JPH02149648A - 形状記憶ステンレス鋼およびその形状記憶方法 - Google Patents
形状記憶ステンレス鋼およびその形状記憶方法Info
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- JPH02149648A JPH02149648A JP63302174A JP30217488A JPH02149648A JP H02149648 A JPH02149648 A JP H02149648A JP 63302174 A JP63302174 A JP 63302174A JP 30217488 A JP30217488 A JP 30217488A JP H02149648 A JPH02149648 A JP H02149648A
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
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- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
- C21D8/0205—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips of ferrous alloys
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は優れた形状記憶効果を示す形状記憶ステンレス
鋼とその特性向上方法に係り1例えば機械部品等の固定
、締め付は部あるいは継手パイプなどに対して形状記憶
効果を有利に発現させる耐食性に優れたステンレス鋼に
関する。
鋼とその特性向上方法に係り1例えば機械部品等の固定
、締め付は部あるいは継手パイプなどに対して形状記憶
効果を有利に発現させる耐食性に優れたステンレス鋼に
関する。
従来より、形状記憶効果を示す合金としてN+Ti含T
iCu合金などの非鉄系、Fe−Pd系、 FeNi
系、Fe−Mn系等の鉄合金のものが知られている。そ
のうちFe−Mn系は安(配であり、その工業的価値が
大きいことから1例えば特開昭55−73846号公報
にF e−(15,9〜30.0%)Mn合金、特開昭
5576043号公報にFe−Mn−(Si、Ni、C
r)合金、特開昭61−76647号公報にFe−(2
(1−40%)Mn−(3,5〜8%)Si合金などが
報告されている。また、特開昭62112720号公報
にはFe−Mn−Si合金の形状記憶効果の特性向上方
法が、そして特開昭63−216946号公報にはFe
−Mn系へのN添加によるT→ε変態の促進効果が教示
されている。
iCu合金などの非鉄系、Fe−Pd系、 FeNi
系、Fe−Mn系等の鉄合金のものが知られている。そ
のうちFe−Mn系は安(配であり、その工業的価値が
大きいことから1例えば特開昭55−73846号公報
にF e−(15,9〜30.0%)Mn合金、特開昭
5576043号公報にFe−Mn−(Si、Ni、C
r)合金、特開昭61−76647号公報にFe−(2
(1−40%)Mn−(3,5〜8%)Si合金などが
報告されている。また、特開昭62112720号公報
にはFe−Mn−Si合金の形状記憶効果の特性向上方
法が、そして特開昭63−216946号公報にはFe
−Mn系へのN添加によるT→ε変態の促進効果が教示
されている。
しかしながら、これらの鉄系の形状記憶合金は耐食性に
劣るという大きな欠点を有している。そこで特開昭61
−201761号公報にはFe−Mn−Si合金にCr
などを含有させ耐食性を改善させた例もみられるが、C
r含有量が10.0%以下と低いためいわゆるステンレ
ス鋼としての耐食性を有しているとは言い難い。また、
特開昭63−216946号公報も耐食性を高めるため
にCrを含有させることを教示しているが、実例では1
0%までのCr含有量であり、フェライト生成元素であ
るCrをこれ以上含有させた場合に形状記憶特性をどの
ようにして有利に発現させるかについては教えていない
。
劣るという大きな欠点を有している。そこで特開昭61
−201761号公報にはFe−Mn−Si合金にCr
などを含有させ耐食性を改善させた例もみられるが、C
r含有量が10.0%以下と低いためいわゆるステンレ
ス鋼としての耐食性を有しているとは言い難い。また、
特開昭63−216946号公報も耐食性を高めるため
にCrを含有させることを教示しているが、実例では1
0%までのCr含有量であり、フェライト生成元素であ
るCrをこれ以上含有させた場合に形状記憶特性をどの
ようにして有利に発現させるかについては教えていない
。
本発明はフェライト生成元素であるCrを10%を超え
て多量に含有させたステンレス鋼においても形状記憶特
性を有利に発揮させることを目的としたものであり、耐
食性に優れた形状記憶ステンレス鋼およびその形状記憶
方法を提供しようとするものである。
て多量に含有させたステンレス鋼においても形状記憶特
性を有利に発揮させることを目的としたものであり、耐
食性に優れた形状記憶ステンレス鋼およびその形状記憶
方法を提供しようとするものである。
本発明は9重量%にて、C:0.10%以下、St:3
.0〜6.0%、 Mn : 15.0〜25.0%
、Ni:5.0%以下、Cr:10.O超〜17.0%
、 N : 0.02〜0.10%、 C。
.0〜6.0%、 Mn : 15.0〜25.0%
、Ni:5.0%以下、Cr:10.O超〜17.0%
、 N : 0.02〜0.10%、 C。
二6.0〜10.0%を含有し、場合によってはさらに
。
。
2.0%以下のMo、 2.0%以下のCu、 0.0
5〜0.8%のTi、0.05〜0.8%のNb、0.
