JPH0214568B2 - - Google Patents

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JPH0214568B2
JPH0214568B2 JP56098435A JP9843581A JPH0214568B2 JP H0214568 B2 JPH0214568 B2 JP H0214568B2 JP 56098435 A JP56098435 A JP 56098435A JP 9843581 A JP9843581 A JP 9843581A JP H0214568 B2 JPH0214568 B2 JP H0214568B2
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JP
Japan
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displacement
inertial
displacement chamber
axis
input element
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JP56098435A
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JPS5786632A (en
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Richaado Kyasutensu Rudorufu
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Publication of JPH0214568B2 publication Critical patent/JPH0214568B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D31/00Fluid couplings or clutches with pumping sets of the volumetric type, i.e. in the case of liquid passing a predetermined volume per revolution
    • F16D31/02Fluid couplings or clutches with pumping sets of the volumetric type, i.e. in the case of liquid passing a predetermined volume per revolution using pumps with pistons or plungers working in cylinders

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転軸線を中心に回転する入力または
駆動素子から、駆動素子と連携する少くとも1つ
の慣性部材を含み、駆動素子の作用下に前記回転
軸線を中心に回転する被駆動回転素子または出力
素子にトルクを伝達するすべりを許容するトルク
伝達装置に係わる。
この種の装置の公知例として代表的なものがい
わゆる遠心クラツチである。遠心クラツチに於い
ては、慣性部材の回転数、または駆動素子の回転
数または回転速度に応じて慣性部材に作用する遠
心力が駆動素子と被駆動素子との摩擦接触(摩擦
連結)を増大させたり低下させたりする。または
公知の遠心力継ぎ手では、慣性部材に作用する遠
心力が駆動素子及び被駆動素子間に同期またはこ
れに近い関係が成立するやいなや両素子間に連動
関係を発生させる。
公知の遠心クラツチの短所は、トルク伝達が原
則として摩擦咬合によつて行われることにあると
考えられる。スリツプがゼロより大きくなれば駆
動素子と被駆動素子の間にかなりの摩擦熱が発生
し、これと伴なつて摩耗現象が起きる。また、公
知の遠心クラツチでは被駆動素子に伝達される
か、またはこれに作用するトルクを駆動素子の回
転速度に応じて増大させることはできない。
そこで、本発明の目的は駆動及び被駆動素子間
のスリツプにもかかわらず(軸受摩擦以外には)
ほとんど摩擦損失が発生せず、駆動及び被駆動素
子間に連動係がほとんど起こらず、被駆動素子に
作用するトルクがほぼ駆動素子の回転数の自乗に
比例して増大するような頭書の装置を提供するこ
とにある。
このため、本発明は被駆動素子に作用するトル
クが摩擦連動を介してではなく、回転中の慣性部
材に作用する遠心力またはその成分から直接発生
するように頭書の装置を構成する。
要約すれば、本発明は、エンジン装置と連動し
て駆動される回転トルク入力素子と、入力素子の
トルクの少くとも一部を伝達される被駆動手段と
連動して駆動される回動トルク出力素子と、前記
入力素子と連動して該入力素子と共に該入力素子
の回転軸線を中心に回転し、前記入力素子の回転
軸線に対してほぼ半径方向に変位する慣性部材
と、前記出力素子の回転軸線とほぼ平行に前記出
力素子に固定され、該出力素子と共に該出力素子
の回転軸線を中心にかつ該出力素子と半径方向に
間隔を保ちながら回転するクランクピン手段と、
前記慣性部材に固定されてこれと連動する第1部
分及び前記クランクピン手段に連結された第2部
分を有する連結手段とを具備し、前記慣性部材、
クランクピン手段及び連結手段が、出力素子に対
する入力素子の回転を可能にし、慣性部材が前記
入力素子の回転軸線を中心に回転するのに伴なつ
て前記慣性部材に作用する遠心力の一部を前記慣
性部材に伝達するように構成配置されたトルク伝
達用すべり装置を提供するものである。
本発明につき以下図面を参照し、実施例に基づ
いて詳細に説明する。
本発明装置のいくつかの素子は実施例ごとにそ
の構造または環境が異なるものの、機能的には等
価であることを示すため、全明細書を通してこれ
らの素子に同じ参照番号を付した。
第1図及び第2図に示す装置10は入力または
駆動素子として駆動軸11を含み、出力または被
駆動素子として前記駆動軸と互いに同軸関係の被
駆動軸12を含む。駆動軸11には扁平円筒容器
の形状を呈するケーシング13を接続固定してあ
る。被駆動軸12には円形クランクデイスク14
を固定し、その外周縁15にはケーシング部分1
3を回転自在に固定してある。円形クランクデイ
スク14及びその連携部分は一般に「前記出力素
子の回転軸線とほぼ平行なクランクピン手段」と
称せられるものの1実施例に過ぎず、本発明に於
いて「クランクピン手段」という場合、後述する
偏心カムまたはスライダークランク機構をも含め
て極めて広義に解釈されたい。作動油を満たされ
