JPH02154089A - パルプ漂白排出液の処理方法 - Google Patents

パルプ漂白排出液の処理方法

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JPH02154089A
JPH02154089A JP1217161A JP21716189A JPH02154089A JP H02154089 A JPH02154089 A JP H02154089A JP 1217161 A JP1217161 A JP 1217161A JP 21716189 A JP21716189 A JP 21716189A JP H02154089 A JPH02154089 A JP H02154089A
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effluent
bleaching
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concentration
stage
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JP1217161A
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English (en)
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Christopher J Davies
クリストスァー ジョン ディヴィス
Volkmar J Boehmer
フォルクマー ジョアン ベーマー
Michael D Birkett
マイケル ダンカン ビルケット
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Sappi Ltd
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Sappi Ltd
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C11/00Regeneration of pulp liquors or effluent waste waters
    • D21C11/0007Recovery of by-products, i.e. compounds other than those necessary for pulping, for multiple uses or not otherwise provided for
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C9/00After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
    • D21C9/10Bleaching ; Apparatus therefor
    • D21C9/12Bleaching ; Apparatus therefor with halogens or halogen-containing compounds
    • D21C9/14Bleaching ; Apparatus therefor with halogens or halogen-containing compounds with ClO2 or chlorites

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は塩素または塩素化合物によるセルロース系パル
プの漂白処理から生じる排出液の処理において、同波か
ら薬品を回収し液状廃棄物の処理を不要にする方法に関
する。
[従来の技術] セルロース系パルプの漂白法の多くは塩素または含塩素
薬品を漂白工程に使用し、その結果使用済の漂白液がパ
ルプ漂白工場の主たる汚染処理物となっている。塩素化
有機化合物、例えばジオキシン、は他の多くの排出物と
同じく有毒であることが知られ、また塩化物や塩素酸塩
のような無機塩素廃液成分は水生植物その他の生物に有
害である。そのほかにも漂白排出物には臭い、外観、塩
分量や毒性のための環境保全上許容できない成分がある
漂白パルプ製造が原因となる排出液による汚染を最小に
するため多大の研究努力がなされてぎた。
第1漂白過程またはその後に続くアルカリ抽出過程に酸
素を導入するとパルプ漂白のあとの汚染防止の負担を著
しく減少することができる。使用後の酸素漂白液は使用
済のパルプ化液とともに焼却することができる。漂白度
を高くするためには塩素や塩素化合物を利用する漂白工
程を組込むことが必要であるが、その結果はパルプ漂白
排出液が環境汚染問題として残ることになる。オゾン、
過酸化物または亜酸化窒素を用いる他の漂白法がこの問
題を部分的には解決するが、塩素に関係がある漂白法を
使わないで済ますのは今日までのところ技術的にも経済
的にも実行不可能である。
ボンサ、マツキュービンおよびスプレーグ氏がカナダ、
オンタリオ州、トロント市、オンタリオ州環境局、MI
SAパルプ・紙部間、技術諮問委員会への答申書に記し
、1988年4月“オンタリオ州におけるクラフト紙製
造工場排出水°゛という表題で発表した論文中で著者ら
は第1〜2頁に次のように述べている: 「結局は有機塩素の生成を完全に除去するのが目標であ
る。これはクラフトパルプ漂白用薬品として塩素や塩素
化合物を使わないということになるであろう。現在の技
術では高度に漂白したクラフトパルプの工業的規模の製
法で少くとも幾分なりとも塩素を使用せずに行える技術
はない。」 塩素漂白を止める代替法として、漂白パルプ工場の操作
を内部循環として閉込めたり、あるいは漂白排出物を外
部で処理することで排出物の廃棄を避けて環境への影響
を最小にすることがある。
この件に関して上述のカナダ報告書はその第3〜45頁
にさらに次のように述べている:「排出物をほとんど、
あるいは全く、出さずに漂白クラフト工場を作動させる