05〜0.8%のV 、05〜0.8%のZrの1種
または2種以上を含有し、残部Feならびに不可避的不
純物からなる耐食性に優れた形状記憶ステンレス鋼、並
びにこのステンレス鋼に形状を記憶させる方法として、
該ステンレス鋼を所定の形状に冷間加工後、この加工に
よって導入されたε相がT相に変態するに充分な温度で
焼鈍処理して該加工形状を記憶させ9次いで0℃以下の
温度で所望の形に変形させたうえ、 100℃以上の温
度に加熱してから常温に戻すことからなる該ステンレス
鋼の形状記憶方法を提供するものである。
5〜0.8%のTi、0.05〜0.8%のNb、0.
05〜0.8%のV 、05〜0.8%のZrの1種
または2種以上を含有し、残部Feならびに不可避的不
純物からなる耐食性に優れた形状記憶ステンレス鋼、並
びにこのステンレス鋼に形状を記憶させる方法として、
該ステンレス鋼を所定の形状に冷間加工後、この加工に
よって導入されたε相がT相に変態するに充分な温度で
焼鈍処理して該加工形状を記憶させ9次いで0℃以下の
温度で所望の形に変形させたうえ、 100℃以上の温
度に加熱してから常温に戻すことからなる該ステンレス
鋼の形状記憶方法を提供するものである。
〔発明の詳細な
説明者等は、優れた耐食性を有するFe−Cr鋼をベー
スにして形状記憶効果に及ぼす組繊および加工方法など
の影響を鋭意研究したところ、焼鈍状態でδフェライト
相およびマルテンサイト相が存在せず、オーステナイト
単相&l礒であること。
スにして形状記憶効果に及ぼす組繊および加工方法など
の影響を鋭意研究したところ、焼鈍状態でδフェライト
相およびマルテンサイト相が存在せず、オーステナイト
単相&l礒であること。
並びに変形時での転位ならびに加工誘起マルテンサイト
相の生成による永久ひずみの発生を防止し。
相の生成による永久ひずみの発生を防止し。
加工誘起ε相の生成により変形を進行させることが、変
形後において、ε相がT相へ変態を開始する温度(As
点)以上の加熱により良好な形状記憶効果を示す重要な
因子であることが明らかとなった。そしてFe−Cr鋼
に適量のMnおよびSiを含有させ且つCo、C,N、
Niなどの合金元素の含有量を適正にコントロールする
ことにより良好な形状記憶効果を発現すること、特にO
′c以下の温度域で変形させることにより加工誘起ε相
の生成を著しく促進させることができ、その結果変形後
As点以上に加熱することにより優れた形状記憶効果を
発現することを見出した。
形後において、ε相がT相へ変態を開始する温度(As
点)以上の加熱により良好な形状記憶効果を示す重要な
因子であることが明らかとなった。そしてFe−Cr鋼
に適量のMnおよびSiを含有させ且つCo、C,N、
Niなどの合金元素の含有量を適正にコントロールする
ことにより良好な形状記憶効果を発現すること、特にO
′c以下の温度域で変形させることにより加工誘起ε相
の生成を著しく促進させることができ、その結果変形後
As点以上に加熱することにより優れた形状記憶効果を
発現することを見出した。
本発明において鋼中の各成分の含有量を前記の範囲に限
定する理由は次のとおりである。
定する理由は次のとおりである。
Cは強力なオーステナイト生成元素であり、焼鈍状態で
のδフェライト相の生成の防止に有効に作用する。また
Cは形状記憶効果を向上させる有効な元素でもある。し
かしながら、Cを多量に含有させると加工性、耐食性が
劣化するため、その上限を0.10%とする。
のδフェライト相の生成の防止に有効に作用する。また
Cは形状記憶効果を向上させる有効な元素でもある。し
かしながら、Cを多量に含有させると加工性、耐食性が
劣化するため、その上限を0.10%とする。
Siは変形時の永久ひずみの発生を防止し、加工誘起ε
相の生成を促進させ優れた形状記憶効果を発現させる必
須の元素であり53.0%以上の含有が必要である。し
かしながら、Siは強力なフェライト生成元素であり、
多量に含有させると焼鈍状態でδフェライト相が多量に
残存するようになり形状記憶効果が低下し、また熱間加
工性も劣化し製造が困難となるため、Siの上限を6.