たケーシング部分13の内部には、互いに平行
な、かつ周壁15からクランクデイスク14の周
縁付近まで達する2つの分離または案内壁16,
17を設けてある。この分離または案内壁16,
17はケーシング部分13の内部18から変位チ
ヤンバー19を限定する。この変位チヤンバー1
9は図面では略示するにとどめた、分離壁16
(または17)内に配置した逆止弁20を介して
前記内部18と連通し、前記逆止弁20は変位チ
ヤンバー19の内部にむかつて開口している。
分離または案内壁16,17とケーシング部分
13の平坦面21,22との間、即ち、変位チヤ
ンバー19内には外周の凹凸のないピストン状変
位部材23を設けてある。
この中空変位部材23はその前面に通路24を
具備し、通路24とは反端側の端部はクロスヘツ
ドピン25を介して連接棒26の一端と連結され
ている。連接棒26の他端は、クランクデイスク
14の扁平面から内部18にむかつて被駆動軸1
2と平行に内方へ延びるクランクピン27に枢着
されている 変位部材23の内部には、変位部材23に対し
て限られた行程に亘つて摺動でき、同時に通路2
4の閉鎖部材を形成する充分な質量または重量を
有する慣性部材28が収納される。慣性部材28
は変位部材23の内壁に対して側方に間隙を保つ
ように寸法設定するか、または図示のようにジヤ
ケツト面に流量の小さい導路29を形成すること
ができる。
次いでこの実施例の動作態様を特に第1図を参
照しながら説明する。図中、破線はブロツクする
ことで回転を阻止できる被駆動軸12に対する、
変位部材23と共に回転する各部分の相対回転位
置を示す。駆動軸11が、従つてケーシング部分
13が速度nで矢印30の方向に回転し、変位部
材23及び連接棒26の慣性が慣性部材28の慣
性に比較して無視できる程度に小さいと仮定す
る。
ケーシング部分13の回転により、変位部材2
3(及び慣性部材28)が駆動軸11の回転軸線
を中心に回転駆動される。即ち、慣性部材28は
常時遠心力の作用下にあり、この遠心力は回転数
nの自乗に比例すると共に、慣性部材28の重心
から駆動軸11の軸線に至る距離に比例する。ま
た、この遠心力は常に駆動軸11の軸線に関して
半径方向に作用する。
第1図中実線で示す位置では遠心力は慣性部材
28が比較大きい力で通路24を塞ぐ位置に保持
されるようにだけ作用する。慣性部材28に作用
する遠心力は変位部材23を介して、半径方向に
向いている連接棒26に全て伝達される。従つ
て、この相対回転位置に於いては連接棒26から
クランクピン27を介して被駆動軸12にトルク
は全く伝達されない。変位部材は極死点位置にあ
る。
第1図上時針方向に駆動軸11及び被駆動軸1
2の次の相対回転位置を考察すると、同図から明
らかなように、(静止状態にあると仮定した)ク
ランクピン27が連接棒26を介して変位部材2
3及び該部材内に設けられた慣性部材28を変位
チヤンバー19に対して半径方向に内方へ変位さ
せている。これを可能にするのは変位チヤンバー
19に設けられて内方へ開口する逆止弁20であ
る。遠心力は(矢印31で示すように)、いぜん
として慣性部材28に作用しているから、前記慣
性部材28はいぜんとして通路24を閉鎖したま
まであり、従つて遠心力を変位部材23に伝達す
る。他方、連接棒26はもはや半径方向に向いて
はいない。従つて、遠心力31のうち、連接棒と
整列方向の、即ち、矢印32で示す成分を伝達す
るだけである。分離または案内壁16,17は遠
心力31のうち、前記壁の直角の成分33の作用
を受ける。
もはや連接棒26は半径方向に向いてはいない
から、被駆動軸12の軸線から間隔rを保つてい
る。即ち、この相対角度位置では慣性部材28に
作用する遠心力31によりクランクピン27を介
して被駆動軸12に対するトルクが発生し、この
トルクは前記間隔rと、慣性部材の慣性及び駆動
軸の回転速度に依存する成分32との積に等し
い。
このトルクは(相対角度位置によつて異なる
が)変位部材23が第1図に下向き破線で示すよ
うにその内端死点に達するまで存続する。変位チ
ヤンバー19はこの時点で最大容積となり、(こ
の時点で開放状態の)逆止弁20を通つて流入し
て来る作動油で満たされる。連接棒は再び半径方
向の向きを回復するが内方へ変位する。この回転
位置に於いても被駆動軸12に対してトルクは全
く作用しない。
駆動軸11のケーシング部分13がそのまま進
んで第1図左下方に示す相対回転位置に達する。
連接棒26が(静止状態にあると仮定した)クラ
ンクピン27によつて振られ、変位チヤンバー1
9内の変位部材23を径方向に外方へ付勢する。
この時点で逆止弁20が閉じ、作動油が変位チヤ
ンバー19から放出されるのを阻止する。増大す
る圧力が通路24を介して内方へ慣性部材28に
作用する。即ち、遠心力と正反対の方向に作用す
る。その結果、慣性部材28が通路24から離脱
するから、作動油は再び(矢印34の方向に)通
路24を通り、さらに慣性部材28(導路29)
を介して変位チヤンバー19から逃げ、この作動
油移動は変位部材23が再び外端死点位置に達す
るまで持続する。このようにして変位チヤンバー
19内に発生する圧力が被駆動軸12に対して回
転方向30のトルクを発生させることはいうまで
もない。しかし、このようにして発生する圧力の
影響を無視すれば、駆動軸11が被駆動軸12の
周りを0゜ないし180゜の角度に亘つて先行する相対
角度位置に於いて、遠心力31またはその成分3
2によりゼロ(角度0゜)から最大まで増大し、進
み角度180゜において再びゼロへ低下するトルクが
被駆動軸12に発生すると考えることができる。
第1図の実施例では、駆動及び被駆動軸の間に
同期関係が成立しない限り、被駆動軸にパルス状
のトルクが発生し、この「トルク・パルス」の振
動数は駆動及び被駆動軸の速度差に比例する。
このようなパルス状トルクの伝達または発生を
緩和するため、例えば第3図及び第4図に示す解
決を利用することができる。この実施例ではケー
シング13内に駆動軸の軸線を中心に120゜の等間
隔で3つの変位チヤンバー19,19′及び1
9″を設け、各チエンバーに慣性部材を内蔵する
変位部材23,23′及び23″がそれぞれ組み込
んである。変位部材23,23′及び23″とそれ
ぞれ連接する連接棒26,26′及び26″をクラ
ンクデイスク14の同一クランクピン27に枢着
する。
このように構成すれば、少くとも1つの変位部
材がその慣性部材と共に常にクランクデイスク1
4に対して、被駆動軸12を0゜ないし180゜だけ先
行する相対位置、即ち、慣性部材に作用する遠心
力がそのまま被駆動軸12に対するトルクを発生
させる位置に来る。第3図及び第4図はそれぞれ