可能性について文献上いくつかの説がある[カナダの環
境、1980年]が、排出物を皆無にするのは近い将来
は不可能と予見され、排出液を実際上減少させることは
既知の技術で達しうることである。」漂白パルプ工場操
作を閉込めることは始めラプソンとり−ヴ氏が提案した
もので、彼等は漂白工場から逆に未漂白パルプ段階へと
向流的に洗浄を行った初めての人である。この方法では
使用済のパルプ化薬品と漂白剤を合併し、合流を濃縮・
焼却し、パルプ用薬品と漂白剤をパルプ加熱処理液の蒸
発結晶生成によって分離し、使用された漂白剤を塩化ナ
トリウムの形で回収するものである。この方法はクラフ
トパルプン夜の処理法としてほとんど採用されなかった
という実際上の問題点があった。
上述のカナダの報告書にはこの方法の全装置−式がサン
ダー湾に設けられたが、特に腐食の結果廃棄せざるを得
なくなったことが述べられている。
塩素漂白、すなわち外部処理、によって起される汚染問
題を最も小さくしようとする新しい提案が国際的研究の
目的であった。この研究は現存の水処理技術によるもの
で、それには逆浸透法、限外濾過法、イオン交換法、電
気透析法、および活性炭、樹脂、その他の材料を用いる
吸着技術がある。これらの努力のいくつかが限られた範
囲で用いられたに過ぎず、例えば特定の流れの解毒とか
脱色に応じただけであった。
漂白排出液処理法として経済的に実行可能な方法は古く
から求められていたものであり、重点事項の表の中で上
位にあったにも拘らず、これまで示唆されたものはいず
れも問題の解決に至るものではなかった。
最近、製紙工業国家委員会が空気および流水改良会社[
ニューヨーク]のために1988年1゜月に出した技術
報告No、557では、°゛パルプ紙工基の工場内・閉
回路技術、作業経験、現状および研究の必要°°と題し
て、リグニン、塩素化有機物質、および無機塩化物を含
む濃厚な液流が種々の閉じた循環操作技術で見られるが
、これを処理する技術を発展させる必要性が最重要項目
のトップに置かれ、研究すべき分野であるとされている
。その報告書の第49頁には次のように述へられている
: [現在ではこれらの濃厚水流を処理する唯一の推奨され
る技術は多重効果蒸発缶で濃縮したのち回収炉中で焼く
ことである。これら濃厚水流を回収炉中で焼くときに起
りつる極めて深刻な悪状況は種々の操作の流れで塩化物
濃度が高くなることである。塩化物濃度が高まると装置
の腐食が起り、溶融金属の粘性が変るために回収炉操作
に影響が現われ、その結果回収炉からの塩化水素の発生
が増加する。」 [発明が解決しようとする課題] 塩素とその関連薬品を使うパルプ漂白法からの排出物の
処理方法を提供し、それから使用済の漂白剤を回収し、
塩素化合物を放出しないようにするのが本発明の目的で
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、塩素または塩素化合物を使うパルプ漂
白法から生じる排出水の処理方法は次の段階からなる: [+1  上記の排出液を酸性にし; [i1]酸性排出液に含まれる塩素化合物と反応してそ
の結果熱分解で塩化水素と残余の塩基となる塩を生成さ
せる塩基で酸性排出液のpH値を大きくして中和し、 [+11]中和した排出液から溶媒の水を除いて濃縮し
て濃厚な塩水溶液とし; [ivl この塩を含む濃厚塩水溶液を加熱して塩を分
解し、気体の塩化水素の放出と、残余の塩基を生成させ
;ついで [v]  放出された塩化水素と残余の塩基を別々に引
続いて回収する。
排出液は酸性でpHが3,5以下であるのが望ましく、
中和用塩基を加えたときpHが3.5と 9.5の間の
値に高められるのが望ましい。
本明細書において“中和された排出液′°および“中和
用塩基゛″というとき、排出液が正確に7であるpH値
をもつとか、塩基を用いてその精密な酸度を達成するこ
とを意図するものではない。これらの表現は明細書の正
しい文脈に従って読まれるべきであり、排出液のpH(
その値はおよそ2である)を明細書に規定する性質をも
つ適切な塩基を使って約3.5から約9.5の範囲にま
で上昇させること、および中和された排出液というのは
それ故に依然として酸性、すなわち9H値が7より小さ
いこともあるということを示すものである。ある種の漂
白法、例えば純粋なCOO2を用いる漂白法では、排出
液は比較的中性に近いpHとなる。このような排出液で
は酸性排出液とするために前処理によって予めpHを下
げておく必要がある。そのような前処理では“中性°゛
排出液を陽イオン交換樹脂に通してpiを下げて3.5
以下にするのが望ましい。その目的は陽イオン、主とし
てナトリウム、を除き、それに代って熱で分解して塩化
水素の気体を放出する塩を生成しつる陽イオンと置き換
えることである。
中和用の塩基として望ましいのは、分解して塩化水素と
残余の塩基を生成しつる塩化物塩を生成するものである
中和用塩基としては、塩化物を含有する酸性排出液と反
応してアルミニウム、クロム、コバルト、鉄、マグネシ
ウム、マンガンおよびニッケルからなる群より選ばれる
金属の塩化物を生成する能力のある塩基性化合物である
のが望ましい。
中和用塩基は上記金属群の水酸化物、炭酸塩、および酸
化物からなる群より選ばれるのが望ましい。
さらに好ましいのは本発明においてp8調整の結果生成
する塩の熱分解で得られる残余塩基と同じものを中和用
塩基として用いることである。このように選択するなら
ば、残余塩基をそのまま直接に中和段階に再循環させら
れることになる。
本発明の最も望ましい形では中和用塩基が酸化マグネシ
ウム[MgO] であることである。
本発明の方法において使用する望ましい中和用塩基とし
てMgoを選択する別の理由は以下の記述にさらに完全
に現われるであろう。
塩の熱分解は塩を加熱炉中でその分解温度以上の温度に
熱することにより行われる。酸性の排出液のpHをMg
Oで調整するときに生成するMgC1xの場合には、上
記の分解を行なう温度は典型的には350℃と 900
℃の間であるが、最も望ましいのは約500℃である。