0%とする。
相の生成を促進させ優れた形状記憶効果を発現させる必
須の元素であり53.0%以上の含有が必要である。し
かしながら、Siは強力なフェライト生成元素であり、
多量に含有させると焼鈍状態でδフェライト相が多量に
残存するようになり形状記憶効果が低下し、また熱間加
工性も劣化し製造が困難となるため、Siの上限を6.
0%とする。
Mnはオーステナイト生成元素であり、焼鈍状態でδフ
ェライト相の生成を抑制するのに寄与する。またMnは
変形時の永久ひずみの発生を防止し、加工誘起ε相の生
成を促進させ形状記憶効果を高める有効な元素であり1
5%以上の含有が必要である。しかしながら、多量に含
有させると逆に加工誘起ε相の生成を抑制するようにな
り、形状記憶効果を低下させるようになるためその上限
を25.0%とする。
ェライト相の生成を抑制するのに寄与する。またMnは
変形時の永久ひずみの発生を防止し、加工誘起ε相の生
成を促進させ形状記憶効果を高める有効な元素であり1
5%以上の含有が必要である。しかしながら、多量に含
有させると逆に加工誘起ε相の生成を抑制するようにな
り、形状記憶効果を低下させるようになるためその上限
を25.0%とする。
Niはオーステナイト生成元素であり、焼鈍状態でδフ
ェライト相の生成を防止するに有効な元素である。しか
しながら1 Niは変形時の永久ひずみの発生を誘起し
、形状記憶効果を低下させるため、その上限を540%
とする。
ェライト相の生成を防止するに有効な元素である。しか
しながら1 Niは変形時の永久ひずみの発生を誘起し
、形状記憶効果を低下させるため、その上限を540%
とする。
Crはステンレス鋼の必須元素であり得れた耐食性を得
るには10%を超える含有が必要である。
るには10%を超える含有が必要である。
また、Crは変形時の永久ひずみの生成を抑制し形状記
憶効果を向上させる元素でもある。しかしながらCrは
フェライト生成元素であり、多量に含有させると焼鈍状
態でδフェライト相が残存しやすくなり、形状記憶効果
を低下させるためその上限を17.0%とする。
憶効果を向上させる元素でもある。しかしながらCrは
フェライト生成元素であり、多量に含有させると焼鈍状
態でδフェライト相が残存しやすくなり、形状記憶効果
を低下させるためその上限を17.0%とする。
Nはオーステナイト生成元素であり、焼鈍状態でδフェ
ライト相の残存の防止に有効である。またNは変形時の
永久ひずみの生成を抑制し、形状記憶効果を向上させる
ため0.02%以上含有させる必要がある。しかしなが
ら、多量のNを含有させると鋼塊にブローホールが生成
し、健全な鋼塊が得られないため、その上限を0.10
%とする。
ライト相の残存の防止に有効である。またNは変形時の
永久ひずみの生成を抑制し、形状記憶効果を向上させる
ため0.02%以上含有させる必要がある。しかしなが
ら、多量のNを含有させると鋼塊にブローホールが生成
し、健全な鋼塊が得られないため、その上限を0.10
%とする。
Coはオーステナイト生成元素であり、焼鈍状態でδフ
ェライト相の残存の防止に有効である。
ェライト相の残存の防止に有効である。
またcoは変形時の永久ひずみの生成を抑制し。
加工誘起ε相の生成を促進させ形状記憶効果を高める有
効な元素であり、6.0%以上の含有が必要である。し
かしながら、Coを多量に含有させてもこれらの効果は
飽和するため、その上限をio、。
効な元素であり、6.0%以上の含有が必要である。し
かしながら、Coを多量に含有させてもこれらの効果は
飽和するため、その上限をio、。
%とする。
Moは耐食性を向上させる有効な元素である。
しかし、Moはフェライト生成元素であり、多量に含有
させると焼鈍状態でδフェライト相が残存し、形状記憶
効果が低下するためその上限を2.0%とする。
させると焼鈍状態でδフェライト相が残存し、形状記憶
効果が低下するためその上限を2.0%とする。
Cuは耐食性を向上させる元素である。またCuはオー
ストナイト生成元素であり、焼鈍状態でのδフェライト
相の残存を防止させるに有効に作用する。これらの効果