1つの変位部材及び1つの慣性部材を含む3つの
変位チヤンバーを設けた実施例を示すが、同一ケ
ーシング部分内に4つ以上の変位チヤンバーを同
様に設けることができることはいうまでもない。
第5図、第6図、第7図及び第8図の実施例
は、ケーシング部分13の外部寸法は上記実施例
とほぼ同じに設定しながら、第1に慣性部材の重
量を増大させ(遠心力の増大)、第2にクランク
ピン27のクランクアームの長さ(被駆動軸12
の軸線からクランクピン軸線までの距離)及び連
接棒26の長さを増大させることを目的とするも
のである。
第1図、第2図及び第3図、第4図の実施例と
は異なり、第5図ないし第8図の実施例では、慣
性部材28は中実体として形成された変位部材2
3と連結固定するかまたは一体化されている。変
位チヤンバー19は駆動軸11の軸線に対して、
慣性部材28とは反対側に配置される。これに伴
つて逆止弁20は内方にむかつて変位チヤンバー
19を閉鎖するように構成される。また、逆止弁
20の閉鎖部35には流量の小さい通路36を設
けてあり、その目的は変位チヤンバー19から作
動油をほとんど自由に流出させる一方、内部18
から変位チヤンバー19へスロツトル制御しなが
ら作動油を流入させることにある。
第5図ないし第8図の実施例に於ける慣性部材
28は該部材に固定された変位部材23及び案内
壁16,17を介して摺動案内されるだけでな
く、該部材に形成され、ケーシング部分13の平
坦な外壁部分39,40に沿つて摺動可能であ
り、かつ慣性部材28の質量増大に寄与する両側
垂下片37,38を介しても案内される。
次に第5図ないし第8図の実施例の動作態様を
考察する。第5図では、ケーシング部分13、従
つて慣性部材28がクランクピン27または被駆
動軸12よりも先行していない状態にある(進み
角度0゜)。連接棒26は被駆動軸12の軸線から
半径方向に延びる線と平行である。慣性部材28
に作用する遠心力は前記半径方向の線と同じ方向
に向いているから、被駆動軸12に対するトルク
を全く発生させない。変位部材28が外端死点位
置にあるのに対して、変位部材23は内端死点位
置にある。
ケーシング部分13が被駆動軸12を例えば進
み角度90゜だけ先行すると、第7図に示す状態に
なる。連接棒26は慣性部材28を軸線に接近さ
せ、変位部材23をさらに変位チヤンバー19内
へ進入させている。この時点では逆止弁20が開
放状態にあつてチヤンバー19からの作動油の放
出を可能にするから、上記の動作はほとんど抵抗
なく行われる。慣性部材28に作用する遠心力3
1の成分32はレバーアームrを介して被駆動軸
12に対応のトルクを発生させ、成分33は側壁
部分40または案内壁17によつて吸収される。
この作用、即ち、被駆動軸12に対するトルク
発生はケーシング部分13及び被駆動軸12間の
進み角度が180゜に達する直前まで続く。進み角度
が180゜に達した状態を示すのが第8図である。こ
の段階に於いて慣性部材28は内端死点位置、変
位部材23は外端死点位置を占め、接続棒26は
クランクピン27から半径方向に内方に延びてい
る。変位チヤンバー19は容積が最小となり、逆
止弁20が閉じる。変位チヤンバー19は通路3
6だけを介して内部チヤンバー18と連通してい
る。
第8図に示す位置からケーシング部分13が被
駆動軸12上をさらに先行すると、連接棒は慣性
部材28をさらに外方へ引き出し、変位部材23
を変位チヤンバー19から外方へ変位させる。そ
の結果、(通路36を通過できる流量にもよるが)
変位チヤンバー19内に負圧が発生し、変位部材
28に作用する遠心力に抗する作用を果す。その
負圧は一方では、その程度は限られた範囲である
が被駆動軸12に同じ方向のトルクを作用する。
他方、慣性部材28に作用する半径方向の力は純
枠な遠心力よりもはるかに小さくなる。即ち、こ
の進み角度180゜ないし360゜の範囲内では被駆動軸
12に作用する反対方向トルクは進み角度0゜ない
し180゜の範囲で発生する反対方向トルクよりも常
に小さい。全進み角度範囲0゜ないし360゜の各時点
に於いて被駆動軸12に作用するトルクの積分値
は正、即ち、回転方向30と同一方向である。
第9図ないし第11図の実施例は第5図ないし
第8図の実施例を発展させたものである。この実
施例では慣性部材28を変位部材23に連結固定
せず、(第1図実施例と同様に)変位部材に対し
て限られた範囲で摺動できるように構成する。
このため、貫通孔41を具備する変位部材23
に、変位チヤンバー19とは反対側の端部におい
て側方へ突出する2つの翼状部分42,43を形
成してある(第10図)。この翼状部分のすぐ手
前に、前記貫通孔41と連通し、一定流量を可能
にする断面積を有する横孔44を設ける。翼状部
分42,43は、慣性部材28が変位部材に対し
てその長手方向に限られた範囲だけ摺動できるよ
うな大きさ及び形状で前記慣性部材28に形成し
た切り欠き45内に配置される。翼状部分42,
43は慣性部材に形成した突出部46,47(第
10図)とそれぞれ咬合する。変位部材23には
ほかに前記切り欠き45から内部チヤンバー18
に達し、一定流量を可能にする断面積を有する別
の通路48が形成されている。
第10図から明らかなように、逆止弁20は先
に述べた実施例の場合と同様に内方にむかつて変
位チヤンバー19を閉鎖するが、閉鎖部材35に
は通路が形成されていない。(第1図の場合と同
様に)連接棒26は偏心させた「クロスヘツドピ
ン」25(第9図)を介して変位部材23に枢着
してある。
要するにこの実施例では、慣性部材28または
その延長部46が、駆動及び被駆動軸間の相対回
転位置に応じて横孔44及び通路48を互いに連
通させたり遮断させたりする「閉鎖部材」として
作用する。
その他の点では第9図ないし第11図の実施例
は第5図ないし第8図の実施例とほとんど同様で
ある。
動作態様についても、進み角度180゜ないし360゜
の範囲(例えば第11図)に於いて内部チヤンバ
ー18から変位チヤンバー19への作動油流入が
逆止弁の範囲に設けたスロツトル制御部を介して
行われず、通路48、横孔44及び貫通孔41を
介して行われるという相違点を除けば、この実施
例は第5図ないし第8図の実施例と同じである。
この場合、横孔44と通路48の連通は、内部チ
ヤンバー18内の圧力と変位チヤンバー19内に
発生する負圧との圧力差に応じて程度の差はあつ
てもほとんどスロツトル作用を受けない。
第12図、第14図及び第15図には、合計8
個の慣性部材を含み、各慣性部材を2成分変位チ
ヤンバー内に同様に配置された2成分変位部材と
それぞれ連携させて成る実施例を略示してある。
この例では駆動軸11に歯車49が固定され、