MgC2xのJ(0と H(4への分解は約230℃で
始まるが、塩水中の有機物の燃焼および/または加熱炉
燃料の燃焼から生じるCO2が存在するときその温度で
分解すると MgC0,を生成することになる。350
℃以上の温度、特に500℃附近の温度では加熱によっ
てMgOが生成する。しかし、MgOの反応性は分解温
度が高いほど減少して焼き過ぎたMgOになってしまう
ので、開放炎加熱炉中で加熱するときのようにCO□が
存在する場合には900℃以下で加熱を行なう。
熱分解過程で放出される塩化水素は水に吸収して塩酸[
HI4] とするのが望ましい。さらに本発明に従って
、こうして得られたH(4はCUO2に変えてパルプの
漂白に再使用される。あるいはこのHCIを売却するこ
とも可能である。
残余塩基は酸化物の形であるのが望ましいが、加熱炉残
漬から回収され、次の漂白排出液のpH調整のための中
和用塩基として再使用できると好都合である。あるいは
これを売却してもよい。
中和後の溶液の濃縮は実行しやすい方法ですればよい。
本発明の一実施態様において中和排出液の濃縮は逆浸透
法、多重効果蒸発法および機械的蒸気再圧縮蒸発法など
既知の工業的濃縮法から選ばれる1種または2種以上の
方法によって達成される。
しかし、本発明の他の実施態様においては、この中和排
出液の濃縮は、少くとも部分的であっても、パルプ工場
から得られる廃棄熱を利用して行われる。すなわちこの
中和排出τ夜をパルプ工場の冷却系に冷却塔補充水とし
て注入し、系の冷却水の一部を構成させるのである。
本発明のこの態様について、観察された現象として中和
塩基にはMgOを用いるのが有利であって、有機物質の
大部分を濃縮液に残したままマグネシウムイオンの存在
下に濃縮を行なうとかなりの程度に腐食が防止される利
点がある。
この現象はおそらく(8液中のマグネシウムイオンがリ
グニンのような有機物と結合して耐腐食性を高めるため
であろう。この現象は全く予期しないことであり、マグ
ネシウム化合物を中和塩基として用いる利点をさらに増
すものである。
さらに、中和された溶液に塩が溶存するとその中への酸
素の溶解度が減少してその結果溶液の腐食性が減少する
マグネシウム化合物を中和塩基に選択した結果として中
和された溶液は独特の組成をもち、もし廃棄すべき熱が
ある場合にはさらに利点がある。すなわち中和された溶
液を冷却塔の冷却液に使って濃縮するのである。冷却塔
はパルプ工場の一部として設置すると役に立つものであ
る。このような濃縮法には何ら特別の施設も設備も要し
ない。廃熱のこのような利用法はこれまで提案されなか
った。その理由は多分水酸化ナトリウムを中和用塩基と
して選んだ場合、中和された排出液が浸食性を現わすた
めと思われる。
冷却水中の塩の濃度が予め決めたある値に達したとき、
冷却水を抜取って一部濃縮された塩水を除き、新しく中
和された溶液を冷却水の補充水として補給する。
しかしながら、濃縮段階は2段階に分けて実行するのが
望ましく、またこれに関しては冷却塔での濃縮段階と第
2の濃縮段階、例えば多重効果蒸発法あるいは機械的蒸
気再圧縮法とを併せて使用するのが一層望ましい。
第2の濃縮段階でもっとも望ましいのは塩水を濃縮して
次の加熱段階で分解される塩化物塩よりも溶解度の低い
塩化物塩を溶液から晶出させ、結晶として析出した塩を
濃厚溶液から除去することである。
このやり方では半ばまで濃縮した塩水に引続いて濃縮す
る前に Ht4を加えて酸性にする。
この操作は半濃縮塩水溶液中に存在する恐れのあるMg
 (HCO3) 2をMgCl2と C02に変えて、
最終の濃縮中に分解して不溶性のy3co、に交わるの
を防ぐためである。
しかし別法として、半濃縮塩水を適当な水酸化物で処理
してpH値を大きくしてMgCO3を沈殿させ、最終の
濃縮に先立って塩水溶液から除去する方法がある。
最終の濃縮で濃厚塩水溶液から除去された上述の溶解度
が低い方の塩化物塩は望ましくは溶解し、陽イオン交換
樹脂に通し、その結果得られる11CU溶液は濃厚塩水
溶液中の塩化マグネシウムの分解で得られるHC又と混
ぜるのがよい。
しかし、このようにして得られたHCIの純度が不適当
な場合には中和段階および/または中和塩水溶液の最終
濃縮段階へ再循環させてもよい。
陽イオン交換樹脂は硫酸で再生処理をして過剰のH2S
O4中にNa2SOaを含む液を溶離させるのがよい。
この溶離液はMgOの形の残余塩基を一部変化させてM
g5O,とNa2SO4の混合物とし、漂白操作の酸素
漂白段階へ再循環させるのが望ましい。
濃縮塩水溶液中の塩の熱分解で得られるMgOの残りは
中和段階へ戻して循環される。
さらに本発明によれば、中和段階に続き液は濾過するか
または不溶性繊維や有機沈殿物を取除いてから濃縮段階
に移される。
次の処理段階に化学的または熱的に急激な変化を与えな
いため、中和された排出液は次の処理段階に移す前に、
均一化容器を通すのが望ましい。
また本発明によれば、有機物を消化したり、排出液中に
ある硫酸塩と塩素酸塩をそれぞれ硫化物と塩化物に変え
るために、生物学的処理を介在させて扱われる。
本発明の別の態様においては、中和された溶液は濃縮の
まえに生物学的処理が行われる。この生物学的処理は嫌
気的消化であるのが望ましく、その間に溶液中の有機物
は主としてメタンガスを含む生体性ガスに変化させられ
る。
嫌気的消化を実行するために何らかの適当な嫌気性微生
物の集団が用いられるが、それは有機物を嫌気的に消化
し、硫酸塩および塩素酸塩をそれぞれ硫化物と塩化物に
還元し、有機物をメタンに変化させる能力のあるもので
ある。そのような微生物がどこから入手できるかはその
道の熟練者には明らかである。この微生物は例えば下水
道処理場、醸造所の沈積物、諸種の工業排水施設、およ
びそれら2種以上組合せたところから得られるであろう
。これら微生物は通常の方法で培養されるが、その操作
はふつうの温度範囲で、またその分野で知られている好
適なやり方で行われればよい。
メタンを含む生体性ガスは回収して、排出液処理回路に
