系合金板にフェライト系ステンレ
ス鋼板を積層したクラッド材からなる容器が使用され始
めている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、純アルミニウム系合金板にフェライト系ステ
ンレス鋼板を積層したクラッド材からなる電１調理容器
の場合、容器の内側になる純アルミニウム系合金板の表
面には、−ｍに、調理する内容物のこびりつきを無くす
ため弗素樹脂のコーティングが施されているが、電磁調
理容器として使用した際、弗素樹脂の下の純アルミニウ
ム系合金に点食を生じるなど純アルミニウム系合金の耐
食性に問題が生じている。

一方、この弗素樹脂のコーティングを施すアルミニウム
合金としては、弗素樹脂のコーテイング性および耐食性
等の面から、ＡＩ　−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合金が
適していることが見出されている。

（特公昭５０−２５８６６号公報参照）そこで、本発明
者等は、弗素樹脂のコーテイング性および耐食性等に優
れたＡＩ　−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合金板にフェラ
イト系ステンレス鋼板を積層してクラッド材を製造し、
ＡＩ　−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合金板の表面に弗素
樹脂をコーティングした後、容器に絞り加工したところ
、ＡＩ　−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合金板とフェライ
ト系ステンレス鋼板との接合面で剥難するものが発生し
、必ずしもＡＩ　−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合金板と
フェライト系ステンレス１１反からなるクラッド材にお
いて、絞り加工に耐え得る良好な接合強度が得られると
は限らないことを知見すると共に、この良好な接合強度
が得られないのは、クラッド材を熱間圧接法により製造
する際両者を所定温度に大気中加熱するため、大気加熱
中にＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合金中のＭｇが多
い時にＭｇの酸化が激しく起こり、クラッド材の接合界
面にその酸化物が残存するためであることを突き止めた
。

そこでさらに、本発明者等は鋭意研究を重ね、上記接合
強度の問題を解決すると同時に、接合強度に優れる他、
内容物の加熱性に優れ且つ軽量な電磁調理容器を提供し
得る、弗素樹脂のコーテイング性および耐食性等に優れ
たＡ　ｌ−Ｍｎ　−Ｍｇ系アルミニウム合金板にフェラ
イト系ステンレス鋼板をクラッドした電磁調理容器用ク
ランド材の開発をなしたものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上述の事情によりなされたものであって、そ
の要旨は、成分組成力’Ｍｎ　：　　０．２〜２，０ｗ
ｔ％、Ｍｇ：０．２〜１．０ｗｔ％を含有し、残部がア
ルミニウムおよび不可避不純物からなる芯材に、フェラ
イト系ステンレス鋼からなる皮材を積層してなるＮ　磁
Ｉ！理容器用クラッド材である。

〔作　　用〕

上記クラッド材は、芯材にＡＩ−Ｍｎ　−Ｍｇ系アルミ
ニウム合金を使用し、皮材であるフェライト系ステンレ
ス鋼をクラッドしているので、芯材と皮材との間で良好
な接合強度が得られ、絞り加工等で剥離することが無い
。

さらに、上記クラッド材は、Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミ
ニウム合金かを使用されているので、その表面に良好な
接合状態で弗素樹脂をコーティングすることができる上
に、この後絞り加工して電磁調理容器とし電磁調理器で
加熱した時、皮材であるフェライト系ステンレス鋼の底
で発生した熱を、熱伝導性の良いＡ　Ｉ−Ｍｎ　−Ｍｇ
系アルミニウム合金を通して、容器内の周辺からも容器
内の内容物に良好に伝えることができる。

次に、芯材となるＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合金
の成分組成について、Ｍｎを０．２〜２．０ｗｔ％およ
びＦＩｇを０．２〜１．０ｗｔ％の範囲に特定した理由
を述べる Ｍｎは、その含有量が０．２ｗｔ％未満では、充分に安
定した良好な弗素樹脂コーティングが得られない上に、
弗素樹脂コーティング下の耐食性が低下する。またその
含有量が２．０ｗｔ％を超えると、容器への絞り加工性
が悪くなるので、０．２〜２．０ｗｔ％の範囲に特定し
た。