この歯車49はケーシング部分13の延長部とし
て形成された軸受ハブ50に取り付けた歯車51
と咬合する。ケーシング部分13の内部には、4
つの軸方向にずれた2成分変位チヤンバー19,
19′(第14図)をそれぞれ含む2組の軸方向
にずれた変位チヤンバー群が設けられているが、
第12図では簡略化のためこれらの変位チヤンバ
ーのうち1つだけ図示してある。同一群に属する
変位チヤンバーは互いに90゜だけ回転されている
が、一方の群は他方の群に対して45゜の角度で配
置されている。このことは第15図からも明らか
であり、一方の群を成する4つの変位チヤンバー
を破線119で、他方の群を構成する4つの変位
チヤンバーを破線219でそれぞれ示してある。
2成分変位部材23,23′の各部分は2成分
変位チヤンバー19,19′の対応部分内に延び、
慣性部材28の両側に形成されている(第14
図)。8個の慣性部材はそれぞれ「クロスヘツド
ピン」25を介して連接棒26に枢着されてい
る。一方の群の連接棒26はそれぞれ玉軸受52
を介して一方のクランクデイスク14から延びる
共通のクランクピン27に結合され(第12図、
左)、他方の群の連接棒も同様に(図示しない)
玉軸受を介して他方のクランクデイスク14′か
ら延びる共通クランクピン27′にそれぞれ結合
される(第12図、右)。
クランクデイスク14,14′は互いに180゜の
角度に亘つて食い違うように配置する。互いに
180゜食い違う両クランクデイスク14,14′の
相対位置を維持するには、両クランクデイスク1
4,14′をそれぞれの軸12,12′から延びる
(軸56の歯車53,54,55、及び55′,5
4′,53′から成る)駆動歯車列を介して、また
は両クランクピン27,27′の端部に固定した
クランクウエツブ57を介して連動させればよ
い。クランクウエツブ57を採用すれば軸12,
12′のいずれかの一方及び駆動歯車列が不要と
なり、残るはいずれか一方の軸12′または12
を直接被駆動軸として作用することができる。
連携の変位部材23,23′及び変位チヤンバ
ー19,19′をそれぞれ含む各組の慣性部材2
8の構造は原則的には第5図ないし第8図に示す
ものと同じであるが、すでに指滴した通り、変位
部材を、従つて、変位部材をも2成分で構成し、
その間にクランクピン27及び連接棒26に必要
な空間を設けた点が相違している。第5図ないし
第8図の構成と異なり、前記2つの成分は慣性部
材、変位部材及び変位チヤンバーに対して軸方向
にずれておらずほぼ同一平面内に位置する。従つ
て、慣性部材28には該部材に対して連接棒26
が揺動できるように切り欠き58を形成してあ
る。
変位チヤンバーの2つの部分19,19′はそ
れぞれ内方にむかつて閉じる逆止弁20,20′
を介して内部チヤンバー18と連通関係にあり、
各逆止弁20,20′の弾性付勢閉鎖部材35に
は第14図左下方に示すように一定流量を可能に
する通路36を設けてある。
以上の説明から明らかなように、第12図、第
14図、第15図に示す実施例の慣性部材、変位
部材及び変位チヤンバーから成る各アセンブリの
動作は、第5図ないし第8図の実施例の動作とほ
ぼ同じである。即ち、各アセンブリは各時点に於
ける被駆動軸に対する進み角度に従つて連携のク
ランクピンを介して対応の被駆動軸12,12′
にトルク成分を作用させる。すでに述べたよう
に、このトルク成分は進み角度0゜ないし180゜の範
囲に於いて最大値を取る。第13図、第14図、
第15図の実施例では合計8組の慣性部材、変位
部材及び変位チヤンバー45゜間隔で配置されて
いるから(第15図)、8組のうち1組か2組は
常時「最適」進み角度範囲内に位置する。各組の
トルク成分が互いにオーバーラツプするから、第
12図、第14図、第15図の実施例の被駆動軸
12または12′に於いてほとんど脈動を伴なわ
ないトルクが得られ、駆動軸11またはケーシン
グ部分13の回転速度に比例してこのトルクが増
大する。
第13図は原理的には第9図ないし第11図の
実施例から発展させた実施例であり、任意の組数
の既製の慣性部材、変位部材及び変位チヤンバー
を軸線方向に前後させて互いに最適の回転変位で
配置した場合に特に好ましい。
第13図に示す実施例は、互いに軸線方向にフ
ランジ結合された複数の部分から成る固設ケーシ
ング60を含む。ケーシング60内に挿入された
駆動軸11に駆動輪61を取り付けてある。この
駆動輪61にはピニオン63と咬合する外歯車6
2を装着してあり、前記ピニオン63は軸64に
取り付けられている。軸64はケーシング60内
に回転自在に支持され、且つ駆動軸11と平行な
軸線を有していてケーシング60を全長に亘つて
貫通している。軸64には前記ピニオン63と同
様の、第2駆動輪67の外歯車66と咬合する別
のピニオン65が装着されている。2つの駆動輪
61,66は原理的には構成が同じであるが、
(駆動輪は2つだけであるから)互いに180゜の間
隔で配置してある。2つの駆動輪61,66はピ
ニオン63,65及び軸64を介して連結されて
いるので、この180゜間隔位置が確実に維持され
る。それぞれの駆動輪には、駆動軸11に対して
ほぼ半径方向に延びる変位チヤンバー19が形成
されている。第9図ないし第11図の場合と同様
に、各変位チヤンバー19内に連携の管状変位部
材23が挿入されており、変位部材23の変位チ
ヤンバー19から遠い方の端部に連携の慣性部材
28が連結されている。変位部材23の前記端部
には、偏心輪68の周縁から軸線方向に突出し且
つ駆動軸11と平行に延びるピン67′が駆動自
在に取り付けられている。2つの偏心輪68はそ
れぞれ第1または第2被駆動輪71,72に偏心
的にそれぞれ形成された切り欠き69,70内に
回転自在に取り付けられている。2つの被駆動輪
71,72にも駆動輪61,67と同様に外歯車
73,74が装着され、そして図中75で示すよ
うにピニオン・軸・ピニオンを介して前記2つの
被駆動輪71,72を互いに同期駆動できるよう
に連動させてある。
ケーシング60から突出する被駆動軸12は被
駆動輪72に接続している。切り欠き69,70
に配置された偏心輪68は先に述べた実施例に於
ける連接棒及びクランクピンの機能を果し、クラ
ンクアームの長さは偏心輪の中心から被駆動軸1
2の軸線までの距離(矢印127)に相当し、接続
棒の長さは偏心輪68の中心からピン67′の軸
線までの距離(矢印126)に相当する。従つて、
この実施例は広義に於いて「連結手段」と「クラ
ンクピン手段」を組み合わせた実施例と考えるこ
とができる。
以上の説明から明らかなように、第13図の実
施例は力の方向については互いに平行であるが幾