必要なエネルギーの一部を供給するため燃料として利用
するのが望ましい。
嫌気的消化段階には限外濾過の工程を結合するとよい。
この工程では微生物を含む生物の全部が濾液から分離さ
れて生体消化器容器に保持される。
硫酸カルシウムの除去は硫酸塩の嫌気的醗酵によって達
成される。この醗酵では硫化水素と炭酸カルシウムが生
成し、両者をさらに処理してパルプ化工程で用いられた
薬品を回収することもできる。また、溶液中に存在する
塩素酸塩は嫌気的消化の間に塩化物に変化させられる。
排出液に嫌気的消化を行ったあと溶液中に存在すると思
われる有機物の好気的細菌代謝作用を催進するために酸
素と栄養分を添加し、活性汚泥法などの好気的消化膜内
または充填カラムに流し込むことによって有機物の除去
がさらに進む。
生物学的処理段階を操作に入れる場合には処理される排
出液の腐食防止性能が恐らく減少するであろう。その結
果腐食防止剤を加えたり、適当な耐腐食性材料で設備を
つくる必要がでてくるであろう。
本発明の望ましい態様においては、上記の処理操作は4
過程パルプ漂白工場のD/C過程から出てきた排出液に
ほどこされる。この漂白工場ではパルプは順次酸素漂白
過程、 D/C過程、E過程およびD過程の処理を経て
ゆき、そのときパルプを向流的に洗うためにD過程に新
鮮な水を入れ、D過程からの排出液を洗浄水としてE過
程に注入し、E過程の排出液を限外濾過過程を通して高
分子量リグニン類を除いてからD/C過程に注入す、る
この分野の技術には種々の漂白過程が知られていて次に
要約する通りである。E過程からの排出液を限外濾過過
程に通して濾過してその透過液をD/C過程の洗浄水と
して用いるという技法はこれまで示唆されたことがなか
ったが、液状排出物の量をかなり減少させるという利点
が生じる。さらに、高温のE過程の透A液を洗浄水とし
て使用すると熱の節約が実現される。高温のE過程の排
出液の限外濾過はポリスルホンのような高温に耐える膜
を使えば可能である。
[実 施 例コ 以下添付図面を参照しながら本発明方法の実施例を説明
する。
第1図において、線X−xの左側はミルのパルブ化部分
を示す。ミルのこの部分は閉回路によるパルプ化薬剤の
循環を特徴とすることが理解されるであろう。漂白プラ
ントは線x−xの右側に示され、本発明による漂白及び
他の薬剤の循環のためのいま1つの閉回路を特徴とする
塩素あるいは塩素化合物の使用による漂白ミル1からの
排出液は管2を経て反応器3に入り、ここで排出液は炭
酸(又は酸化マグネシウム)を用いて中和される。
この処理液はフィルター4をとおし、ここで繊維及び他
の不溶解物質を除去する。ミルは2つの大きい冷却塔(
図示せず)を用いて廃熱を実質的に回収することを特徴
とする。冷却水がターボ・ジェネレーター・コンデンサ
ー及び大きい液体蒸発表面を備えたコンデンサー5に供
給される。蒸発された冷却水はフィルター4からの漂白
処理排出液に加えられ、廃熱はこの様にして漂白作用を
行うために利用される。しかしながら、本発明では如何
なる蒸発手段も用い得る利点がある。
蒸発は容積を90%減少させるに至り、この濃縮によっ
て生成する懸濁固体(主として有機物)は側流フィルタ
ー6によって除去される。
適当な材料の選択、及びエポキシ被覆等の適当なライニ
ングあるいは適当な腐食抑制剤の使用によって腐食を適
当に防止することが必要である。中和された排出液のリ
グニン含量及び特にマグネシウムの共存が金属腐食を本
質的に防止することが明らかにされた。
冷却水濃度に適当なブローダウンによってスケーリング
が極小になるように調整する。このブローダウンに続く
嫌気的消化器7における生物学的処理によって、バクテ
リアによる硫酸塩の硫化水素への還元を行い、この硫化
水素は溶液から除去される。硫化水素はアルカリ性パル
プ液に吸収させ(図示せず)、硫黄分を硫化物として回
収する。
90%に至る硫酸塩及び実質的な有機物の除去がこの様
にして行い得る。硫酸塩の除去は下流における処理を簡
単にし、硫黄の除去に基いて純粋な還流を可能ならしめ
る。
排出液流はさらに普通の蒸発器8を用いて濃縮する。蒸
発器におけるMgC0,スケールの耐着を制御するため
に塩酸を用いる。濃縮塩水溶液はキルン9において高温
で灰化し、塩化マグネシウムを酸化マグネシウム10(
あるいは灰化温度及びキルン中に存在する CO2の量
に従ってMgC05)及び塩化水素11に分解させる。
酸化マグネシウムを汚染している食塩は、浸出器12に
よって除去、回収し、酸化マグネシウムは漂白排出液の
中和にリサイクルさせるかあるいは市販する。
塩化水素11は吸収器13において水でスクラブして塩
酸とし、この塩酸は生成器14における二酸化塩素漂白
剤製造の原材料として再使用する。食塩浸出液は塩素−
アルカリプラント(図示せず)への添加材料をつくるた
めに精製することができる。
漂白プラントにおいて特徴とする酸素による前漂白にお
いては、マグネシウム塩が保護材として用いられ、この
マグネシウムは次の酸性漂白排出液流においてパルプか
ら除去される。この工程はマグネシウムの回収に役立ち
、回収されたマグネシウムは循環使用できる。
この様に、上記の考えは薬剤の循環使用を特徴とする閉
路漂白プラントの作業を可能ならしめるにある。
この本発明の方法はミルの要求に合致するように調整で
きることが評価できる。例えば、陽イオン(主としてナ
トリウム)の全部あるいは一部を除去して塩酸の生成量
を増加させるために、前処理として陽イオン交換が使用
できる。
これは漂白剤として二酸化塩素のみを用いるミルにおい
て特に魅力がある。さらに冷却水系において汚染問題を
おこすおそれのある有機物質を除去するために活性炭あ
るいは吸着性樹脂が使用できる。また例えば硫酸塩レベ
ルが低い時における嫌気性硫酸塩除去のような工程の一
部が省略できる。この様に資本及び操業費を最低にする
ような工程の最適の結合が選択できる。
次に第2図のフローシートは本発明のセルローズパルプ
漂白及びその排出液除去方法を示すものであり、その漂
白工程は線Y−Yより上方にあり、排出液除去あるいは