ＦＩｇは、その含有量が０．２ｉｖｔ％未満では、上記
Ｍｎと同様に、充分に安定した良好な弗素樹脂コーティ
ングが得られない上に、弗素樹脂コーティング下の耐食
性が低下する。またその含有量が１．０ｗｔ％を超える
と、クラッド材を熱間圧接法により製造する際、大気加
熱中にアルミニウム合金中のＭｇの酸化が激しく起こり
、クラッド材の接合界面にその酸化物が残存し充分な接
合強度が得られず、引いては、容器への絞り加工性が悪
くなるので、０．２〜１．０１％の範囲に特定した。

次に、本発明で使用される皮材について、皮材は、磁性
体で且つ耐食性に優れるフェライト系ステンレス鋼材で
あればよく、その厚さは、タラッド材を絞り加工して電
磁調理容器とし？ｆｌ　！４’ｘ調理器で加熱した時、
皮材であるフェライト系ステンレス鋼の底で充分な熱が
得られる程度、即ち、０．３１以上あればよ（、またそ
の上限は、容器の軽量化の観点からは薄い方が望ましい
。

［実　施　例］ 第１表に示す成分組成からなるアルミニウム合金とフェ
ライト系ステンレス鋼（Ｊ　ｌ５−３ＵＳ４３０）との
素板を準備し、両者の合わゼ面の表面を清浄にし、両者
を合わ一ヒて４００°Ｃに大気中加熱した後、約３０％
の圧下率で熱間圧延圧接して、全体の厚さが２．０門で
且つ第１表に示ず構成のクランド材を製造した。

（以　下　余　白） 第１表 次に、上記により製造された各クラッド材に対し、その
アルミニウム合金側表面に弗素樹脂をコーティングし、
絞り加工して容器に加工した。この加工の際、クラッド
材の接合性および絞り加工性を調査し、またさらに、加
工した容器を電磁調理器にかけ、弗素樹脂コーティング
下のアルミニウム合金の耐食性および容器内の伝熱状態
を調査した。この調査結果を第２表に示す。

尚、表中、Ｏ：優れている、Δ：普通、×：不良の評価
をそれぞれ示す。

第２表 上記第２表より明らかなように、本発明例であるｂｉお
よび逼２のものは、全ての調査項目に対して優れた結果
が得られたのに対し、比較例である弘３は、芯材が純ア
ルミニウム（ＪＩＳ−１０００番系）で、ＭｎとＭｇの
両者の含有量が本発明例より少ない例であり、またＮＬ
ＩＬ４および阻５は、６口または１ｇの一方の含有量が
本発明例より少ない例で、何れも耐食性が劣るものであ
った。また？＆Ｌ６は、Ｍｎの含有量が本発明例より多
い例で、絞り加工性が悪く円滑な加工がし難いものが観
られた。また阻７は、Ｍｇの含有量が本発明例より多い
例で、絞り加工の際接合面で剥離するものが観られた。

また胤８は、皮材のステンレスの厚さを薄くしたもので
、電磁調理器からの発熱が充分に得られなかったもので
ある。

〔発明の効果〕

上述した本発明に係わる電磁調理容器用クラッド材は、
芯材と皮材との間で良好な接合強度が得られ、容器に絞
り加工する際に剥離することが無く、歩留の良い加工が
できる他、良好な接合状態の弗素樹脂コーティングが得
られ、且つ、容器に加工して電磁調理器で加熱した時、
皮材であるフェライト系ステンレス鋼の底で発生した熱
を、熱伝導性の良いＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系アルミニウム合
金を通して、容器内の周辺からも容器内の内容物に良好
に伝えることができる等の多くの利点を有するものであ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）成分組成がＭｎ：０．２〜２．０ｗｔ％、Ｍｇ：
   ０．２〜１．０ｗｔ％を含有し、残部がアルミニウムお
   よび不可避不純物からなる芯材に、フェライト系ステン
   レス鋼からなる皮材を積層してなることを特徴とする電
   磁調理容器用クラッド材。