何学的には軸方向に互いに前後し、且つ180゜だけ
ずらして配置された2「段」構成に近く、個々の
段は原理的には第9図ないし第11図の実施例と
同様の構成及び機能を有する。
第16図及び第17図の実施例は、駆動軸1
1、被駆動軸12、作動油を満たされたケーシン
グ部分13、及び慣性部材28を含む。ケーシン
グ部分13の内部チヤンバー18を2本の案内棒
76,77が貫通し、これらの案内棒により慣性
部材28が摺動自在に支持されている。従つて、
案内棒76,77は駆動軸11またはケーシング
部分13の回転軸線を中心に慣性部材28を回動
させる機能をも果す。L字形連結片78をその短
辺79が駆動軸11と平行となるように位置81
に於いて慣性部材に枢着する。L字の長辺80は
前記短辺79に対して直角を成し、変位チヤンバ
ー19を含むスリーブ部材82の開口端とプラン
ジヤーのように入れ子式に嵌合する。スリーブ部
材82には駆動軸11と平行なクランクピン27
を固定する一方、このクランクピン27をピボツ
トスリーブ83に枢着する。ピボツトスリーブ8
3の一端は被駆動軸12から突出するクランクア
ーム14′に固定され、他端はほぼ円形の閉鎖板
84を支持している。この閉鎖板のスリーブ部材
82側の面には2つの平坦面部分85,86が形
成され、一方の平坦面部分85はスリーブ部材8
2とできるだけ密接に係合し、他方の平坦部分8
6は前記スリーブ部材82と間隔を保つように構
成されている。基本的には閉鎖板84を平坦面部
分85の範囲だけの広がりを有するように半円形
に形成してもよい。
L字形連結片の辺80にシール87を設けるこ
ともできる。スリーブ部材82の前記辺79から
遠い方の端部には、スリーブ部材82に沿つて延
びる導路89と連通する通路88を設けてある。
導路89は閉鎖板84に臨む開口部90に至る。
この開口部90は、ケーシング部分13及び被駆
動軸12間の対応の相対角度位置範囲内で平坦面
部分85上を前記開口部90が摺動する間は前記
平坦面部分85によつて閉鎖されるか、もしくは
少くとも極めて強くスロツトルされる。但し、開
口部90は他方の平坦面部分86を通過する際に
は開口状態となる。
ここで第16図、第17図の実施例の動作態様
を説明するに当り、再び駆動軸11が、従つてケ
ーシング部分13及び案内棒76,88が矢印3
0の方向に回転し、且つ被駆動軸12が、従つて
クランクアーム14′及びピボツトスリーブ83
が静止状態にあると仮定する。第16図にはクラ
ンクアーム14′に対するケーシング部分の進み
角度が0゜である始動位置を示してある。ピボツト
スリーブ83が静止状態にあり且つケーシング部
分13が回転すれば、L字形連結片の辺80及び
スリーブ部材82はクランクピン27の軸線91
周りだけを回転できる(第17図)。但し、開口
部90はたちまち平坦面部分85によつて閉鎖さ
れ、内部チヤンバー18からスリーブ部材82へ
の作動油の流入が阻止される。その結果、連結片
78は、ピボツトスリーブ83と慣性部材28を
結ぶ、長さの変化が起こり得ない連接棒とスリー
ブ部材82と共働する。進み角度の増大に従つて
慣性部材28は案内棒76,77に沿つて駆動軸
11の軸線にむかつて移動させられ、同時に連結
片の辺80及びスリーブ部材82はもはやクラン
クアーム14′と同レベルではなくなる。しかし、
駆動軸11の軸線から半径方向に遠ざかる向きの
遠心力が常に慣性部材28に作用するから、トル
クが発生し、連結片78の辺80とスリーーブ部
材82及びクランクアーム14′との連接関係か
ら、このトルクはクランクアーム14′により矢
印30の方向に、第1図に関連して述べたような
態様で被駆動軸12に伝達される。
ところが、被駆動軸12に対するケーシング部
分13の進み角度が約180゜に達するやいなや、開
口部90の閉鎖が解かれるから、内部チヤンバー
18から導路89を通してスリーブ部材82の内
部、即ち、変位チヤンバー19内への作動油流入
が可能になる。変位チヤンバー19及び連結片7
8によつて形成される「連結棒」は開口部90か
ら流入する作動油の容積に応じた長さだけ延びる
ことができ、(進み角度が180゜に達する直前まで
軸線に近い位置にあつた)慣性部材28は遠心力
の作用下に、被駆動軸12に作用するトルクを発
生させることなく駆動軸11から最も遠隔の位置
へ移動させられる。この状態は再び第16図に示
す相対位置が達成されるまで維持される。
第18図、第19図及び第20図、第21図に
それぞれ示す2つの実施例は、変位部材に発生す
る遠心力の少くとも一部をクランクピンまたは偏
心輪を介して被駆動素子にトルクとして作用させ
る手段が純機械的手段である点に於いてこれまで
に述べた実施例と異なる。
第18図、第19図の実施例では、駆動軸11
にケーシング部分13を固定し、この駆動軸11
と同軸関係の被駆動軸12からクランクアーム1
4′を突出させ、前記ケーシング13の内部チヤ
ンバー18を横断するように配置した案棒76,
77に沿つて慣性部材28が摺動自在に案内され
るように構成してある。
慣性部材28には軸11,12と平行にピボツ
トピン91を設けてあり、その端部に図面では略
示するにとどめた玉軸受92を設けてある。
クランクアーム14′には中心94がクランク
アーム14′の作用自由端の中心と一致する円板
93を固定してある。この円板93の周縁には、
軸11,12の方向に延び、かつこの実施例では
円板93を180゜の範囲に亘つて囲む中空円筒セグ
メント状のすべり溝95を形成してある。円板9
3の直径またはすべり溝95の内径とクランクア
ーム14′の長さは、すべり溝95の軸12から
最も遠い点95′(第18図、上部)が、玉軸受
92が軸11の周りを回転する際に該玉軸受の外
面によつて画かれる軌道の直径とできるだけ正確
に一致するようにそれぞれ設定する。
ケーシング部分13が矢印30の方向に回転す
ると、案内棒76,77で案内される慣性部材2
8が駆動軸11を中心に回転する。ここで被駆動
軸12が、従つて内板がブロツクされていると仮
定すると、第18図に示す位置で玉軸受92がす
べり溝と咬合し始め、円板93に対するケーシン
グ部分13の進み角度が増大するに従つて玉軸受
92は慣性部材28を内方へ押す。ところがすべ
り溝95によつて支持される駆動軸11の速度に
応じて常に遠心力が慣性部材28に作用している
から、すべり溝95及びクランクアーム14′を
介して慣性部材28が被駆動軸12にトルクを発
生させ、このトルクは(第18図の位置、即ち進
み角度0゜に対応する)ゼロから最大値に達した
後、進み角度180゜、即ち玉軸受92が軸11,1
2に最も近いすべり溝95の端部95″を離れる
と再びゼロになる。軸12に対する軸11の進み