化学的回収工程はその線の下方にある。
4過程より成る系統的漂白工程においては、まず第1に
0で示した酸素漂白過程1で未漂白パルプをNaOHの
存在下に酸素で処理し、この際繊維保護剤としての硫酸
マグネシウムが添加され、次のD / C漂白過程2に
おいては酸素で前漂白されたパルプは二酸化塩素及び塩
素で処理して高度の光沢が与えられ、3番目のEAAs
2は部分的に漂白されたパルプが苛性ソーダによって抽
出され、4番目のD過程4においては部分的に漂白され
たパルプは最後に二酸化塩素によって漂白される。パル
プは従って、酸素漂白過程からD/C過程、E過程及び
D過程を経て漂白パルプに達する。この漂白工程中新鮮
な水がD過程4に導入され、水はパルプに対して逆方向
の通路をD/C過程2に達し、この様にしてD過程4か
らの水の流れは抽出あるいはE過程3に戻され、E過程
からの流れは洗滌水としてD/C過程2に導入される。
本発明においては、後の過程において処理すべき液体の
容積を減少させると共に生分解の障害となる高分子リグ
ニンの除去あるいは減少の目的で、過程Eからの流れに
限外濾過過程5を設けることが望ましい。高分子リグニ
ン等の、後に述べるような生分解作用によって分解を困
難ならしめる有機物質は限外濾過過程によって除かれ、
酸素漂白過程1における排出液とともに矢印6で示すよ
うにパルプ工場の原料洗滌器に送られる。限外濾過過程
における有機物が著しく減少した濾液は D/C過程に
おける洗滌水として利用して液体容積及び必要エネルギ
ーを減少させるのに適している。これとくらべて従来の
装置においてはD/CiM程における洗滌水として使用
するためには加熱を必要とする新しい水が用いられてい
た。限外濾過過程は又逆流洗滌によって酸性D/C過程
における有機物質の沈殿を防止しあるいは減少させるた
めに必要である。従来の0−D/C−E−04段階より
成る漂白方法においてはE漂白過程3から流出する汚染
排出液が排出されたのに対し、本発明におけるこの段階
は経済的である。
D/C過程からの流出液は酸性で、その代表的911は
ほぼ2である。この流出液は勿論多量の塩化物、塩素酸
塩及びその他の塩素化合物に冨み、又いくらかの有機物
質及びナトリウムイオンを含む。このものは又、すでに
述べたようにセルローズ繊維の保護材として加えた硫酸
マグネシウムを含む酸素漂白過程からもたらされる硫酸
塩及びマグネシウムイオンを含む。酸素漂白過程におい
て繊維に吸着されたマグネシウムイオンは酸性である 
D/C過程において繊維から取り去られる。D/C過程
からの流出液におけるナトリウムイオンは酸素漂白過程
1において添加された苛性ソーダ及びパルプが苛性ソー
ダによって抽出されるE過程に起因するものである。
本発明の好ましい処理方法においては、D/C過程から
の排出液のp)lはMgOの添加によって3.5乃至9
.5に調整される。この際MgOは水と接触してMg 
(OH) 2あるいはマグネシア乳液となるものである
。中和さるべき排出液は中和を完全ならしめるために適
当な構造のタンク内で適当な攪拌装置によって十分に攪
拌する。
酸化マグネシウムは種々の理由からすぐれた中和剤であ
る。まず第1に、後に詳しく述べるが、中和反応によっ
て得られる塩化マグネシウム溶液から回収でき、従って
この特別な選択によって、中和に用いた酸化マグネシウ
ムの実際的に完全な循環と同時に DEC漂白過程にお
いて繊維から除去されたマグネシウムイオンの実際的に
完全な回収が可能となる。従来の方法においてはD/C
過程において除去される、価値のあるマグネシウム分は
簡単に廃棄されていた。さらにMgCl2の生成は漂白
排出液に含まれている塩素分をHClの形で結合させ、
これによって塩素は価値の高い形で回収できる。HC9
1の回収は従って、従来の漂白排出液処理方法において
は必須であった何等かの形における塩素あるいは塩素化
化合物の環境へのやむを得ない放出を省略するかあるい
は少くともいちじるしく軽減することができる。
さらに中和溶液におけるマグネシウムの存在は、例えば
カルシウムを基礎とする中和剤の使用におけるカルシウ
ム分とくらべて、次の濃縮過程における有機化合物の沈
殿の減少に有効であることが知られた。しかして漂白排
出液にマグネシウムと共に有機物質が存在すると、濃縮
過程に用いられる冷却塔及び冷却回路等の装置における
金属材料の腐食防止に有効であり、従って沈殿剤の使用
量を減少させると共に腐食防止を増進させるために、溶
液中に有機成分を保持するのが望ましいことが明らかに
された。
マグネシウムは又例えばカルシウムとくらべてスケール
を抑制する傾向を有している。さらに反応混合物が十分
に混合されている時は、酸化マグネシウムによる中和は
比較的速やかに行なわれる。D/C漂白排出液における
塩酸含量に応じて十分量の酸化マグネシウムを必要とす
る事実は重要な問題ではない。その理由は、後に述べる
ように、酸化マグネシウムは後の過程で実質的に完全に
回収されるからである。
さて第2図における中和過程7以降においては、中和さ
れた排出液はまず清澄器8aに送られ、次いで均一化タ
ンク8bに入り、比較的短い数時間ここに保持される。
清澄過程において、漂白工程から持ち込まれた大部分の
繊維は沈降によって除去されるとももに、排出液中に残
っているおそれのある少量の塩素ガスは液中に存在する
有機物と反応する。ついで均一化タンク8bにおける最
も重要な目的は、後の処理過程における化学的あるいは
熱的衝撃を除去しあるいは減少させるために、適当な混
合を行なうにあり、これは数個の漂白プラントからの漂
白排出液を後に記すような継続処理のために合併する時
に特に重要である。
過程8a及び8bからの清澄になり均一化された排出液
は嫌気的消化過程9に送られ、この消化過程には嫌気的
消化限外濾過器(ADUF)として知られた設備が用い
られる。中和液体中の含有有機物の生物学的崩壊は次項
を含む種々の理由から望ましい。即ち嫌気性消化による
生物学的崩壊は好中温性領域、即ちほぼ30乃至50℃