は2.0%以上含存させても変化しないため、2.0%
を上限とする。
ストナイト生成元素であり、焼鈍状態でのδフェライト
相の残存を防止させるに有効に作用する。これらの効果
は2.0%以上含存させても変化しないため、2.0%
を上限とする。
Ti、Nb、VおよびZrは耐食性の向上に寄与し、そ
のためには0.05%以上含有させる必要がある。しか
しながら、これらの元素はフェライト生成元素であるた
め多量に含有すると、焼鈍状態でδフェライト相が残存
しやすくなり、形状記憶効果が低下するようになるため
、それぞれの上限を0.8%とする。
のためには0.05%以上含有させる必要がある。しか
しながら、これらの元素はフェライト生成元素であるた
め多量に含有すると、焼鈍状態でδフェライト相が残存
しやすくなり、形状記憶効果が低下するようになるため
、それぞれの上限を0.8%とする。
以上の成分組成になる耐食性に優れた本発明のステンレ
ス鋼は、所定の形状に温間または冷間加工後5この加工
によって導入されたε相がT相に変態するに充分な温度
で焼鈍処理して該加工形状を記憶させ1次いでO′C以
下の温度で所望の形に変形させたうえ、100℃以上の
温度に加熱してから常温に戻す方法によって形状記憶合
金としての優れた特性が示される。
ス鋼は、所定の形状に温間または冷間加工後5この加工
によって導入されたε相がT相に変態するに充分な温度
で焼鈍処理して該加工形状を記憶させ1次いでO′C以
下の温度で所望の形に変形させたうえ、100℃以上の
温度に加熱してから常温に戻す方法によって形状記憶合
金としての優れた特性が示される。
先ず9本発明鋼を所定の形状に加工後、焼鈍を施して形
状記憶させるのであるが、該加工は0℃以上の常温また
は温間であればよく、好ましくは焼鈍材を所望の形状に
加工する0本発明鋼は焼鈍ままで(焼鈍温度に加熱後常
温まで冷却した状態で)実質上オーステナイト単相を呈
し、該加工によってε相または加工硬化相が生ずるが、
この加工品を焼鈍することによって、加工形状が記憶さ
れる0次いで0℃以下の温度で変形(二次変形)させる
。このO′C以下での変形によって加工誘起ε相の生成
が促進され、その結果、変形後にAs点以上のJJa熱
を施すと先の加工品形状へ高い復元率のもとで復元する
形状記憶効果が得られる。
状記憶させるのであるが、該加工は0℃以上の常温また
は温間であればよく、好ましくは焼鈍材を所望の形状に
加工する0本発明鋼は焼鈍ままで(焼鈍温度に加熱後常
温まで冷却した状態で)実質上オーステナイト単相を呈
し、該加工によってε相または加工硬化相が生ずるが、
この加工品を焼鈍することによって、加工形状が記憶さ
れる0次いで0℃以下の温度で変形(二次変形)させる
。このO′C以下での変形によって加工誘起ε相の生成
が促進され、その結果、変形後にAs点以上のJJa熱
を施すと先の加工品形状へ高い復元率のもとで復元する
形状記憶効果が得られる。
なお加工品を形状記憶させる温度(焼鈍温度)は所定の
形状に加工する際に導入されたε相がγ相に変態を完了
する温度以上であればよい、また本発明鋼の場合、As
点は室温付近に存在するため、二次変形後の加熱は10
0’C以上、より好ましくは200℃以上で形状記憶効
果を発現させることができる。ざらにε相→γ相への変
態は温度に律速されるため、加熱保持時間は1分程度の
短時間でも十分である。
形状に加工する際に導入されたε相がγ相に変態を完了
する温度以上であればよい、また本発明鋼の場合、As
点は室温付近に存在するため、二次変形後の加熱は10
0’C以上、より好ましくは200℃以上で形状記憶効
果を発現させることができる。ざらにε相→γ相への変
態は温度に律速されるため、加熱保持時間は1分程度の
短時間でも十分である。
以下に本発明の実施例を挙げる。
第1表に示す合金を高周波溶解にて溶製した。
Al−A1411iiIは本発明鋼、Bl〜B3鋼は比
較鋼で、そのうちBl鋼は5US304である。これら
の鋼塊を鍛造、熱間圧延により3mm厚さとし、その後
焼鈍、冷間圧延をくり返して0.5n+i厚みまで板厚
減少を行なう加工を行った6次いでこの冷延板を焼鈍し