角度がさらに増大すると玉軸受92がすべり溝9
5から離脱し、慣性部材28は再び半径方向外端
位置に戻り、玉軸受92は衝激を伴なうことなく
再びすべり溝と咬合することができる。
駆動軸11と被駆動軸12の連動関係はこの2
つの軸がいかなる相対角度位置を占めても断たれ
ることはないから、この実施例では第19図に破
線で示すように第2慣性部材28′にピボツトピ
ン91′及び玉軸受92′を設けることが好適であ
る。このように構成すれば、軸受92がすべて溝
95及び95″から離脱すると、玉軸受92′が入
口95′に於いてすべり溝95に進入する。第1
8図に破線で示す円は、被駆動軸12を中心に板
93が回転する過程で該板93の中心点94がた
どる軌道を示す。
第20図及び第21図の実施例では、被駆動軸
12をケーシング部分13に固定連結し、すべり
溝95を有する板93を被駆動軸12に直接固定
してある。ピボツトピン91及びこれに取り付け
た玉軸受92を含む慣性部材28は振子式であ
る。即ち、ケーシング部分13から軸11,12
と平行に、しかし軸11,12と偏心関係に内部
チヤンバー18に達しているピボツトピン97を
中心に揺動可能である。第20図、第21図の実
施例の動作態様は、玉軸受92を介してすべり溝
95によつて得られる慣性部材28の運動が第1
18図、第19図の実施例の場合のように線形で
はなく、ピボツトピン97を中心とする振り子運
動である点を除けば、第18図、第19図の動作
態様と同様である。第20図に於ける鎖線98
は、ケーシング部分13が被駆動軸12に対して
360゜回転する過程で玉軸受92を取り付けてある
ピボツトピン91の中心が画く軌道を示す。
この実施例に於いても、複数の慣性部材28を
設け、それぞれに連携の玉軸受92を介して同じ
すべり溝95に作用させることはできることはい
うまでもない。
以上に述べた本発明の装置は(水陸の)エンジ
ン駆動乗物のトルク伝達ユニツトとして直接応用
できるだけでなく、ほかにも種々の用途が考えら
れる。本発明の装置は自動車製造にそのまま採用
できる。この分野では、本発明の装置をどこに、
いくつ使用するかによつても異なるが、従来の継
ぎ手(またはトルク・コンバーター)、トランス
ミツシヨンまたはギヤの代りに採用できる。トル
ク伝達特性が改善されるだけでなく、自重(及び
生産コスト)が軽減されることも明白である。こ
のように利用態様に於いてはエンジンシヤフトと
本発明装置の駆動素子との間に前記駆動素子の回
転数を高める1段式高速ギヤを設けると共に、必
要に応じて被駆動軸の出力側に減速ギヤ段を設け
ることが好ましい。なぜなら、慣性部材28に作
用する遠心力が回転数の自乗り比例して増大し、
従つてトルクを変えることなく慣性部材の重量及
び装置の寸法を小さくすることができるからであ
る。本発明の装置では軸受摩擦を除いて駆動素子
と被駆動素子との間の全スリツプ域に亘つて全く
摩擦は起こらず、しかもスリツプ0%の場合でも
駆動素子と被駆動素子の間に連動は起こらない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を略示する第2図
中−線に於ける断面図;第2図は第1図中
−線に於ける軸線方向断面図;第3図は3つの
慣性部材を有する第2実施例を略示する断面図;
第4図は第3図中−線に於ける断面図;第5
図は第3実施例を略示する断面図;第6図は第5
図中−線に於ける断面図;第7図は駆動素子
及び被駆動素子を別の相対回転位置で示す第5図
と同様の部分断面図;第8図は第5図の実施例
を、駆動素子及び被駆動素子を第5図の位置に対
して180゜だけ回転させた状態で略示する断面図;
第9図は第4実施例を略示する軸線方向断面図;
第10図は第9図中−線に於ける部分断面
図;第11図は駆動素子と被駆動素子を別の相対
回転位置で示す第10図と同様の断面図、第12
図は簡略化のためいくつかの素子を省略して第5
実施例を略示する軸線方向断面図;第13図は第
6実施例を略示する第12図と同様の軸線方向断
面図;第14図は第12図中−線に於け
る断面図;第15図は第12図の実施例を軸線の
方向に見て略示する断面図;第16図は第7実施
例を第17図中−線に於いて略示する断
面図;第17図は第16図中−線に於け
る断面図;第18図は第8実施例を第19図中
−線に於いて略示する断面図;第19図は
第18図の実施例を略示する軸線方向断面図;第
20図は第9実施例を第21図中−線に
於いて略示する断面図;第21図は第20図の実
施例を略示する軸線方向断面図である。 10……トルク伝達装置、11……駆動軸、1
2,12′……被駆動軸、13……ケーシング、
14,14′……クランクデイスク、16,17
……案内壁、18……内部チヤンバー、19……
変位チヤンバー、20……逆止弁、23……変位
部材、24……通路、25……クロスヘツドピ
ン、26……連接棒、27,27′……クランク
ピン、28……慣性部材、35……閉鎖部材、3
6……通路、39,40……外壁部分、41……
貫通孔、44……横孔、48……通路、49……
歯車、60……ケーシング、61……駆動輪、6
6……外歯車、68……偏心輪、76,77……
案内棒、78……連結片、80……連結片の長
辺、82……スリーブ部材、83……ピボツトス
リーブ、84……閉鎖板、85,86……平坦面
部分、89……導路、90……開口部、91……
ピボツトピン、92……玉軸受、93……円板、
95……すべり溝。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 すべりを許容するトルク伝達装置であつて、 (a) エンジン装置と連動して駆動される回転トル
    ク入力素子と、 (b) 入力素子のトルクの少くとも一部が伝達され
    る被駆動手段と連動して駆動される回転トルク
    出力素子と、 (c) 前記入力素子と連動して該入力素子と共に該
    入力素子の回転軸線を中心に回転し、前記入力
    素子の回転軸線に対してほぼ半径方向に変位す
    る慣性部材と、 (d) 前記出力素子の回転軸線とほぼ平行に前記出
    力素子に固定され、該出力素子と共に、該出力
    素子の回転軸線を中心に、かつ該出力素子と半
    径方向に間隔を保ちながら回転するクランクピ
    ン手段と、 (e) 前記慣性部材に固定されてこれと連動する第
    1部分及び前記クランクピン手段に連結された
    第2部分を有する連結手段とを具備し、 (f) 前記慣性部材、クランクピン手段及び連結手
    段が、出力素子に対する入力素子の回転を可能
    にし、慣性部材が前記入力素子の回転軸線を中