の温度で行なわれ、従って中性化過程からの漂白排出液
の冷却を必要としない。均一化、清澄化過程から来る中
性排出液の温度が上記の領域外であると、温度を下げる
か、あるいは商業的に知られているような好熱性微生物
群を使用しなけれはならない。崩壊過程におけるこのよ
うな高温は特に^DU濾過程の限外濾過サブサイクルに
おける薄膜を経て高次の平均フラックスを生じる。嫌気
性消化はスキとしてメタンガスよりなる価値あるバイオ
ガスをつくり、このガスは終末濃縮過程に必要な全エネ
ルギーを実質的に満たす燃料及び後に述べる熱分解ある
いは分割工程に利用できる。さらに酸素漂白過程におけ
る硫酸マグネシウム添加の結果として生じる硫酸塩が嫌
気的消化によって還元されて硫化水素を生成する。硫酸
塩の除去は硫酸カルシウムスケールを実質的に減少させ
ることによって下流における化学反応を簡単にするのみ
ならず、硫化物を回収してこれをプラントのパルプ化回
路へ循環させる効果がある。さらに、 D/C漂白過程
の結果として排出液中に存在する塩素酸塩は塩化物に還
元され、これも又下流における化学反応を簡単にするも
のであると共に、後に述べる濃縮漂白液の熱分解に当っ
て塩酸の回収を助けるものである。嫌気的消化過程と限
外濾過過程を結合することによって、嫌気的消化容器に
おける微生物を含むすべての生物量は該容器に保持され
るかあるいはこれに循環され、実質的に無菌で懸濁固体
を含まない透過体が次の処理工程に供給される。
嫌気的消化過程に続いて、この流れにおける有機物含量
をさらに減少させるため、必要に応じてざらに好気的消
化過程(図示せず)を設けることができる。
ついで嫌気的消化限外濾過過程9における限外濾過過程
からの透過体は、溶液濃縮技術における何等か適当な公
知の方法によって、含有水量の一部を除去する。この際
、しかしながら、濃縮は2段階に行うのが望ましい。
第1段階は溶液の酸素溶解度を抑制するために濃度高サ
イクルの冷却塔蒸発過程10を用いて行なうことが望ま
しい。実際上、透過体は発生器のような熱源10aから
の熱を放散させるように設けられた冷却系における冷却
材として利用される。該冷却系は再冷却サイクルにおけ
る蒸発の結果水を失い、従って冷却材における塩分濃度
の増加をともなうものである。冷却材は適当なブローダ
ウン処置にかけて部分的に濃縮された冷却材の一部を除
去し、ついでADU濾過程9からの新鮮な透過体より成
る補給水が補給される。
冷却塔におけるブローダウン塩水溶液の2番目あるいは
最終)ハ縮過程11は冷却器のブローダウン液からの多
重効用蒸発器の熱による水の蒸発より成る。塩水溶液は
蒸発結晶器からの蒸気を用いて?IA縮溶液からの食塩
の結晶化を話発するに必要な程度に濃縮される。最終濃
縮に先立って部分的に濃縮された塩水溶液は、後に述べ
る理由によって、17aに示すようにHe4を添加して
pHが約4に調整される。この時マグネシウム分は可溶
性のMg (HCOs) 2として存在する。
あるいはある程度濃縮された塩水溶液は+7bに示すよ
うに適当な水酸化物で処理してMg (HCO3) 2
を不溶性のM3C0,に転化させる。
塩水溶液はここで主として塩化マグネシウム及び少量の
食塩を含むこととなり(最終濃縮過程11において食塩
が析出するものとして)、灰化過程12において灰化さ
れる。灰化温度は約500℃であるが、必ず350℃乃
至約900tとする。燃料としては嫌気的消化−限外濾
過過程9で発生するメタンを主成分とするバイオガスを
用いる。バイオガスは13で示すスクラバーで処理して
、あらかじめメタンから硫化水素を除去しておくことが
望ましい。硫化水素はパルプ化プラントの弱白色リカー
流に吸収され、13aに示すようにプラントのパルプ化
回路に戻される。
塩化マグネシウムは灰化過程12において熱分解されて
塩化水素ガス(116塁)及び酸化マグネシウム(Mg
0)となる。
酸化マグネシウムの大部分は抽出工程で回収されて中和
過程に循環され、これによってマグネシウム回路はほぼ
完成される。塩水溶液中のマグネシウム含量のバランス
は場合によっては後に記すように酸素漂白工程において
終了される。
灰化過程からの塩化水素ガスは12bで示すように水に
吸収させて塩酸として回収し、このようにして求められ
た酸はcLlo□プラント18に送られ、常法によって
CICJ2に転化される。かくして得られた唾02は漂
白工程における D/C過程及びD過程において再使用
され、この様にしてプラントの塩素サイクルにいちじる
しく寄与し、二酸化塩素製造に必要な塩素の購入を減少
させ、あるいは不必要とする。
最終濃縮過程11から結晶NaC9の形で回収された塩
素の循環については次に述へる。
最終濃縮過程11において結晶化された食塩は水に溶解
すると共に好ましくは陽イオン交換反応器16を通過さ
せることによって塩酸を生成させ、この塩酸は熱分解過
程からの塩酸と混合するかあるいは中和過程に循環させ
、この様にして塩素分を上記の様に塩酸として回収する
。又このようにして得られた塩酸の一部を最終濃縮過程
11の直前に塩水溶液に循環させることが必要であり、
その目的は塩酸中に含まれているMg (HeO3) 
2をMgCl21C変換させて、Mg (HCO3) 
2が熱分解によって蒸発器の内壁にスケールとして耐着
するおそれのあるMgCO3に変換されるのを防止する
にある。このHe4の半濃縮塩水+8液への添加は第2
図の 17aに示されている。このOCRの中和過程7
及び17aに示した半濃縮塩水溶液への循環によって塩
素のサイクルは完成される。
灰化によって生成されたMgOの一部は14で分割され
て混合器15に送られる。この際に分割されるMgOの
量は、次の記載によって明らかな通り、陽イオン交換樹
脂の再生の際に溶11ift液として生じる硫酸の量及
び酸素漂白時に1a維を保護するために必要なMgSO
4の量とによって決定される。即ち陽イオン交換過程1
6における硫酸によるイオン交換樹脂再生の際における
溶離液が混合器15に送られるのであるが、該溶離液は