焼鈍板とした。この焼鈍板から幅+0I1m、 長さ1
00mmの試片を切り出した後1室温、−so’cまた
は一196℃で曲率半径10+nmの90°曲げ変形を
行った。そして300℃で30分保持して空冷後、その
回復率R(aを測定した。
較鋼で、そのうちBl鋼は5US304である。これら
の鋼塊を鍛造、熱間圧延により3mm厚さとし、その後
焼鈍、冷間圧延をくり返して0.5n+i厚みまで板厚
減少を行なう加工を行った6次いでこの冷延板を焼鈍し
焼鈍板とした。この焼鈍板から幅+0I1m、 長さ1
00mmの試片を切り出した後1室温、−so’cまた
は一196℃で曲率半径10+nmの90°曲げ変形を
行った。そして300℃で30分保持して空冷後、その
回復率R(aを測定した。
回復率R値は次のように算出した。
焼鈍板を各温度にて曲げ変形したときの曲げ角度(θl
)を測定し、ついで300℃で加熱、空冷後の試験片の
曲げ角度(θ2)を測定し、これらの測定値より次式 %式% にて回復率(%)を算出した。
)を測定し、ついで300℃で加熱、空冷後の試験片の
曲げ角度(θ2)を測定し、これらの測定値より次式 %式% にて回復率(%)を算出した。
第2表に名調の室温、−50℃および−!96℃での回
復率R値を示した。第2表の結果から次のことがわかる
。
復率R値を示した。第2表の結果から次のことがわかる
。
まず室温でのR値をみると、比較鋼では5US304(
tz14)のR値が2%と小さく、はとんど形状記憶効
果を示さない。またB 2.B 3.B 4鋼について
もR値が22%、12%、25%と低く、形状記憶ステ
ンレス鋼としては不十分である。これに対し本発明鋼で
はR値が50%以上と大きくなっているが。
tz14)のR値が2%と小さく、はとんど形状記憶効
果を示さない。またB 2.B 3.B 4鋼について
もR値が22%、12%、25%と低く、形状記憶ステ
ンレス鋼としては不十分である。これに対し本発明鋼で
はR値が50%以上と大きくなっているが。
最大60%程度である。
他方1本発明鋼を−so’c、あるいは一196℃で曲
げ加工を施した際のR値はすべて75%以上と著しく増
大しており、0℃以下の温度で曲げ変形を施した後、3
00℃に加熱することにより形状記憶効果が著しく向上
することがわかる。これに対し比較鋼も同様の低温で曲
げ変形を施すとR値はがなり増大するが、それでも40
%以下と低く、十分な形状記憶効果を有していない。
げ加工を施した際のR値はすべて75%以上と著しく増
大しており、0℃以下の温度で曲げ変形を施した後、3
00℃に加熱することにより形状記憶効果が著しく向上
することがわかる。これに対し比較鋼も同様の低温で曲
げ変形を施すとR値はがなり増大するが、それでも40
%以下と低く、十分な形状記憶効果を有していない。
第2表
“曲げ加工温度
〔発明の効果〕
以上のようにCrを10%を超える含有させて耐食性を
向上させたステンレス鋼であっても1本発明によると回
復率80〜90%台の優れた形状記憶特性を発現させる
ことができる。したがって、優れた耐食性を有し且つ良
好な形状記憶特性を有するステンレス鋼を提供すること
ができることから。
向上させたステンレス鋼であっても1本発明によると回
復率80〜90%台の優れた形状記憶特性を発現させる
ことができる。したがって、優れた耐食性を有し且つ良
好な形状記憶特性を有するステンレス鋼を提供すること
ができることから。
耐食性を必要とする分野の機械部品等の固定、締め付は
部あるいは継手パイプなどに好適でありその工業的価値
は極めて大きい。
部あるいは継手パイプなどに好適でありその工業的価値
は極めて大きい。
Claims (4)
- (1)重量%にて、C:0.10%以下、Si:3.0
〜6.0%、Mn:15.0〜25.0%、Ni:5.
0%以下、Cr:10.0超〜17.0%、N:0.0
2〜0.10%、Co:6.0〜10.0%を含有し、
残部Feならびに不可避的不純物からなる形状記憶ステ
ンレス鋼。 - (2)重量%にて、C:0.10%以下、Si:3.0
〜6.0%、Mn:15.0〜25.0%、Ni:5.