    心に回転するのに伴なつて前記慣性部材に作用
    する遠心力の一部を前記慣性部材に伝達するよ
    うに構成配置されていること、 を特徴とするトルク伝達装置。 2 前記入力素子にこれと共に回転できるように
    固定され且つ該入力素子の回転軸線にほぼ垂直な
    変位線に沿つて慣性部材を案内するように構成さ
    れた案内手段によつて前記慣性部材が摺動自在に
    案内されることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の装置。 3 慣性部材と共に回転でき、前記変位線に沿つ
    て変位チヤンバー内を摺動できるように構成され
    た変位部材と前記慣性部材を連動させることと、
    前記変位線に沿つて一方向に行われる前記変位チ
    ヤンバーに対する前記変位部材の運動を遅延させ
    る運動遅延手段を含むことを特徴とする特許請求
    の範囲第2項に記載の装置。 4 前記変位チヤンバーの壁が前記案内手段を形
    成することを特徴とする特許請求の範囲第3項に
    記載の装置。 5 前記連結手段が、前記変位部材を前記クラン
    クピン手段と結合する連接棒であることを特徴と
    する特許請求の範囲第3項に記載の装置。 6 前記連結手段が、前記変位部材を前記クラン
    クピン手段と結合する連接棒であることを特徴と
    する特許請求の範囲第4項に記載の装置。 7 前記変位チヤンバーが、前記チヤンバーを作
    動油貯蔵手段と連通させるため作動油連通手段を
    含むことを特徴とする特許請求の範囲第3項に記
    載の装置。 8 前記貯蔵手段が、前記変位チヤンバーを囲み
    かつ前記入力素子と一体のケーシング部分の一部
    であることを特徴とする特許請求の範囲第7項に
    記載の装置。 9 前記変位チヤンバーが、前記チヤンバーを作
    動油貯蔵手段と連通させるための作動油連通手段
    を含むことを特徴とする特許請求の範囲第4項に
    記載の装置。 10 前記貯蔵手段が、前記変位チヤンバーを囲
    みかつ前記入力素子と一体のケーシング部分の一
    部であることを特徴とする特許請求の範囲第9項
    に記載の装置。 11 変位部材が前記変位チヤンバー内を往復運
    動できるように構成された作動油通路を有するピ
    ストン状素子であることと、ピストン状素子の運
    動に伴なう出力素子に対する入力素子の角度変位
    に従つて前記通路を通る作動油流量を制御する流
    量制御手段を含むことを特徴とする特許請求の範
    囲第3項に記載の装置。 12 変位部材が前記変位チヤンバー内を往復運
    動できるように構成された作動油通路を有するピ
    ストン状素子であることと、ピストン状素子の運
    動に伴なう出力素子に対する入力素子の角度変位
    に従つて前記通路を通る作動油流量を制御する流
    量制御手段を含むことを特徴とする特許請求の範
    囲第5項に記載の装置。 13 変位部材が前記変位チヤンバー内を往復運
    動できるように構成された作動油通路を有するピ
    ストン状素子であることと、ピストン状素子の運
    動に伴なう出力素子に対する入力素子の角度変位
    に従つて前記通路を通る作動油流量を制御する流
    量制御手段を含むことを特徴とする特許請求の範
    囲第6項に記載の装置。 14 前記慣性部材が前記ピストン状素子に対し
    て往復運動できるように構成され、また該慣性部
    材は前記流量制御手段を形成する閉鎖部を含むこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第11項、第12
    項または第13項のいずれか1項に記載の装置。 15 前記慣性部材が前記ピストン状素子に対し
    て往復運動できるように構成され、また該慣性部
    材は前記流量制御手段を形成する閉鎖部を含み、
    前記閉鎖部がピストン状素子の内側に配置されて
    前記ピストン状素子の端壁の咬合する慣性部材の
    一部であり、前記端壁に前記通路を形成したこと
    を特徴とする特許請求の範囲第11項、第12項
    または第13項のいずれか1項に記載の装置。 16 前記慣性部材が前記ピストン状素子に対し
    て往復運動できるように構成され、また該慣性部
    材は前記流量制御手段を形成する閉鎖部を含み、
    前記ピストン状素子が前記変位チヤンバーから一
    端を突出させた管状素子であり、前記慣性部材が
    前記一端に対する慣性部材の咬合を可能にする軸
    線方向遊びを介して前記一端と咬合し、前記一端
    に対する慣性部材の軸線方向運動に伴なつて前記
    閉鎖部が作動することを特徴とする特許請求の範
    囲第11項、第12項または第13項のいずれか
    1項に記載の装置。 17 変位チヤンバー、変位部材及び慣性部材が
    いずれも前記入力素子の回転軸線に対して半径方
    向に同じ側に位置し、また変位チヤンバーへの作
    動油の流入だけを許して変位チヤンバーをケーシ
    ング部分の前記一部と連通させる逆止弁を前記変
    位チヤンバーに設けたことを特徴とする特許請求
    の範囲第8項または第10項に記載の装置。 18 変位チヤンバー及び変位部材を前記入力素
    子の回転軸線に関して半径方向に同じ側に配置
    し、慣性部材を前記入力素子の回転軸線に関して
    ほぼ直径を挾んで反対の側に配置し、また前記変
    位チヤンバーからの作動油の放出だけを許して変
    位チヤンバーをケーシング部分の前記一部と連通
    させる逆止弁を前記変位チヤンバーに設けたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第8項または第10
    項に記載の装置。 19 変位チヤンバー及び変位部材を前記入力素
    子の回転軸線に関して半径方向に同じ側に配置
    し、慣性部材を前記入力素子の回転軸線に関して
    ほぼ直径を挾んで反対の側に配置し、前記変位チ
    ヤンバーからの作動油の放出だけを許して変位チ
    ヤンバーをケーシング部分の前記一部と連通させ
    る逆止弁を前記変位チヤンバーに設け、前記慣性
    部材を変位部材と結合することにより連接棒を介
    して前記クランクピン手段に連接された一体部分
    を形成することを特徴とする特許請求の範囲第8
    項または第10項に記載の装置。 20 変位チヤンバー及び変位部材を前記入力素
    子の回転軸線に関して半径方向に同じ側に配置