Na2SO4に冨むとともに過剰のH2S 04を含ん
でいる。従って混合器15においては過剰のH2S O
、はMg(OHh又はMgOと反応して主としてMg”
、 504−一及びNa”イオンと少量の0文−イオン
を含む?g液を与える。この溶?夜は漂白工程における
酸素漂白過程1に戻され、ここで本発明方法におけるマ
グネシウム及び塩素の循環は完了し、又該漂白過程にお
いて繊維に必要なマグネシウムによる保護が行なわれる
。陽イオン交換レジン再生液としての硫酸の使用は硫酸
ナトリウムの回収を可能とし、このNa2SO4は酸素
漂白過程を通過してパルプ化薬剤回路を補うこととなる
上記の処理方法におけるただ唯一の廃棄物は嫌気的消化
過程9から出る少量のバイオ汚泥20だけであることが
明らかである。本発明の代表的適用においては、1日当
り D/C排出液約7.500+n3の処理量について
、回収される塩酸の量及びMgOの量はそれぞれ毎日約
26トン及び約8.5トン程度であると推定される。こ
れ等の量と比較すると、比較的少量のCaCO3,ケイ
素及びある種の重金属を含むバイオ汚泥推定量が1日当
り1トンであるのは全く取るに足らない。汚泥は勿論他
の適当な方法によって灰化あるいは処理される。
この様にして本発明の方法においては漂白薬剤及び中和
塩基の実質的に完全な回収ができる。さらに漂白排出液
における有機成分の消化によって発生するメタンは、最
終濃縮過程に必要な熱を求めるエネルギー源及びMgC
l2塩水溶液のMgOと HCRへの熱分解に利用され
る。又あらゆる発熱源からの過剰の熱は最初の蒸発過程
に利用される。従って上記の方法は従来の塩素を用いる
パルプ漂白方法におけるすべての環境的障害を実質的に
完全に除去するものである。
他の工程の結合も可能であるが、上記の実施例は本発明
方法による閉路パルプ漂白プラントの操業可能性を明ら
かにするものである。パルプの処理及び漂白ミルの排出
液に関する過去の努力を併せて比較するに、本発明によ
る漂白プラント操作の分離閉塞は漂白排出液の処理を簡
単にし、薬剤の浪費と汚染問題を回避するものである。
常時上昇しつつある原材料費及び排出液処理の費用、な
らびに絶えず増加しつつある厳格な法律による環境抑制
に対し、本発明は塩素による漂白方法における環境障害
を最低ならしめる工業的に堅実で経済的に実行可能な方
法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は塩素又は塩素化合物より成る漂白排出液の処理
方法を利用する簡単化した閉路漂白クラフトパルプミル
を示すフローシートである。 第2図は漂白排出液処理及びその場合における薬剤の回
収を示すさらに詳細なフローシートである。 第1図 :漂白ミル    2:管 :反応器     4;フィルター :コンデンサー  6:側流フィルター嫌気消化器  
 8:蒸発器 キルン 0: (酸化マグネシウム) 1: (塩化水素) 12・浸出器 3:吸収器    14:生成器 第2図 1:酸素漂白過程  2 : [i/C漂白過程3・E
過程     4 : D1M程5:限外濾過過程  
6: (矢印) 7:中和過程    8a;清澄器 8b:均一化タンク 9:嫌気的消化−限外濾過過程 10:冷却塔蒸発過程 10a:熱源     11:最終濃縮過程12:灰化
過程   12b:HC交吸収器13ニスクラバー  
13a:パルプ北回路14・分割器    15:混合
器 16:陽イオン交換過程 1.7a : Mg (HCO2) 2除去過程17b
  : MgCO3除去過程 18:C交02プラント  20: (バイオ汚泥)他
3名

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、塩素または塩素化合物によるパルプ漂白法において
    生成する排出液の処理法において、[i]排出液を酸性
    にし; [ii]酸性排出液中の塩素化合物と中和反応する塩基
    を加えて酸性排出液のpHを高くし、その結果中和され
    た排出液中の塩を加熱に より塩化水素と残余塩基に分解されうるも のとし; [iii]中和された排出液から溶媒の水を除去して濃
    縮し; [iv]上記の塩を含有する濃縮塩水を加熱して塩を分
    解し、それにより気体の塩化水素を 放出させ、残余塩基を生成させ; [v]放出された塩化水素と残余塩基を別々に回収する 各工程からなることを特徴とするパルプ漂白排出液の処
    理方法。 2、排出液はpHが約3.5以下の酸性であつて、中和
    のための塩基によりpHが3.5と9.5の間に高めら
    れることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3、中和のために加える塩基は、分解して塩化水素と残
    余塩基を生じる塩化物の塩を生成することができる塩基
    であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 4、中和のために加える塩基は、塩素含有酸性排出液と
    反応して、アルミニウム、クロム、コバルト、鉄、マグ
    ネシウム、マンガンおよびニッケルからなる群から選ば
    れる金属の塩化物塩を生成することができる塩基である
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。 5、中和のために加える塩基が前述の金属の炭酸塩、水
    酸化物および酸化物からなる群から選ばれることを特徴
    とする請求項4に記載の方法。 6、中和のために加える塩基が、pH調整の結果得られ
    る塩の熱分解で生成する残余塩基と同じものであること
    を特徴とする請求項5に記載の方法。 7、中和のために加える塩基が酸化マグネシウム[Mg
    O]であることを特徴とする請求項6に記載の方法。 8、塩の熱分解が、加熱炉中で塩の分解温度を越える温
    度で行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法