0%以下、Cr:10.0超〜17.0%、N:0.0
2〜0.10%、Co:6.0〜10.0%を含有し、
さらに、2.0%以下のMo、2.0%以下のCu、0
.05〜0.8%のTi、0.05〜0.8%のNb、
0.05〜0.8%のV、0.05〜0.8%のZrの
1種または2種以上を含有し、残部Feならびに不可避
的不純物からなる形状記憶ステンレス鋼。 - (3)重量%にて、C:0.10%以下、Si:3.0
〜6.0%、Mn:15.0〜25.0%、Ni:5.
0%以下、Cr:10.0超〜17.0%、N:0.0
2〜0.10%、Co:6.0〜10.0%を含有し、
残部Feならびに不可避的不純不純物からなる鋼を所定
の形状に冷間加工後、この加工によって導入されたε相
がγ相に変態するに充分な温度で焼鈍処理して該加工形
状を記憶させ、次いで0℃以下の温度で所望の形に変形
させたうえ、100℃以上の温度に加熱してから常温に
戻すことからなる該ステンレス鋼の形状記憶方法。 - (4)重量%にて、C:0.10%以下、Si:3.0
〜6.0%、Mn:15.0〜25.0%、Ni:5.
0%以下、Cr:10.0超〜17.0%、N:0.0
2〜0.10%、Co:6.0〜10.0%を含有し、
さらに、2.0%以下のMo.2.0%以下のCu、0
.05〜0.8%のTi、0.05〜0.8%のNb、
0.05〜0.8%のV、0.05〜0.8%のZrの
1種または2種以上を含有し、残部Feならびに不可避
的不純物からなる鋼を所定の形状に冷間加工後、この加
工によって導入されたε相がγ相に変態するに充分な温
度で焼鈍処理して該加工形状を記憶させ、次いで0℃以
下の温度で所望の形に変形させたうえ、100℃以上の
温度に加熱してから常温に戻すことからなる該ステンレ
ス鋼の形状記憶方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63302174A JPH02149648A (ja) | 1988-12-01 | 1988-12-01 | 形状記憶ステンレス鋼およびその形状記憶方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63302174A JPH02149648A (ja) | 1988-12-01 | 1988-12-01 | 形状記憶ステンレス鋼およびその形状記憶方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02149648A true JPH02149648A (ja) | 1990-06-08 |
Family
ID=17905817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63302174A Pending JPH02149648A (ja) | 1988-12-01 | 1988-12-01 | 形状記憶ステンレス鋼およびその形状記憶方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02149648A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02228451A (ja) * | 1989-02-28 | 1990-09-11 | Nippon Steel Corp | 鉄基形状記憶合金 |
CN115710680A (zh) * | 2022-10-28 | 2023-02-24 | 同济大学 | 一种Fe-Mn-Si-Cr-Ni-C系形状记忆合金及其制备方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62112720A (ja) * | 1985-11-09 | 1987-05-23 | Nippon Steel Corp | Fe−Mn−Si系形状記憶合金の特性向上方法 |
JPS62170457A (ja) * | 1986-01-23 | 1987-07-27 | Nippon Steel Corp | 鉄基形状記憶合金 |
JPS63183154A (ja) * | 1987-01-22 | 1988-07-28 | Nippon Steel Corp | 鉄基の形状記憶合金を用いた温度検出端 |
JPS63216946A (ja) * | 1987-03-04 | 1988-09-09 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 形状記憶合金 |
-
1988
- 1988-12-01 JP JP63302174A patent/JPH02149648A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62112720A (ja) * | 1985-11-09 | 1987-05-23 | Nippon Steel Corp | Fe−Mn−Si系形状記憶合金の特性向上方法 |
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JPS63183154A (ja) * | 1987-01-22 | 1988-07-28 | Nippon Steel Corp | 鉄基の形状記憶合金を用いた温度検出端 |
JPS63216946A (ja) * | 1987-03-04 | 1988-09-09 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 形状記憶合金 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02228451A (ja) * | 1989-02-28 | 1990-09-11 | Nippon Steel Corp | 鉄基形状記憶合金 |
CN115710680A (zh) * | 2022-10-28 | 2023-02-24 | 同济大学 | 一种Fe-Mn-Si-Cr-Ni-C系形状记忆合金及其制备方法 |
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