    し、慣性部材を前記入力素子の回転軸線に関して
    ほぼ直径を挾んで反対の側に配置し、前記変位チ
    ヤンバーからの作動油の放出だけを許して変位チ
    ヤンバーをケーシング部分の前記一部と連通させ
    る逆止弁を前記変位チヤンバーに設け、前記慣性
    部材を変位部材と結合することにより連接棒を介
    して前記クランクピン手段に連接された一体部分
    を形成することと、逆止弁が閉じると変位チヤン
    バーからの作動油流量をスロツトル制御する作動
    油流量スロツトル制御手段をも含むことを特徴と
    する特許請求の範囲第8項または第10項に記載
    の装置。 21 変位チヤンバー及び変位部材を前記入力素
    子の回転軸線に関して半径方向に同じ側に配置
    し、慣性部材を前記入力素子の回転軸線に関して
    ほぼ直径を挾んで反対の側に配置し、前記変位チ
    ヤンバーからの作動油の放出だけを許して変位チ
    ヤンバーをケーシング部分の前記一部と連通させ
    る逆止弁を前記変位チヤンバーに設け、前記慣性
    部材を変位部材と結合することにより連接棒を介
    して前記クランクピン手段に連接された一体部分
    を形成することと、逆止弁が閉じると変位チヤン
    バーからの作動油流量をスロツトル制御する作動
    油流量スロツトル制御手段をも含むことと、前記
    スロツトル制御手段を前記逆止弁の閉鎖部材に形
    成したことを特徴とする特許請求の範囲第8項ま
    たは第10項に記載の装置。 22 それぞれが連携の案内手段を具備する2つ
    以上の前記慣性部材を含み、前記案内手段が互い
    に等角度間隔を保ち、かつ前記入力素子の回転軸
    線からほぼ半径方向に間隔を保つことを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項に記載の装置。 23 前記クランクピン手段が単一手段であり、
    前記慣性部材のすべてに連結されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第22項に記載の装置。 24 複数の前記慣性部材を前記連結手段を介し
    てクランクピン手段と連結したことと、少くとも
    2つのクランクピン手段を設け、前記クランクピ
    ン手段が前記出力素子の回転軸線に関して半径方
    向に、かつ前記出力素子の回転軸線に関して互い
    に等角度間隔に配置されたクランクアームを限定
    するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲
    第22項に記載の装置。 25 前記連結手段が該連結手段の第1及び第2
    部分間にあつて互いに入れ子式に咬合する2つの
    入れ子部材を含み、従つて前記変位部材及び前記
    クランクピン手段間の前記連結手段の長さが可変
    であることを特徴とする特許請求の範囲第3項に
    記載の装置。 26 前記入れ子部材が第1入れ子部材及び第2
    入れ子部材を含み、前記第1入れ子部材が前記入
    力素子の回転軸線とほぼ平行にかつ前記慣性部材
    に対して揺動自在に設けられた第1部分及び該第
    1部分と直角を成し、前記第2入れ子部材を構成
    するスリーブ部材の一端とプランジヤ式に咬合す
    る第2部分を有するL字形部材であり、前記スリ
    ーブ部材の他端が前記変位チヤンバーを形成し、
    前記第2部分が前記変位部材を形成することを特
    徴とする特許請求の範囲第25項に記載の装置。 27 前記クランクピン手段の近傍に設けられ、
    出力素子に固定されて、前記スリーブ部材に固定
    された従動素子と旋回自在に咬合して該従動素子
    と共に前記クランクピン手段を形成するクランク
    アームの自由端に設けたピボツトスリーブに固定
    した閉鎖板によつて制御される開口部に至る導路
    と変位チヤンバーを連通させる通路を前記スリー
    ブ部材の他端に設けたことを特徴とする特許請求
    の範囲第26項に記載の装置。 28 慣性部材に固定され、出力素子回転軸線に
    対して偏心関係にあるほぼ半円形のカム状すべり
    溝と咬合する従動素子によつて前記クランクピン
    手段を形成し、前記すべり溝を前記出力素子に固
    定したことを特徴とする特許請求の範囲第2項に
    記載の装置。 29 慣性部材が入力素子の回転軸線とほぼ平行
    な、かつこれと偏心関係にあるピボツトピンを中
    心に旋回自在であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の装置。 30 慣性部材が前記出力素子の回転軸線に対し
    て偏心関係に出力素子に固定されたほぼ半円形の
    カムまたはすべり溝と咬合可能であり、カムまた
    はすべり溝と従動素子とが常に前記クランクピン
    手段、及び前記連結手段の一部を形成することを
    特徴とする特許請求の範囲第29項に記載の装
    置。
JP56098435A 1980-06-26 1981-06-26 Torque transmitting device from rotary input element to rotary output element Granted JPS5786632A (en)

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ES (1) ES503274A0 (ja)
FR (1) FR2485673A1 (ja)
GB (1) GB2078908A (ja)
IT (1) IT1167545B (ja)
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IT8122604A0 (it) 1981-06-26
BE889383A (fr) 1981-12-28
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ES503274A0 (es) 1982-04-01
GB2078908A (en) 1982-01-13
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NL8102902A (nl) 1982-01-18
IT1167545B (it) 1987-05-13

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