    。 9、加熱炉中、350℃ないし900℃の間の温度で行
    なわれることを特徴とする請求項7に記載の方法。 10、分解が約500℃の温度で行われることを特徴と
    する請求項9に記載の方法。 11、熱分解工程で放出される塩化水素を水に吸収させ
    て塩酸[HCl]の形で回収することを特徴とする請求
    項1に記載の方法。 12、HClをClO_2に変化させてパルプの漂白に
    再度使用することを特徴とする請求項11に記載の方法
    。 13、残余塩基を加熱炉中の残渣から回収し、新しい漂
    白排出液のpH調整のための中和塩基として再使用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 14、逆浸透法、多重効果蒸発法および機械的蒸気再圧
    縮法からなる既知の工業的濃縮法から選ばれる1種以上
    の方法で中和排出液の濃縮を行なうことを特徴とする請
    求項1に記載の方法。 15、パルプ工場の冷却塔冷却系の冷却水に補給する水
    として中和排出液を冷却系に導入することにより、パル
    プ工場から得られる廃棄熱を利用して、中和排出液の濃
    縮の少くとも一部分を行なうことを特徴とする請求項1
    に記載の方法。 16、冷却水中の塩濃度が予め決められた値に達したと
    き、その冷却水を外部に出して濃厚塩水の一部を取除き
    、補給水として新しい中和排出液を冷却水に加えること
    を特徴とする請求項15に記載の方法。 17、濃縮段階を2段階に分け、冷却塔での濃縮段階と
    、多重効果蒸発又は機械的蒸気再圧縮から選ばれる第2
    の濃縮段階を結合して行なうことを特徴とする請求項1
    5に記載の方 法。 18、第2の濃縮段階で塩水を濃縮し、次の加熱段階で
    分解される塩化物塩よりも低い溶解度の塩化物塩を晶出
    させ、それらの晶出塩を濃縮溶液から除くことを特徴と
    する請求項17に記載の方法。 19、第1の濃縮段階で得られる半濃縮塩水に、最終の
    濃縮に先立ってHClを加えて酸性にすることを特徴と
    する請求項18に記載の方 法。 20、最初の濃縮段階で得られる半濃縮塩水を適当な水
    酸化物で処理してpH値を増大させ、それにより Mg
    CO_3(炭酸マグネシウム)を沈殿させ、それを最終
    の濃縮に先立って塩水から除去することを特徴とする請
    求項18に記載の方法。 21、最終の濃縮で濃縮塩水から除かれた溶解度の低い
    上記の塩化物塩を溶解し、陽イオン交換樹脂を通して得
    られる HCl溶液を処理サイクルに再循環させること
    を特徴とする請求項18に記載の方法。 22、陽イオン交換段階で得られるHClの一部を中和
    塩水の最終濃縮段階に再循環させ、残部は中和段階に供
    することを特徴とする請求項18に記載の方法。 23、陽イオン交換樹脂を硫酸で再生して、過剰のH_
    2SO_4を含むNa_2SO_4(硫酸ナトリウム)
    の溶離液を生ずることを特徴とする請求項18に記載の
    方法。 24、処理される流出液が酸素漂白工程からの流出液が
    含まれており、溶離液を利用してMgOの形で存在する
    残余塩基の一部をMgSO_4とNa_2SO_4の混
    合物に変化させ、この混合物を漂白工程の酸素漂白段階
    に再循環させることを特徴とする請求項23に記載の方
    法。 25、中和された排出液を濃縮段階に移すまえに清澄に
    して、不溶性繊維や沈殿した有機物を除去することを特
    徴とする請求項1に記載の方法。 26、中和した排出液を、その後の処理にまわす前に、
    均一化容器を通すことを特徴とする請求項1に記載の方
    法。 27、有機物を消化し、排出液中に存在する硫酸塩と塩
    素酸塩をそれぞれ硫化物と塩化物に変換するために、工
    程中に生物学的処理を加えることを特徴とする請求項2
    6に記載の方 法。 28、中和した排出液を濃縮に先立って生物学的処理消
    化段階に送ることを特徴とする請求項27に記載の方法
    。 29、生物学的処理段階が嫌気的消化段階からなり、溶
    液中の有機物は主としてメタンガスを含む生体性ガスに
    変化することを特徴とする請求項28に記載の方法。 30、嫌気的消化段階が生体消化容器と限外濾過工程を
    結合したなかで行われ、そこで微生物をも含めて生物量
    は濾液から分離され生体消化容器に保持されることを特
    徴とする請求項29に記載の方法。 31、メタンを含む生体性ガスを回収し、排出液処理工
    程で必要なエネルギーの一部を供給する燃料として利用
    することを特徴とする請求項29に記載の方法。 32、生体性ガスを燃料として利用する前に水で洗浄し
    、硫酸塩の嫌気的変化の結果生成して存在する H_2
    Sを除去し、H_2Sはパルプ用薬品に復帰させること
    を特徴とする請求項31に記載の方法。 33、嫌気的に消化された排出液をその中に嫌気的消化
    後も存在する有機物の好気的バクテリア代謝を誘発促進
    するために酸素および栄養素を加えて好気的消化過程に
    移し入れることを特徴とする請求項29に記載の方法。 34、パルプが4過程パルプ漂白工場の酸素漂白段階、
    D/C過程、E過程およびD過程の4過程を順次通過す
    るとき、パルプを向流的に洗浄するためD過程で新鮮な
    水を導入し、D過程からの排出液を洗浄水としてE過程
    に注入し、E過程からの排出水を限外濾過過程を通して
    高分子量リグニンを除去したのち洗浄水としてD/C過
    程に注入する場合、D/C過程から排出液を得ることを
    特徴とする請求項1ないし33のいずれか1つに記載の
    方法。
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